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2008年08月 アーカイブ

2008年08月30日

内覧会同行ブログ 【免震タワーマンションの心得】

【181時限目】                    マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

今回のマンション内覧会同行は、
今、流行の免震タワーマンション。

「もしもし、
 今度、免震タワーマンション内覧会があるんですが、同行していただけませんか?」
「ハイ!予定させていただきます。」

「当初の設計図にある免震装置の配置が間違っていたとのことで、
 構造説明会もあったんですが、
 素人の私たちには、全く解りません。」

最近、各デベロッパーは競って免震タワーマンションを造っています。
しかし、個人的には、
この免震タワーマンションは、もともと長周期建物であり、
費用対効果という点で疑問点が残ります。
そして、
タワーマンションで免震装置を採用するリスクを心得ておく必要があります。


で、マンション内覧会同行のときの免震装置に関するやり取りです。

「免震装置の配置が間違っていたことについて説明してください。」
「積層ゴムの免震装置とすべり支承の免震装置の配置が間違っていました。」

図面を確認すると、
当初の免震装置の配置では、
すべり支承が建物外周部に配置されています。

「訂正図と見比べると、単純な図面記載ミスのようですね。。。」
「ハイ!その通りです。」

「ところで、この免震タワーマンションは、
 アスペクト比(間口と高さの割合)が大きいのですが、
 地震時に引張り力はかからないのですか?」

「ハイ、大丈夫です!
 大きな地震時には引張り力はかかりますが、杭が抵抗します。」

「杭は解りますが、積層ゴムの免震装置は大丈夫ですか?」
「・・・・・、構造設計者に確認します。」


ここで、積層ゴムの免震装置とは、
ゴムと鉄板を加硫接着をしたものです。

圧縮力(建物の重さ)に対しては、
このゴムと鉄板が組み合わされた免震装置は強いのですが、
地震時などに転倒モーメントが働き、引張り力が生じる場合、
非常に弱いものなのです。
何せ、ゴムと鉄板を加硫接着しただけですから・・・・

従って、タワーマンションの免震設計では、
・免震層の周期を十分長くし、上部構造への地震力を減らす。
・建物外周部に軸力を集めて免震装置への過大な引張り力を生じさせない。
といった配慮が必要です。

で、質問に対する回答。
「構造設計者に確認しましたところ、
 最大100t程度の引張り力がかかるということです。
 そして、免震装置はそれに耐える設計になっているそうです。」

「そうですか。。。」

この免震タワーマンションも、
超大手ゼネコンの設計でもあり、
偉い先生方の評定も通っているので問題はないはずです。


ここで言いたいのは、
ゼネコンの現場担当者には、
難しい免震タワーマンションの構造計算の理解とまではいかなくても、

積層ゴムやすべり支承の免震装置は、『引張り力には弱い。』という認識
は心得ていてもらいたいということです。

今回の免震タワーマンションでは、
ゼネコンの誰かが免震装置の特性を心得ており、
設計図の配置記載ミスに気付いたから良かったものの、
もしかしたら、当初の設計図どおりに施工されていた場合のことを考えると、
ゾッとします。


2008年08月27日

マンション内覧会同行ブログ 【構造設計図 閲覧拒否】

【180時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

今回も、前回の内覧会同行ブログに引き続き、
同じマンション内覧会同行での出来事です。

このマンション内覧会同行では、
たくさんのブログネタを提供してくれました。
しかし、マンション購入者にとってはブログところではなく、重大な問題です。

で、第2弾。。。

マンション内覧会同行のご依頼者と、
エントランスから目的のお部屋までの共用廊下を歩いていると、
全ての所帯で、
RC造在来工法のマンションに見られる構造スリットが見当たりません。
ただし、この段階では、
外装のタイル面にシール目地が見当たらないということからの推察です。
この構造スリットは、
柱と壁のコンクリートの縁を切る為のものであり、
構造計算の前提になっているものです。

そして、目的のお部屋のバルコニーに出てみると、
案の定、こちら側にも構造スリットが見当たりません。

はて?・・・構造スリットが無くても大丈夫な設計になっているのかなあー?

お部屋の内覧会検査が終了し、
内覧会場で、この構造スリットの件を確認。
相手は、この場から登場の内覧会場対応専門のゼネコン副所長です。

「マンション共用廊下やバルコニーに構造スリットが見られませんが、
 構造設計図では、どうなっていますか?」

「500mm以下の壁だったかな?・・・その場合、構造スリットを設けていません!」
何とも頼りない答えが返ってきます。

「いずれにせよ、どういいった仕様なのかマンション構造設計図を見せて下さい!」

「この内覧会場に無く、ここから遠く離れた現場事務所にあるので見せられません。」

マンション内覧会で、設計図を用意していないとは、
何とも段取りの悪いゼネコンなんだろう!
それとも確信犯か・・・・

「マンション構造設計図では、構造スリットは無かったんですね!」

「いや・・・当初、マンション構造設計図にはありましたが、
 監理者と協議をし無くしました。。。」

「その協議の打合せ議事録は残してあるんですか?」

「あると思います。。。」

こんな重要なこと、監理者だけの判断だけで済むはずもなく、

「役所への変更申請は行っているんですよね!」

「たぶん・・・・」

「変更申請が許可されれば、確認番号が通知されるはずです。
 重要事項説明するべきですよね!」

「・・・・」

「今、用意できないのであれば、
 マンション構造設計図、監理者との打合せ議事録、変更申請資料を
 再内覧会のときに用意しておいてください!」

「・・・・・、ハイ、解りました。。。。」


しかし、後日、
『構造設計図は見せることは出来ません。何らかの文書でお答えします。』
と、施工会社よりメールが来ました。」
と、マンション内覧会同行ご依頼者より連絡がありました。

これまた、あり得ない回答です。
設計図というのは、通常、モデルルームで閲覧できます。
また、設計図は、最終的にはマンション管理組合に引渡されるものです。
仮に変更があり、修正が終わっていなくても、
現状との違いを問われた場合、明確な説明をすれば済むことなのです。

そのマンション構造設計図の閲覧を拒否するとは・・・・

構造スリットについて、
本当に、監理者と協議しているのだろうか?
協議して変更したとしても、役所の許可は取っているのだろうか?
そもそも売主は、このことを知っているのだろうか?

この副所長の回答は、
全てが全て不信感が募ってしまいます。

マンション購入者から、
専門的な部分で不安ということもあり、マンション再内覧会同行のご依頼を受けましたが、
その再内覧会で、
設計図どおりのマンション施工がされているか、
正規なルートで構造スリットの変更がされているか、
のいずれかを、
ただただ祈るばかりです。

そうでなければ、とんでもないことになるかも知れません・・・・

2008年08月25日

内覧会同行ブログ 【マンション内覧会対応マニュアル】

【179時限目】                   マンション内覧会同行者 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行で、先ずバルコニーの検査です。

はじめに目に付いたのが、
床に貼ってある長尺シートと壁との取合いにシーリングがされていません。
そして、排水溝が防水されていません。

この長尺シートの水上端部、
一般的には、雨水が入り込まないようにシールがされます。

もし、長尺シートの内側に雨水が入り込めば、
長尺シートが剥がれていくことが考えられ、
最悪の場合、ひび割れしたバルコニーのコンクリート床から、
下の階へ、雨水がポタポタなんてことも・・・・
そして、排水溝も同様です。

「ここのマンション仕様では、長尺シート水上端部のシールはしないんですか?
 また、排水溝の防水はしないんですか?」
と、施工会社立会い者に尋ねると、
何やらアンチョコを取り出し、
「ハイ、長尺端部シールも排水溝の防水もしません!」

「それ、何ですか?」
と、そのアンチョコのことを尋ね見せてもらうと、

《 マンション内覧会対応マニュアル 》

と記載されています。

その中の項目に、
『バルコニー長尺シート端部のシールはしない。』
『排水溝の防水はしない。』
と記載されています。

長尺シートの端部シールや排水溝の防水は当たり前だからこそ、
質問があることを想定し、《 内覧会対応マニュアル 》に記載されているのでしょう!

次に、マンション共用廊下で内覧会検査をしていると、
パイプシャフトの鋼製建具と外壁タイルとの間に大きな隙間があります。
実は、このお部屋だけではなく、
全ての所帯が同じ状況です。

マンション内覧会同行のプロから見れば、
明らかに、施工図上の納まり検討の失敗!
建具枠にタイルを呑み込ませるところを、同一面でタイルを止めてしまっています。

これじゃー、隙間が見えてしまうよなあー!
でも今更、全所帯手直しすることは難しいよなあー!

で、この隙間を指摘すると、

先ほどの、《 マンション内覧会対応マニュアル 》を見せてくれて、

『パイプシャフトの建具周りの隙間はシールをしません。』
と記載されています。

こんなことが、
《 マンション内覧会対応マニュアル 》に記載されていること自体がオカシイ!


マンション内覧会場での協議の場で、
その他にも何か隠しごとがあるのではないかと思い、

「その、《 マンション内覧会対応マニュアル 》のコピーをもらえませんか?」
と要求すると、

「社内書類であり、渡せません!」
と、かたくなに拒否。

後日、マンション内覧会同行のご依頼者から、

「モデルルームの写真を確認したら、
 バルコニーの防水は写っていました!」

との報告がありました。

2008年08月20日

内覧会同行ブログ 【建売住宅担当者が恐いんです。。。】

【178時限目】                          内覧会同行者 アーキスケット 出口

「もしもし、建売住宅の内覧会同行検査をお願いしたいんですが。。。」

「ハイ。検査させていただきます!」

「建売住宅業者の評判をインターネット掲示板で見ると、
 非常に悪い評判ばかりなんです。。。」

「インターネット掲示板の評判は誹謗中傷も多く、
 その建売住宅業者の全ての建物が必ずしも悪いとは限りませんよ!」

「建売住宅業者の担当者も高圧的な態度で、
 もう、恐くて恐くて、こちらは何も言えない状況なんです。。。」

「担当者にも、たまに高圧的な人を見かけますね!」

「対抗手段として、内覧会検査のときに、
 専門家である一級建築士のプロに検査をしてもらい、
 指摘を挙げてもらうくらいしか考えられないんです。。。」

「建売住宅業者担当者の時間的都合もあるかと思いますので、
 事前に、第三者による内覧会検査の申入れをお願いします!」

「既に伝えてあるんですが、
 『建売住宅なんで現状渡しだから内覧業者なんて必要ないよ。』
 と言っています。。。」

「余計に心配になってしまいますね!」

実は、この建売住宅業者は急速に業務拡大しており、
最近よく内覧会の検査に行く機会が多くなっています。

ということは、会社としては頑張っているということですが、
それに伴う新規採用社員の教育が追いつかず、
質が低下していることが考えられます。

で、建売住宅の内覧会同行当日、

「本日、検査に立会いをさせていただきますアーキスケットの出口です!」
と、この建売住宅の担当者と名刺交換。

この建売住宅の担当者、
丸坊主でガッチリとした体つきに黒尽くめのスーツ。
見るからに、『やくざ屋さん』といったイデタチです。

ご依頼者が、
『恐くて恐くて、こちらは何も言えない状況なんです。。。』
と言うのも頷けます。

ひととおりの検査を終了し、
いざ、指摘事項の説明に入ります。

ここで、ちょっと戦略をたて、
相手が、ぐうの音も出ない大きな指摘事項から次々に説明開始!

すると、やっぱり建築に関しては素人。

「それはダメですね!直します!」
と、納得の連続回答。

その流れの中、キズ・汚れといった指摘事項に対しても、
「手直しします。」
と言わざるを得ません。

ということで、
無事、建売住宅の内覧会同行は終了。

もしかして、
この建売住宅の担当者は下請けの施工会社に、
「おまえら!恥じかかすんじゃねえよ!」
と高圧的に文句を言っているかもしれません。


2008年08月12日

内覧会同行ブログ 【断熱材折り返しは不要?】

【177時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、RC高層マンションの妻側の部屋にあるユニットバス。
妻面だけの特権である窓から街の景色が見渡せます。

こんな景色を見ながらバスタイムなんて良いだろうなあー。。。

と思いつつ、のんびりは出来ません。
さて、マンション内覧会検査を進めねば!

浴槽に足をかけ、
ユニットバスの天井点検口に頭を突っ込み、
屋根裏の施工状況を確認します。

すると、妻側コンクリートスラブの下側に
断熱材(ウレタンフォーム)の折り返しがありません。

通常、外壁では、
外気温とお部屋の温度の温度差で結露が生じないように
ウレタンフォームで断熱が施工されます。
そして、戸境コンクリート壁やコンクリートスラブにも
ヒートブリッジ(熱橋)の影響が出ないよう、
外壁側から45cmから60cm程度
この断熱材の折り返しがされることが一般的になってきています。

先ず、マンション内覧会検査に立ち会っている担当者に、
「戸境壁の外壁側に壁段差があるのは何故ですか?」
と質問をします。

『そんなことも知らないのか!』
といった顔で、
「ここは、断熱材が折り返しがされているので、その部分だけ壁のフカシがされています!」
と、予想どおりの回答。

「では、天井裏のコンクリートスラブにも断熱折り返しがされていますか?」
と、仕上げでコンクリートスラブが見えなくなっている天井を指差しながら尋ねます。

「ハイ!住宅性能評価も取っています!」

「そうですか。。。そしたら、ちょっとユニットバスに行きましょう!」

そして、天井点検口を開け、
「この妻側のコンクリートスラブは断熱の折り返しがされていませんよね!」

「・・・・・、内覧会場の方で図面を確認します。」
と、一旦保留。

で、内覧会場。

設計図面を持って来てもらって、
矩計図(断面詳細図)を確認します。

矩計図1.では、南北面の断面が詳細に記載されています。
「南面のバルコニー側、北面の外廊下ともに、
 コンクリートスラブ下に45cmの断熱材の折り返しが記載されていますね!」
「ハイ・・・」

さて、次ぎのページをめくって、
「アレッ、西面の妻側のコンクリートスラブ下にも
 45cmの断熱材の折り返しが記載されていますよ!」

「本日は、責任者がいませんので、確認のうえ後日連絡します。」
と、本日のマンション内覧会はこの問いかけを保留にして終了です。

そして後日、

「先日確認いただいた設計図面は初版であり、
 その後、住宅設計基準の観点から、ウレタン吹き付けによる
 断熱材の折り返しは要求水準以上の設計であると判断をし、
 それを行わない設計に変更しました。」

との回答。

・妻側だけ、断熱材の折り返しについて検討し設計変更するなんてするだろうか?
・要求水準以上の設計と判断した根拠は何なのだろうか?

この問いかけには、未だに回答が帰ってきません。

今更、仕上がった天井を壊して断熱材の折り返しの施工は困難です。
しかも、妻側の全所帯。
辻褄の合う回答を考えるのに苦慮しているのでしょう。。。。

2008年08月08日

内覧会同行ブログ 【ありえないタイル伸縮目地シール】

【176時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、高層マンションのバルコニー。
新宿、渋谷の超高層ビル群が遠くに一望できます。

マンション内覧会の検査で、
このバルコニーのアルミサッシ周りの外壁タイルを眺めていると、
何だかチョット変。。。。

1.ALC壁に貼られたタイル伸縮目地シールのピッチが70cm。
2.アルミサッシ際から5cmのところに伸縮目地シール。

この2つの『チョット変』にピンときたあなたは鋭いです!

こんなところに、タイル伸縮目地シールはありえないのです。

今どきの高層マンションのバルコニーや共用廊下では、
外壁としてALCが採用されているケースがほとんどです。
パンフレットなどでは、断熱効果を謳い文句にしていますが、
実は、施工をしやすくし工期短縮のためというのが本当のところです。

このALCは、
巾が60cmの工場製品であり、
非常に軽い素材で、
それを現場でパタパタと建て込んでいくものです。
そして、防水のために、
ALCのジョイント部分にシールをします。

アレッ???
ALCのジョイントシールは60cm巾なのに、外壁タイルの伸縮目地シールは70cm巾?
これでは、
ALCのジョイントを外壁タイルが跨いでいるということでタイルが割れてしまいます。

アレッ???
アルミサッシ際のタイル伸縮目地が5cmにあるということはALCの巾は5cmしかないの?
これでは、
ALCの最低巾15cmが確保できていないということでALCが割れてしまいます。

このことを、
マンション内覧会に立ち会った施工会社のベテラン社員(?)に指摘すると、
お決まりの謳い文句

『私には解りませんので、所長に確認します!』

結局、

タイル伸縮目地の70cmについては、
「外壁タイルを剥がし取ってALCジョイントの位置を確認し、
そのジョイント位置に合わせタイル目地シールを行います。」
との回答。

アルミサッシ際のALC5cm巾については、
「ALCの制作間違いをしてしまいました。
この部分は、アンカーを打ってモルタルを詰めています。」
との回答。

施工会社としては何とも恥ずかしい回答です。

一見、素人の方から見ればよく出来ている外壁。
しかし、伸縮目地1本の位置から、
目に見えないALCの不具合などの不具合を発見することもあります。

高層マンションというのは、
上下階で同じパターンの施工の繰り返し。
こんな不具合を発見すると、

他のお部屋は大丈夫?

と心配になってしまいます。

2008年08月06日

内覧会同行ブログ 【年下の説教】

【175時限目】                    マンション内覧会同行者 アーキスケット 出口

「今度、マンションの内覧会があるんですが、
 このマンションのネット掲示板を見ると、内覧会の評判が悪く心配です。
 私たち夫婦だけでは、
 売主や施工会社から言い訳されたら何も言えないと思います。
 是非、マンション内覧会のプロに同行をお願いしたいんですが・・・」

内覧会での交渉相手はマンション販売や施工のプロ!

こんな不安を持っているマンション購入者は多いのではないでしょうか。。。

ネット掲示板の評判には誹謗中傷も多く、
通常、マンション内覧会の前に、
ネット掲示板の評判を確認することはしていません。
しかし今回は、事前に確認してマンション内覧会に臨みます。

  ・指摘事項が100以上もあった!
  ・施工会社の内覧会立会い者が言い訳ばかりする!
  ・売主の販売担当者の対応が悪い!

などなど。。。。
ご依頼者が言っていたとおりの悪い評判ばかりです。

そして、
マンション内覧会当日、お部屋の検査を進めると、
案の定、お部屋の出来映えは悪く、
キズや汚れはもちろんのこと、
専用庭のフェンスの位置が1mも違っていて面積が狭い。
目隠しパネルの仕様がガラスからアルミパネルに変更されていてお部屋が真っ暗。

などなど。。。。
大きな指摘も挙がります。

検査終了後、
ロービーに設置された内覧会場で、
指摘事項の確認です。

すると、内覧会同行ご依頼者の奥さんが、
「なんで、キズや汚れの指摘が100個以上もあるんですか!」
「・・・・・」
「なんで、フェンスの位置が違ているのが事前に気が付かないんですか!」
「・・・・・」
「なんで、目隠しパネルの仕様が了解なく変更されているんですか!」
「・・・・・」

内覧会のプロが同席しているためか、
施工会社の担当者も下手な言い訳ができず黙り込んでいます。

相手の沈黙に対し、
更にテンションが上がってきたご依頼者の奥さんが、

「施工会社はこんな仕事しかできないんですか!」
「・・・・・」
「売主は、事前に検査をしていないんですか!」
「・・・・・」
「ネット掲示板でこのマンションの評判は知っているんですか!」
「・・・・・」
と施工会社の担当者を更に攻め立てます。

すると、この雰囲気を察知して、
売主や施工会社の上司たちがテーブルに集まってきます。

「売主は施工者任せなんですか!」
「・・・・・」
「施工会社の責任者として、部下の指導をどうしているんですか!」
「・・・・・」
「チョットそこの人、何をへらへら笑いながら聞いているんですか!」
「・・・・・」

「皆さんからすれば、私はぜんぜん年下です!
 その年下の私から説教なんてされたくないですよね!
 だったら、ちゃんとした仕事をしてください!」


興味本位(?)で近寄ってきてしまった人も含め、
売主、施工会社の総勢6人が直立不動で延々30分、
年下の説教を聞かされました。

当初、内覧会同行のお申込みの時の、
「何も言えないと思います。」とは・・・・
でも、
「出口さんが居てくれたお陰で、色々言うことが出来ました!」
といった感想をいただくケースはよくあります。


2008年08月02日

内覧会同行ブログ 【マンション価格は黙ってて!】

【174時限目】                    マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション業界では、ミニバブルもはじけ、
売残り完成済みマンションが、叩き売り競争の様相を呈しています。

そのお買い得感の影響で、
最近のマンション内覧会同行のご依頼は、
売残り完成済みマンションが何となく多くなったような気がします。

「もしもし、当初のマンション販売価格より、すごーく安く購入できたんで、
 完成済みマンションの検査をお願いしたいんですが・・・・」

「ありがとうございます!検査に立会いさせていただきます。
 先日もこの完成済みマンションの検査に行ってきました!」

実は、このマンション、
新築時のマンション内覧会の検査に3回、
今回と同様、完成済み後の検査に2回、
立ち会っています。

ということで、検査当日、

『新築マンション好評発売中!』
といった看板が掲げられているマンションエントランス前でお待合わせ。

ひととおりのご挨拶を終えた後、

「ところで、どのくらい安くマンションを購入できたんですか?」
と尋ねると、

「最初は、値引きが200万円程度だったんですが、
 交渉の結果、500万円くらい安くなりました!
 売主には、『黙っていてください!』と言われています。」

マンション価格は、
土地価格+建物工事価格+売主利益で算出されます。
そして売主利益は、おおよそ30%前後。
例えば、5000万円のマンションで1500万円は売主利益なのです。

ただし、この中から、
湯水のごとく宣伝費が使われています。

そして、今後の売残りマンションの販売経費を考えれば、
大きな値引きをしてでも、
早く売残りマンションを完売させたいということなのです。

「500万円の値引きですか・・・・
 正規価格でマンションを購入した人達に知られたら、
 反感を買いますね!」

と言いつつ、正規価格でこのマンションを購入した
内覧会同行ご依頼者達の顔が思い出されます。

「あっ!いけない。。。値引き価格をしゃべっちゃいました。
 黙っててくださいね!」

「ハイ、解りました!」

「ところで、以前にもこの完成済みマンションの検査をしたとお聞きしましたが、
 その方は、いくらぐらいの値引きだったんですか?」

「『黙っていてください。』と言われています!」

でも、本当の理由は、ショックを与えたくなかったからです!

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