【185時限目】 author アーキスケット 出口
マンションの内覧会検査をしていると、
お隣の洋室からご依頼者の話し声が聞こえてきます。
「この柱、思っていたより圧迫感を感じるわ。。。」
「ここに柱がある設計になっていますから・・・」
と、施工会社の立会い者が回答します。
「柱があるのは解っていたんですが。。。」
「・・・・」
「仕方ないんですよね。。。」
「ハイ、パンフレットどおりですから・・・」
で、ご依頼者と施工会社の立会い者と入れ替わりに、
洋室の検査をします。
『確かに、圧迫感ある柱形だなあー。』
と、思いつつ、
拳骨で柱面をコンコンとたたいてみます。
あれっ???
見た目はクロスで解らないのですが、
下地は、ボードで出来ています。
念のためパンフレットを見ると柱形表記は1本線。
ということは、コンクリート面にクロス貼りということになります。
断熱材+木下地+ボード+クロスでは、
パンフレットの柱形表記が2本線になるはずなのです。
そしてこの場合、柱の両サイド面を合わせると、
200mm程度も柱形の寸法が異なるのです。
ご依頼者と施工会社の担当者を呼び戻し、
「この柱形、ボード下地になっていますが・・・・」
すると、施工会社の立会い者も柱面を拳骨でコンコン。
「本当ですね!確か外壁に面するところなので断熱材を吹付け、
木下地を組んでボードを貼っているんです!」
改めてパンフレットを確認し、
「外壁に面するのは壁の一部であり、
柱の入り隅部分までの壁が2本線表記の断熱施工範囲になっていますよ。
柱は、断熱材を吹付ける範囲ではありませんよね!」
「本当ですね。。。何か変更があったのかもしれません。」
「それでは、内覧会場で確認してください!」
そして、内覧会場。
設計図面・仕様を確認しても、断熱を吹付ける範囲ではない。
施工図の平面詳細図を確認しても、断熱を吹付ける範囲ではない。
上司に確認しても、変更理由は見当たらない。
「単純にこちらのミスと思われます。申し訳ありません。」
「手直し、よろしくお願いします!」
このやり取りを聞いていたマンション内覧会のご依頼者は、
「あー良かった!20cmくらい柱が小さくなるんですよね!」