【235時限目】 author アーキスケット 出口
超高層マンションの構造体は、
柱、梁、床はコンクリート造が一般的。
しかも、そのほとんどがプレキャストで工場製品です。
バルコニーや廊下側の壁はというと、
そのほとんどがALCや耐火遮音間仕切りボードが一般的。
構造体工事の完了後、後付け工法で施工です。
理由は簡単。
工期を早くするためと、建物の重さを軽くするためです。
しかし、厄介ごとが・・・・
後付けするということは、どうしても隙間が生じてしまいます。
そして、防火区画といった理由から、
その隙間を有効に塞ぐことが法律上、義務付けられています。
さて、超高層マンションの内覧会。
内廊下にあるメーターボックスの扉を開け、
その防火区画処理がちゃんとされているか確認です。
この超高層マンション内廊下の壁はALC。
そして、隙間を埋め易いように、
コンクリート構造体と敢えて2cm程度の隙間を設け、
ロックウールという綿みたいなもので隙間を埋める設計になっています。
しかし、このお部屋のメーターボックス内を覗くと、
上部の床コンクリートと壁ALCの隙間に、
ロックウールが顔を出していません。
非常に狭く、しかも配管が多いため覗きこむことが困難なのですが、
点検鏡や懐中電灯を駆使しても、
やっぱり確認することができません。
他のお部屋のメーターボックス内ではどうなっているかと、
向こう三軒両隣を確認すると、
一目瞭然!
ロックウールが綺麗に顔を出しています。
それではと、
ユニットバスの天井点検口から覗きこみ、
もしかして、廊下の照明の光がもれていないかと確認してみますが、
残念!
ユニットバス回りの壁に遮られ確認できません。
そこで、施工会社の立会い者に、
「このメーターボックス内のALC上部の隙間にロックウールが見えません。
防火区画は大丈夫でしょうか?」
「確かにロックウールが見えませんね。
でも、消防中間検査を受けていますから大丈夫です!」
「消防中間検査だって見落としはありますよ!」
「そんなことはありません!」
「向こう三軒両隣では、ロックウールを確認できますよ!」
「本当ですね。。。」
「ALCの奥のほうにロックウールが入っているのかもしれませんが、
所定の厚さの確保だって必要です!
改めて確認しておいてください。」
そして、後日、
マンション内覧会のご依頼者より写真添付の転送メールが届きます。
『内覧会でご指摘のありましたメーターボックス内の防火区画につきまして、
当社(施工会社)で確認いたしました。
写真にあるように、
間違いなくロックウールを詰め込まれ、防火区画がされておりました。』
で、その添付写真を見ると、
一目瞭然!
ロックウールが綺麗に顔を出しているのが解ります。
そして、私が撮影しておいた写真と見比べると、
明らかに異なった写真。
もしかして、偽装写真?
いやいや、ロックウールを詰め直して写真を撮ったのでしょう。。。。