【61時限目】 author アーキスケット 出口
「こんな一式いくらの建築見積書じゃ、内容が解らないよ。」
「しかし、この図面は営業段階のご提案図面で仕方ないんですよ。」
「それならば、見積が出来るような図面を作って、
ちゃんとした建築見積書を出してよ。」
ここで、ちゃんとした建築見積書とは、各工事内容ごとに、
■■建築見積金額 = 数量×単価
が記載され、数量・単価の妥当性が解るものです。
こんな話合いがされてから、
待てども待てども図面が出来てきません。
やっと、2ヵ月後の出てきた図面というものが、
営業段階で出されたものに毛が生えた程度のものだったのです。
「それで、建築見積書はどうなったの?」
「ハイ、建築見積はこれからで、2週間程度かかります。」
「オイオイ、それじゃー予定の着工時期になってしまうんじゃないの?
この賃貸アパートは、来年の3月に引渡しがされないと、
事業計画が成り立たないんだよ!」
「出来るだけ早く建築見積書を出します。」
結局、2週間後に5400万円の建築見積書がやっと出てきました。
実は、これらの話の流れには、
建物請負会社営業マンの”巧みな営業戦術”が隠されています。
『事業計画ギリギリまで、建築見積書を提出しないことによって、
他の会社に依頼する時間を与えない。』
ということです。
建築会社にとっては、価格競争のない、『特命』での受注ほど、
オイシイ仕事は無いのです。
しかし、これでは建築主は納得しないので、
提出された建築見積書をチェックしてみました。
すると、
数量の誤魔化しを多数発見です!
例えば、フローリング・CF・タイル・石などの
床の仕上げ工事の面積を合計すると、延べ床面積の1.2倍になっています。
屋根工事の面積、外壁仕上げ工事の面積も、
図面から算出した面積を大きく上回っています。
「建築見積書をチェックしたら、数量が異なっているよ!」
と営業マンに問いただすと、
「そうですか・・・・それでは、契約金額は4800万円で良いですよ!」
建築主のみなさん、
「建築見積書は専門すぎてよく解らない。」
といって契約をしてしまっていませんか?
次回は、【こんな状態で、内覧会前に売主検査したの?】
を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。