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2007年11月 アーカイブ

2007年11月28日

内覧会★同行日記 【断熱材 仕様が違うぞ!】

【117時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会検査。
床点検口から床下を覗くと、
床下に貼ってある断熱材が、
事前に入手していた契約図面の矩計図(断面詳細図)と仕様が違っています。

矩計図では、床下の断熱材の仕様はスチレンフォーム。
しかし、実際の施工はグラスウール素地。

ハウスメーカー立会い者に、
「図面とは異なった断熱材の仕様ですけど何でですか?」
と質問すると、
「あれっ? 図面が直っていませんね!現在当社ではそういった仕様です!」

「契約図面と違った仕様というのも問題ありますが、
 グラスウール素地では、透湿性があるので内部結露の危険があるのではないですか?」

 ※スチレンフォームは透湿性はない。

ここで、内部結露についてお勉強。

結露する要素として、
 ・外部と内部の温度差
 ・壁や屋根の材料の熱抵抗率と厚さ
 ・部屋側の水蒸気量
 ・壁面の空気の対流
が挙げられます。

断熱材に透湿性があると、
水蒸気を多く含んだ部屋の空気が断熱層を通り抜け、
冷たい外壁面に触れることにより結露する可能性が大きくなります。
また、断熱材自体も湿気を吸収し、断熱性能が悪くなります。

この、断熱材と外壁材料との間で起こる結露を内部結露と称します。
だから、断熱材は絶対に透湿性のないものが良いのです。
グラスウール素地を使用する場合は、
部屋側に防湿層として防湿シート(ビニール)が貼られることが一般的なのです。
ちなみに、
グラスウールをビニルシートで覆った座布団状のものが使用される場合もありますが、
いとつひとつの座布団状のグラスウールの間で隙間があるので、
良いとは思いません。

ここで、話しを戻します。
断熱材の仕様について後日、このハウスメーカーから見解書が送られてきました。

『グラスウールは湿気対応でスチレンフォームより劣りますが、
 通気性は上回ります。 
 この為、当社ではグラスウールを採用しております。』

この見解書の内容はオカシイ!
上記で勉強し理解された方はお解かりですよね!

断熱材に通気性があることが良いと思っているのか!

話しは変わりますが、
マンションの外壁では、断熱材としてウレタンフォーム吹付けがされるのが一般的です。
この材料は透湿性がないので、
外壁断熱材の透湿性ということに関してのみはご安心を!


2007年11月24日

内覧会★同行日記 【内覧業者のレベル?】

【116時限目】                              author アーキスケット 出口

マンション内覧会で施工業者の立会い者に、
「マンション内覧会の検査に立会いさせていただきますのでヨロシクお願いします!」
とご挨拶。
この施工業者の立会い者は、
見るからに、現場たたきあげ40年以上と思われる、
コワオモテの人です。
よくマンション内覧会では、
ゼネコンを退職後あるいはリストラで、
マンション内覧会立会いを専門とする子会社に再就職している人が多いのです。

お部屋に入る前に、
「最近の内覧業者の立会い者はレベルが高い人が多くなったよな!」
と私にプレッシャーをかけてきます。

「そうなんですかあー?他の内覧業者がどういったレベルなのかは知りません。」

「ホルムアルデヒドなんかも測定するんだろ!」
「ハイ。」

「床の精度もレーザーレベルで測定するんだろ!」
「ハイ。壁の倒れも測定しますよ!」

「でも、測定しても許容値を超えることはないだろ!」
「いえいえ、たまにありますよ!」

「そんなことがあるんだ?信じられない!」
「内覧業者の立会い者のレベルが高いというのはそういうことですか?」

「いやいや・・・・
 他の内覧業者がどんなことをチェックしたり質問したりするか、後で教えよう!」
「是非、教えて下さい。」

で、一旦会話を中断し、本来の内覧会検査スタート。
途中、疑問に思ったことをいつものように
施工業者の立会い者に質問していきます。

「このバルコニーは、PC板を使用しているようですが、
 ジョイント目地部には水抜きパイプは入れないのですか?」
「・・・・・」

「PCバルコニーの天井部分の伸縮目地は、4m程度以内で入れないで良いのですか?」
「・・・・・」

「この壁タイル部分は、構造スリットが入っているはずですが、
 シーリングしていないのは何故ですか?」
「・・・・・」

「床の精度が、2mの範囲で9mm悪いのですが、許容値はいくつですか?」
「・・・・・」

「この戸境壁の外壁側は、断熱材の折り返しが無いようですが、そういった仕様ですか?」
「・・・・・」

「耐火遮音間仕切りの上部にシーリングがされていない様ですが?」
「・・・・・」


うーん。。。。何も答えてくれない!

マンションの設計や施工技術は日々進化しているため、
昔々の知識では追いつかないのか?

ひととおりのマンション内覧会検査を終了し、
最後に、

「で、他の内覧業者立会い者がどんなチェックをするのですか?」
「いやー、何も言うことはありません。。。。」


2007年11月22日

内覧会★同行日記 【手直し職人 全員集合!】

【115時限目】                              author アーキスケット 出口

老夫婦から超高層マンションの内覧会立会い同行の依頼を受け、
お部屋を検査をすると、
指摘事項が少々多めの35項目。

そして、私と別に検査をしていたこの老夫婦の指摘事項は、
なんと、153項目!

新車の購入チェックをしているように、
小さなキズ・汚れを指摘していった結果です。
それはそれで、ご購入者にとって納得いく内覧会検査をすれば良いのですが・・・・・

この老夫婦にとっては、
余りにも指摘事項の数が多く、
やっぱり心配と再内覧会立会い同行の依頼を受けました。

再内覧会で施工会社の立会い者から、
「内覧会の時の指摘事項チェックシートをひとつづつ確認していきます!」
と1番から順次手直しされているかを確認。

「1番。リビングの壁の汚れは取れていますよね!」
「ハイ、綺麗になっていますね!でも、その横に汚れがありますよ!」
「じゃー新しい指摘事項として挙げておきます!」

「2番。キッチンのフローリングの凹みは直っていますよね!」
「ハイ、本当に解らなくなるものですね!でも、ここにもキズがありますよ!」
「じゃー新しい指摘事項として挙げておきます!」

その後、手直しの確認を、10、20、30・・・・と進めていってもこんな調子。
内覧会の指摘事項の数より
再内覧会での指摘事項の数の方が上回っていきます。

「段取りがつくなら、職人さんに来てもらって、その場で手直しした方が早いですよ!」
と、指摘事項チェックシートの記載に手間取る施工会社の立会い者に提案。

「そうですね!」ということで、携帯電話で、”クリーニング職人”を手配。
直ぐに1人が来てくれて”汚れ”をクリーニングしていきますが、
指摘のスピードに手直しが追いつきません。

そこで、
「もうひとりクリーニング職人を頼むよおー!」
と再び携帯で呼び出します。

続いて、
「今度は、フローリング職人を頼むよおー!」
またまた、
「今度は、塗装職人を頼むよおー!」
更に、
「今度は、コーキング職人を頼むよおー!」
と、携帯をかけまくります。

最後には、
「暗くなってきたから、照明を持って来てくれー!」

そして、心配になったのか、
施工会社の若手の応援と売主担当者も駆けつけ、
総勢、11人が再内覧会の部屋に全員集合!

なんとか、4時間をかけた再内覧会で、
この老夫婦はご満悦!

2007年11月20日

内覧会★同行日記 【誘発目地 タイルまたいで大丈夫?】

【114時限目】                              author アーキスケット 出口

マンションの内覧会でバルコニーの手摺から身を乗り出し、
外壁の誘発目地はちゃんと入っているかな?と厳しくチェック!

よく指摘事項であるのは、
『下の階と上の階で、誘発目地の位置が違っている。』
『下の階では、誘発目地があるのに、この階では入れ忘れている。』
などがあります。

ここで、誘発目地についてお勉強!

誘発目地とは、特に在来コンクリート構造の建物において、
ひび割れを防止する為に外壁やハネ出し床(バルコニー等)に
3mから4mピッチに設けられる20mmから30mm程度の欠き込み(断面欠損)です。
通常、雨水浸入防止の為にコーキングがされています。
コンクリートの性質上、乾燥収縮などによるひび割れを避けることが困難であり、
この誘発目地(断面欠損)を設けることにより、
ここに、ひび割れを集中させ、他の部分にひび割れを起こさせにくくするものです。


さて、バルコニーで検査を進めると、
コンクリート手摺の内側(吹付け塗装)の部分には誘発目地があるのですが、
その反対側の同じ場所の外壁側タイル仕上げのところに、
誘発目地が無いところがあります。
さらに悪いことに、外壁タイルが誘発目地をまたいで貼られています。

ここで、先ほどのお勉強を思い出してください。

誘発目地とは、『わざわざ、ひび割れを集中(誘発)させるところです。』

であるなら、
誘発目地をまたいで貼られたタイルは割れてしまうことになるのです。

施工会社の担当者にこの指摘を言うと、
「わたしには解りません!」

見るからに、年齢的には主任クラス。
その主任クラスが、こんなことも答えられないのか!

内覧会検査がひととおり完了し確認会場で、
事前にこの主任クラスと所長が”何やらコソコソ”
そして5分後に、所長、主任クラス、売主設計担当者がやってきて、
内覧会検査の指摘事項について確認が始まります。

「誘発目地部分にタイルが貼られていますが、ひび割れは大丈夫ですか?」と尋ねると、
「このマンションでは、そういうふうにしています。現状のとおりです!」

答えになっていない!

「ひび割れは大丈夫かと聞いているんです!」
「・・・・・・」
「誘発目地にタイルをまたいで貼るのは常識ではないですよね!」

ここで、売主側設計担当者の女性が、
「すぐには答えられませんので、後日、見解書をお渡しします。」


失敗を何とか誤魔化そうとしているのか?
それとも、知識が無く当たり前のことと思っているのか?
いずれにせよ、いずれタイルが割れてしまうことは請け合い!

2007年11月15日

内覧会★同行日記 【クロス貼り仕舞はコークボンドで?】

【113時限目】                              author アーキスケット 出口

「あっ、もしもし。この前一戸建て住宅の内覧会があったんですけど、
 クロスなんかは、キズや隙間だらけだったんです。
 その時ハウスメーカー担当者に、
 『隙間が出るのは当たり前で、こんなものですよ!』
 と言われました。
 どうしても、信用できないので、内覧会の専門家に見てもらいたいんですが・・・・」

「ハイ、良いですよ。」

ということで、その一戸建て住宅の内覧会へ!

通常の内覧会のように検査を進めていくと、
壁のコーナーの入隅部分は、ことごとく2mm幅程度の
”コークボンド”で隙間埋めがされています。
しかも、そのところどころで、
コークボンド自体が延びて穴がポツポツと空いた状態です。


ここで、”コークボンド”とは、
クロスなど隙間があった場合に使用するアクリル系の充填材で、
コーキングのようなものです。
そもそも、クロス自体に隙間があるべきではありませんが、
クロスに隙間があった場合、
それを誤魔化すために使用する非常に便利なものです。

先ずは、ご依頼者に、
「このクロスの隙間の状態は、”こんなものですよ!”というレベルではありません。
 まるで、築20年の賃貸住宅!
 ここまでヒドイ隙間のコークボンド処理を見たことがありません!」

「やっぱりそうですよね。素人が見ても解りますよ!」
と、怒りの視線をハウスメーカー担当者に向けます。

次にハウスメーカー担当者に、
「クロス職人は、コークボンドで隙間埋めするのを当たり前と思っているんじゃないの?」

「そんなことはありません。」

「ということは、もっと問題かもしれませんよ!」

「何ででしょう?」

「この状況を見ると、
 クロスを貼った後に隙間ができてしまったのでコークボンドで隙間埋めを行い、
 そして、その後にコークボンドに隙間が出できたという状態ですよね。
 ここまでヒドイと、クロスの乾燥収縮というよりは、
 建物自体が、風かなんかで揺れて隙間が出ていることも考えられます。」

「そんなことは無いと思いますけど・・・・」

『じゃー、原因は何なんだ?』と問いたい。

いずれにしても、現状のクロスの状態はヒドイので、
さすがに、内覧会の専門家の前ではハウスメーカー担当者も、
「クロスを貼り替えます。。。」

「もし、クロスの隙間の原因が建物のが揺れだったら、また隙間が出ますので、
 状況を確認して連絡してください。」
と、今回はとりあえずクロスの貼り替えで納得。

それにしても、今回の建物では、
キッチン廻りや洗面化粧台廻りのシーリングはされておらず、
『本来行うべき隙間埋めがされず、行う必要のないところが隙間埋めがされている。』
といった感想でした。

2007年11月11日

内覧会★同行日記 【世の中、偽装だらけ!】

【112時限目】                              author アーキスケット 出口

世の中、
建物構造設計の耐震偽装、建築建材の耐火性能偽装、食品の賞味期限偽装などなど
偽装だらけ!

前々回の内覧会ブログ【110時限目】で、
『施工上の偽装って、イッパイありそうですね!』と書いたとたん、
やっぱり出ましたね!『施工上の偽装』

”超高層マンションでの鉄筋不足”

これは、『施工ミス』といった方が正しいのかもしれません。
しかし、マンション購入者にとっては、『そんなの関係ねえー』です。
結果がどうかなのです。

その他にも、
世間では騒がれませんでしたが、

『マンション1棟の杭の位置が1列分全て2mずれてしまった!』
  原因 : 墨出の1m返りを反対側に出した。
  対処 : 基礎を補強

『超高層マンションの鉄筋機械式継ぎ手が締め付けられていなかった!』
  原因 : 機械式継ぎ手の施工知識不足
  対処 : 柱のコンクリートを一部壊し、正規継ぎ手に修繕

『免震マンションで、地震で建物が水平移動した時に、他の構造体に当ってしまう!』
  原因 : 設計図・施工図のチェックミス
  対処 : 当ってしまう構造体を壊し、形状変更

『マンション1棟まるまる構造スリットが入っていなかった!』
  原因 : 現場監督の知識不足
  対処 : 柱と壁の縁を切るため、壁をハツリ取り仕上げを復旧

 ※構造スリットの偽装・ミスは、よく見かけます。
  今週も、ブログに記載したものと違うマンションで発見!

『マンション外壁に取り付く全てのアルミサッシ周りに1次シーリングがされていなかった!』
  原因 : いいかげん
  対処 : 詰めモルタルを撤去し、シーリングのうえ外装タイル仕上げ


などなど、私自身が実際に見たものだってあります。

これらのマンションでは、問題が発覚しましたが、
その他のマンションでは・・・・・
といった不安が募ってしまいます。

内覧会では、これらの施工上の偽装やミスを発見することは
ほとんど困難です。(構造スリットや免震で見える部分は可)

売主、設計監理者、施工会社を信用するしかないのです。
「下請けの鉄筋業者が間違えた!」
なんて理由は、責任逃れでしかありません!
監理・管理義務があるんですから。。。。

余談ですが、
私が新入社員だったころ、
当時の所長連中からこんな話しを聞きました。

「昔は鉄筋の値段が高いから写真だけ撮って、上の階、上の階へと転用していったもんだ!」

「鉄筋の代りに竹を使ったこともあるぞ!」 (竹筋(チッキン)コンクリートと俗に言う。)

建物ではないですが、
ある古い橋で、竹がむき出しになっているものを見たことがあります。
当時の所長の話しは、『本当だったんだな!』と思ったものです。


2007年11月07日

内覧会★同行日記 【あっちとこっちで何で違うの?】

【111時限目】                              author アーキスケット 出口

ここは、超高層ツインタワーマンションです。
このマンション内覧会には、もう何度も来ています。

先ずは第1弾、アルミサッシの水抜き穴。
ここは高層階の角部屋。リビングにはコーナーサッシが使用され、
非常に眺望が良い設計になっています。

しかし、よくよくこのコーナーサッシを見ると、
結露水を排出する水抜き穴がありません。

「結露したら拭き取りでの対応なんだな!」と考えながら、
ふと、その横にある一般サッシを見ると水抜き穴があります。

色も見た目の形状もほとんど一緒。
『何で隣合うアルミサッシで違うの?』と疑問です。

施工会社の立会い者は答えられなかったため、
確認会場で、上司から説明を受けると、
「コーナーサッシと一般サッシではメーカーが異なります。
 メーカーにより風の考え方が異なり、
 水抜き穴から雨水や風が吹き込むかどうかを判断しているみたいです。」

「そもそも、業者判断ではなく、最終的には売主や設計と協議し、
 施工会社の指示で制作されるべきことじゃないんですか?
 水抜き穴が無いほうのメーカーは、風の理由とのことだけど、
 この3階にある確認会場のアルミサッシも水抜き穴は無いですよね。
 ということは、このメーカーのアルミサッシは、
 どこの建物でも全てに水抜き穴が無いということになりますよ!」

「・・・・・再度確認して、再内覧会の時には説明できるようにします。」


第2弾、耐火遮音間仕切り(戸境い)壁。
洋室を見ると、
戸境壁の中央部に、縦方向に3mm程のスリットがあります。
図面を見ると、
『下地が、耐火遮音間仕切りとALC+軽鉄ボードで異なるところだな!』と納得。
それじゃー、キッチンも下地が異なるからスリットがあるんだろうなと期待しながら、
キッチンの壁を見ると、スリットがありません!

やっぱり、施工会社の立会い者は答えられなかったため、
確認会場で、上司から説明を受けると、
「キッチンは、耐火遮音間仕切りとCON+軽鉄ボードで、
 下地がALCとCONの違いがあります。
 だから、スリットは入っていません!」とのこと。

「やっぱりALCもCONも耐火遮音ボードとは違うし、
 しかも、実際のクロス下地は軽鉄ボードで、どちらも一緒ですよ!
 スリットは必要じゃないんですか?」

「そうういうふうに打合せで決定してますから・・・・」

第3弾、点検口廻りの隙間シール。
ツインタワーのA棟で何回かの内覧会毎に、
「ポーチ部分にある床点検口廻りの隙間にシールをするのが普通じゃないの?」
と指摘を続けてきました。しかし、返ってくる答えはいつも、
「この建物では、売主とも打合せして、
 点検口廻りの隙間(5mm以下)はシールをしないことにしています。」

『見映えの問題だし、そう決めているのであれば仕方が無いのかな。』と半分納得。

し、しかしです。
B棟の内覧会がスタートし、検査に立ち会ってみると、
この点検口廻りには、しっかりとシールがされています。
「A棟では、点検口廻りはシールをしないとのことでしたよ!」との指摘に、

「B棟の半分は賃貸で施主が違うんです。その仕様でシールをしています。」

「でも、この階は、分譲部分で施主はA棟と同じですよね!」

「職人がついでに分譲部分もシールしてしまいました。」

「A棟とB棟分譲部分で仕様が異なるのも変ですよね!」

「実は、他にも指摘があり、現在売主と協議中です!」


こういった、矛盾の原因は、
『考え方の統一性が無い。』、『施工図面のチェック漏れ』といった事で生じます。
特に、大規模マンションでは起き易いことです。

色々な説明(言い訳?)を受けましたが、
納得できないものもたくさんあります。

売主や施工会社も、これを簡単に認めてしまうと、
所帯数が多いだけに大変なことになるのは解りますが・・・・

2007年11月04日

内覧会★同行日記 【墓穴を掘った?施工会社の説明】

【110時限目】                              author アーキスケット 出口

ここは、植栽が素晴らしく良い、
本当に私好みの大規模マンションです。

内覧会検査の最後に、
「すいませーん!ここの袖壁は480mmあるんですが、
 構造スリットは無いんでしょうか?」
と施工会社の内覧会立会い者に質問。

「無いと思いますよ!」と、
あやふやな答えが返ってきます。

ここのゼネコンの仕様では、
この寸法の袖壁では、上下に構造スリットが入るはずです。

「念の為、ここを指で押えてみて下さい。下地はコンクリートですよね!」
「うーん。そうみたいですね。。。。」
「後で、構造図を見せてください!」
「解りました。でも構造スリットは無いと思いますよ。」

で、内覧会検査指摘事項の説明をひととおり終え、内覧会会場へ。

チェックリストに記載した指摘事項を確認し、
「それでは、ここにサインと印鑑を押してください!」

まるで、先ほどの構造図の件は忘れているかのようです。

「構造図はどうなりましたか?」
「アッ、そうでしたね!」と構造図を持ってきます。

この担当者が構造図をペラペラめくり、
該当する階の伏せ図をチラッと見て次ぎのページをめくっていきます。

「伏せ図はもっと前のページですよ!」と言うと、
あきらめた様子で、「ハイ、解りました。。。」

するとそこには、しっかりと、▲が記載されています。
これは構造スリットのマークです。

すると後ろから、これまでの経緯を知らない上司と思しき人が現れ、
単純に構造スリットとは何かを説明しているのだろうと勘違いしたのか、
「構造スリットとは、うんぬん・・・・・」と説明が始まります。

「それは解っています。今問題なのは、図面にある構造スリットが入っていないことです。」

「構造スリットは、タイルで隠してしまう場合もあるんですよ!」

「タイルで隠してしまうこと自体も、クラックが発生して良いと思いませんが、
 この場所は、吹付け塗装の場所ですよ!」

「左官屋が、下地補修の時に、スリット部分もモルタルを塗ってしまったんですかね。」

「シールはしていないんですか?」

「・・・・・」

「構造スリットが入っていることを期待しますが、
 いずれにしても、現状では、
 漏水する危険(シールをしていない。)か、
 構造上の問題(構造スリットが入っていない。)があるんですから、
 再度、施工会社の方で、構造スリットが入っているかどうか調査してください!
 そして、入っている場合は、その証拠写真を撮って下さい!」


まさか、写真を偽装することは無いでしょうが、
念の為、後で釘でも差し込んでチェックしてみよっと!

それにしても、その他のお部屋は大丈夫なのだろうか?
巷では、構造設計の偽装や
建材の耐火性能の偽装が騒がれているけど、
施工上の偽装(故意?、過失?)って、イッパイありそうですね!

PS
この施工会社は、この指摘が気になったのか(?)、
先ほど、当社の”内覧会ブログ”をチェックしていました。

About 2007年11月

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