【190時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会同行のご依頼者とともに、
マンションエントランスで受付を済ませると、
「本日、ご案内をさせていただきます○○です!」
と、内覧レディーがご挨拶。
引き続き、
「施工を担当しました、△△△建設の○○です!」
と、施工会社の立会い者がご挨拶。
この施工会社の立会い者、
その作業着姿を見ると、
ネクタイをビシッと決めてはいるものの、
ズボンの裾を折り返し、
上着はというと、LLサイズなのか、
どうも体に合っていない。
しかし、
「作業着のサイズが合っていませんね!」
と、内覧会検査の指摘事項としては挙げられません。
さて、お部屋の検査では、
マンション内覧会同行のご依頼者が何かを指摘すると、
何等、反論することもなく、
黙々と内覧会シートに記載していきます。
そして、私が挙げる指摘・確認事項の説明です。
「このリビングに面するパイプシャフトの壁ボードは1枚のようですが、
このマンションでの遮音仕様はどうなっていますか?」
「・・・・、内覧会場で確認します。」
と、仕様を解っていない様子。
「この大きなFIXペアガラスに、火花焼けが多数ありますね!」
と指摘を挙げると、
「本当ですね!これを取り替えるのは大変でしょうね!」
と、まるで人ごとのような回答。
「このバルコニー排水溝のウレタン防水と床タイル貼りの施工順序が反対ですね!」
と、指摘を挙げると、
「本当ですね!通常ならウレタン防水をしてから床タイルですよね!」
と、私に賛同してくれます。
もしかして、この施工会社の立会い者は・・・・
マンション内覧会では、
多数の検査が集中し、対応するのが困難な為、
同じ施工会社の他の現場から応援部隊が駆けつける場合も多々あります。
この場合、
そのマンションの仕様や施工方法を解っていないため、
指摘事項や確認事項に対し即答を避け、
「内覧会場で確認します!」
と、回答せざるを得ません。
ここで、
「失礼ですけど、この現場を担当された方ではありませんよね!」
「ハイ・・・・」
「自分の現場も大変なのに、内覧会に借り出されるのも大変ですよね!」
「イエイエ、実は私も同業者なんです!」
「えっ???何の同業者ですか?」
「内覧会同行の業者です!
○○○○○という内覧会業者を知っていますか?」
「ハイ、資本のバックもしっかりしている大きい内覧会業者じゃないですか・・・」
「内覧会業者が施工会社側の味方なんて知られたらマズイんで、
ヒミツにしておいて下さい!」
「・・・・・・」
『だったら、素性を明かさなかった方が良かったんじゃないの?』
とは、言いませんでした。