【11時限目】 author アーキスケット 出口
先ず、5円玉と1mの糸を用意してください。
そして、糸の片側先端に5円玉を結びつけ、もう片方の糸の先端を指で摘み、
5円玉が大きく揺れる様に少し腕を左右に振ってみてください。
すると、5円玉は腕の振りと共振し、
2秒周期で往復する振り子となります。
ここで、振っている腕を少し早めてみても、
5円玉は、腕の振りと反対方向に動くなどして、大きく揺れようとはしません。
さて、本題である免震マンションに話を移します。
建物を5円玉が結ばれている糸、
腕の振りを地震力と考えて下さい。
建物には、高さや形状などの違いにより固有の周期を持っており、
ずんぐりむっくりの建物は、固有周期が短く、
ひょろ高い建物は固有周期が長いと言えます。
免震構造の本質は、
免震装置を組み込むことにより建物固有周期を長周期化し、
地震による地盤の卓越周期(0秒から2秒程度)と共振させないことで、
被害を免れることにあります。
5円玉と糸で言えば、糸の長さを長くすることと同じです。
実験で、建物を揺らしてみると(阪神淡路大震災の地震力)、
免震装置が無い場合はガタガタとひどい揺れとなり、
家具は吹っ飛び、立っていることすら出来ません。
しかし、免震装置を組み込んだ建物の場合は、船に乗っているような揺れ方をし、
家具などへの被害もありません。
地震力の軽減は1/10から1/5程度となり、
効果は確実にあると言えるでしょう。
しかし、免震装置がまだまだ普及されていない大きな理由は、
コストにあります。
ゴムと鉄板と鉛で出来た直径1m程度の装置が、
なんと1個300万円程度するのです。
その他、設計費や評定申請などに要する費用を合わせると大きな金額です。
目安としては、建物形状等によりますが、3万円?8万円/坪程度でしょう。
これを、『高いと考えるか、安いと考えるか。』は、あなた次第です。
免震マンションを、『命や財産を守る保険』として考えても
良いのではないでしょうか?
補習講座
私は、究極の免震構造は建物を空中に浮かせることと考えてます。
磁石のプラスとマイナスの反発力を利用し、
建物を空中に浮かせることは出来ないものでしょうか?
現在の磁石の技術では、無理だと思いますが、
50年先は、ひょっとすると実現しているかもしれません。
次回は、【マンション管理費削減の目の付け所】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。