【46時限目】 author アーキスケット 出口
築後、1年半経過した売れ残りマンションの内覧会(?)です。
「ここのクロスに隙間があるから直してよね!」
「フローリングのこの部分にキズがあるよ!」
などなど、マンション購入者は、売主に指摘をしています。
売主の若い担当者も困った顔で、
「うーん??? それは・・・・・・・」
と返答をしかねています。
「売主に瑕疵担保責任があるんだから当然でしょ!」
とマンション購入者も無償で直してもらおうと必死です。
ここで、『瑕疵担保責任』とは何でしょうか?
瑕疵とは、
『当該取引の通念に照らし、契約に目的物の通常有すべき性質が欠如し、
当該契約の主旨に適合しないこと。』を意味します。
建物の場合、
構造上の問題がある場合や、雨漏れがある場合は、『重大な瑕疵』に当り、
買主がこれを知らないで購入した場合は、
瑕疵担保責任を要求することが出来ます。
しかし、築後1年半経過したマンションの
キズや隙間といったものは、
瑕疵担保責任があると言えるのでしょうか?
この場合、未完成である新築マンションの購入契約ではなく、
目的物が存在する物件なので、
『売主は、これらを考慮に入れて販売価格を決定している。』
と解され、瑕疵担保責任を要求できないと考えられます。
さて、未完成の新築マンションの購入契約の場合、
完成後の内覧会で、
キズや隙間といった指摘は直してもらえるのでしょうか?
内覧会の経験がある方はご承知のとおり、
ほとんどの場合、直してもらえます。
これらが、『瑕疵担保責任』に該当するかしないかは、
非常に、ビミョーな判断となりますが、
それよりも、
売主の評判が落ちることを恐れて
直してくれているという理由が大きいのではないでしょうか?
ただし、
設計図あるいはモデルルームどおり完成した建物に対して、
「このサッシには、指詰め防止がつくべきだ!」などなど、
設計上の良し悪しを指摘をするのはどうかと思います。
これは、『瑕疵担保責任』を問えるとは言えないもので、
売主の弱みに付け込んだ脅しになりかねません。
次回は、【お金の価値感覚が麻痺してしまう建築費】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。