【242時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会の受付を済ませ、
お部屋に向かうエレベーターでの会話です。
「このエレベーター、本当に9人乗れるのかしら?」
と、ご依頼者はエレベータの籠内に掲示してある、
”定員9名”という表示を眺めながら独り言。
エレベーターの広さは、
実際、定員の数から考えると、狭いと感じてしまいます。
表示には、
”積載荷重600kg”との表示も併記されており、
当然、太った方ばかりが乗れば、
定員に満たなくても、
ブザーが鳴り出します。
「ところで、このマンションのエレベーターの台数は何台なんですか?」
「6基あります。」
「朝なんか、渋滞なんかしませんよね。。。」
「しないと思いますよ。」
このマンションは、400所帯を超える超高層マンションです。
エレベーターの設置計画では、
・マンションに住む想定人数
・エレベーターの定員
・エレベーターの速度
・エレベーターの輸送距離
・マンション階床数
などを考え合わせ、
使用ピーク時(マンションでは朝の通勤時)に対する
5分間の輸送能力及び平均待ち時間を指標としています。
ざっくりとした目安としては、
50から80所帯に1基といったところでしょうか。。。
「ところで、あちらにある非常用エレベーターを使用することは出来ないんですか?」
「ハイ、通常は、ペット専用とさせていただいています。
でも、非常時は避難用としてお使いできます。」
「広いエレベーターはペットが使い、
狭いエレベーターは人間が使うんですかーーー。」
と、腑に落ちない感想が漏れます。
非常用エレベーターをペット専用として使用するのは、
マンション管理規約などで決めれば良いことであり、
変更することも可能だと思います。
しかし、
非常用エレベーターは住民の避難用なの???
非常用エレベーターは、
基本的に、31mを超える建物に設置義務があります。
目的は、31mを超える場所では消防ハシゴ車が届かないためであり、
原則、消防隊員の消化活動のためのものです。
また、地震時なんかでは、
万が一のこともあり、避難用として非常用エレベーターを使用することは避けるべきです。
従って、非常時の避難経路は階段なのです。
マンション購入者の中には、
”非常用エレベーター”を、
非常時の避難用と思われていた方もいるんではないでしょうか。。。
しかし、
マンションを造るプロであるゼネコンの技術者ですら勘違いしているとは。。。
きっと、
”非常用エレベーター”という名称が悪いのかもしれません。
でも、でも、
自力避難ができない人達のための、
”非常時避難用エレベーター”というものがあるべきではないでしょうか。。。。