内覧会★同行日記 【今どきの結露対策】
【132時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会のお申込み後、
事前にパンフレットなどの資料をご依頼者から送付してもらっています。
そこには、
〔サッシには、断熱効果の高いペアガラスを採用!結露に配慮した設計仕様!〕
などの素晴らしい性能の謳い文句。。。。
そして、マンション内覧会当日、
リビングダイニングの外壁側と戸境壁との取り合い部分を、
げんこつでドアをノックする様に叩いてみると、
外壁側は、
コンクリート壁+断熱材(ウレタンフォーム吹付け)+ボード+クロスなので、
”コンコン”といった石膏ボードの音。
そして、戸境壁(外壁側から30cm程度)のところは、
”ゴンゴン”といったコンクリートの音。
「ここには、断熱材の折り返しが無いんだあー。
南面だし、そういった仕様で設計はしていないのかも?」
次に、北側に配置された洋室の外壁側と戸境壁との取り合い部分を、
げんこつで叩いてみると、
「アレッ、こっちも断熱材の折り返しが無いんだあー。
今どき、壁面の断熱材の折り返しがあるのが一般的なのになあー!」
次ぎに、
北側のアルコープに面するユニットバスの天井点検口から断熱材の状況を見ると、
「確かに外壁側は断熱材であるウレタンフォームが吹付けられているけど、
コンクリート床(下側)への断熱材の折り返しがされていないなあー!」
立会いをしてくれた、施工会社の担当者に断熱の仕様について尋ねても、
チンプンカンプンで話しが通じないので、
「後で、内覧会場で、設計図を見せてもらおうっと!」
ここで、少し結露対策である断熱材のお勉強。
コンクリート構造(在来工法)で造られたマンションで、
外壁と戸境壁が取り合う部分や、
外壁とコンクリート床が取り合う部分は、
ヒートブリッジ(熱橋)と言って、
熱が伝わり易く、結露の可能性が大きいところなのです。
その部分を、断熱材を450mm?600mm程度折り返すことにより、
結露する危険を少なくすることが出来ます。
但し、コンクリート床の上面でフローリング直貼りの場合は施工が困難です。
ということで、最近のマンションでは、
これらのヒートブリッジ(熱橋)による結露を起こさせない為、
断熱材の折り返しをするのが一般的になってきています。
内覧会場で、
「断熱材の折り返しを確認したいので、設計図を見せて下さい!」と頼むと、
何事か?と心配顔で現場所長自ら設計図を持ってきてくれます。
そして、矩計図(断面詳細図)を開き、
「設計図では、断熱材の折り返しをする仕様にはなっていませんね!」
と、安堵した回答。
「そうですね。そういった仕様でマンションを販売しているんですね!」
パンフレットでは、結露に配慮した設計仕様を謳い文句にしているのに・・・・
ここで、心配になったマンション購入者が、
「断熱材の仕様は良くないんですかあー?結露したらどうなるんでしょうか?」
「通常、アフターサービス基準に結露に関する事項が記載されていると思います。
アフターサービス基準を見せてもらえますか?」
そして、アフターサービス基準の結露に関する事項を確認すると、
『施工のミス・不良による結露については2年間保証』
といった内容が記載されています。
「うーん?施工のミス・不良とは・・・・?
今回のケースは設計上の考え方の問題だし、どうなるんだろー?」
結露は、入居後のトラブルで結構多い問題点。
そして、その責任の所在の判断が難しいのは、
マンション入居者が、
”通常の部屋の使用をしているかどうか”の判断基準です。
通常の使用とは、「換気を十分にしている。」、「加湿器を使用していない。」
などが考えられますが、
通常の使用で結露が発生した場合、
やはり、結果論として、
売主側の責が問われることになるんではないでしょうか?
売主さん!
リスクヘッジの為にも、結露に配慮した設計仕様にした方が良いのでは。。。。