【163時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会で、
リビングダイニングに入るとその向こう側には・・・・
”オープンエアバルコニー”と称する10畳ほどのバルコニーが広がっています。
このオープンエアバルコニーにはウッドデッキが敷き込まれ、
リビングダイニングの延長線上にあり一体感があるので、
スッゴク広く感じられます。
いつもの癖で、
『こんなところでバーベキューでもしながら
ビールをグイッと一杯なんて最高だろうなあー!』
と思いつつ、
オープンエアバルコニーに出てみます。
すると、向こう3件両隣どころか
上下階も含め南面に面する全ての所帯のオープンエアバルコニーが見渡せます。
こんなところでバーベキューパーティーなんかやったら、
『上の階の人達は煙で燻されてしまうし、
お隣からも苦情がきてしまうんだろうなあー』
と空想が吹き飛びます。
ちょっと余談が長くなりました。。。
で、このオープンエアバルコニーから内覧会検査をスタート。
このバルコニーの天井を見てみると、
先端にはシッカリと水切目地が入っています。
しかし、
両隣のオープンエアバルコニーの間にある室外機置場の天井を見てみると、
水切目地が入っていないのです。
しかも、南面の全所帯がです。
念の為、北側の外廊下の天井や違う場所にある室外機置場を見にいくと、
シッカリと水切目地が入っています。
ここで、
今、お住まいのところでバルコニーや庇があったら、
その天井面の先端を見てみてください。
先端から5cmから10cm程度のところに、
巾15mm程度の溝があると思います。
これが水切目地。
この役目は、
壁面に拭きつけられた雨水が、
表面張力で天井面に伝わってくるのを防ぐためのものです。
もし、水切目地がなければ、
天井面がシミのように汚れてしまうのです。
「この室外機置場の水切目地は入れなかったのですか?」
と、施工会社の内覧会立会い者に尋ねると、
「気付きましたか!
実は、コンクリート工事のときは、水切目地を入れておいたんですが、
モデルルームに水切目地を入れるのを忘れていました。
売主に確認すると、
『モデルルームと違ったんじゃまずいだろう!』
ということで、
南側の室外機置場だけ水切目地をつぶしました!」
と、本末転倒な答えが返ってきます。
「モデルルームで間違っていたのなら、正誤表で訂正すれば良いんじゃないですか!」
「と言われましても、売主の判断ですから。。。」
「モデルルームと違っても、改善するのなら誰も文句は言いませんよ!」
「・・・・」
「この部分の図面は無いんですか?」
「ありません。。。」
こうなると、
『図面や仕様書と違いますよね!』
といった指摘もできず打つ手がありません。
簡単な手直しなら
売主や施工会社も非を認め是正してくれる場合が多いのですが、
全所帯の水切目地の手直しをするとなると、
莫大な費用と手間と時間がかかるため、
とてもとても、『ウン。』とは言ってくれない内容です。
図面や仕様書では、
全ての詳細な納まりを網羅されていない場合も多く、
施工会社の常識に頼ることになります。
この常識が無い場合は・・・・・
抜け道の無いジレンマに陥ります。(悲)