【193時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会同行のご依頼者から
事前に送付していただいた資料を事前にチェック。
『当マンションは、遮音仕様を配慮しており、
水周りと居室の間の壁は、コンクリート床から上階のコンクリート床まで、
LGS下地の両面ともにボード2重貼り』
となっています。
しかも、解り易いように挿絵付き。
そして、マンション内覧会の当日。
部屋の配置計画は、
隣り合うユニットバスと洗面室がそれぞれ、
広いリビングに面しています。
ユニットバスの天井点検口を開け、
頭を突っ込み天井裏を覗いてみると、
ユニットバスとリビングの壁が片面だけしかボード貼りされていません。
しかも、コンクリートのスラブtoスラブになっていません。
施工会社の立会い者に、
「リビングとユニットバス間の壁の遮音仕様がパンフレットとは異なりますね!」
と確認すると、
「ユニットバスは、水周りではありません!」
と、理解不能な回答です。
まだ、
『ユニットバスのパネルを壁の遮音として考えています。』
と回答してくれるほうが、まだ、理解できます。
パンフレットで、
様々なパターンのある遮音仕様を表記するのは難しいとは思いますが、
誤解の生じない表記にしてもらいたいものです。
次に、
リビングと洗面室の遮音仕様は、
パンフレットどおり、
両面ボード2重貼りのコンクリートスラブtoスラブになっているのですが、
リビングに面する2m程度の1面の壁だけです。
残りの3面の壁ボードはコンクリート床までは達していなく、
洗面室とリビングの天井裏はツウツウ状態。
施工会社の立会い者に、
「これでは、せっかくの遮音仕様が意味を成していませんね。」
と確認すると、
「パンフレットに記載の遮音仕様どおりです!」
と、杓子定規の回答です。
パンフレットだって、設計図だってミスはあるのです。
あるいは、設計者の経験不足・知識不足だってあるのです。
ものごとの本質を見極め、
遮音のためにはどうあるべきかを考え、
時には、パンフレットや図面を確認し、
見直すべきは見直す姿勢が必要ではないでしょうか。。。。
以前のことになりますが、
あるマンションの内覧会で、施工会社の担当者に、
「居室と水周りの遮音仕様はどうなっていますか?」
と尋ねると、
「音源と室内間の”どの断面”をとっても、ボードが2枚あります。」
と、本質を解った回答を得たことがあります。
それこそが、建築技術者ではないでしょうか。。。。