【188時限目】 author アーキスケット 出口
ここは、マンションのバルコニー。
外壁仕上げはコンクリート壁にタイル貼り。
そして、巾木部分は無く、タイルは床まで貼り下げられています。
マンション内覧会の検査でバルコニーを検査。
すると、
長尺シートの水上端部にシーリングがされていません。
しかも、凸凹タイルとの取合いは、
長尺シートの端部の切断面も隙間があったり、なかったりで見映えも悪い。
マンション内覧会検査終了後、
「この長尺シートの水上端部にシールはしないのですか?」
「このマンションでは、長尺シートの水上端部シールはしない仕様にしています。」
「そうですかあー。。。」
「長尺シートを貼るとき、接着剤を十分に付けていますので雨水が入ることはありません。」
「接着剤は、防水材とは違いますよ!
しかも、接着剤が満遍なく塗られていることも確認できませんよね!」
「雨水が入り込んで長尺シートが剥がれたら、引渡し後の定期点検で直しますよ!」
ここで、
バルコニーに長尺シートが貼られるようになった歴史をお勉強です。
昔々、マンションのバルコニーは防水モルタル仕上げが主流でした。
しかし、防水モルタルも床のコンクリートも経年劣化でひび割れを生じ、
そのひび割れから雨水が下の階へポタポタなんてこともありました。
そこで、「それじゃーマズイ!」と、
グレー色のウレタン塗膜防水をするようになりました。
しかし、何とも見映えが悪いし滑り易い。
そこで、登場したのが長尺シートなのです。
見映えも良し。
防滑性も良し。
防水性も良し。
でも、お値段は少々高い。
話しを戻し、
長尺シートの端部シールは、やはり行うべきと個人的には思っています。
何故なら、
確率は非常に少ないのですが、
長尺シートの水上端部から入り込んだ雨水が、
コンクリート床のひび割れから下の階に漏れることも考えられるんですから。。。
でも、「そういった仕様ですから!」
には勝てません。(悲)
ここで反撃!!!
「この長尺シートとタイル壁の隙間を見ると、コンクリートが見えますよね!
バルコニー床とコンクリート外壁の打ち継ぎ部分の防水はしていないんですか?」
この打ち継ぎ部分の防水をしていないと、
その隙間から、
雨水が部屋のフローリングの下に回り込む危険があるのです。
「・・・・」と、チョット時間が経過。
その後、
「パラテックス防水をしてあります。」
このパラテックス防水とは、
ウレタン防水みたいな色付きの塗膜防水材ではなく、
無色の浸透性防水材で、
コンクリート自体を緻密にすることにより防水させるものです。
でも、コンクリートの打ち継ぎ部分に使用するのは、???
「これ以上言いませんが、
雨水による漏水は、10年間瑕疵担保責任がありますのは知っていますよね!」
「ハイ・・・・」
このバルコニー。
奥行きが2mあるのが、せめてもの救いです。