【15時限目】 author アーキスケット 出口
建築主 「設計をお願いしてから1年半。ようやく図面が出来ましたね。
設計費が建築費の10%での契約なのに手間がかかるんですね。
ところで先生、この図面で建築費はいくらになりますか?」
設計者 「今、過去から付き合いのある施工業者に見積りを頼んでいるので
もう少し待ってください。」
そして1ヵ月後、
設計者 「ようやく見積りが出ましたよ。3200万円です。これが見積書です。」
建築主 「え! 20坪の家で1800万円の予算でお願いしましたよね。」
設計者 「貴方が色々変更をしたから、増えたんですよ。」
建築主 「でも、これまでの打合せでは何も言ってくれなかったですよね。
しかも、見積書は3ページしか無いし、
工事項目がどれも『一式 ○○円』なので、
何が高くなったのかよく解りませんよ。」
設計者 「解りました。それでは、500万円オマケしますよ!」
上記は、数字こそ違ってますが実話です。
ここまで、このブログを見た設計事務所の方で、
『もしかして、うちの設計事務所のこと?』と思われた方が、
何十人、いや何百人いることでしょう?
ここで、この会話の中で建築主にとって
どんな不利なことが潜んでいるか考えてみましょう。
■20坪の家の設計に1年半も要している設計者の怠慢
■建築主の予算に対し、設計者が全くコスト意識が無い
■設計者と施工業者が癒着が想像される。
■建築費が上がることにより、設計費も高くなる。
■建築費坪単価が160万円/坪であり、高級ホテル並みの単価である。
(予算でも、90万円/坪あるが、中グレードの設計仕様)
■見積の建築費内訳がほとんど記載されていないため、
数量や単価のチェックが出来ない。
また、予算に合わせるために何をどうしたら良いか解らない。
■簡単に500万円の値引きの申し入れがあったが、
利益に相当の余裕があることが推定される。
■そもそも、設計者が建築費について交渉することがオカシイ。
皆さん、どのくらい解りましたか?
「自分はこの程度のことには騙されませんよ!」という方もいると思います。
そうです、騙されてはいけません。しかし、契約は細心の注意が必要です。
何故なら、これは、ほんの一例に過ぎないからです。
次回は、【タワーマンションの宿命】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。