【236時限目】 author アーキスケット 出口
今回のマンション内覧会は、
モデルルームとして使用されていたお部屋です。
不動産不況のこのご時世、
こういった売れ残りマンションの内覧会検査のご依頼が増えています。
事前の打ち合わせで、
「売主から現状渡しと聞いていますが、指摘はできないのでしょうか?」
「マンション購入契約のこれまでの経緯もあるかと思いますが、
明らかに、施工中の不具合は指摘として挙げられると思っています。」
「キズや汚れといったものは、判断が難しいですね!」
「とりあえずは、ご自身で気になるところは指摘を挙げ、
後で売主と協議されれば良いと思います!」
さて、マンションに到着すると、
マンション販売代理店の担当者がお出迎え。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました!」
続いて、
施工会社の担当者2名が待機しており、
「本日、私達が内覧会検査立会いをさせていただきます!」
完成後6か月が経っているのですが、
わざわざ、この日のために来てくれたとのことです。
ここまでは良かった・・・・・
ご依頼者と施工会社担当者2名で内覧会検査を進め、
私は、別行動で内覧会検査を進めます。
クロスやフローリングは思いのほか綺麗なのですが、
やはり、施工ミスや経年劣化と思われる指摘事項は色々と出てきます。
・テラスの排水溝のウレタン防水がかなりの範囲で浮きが生じている。
・テラスの擁壁(半地下による土留め)に、大きな白華が生じている。
・誘発目地の入れ忘れにより、コンクリート手摺にクラックが生じている。
・アルミサッシの開閉時に大きな異音が生じる。
・ペアガラスにキズがある。
・トイレの便器が、かなり使用されていたようで汚れやキズがある。
そんな指摘事項を当社内覧会シートに記載しながら検査を進めていると、
ドタ、ドタ、ドタと足音が近づいてきて、
「出口さーん!出口さーん!」
と、顔に怒りを表しながらご依頼者がやって来ます。
「この施工会社の立会者、指摘を挙げてもウンザリ顔で、やる気が無いんです!
一泊して検査してでも、目標は指摘100項目だ!
いくらでも支払いますから、出口さんも付き合ってください!」
施工会社の担当者はというと、もうオドオドしてご依頼者の後を追って来ます。
よほど、施工会社立会者の対応が悪かったのかな?
「指摘が挙がったものは、とりあえず内覧会シートに記載してください。
協議が必要なものは、こちらで売主と協議しますから。。。」
と、施工会社立会い者に耳打ちします。
「解りました。。。」
そして、内覧会検査を再開。
ご依頼者も、だんだん冷静さを取り戻ししたものの、
指摘事項はあっと言う間に100項目を超えていきます。
ちなみに、私の指摘および確認事項は25項目。
内覧会検査終了後に、
「今回、指摘させていただいた項目で直せないものはありますか?」
と、施工会社の担当者に尋ねます。
「全て手直しします。。。」
検査時間は約3時間。
もちろん、一泊二日にはなりませんでした。