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2007年05月 アーカイブ

2007年05月28日

内覧会★同行日記【明暗が分かれた内覧会の出来映え】

【70時限目】                    author アーキスケット 出口


「昨日は、母のお部屋の内覧会の検査、有難うございました。
 今日は、私達のお部屋の検査よろしくお願いします。」

今回の内覧会では、
同じマンションを購入された親子のお部屋の
2日連続での検査です。

「昨日の指摘について、お母様からお伺いしましたか?」

「ハイ。それにしても、指摘事項っていっぱいあるんですね!」

お母様のお部屋では、特にクロス貼りの出来映えが悪く、
部屋全体のクロスの貼り替えを指摘(施工会も納得)する程だったのです。
それも含め、全体では60箇所程度の指摘があり、
検査時間も3時間半もかかってしまいました。

そんな経緯があり、
今日のご依頼者の夫婦は、不安顔で、
いざ、内覧会をスタート!

ところが、ところがです。
検査を進めていっても、ほとんど指摘が見当たりません。
そしてついには、
指摘数も10箇所(小さなキズ程度)、
検査時間何と1時間半で終了。

「良い出来映えでしたね!」と言うと、
「良かったあ?!」と満面の笑み。
しかし、直ぐに複雑な表情。

きっと、お母様のお部屋の出来映えが
頭をよぎったんだろうと思います。


内覧会での出来映えは、
「大手だから安心!」
「中小だから心配!」
と思っている方もいますが、
職人の技術や誠意に拠るところが大きいのです。

大規模マンションなんかでは、
同じクロス職人でも、何人(何十人)も入っており、
その中には、
職人経験40年というベテランから、
職人経験ピッカピカの1年生もいます。

ですから、
同じマンションでも、その出来・不出来に
”当り、ハズレ”があるのです。


あなたの購入したマンションのお部屋は、
当りでしたか?
それとも・・・・・・・


2007年05月18日

内覧会★同行日記【完成済みマンションを選ぶメリット・デメリット】

【69時限目】                        author アーキスケット 出口

内覧会の検査を終え、玄関から共用廊下に出ると、
ちょうど、お隣の部屋を購入した人にバッタリ会いました。

「こんにちは。今度こちらに入居します●●です。」とニッコリ自己紹介。

すると、
見るからに、『違う世界に生きている若いカップル』は、
頭をチョコンと下げただけで、一言も挨拶なしで部屋に入っていきました。

「ねーあなた、お隣に来られる方は、期待していた家族じゃないみたい。
 うまくやっていけるかしら?」

「そうだなあー、賃貸マンションと違って簡単に引越しも出来ないし、
 これから先、長い付き合いになるんだから、何とかやっていかないとなあー」


マンションの販売では、ほとんどの場合、
『青田売り』と言われる建物完成前に契約するものです。

これは、デベロッパーの都合によるもので、
資金繰り、販売経費削減、価格調整、売れ残り
といったリスクを回避する為です。

逆に言えば、購入者にとってのメリットはほとんど無く、
デメリットが大きいと言えます。

ここで、クローズアップされるのが、
『完成済みマンション』なのです。

『青田売り』では体験出来ない、『完成済みマンション』のメリットとしては、

 ・部屋からの眺望や日当たりを実際に体感出来る。

 ・部屋や建物の出来映えを確認出来る。

 ・騒音に対する遮音性を体感出来る。

 ・部屋や建物の使い勝手が確認出来る。

 ・管理組合運営を確認出来る。

 ・マンションに起きているトラブル等の情報を入手出来る。

 ・隣人にどんな人が住んでいるか確認出来る。


これらの、『完成済みマンション』のメリットを見ると、
良いことだらけの様ですが、

最大のデメリットは、『売れ残り』ということです。

従って、希望する完成済みマンションが市場に出回っていることは少なく、
また、『売れ残り』ということは、
完成済みマンションの価値が、販売価格を下回っているということです。

もし、『完成済みマンション』で、あなたが希望するものと合致し、
あなたの価値観として納得する価格の完成済みマンションを見つけられたら、
それは、ラッキーです。

本当は、『青田売り』というものが無くなれば良いのですが・・・・・


内覧会★同行日記【そのパンフレット、『誇大広告違反』ではありませんか?】

【68時限目】                         author アーキスケット 出口

今回の内覧会は、
制震構造のRC超高層マンションです。

依頼者は、
「絶対に近い将来、関東大震災が起きるから心配。」
ということで、制震構造のマンションを選んだそうです。

パンフレットでは、
「阪神大震災のデータを解析し、
同程度の大地震が発生しても耐えられるだけの構造を開発しました。
建物の構造部分には、『制振ダンパー』を採用。
制振は、強風時や地震時に建物に生じる振動をダンパーに吸収させて
揺れを制するシステムです。また、メンテナンスフリーという
高い信頼性もかなえています。」

大々的に大地震に強い制震構造をアピールしています。

内覧会のときに、
「せっかくですから、制震ダンパーを見せてもらいましょーよ!」
マンションの購入者を誘い、施工会社に依頼しました。

「是非是非、見て下さい!当マンションの目玉ですから!」
と快く引き受けてもらいました。

そして、EVホールの脇にあるシャフト部分にある『制振ダンパー』とご対面。

施工会社からは、
「こちらが、メンテナンスフリーである鉄板と粘性体を用いた
『制振ダンパー』です。
この装置が各階2ヵ所取付けられています。」
と得意満面な説明の開始です。

「チョット待ってください!
 この1m角の『制震装置』が1フロアーに2枚しかないんですか?
 これじゃー大地震が起きても、効果ないんじゃないの?」

ここで、この建物の場合、1フロアー当りの建物の重さは数百トンです。
この重たいものが揺れたとき、
たった2?程度の鉄板と粘性体(水あめ状の液体)の摩擦力で、
地震の揺れに対し、減衰力が働くとは思えません。

ここで、施工会社の担当者は、
「この建物の『セイシン』『シン』は、『震』ではなく『振』です。
ですから、地震には対応しておらず、『風による揺れを押えるもの』です。
構造計算においても、
『制震構造』ではなく、『耐震構造』で計算されています。」

といった開き直りの説明です。

「えー、このマンションは、『制震構造』ではないんですかー?」
と不安気な質問。

ごく一部の建築のプロならば、
『震』『振』の違いが解りますが、
素人で、このことを知っている人はどのくらい居るのでしょうか?

しかも、
この程度の『制振ダンパー』では、風にも効果があるとも思えません。

結局、
『制振(震)構造』を販売戦略上の謳い文句にする為に、
効果の無い(ごく微小)、ダンパーを入れているに過ぎません。
これでは、
『制震構造』と思ってマンションを購入した人達への裏切り行為です。

あなたは、パンフレットの記載内容を、
宅建業法で禁止されている、『誇大広告違反』
該当すると思いませんか?


次回は、
【『完成済みマンション』を選ぶメリット・デメリット】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築主★講座【あなたは、『ランクA』のお客様になっていませんか?】

【67時限目】                        author アーキスケット 出口

「私は、『ランクA』のお客様なの?
 もしかしたら、何か特別待遇の良いことがあるのかしら?」
と思った建築主の方、ゴメンナサイ。

『ランクA』とは、業界で『受注確度』を示すランクなのです。
会社によっては、違う表現をする場合もありますが、
ランクとしては、A?Dまであり、
その定義は、各社異なりますが、
目安として以下のとおりです。

  ランクA : 間違いなく工事受注ができる建築営業案件

  ランクB : もう少しで工事受注ができる建築営業案件

  ランクC : 受注する為には、努力を要する建築営業案件

  ランクD : 情報を得た程度の参考建築営業案件

ある程度の規模の施工会社では、
こうしたランク分けをした建築営業案件の一覧表があり、
これが、年間受注計画となっています。

もし、建築主であるあなたが計画している建物のランクが『ランクA』であれば、
施工会社にとって、オイシイ建築営業案件であり、
逆に言えば、
あなたは営業マンに、『手玉に取られている。』かもしれません。


ここで、チョット裏情報です。
これらのランクは、契約前の受注確度なのです。
民間工事では、営業がお客様にどれだけ食い込んでいるかで、
これらのランク分けが出来ます。

しかし、公共工事でのランク分けはどうなっているのでしょう?
公共工事においても受注計画があるのです。
『ランクA』にランクされた営業案件は、
すなわち、『談合』で決められているということになります。
ところが、
公共工事では、こんな受注計画表が見つかれば、
談合を疑われてしまい犯罪となってしまいます。
経営トップは、頭の中でこの表を思い描いているのです。


少し横道にそれましたが、
建築主サイドからすれば、
『ランクA』にランクされるということは、好ましい事ではありません。

「条件が合わなければ、いつでも違う施工会社に乗り換えるぞ!」
という心構えで交渉に臨むことが必要です。


次回は、【そのパンフレット、『誇大広告違反』ではありませんか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【ライフビジョンで考えるマンションの買い時】

【66時限目】                        author アーキスケット 出口

「史上最低の金利だから、この際、マンションを買っちゃったよ!」
と言っていた元上司がいます。

マンション購入金額は5300万円
金利は低いとはいえ、ローンの支払いは大きいものです。

ところが2ヵ月後、
会社から転勤命令が出て、大阪支店へ転勤です。

マンションを購入したばかりなので、
綺麗な奥さんと、カワイイお子さんを残し単身赴任です。

その上司は、優秀(?)なのか、
その後、10年以上も東京へは戻れず、
夢のマイホーム生活は、月に2度しかありません。

こんなケースは数え切れない程あり、
「マンションなんか買うと転勤させられるぞ!」
と噂されるぐらいです。

こんな現象が起きてしまうのは、
一般的に、貯蓄に余裕ができ、お子さんが生まれて少し経った年齢と、
会社で責任ある仕事が任せられる年齢が近いからなのでしょう。


前回の講義では、
金利面からのマンションの買い時の講義でしたが、
せっかく低い金利でマンションを買ったとしても、
そのマンションにほとんど住めないのでは、もともこもありません。

やはり、
『ライフビジョンで考えるマンションの買い時』
も重要視しなければなりません。

ライフビジョンには、様々な視点があります。

 ・会社での環境(転勤時期等)を考える。

 ・終の棲家と考える場合、何年住むことになるかを考える。

 ・ライフサイクルコストを考える。

 ・お子さんが独立した時のことを考える。

 ・老後の生活環境を考える。

単純に、
「金利の低いうちにマンションを購入しよう!」
と買い急ぐのは後悔してしまうかもしれませんよ!


次回は、【あなたは、『ランクA』のお客様になっていませんか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【マンションの買い時って何時なの?】

【65時限目】                        author アーキスケット 出口

量的緩和政策・ゼロ金利政策の解除にともない、

【住宅ローン金利大幅に上昇!】
という新聞の見出しを見る度に、

「早くマンションを購入しないと損しちゃうぞ!」
と思っている人は多いと思います。

間違いなく、金利が低いローンで契約した方が良いですよね!

ここで、
『金利1%の差の重み』のお勉強です。

設定条件を、
「借入金3000万円、35年返済、元利均等ボーナス返済なし。」とした場合、
金利2%と金利3%で、一体どのくらい返済額が違ってくるのでしょうか?

             毎月に返済額     総返済額        
  金利 2.00%   99,378円   41,738,760円    
  
  金利 3.00%  115,455円   48,491,100円

「たった金利1%の差で、返済総額が675万円も違うの!」
とビックリされる方も居るかと思います。

しかし、まだまだ序の口です。
同じ金利1%の差でも、
3%→4%で730万円、4%→5%で780万円
と金利が高い状況での金利上昇は、
『雪ダルマ式』に返済総額の差が大きく異なっていきます。

こういう私は、
昔々マンションを購入した頃、金利が8%台でローンを組んだおかげで、
借金を返済すれども、なかなか元金が減らず、
今でも、「損したあー!」と後悔しています。

ダメ押しになりますが、
3大都市圏では、地価の上昇や、建物の建設費も上昇傾向にあります。
マンション購入は、
金利だけに目を取られずに、
地価や建設費の上昇にともなう、
マンション価格自体にも目を向けなければなりません。

「なおさら、早くマンションを購入しなくっちゃ!」
と想いを強くしてしまったかも知れません。


しかし、当面は、金利上昇・地価上昇・建設費上昇
という傾向になることは異論の無いところだと思いますが、
「10年先、20年先、30年先はどうなるのか?」は誰にも解りません。

あくまでも、『自己責任』において、
マンションの買い時と住宅ローンの商品を決定しなければなりません。

「あなたは、金利や建物価格が高い時にマンションを購入しますか?」

※今回は、
 住宅ローン金利や価格という視点からの『マンションの買い時』を
 講義しましたが、
 次回は、違った視点からの『マンションの買い時』の講義をします。


次回は、【ライフビジョンで考えるマンションの買い時】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【内覧会立会い同行は必要なの?】

【64時限目】                   author アーキスケット 出口

「内覧会立会い同行は、お願いした方が良いのでしょうか?」

「自分達夫婦で、検査は出来ないのでしょうか?」

といった質問を受けることがあります。


ここで、いくつかの、『お礼メール』を紹介します。

「内覧会同行者が居ることによって、私達も思う存分に指摘が出来ました!」

「素人では、絶対に見ない場所まで検査してもらって安心しました!」

「あんなに多くの指摘があったのに、全て直してもらえました!」

「外壁の全面塗替えなんか、手直し金額が大きそうなので、
 私達ではとても言えませんでした。助かりました!」

「パンフレットに記載の無い、『構造スリットの未施工』なんかは、
 やっぱり専門家じゃなければ解りませんでした!」

「施工担当者の言い訳に対して、キッパリと反論してもらって良かったです!」

「指摘が少なく心配だったのですが、『それだけ良く出来た部屋です。』と
 言ってもらったおかげで、逆に安心しました!」

などなど、こんな、『お礼メール』をいただくと、
こちらも嬉しくなってきます。

逆に、ご依頼者の中には、
「内覧会同行を依頼しなくても、自分達で検査出来たなあー!」
と思っている方も居るかもしれませんが、
『不満メール』をもらったことが無いので、
どの程度の人がそう思っているか解りません。


『お礼メール』を送付いただいたご依頼者は、80%以上です。
(口頭のお礼を含めると100%)

少し、宣伝の様になってしまいましたが、
『内覧会同行が必要かどうか?』というよりも、

『安心と納得いく新居の引渡し』の為に、
少しだけ、費用を掛けてみるのも良いのではないでしょうか?


次回は、【マンションの買い時って何時なの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【プロ顔負けの間取り変更オプション】

【63時限目】                        author アーキスケット 出口

内覧会の同行をご依頼いただいた方に、
前もって、次の資料を送付してもらっています。

  ・間取り図
  ・仕様書
  ・マンションの概要
  ・オプションがある場合、その資料(変更内容・見積書)

いつものように、
ある内覧会同行の依頼者から、資料が送付されてきました。
その封を開け、先ず間取り図に目を通すと、
当初の販売間取り図と変更図が同封されています。

LDKと隣の洋室や和室を一体としてLDKを広くする変更は
よく見かけるのですが、
今回の変更図は、それだけではありません。

まず驚いたのが、
当初、玄関横に配置されていたトイレが、
廊下突き当たりの一番奥の物入れの位置に変更されています。
そうすることによって、
物入れが一つ無くなってしまうのですが、
トイレの使い勝手が良くなるとともに、
マンションによく見られる狭い玄関ホールが広くなっているのです。

他に目を向けると、
クロゼットで区切られた二つの洋室が、
クロゼットと間仕切りが取り払われ可動間仕切りに変更されています。
それを開いた状態で使用すれば、15畳程度の洋室に早変わりとなります。

その他にも、随所にこれはと思う変更が見られます。
『変更見積が相当高いものになっているんだろーなー。』
と思いながら変更見積書を見てみると、
合計でも30万円程度そこそこの価格になっています。

内覧会当日にご依頼者に、

「玄関ホールの変更は素晴らしいと思いますが、
 トイレの位置の変更は水廻りの変更であり、
 よく施工会社が対応してくれましたね。」と尋ねると、

「色々ありましたが、十分話し合ったおかげで対応してもらえました。」との回答です。

「2つの洋室を可動間仕切りにするのはグッドアイデアですね!」と感想を言うと、

「当面は、娘2人の部屋なのですが、将来は夫婦の趣味の部屋にしようと考えています。」
将来のライフビジョンが明確になっています。

「それにしても、変更見積書の価格は安過ぎると思いますが?」と尋ねると、

「クロゼットの建具が無くなったり、壁の面積などが少なくなるのですから、
 その分の減額を主張しました。」とプロ並みの回答です。

「これらの変更を、奥さんと二人で考えたんですか?」と尋ねると、

「ええ、でも色々と解らないことも多く、
 専門書なんかを購入し勉強しましたよ!」とのことです。

それにしても、このご夫婦のマンションライフへの想いが、
全力投球で、この変更に表れている気がします。

ただただ、脱帽でした。


次回は、【内覧会立会い同行は、本当に必要なの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【こんな状態で、内覧会前に売主検査したの?】

【62時限目】                        author アーキスケット 出口

今日は、いよいよ2年前に購入契約をした
マンションの”お披露目”です。

「ねえーあなた、今日は本当に楽しみね!」

「でも、ちゃんと出来ているかチョット心配だなー。」

「内覧会同行をお願いしてるし、大丈夫よ!
 家具の配置やどんなカーテンにするか考えましょうよ!」

「売主も施工会社も大手なので、
 事前に検査を行って手直ししているはずですから、
 あまり心配しなくても大丈夫だと思いますよ!」

最寄り駅からマンションまでの道すがら、
期待に心を膨らませながらマンションに到着です。

ロビーで、売主から内覧会の手順など一通り説明を受けてから、
いざ、購入した部屋へ出陣です。

エレベーターを降り→廊下を進み→玄関に到着。ドアを開けると、

「???・・・・ 何か変だな!」

私達、内覧会のプロは、一瞬で、
『今日の内覧会での指摘事項は多そうだな。』
と感じることが出来ます。

部屋に入ると、玄関からリビングまでの廊下の壁クロスで、
1?当り、1箇所以上のキズや汚れがあります。

「こんな状態で、売主検査は行ったの?」

と施工会社の立会い担当者に聞くと、

「・・・・・・・・。」

ここで、一般的な検査と手直しは以下の順序です。

   施工完了 → 施工会社の自主検査 → 自主検査指摘事項手直し
 → 売主検査 → 売主検査指摘事項手直し
 → 内覧会 → 内覧会指摘事項手直し 
 → 再内覧会 → 入居

結局、内覧会の指摘事項の数は、100箇所を軽く超え、

「残念ながら、内覧会をする状態じゃありませんね。」
と言わざるを得ません。

「こんなんで、大丈夫でしょうか?」
とマンションを購入したご夫婦も心配顔です。

検査の後、ロビーで検査の指摘事項や再内覧会の日程の確認があったのですが、

売主より私に、
「今日は、色々とご指摘をいただき有難うございました。」とのお礼です。

『オイオイ、あなたの代りに売主検査をしているんじゃないぞ!』


次回は、【プロ顔負けの間取り変更オプション】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築見積書★講座【建物請負会社営業マンの常套手段に乗せられるな!】

【61時限目】                        author アーキスケット 出口

「こんな一式いくらの建築見積書じゃ、内容が解らないよ。」

「しかし、この図面は営業段階のご提案図面で仕方ないんですよ。」

「それならば、見積が出来るような図面を作って、
 ちゃんとした建築見積書を出してよ。」

ここで、ちゃんとした建築見積書とは、各工事内容ごとに、

 ■■建築見積金額 = 数量×単価

が記載され、数量・単価の妥当性が解るものです。

こんな話合いがされてから、
待てども待てども図面が出来てきません。
やっと、2ヵ月後の出てきた図面というものが、
営業段階で出されたものに毛が生えた程度のものだったのです。

「それで、建築見積書はどうなったの?」

「ハイ、建築見積はこれからで、2週間程度かかります。」

「オイオイ、それじゃー予定の着工時期になってしまうんじゃないの?
 この賃貸アパートは、来年の3月に引渡しがされないと、
 事業計画が成り立たないんだよ!」

「出来るだけ早く建築見積書を出します。」

結局、2週間後に5400万円の建築見積書がやっと出てきました。


実は、これらの話の流れには、
建物請負会社営業マンの”巧みな営業戦術”が隠されています。


 『事業計画ギリギリまで、建築見積書を提出しないことによって
 他の会社に依頼する時間を与えない。』

ということです。
建築会社にとっては、価格競争のない、『特命』での受注ほど、
オイシイ仕事は無いのです。

しかし、これでは建築主は納得しないので、
提出された建築見積書をチェックしてみました。
すると、
 
 数量の誤魔化しを多数発見です!

例えば、フローリング・CF・タイル・石などの
床の仕上げ工事の面積を合計すると、延べ床面積の1.2倍になっています。

屋根工事の面積、外壁仕上げ工事の面積も、
図面から算出した面積を大きく上回っています。

「建築見積書をチェックしたら、数量が異なっているよ!」
と営業マンに問いただすと、

「そうですか・・・・それでは、契約金額は4800万円で良いですよ!」


建築主のみなさん、
「建築見積書は専門すぎてよく解らない。」
といって契約をしてしまっていませんか?


次回は、【こんな状態で、内覧会前に売主検査したの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【セレブ達のマンション購入】

【60時限目】                        author アーキスケット 出口

「もしもし、今度、内覧会をお願いしたいと思っておりますセレブですが、
 内覧会の前にお顔を拝見させていただき、お打合せをしたいのですが・・・」

(やっぱり、セレブは美男がお好き???)

「結構ですよ。それでは設計図などの資料をお持ちください。」

お約束の日時に、
「ピンポーン、ピンポーン」とインターホンが鳴り、
見るからにセレブさんが事務所にやって来ました。

持ってきたパンフレットを見ると、
購入した間取りの広さが、私のマンションの広さの5倍もあります。

 (一体、何億円するんだろー?)

次に、オプションの注文書を見ると、
部屋の形状変更、ユニットバスのグレードアップ、・・・・・・
合わせてその額が、何と2000万円を超えてます。

 (私のマンションが買えてしまうぞ!)

いつもは、「オプションの単価は高すぎますよ。値引きした方が良いですよ!」
とアドバイスするのですが、
『セレブにとっては、高いことがステータス。』
何も言えませんでした。

内覧会当日、マンションに入ってみると、
1階のフロアーは、まるで高級ホテル並みで全てがロビーです。
そのロビー内にある喫茶コーナーに、VIP待遇で案内されると、

綺麗な売主の担当者が、
コーヒーと高級チョコレートを持って来て、
「本日は、わたくしがご案内させていただきます。」と自己紹介。

(普通は、施工業者の担当者が立ち会うのですが、
 『大丈夫かな?』とチョット心配です。)

しかし、超高層の最上階にある、プレミアムタイプの部屋に入ると、
その心配も取り越し苦労だったと気付かされます。

内覧会検査で指摘することが無いほど、完璧な仕上がり具合なのです。

セレブも、「まー素敵!」の一言。

一通り内覧会検査をして、細かいところをいくつか指摘したのですが、
その担当者の回答は全て、
「ハイ、解りました。直させていただきます。」なのです。
まるで、これ以外の言葉を禁止されているかの様です。

(これだったら、イカツイ施工担当者でなくても立会いが出来ると納得です。)

無事、内覧会を終え、セレブは大満足なのですが、
「セレブと庶民に差があり過ぎだぞ!」
という私の感想です。

このセレブは、近い将来、
ワイングラスを片手に、
最上階から、『第2東京タワー』の夜景を楽しむことでしょう。


次回は、【建物請負会社営業マンの常套手段に乗せられるな!】
を予定しています。

建物購入★講座【検査済証のないテナントビルの代償】

【59時限目】                        author アーキスケット 出口

不動産関連の会社に勤める友人からの相談です。

「うちの会社が所有しているテナントビルがあるんだけれども、
 そこに入っている会社から、
 『耐震が心配なので、このビルの検査済証を見せてくれ。』と言われ、
 困っているんだよ。」

「検査済証はないの?」

「このビルを買った時、
 『検査済証はないんだけれど、その分安いですよ!』
 と営業マンが言うので、つい買ってしまったんだ。」

(実は、世間にある建物で検査済証を取得していないものは以外に多い。)

「それで、どうなったの?」

「『お前の所は、いつ倒れるか解らない建物を貸しているのか!』と怒り出し、
 その会社で耐震調査を行ったんだ。
 そしたら、
『安全率がぜんぜん無いじゃないか。どう保証してくれるんだ!』 
 と猛烈な抗議だよ。」

「図面や構造計算書は無いの?」

「それが、無いんだよ。」

「実際、図面が無ければ、鉄筋量や鉄骨量など解らないので、
 構造計算は出来ないと思うけれど・・・・」

「なんか計測機械を使って調べたらしいよ。」 (非破壊検査)

「計測機械を使っても、調べられる限界はあるけどね。」

「そうなんだあー」

「お前の会社としては調べないの?」

「たぶん、安全率が確保されていると思わないし、費用もかかるし・・・・」

「それじゃー、対抗出来ないよね。」


ということで、
現在、この不動産会社は、
『テナントへの営業保証と建物の建替え』に関して係争中です。


住宅も含め、建物購入される方は、
いつ、この様な争いに巻き込まれるか解りません。
また、建物の価値も変わってきます。

検査済証は、必ず取得しましょう!
そして、図面、構造計算書は大切に保管しましょう!


次回は、【セレブ達のマンション購入】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【内覧会検査 売主・施工業者の誠意のない勝手な都合】

【58時限目】                        author アーキスケット 出口

「来週の木曜日に内覧会があるんですけど、内覧会検査の同行をお願い出来ますか?」

「大丈夫です。それにしても仕事はお休みですか?」

「内覧会が木曜日と金曜日の2日間で、土日はやっていないんですよ。
 仕方ないので仕事は休みます。」

「そうですか・・・、それでは内覧会当日、よろしくお願いします。」


内覧会当日、

「本日の内覧会で、お部屋の確認は45分でお願いします!」 
と売主担当者から内覧会検査時間の指定

「オイオイ、内覧会検査なんだから購入者が納得するまで検査して良いんじゃない?」

「施工担当者の内覧会立会い時間の都合がありますから・・・・・」

「施工担当者の内覧会検査立会いは無くても結構ですよ。」


こんなやり取りがあった後、いざ内覧会検査へ!
『いつもより、内覧会検査を厳しく行ってやろう!』 
などとは決して思いませんが、何故か指摘事項が多くなってしまいます。 
これも人間の心理なので許してください。

45分後、
「45分経ちましたよ!後は勝手に検査しますよ!」 
と施工担当者に声を掛けると、

「こんなに指摘があるとは思いませんでした。
 心配ですから(本音)、最後まで居ますよ。」 との回答。

結局、2時間半ほどの内覧会検査時間になりました。
内覧会検査終了後、再内覧会の日程調整になったのですが、

「来週の木曜日か金曜日のどちらが良いですか?」 と平日指定です。

「仕事があるので、土曜日か日曜日になりませんか?」 と困った様子の依頼者。

「チョット待っていて下さい。」 と言って、
売主担当者が施工担当者の所へ行き、ヒソヒソ話。

うつむき加減で戻ってきて、
「申し訳ありませんが、土日は無理みたいです。」

オイオイ、施工業者の都合で内覧会の日程を決めるな!


最近では、土日を絶対に休む大手ゼネコンも増えてきています。
しかし、マンション購入者は、売主にとって、『お客さん』なのです。

『どちらの都合を大切にするべきか。』は、小学生でも解りますよね!


次回は、【検査済証のないテナントビルの代償】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【築50年の平家賃貸の原状回復義務はどうなるの?】

【57時限目】                        author アーキスケット 出口

「築50年の平家賃貸に4年住んでいて、今度、引越しを考えています。
 周りの人に聞くと、
 大家さんからの原状回復費の請求がされると聞いて心配です。
 退去時の立会いをお願いできませんか?」

「ハイ、解りました。」

ということで、退去立会いの当日お伺いすると、

『うーん? これは、まるでお化け屋敷・・・・』  (失礼)

全て和室の3Kの間取りなのですが、
襖や障子は、全てと言って良い程破れまくっています。

床は板張りで、
キズが無数にあり、まるで、それが模様になっているかの様です。

壁には、ところどころ落書きがあり、木製の扉もキズだらけ。
唯一、畳だけが古いとは言え、まともな状態です。

流石、築50年の歴史が刻み込まれています。

「入居した時からこんな状態なの?」と、か弱そうな依頼者に尋ねると、

「猫ちゃんを飼っていて、襖は破れてしまいました。
 それ以外は、入居した時からこの状態です。」とのこと。

すると、
「ピンポーン・・・大家さんの代理で退去立会いに来ましたあー」と
仲介業者がやって来ました。

立会いにおいて、
「借主が、キズや汚してしまったものは、襖だけですよ!」と伝えると、

「そうですよねー なんせ古い建物ですから・・・・
 原状回復費は、襖の張替えだけは請求されると思います。」

とのことで、一安心。

と、ところがです・・・・・

数日後、借主に原状回復の請求書が届いたのですが、
襖の張替えだけではなく、
床の張替え、壁・天井の塗り替え、木製扉の修繕
などなどの請求が記載されています。

「話が違うんじゃないの?」

キズや汚れは、過去50年にわたり蓄積されたもので、
どの時点で、誰が付けたのか解らないのです。

それを、全て新品にする原状回復請求がされたのです。

例え、今の借主に責があり、負担割合があるにしても、
『経年劣化』という考え方があり、
全額負担にはならないのです。

妥協点を見つける為の協議が行われましたが、
いくら経っても、平行線です。

最後に、”伝家の宝刀”
「少額訴訟に訴えます。」の一言に、

襖の張替え費のみの原状回復の負担となりました。

皆さん!
賃貸物件を借りる時は、
家主立会いで、入居時検査もしておきましょう!


次回は、【内覧会 売主・施工業者の誠意のない勝手な都合】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【「ナイショにしてください。」と頼まれた内覧会指摘事項】

【56時限目】                        author アーキスケット 出口

「アレッ? この床の水勾配はキツ過ぎだよなあー」

まるで、平衡感覚が無くなったような感じです。
これは、あるマンションのサービスバルコニーでの
内覧会指摘事項です。

このバルコニーは、幅が80cm程度なのですが、
勾配が8cm程度となっています。

施工業者の立会い担当者に、

「このバルコニー床の勾配はキツ過ぎじゃない?」と言うと、

困った顔で、
「チョット、図面で確認してみますから。」と
携帯電話で、他の現場担当者に、「確認してくれ!」と依頼。

直ぐに回答の電話が入り、
自信ありげな顔で、
「図面では、そうなっていますよ!」との回答。

「図面は後で確認させてもらいますが、
 それにしても、床勾配が1/10というのは、通常じゃありませんよね!」

「・・・・・・・」

部屋の検査が終わった後、
図面が用意され、
「この構造図のスラブ記号がCS2で、
  床の厚さが8cm勾配になります。」との説明。

確かに、スラブ記号は間違っていませんでしたが、
幅2mのバルコニーでも、CS2というスラブであり(床勾配 2/100)、
基本的には、幅2mに対し8cmの水勾配を取るというものです。


ここで、こういった事が起きた原因として、

 ・構造設計者が、機能を考えず、安易に構造上安全側だからという理由で、
   同じスラブ記号としてしまった。

 ・現場担当者が、「図面どおりに建物を造れば良い。」という安易な考えで
   施工した。

図面だって間違いがあるのです!

今回のポイントは、雨水の水勾配を取るということであり、
8cmの床勾配ではなく、2/100の床勾配をとるということなのです。

建物を造るに当っては、
『図面に書いてあるからそれで良い。』ということじゃなく、
機能的な面など、様々な角度から検証してみるといった、
『気配り』が重要なのです。

結局、床を嵩上げし手直しをしてもらうこととなったのですが、

最後に、

「他のマンション購入者に解ると大変なことになるので、
 ここだけ手直しをすることを、ナイショにしてください。」 
との発言。

「・・・・・・」
言いふらすつもりはありませんが、
内覧会指摘事項の回答としてこれで良いのでしょうか?


次回は、【築50年の平家賃貸の原状回復義務はどうなるの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築請負契約★講座【実体のない悪徳工務店の生き残り戦術】

【55時限目】                        author アーキスケット 出口

「トウルルルル・・・トウルルルル・・・トウルルルル・・・ 」

 ・・・・・・ (誰も電話に出ません。)

翌日、改めて
「トウルルルル・・・トウルルルル・・・トウルルルル・・・ 」

 ・・・・・・ (やはり、誰も電話に出ません。)

この電話は、
ある建築請負契約のトラブルに巻き込まれた方から相談があった為、
建築請負契約の相手側である施工業者の事務所に電話をしたものです。

実は、このご依頼者は、
建築請負契約当事者である請負業者の担当者と会った事も無く、
仲介業者に言われるがままに、
威迫を受けながら建築請負契約をしてしまったとのことです。

仕方なく、その仲介業者の担当者に連絡をとり、
話し合いの機会を設けました。

話し合い当日、

「はじめまして。仲介業者●●の××です。」
「はじめまして。請負業者■■の△△です。」
「はじめまして。実際に工事を行う施工業者▲▲の○○です。」

と、3社、勢揃いでお迎えされました。

「ところで、請負請負契約は威迫によって行なわれたと聞いていますが?」
との問いに、

「・・・・・・・」 と無言の建築請負業者

「そんなことはありません。同意のうえで建築請負契約しました。」 と
仲介業者がフォロー。

「建築請負業者の■■さんは、建築請負契約当事者なのに、
       ご依頼者に会ったことも無いのですか?」 との問いに、

「・・・・・・・」 と無言の建築請負業者

「実際の工事管理は、施工業者▲▲さんですよね。
   これは、『一括下請け』に該当し、
     建設業法違反ではありませんか?」 との問いに、

「・・・・・・・」 と無言の請負業者

「色々、管理をしてもらっていますよ!」 と仲介業者がフォロー

「その管理とは、実際には何を行っているのですか?」 の問いに、

「・・・・・・・」 と無言の建築請負業者


こんなやり取りの後、
もらった名刺に書いてある建築請負業者の会社所在地に行ってみると、
小さな一軒家で、小さな看板は揚げているものの、
平日の昼だというのに、電気も点けず事務所の機能はしていません。


結局、この建築請負業者は、
仲介業者とツルンデ、利ザヤを抜いて『一括下請け発注』をしているのです。

金額規模により建設業法違反にならない場合がありますが、
だからと言って、
平然とそんなことをやっていること自体が、精神に反しますよね!
もちろん、『威迫』宅建業法違反です。

建設業界や不動産業界には、
残念ながらこんなことが横行しているのも事実です。

建築主のあなた、

実際に工事管理を行っている現場監督の名刺は、
        建築請負契約先の施工会社となっていますか?


次回は、【「ナイショにしてください。」と頼まれた内覧会指摘事項】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築請負契約★講座【標準仕様書の果たす役割をご存知ですか?】

【54時限目】                        author アーキスケット 出口

ある商社のオーナーが自社ビルを建てる計画でのお話です。

「設計図が20枚程度しか無いけれど、
 こんなので、ビルが建つのかなー?」と疑問に思うオーナー。

「500円のプラモデルでも、設計図は1?2枚は有るはよねー。」
とオーナーの奥さん。

「大丈夫です。経験豊かな現場担当者が付きますから安心してください!」
と営業マン。


ここで、規模が小さいとは言え、
設計図が20枚程度で自社ビルが建つのでしょうか?

設計図には、

  ?営業段階での提案用の図面 
  ?確認申請段階での申請用図面
  ?実際に施工するための実施設計図面

というものがあります。
しかし、枚数については規定は無いのです。
必要最低限の図面があれば確認申請も許可されてしまいます。
施工会社の中には、
実施設計図を作成せず、
確認申請用の図面だけで建物を建ててしまう場合すらあります。

やはり、設計図は多ければ多い程、実施設計図面の精度が高い程、
建築主も建物がどの様に造られるか理解できるし安心できますよね!

一方で、
建物を造るに当って、全ての内容を図面に記載することが必要かというと
そうでもありません。

例えば
「この場所に使う釘はどんな種類なのだろうか?」
「この壁の下地の桟は、どのくらいの間隔で入っているのだろうか?」

などなど、例を挙げたらキリがありません。
これらの項目は、個別の建物に限らず、
全ての建物で共通した決まりごとがあります。
そこで、これらの項目は、いちいち設計図に記載せず、
『標準仕様書』というもので、網羅することが一般的です。

『標準仕様書』には、
  
  ・施工会社やデベロッパー独自で作成しているもの
  ・社団法人公共建築協会の『建築建築工事標準仕様書』
  ・日本建築学会の『建築工事標準仕様書 JASS●●』

などといったものがあります。

「経験豊かな現場担当者」の能力に全てを頼るより、
これらの標準仕様書を採用・遵守させることをおススメします。

ちなみに、この自社ビルでは、

「そちらの会社では、標準仕様書は何を使っていますか?」の問いに対し、

「標準仕様書って何ですか?」とあきれた回答だったので、
社団法人公共建築協会の『建築工事標準仕様書』を採用し、
施工してもらう様、
『建築請負契約書』にその旨を記載してもらいました。
(一般的には、設計図の特記仕様書に記載されますが、
 この自社ビルの設計図には、特記仕様書が無い。)

あなたの建物は、
壁の下地の桟の間隔は何センチですか?


次回は、【実体のない悪徳工務店の生き残り戦術!】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【区分所有者 土地の持分を確認しましたか?】

【53時限目】                        author アーキスケット 出口

「ねー あなた、マンションの駐車場の土地が売られて
 そこに新しいマンションが建つみたいよおー」

「そんなことがあるはずがないじゃないかあー
 その土地も含めてこのマンションは容積率一杯に建っているんだぞー」

「そうよね!そんなことになったら
 このマンションは建築基準法違反になっちゃうわよねー!」


こんな話が、先日のニュースで放送されました。

駐車場の土地所有者は、マンション購入した区分所有者の持分ではなく、
販売したマンションデベロッパーの持分となっています。

新しく、その土地を購入したデベロッパーは、適法に土地を購入しています。

この結末は、これからの裁判に委ねなければなりませんが、
そもそも、マンションを販売したデベロッパーが、どういった意図で、
駐車場の土地をデベロッパー所有としたのかが、はなはだ疑問です。

「駐車場の賃貸管理がデベロッパー系列の管理会社だから・・・・・」
などという言い訳にも無理があります。

登記簿上の権利については、『重要事項説明としての説明義務』があり、
宅建業法に抵触する可能性もあります。
場合によっては、『詐欺』に該当することになるかもしれません。


もし、この土地が売却された場合の区分所有者の影響としては、
このマンションが『既存不適格』となってしまい、
例えば万が一震災でマンションが倒壊しても
同じ規模のマンションを建てることが出来ません。

こんなことが許されるはずがありませんよね!

ここで、本来、土地の持分はどうあるべきでしょうか?

それは、区分所有者の専有面積の持分割合になるべきです。
すなわち、

土地の持分=全体の敷地面積×区分所有者の専有面積÷全体専有面積

マンション購入には、当然、土地の持分の価格も含まれているのです。

あなたの購入したマンションの土地の持分割合はどうなっていますか?


次回は、【標準仕様書の果たす役割をご存知ですか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【テナント契約 前契約主との口約束はどうなるの?】

【52時限目】                        author アーキスケット 出口

「この80平米のテナントビル、気に入ったので契約したいのですが・・・」

「それじゃあー決まり! ところで、床のカーペットは
 前の借主が残していったんだけど、このままで使う?」

「ハイ、汚れてもいないし、Pタイルより良いですね!そのままで借ります。」

「解りました。」

「ところで、テナントビルを借りる場合、住宅を借りるのと異なり、
借主は保護されず、原状回復費が多額になると聞いたんですが・・・・」

「大丈夫!このテナントビルでは、
 通常、原状回復費が80万円くらい発生するんだけれど、
 貸主と借主の折半で40万円で良いですよ! 」


そんな経過を経て、無事、賃貸借契約が交わせれましたが、
この契約期間中、テナントビルのオーナーが替わってしまいました。

そして、2年程で借主のテナントビルを移転することとなった時、
新賃貸人から、

「床のカーペットおよびPタイルの張替、壁クロスの張替、天井の張替など、
 その他もろもろで、原状回復費150万円。」という請求書が出されました。

「床カーペットは残置物だし、それも含め天井、壁も汚していないし・・・・
 話が違うんじゃないの?」

ということで、原状回復費に関する協議の場を持たれました。

「口約束かもしれないけど、前の貸主とは床の件や、
 その他の原状回復について話をして契約したんだけれど・・・・」

「そうですか・・・ 私どもは、前のテナントオーナーから何も聞いておりませんが・・・」

「それじゃあー 前のテナントオーナーに確認してみてください!」

「解りました。確認してご回答します。」

「ひとつ付け加えますが、賃貸借契約書には、
 『通常の使用による磨耗、汚れ等については、賃借人の責ではない。』
と記載されていますよね!
従って、壁クロス・天井の全面貼替えもオカシイんじゃないですか?」

「それも含めて、回答します。」

後日、改めて原状回復費の請求書が送付されてきましたが、
賃借人が納得の、約30万円の請求(看板の付け替え費用)に留まりました。

それにしても、
物分りの良い新テナントオーナーであったことが幸いしました。

しかし、こんな物分りの良いテナントオーナーは残念ながら少数派です。
口約束という契約も基本的には有効なのですが、
後々、言った言わないで、トラブルの元となります。

賃貸借契約書の特記事項として、
是非、『書面で証拠を残す』ことが、トラブルを避ける有効な手段です。


次回は、【分譲マンション 土地の持分を確認しましたか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【今どき信じられないホルムアルデヒド濃度0.08ppm超】

【51時限目】                        author アーキスケット 出口

昔々の新築マンションの内覧会では、
玄関を入ると、

「わっ 目がチカチカして痛っ!」
ということがよくありました。

原因は、建材等の接着剤に含まれるホルムアルデヒド等によるものです。
これは、『シックハウス症候群』といわれるもので、
目眩、吐き気、頭痛、平衡感覚の失調、呼吸器疾患の原因にもなります。

しかし、マンションの高気密化化学物質を含む建材使用が多くなり、
『シックハウス症候群』が世間で騒がれた為、
現在では、建築基準法等でそれらを含む建材の使用が制限され、
今どき、目が痛いということはほとんど無くなっています。

ところが、
先日の内覧会での検査でいつものように、

「この機械は、ホルムアルデヒドを検知するものです。
 今どき、基準値を上回るようなことはありませんが、念の為、測定します。」
とサービスをアピール。

と、ところがです・・・・・

「ピッピッピッピッ・・・」と検知器が測定終了の合図をしたので、
測定結果を見てみると、

何と、0.08ppmを表示しています。

この値は、
厚生労働省が定める室内濃度指針値0.08ppmギリギリの値です。

施工した内覧会担当者に、
「このマンションは、住宅性能評価を取っているよね?」
と尋ねると、

「ハイ。取っています。」との回答。

「それじゃー、ホルムアルデヒド放散量が許容内の建材を使用しているよね?」

「?????」

「室内のホルムアルデヒド濃度は検査していないの?」

「していません。測定機械も無いですし・・・・・」

こんなことでは、
何の為の『住宅性能評価』なのか解りませんね!

結局、
「今後、入居までの1ヶ月の期間、窓の開け閉めによる換気と、
 ホルムアルデヒドの測定をしてください。」
と改善対策をお願いして内覧会を終了しました。


もし、ご入居後、目がチカチカしたら黄色信号です。
シックハウス症候群にならない様、
部屋の換気を十分に行ってください。


次回は、【テナント契約 前貸主との口約束はどうなるの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【マンション販売営業マンの軽率な口約束】

【50時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション販売が開始された早々、

「もし、駐車場2台分を確保してくれるなら、
 このマンションを買っちゃうんだけどなあー」
とマンション購入希望者

「本当ですか?それじゃあー、絶対2台分確保しますのでお申込みください。」
とマンション販売営業マン

こんな口約束が交わされてから10ヵ月後、
内覧会と契約の日に、

「実は、駐車場希望者が多くて、駐車場2台が確保できないんですうー。」
と困った顔でマンション購入者に頭を下げる営業マン。

「申込みの時、駐車場2台分確保するって言ったじゃないか。
 車を2台新しく購入しちゃっていて、来週納車なんだよ!」

「そう言われましても・・・・・・・」

「それじゃー、契約解除するしかないよ!」

マンション購入予定者は、もう怒りでプンプンです。

ここで、
営業マンは、自分の販売成績を伸ばしたい為に、
こんなことを言ってしまったのですが、
『駐車場を2台分確保する。』ということが、有効なのでしょうか?

それは、マンション管理規約・駐車場使用細則
どの様に決められているかによります。
従って、一マンション営業マンに駐車場の使用権を決定する権限は無いのです。

一般的に、マンション管理規約や使用細則は、
『区分所有者の公平性が保つ。』という観点から制定されています。
一人のマンション購入者が駐車場2台で、あるマンション購入者が0台では、
公平性に欠けますよね!

このマンションの駐車場使用細則では、
『駐車場は申し込み順で使用権が決定し、
 駐車場が余った場合は、希望者で抽選する。』となっていました。

結局、営業マンの口車に乗ってしまったマンション購入希望者は、
今更、契約解除も出来ず、マンション購入契約をしたのですが、
1台分の駐車場は、マンションから遠く離れた場所に借りるハメとなり、
不満タラタラです。

皆さんは、
マンション営業マンの軽率なセールストークに惑わされることの無い様、
面倒くさく大変かもしれませんが、
管理規約・使用細則を確認してください。

そして、
マンション販売業者は、営業マンの徹底的な教育をしてください!


次回は、【今どき信じられないホルムアルデヒド濃度0.08ppm超】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

欠陥住宅★講座【どうやって防ぐ? 結露・カビ】

【49時限目】                        author アーキスケット 出口

露シーズン真っ只中!
ジメジメして本当に嫌な季節ですね。

このシーズンは、建物にとっても良くないシーズンです。
そう、結露・カビが発生しやすい季節なのです。

ある保育所から、
「子供達のお昼寝で使用する和室の畳にカビが発生して困っています。」
との欠陥住宅の相談がありました。

その部屋に入ってみると、
部屋の空気がジトーとしており、淀んでいます。
そして床の畳は一面カビが発生しています。
もしかして欠陥住宅???・・・・

部屋は北面に配置されており、
窓はあるのですが、
「窓の開け閉めは行っていますか?」と質問すると、
「窓を開けると、お隣の窓が真向かいにあるのでほとんど開けません。」とのこと。
「この給気口は『閉』にしてありますが、『開』にしないのですか?』と質問すると、
「知りませんでした。」とのこと。

これでは、カビに発生して下さいと言っているようなものです。
必ずしも欠陥住宅ということではありません。

ここで、どうして結露・カビが発生するのでしょうか?

先ず、結露についてですが、
 ■部屋の外と中で温度差が大きい
 ■部屋の中の湿度が高い
 ■部屋の中の空気の循環がない
といったことが発生要因となります。

日本古来の建物は、
外部に対して開放的だったのですが、
最近のマンションは一戸建ては、
騒音問題や熱効率などを重視して気密性が高く、
結露が発生しやすい構造となっています。

次にカビについてですが、
 ■カビの発生しやすい温度帯であること
 ■多湿であること
 ■栄養となるものが存在すること
といったことが発生要因となります。

保育所のケースでは、
 ■部屋が北面にあり、外部との温度差が大きかったこと
 ■部屋の換気が十分でなく、多湿であったこと
 ■畳がカビの栄養源となったこと
などの理由で、カビが発生したと考えられます。

結露やカビを防ぐには、
『元から絶たなきゃダメ!』
ということで、
『十分な換気と除湿が重要!』なのです。

「私の家は、24時間換気だから大丈夫!」
などと油断していると、
押入の中、あまり使用しない部屋、お風呂場にカビが発生してしまいますよ!
そして、何でもかんでも、欠陥住宅と判断してはダメですよ!


次回は、【マンション販売営業マンの軽率な口約束】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【マンションモデルルーム同行で用意されていた構造計算書】

【48時限目】                        author アーキスケット 出口

「もしもし・・・・今度マンション購入しようと思っているんですけど、
 マンションモデルルーム同行をお願いできますか?」

「はい解りました。マンション購入段階でプロの意見を聞くことは、
 絶対おススメです。では当日よろしくお願いします。」

とういうことで、
マンションモデルルーム同行させていただくこととなりました。

当日、マンション販売センターへ行くと、

「いらっしゃいませ!○○様ですね。お待ちしておりました。
 こちらが、マンションモデルルーム同行の方ですね。
 それでは、こちらのテーブルへどうぞ。」

案内されたテーブルで着くと、

「これが、用意するようご連絡いただいた、設計図構造計算書です。」

意匠・構造・設備の各設計図と
何百ページにも及ぶ構造計算書をテーブルの上に並べだしました。

「耐震偽装問題もあり、心配なので構造計算書をチェックしてもらえますか?」
と依頼者からの一言。

マンション購入予定の方にはご理解いただきたいのですが、

『構造計算書のチェックは簡単には出来ない!』ということです。

それこそ、その場で”偽装”を見破るなんていうことは不可能に近いのです。

ここで、偽装を見破るまでのチェックは出来ないにせよ、
構造計算書をチェックするポイントがあります。

  ?荷重条件がどの様になっているか
 
  ?安全率は、どの程度の値になっているか

  ?構造計算書で示された鉄筋量や部材断面が、
   そのとおりに構造図に示されているか

話しは、少々専門的になりますが、
建物を構成する各部材の重さ(固定荷重)
建物内に置かれる人や物の重さ(積載荷重)が、
妥当な値、あるいは建築基準法を満たした値になっているかを
確認するということです。

?は、柱や梁などの全ての部材について、

『部材の持つ実際の耐力』 ÷ 『部材の計算上必要な耐力』 ≧ 1.0 
                                     (安全率)
を確認するということです。
全ての部材について、この安全率が記載されているので、
どの程度の安全率があるのか解る目安となります。

安全率は、大きければ良いということではなく、
構造計算者は、1.0を下回らない範囲(1.0を下回れば違法)で、
出来るだけ1.0に近い値になるよう設計を行います。

理由は、『経済設計』ということです。

?は、計算されたものと、設計図(構造図)が違うものであったら
オカシイですよね。

マンションモデルルーム同行では、
計算書から、いくつか抜粋した部材について、
???をチェックし問題が無いことを確認しました。


次回は、【どうやって防ぐ? 結露・カビ】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築価格★講座【お金の価値感覚が麻痺してしまう建築価格交渉】

【47時限目】                        author アーキスケット 出口

「設計図面もほとんど出来上がりましたので、
 そろそろ建築価格を決めて、ご契約いただきたいのですが。」
(そろそろ契約して、今月の歩合給を上乗せしよう・・・・)

「そうだよねー。それで一体いくらになるの?」
(高く言ってくるんだろうなあー?値切ってやろう・・・・)

「当初、坪単価65万円ということで設計しましたが、
 色々オプションやグレードアップしましたので、
 建築価格が、3,200万円になってしまいました。」
原価は2,200万円だけど、吹っかけてやろう・・・・)

「えっ! それじゃー建築価格坪単価80万円になっているじゃないかあー。」
(たぶん、吹っかけているなあー・・・・)

「そう言われましても、そちらのご希望で変更があったものですから。」
(出来るだけ高い建築価格で契約してやろう・・・・)

「うーん??? どれだけ値下げ出来るの?」
(出来るだけ建築価格を値下げさせよう・・・・)

「そうですねー 非常に厳しいですけど、建築価格3,000万円でいかがですか?」
(この金額で契約しても、800万円の儲けになるなあー・・・・)

「そんなに予算はないよ! 2,800万円だったら何とか支払えるかなあー?」
(やっぱり値下げ出来たなあー ダメ元でもう一押ししてみよう・・・・)

「そうですか。それでは私から会社に言って何とかしてもらいますよ!」
(シメシメ、うまくいった。これで、600万円の儲け確定!・・・・)

「それじゃー、その建築価格でお願いしますよ!」
(シメシメ、400万円も値引きが出来たあー!・・・・)

これは、
ある建築主と売主との建築価格交渉での会話です。
まるで、バナナの叩き売りの様な建築価格交渉です。

この場合、両者とも、『シメシメ、うまく交渉成立!』と思っています。
しかし、売主は建築のプロ
そして、建築主は建築の素人

この会話では、建築主が、まんまと営業マンの営業戦略にハマッテいます。

後日談として、
「契約交渉の時、お金の感覚が麻痺していました。」
と、建築主は後悔しています。

建物価格というのは、バナナの様に安いものではありません。
建築価格交渉とは、見積書をベースに行うものであり、
その内容を確認することによって契約価格が、
数百万円、時には数千万円の違いが出てきます。

建築価格交渉は慎重に!


次回は、【モデルルーム同行で用意されていた構造計算書】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【どこまで要求できるの?瑕疵担保責任】

【46時限目】                        author アーキスケット 出口

築後、1年半経過した売れ残りマンションの内覧会(?)です。

「ここのクロスに隙間があるから直してよね!」
「フローリングのこの部分にキズがあるよ!」
などなど、マンション購入者は、売主に指摘をしています。

売主の若い担当者も困った顔で、
「うーん???  それは・・・・・・・」
と返答をしかねています。

「売主に瑕疵担保責任があるんだから当然でしょ!」
とマンション購入者も無償で直してもらおうと必死です。

ここで、『瑕疵担保責任』とは何でしょうか?

瑕疵とは、
『当該取引の通念に照らし、契約に目的物の通常有すべき性質が欠如し、
 当該契約の主旨に適合しないこと。』を意味します。

建物の場合、
構造上の問題がある場合や、雨漏れがある場合は、『重大な瑕疵』に当り、
買主がこれを知らないで購入した場合は、
瑕疵担保責任を要求することが出来ます。

しかし、築後1年半経過したマンションの
キズや隙間といったものは、
瑕疵担保責任があると言えるのでしょうか?

この場合、未完成である新築マンションの購入契約ではなく、
目的物が存在する物件なので、
『売主は、これらを考慮に入れて販売価格を決定している。』
と解され、瑕疵担保責任を要求できないと考えられます。

さて、未完成の新築マンションの購入契約の場合、
完成後の内覧会で、
キズや隙間といった指摘は直してもらえるのでしょうか?

内覧会の経験がある方はご承知のとおり、
ほとんどの場合、直してもらえます。

これらが、『瑕疵担保責任』に該当するかしないかは、
非常に、ビミョーな判断となりますが、
それよりも、
売主の評判が落ちることを恐れて
直してくれているという理由が大きいのではないでしょうか?

ただし、
設計図あるいはモデルルームどおり完成した建物に対して、
「このサッシには、指詰め防止がつくべきだ!」などなど、
設計上の良し悪しを指摘をするのはどうかと思います。

これは、『瑕疵担保責任』を問えるとは言えないもので、
売主の弱みに付け込んだ脅しになりかねません。


次回は、【お金の価値感覚が麻痺してしまう建築費】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理組合★講座【やっぱり面倒くさい理事長のお仕事】

【45時限目】                        author アーキスケット 出口

マンションを購入し、既に入居されたあなた。

「マンション管理組合に加入していますか?」

「え?そんな申込書も無かったし、入っていないよ。お前申し込んだか?」
「私も知らないわよ!面倒くさそうだし、申し込まなくていいんじゃない?」

と言っている方は、少々、マンション管理組合についてお勉強しましょう。

マンションを購入された区分所有者は、
好むと好まざるとに関わらず、
必然的にマンション管理組合員となってしまいます。
人に貸しているから、自分は違うなあと思っている方も、
区分所有者はあなたなので、組合員です。

「で、一体何をすれば良いの?」と質問されそうですが、
マンション管理運営に参加する義務があります。
しかし、実際のところは、
理事長、理事、監査役等の役員が、色々とお膳立てをしてくれています。
「じゃあー、議決権だけ行使していればいいや!」
と無関心なことは言わないで下さい。
理事の役目が持ち回りになっているマンションでは、
いずれ、あなたも理事長になるのです。

ここで、マンション管理組合理事長の具体的な役割には
以下の様なものがあります。
 
 ・駐車場使用契約の締結
 ・損害保険契約の締結、保険金の請求および受理
 ・組合員の資格の得喪に関する届出の受理
 ・業務委託・請負契約の締結
 ・職員の採用・解雇
 ・業務報告
 ・総会の招集、議長
 ・占有者の総会における意見陳述行使の事前通知の受理
 ・議決権行使者の届出の受理および代理証明書の受理
 ・総会の議事録および書面決議の保管、閲覧、保管場所の掲示
 ・理事会の招集、議長
 ・収支予算の作成および変更
 ・会計報告
 ・未納管理費等の請求
 ・管理費等の不足金の請求
 ・預金口座開設契約の締結
 ・借入れ契約の締結
 ・帳票類の作成、保管
 ・勧告・指示・警告等
 ・規約原本の保管、閲覧、保管場所の掲示

そして、業務をこなすだけではなく、
マンション管理運営の方針と指導性を発揮することが求められます。

本当に大変そうですよね。
今のうちに、お勉強しておきましょう。
次期理事長は、あなたが選出されるかもしれませんよ!


次回は、【どこまで要求出来るの?瑕疵担保責任】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【「防音サッシだから遮音性能は大丈夫。」の営業トークに安心していませんか?】

【44時限目】                        author アーキスケット 出口

ガタン、ゴトン・・・ガタン、ゴトン・・・ガタン、ゴトン・・・

私が住むマンションの10m目の前を5分おきに通過する
中央線の車輪とレールから出る騒音です。

一応、二重サッシなのですが、その甲斐なく、
電車が通る度にテレビから聞こえる台詞はかき消され、
メロドラマの展開が解らなくなる時があります。

田舎に住む妹が遊びに来た時も、
「お兄ちゃん、よくこんな所で寝れるわね?」と一言。
これから、暑いシーズンになりますが、
窓も開けられない状況です。

ただ、私のところは分譲マンションの一室を賃借しているので、
引っ越そうと思えば、いつでも可能です。

しかし、
分譲マンションを購入される方は、
入居後に予想もしていなかった騒音を理由に、
そう簡単には引っ越し出来ませんよね!

騒音は、一度気になりだしたら、
ずっと気になってしまうものなのです。
だから、マンションを選ぶ時は、
外部の騒音が、部屋内ではどの位になるのかという遮音性能を、
確認する必要があります。

ここで、アルミサッシの遮音性能があるのをご存知ですか?

   等級    サッシのグレード    遮音性能の目安

   等級なし  普通のサッシ      15db程度
   T?1    一般的な防音サッシ  25db以上
   T?2    防音性の良いサッシ  30db以上
   T?3    防音性の良いサッシ  35db以上
   T?4    二重サッシ        40db以上

遮音性能とは、外部の騒音に対し、
どの程度騒音が低減されるかを示した目安です。
例えば、外部が100db程度の騒音であれば、
T?4の二重サッシを使ったとしても、
部屋内で60db程度の騒音となります。
これでは、テレビの台詞が聞こえなくても当然ですね!

また、遮音性能というのは、サッシ性能だけで決定するものではなく、
他に開口部が有ったりすれば、当然、遮音性能は低下します。

せっかくグレードの高い防音サッシを使っているのに、
そのすぐ横に、防音仕様ではない普通の給気孔(レジスター)
取付けられている場合をしばしば見受けます。

設計者の配慮が不足しているとしか言いようが無いのですが、
皆さんは、こんなことにも注意をしなければなりません。

マンション購入は、
一生ものの高価な買い物です。

後々、騒音による後悔をしないためには、
売主の営業マンの
「防音サッシだから遮音性能は大丈夫ですよ!」
という営業トークに惑わされず、
自ら確認をすることが必要です。


次回は、【やっぱり面倒くさい理事長のお仕事】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理★講座【エレベーター事故 恐いですねー!】

【43時限目】                        author アーキスケット 出口

マンションにお住まいの家庭では、

「うちのマンションのエレベーターは大丈夫だろうか?」
「チョット恐いし、私、ダイエットも兼ねて階段を上り下りするわ!」

などと、エレベーター事故の話題で持ちきりかもしれません。

高層化したマンションライフでは、
エレベーターは欠かせないものとなっています。

『建築基準法』では、
エレベーターの構造について、詳細に規定しています。
その中の、《エレベーターの安全装置》の項目に、
『かご及び昇降路の全ての出入り口の戸が閉じていなければ、 
かごを昇降させることができない装置』
を設けなければならないと規定されています。
すなわち今回の事故は、この『建築基準法』に違反しているのです。

ところで、
あなたのマンションのエレベーターの保守点検契約
どうなっているかご存知ですか?
エレベーター業者任せになっていませんか?

 ・点検回数・・・・法定点検としては、『建築基準法』で1年に1回の点検が
           義務付けられています。
           しかし、自主点検として、
           概ね1ヶ月に1回実施しているマンションが多い様です。
           安全に万全を期すことも大切ですが、
           反面、費用も大きくなるので、
           マンション管理組合として点検回数を決定しましょう。

 ・契約方式・・・・契約方式には、フルメンテナンス契約とPOG契約があります。
           フルメンテナンス契約は、部品の交換等の費用が発生しても 
           契約に含まれるというもので、POG契約は、それが含まれて
           いません。
     
  フルメンテナンス契約 : 割高だけど、組合の面倒が掛からない。
  POG契約        : 割安だけど、都度、部品交換等の費用について、
                   組合の合意が必要。


話は飛びますが、
今回のエレベーター事故のニュースで、
皆さんは、『保守点検費』についてお気づきになりましたか?

    当初の年間契約          A社   446万円/年間
    指名競争採用1社目の契約   B社   347万円/年間
             2社目の契約   C社   158万円/年間
             3社目の契約   D社   115万円/年間

契約内容の詳細は解りませんが、
年々、『保守点検費』は、こんなにも安くなっているのです。
これは、胡坐をかいていたメーカー系列の保守点検業者に対し、
指名競争入札を導入した功績です。

あなたのマンションのエレベーター保守点検について、
契約内容の見直しをする良い機会ではないでしょうか?


次回は、
【「防音サッシだから大丈夫。」の営業トークに安心していませんか?】   
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理★講座【マンション管理人さんの時給ってどの位なの?】

【42時限目】                        author アーキスケット 出口

よく行くハンバーガーショップに
無料のアルバイト情報誌が置いてあります。

別にアルバイトをするつもりは無いのですが、
それを1冊取り出し、
おいしいハンバーガーを食べ、薄めのアイスコーヒーを飲みながら、
おもむろにパラパラめくっていると、
『マンション管理人募集』の広告が目に入りました。

『マンション管理人さんの時給ってどの位なのだろう?』と見てみると、
 
  《時 給 : 900円  簡単な業務です!》 といった記載です。

マンション管理人さんの業務というのは、
『マンション管理業務委託契約書』の契約内容にもよりますが、  
実は、結構大変なのです。

  ・訪問人の案内
  ・日常清掃
  ・郵便、宅廃物の管理
  ・設備点検の立会い
  ・住民の苦情窓口
  ・書類の管理

などなど、様々な業務があります。

ところで、
あるマンション管理費の見直しをしてほしいとの依頼があり、
その中のマンション管理人費用をチェックしてみると、
 
   科目      金額(月額)         備   考 
 管理員業務   593,400円  週7日 8:00?21:00 1名 
                               (交替勤務)
    ※上記、金額の他に、管理業者の経費として13%を別途計上

この金額を時給に換算すると(夜間割増は考慮しない。)、

  時 給 : 約1,500円 にもなるのです。

実際にマンション管理人さんに支払われている金額との差額は、
一体どこへ消えているのでしょうか?
答えは、ご想像どおり、

13%もの経費を別途計上しておきながら、
更に、その差額もマンション管理業者の利益に上乗せされているのです。

マンション管理委託費の見直しの項目は、他にも、まだまだ沢山ありそうです。

一度、あなたの住むマンション管理組合が支払っている、
マンション管理人さんの時給を計算してみてはいかがでしょうか!


次回は、【エレベーター事故 恐いですねえー!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

住宅検査★講座【NPOの会員を宣伝文句にする営利会社の矛盾】

【41時限目】                        author アーキスケット 出口

「NPOって何なんだろう?」と思っている方の為に
先ずは解説です。

NPOとは、『Nonprofit Organization』の略で、
日本語に直訳すると、
『非営利組織』となります。

定義としては、
『継続的、自発的に社会貢献活動を行う、
営利を目的としない団体の総称』
です。

イメージとしては、
『お金を取らないボランティア』ですよね!

しかし、お金がかかる場合もあります。
この場合、非営利ということなので、
『利益があがっても、構成員に分配しないで、
 団体の活動目的を達成するための費用に充てる。』ということになります。

実に素晴らしいことですね!

ところで、
構成員が経営する自分の会社の宣伝文句に、
大々的に、『NPOの会員』を掲げている場合があります。

組織が異なるため、違法ではないのでしょうが、
あたかも、『無料であったり、安いというイメージ』にさせられます。
しかし、よくよく見ると、有料であり、営利組織なのです。
非常に紛らわしいと思いませんか?

NPOに労務提供や資金提供をして、
見返りに、『●●NPOの構成員』という広告を
買っているような構図が見えてきます。

「自分はNPOの構成員ということで、人間性をアピールしているんだ!」
と言われそうですが、
皆さんは、こんな宣伝文句をどう思いますか?

いずれにせよ、住宅検査会社や内覧会業者を決める場合、
皆さんには、
『NPOの構成員』と宣伝文句にあるからといって、
その会社が、『NPO』と勘違いしてもらいたくないだけなのです。


次回は、【マンションの管理人さんの時給ってどの位なの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【内覧会立会い業者 あなたは何を基準に選びますか?】

【40時限目】                        author アーキスケット 出口

いよいよ待ちに待った内覧会の日が目前です。
昨今、欠陥住宅偽装問題が取りざたされている中、

「高価な買い物だし、やっぱり内覧会では専門家に見てもらった方が安心だよなあー。」
と思っているあなたは、正解です。
絶対おススメです!

「しかし、内覧会立会い業者を、どうやって決めたら良いんだろう?」
と悩んでしまうこともあるでしょう。

  値段の安い会社?
  評判の良い会社?
  実績のある会社?  
  アフターサービスが有る会社?
  本の出版やテレビに出てくる知名度のある会社?

出来るだけ、全てを兼ね添えた会社が良いですよね!

しかし、もっと重要なことがあります。それは、
『どんな人が立ち会ってくれるのだろうか?』ということです。

「やっぱり若くてハンサムな人が良いわ!」
と思っている奥さんもいるかも知れません。

「何を言っているんだ!やっぱり専門の資格を持った人だよ!」
と反論する旦那さんもいるかも知れません。

「何はともあれ、人柄が良く誠実な人がいいよね!」
と意気投合。

でも、どうやってそんな人を探すのでしょうか?

内覧会立会い業者の宣伝方法は、インターネットが主流です。
そして各社のホームページの内容は実に様々です。

  検査員を写真入りで紹介している会社・してない会社
  検査員の資格や経歴を紹介している会社・していない会社
  検査員の人柄が解る様な宣伝をしている会社・していない会社
  その他、色々な宣伝文句が掲載されています。

情報が限られているホームページの宣伝で、
内覧会立会い業者や検査員を決定するのは
博打に近いものがあるかも知れません。
ある程度、「エイヤッ!」という決心が必要でしょう。

そして、どの会社にするかを決定したら、
「立会いしてもらう人は、●●さんをお願いします!」
と自らの基準で選んだ方を指定されることを、是非おススメします。

そして、『安心と納得のいく』お引渡しがされることを
祈っています。


次回は、【NPOの会員を宣伝文句にする営利会社の矛盾】
を予定しています。

建築請負契約★講座【弁護士泣かせの建築訴訟】

【39時限目】                        author アーキスケット 出口

「建物が完成したと思ったら、いきなり追加工事の請求をされたけど、
 支払わなくてはいけないの?」

「建物の引渡しがされたけど欠陥だらけ。どうしたら良いんだろう?」

工事が遅れて予定していたお店のオープンに間に合わなかったけど、
 損害賠償請求は出来るのだろうか?」

などなど、建築トラブルはあとを絶ちません。

建築主と請負業者で和解が出来れば良いのですが、
金額も大きい為、訴訟に発展する場合も多々あります。

こんな時、建築主は弁護士に相談することとなるでしょう。
当然、訴訟ですから弁護士の力は必要となってきます。

しかし、チョット待ってください!
弁護士と言えども、ほとんどの場合、建築の知識を持っていないのです。

従って、この争いの構図は、

          建築主(素人)+弁護士(素人)
                   VS 
          請負業者(プロ)+顧問弁護士(セミプロ)
となります。

しかし、訴訟においては、
『建築の専門的知識を持って主張する必要性』が生じます。
そうでないと、有利に訴訟を進めることが出来ず、
建築主にとって100%満足する判決が得られるとは限りません。
やはり、
『弁護士だけではなく、建築の専門家にも応援を求めた方が、
結局は良い結果が得られる。』
のではないでしょうか!

現在、私はある建築トラブルの訴訟に関わり、もう3年にも及びます。
最初のうちは弁護士に、
『世間一般では非常識である建築業界の常識』
を理解してもらうのに、さんざん苦労しました。
また、解らない建築用語をひとつひとつ説明し、まるで国語の授業です。
3年経った今、少しだけ建築業界の常識が解ってきた様です。

『この争いの決着は、何時になることやら?』

長引く建築訴訟に、最近少々ウンザリしています。
ん?・・・・こんなことは言ってはいけませんね!


次回は、【内覧会立会い業者 あなたは何を基準に選びますか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理★講座【バルコニーの改造はマンション管理規約違反ですよ!】

【38時限目】                        author アーキスケット 出口

事務所で仕事をしていると、
突然、
『ガッガッガッ?、ギッギッギッ?』
外から轟音がしてきました。

「何事か?」と思い、外を覗いてみると、
お隣のバルコニーで、目隠しパネルの取り付け工事を行っています。
この轟音は、外壁に穴を開けるドリルの音だったのです。

『マンション管理組合の承認を取っているのかなあー?』

ここで、皆さん!
『バルコニーは専有部分だから何か改造しても良い。』と思っていませんか?

答えは、NGです。
バルコニーは共用部分であり、居住者が専用使用しているだけなのです。
従って、勝手に改造したりしてはいけないのです。

もし、バルコニーの外壁の色を居住者の思いのままに変えてしまったら、
マンション全体の外観が損なわれますよね!

専有部分と勘違いし易い共用部分として主に以下のようなものがあります。

  ・バルコニー
  ・玄関扉 (但し、内側の塗装や錠は除く。)
  ・アルミサッシおよびガラス
  ・バルコニーの手摺
  ・室内を含む建物の構造部分 (隣との戸境壁のコンクリート壁等)
 
 
その他にも、
マンション固有の管理規約に共用部分が定められている場合もあります。

これらの改造は、基本的には駄目であり、
必要があれば、『マンション管理組合の決議』が必要となってきます。

また、専有部分の改造も、
マンション管理組合の『理事長の承認』が必要となる場合があります。
これも、マンション固有のマンション管理規約に記載されている場合があるので、
確認が必要です。

ここで、
アルミサッシのガラスを割ってしまった場合、
『共用部分だから、マンション管理組合にその修理費を請求しよう!』
なんて思わないでください。

共用部分であっても、
マンション管理規約では、
『専用使用部分の通常の使用に伴う管理に要する費用は、
専用使用権を有する者が負担すること。』

となっている場合がほとんどです。

一度、マンション管理規約をチェックしてみてはいかがでしょうか?


次回は、【弁護士泣かせの建築訴訟】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【内覧会に群がるオプション業者のしたたかさ】

【37時限目】                        author アーキスケット 出口

やっと、2時間にも及ぶマンション内覧会での住居内検査会立会いを終え、
1階ロビーへ行くと、

「次はこちらでーす。」と何か解らぬ業者の営業マンから声が掛かりました。

言われるままに内覧会会場に用意されたテーブルに座ると、
業者の営業マンが何やらパンフレットを取り出し、
「今、このケーブルテレビのお申込みをされると、
 何と工事費が無料になります。是非この機会をお見逃し無く!」
したたかな営業を仕掛けてきます。

「あなた、どうするうー?」と
何やらこの機会に申込みをしたくなった奥さんは、旦那さんに同意を求めます。
「そうだなあー???」と旦那さんも引きずられそうです。

10分程、このご夫妻は悩み、結論が出そうも無かったので、
「工事費なんか安いものですよ!
 じっくり考えてから改めて申し込んだ方が良いですよ!」とアドバイス。

すると営業マンは、
「余計なことは言うなよ!」と言わんばかりの強烈な視線を私に浴びせます。
しかし、このご夫妻には満面の笑顔で、
「後日のお申込みでも結構ですから、是非、ご検討ください。」

ということで席を立つと、
次の業者の営業マンがやって来て、
「次はこちらでーす。」と違うテーブルに案内されます。
次は何の営業かな?と思っていると、
「洗濯機置場の上に造り付けの収納棚はいかがですか?
 今、お申込みいただければ工事費はタダですよ!」と同じ営業文句です。

再び奥さんは、「こんな棚があれば便利よね!あなたーどうしよっか?」と
旦那さんに同意を求めます。
またまた、「どうしよーかあー???」と思い悩むこと10分。

この棚は、1m角で奥行き30cm程度なのですが、
物の販売価格が6万5千円、工事費が2万5千円です。
いくら工事費がタダになると言っても、
量販店の家具屋で買えば1万円程度の棚が6万5千円です。

再び、
「じっくり考えてから改めて申し込んだ方が良いですよ!」とアドバイス。

それにしても、
「今、お申込みをすれば工事費はタダですよ!」という営業文句は、
これ程までに、購入心をクスグルのかと感心します。

何とか購入を思い留まったご夫妻とマンションを出て別れると、

「今、○○新聞をお申込みをされると、3か月分無料でーす。」
声を掛けられていました。


次回は、【バルコニーの改造は管理規約違反ですよ!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【残置物の修繕義務は貸主?それとも借主?】

【36時限目】                        author アーキスケット 出口

チョットお恥ずかしい話なのですが、
賃貸マンションに於ける『残置物の修繕義務の考え方』
を知りませんでした。

1ヶ月程前から、
私の住んでいるマンションのリビングにある照明器具の蛍光灯が、
突然消える様になりました。
しかし、主電源をいったん落とし、しばらくして主電源を入れると
蛍光灯は何事も無かった様に再び点灯します。

始めは、「蛍光灯が古くなったのかな?」と思い、
電気屋さんで新しい蛍光灯を購入し取替えました。
しかし、状況は変わらず、
この2,3日で蛍光灯の消える頻度が多くなってきました。
そこで、再び電気屋さんに行き状況を説明し原因を尋ねてみると、
「インバーターに寿命が来たんだよ。」とのこと。

そこで、仲介業者に電話を入れ、
「照明器具のインバーターが悪くなったので修理か、取替えてほしい。」
と申し入れをしたのですが、
「担当者が休みを取っているため、3日後に改めて連絡してほしい。」とのこと。

『3日間も暗い部屋で過ごせというのかあー!』

「担当者が居なくても対応できるんじゃないの?」と申し入れすると、
「解りました。貸主と連絡を取って、改めて連絡します。」ということで
電話をガチャリ。

『対応悪いなあー』と思いつつ、しばらく待っていると電話が掛かってきました。
「仲介業者の○○ですが、賃貸借契約書をよーく見て下さーい。
 照明器具は残置物と書いてあるでしょうー。
 この残置物というのはねー、貸主に修繕義務は無いんですよー。」と
勝ち誇った様な言い方。

「そうなんですか?」と答えつつ、賃貸借契約書を調べて見ると、
確かに、『照明器具は残置物』と記載されています。
「確かに残置物と記載されていますね。」と言うと、
「そちらで、直すなり取替えるなり、勝手に処分してくださーい。」とのこと。

『うんー。立場逆転』です。

「解りましたあー。」と細々と返答をし、電話を切りました。

『残置物は、本来備えて有る設備ではなく、
 前入居者が置いていったものです。
従って、貸主に修繕義務はなく、処分も借主側にあります。』

賃貸マンションを借りている方、
こういうケースになった場合、
契約書に『残置物』と記載されていても、
念の為、その処分については確認しておきましょう!


次回は、【内覧会に群がるオプション業者のしたたかさ】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【雨の日の内覧会はチャンスと思おう!】

【35時限目】                        author アーキスケット 出口

「せっかくの新居の内覧会の日だというのに、雨だなんて残念だなあー」
「そうよねー!子供も連れて行くのも大変よね。」

そんな風に思っているあなた、雨の日の内覧会はチャンスと思って下さい。

先日、雨の日に一戸建て住宅の内覧会の立会いがありました。

先ず、屋上にあるルーフバルコニーを検査したのですが、
屋上の防水仕様であるアスファルト露出防水の上に、
何と、1cm程度雨水が溜まっています。

施工の担当者に、
「この屋上のコンクリートスラブの勾配はいくつなんですか?」
と質問すると、
「勾配は取っていません。」との信じられない回答です。

通常、屋上のコンクリートスラブの勾配は、
1/100程度の勾配を取るものなのです。

屋上に雨水が溜まったままでは、いつ漏水するとも限らず、
結局、アスファルト防水材(ルーフィング)を増し貼りし、
雨水が溜まらない様に手直ししてもらうこととなりました。

次に、外から外壁の仕上り具合を確認してみると、
各アルミサッシに取付けてある水切の下部の外壁が雨水で濡れています。
こういった状態だと、
後々サッシの下部の外壁が汚れていってしまいます。
街にある建物を見ると、
よくアルミサッシの下の外壁が汚れているのを見ますよね!

原因は、コーキングが水切の内部全体に施工されている為、
水切に落ちてきた雨水が、コーキングの表面を伝わり、
外壁を濡らしているのです。
そうならない為には、
コーキングを水切より少し凹ませて施工する必要があるのです。

次に、外構を見渡すと、
玄関へ上がる階段の踊り場に雨水が1cm程度溜まっています。
「階段の踊り場に雨水が溜まっていますよ。」と指摘をすると、
施工担当者は、
「住居内が漏水する訳ではないので問題ないんじゃないですか?」
との信じられない回答。

実は、これを手直しする為には、
タイルを剥がし、左官で下地を作り、再びタイルを貼らなければなりません。
すなわち、お金が掛かってしまうので信じられない回答をしたということです。

しかし、
「これでは、次の日が快晴となっても、
 水溜まりを通らなければならないんですよ!」
と強く指摘をすると、
施工担当者も、渋々手直しを了解しました。

いかがですか?
雨の日の内覧会は、こんな不具合を見つけるチャンスなのです。


次回は、【残置物の修繕義務は貸主?それとも借主?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

欠陥建物★講座【あるゼネコンとの対決!床コンクリートのひび割れ】

【34時限目】                        author アーキスケット 出口

私が建設会社で建物を建てていた頃、
建物が完成する度に、
『やっと苦労が実って建物が完成したあー!』と
まるで、子供が生まれたかの様に、何日も感慨にふけっていたものです。
それこそ、建築主にとっては、それ以上の感激が有ることでしょう。

しかし、もし完成した建物が欠陥だらけであったなら・・・・・・
建築主の期待は裏切られ、
建築業者に対して怒りすら湧き起こってくることでしょう。

これから、いくつかの講座で、
ある企業からの、
初めて造った自社工場の欠陥建物についてのご相談の実話をもとに、
『建物を造ることによる建築主のリスク』を考えていきます。

今回は、『床コンクリートのひび割れ』についてです。

依頼された工場の検査すると、
全てのスラブにと言っていい程、コンクリートにひびが入っています。
ひび割れの入っている位置・ひび割れの方向を観察し、
また、施工中の鉄筋の写真などを調べると
以下の様な原因によってひびが発生したものと推察されました。

 ?方向性から、基本的にはコンクリートの乾燥収縮によるひび割れ。

 ?乾燥収縮を最小源に留める”目地切り”が施工されていない。
   (設計図には記載がある。)

 ?土間配筋の鉄筋の高さ方向の位置が適正でない。(下側に偏り過ぎ)

 ?開口部の鉄筋の補強がされていない。

 ?施工中における設計以上の荷重 (重機を載せる等)


この工場は、既に機械等が設置され稼動しています。
これらのひび割れを根本的に直すということは現実的ではなく、
エポキシ注入などの応急処置で対応せざるを得ません。
従って、建築主は、今後もひび割れの補修跡を見て仕事をすることとなります。


『コンクリートのひび割れは、
 一度発生したら大きくなることはあっても、決して消滅することは無い!』

ということを建築主の方には知っておいて頂きたいのです。
そして、コンクリートのひび割れを回避する為には、
必ず発生するコンクリートのひび割れ(コンクリートの性質)に対し、
『被害を最小源に食い止めるための設計の配慮がされているか?』、
また、『施工の管理が確実に行われているか?』
ということが、非常に重要なことなのです。


次回は、【雨の日の内覧会はチャンスと思おう!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【マンション値引き販売 既購入者のあなたは許せますか?】

【33時限目】                        author アーキスケット 出口

スーパーマーケットでは閉店間際になってくると、
「ハイ!奥さん、今からお刺身全品40%引きだよー!」などの
値引き販売が始まります。
すると、
「キャー安いわー!」とお客さんが殺到し、
瞬く間に売り切れという光景が見られます。

マンション販売でも、こんな光景が見られる時があります。
当初の販売価格が、5480万円だったマンションが1年間売れ残り、
突然、3980万円で売り出されたりします。

当初の価格でマンション購入した人にとっては、
「損をしたー!、騙されたー!」という心情になることでしょう。

しかし、マンション販売も、『需要と供給の関係』で決まるものであり、
市況により価格が変動することも自明の理ということになります。

ここで、あなたにとってのマンションの価値は何でしょう?
個人の価値判断基準は千差万別です。
そして、あなたはそのマンションを
販売価格の価値があるとして購入しているはずです。

例え、お隣が安く販売されたとしても、
あなたは決して損はしていないのです。
『マンションの資産価値が下がってしまう。』というお考えの方もいるでしょうが、
売れ残った時点で既に資産価値は下がっているのです。

逆に売れ残ったままにしておくと、
既購入者が損をしていることをご存知でしょうか?

つまり、ほとんどのマンション売買契約書において、
『売れ残ったマンションの管理費・修繕積立金は、売主が支払わなくて良い。』という条項が付されています。
すなわち、売れ残り分の管理費・修繕積立金は、
既購入者が負担していることとなります。
(あるいは、当初予定のサービスが成されていない。)
結局は、早く売れた方が良いのです。

「私はそんな考え方は出来ないというあなた。」
これを回避する方法を教えます。
それは、『販売員のセールストークに騙されず、売却済みのお花マークにも騙されず、マンションの売れ行き具合を見抜くこと。』です。


次回は
【あるゼネコンとの対決!床コンクリートのひび割れ】

を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【身障者にとって本当に辛い敷金返還トラブル】

【32時限目】                        author アーキスケット 出口

恥ずかしながら、
私は、身障者の方がマンションライフを送る上で、
どんな支障があるのかを真剣に考えたことがありませんでした。

そんな私を戒めようとしたのか、
たて続けに身障者の方から、敷金返還トラブルのご相談がありました。

「車椅子で生活している為、部屋中にキズを付けてしまっており、
 原状回復請求がどのくらいの額になるのか不安で、
 退去時検査の立会いをしてほしい。」とのご依頼でした。

依頼者のマンションに入ってみると、
まだ、入居して8年程なのですが、
30年位経っているのではないかと思われる程の状態です。

壁のクロスは、キズというよりも剥がれた状態がほぼ全面です。
しかも、清掃等ままならず、カビさえ生えています。

床のフローリングや絨毯も車椅子で全面磨耗しており、
また、室内にある木製の扉や枠も車椅子がぶつかったキズで、
枠ごと取替えなくてはいけないのではと思われる程です。

廊下やユニットバスには、手摺が取付けられており(貸主の了解済み)、
これらも原状回復して貸主に返さなければなりません。

原状回復するためには、下地以外の全てを改修する必要があり、
百万円単位の額となると思われます。

通常、借主が負担しなくてはならない原状回復費は、
『借主の故意・過失によるもの。』です。
そして、この依頼者の原状回復費の負担はこれに該当するものと思われます。

建築の教科書では、『車椅子が通る幅は、80cm以上あれば良い。』
などと書かれていますが、
車椅子の寸法は、65cmはあります。
すなわち、余裕は片側7.5cmしか無いのです。
また、マンション室内の扉は開き戸がほとんどで、
「車椅子の人は、どうやって開けたらいいの?」と疑問が湧いてきます。
「キズ付けずに生活しろ!」というのは所詮無理な話なのです。

他人事ではありません。
そして想像してみてください!
『もし、自分が車椅子の生活になってしまったら・・・・・・・』


『設計者は、基準さえクリアーして設計すれば良いのかなあー???』

平成7年に、
「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築に関する法律」
通称、『ハートビル法』が制定されましたが、
『マンション』に対して、その強制力の有無については、
”努力義務”に留まっています。

確かに、マンション等の建物全てを身障者の方に照準を合わせることは
難しいことだと思います。
しかし、『それを補う何か』 (支援・補助)が
あっても良いのではないでしょうか・・・・・・


次回は、【マンションの値引き販売 既購入者のあなたは許せますか?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【アッパレ?内覧会指摘事項の対応】

【31時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション内覧会待合わせ会場で、
内覧会立会いの依頼者とマンションのアレコレについて談笑していると、

「本日、内覧会で立会いさせていただきます。施工をしました三井住友建設の○○です。」と
担当者がやって来ました。

「えっ!○○君じゃないか。」と驚く私。実は、昔の部下だったのです。
昔の鬼上司(?)を相手に、「やり辛いです・・・・・・」と不安げな顔。
(決して不仲な関係であった訳ではありません。と私は思ってますが・・・・)

いざ、内覧会検査開始です。

先ず、バルコニーに出ると東京湾が一望できる素晴らしい眺めです。
しかし、この感動も束の間。
バルコニーに目を移すと、「んーーーー?????」
あまりにも塗装がひど過ぎ!
外壁の吹付け塗装は、下地である左官補修が凸凹
バルコニーの天井はムラだらけ

「工期が短かった訳でもないのに仕上りが悪いね。」の一言に、
昔の部下も、「私もそう思います。」と細々とした返答。

専有部分の内覧会検査を終えロビーに向かう途中、
共用部分であるEVの外壁部分を見て、
「これまた仕上りが悪いね。」の一言に、
「私もそう思います。」と同じ返答。

ということで、再内覧会となった訳ですが、
すると、
その部屋のバルコニーの外壁部分は全て削り取られ、
全面手直しの真っ最中。
また、EV外壁(何基もある)も全てにゴンドラがセットされ、
全面手直しの真っ最中。

依頼者は、「再内覧会に間に合っていない!」と憤慨すると思いきや、
「ここまでやってくれるんだ。」と感動すらしています。

確かに、ここまですれば”数百万円単位の手直し”です。

結局、再々内覧会を行い、無事入居の運びとなりました。

昔の部下に、
「よくここまで対応したな。」と声を掛けると、
「会社として恥ずかしいですから。」との回答。

「アッパレ!」と言ってやりたいのですが、
「工事中の施工管理をしっかりとしろ!」
昔の鬼上司からの厳しい一言でした。


次回は、【身障者にとって本当に辛い敷金トラブル】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【モデルルームが無いマンション販売には注意!】

【30時限目】                        author アーキスケット 出口

皆さんは、マンション探しをする時、
モデルルーム巡りをすることが多いと思います。

ところで、このモデルルームを造るのに
どの位の費用がかかっていると思いますか?

棟内モデルというのは、そのまま販売してしまうので、
あまり費用はかかりませんが、マンションの敷地内や他の場所に
モデルルームを造る場合は莫大な費用がかかっています。

一般的な広さ(80?程度)で、
1タイプ 1000万円?1500万円といったところでしょうか。
その他に土地の賃借料などといった費用が発生します。

当然、モデルルーム費用は皆さんが負担しているのです。
決して、デベロッパーのサービスではありません。

仮に100所帯当り1タイプのモデルルームがあるとすれば、
モデルルームを造る費用だけで、
皆さんは、10万円?15万円のお金を支払っているのです。
せっかくモデルルーム見学に行って、
コーヒー一杯の思い出だけでは”モッタイナイ”のです。

ところで、モデルルームを造らないで、
パンフレットやイメージビデオ等だけでマンション販売
している場合があります。
これを、決して否定するものではありませんが、
こういったマンションを購入する場合、注意が必要です。

モデルルームがあれば、
図面やパンフレットを見なくても、
『この程度の仕上りになるんだなー』と想像することが出来ます。
そして、
図面やパンフレットに記載されない細かい部分を確認することが出来ます。

しかし、モデルルームが無い場合、
「こんな安物の仕様だったの?」、
「ここには、何某は取り付かないの?」
などと不満を言っても、
売主の担当者から、
「こういった仕様で販売させていただいております。」の一言で、
”後の祭り”となりかねません。

モデルルームの無いマンションを購入を検討されている方、
たくさんのモデルルームを見学し、
目を肥やしてから購入を決定してください。

また、モデルルームがあるマンションを購入する場合でも、
「モデルルームではどうだったかなあー?」とならないよう
細部まで目を配ってください。


次回は、【アッパレ?内覧会指摘事項の対応】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

欠陥建物★講座【不良施工が営業戦略という身勝手な考え方】

【29時限目】                        author アーキスケット 出口

営業部長が現場事務所に現れたときの会話です。

「所長、建物もずいぶん出来てきたけど、
 少しくらいはクレームが有るようにしてもらいたいなあー。
 クレーム処理にお金があまりかからない様なものでお願いしますよ。」

「えっ?」、一瞬耳を疑いましたが、
「どうして、そんなこと言うんですか?」と聞くと、

「建物が完成してしまうと、営業マンは話題も少なくなり、
 お施主さんの所へ行くキッカケが無くなってしまうからだよ。」との回答。

そういえば、ある大学の構内には、
建物も造っていないのに、
現場事務所を構え、メンテナンスに走り回っているゼネコンすらあります。
これも、次の棟の建物を受注するための営業戦略です。

『情けない営業だなあー』と思いつつ、
『営業マンも、そんなことまで考えないといけない程、
苦労しているんだ。』と、一方で同情してしまいそうです。

世間では、
『欠陥マンション』、『不良施工』、『手抜き』、
などの言葉が飛び交ってますが、
『”技術屋”というのは、故意にそういったものを造るということは無い。』
と信じています。

しかし、建物というのは、たくさんの職人達の協力で出来上がるものであり、
また、工場製品でもないため、
どうしても、全てを完璧に管理するということは困難な一面もあります。
結果として、不良や欠陥が出てしまうのです。

『建物の良し悪しは、現場管理の良し悪しに比例する。』
と言っても過言ではありません。

しかし、もしかしたら、『故意に手抜き』が行われているかもしれません。


次回は、【モデルルームが無いマンション販売にはご注意!】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【気になりませんか?お隣から聞こえる夜の物音】

【28時限目】                        author アーキスケット 出口

妻 : 「ねーあなた、この壁の向こうから何か聞こえない?」
夫 : 「気のせいじゃないの?もう寝かせてよ。」
妻 : 「ねえってばあー、チョット聞いててみてよ。」

すると、『カチャン・・・カタカタ・・・』と
何か物音がするではありませんか。
(実はこの物音は、クロゼットのパイプにハンガーを掛ける音でした。)

ここはマンションの寝室、お隣とは寝室同士が隣り合ったプランです。

妻 : 「もしかして、こっちの話声なんかお隣に聞こえていないでしょうね?
     パンフレットでは、遮音性能がD値55の壁って書いてあったけど、
     本当なのかしら?」
夫 : 「そうだな、売主に調べてもうらおう。」

ということで、夫は売主に連絡をして施工業者に
遮音性能の確認をしてもらうことにしました。

計測の結果、D値50を少し下回る結果となり、
『パンフレットどおりの性能じゃない!』と怒り爆発です。

ここで、遮音性能とは、メーカーなどが一定の条件の下に実験した値であり、
色々な条件や環境が異なる個別のマンションでは、
その遮音性能の数値が必ずしも確保できるとは限らないのです。
また、物音は夜の方が聞こえ易い性質をもっています。

しかし、このマンション購入者は、
「そんなことは知らない。D値55を確保しろ!」と納得しません。

 壁の遮音性能の目安
   D値40  隣人の会話などが小さく聞こえる
   D値45  隣人の会話などはほとんど聞こえない
   D値50  隣人の会話は通常では聞こえない
   D値55  ピアノなどの特に大きな音が静かな時に聞こえる
   D値60  ピアノなどの特に大きな音がほとんど聞こえない


売主と施工業者は、結局、『悪い評判が立ってはいけない。』と考え、
「対応しますけど、他のマンション購入者には黙っていて下さい。」とお願いをし、
壁に鉛遮音シートを貼ることによって遮音性能を確保しました。

遮音性能は、壁の仕様だけで決まるものではなく、
以下の様なことによって低下します。

   □GL工法と呼ばれるコンクリート壁にボードを貼ることにより、
    太鼓現象(音の共鳴)により音が増幅する。
 
   □隣との戸境壁にスイッチボックスなど、壁を切り欠くものがある場合、
    その部分の壁厚が小さくなり、音の通路となる。

   □超高層マンションなど、戸境壁に遮音ボード壁が使用されている場合、
    隙間(特に端部)の遮音コーキングの施工不良で音の通路となる。

あなたの住むマンションの戸境壁の遮音性能はいくつですか?
また、隣の話声や物音が聞こえたりしませんか?


次回は、【不良施工が営業戦略という身勝手な考え方】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理★講座【マンション管理士って何が出来るの?】

【27時限目】                        author アーキスケット 出口

出張帰りの電車の中で、せっかくだからと思い立ち、
古い友人に
「仕事で近くまで来ているからお茶でもしない?」とメールしてみました。

友人も仕事がちょうど終わったとのことで、
「せっかくだから家で酒でも飲もう!」と誘ってくれました。

久しぶりに友人の家族(ご両親、奥さん、子供達)に再会です。

「今、オジサン(私)は会社を辞めて社長してるんだ。」と
自分でデザインした自慢の名刺を子供達に渡すと、
「オジサン、一級建築士なんだ。カッコイイ!
 でも、マンション管理士って何?どんな仕事が出来るの?」の一言。

『う?ん、何が出来る?・・・・・・』とチョット考え込む私。

マンション管理士という資格が、
まだまだ世間に認知されていないのは承知していましたが、
「何が出来る?」の問いに、
「”マンション管理士”って名乗れるだけ。」の回答ではカッコ悪過ぎです。

マンション管理士とは、『名称独占』の資格であって、
『業務独占』の資格ではありません。

  注) 名称独占 : □□□士と名乗って良い。
                 (マンション管理士、中小企業診断士等)
     業務独占 : 資格を持っていないと特定の業務が出来ない。
                 (建築士、弁護士、医師等)

それでは、マンション管理士の仕事とは一体何でしょう?

一言で言うと、マンション管理組合へのコンサルティング業務です。

     □管理規約・使用細則の策定・改定のアドバイス
     □長期修繕計画の策定・見直しのアドバイス
     □管理費の見直しのアドバイス
     □修繕積立金等の運用アドバイス
     □区分所有者間のトラブル解決のアドバイス
                                 等々です。
しかし、これらに必要な知識は実に多岐に渡るため、
マンション管理士だからといって全てが得意分野であるとは限りません。
本来、これらの業務は、宅地建物取引主任者・管理業務主任者・建築士・
ファイナンシャルプランナー・司法書士・行政書士などの資格者が、
専門的に扱っている分野です。

ということで、マンション管理士一人では、とても全てに太刀打ち出来ず、
結局、これら専門の資格者と連携をとりながら、
管理組合の問題解決の為にコーディネートする役割となります。   

まだまだ認知されていないマンション管理士。
そして、まだまだ活躍の場が無いマンション管理士。

せっかく創設された「難関と言われる(?)国家資格」なのです。
資格取得者が”食いっぱぐれ”が無いよう、
国も、『資格者の保護・育成の義務』があります。

何卒、よろしくお願いします。


次回は、【気になりませんか?お隣から聞こえる夜の物音】
予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【未然に防げたー!敷金返還トラブル】

【26時限目】                        author アーキスケット 出口

ピンポーン・・・「○×不動産仲介の者でーす。」
「今日は、よろしくお願いします。」と、
今まで賃貸住宅を借りていた借主のお出迎え。

今日は、退去時の検査の立会日です。

見ると、仲介業者の立会人は、
若くてカワイイ女性です。

お出迎えしたのは、借主のオジサンと、
「誰?何でここにいるの?」と思われたかもしれない恐い(?)オジサン(私)です。

仲介業者 : 「今まで煙草は吸われていましたか?」

借主    : 「吸っていました。」

仲介業者 : 「そうでですよね!壁・天井のクロスがヤニだらけですものね!
         壁・天井のクロスは全て張替えとなります。
         床のCFシートの凹みや変色がありますね!
         何か家具なんか置かれていましたか?」

借主    : 「ソファーとテーブルを置いていました。」

仲介御者 : 「そうですよね!
         ソファーなんか重たいですから凹んだんでしょうね!
         一部の張替えは出来ないので
         床のCFシートは全部の張替えとなります。
         他にキズを付けてしまったものが何かありますか?」

借主    : 「下駄箱の表面を不注意で穴を開けてしまいました。」

仲介業者 : 「仕方ないですね!修理費が発生します。
         その他にハウスクリーニング代を請求させていただきます。」

ここで、『助っ人』の登場です。(若くてカワイイ女性には気の毒ですが・・・・)

助っ人   : 「ガイドライン、都条例、消費者契約法はご存知ですよね!」

仲介業者 : 「知ってはいますが、詳しいことはチョット・・・・・」

助っ人   : 「そうですか。
         基本的に借主が原状回復費を負担しなければならないのは、
         借主の、『故意・過失によるもの』ですよね。
         そして、『通常の使用』で生じるものも責任はありませんよね!」

仲介業者 : 「・・・・・・・」

助っ人   : 「念の為、クロスや床CFシートの面積を実測しますので、
         お時間は大丈夫ですか?」

仲介業者 : 「大丈夫です。」

それから30分程、部屋の寸法をあちらこちら調べ、簡単な実測図を作成。
仲介業者の女性も時間を持て余し、自分でも寸法を計りだしました。

助っ人   : 「終わりました。それでは会社に戻って請求書を作成する人に、
         『借主の他に、ガイドラインについて色々と言う人が居ました。』
         とお伝えください。」

仲介業者 : 「ハイ。」

後日、借主に仲介業者より請求書が送付されてきましたが、
請求内容は、下足箱の修理代のみでした。

『知識は金なり!』です。

・賃貸住宅の原状回復をめぐるトラブル事例とガイドライン
・賃貸住宅紛争防止条例
・消費者契約法

の3本柱は、敷金返還トラブル解決のための大きな武器となります。


次回は、【マンション管理士って何が出来るの?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【恐怖の原状回復請求 230万円!】

【25時限目】                        author アーキスケット 出口

送られてきた封筒を開けると、
中には、とんでもない請求書が入っていました。

内容を見ると、何と230万円の原状回復請求ではありませんか。
「何じゃこりゃー!」とあっけに取られた顔。
そして、だんだん恐怖が襲って来て不安に満ち満ちた顔に変貌。

これは、ある学生さんに突然舞い込んできた出来事です。

経緯をもう少し詳しく説明しますと、
お父様が亡くなられたのですが、
そのお父様が仕事の為に借りていた
たった25?程度のワンルーム事務所を解約したのでした。
もう23年ほど借りていたこともあり、
部屋のクロスは煙草のヤニで変色し、
床の長尺シートはボロボロに磨り減っていました。

しかし、それらの張替え費用を借主側が全額負担をするとしても、
たかが知れた金額のはずです。
請求書の内容を見てみますと、

 ■クロス張替え、床フロアリューム張替え      15万円
 ■ハウスクリーニング                   3万円

これらは、百歩譲って良しとしましょう。
しかし・・・・・・・
 
 ■壁・天井の下地を含める撤去費用          26万円
 ■新規の壁・天井の下地工事              48万円
 ■アルミサッシの取替え                 60万円
 ■ベランダ防水工事                    10万円
 ■便器・キッチン取替え、コンセント取替え等設備   25万円  
 ■運搬・諸経費                       25万円
 ■その他および消費税                  18万円                     

これらは、建物のコンクリート以外は全て新しくするという内容です。
しかし、古いとは言っても取り替えるまでの理由は見当たりません。
しかも、ボッタクリの単価

『こんなこと、何で借主のお金でやらされなければならないの?』
疑問を遥かに通り超え、怒りさえ感じます。

その学生さんは、
何とか自分で解決しようと奮い立ち、
恐ーい、恐ーい、家主のところへ一人で交渉に行きました。
しかし、『出直して来い!』との一喝に泣く泣く退散。
そして、話がつくまでは、鍵の受け取りもしてもらえず
毎日毎日、7000円の賃料が嵩んでいってます。
             (原状回復返還までの賃料倍額賠償の契約条項)

『裁判所に訴えるしかない!』ということで現在準備中。
      (鍵の返還は、内容証明郵便+送付物《鍵》記載の書留で対抗)

借家住まいの皆さーん、
        あなたにも、こんな恐怖の手紙が届くかも知れませんよー!


次回は、【未然に防げたあー!敷金返還トラブル】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【新聞配達は何処までやってくる?】

【24時限目】                        author アーキスケット 出口

「おーい、お前(妻)、新聞まだか?」
「もうチョット待って。今、お化粧しているから。」

お化粧?・・・・・・なんて思われる方もいるかと思います。

これからご購入されるマンション、
あるいは、既にご入居されているマンションの
新聞配達は、1階ロビーにあるメールボックスまでじゃないですか?

昔々、私が小学生のころ、新聞配達をしていました。
決して貧乏ということではなく(?)、
所属していた少年野球チームの監督から、
新聞配達をして足腰を鍛えろと命令されたからでした。
朝刊・夕刊ともに約80部、
マンションの1階から14階まで1戸1戸走って配っていたのです。
日当200円、月6000円で小学生の私にとって、
大きなお小遣いとなりました。
(今、考えると、とてつもなく安い賃金で『訴えてやる!』と言いたくなります。)
おかげで、200名を超えるチームのエースピッチャーです。

話がそれましたが、
やっぱり朝刊は、寝巻き姿でコーヒーを飲みながらゆっくり読みたいものです。
デベロッパーによっては、
朝刊だけはマンションの各戸に配達してくれる様、
事前に新聞屋さんと交渉をしてくれていますが、
防犯上、新聞屋さんもマンション内に入れないという考え方をする
デベロッパーもあります。

この前、内覧会立会いに行った時のデベロッパーと依頼者の会話です。

依頼者 : 「朝刊はここまで配ってくれないの?」
売主  : 「ご購入者のご希望が多く、新聞屋さんと交渉した結果、
       朝刊は各戸に配られることとなりました。
       しかし、こちら様(依頼者)は、プレミアムのお部屋で、
       防犯を優先し配達はされません。」

『プレミアム以外のマンション購入者の防犯を何だと思っているのか!』
と言いたくなります。
それ以前に、プレミアムマンション購入者が不便を感じることの矛盾を感じます。

便利と防犯は、相矛盾するものなのでしょうか?
他に方法が有る筈!
『物事が本来どうあるべきか。』ということを、
デベロッパーさん、もう少し考えて下さい。


次回は、【恐怖の原状回復請求 230万円!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【ゴキブリの季節到来!】

【23時限目】                        author アーキスケット 出口

いよいよ暖かくなってきましたね!
ということは、私の大嫌いなゴキちゃんが
我が物顔で部屋の中を這いずり廻る季節でもあります。

先日、仕事から帰ってくると、
なんとマンションのロビーに大きなゴキちゃんがいるではありませんか。
「早く行ってくれないかなあー」と様子を見ていると、
私の気配を感じてか、
ロビーと廊下の境にある自動扉の下をくぐり抜けて行きました。
再び、顔を合わせるのも嫌なので、
少し時間を置いてから自動扉を開けると、
ゴキちゃんは廊下で待機しており、目と目が合い再開です。

再び、ゴキちゃんは逃げ出したのですが、
なんと、私の部屋の玄関扉の下へ潜り込んでいったのです。
「えっ、マズイ!」と慌てて玄関扉を開けると、
やっぱり、ご主人様の帰りを待っていました。
そこからは、部屋中おっかけっことなった訳ですが、
最後には、冷蔵庫の下へ潜り込まれ万事休す。

人間にとっては小さな隙間でも、
ゴキちゃんにとっては、「安全通路でもあり、安心の住まい」でもあります。

話は飛びますが、
内覧会では、
システムキッチンをよーく見て下さい。
天板と壁との隙間には、水が落ちない様にコーキングがされています。
それでは、下部収納の端っこと壁の隙間はどうなっていますか?
 (端の扉を開けないと見えないかもしれません。)
たぶん、コーキングがしてあると思います。
そこは、水なんて関係ありませんよね!
それでは、何の為にコーキングがされているのでしょうか?
もう、お解かりですね!


次回は、【新聞配達は何処までやって来る?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築請負契約★講座【建築主の意向を無視した設計者の自己満足】

【22時限目】                        author アーキスケット 出口

建物を造ろうと決めた時、
建築主は、
『外観のデザインはこうしたい。』
『内装の仕上げはああしたい。』
『使い勝手はこんなのが良いな。』
などなど
いろんなイメージや希望があると思います。
そして、『自分で設計は出来ないし、その資格もない。』
ということで、設計者に建物の設計を依頼します。

しかし、建物が出来上がった時、
『こんなものを依頼したのではない!』ということも起こるのです。

オーダーメードの洋服くらいなら、あきらめも付くかもしれませんが、
建物という価格の大きなお買い物では、あきらめることは出来ません。

「こんな建物は頼んでいませんよ!」と怒りをぶつけても、
「この方が良いんですよ。設計図にも書いてあります。」
設計者の満足気な返事。

「自分で設計が出来ないから頼んでるんだろ!」と叫びたくなります。

「こんなこと、本当にあるの?」とお思いの方もいるかと思いますが、
答えは、「あります。」です。

建物というのは、建築主にとって100%満足することはありません。
少なからず、建築主の意向が反映されないこともあります。
何故なら、法規制や近隣との調整などの要素があるからです。

しかし、
設計者の自己満足の為に、満足度が下がることがあってはいけません。

これを防ぐ為には、
計画段階で、
『設計者との信頼関係を築き、建築主も積極的に設計に参加する。』
ということだと思います。

建築主の方にとって、100%に近い満足度が得られることを祈ります。


次回は、【ゴキブリの季節到来!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★講座【マンションから見える景観 VS マンションの見える景観】

【21時限目】                         author アーキスケット 出口

個人的な好みなのですが、
私は、川の見える景観が大好きです。
小さい頃、夏休みになると
田舎の川辺にある叔母のところで川遊びに興じていたことが、
私の住む場所を決めるひとつの大きな要因となっています。
(残念ながら現在は、川の流れ代りに電車の流れが見えてます。トホホホホ)

少し前のことですが、内覧会の立会いで理想のマンションに出会いました。
目の前には、川が流れ、土手には桜並木、
そして、その遠くに見える背景は都会の超高層ビル群です。
空気が澄み切っていたら富士山も見えるかもしれません。
何とも羨ましかったです。

しかし、『もし、その景観が奪われてしまったら・・・・・・』

さて、『国立マンション景観訴訟』に判決が出ました。
これは、「国立市にある大学通りの桜並木の景観が、
マンションによって損なわれる。」という訴えです。

一審二審では、近隣住民の主張する「景観利益」が勝利し、
「マンションの20m以上の部分を撤去せよ!」というものでした。

もう、完成しているマンションということもあり、
思わず、『ほんまかいなー』と第一声。
法令をクリアーしての建設でもあり、
結末がどうなるのかと興味津々でした。
(撤去が決まった場合は、デベロッパーも黙ってはいないはず。
                建築を許可した役所への損害賠償請求となる?)

しかし、最終的には、「近隣住民」の敗訴となり、
このマンションは、命を永らえることが出来ました。

この結果に、「近隣住民は怒り爆発」と思いきや、
『地域住民には、景観利益はある。』との一文になぜか満足。
今後は、この一文が景観を損ねるマンション建設に歯止めをかけることになる
ということでしょう。
裁判所も、『うまい判決をしたものだ。』と感心いたしました。

この裁判で、損害を被ったのは一体誰でしょう?
きっと、今後建設計画に制約を受け、
土地価格が下がるかもしれない土地所有者だと思います。

しかし、桜の景観は、『国民全員の利益に値する。』けど、
国民の価値感覚も様々です。
銀杏や杉だったら、どうなるのでしょうね?


次回は、【建築主の意向を無視した設計者の自己満足】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築費★講座【建築材料で一番高価なものって何?】

【20時限目】                        author アーキスケット 出口

今回の講義は、
”なぞなぞ遊び”として軽い気持ちで受講してください。

皆さん、
「この世で一番高価なものって何?」って聞かれたら、
何と答えますか?
「ダイヤモンド」と答える人、
「有名な絵画」と答える人など様々な解答が出てくると思います。

それでは、
「建物に一般的に使用される材料で、一番高価なものは何でしょう?」

「石」じゃないの?
「いやいや銘木だよ!」
「うーん、鉄の相場が上がってきているから鉄筋かな??」
などなどの解答が予想されます。
しかし、不正解です。

実は、質問の仕方が悪いので正解者が出ないのです。
それでは、改めて質問です。
「建物に使用される材料で、1ton当り一番高価なものは何でしょう?」

さーて、皆さん正解できるでしょうか?

ここでミソなのは、”1ton当り”ということです。

一般的に、建築見積書では、
「メーター当り」、「平米当り」、「立米当り」、「ton当り」、「ヵ所当り」、「一式」など、
材料によって異なった単位が使用されます。

それを、1ton当りで考えると、思いもよらない材料が高価なものとなります。
すなわち、「軽いものが高い。」ということになります。

 1ton当りの材料費の目安

    コンクリート           : 5,000円/ton程度
    鉄筋              : 70,000円/ton程度
    石               : 400,000円/ton程度
    木            : 1,000,000円/ton程度
    ウレタンフォーム   : 2,000,000円/ton程度

   ※ウレタンフォーム:外壁コンクリートの内側に吹付けられる断熱材

皆さん、色々な角度から物事を見るというのも楽しいですよ!
新たな発見ができるかもしれません。


補習講義

建築見積書のチェックをしていると、時々不可解な単位のものを見かけます。
 
 例) 木工事金額 = 単価 × 建物延べ床面積

木工事と建物延べ床面積は、直接的には関係ありません。
見積を提出する側は、過去の実績(歩掛)で提出しているのでしょうが、
これでは、その建物に木工事がどの程度使用されるかで、
単価が大きく異なり、チェックすることが出来ません。

建築主の方は、『単価』だけではなく、
『単位』にも十分注意して建築見積書をチェックする必要があります。


次回は、【マンションから見える景観 VS マンションの見える景観】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

住宅検査★講座【建築士資格は、足の裏に付いたご飯粒?】

【19時限目】                        author アーキスケット 出口

まだ、資格を取れなかった頃、
先輩に、『建築士資格は、足の裏に付いたご飯粒みたいなものだよ。』
とよく言われたものです。

それって何のことを言っているの?とお思いの方も多くいるかと思います。

そのこころは、
『取っても取らなくても、あまり影響無いけど、
             取らないと気持ちが悪い。』
ということです。

ご飯粒が足の裏に付いていても歩くのには影響しませんよね?
そして、確かに建築士資格を取った以後も業務が変わるわけでもないし、
給料も上がりませんでした。(中には、資格給のある会社もありまが・・・・)

一連の耐震偽装問題でお気づきだと思いますが、
実務において資格を持っていない者が作業を行っている場合が多々あります。
    (本来、一級建築士が行うべきマンション構造設計に、
                 二級建築士さんがテレビに出てましたね!)

しかし、設計図面には一級建築士の印鑑が押され、
その人の名で設計を行ったことになっています。

変な話ですよね!

本来、『建築士法』では、
鉄筋コンクリート造や鉄骨造のマンションであれば、
「延べ床面積が300?、高さが13m叉は軒の高さが9mを超えるもの」
「延べ床面積が1000?を超え、且つ、階数が2以上」

であれば、1級建築士しか設計叉は工事監理が出来ません。

また、工事をしている現場の監督さんも、
所長(現場代理人)と言われる一番偉い(?)人が、
建築士か建築施工管理技士の資格を持っていれば良く、
実際に現場で職人さんを指導している中堅あるいは若手社員が、
必ずしも資格を持っているとは限りません。

 余談となりますが、資格試験の合格率は以下のとおりです。

    一級建築士          10%程度
    一級建築施工管理技士   15%程度

資格を持っていない人でも優秀な技術者(?)はたくさんいます。
でも、本当に建築の技術者と言えるのでしょうか?
あくまでも、補佐役ということになります。
優秀な人なら、
早く、『資格という土俵』に上がって勝負してもらいたいものです。 


次回は、【建築材料で一番高価なものって何?】 を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【修繕積立金は月額いくら必要なの?】

【18時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション購入された方の中には、
「どうして修繕積立金を毎月毎月支払わなくてはいけないの?」
思っている方も多いのではないでしょうか。

修繕積立金が何故必要なのかと言うと、
『マンションに住む方々にとって、マンション建物の持つ居住性を保ち、
また、社会的資産としての価値を保持しながら快適に生活をしていくため。』
のものなのです。
そうです、皆さんの為のものなのです。

ここで質問です。
「毎月の修繕積立金が1万円だったとしたら、
 あなたは、高いと思いますか?、安いと思いますか?」

マンション購入する時、
デベロッパーから手渡されるパンフレットには、
修繕積立金が1万円前後の額が記載されていると思います。
(注:部屋の広さやマンションの設備や構造によって金額の幅はあります。)

そして、マンションのローンの返済が窮々な購入者にとっては、
とてつもなく高い金額であると感じられることでしょう。

しかし、1万円の修繕積立金では、
「ぜーんぜん、不足である。」と言って良いでしょう。

ここで、デベロッパーから渡される修繕積立金計画をよーく見て下さい。
10年後には、2万円。20年後には4万円。
そして、12年後、20年後、24年後、30年後に、
(修繕周期により大きな工事費を要する年)
一時金が数十万円支払う様な内容になっていませんか?

デベロッパーは、マンションを買ってもらい易くするために、
初期の修繕積立金の設定を安く設定しています。
(パンフレットでは、初期の修繕積立金しか記載されていない。)
すなわち、販売戦略上、デメリットの先送りをしているのです。

しかし、結局のところ1所帯当り新築後30年間に必要な修繕積立金は、
莫大な費用になります。
(各デベロッパーで算出方法は異なりますが、標準的な修繕積立金は、
 財団法人マンション管理センターの
 『マンションの修繕積立金算出マニュアル』を参考として算出できます。) 

そして、本来はその修繕積立金の合計を平準化し、
それを月額にすることが望ましいとされています。

人間、はじめに支払っている金額をあとで増額されることになると、
なかなか応じられなくなり、
区分所有者の合意(過半数)が得られにくくなります。
しかし、この問題を放置すると、
30年後には、マンションが廃墟となっているかもしれません。

修繕積立金は、皆さん(マンション管理組合)の貯金です。
決して他人のお金になるものではありません。

是非、早い段階で修繕積立金の見直しをされることをお薦めします。


次回は、【建築士資格は、足の裏に付いたご飯粒?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【マンション・コミュニティー掲示板に飛び交う内覧会の評判】

【17時限目】                      author アーキスケット 出口

内覧会同行の前にご依頼者から、
「事前にマンション・コミュニティー掲示板での評判を見ておいてください。」
と言われることがあります。

今やマンション・コミュニティー掲示板では様々な情報が得られます。
そして、あなたが購入したマンションも、
もしかしたら、内覧会の評判がアレコレと掲載されている場合があります。

その内容を覗いてみると、実に様々な内覧会の評判が飛び交っています。
例をあげてみますと・・・・

  ■デベロッパー営業担当者の対応の悪さ加減
     
     『担当者の××さんは、何を聞いても答えられない。』
     『担当者の△△さんは、口のきき方がなっていない。』
     などなど・・・・・
     こんな評判が立っては、営業担当者だけではなく、
     デベロッパーとしても大きなダメージがあり、
     今後の売上に大きく影響しますよね。
     営業担当者の方には、色々なお客さんがいるかと思いますが、
     マンション知識の探求と誠意ある対応を行ってもらいたいものです。

  ■建物の出来映えの悪さ加減
     
     『バルコニー廻りの塗装が色ムラだらけ。』
     『外壁タイルの仕上りが凸凹だらけ。』
     などなど・・・・・
     悪さ加減の評判が評判を呼び、
     その他の指摘の量も膨大になっていきます。
     施工業者の担当者には、
     解っていると言われそうですが、
     マンション購入者の目線で施工チェックをお願いすると共に、
     その悪評が、施工会社の不利益に繋がることを
     認識してもらいたいものです。
     
     更に付け加えるならば、売主として、
     デベロッパーの事前検査も確実に行ってもらいたいものです。
     
  ■計画段階や設計上の指摘
 
     『サッシの指詰め防止が、小窓にも必要だ。』
     『バルコニーの隔板に隙間があっては隣から覗かれる。』
     などなど・・・・・
     マンション建築に詳しい人が、
     出来上がったマンションに、本来こうあるべきだと指摘すると、
     購入者が『へー、そうなんだ。』と思い込み、
     その話題が膨らんでしまうことがあります。
           
     こうなってくると、デベロッパーも今後の評判が落ちることを恐れ、
     対応せざるを得ない状況になります。
     しかし、これについては、
     少々、デベロッパーや施工業者が可愛そうな気がします。
     
     マンション購入予定者の方には、
     難しいかと思いますが、
     モデルルームや図面で細部までチェックを行い、
     そういったものを購入したという認識をしてもらいたいものです。
     また、デベロッパーの方には、
     マンション購入者の要求が厳しくなっていることを認識し、
     時代の流れに遅れず、
     その要求が設計に反映するようお願いしたいものです。

マンション・コミュニティー掲示板の評判・情報も大いに参考となるものがあります。
しかし、溢れる情報を鵜呑みにせず、
皆さんの判断基準で情報を選別し、
内覧会での検査に活かしてみてはいかがでしょうか?

次回は、【修繕積立金は月額いくら必要なの?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【タワーマンションの宿命】

【16時限目】                        author アーキスケット 出口

今、都会では、
住居空間が天高い場所に居場所を求め、
タワーマンションの建設ラッシュが続いています。

これは、土地の有効活用からというものではなく、
建設技術を競い合っているかのようです。
確かに、コンクリート技術などの建設技術が格段の進歩を遂げ、
50階以上のマンションの建設が可能となりました。
そして、デベロッパーは『タワーマンション』を売り文句として
販売戦略を練り、マンション購入予定者を誘導しています。

マンション購入予定者にとっても、
『タワーマンション』と言えば何かステータスが感じられ、
景色が良いということから憧れのひとつでもあります。

しかし、一方でタワーマンションの宿命であるデメリットがあります。

 ■中高層マンションに比べ割高である。
    躯体のPC化、防災設備、大掛かりな仮設などの理由により、
    10万円?20万円/坪 程度工事費が高い。

 ■外壁や隣戸境の壁がコンクリートではない為、遮音性が問題となる可能性  がある。
    工期を短くする為、外壁にはALC、
    隣戸境の壁には耐火遮音間仕切りボードが採用されることが多く、
    コンクリート壁と比べ遮音性に劣る。
 
 ■方位が南向きとは限らない。
    タワーマンションでは、
    設計上どうしても全戸を南向きにすることが出来ず、
    EVホールや階段室は北側に配置するにしても、
    西向きや東向きの住戸配置は避けられない。
    
 ■防災設備や立体機械駐車設備など大きなメンテナンス費用を要する。
    メンテナンス費用が大きいということは、
    今後支払い続ける管理費や修繕積立金が大きい。

マンション購入する場合、
どうしてもデベロッパーの売り文句である良い面ばかりが目に留まり、
心が揺り動かされますが、
悪い面を見抜く知識も必要となります。
マンション購入を決定する場合、
悪い面を知ったうえで購入したのと、知らないで購入したのでは、
後悔の度合いが大きく異なってくるのです。

次回は、【インターネットに飛び交う内覧会評価】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築費★講座【どんぶり勘定での見積りで建築主を騙すな!】

【15時限目】                        author アーキスケット 出口

建築主 「設計をお願いしてから1年半。ようやく図面が出来ましたね。
      設計費が建築費の10%での契約なのに手間がかかるんですね。
      ところで先生、この図面で建築費はいくらになりますか?」

設計者 「今、過去から付き合いのある施工業者に見積りを頼んでいるので
      もう少し待ってください。」

そして1ヵ月後、
設計者 「ようやく見積りが出ましたよ。3200万円です。これが見積書です。」

建築主 「え! 20坪の家で1800万円の予算でお願いしましたよね。」

設計者 「貴方が色々変更をしたから、増えたんですよ。」

建築主 「でも、これまでの打合せでは何も言ってくれなかったですよね。
      しかも、見積書は3ページしか無いし、
      工事項目がどれも『一式 ○○円』なので、
      何が高くなったのかよく解りませんよ。」

設計者 「解りました。それでは、500万円オマケしますよ!」

上記は、数字こそ違ってますが実話です。
ここまで、このブログを見た設計事務所の方で、
『もしかして、うちの設計事務所のこと?』と思われた方が、
何十人、いや何百人いることでしょう?

ここで、この会話の中で建築主にとって
どんな不利なことが潜んでいるか考えてみましょう。

   ■20坪の家の設計に1年半も要している設計者の怠慢
   ■建築主の予算に対し、設計者が全くコスト意識が無い
   ■設計者と施工業者が癒着が想像される。
   ■建築費が上がることにより、設計費も高くなる。
   ■建築費坪単価が160万円/坪であり、高級ホテル並みの単価である。
    (予算でも、90万円/坪あるが、中グレードの設計仕様)
   ■見積の建築費内訳がほとんど記載されていないため、
    数量や単価のチェックが出来ない。
    また、予算に合わせるために何をどうしたら良いか解らない。
   ■簡単に500万円の値引きの申し入れがあったが、
    利益に相当の余裕があることが推定される。
   ■そもそも、設計者が建築費について交渉することがオカシイ。

皆さん、どのくらい解りましたか?
「自分はこの程度のことには騙されませんよ!」という方もいると思います。

そうです、騙されてはいけません。しかし、契約は細心の注意が必要です。
何故なら、これは、ほんの一例に過ぎないからです。

次回は、【タワーマンションの宿命】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【重要事項説明では宅建主任者証を提示せよ!】

【14時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション購入予定の方、
『重要事項説明』って知っていますか?

ご存知ない方の為に少しお勉強です。

ここで言う重要事項説明とは、
宅地建物の売買契約や、賃貸借契約をする場合、
取引物件の権利関係や法令上の制限等について説明することです。

具体的には(売買契約の場合)、
・登記簿上の権利、・法令上の制限、・私道の負担事項、
・飲用水・電気・ガスの供給施設及び排水施設の整備状況、
・未完成物件の完成時の形状・構造、
・代金、交換差金及び借賃以外に教授される金銭の額・目的、
・契約解除に関する事項、
・損害賠償額の予定叉は違約金に関する事項、
・手付金等の保全措置の概要、
・支払金叉は預かり金を受領する場合の保全措置
・代金・交換差金に関する金銭の貸借の斡旋及びその不成立の場合の措置

区分所有建物(マンション)の場合の追加9項目
ア.敷地に関する権利の種類、内容
イ.共用部分に関する規約の定め
ウ.専用使用権についての規約の定め
エ.計画修繕積立金に関する規約の定め
オ.負担すべき通常の管理費用の額
カ.計画修繕費等を減免する旨の定め
キ.維持修繕の実施状況
ク.管理委託先の氏名・住所
ケ.専有部分の利用制限に関する規約の定め

その他に、
国土交通省令で定める事項、割賦販売の場合の追加3項目
があります。

重要事項説明という言葉は知っていても、
これだけたくさんの項目を全部知っている人はいませんよね!

しかし、これらの重要事項説明は、
契約前宅地建物取引主任者の資格をもった者が
資格者証を提示してから説明をしなければなりません。
そうしなかった場合は、宅建業法違反です。

実話ですが、
重要事項説明の時に、大手デベロッパーの担当者が
首からぶら下げてあった札(表側は名刺)の裏をチラッと見せ、
「社員証です。」と小声で言って説明を始めました。

「宅建主任者証ではないんですか?」と質問すると、
「・・・・・・・・」

皆さん、重要事項の説明を受ける場合、
是非、宅建主任者証のご確認を! 

次回は、【どんぶり勘定での見積りで建築主を騙すな!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【フロアマニキュア 標準仕様の提言】

【13時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション購入を決意した時、
売主や専門業者の営業マンから
「フロアマニキュアはいかがですか?
通常使用される水性ワックスは、2,3ヶ月もすれば輝きも失われますが、
フロアマニキュアにすれば、3から5年はピカピカですよ!」

と薦められませんでしたか?

やっとの思いでマンション購入を決意した皆さんにとっては、
『マンションをキズ付けず大事に使いたいなあー』と思い、
『でも、20から30万円もするフロアーマニキュアは高いよなあー』と
思い悩むことでしょう。

建物を造っているゼネコンの所長など、建築費の知識がある者からすれば、
『材料費と人件費から考えれば、価格のゼロがひとつ多いんじゃないの?』
とビックリです。
ちなみに、水性ワックスは、300円/平米前後です。
そして、フローリング自体の価格は、4?5千円/平米といったところです。
フローリングよりフロアマニキュアの方が高いなんてオカシイですよね。

しかし、フロアマニキュア業者に言わせれば、
「ゼネコンみたいに、いっぺんに大量の施工は出来ないから高いんだ!」
「マンションの完成は1月から3月に集中していて、
この期間に1年分の利益をあげなければならないんだ!」となります。

んー、ごもっとも?
でも、マンション購入者に負担をかけていることになりますよね。

そこで、売主であるデベロッパーに提言です。

フロアマニキュアを標準仕様にしたらいかがでしょうか?

そうすれば、大量発注によって安くなりますし、
フロアマニキュア業者にとっても単価は安くなりますが、
施工数量が増え仕事も安定するのではないかと思います。
(異論はあるかと思います。)
そして何よりも、マンション購入者にとって思い悩むことが無くなります。
デベロッパーの皆さん、
是非、ご検討をよろしくお願いいたします。

次回は、【重要事項説明では宅建主任者証を提示せよ!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション管理★講座【マンション管理費削減の目の付け所】

【12時限目】                        author アーキスケット 出口

マンション購入を検討されているあなたは、
パンフレットに小さな文字で記載されている管理費に気を止めていますか?

売主であるデベロッパーにとって、
マンション価格以外に要する費用は、
出来るだけ目立たせたくはないものです。
「そんなこと記載してあったかなー?」というあなた、
今後何十年も支払い続ける管理費なのですから、是非確認してみてください。

それでは、その管理費が高いのか?安いのか?

マンション販売段階では、
グループ会社等である売主・販売・管理業者が、
3点セットでお膳立てされています。
従って、管理費は、競争原理が働いていないので高いと言えるでしょう。
(管理業務内容を乏しいものにし、見かけ上、安くしている場合もあります。)

ここで、残念ながらマンション購入段階では、購入希望者によって
管理費を安くは出来ません。

マンション管理費の削減の為には、
『早期にマンション管理組合を組織し、管理費の見直しを行う』ことです。

マンション管理費の内訳は、大きく3つに分けることが出来ます。

 1.絶対に必要となる費用
    ・固定資産税、都市計画税
    ・火災保険、賠償責任保険 など
 
 2.管理業務内容を縮小あるいは無くすことの出来るもの
    ・過剰な共用施設維持費
    ・過剰な清掃費
    ・過剰な管理人費
    ・過剰なコミュニティ形成費用

 3.項目としては必要であるが、価格を安く出来るもの
    ・管理委託費
    ・設備保守点検維持費 など

マンション管理費削減で重要なことは以下の2点です。
   
 1.マンションを維持向上させる上で必要なものと、
  縮小あるいは無くすことが出来るものを管理組合として明確にする。

  (※維持向上のため、管理費が高くなる場合もある。)

 2.業者に委託する内容のものは、競争原理を働かせる。

マンションに入居された方は、必然的に管理組合員となります。
組合活動は、『面倒くさい。』というのが本音としてあるかと思いますが、
管理費削減の為、また、マンション資産価値の維持向上の為には、
組合員ひとりひとりの自覚と協力が必要です。

次回は、【フロアマニキュア 標準仕様の提言】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【免震マンションの効果と価値判断】

【11時限目】                        author アーキスケット 出口

先ず、5円玉と1mの糸を用意してください。

そして、糸の片側先端に5円玉を結びつけ、もう片方の糸の先端を指で摘み、
5円玉が大きく揺れる様に少し腕を左右に振ってみてください。

すると、5円玉は腕の振りと共振し、
2秒周期で往復する振り子となります。

ここで、振っている腕を少し早めてみても、
5円玉は、腕の振りと反対方向に動くなどして、大きく揺れようとはしません。

さて、本題である免震マンションに話を移します。
建物を5円玉が結ばれている糸、
腕の振りを地震力と考えて下さい。

建物には、高さや形状などの違いにより固有の周期を持っており、
ずんぐりむっくりの建物は、固有周期が短く、
ひょろ高い建物は固有周期が長いと言えます。

免震構造の本質は、
免震装置を組み込むことにより建物固有周期を長周期化し、
地震による地盤の卓越周期(0秒から2秒程度)と共振させないことで、
被害を免れること
にあります。
5円玉と糸で言えば、糸の長さを長くすることと同じです。

実験で、建物を揺らしてみると(阪神淡路大震災の地震力)、
免震装置が無い場合はガタガタとひどい揺れとなり、
家具は吹っ飛び、立っていることすら出来ません。
しかし、免震装置を組み込んだ建物の場合は、船に乗っているような揺れ方をし、
家具などへの被害もありません。
地震力の軽減は1/10から1/5程度となり、
効果は確実にあると言えるでしょう。

しかし、免震装置がまだまだ普及されていない大きな理由は、
コストにあります。
ゴムと鉄板と鉛で出来た直径1m程度の装置が、
なんと1個300万円程度するのです。
その他、設計費や評定申請などに要する費用を合わせると大きな金額です。
目安としては、建物形状等によりますが、3万円?8万円/坪程度でしょう。

これを、『高いと考えるか、安いと考えるか。』は、あなた次第です。
免震マンションを、『命や財産を守る保険』として考えても
良いのではないでしょうか?

補習講座
私は、究極の免震構造は建物を空中に浮かせることと考えてます。
磁石のプラスとマイナスの反発力を利用し、
建物を空中に浮かせることは出来ないものでしょうか?
現在の磁石の技術では、無理だと思いますが、
50年先は、ひょっとすると実現しているかもしれません。


次回は、【マンション管理費削減の目の付け所】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築費★講座【見積書『一式○×△円』を解明する。】

【10時限目】                        author アーキスケット 出口

計画している建物の見積書を渡され、
その内容に、『**工事 一式○×△円』と記載されていたら、
建築主であるあなたは、どう判断しますか?

例えば、50坪の造作工事の場合、

 造作工事 一式 50万円と記載されていれば”安い”と判断出来ます。
しかし、
 造作工事 一式 5000万円と記載されていれば、”高い”と判断出来ます。

上記は極端な例ですが、
だいたいこの位だろうと予想している価格に対し、
桁が異なる価格であれば判断は容易です。

問題は、300万円が妥当なのか?、500万円が妥当なのか?
それとも、800万円が妥当なのか?ということが解らないことです。

ここで、先の”だいたいこの位だろうと予想している価格”を考えて見ましょう。

建築費は、基本的に『材料費+労務費』で構成されます。
 (※経費、仮設費、利益等は、別途計上されます。)

チェックポイントは、
一式○×△円と記載されている工事に、どの様なものがあるかを想定してみることです。

  材料費 → ・数量を図面より拾う。
          ・市販されている標準単価表の単価を調べる。
          ・数量×単価 で材料費を算出する。

  労務費 → ・該当する工事の歩掛りを市販されている歩掛表で調べる。
           ※歩掛り=単位数量あたり、
                  どの位の労務を要するかという数量→人工数
          ・職人の1日の労務単価(日当)を標準単価表で調べる。
                               (職種により異なる。)
          ・数量÷歩掛り×労務単価 で労務費を算出する。

  建築費 → 材料費+労務費

上記は、少し専門的であり、また、手間のかかるものですが、
コスト削減のためには手間を惜しんではいけません。
見積提出する業者にとって、
『一式 ○×△円』は、大きな利益の隠し所なのです。           

次回は、【免震マンションの効果と価値判断】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【マンションの出来映えは端部をチェック!】

【9時限目】                        author アーキスケット 出口

待ちに待ったマンション内覧会、
購入者である貴方は、胸をときめかせ玄関扉を開くことでしょう。
そして、部屋に一歩入り、一見して、
『ワー 綺麗に出来ている。』とお思いになることでしょう。

ここで、チョット待ってください。
貴方は、壁、床、天井など全体を見て綺麗だと思ってはいませんか?
しかし、新築であるマンションの部屋が綺麗であることは
当たり前なことなのです。

内覧会におけるチェックポイントのキーワードは『端部のチェック』です。
業界用語では、『仕舞い』とも言います。

この端部の出来映えのチェック項目を一部例に挙げると
以下のようなものがあります。

   ■壁のコーナー、壁と天井の取合い部分のクロスの状態
   ■クロスのジョイント部分の隙間の有無
   ■サッシの枠とクロスの隙間や浮き、クロスの切断状況
   ■カーテンボックス内のクロス貼り状況
   ■巾木と壁クロスの隙間の有無
   ■床フローリングと玄関床石との取合いの隙間や段差の有無
   ■システムキッチンと壁との取合いのシール(コーキング)の施工状況
   ■引き戸の障子と枠との隙間の有無
   ■外部サッシ廻りのシール状況
   ■バルコニー手摺の支柱の根元のコンクリートひび割れの有無
   ■外壁壁タイルと天井塗装の取合いの見切り状況   

職人の技量の差は、
仕上げ面積の99%以上を占める平らな範囲ではなく、
1%にも満たない端部に表れます。

一見して綺麗に仕上がっている部屋も、
端部をチェックすることにより、
丁寧に仕事がされていないことが発見されることがしばしばあります。
内覧会では、こうした端部を注意深くチェックすることをお薦めします。

次回は、【見積書 『一式 ○×△円』を解明する。】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

建築請負契約★講座【設計事務所は本当に建築主の味方?】

【8時限目】                        author アーキスケット 出口

もし、素人であるあなたが建築主として建物を建てる場合、
先ず自分の味方となる設計事務所を選ぶでしょう。

しかし、その設計事務所をどういう基準であなたは選びますか?

全国には、十数万社の設計事務所があり、
その得意分野も様々あります。
設計会社自体の信頼度、過去の実績建物の評判、
関係者へのヒアリング、設計費などなど
あなたの判断基準はたくさんあります。
是非、自分の希望を叶える誠意ある設計事務所を選んでください。

ここで、私の実体験である裏話をひとつ紹介します。

設計費は、建築費全体の4?10%程度であり、設計業務の作業量からすると
大きな利益を得ることがなかなか難しいものです。
そこで、施工業者から裏金を貰うケースがあります。
数百万から時には数千万という大きな金額であることもあります。

みなさんは、施工業者にとって『何のメリットがあるの?』と
疑問に思うかもしれませんが、
施工業者にとって設計事務所を『味方にするか敵にするか』で
利益が大きく違ってきます。

首尾よく味方に出来れば、
VEやCDと称し、本来の設計図から仕様を落とすことを認めてもらい、
利益を上乗せすることが出来るのです。

建築主であるあなたが、VEやCDを認めているのであれば良いのですが、
その存在を知らないでこの様なことが行われていれば、
契約違反ということが言えます。
建築は多種多様な項目があり、
素人が知ることは、なかなか困難なことですが、
建築主としては、こういったことの無いよう目を光らせなければなりません。

こういった建築主を裏切る行為は、
『ごく稀なケース』であると信じたいのですが、
建物を計画されている建築主の方は、
こういったこともあるという認識を持っておいてください。

次回は、【マンションの出来映えは端部をチェック!】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・お疲れ様でした。

建築費★講座【追加工事請求書のヒミツを教えます。】

【7時限目】                        author アーキスケット 出口

施工業者に建物を建てる依頼をした場合や、
リフォームをお願いした場合、
必ずと言っていい程、追加工事の請求があります。

ここで、建築主としては、その追加工事の請求に
十分注意をしなければなりません。
施工業者は、厳しい金額での本体契約では利益が上がらず、
追加工事で『儲けてやろう。』と考えているのです。

施工業者は、『工事中にこんなことがあったから費用が発生した。』など
あれこれ理由を言い出し、建築主に請求してくる場合があります。
その内容がもっともな場合は良いのですが、
不当な請求も非常に多いのが現状で残念です。
本来、請負契約とは、字のごとく『請け負け』であり、
契約図面の建物を完成させていくらという契約なのです。
皆さんは、不当な請求に対し絶対に騙されないようにしなくてはなりません。

もうひとつ、建築主が追加工事を依頼した場合においても、
施工業者は、『追加工事で設けてやろう。』と考えています。

その手口は、
 ・数量のごまかし
 ・高額な単価
 ・項目を多くすることによる総額UP 
                      などです。

これらは、『素人だからよく解らない。』で済ませていては、
大きな損害となります。
是非、チェックをするようにしてください。

最後に、追加工事も本来契約をしたうえで工事着手するべき
ものですが、色々な事情でいちいち契約が出来ないというのも
実情です。
少なくとも、打合せ議事録(紙面やテープ)といった記録を
面倒かもしれませんが、是非残すようにしてください。
追加工事の請求が来た場合、強い味方となります。

次回は、【設計事務所は本当に建築主の味方?】を予定しています。
次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【敷金返還トラブル 個人家主には気をつけろ!】

【6時限目】                        author アーキスケット 出口

敷金返還トラブルが今だ後を絶ちません。
一体、何故でしょうか?

平成10年に敷金返還トラブルを解決するために、
『原状回復の係るガイドライン』がとりまとめられました。
また、平成16年に、『東京における住宅の賃貸借に係る紛争の
防止に関する条例』
が施行されました。

しかし、これらが借り手である皆さんに普及していないことが
最大の原因です。

大手、仲介業者でさえ、それをよいことに、
未だに特約で借主の不利な条項を入れているくらいです。
それこそ、個人家主は、借主がこれらのガイドラインや条例を
知らないことをいいことに、不当な原状回復に関する請求をしている
ケースが多々あります。

『請求してお金を貰えれば儲けもの』という考え方です。
大手、仲介業者に対しては、『その請求は不当だ』と言えば、
取下げるようになってきましたが、
個人家主は、依然、なんだかんだと言って、お金を取り立てようと
します。『ガイドラインではこうなっていますよ』といくら説明しても
聞く耳を持ちません。
個人家主も生活がかかっているので必死です。

この敷金返還問題の解決方法の本質は、
早く、貸し手および借り手にガイドラインの考え方が普及し、
貸し手の側で考えるならば、次の借り手を入居させるための
最低限要する原状回復費を家賃に組み込むことだと考えています。

『家賃を高くすれば、借り手が見つからない』と言われそうですが、
このガイドラインによって、そうせざるを得ないということを
早く理解してもらいたいものです。

次回は、【追加工事請求書のヒミツを教えます。】を予定しています。
では、次回をお楽しみに・・・・・・お疲れ様でした。

住宅検査★講座【コンクリートの品質で一番大事なこと】

【5時限目】                        author アーキスケット 出口

回は、コンクリートについてお話したいと思います。

皆さん、どうして建物のコンクリートが多く使われるか知っていますか?
「建物の強度を確保できる。」、「様々な建物形状を造り易い。」などなど、
理由がありますが、一番の理由は、
 『材料費が何と言っても安い!』ということです。

地域により価格は少し異なりますが、
1立方メートルあたり9000円から12000円程度です。
建物の構造体として使用できるもので、この価格のものはありません。
ちなみに鉄の材料は、70000から80000円程度です。

ここからは、本題ですが、
マンションのパンフレットなどに、
「100年コンクリート」、「高強度コンクリート」などの謳い文句が
掲載され今どきでは当たり前のようになっています。
中低層マンションなどでは、高強度コンクリートである必要が
必ずしもなく、経済設計がされるべきです。

コンクリートで一番大事なことは、
パンフレットの謳い文句ではなく、
工事において、型枠と呼ばれる箱に「隙間や空隙が無いように
一生懸命にコンクリートが流し込まれること」
なのです。
いくら、良いコンクリート材料であっても、
隙間や空隙があれば、当然のことですが
必要な強度が確保できません。

コンクリートがむき出しの仕上げとなっている部分で、
「かみなりおこし」みたいなものを見たことがありませんか?
これが、建築も専門用語でいう「ジャンカ」と呼ばれるものです。
その他にコンクリートの欠陥としては、
「コールドジョイント」、「気泡」などといったものがあります。
説明は省略させていただきますが、
建物を見るときは、仕上げの出来映えだけを見るのではなく、
「意匠的にコンクリートムキ出し」となっている部分
(例)UB天井点検口の中、ゴミ置場、駐車場などを見ることによって、
その建物を造っているゼネコンの管理の良し悪しが判断できます。

次回は、【敷金トラブル 個人家主に気をつけろ!】
を予定しています。

次回をお楽しみに・・・・・・お疲れ様でした。

マンション購入★ブログ 【お買い得マンションの計算方法教えます。】

【4時限目】                              author アーキスケット 出口

今回は、お買い得マンションの計算方法の講義です。

お買い得マンションと言っても、
これから、マンション購入される皆さんの価値観は様々です。
例えば、
『会社までの通勤に便利なところがいい。』
『お買い物が便利なところがいい。』
『環境の良いところがいい。』
など、人様々です。
マンションを選ぶ時は、自分の価値観を一番重要視してください。

さて、客観的にお買い得マンションを選ぶ方法についてですが、
非常に大雑把ですが、以下のような簡単な計算で判断できます。

 売主(経費+利益)=100%?(土地購入費+建築費)÷事業費×100

             =○○%   ・・・・・・・計算式

 1.土地購入費 : 路線価×土地持分割合 
            ・路線価は、デベロッパーから入手したり、
             インターネットでも調べられます。
             ※実勢価格や実際のデベロッパーが購入した価格とは
              異なりますが、計算の土俵を同じにするため、
              路線価で計算します。
             
            ・土地持分割合は、デベロッパーに聞く(契約書に記載)か
             簡易的には、敷地面積÷住戸数で算定

        例)路線価  200千円/平米で土地持分が100平米の場合、
                200千円/平米×100平米=2000万円

 2.建築費    : 設計費+施工費+その他建築に関する費用
            専有面積当り坪単価×部屋面積(坪)
            グレード等を勘案し、以下の数値から選択してください。
            
           
                中層、高層     超高層  (単位:万円/坪)

        グレードA     80        90
        グレードB     75        85
        グレードC     70        80
        グレードD     65        75
        グレードE     60        70
        
        例)グレードC、超高層で部屋の広さが66平米の場合
          80万円/坪×66平米÷3.3(平米/坪)=1600万円

 3.事業費    : 売り出し価格

        例) 66平米で5000万円のマンションの場合、
            5000万円

 1.2.3.で求めた値を計算式に当てはめ、何%になるか計算します。

        売主(経費+利益)=100%?(2000万円+1600万円)÷5000万円×100
                   =28%

 一般的には30%前後になりますが、数値が小さい程、
 お買い得マンションです。
 いくつかの検討されている物件をそれぞれに算定し、比較してみてください。

補習講義

  皆さん、上記の値30%の意味について何かお気づきでしょうか?
  実は、上記例で言えば、5000万円の30%の1500万円が、
  デベロッパーの経費であり、
  そのほとんどが、広告宣伝費に費やされています。

次回は、【コンクリートの品質で一番大事なこと】を予定しています。

次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

内覧会★同行日記【内覧会 売主・施工業者の言い訳に騙されるな】

【3時限目】                              author アーキスケット 出口

今回は、内覧会での最大の注意事項について講義します。

それは、内覧会で皆さんが指摘した事項について
「売主や施工業者の言い訳に絶対に妥協してはいけない。」ということです。

私が以前ゼネコンに所属し、マンション内覧会の対応をしていた時、
手直しが簡単で費用をあまり要さない指摘事項については、
笑顔で「ハイ、解りました。直します。」と言って対応し、
大きな費用を要しそうな指摘事項については、
「これは、こんなものですよ。」などと言い訳を言って、
指摘された事項をうやむやにすることが度々ありました。

今、考えると「とんでもないこと」をしていました。・・・・ゴメンナサイ

先日内覧会があり、壁クロスや床フローリングの傷が
全くと言っていいほど指摘が無かったのですが、
玄関ドアの凹み・システムキッチンの引っかき傷が
指摘にあがりました。
(他が綺麗すぎて、かえって目立った。)

これはどういうことかというと、
施工業者の検査は確実に行われているのですが、
手直しに大きな費用を要するものは、
見てみぬ振りをし、
「購入者は建築の素人であり、何とかごまかしてしまおう。」
ということなのです。
やはり相手は百戦錬磨、あの手この手の言い訳をしてきます。

マンションを購入された皆さん、
内覧会で
「素人である皆さんが、オカシイ?と思ったことは、絶対にオカシイ。」
ということを心得ておいてください。
そして、売主や施工業者の言い訳に絶対に騙されないでください。


次回は、【お買い得マンションの計算方法教えます。】を予定しています。

それでは次回をお楽しみに・・・・・・お疲れ様でした。

敷金返還★講座【敷金返還トラブル 特約の有効性について】

【2時限目】                              author アーキスケット 出口

今回は、敷金返還トラブル・特約の有効性についての講義です。

もう直ぐ、が育成の卒業や会社の人事異動のシーズンとなります。
これは、引越シーズンでもあります。

さて、相変わらず敷金返還トラブルが後を絶ちません。
現在私が担当しているもので40万円が戻ってこない案件があります。
皆さん、大家さんに預けてある敷金が満額返還されるよう
知識を蓄えておきましょう。

今回は、特約についての講義ですが、
皆さん、今、自分が入居している賃貸住宅の賃貸借契約書を
ご覧になってみてください。
特約に、
『ハウスクリーニング費は借主の負担とする。』
『鍵の交換費用は借主の負担とする。』といった内容が記載されていませんか?
そして、あなたは特約が付されているのだから、
支払わなくてはいけないと思っていませんか?

結論から言うと、裁判所の過去の判例では、
「貸主が、次ぎの入居者を確保するためのものは、
 貸主が負担するのが妥当」と判断されています。

ただし、ハウスクリーニングについては、
借主が通常の清掃
(具体的には、ゴミの撤去、掃き掃除、拭き掃除、水廻り、
 換気扇、レンジ回りの油汚れの除去等)をしていれば、
費用負担をする必要がないのです。

また、鍵の交換については、
鍵の紛失等がない限り、当然に貸主負担なのです。

賃貸借契約書の特約は必ずしも有効とは限らないのです!

次回は、【内覧会 売主・施工会社の言い訳に騙されるな!】を予定しています。

それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。


2007年05月17日

マンション購入★ブログ 【耐震偽装問題 新築マンション入居予定をどうする?】

【1時限目】                              author アーキスケット 出口

今、世間を賑わしているマンション耐震偽装問題、
いったいどこまで広がりを見せるのか注目しています。

何故なら、この疑惑は“第2の姉歯”の存在の疑いを
ぬぐいさることが出来ないからです。
これを解決するためには、全てのマンションの (だけとは限らないが・・・)
構造計算書の再確認をしなければならず、
行政も「どこまで対応するのか。」頭を抱えていることでしょう。
しかも、既存不適格マンション(1981年以前の旧耐震設計)にこの問題が波及すれば、
世間はパニックです。
ただただ、構造設計者のモラルを信用するしかありません。

さて、最近、マンションの入居予定の方より、
「これから購入した新築マンションの入居に不安があり、
どうして良いのか解らない。」との質問を受けます。

結局、構造計算書を疑いだしたらキリが無いのですが、
それでも不安な方には以下の方策が考えられます。

  1.第3者の構造設計事務所に再計算をしてもらう。
    
    但し、個人が構造計算書を入手できるか疑問
    また、費用は多額であり個人負担となりかねない。

  2.とりあえず入居し、早期に管理組合を設立し、総会の決議を経て
   第3者の構造設計事務所に再計算をしてもらう。

    費用は、区分所有者の持分割合となる。

  3.売主の引渡し等の履行前であれば、手付金を放棄し契約解除をする。

    手付金はドブに捨てることとなる。


次回は、【敷金トラブル 特約の有効性について】を予定しています。

お疲れ様でした。

About 2007年05月

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