【219時限目】
ここは、大規模超高層マンション。
高速エレベーターに乗り、
あっという間に内覧会検査をするお部屋の階に到着です。
そこは、木質系のシートで仕上がった壁。
薄暗いダウンライト。
まるで、ホテルのような内廊下を通って目的のお部屋に向かいます。
そして、検査を進めるに従って、
???がいくつも出てきます。
そして・・・もしかして・・・とんでもないことに・・・なる?、かも???
マンション内覧会の検査終了後、
私の指摘事項をバルコニーから説明していきます。
「このレンジフードのベントキャップの羽の向きでは、
排気で壁を汚してしまいますね!」
「社内でも話題になっています!」
「で、取り替えることになったんですか?」
「・・・・・・」
「このPC梁と、ジョイント部分の現場打ちコンクリートの打ち継ぎ目地は無いのですか?」
「・・・・・・」
このマンション内覧会の検査に立ち会った若手社員は、
質問に対し、太刀打ちできないと思ったのか、
携帯を取り出し、応援要請。
間もなく、応援要員が駆けつけ、
「このマンションの現場統括所長をしております!
忙しいので、大きな問題点だけお伺いします!」
「よろしくお願いします!」
で、先ほどの若手社員に対して質問した内容を、
改めて聞いてみると、
「・・・・・・」
答えられません。
施工方法や納まり、仕様、品質方針など、
現場統括所長は把握していないのでしょうか?
「再内覧会の時に回答します。」
と言い残し、退散態勢に入ります。
「ちょっと待ってください!
お部屋の中で1点、確認しておきたいことがあります。」
「ハイ。」
で、
内廊下側に配置されたユニットバスの天井点検口を開け、
柱・梁の内側がコンクリートむき出しの状態(ウレタン断熱がされていない。)
を確認してもらいながら、
「このマンションの断熱仕様はどうなっていますか?」
「外部に面する壁・柱・梁の内側にウレタン断熱を行っています!」
「内廊下側はウレタン断熱を行っていないのでしょうか?」
「内廊下は外部環境ではないので行っていません。」
「このマンションのすべてのお部屋でですか?」
「その通りです!」
内覧業者さん。
君は知らないね!
内廊下は断熱をしないのが常識なんだよ!
とでも、言いたげです。
「でも、このパンフレットでは、内廊下側もウレタン断熱することになっていますが・・・・」
と、統括所長にパンフレットを確認してもらいます。
以下、パンフレットの原文。
【断熱仕様】
外部の冷気や暖気が住戸内に影響を及ぼさないよう、
屋根・外壁党には途切れることなく十分な断熱材を施しています。
さらに、外気の影響を受けない内廊下側の柱・梁にも断熱材を施すことで、
省エネ・結露の抑制など、
より良い住環境づくりに役立つ配慮をしています。
これにより夏は涼しく、冬はあたたかい住まいを実現します。
※外壁概念図でも、内廊下側にも硬質ウレタン吹付け断熱となっています。
「うーーん? 確かに内廊下側もウレタン断熱することになっていますね。。。」
「そうですよね!」
「再内覧会の時に回答します。」
と、
現場統括所長もお手上げです。
この内廊下側のウレタン断熱吹き付け工事、
お部屋側の仕上げをすべて壊さなければ
施工できるものではありません。
一体、どんな回答になるのでしょうか???
「パンフレットの誤記でした。」
なんてことは言いませんよね!
そして、
この事実を知らないと思われる
マンション全ての購入者にも説明してほしいものです。