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2009年07月 アーカイブ

2009年07月30日

内覧会★同行日記 【?な洗面室床下地】

【260時限目】                              author アーキスケット 出口

次は、洗面室の検査だ!と洗面室の扉を開くと、
先ず目に飛び込んできたのが、
床のクッションフロアーに1本の筋。

洗面室の床は、
設備配管をするために二重床になっているのですが、
その床がまっ平らでなく、
クッションフロアー床下地のベニヤに段差がある場合の現象です。

ここを担当した大工さん、下手だよなー。。。。

そのまま床に目を凝らしていると、
次に目に飛び込んできたのが、
ユニットバスの扉下枠とクッションフロアーの取り合い部分の汚さ。

扉下枠よりクッションフロアーの方が2mm程度高くなっており、
しかも、その取り合い部分をシーリング材でねたくってあります。

床下地の高さ調整が雑だよなー。。。。

床下地を見るために、
洗面化粧台収納内の床下点検口を開けると、

壁入隅部分の束材が1本ものでなく、
斜め切りされた2つの桟木を木工用ボンドで接着されたものになっているが見えます。

まさか、材料をケチったの???

ここで施工会社の担当者に来てもらい、

「このクッションフロアー、段差がありますね!」

「本当ですね。。。少し悪いですね。。。」

「ユニットバスの扉下枠と床の取り合いの高さが合っていませんね!
 しかも、クッションフロアーの小口切断面をユニットバス下枠に擦りつけるために、
 凸凹にシーリングがされていますよ!」

「ここはお風呂上がりに水が滴るためシーリングをしています。」

「本当ですか?通常はこの部分でシーリングはされませんよ!
 他のお部屋かモデルルームを見せてもらっても良いですか?」

「・・・・・」

「洗面化粧台収納内の床下点検口から床下を覗くと、
 壁入隅の束材が接着材で接合されたものになってますが何でしょうね?」

「???・・・・・、もしかしたら、斜め切りにされているので高さ調整のためかも。。。」

ということは、他の四隅の束材も?

で、洗面化粧台下の床点検口から、
懐中電灯と点検鏡を駆使しながら反対側の壁入隅部分の束材を確認してみます。

すると、やはり斜め切りされている束材が見えます。
(その他2箇所の入隅は確認できません。)

「高さ調整のためのものとは別に束材が必要ではないでしょうか?」

「私もそう思います。。。大工にはそんな指示もしていませんし。。。」

ということで、
この洗面室の床を下地ごとやりかえることに。

施工会社担当者より、
「床下地はやり替えますが、洗面化粧台部分はそのままで良いですか?」
と煮え切らないお願いがされます。

実はこのお願い、洗面化粧台を動かすことが大変だからなのです。

ここで私から、
「洗面化粧台を動かさなければ、床下地はどこかで歪みが出てしまいます。
 また、先行貼りされているクッションフロアーと洗面化粧台の取り合いはどうするんですか?」

「クッションフロアーは切断してシーリングをしますし、
 歪みはヘルスメーター置場のところにしますから目立ちませんよ!」

ここで、怒りに満ちたご依頼者が、
「何を言っているんですか!他のお部屋と同じようにするべきでしょ!」

この怒りの発言に施工会社担当者もタジタジ。

「解りました。洗面化粧台も移動し全てをやり替えます。。。」


2009年07月27日

内覧会★同行日記 【痛っ!!!何このカーペット】

【259時限目】                              author アーキスケット 出口

ここはマンションの洋室です。
この洋室の床は流行りのフローリングではなくカーペット敷きです。

歩行していてもカーペットは柔らかく、
フローリングに慣れた足には優しく感じられます。

カーペット敷きもやっぱり良いよな!

さて、このカーペットの検査です。

ギュッ、ギュッ・・・・ギュッ、ギュッ・・・・
洋室の壁際を右足のつま先で10cm間隔くらいで強く踏みしめていきます。

「痛っ!!!」

まるで画鋲でも踏んでしまったかのような痛みが走ります。

予想以上に大きな声だったらしく、
「大丈夫ですか?」とご依頼者が駆けつけてくれます。

そして、売主担当者も施工会社担当者も
「何があったんですか?」と後に続きます。

裸足になり、
痛みを和らげるために親指と人差し指でその部分を強く摘みながら
「どうやらグリッパーの針を踏んでしまったようです。。。」

ここで、グリッパーとは?

カーペットを敷き込む方法のひとつとして、
幅25mm程度のベニヤに多数の針(ピン)を斜めに埋め込んだグリッパーというものを
壁際に固定し、
ニーキッカーといった道具でカーペットをシワやヨレがないように引き伸ばしながら
端部をグリッパーに引っ掛けていきます。

私が壁際をギュッ、ギュッ・・・・と踏みしめていたのは、
このグリッパーの針が上向きになっていないかどうかの検査だったのです。

そして、不幸にも(?) 検査の効果があったということです。

施工会社の担当者は、
カーペットのパイルを
猫の蚤取りでもするかのように指で押し広げながら上向きの針を見つけ出し、
マイナスドライバーで押しつぶします。

売主担当者は、
ご入居者に怪我でもされてはいけないと思ったのか、
私と同じやり方で、
壁際のカーペットを右足のつま先で10cm間隔くらいで強く踏みしめていきます。

しばらくすると別な洋室から、
「ここにも針が出ているところがありますよ!!!」

施工会社の担当者は、
「そっちもですか?」
と、マイナスドライバーを持って駆けつけます。

この針の出ていた箇所は偶然にも2箇所とも、
洋室の入口の扉下にある床見切りの際です。

ここは人が頻繁に出入りするところです。

危ない!危ない!

赤ちゃんが這い這いして怪我をしてしまうことを考えるとゾッとしてしまいます。

それからしばらくの間、皆でギュッ、ギュッ・・・・

後は大丈夫そうでしたが、

「もう一回、カーペット敷きの洋室全てを確認しておいてください!」
と、施工会社の担当者へ宿題です。


2009年07月23日

内覧会★同行日記 【GLボードの怪現象】

【258時限目】                              author アーキスケット 出口

「もしもし、入居して半年ほど経つんですが、欠陥マンションなんです!」

「どんな欠陥マンションなのでしょうか?」

「洋室の梁下のボードがだんだん下がってきているんです!
 他にも、リビングや和室の壁のクロスの隙間がどんどん広がってきているんです!
 もう、心配で、心配で・・・・をとおり超えて恐いんです!」

「内覧会の時には無かったんですね?」

「しっかりチェックしましたけど、その時はありませんでした!」

ということで、
入居後の欠陥マンションを検査することに。。。。

この検査にはご依頼者の他に
売主担当者、施工会社の建築部長、現場所長、現場主任、職人と待機しています。

廊下側にある洋室に入って確認すると、
なるほど、梁下のGLボードが全体に2cmくらい下がっています。

そして、リビングと和室のバルコニー側の壁の入隅部分全てに
クロスの隙間が出てきています。
よくよく見ると、
全ての壁の中央部でGLボードが5mmくらい湾曲しているではありませんか!

原因は何だろう???

欠陥が生じている部分は外壁に面するGLボード部分ということで共通。
そして原因を解明するために、
職人にGLボードを剥がしてもらいます。

すると、
・GLボンドと石膏ボードに隙間は無い。
・GLボンドとウレタン断熱に隙間は無い。
・ウレタン断熱とコンクリート壁に浮きは無い。

何なんだ?この怪現象は!!!

建築部長   「?????」
現場所長   「?????」
現場主任   「・・・・・・・」 
売主担当   「・・・・・・・」

この現象からすると、
ウレタン断熱が膨らんでいるとしか考えられません。

もしかしてウレタン2次発泡?

このウレタン2次発泡というのは、
施工中に完全発泡せず、
後々に再発泡してウレタンが膨らむ現象で、
寒い時期でのウレタン吹付け施工や、
ウレタン吹付けの厚さが大きいときに生じるケースがあります。

ちなみに、ここのウレタン吹付け時期は11月後半とのこと。

とりあえず、
この発泡ウレタンの小片を切り取って、
試験場にて高温多湿および高温ドライといった悪条件での
寸法安定性の物性試験を行ってもらいます。

後日の報告書では、『寸法変化は基準値以内』

ということで、
今後のウレタン2次発泡の可能性は低く
発泡ウレタンのやり替えまでは必要なしと判断し、
ボードおよびクロスの復旧をお願いします。
ただし念のため、
『後日、同じ現象が確認された場合は、瑕疵担保期間を過ぎても手直しする。』
との覚書を交わすよう提案です。

余談ですが売主担当者と現場主任に、
「もしかして、
 他のお部屋でもこのウレタン2次発泡が起きているところがあるんじゃないですか?」

売主担当  「・・・・・・・」
現場主任  「・・・・・・・」


 

2009年07月20日

内覧会★同行日記 【動く壁石膏ボード】

【257時限目】                              author アーキスケット 出口

マンション内覧会で、
今は室内廊下の検査進行中。

このお部屋、
玄関を入ると奥の方へと廊下が伸び、
正面にはリビングダイニング、左右には洋室が配置されている
ごくごく一般的なマンション平面計画の間取りです。

廊下とリビング間のWD(木製ドア)を検査していると、
WD枠と直角方向に取り合う壁のクロス端部に
わずかながら隙間があります。
それもWD枠の上から下までスウッーと。。。

これはWD枠に取り合うクロス端部の接着剤が剥がれた現象で、
扉が”ガチャン”と閉まった時など、
枠の振動で生じてしまうケースがあります。

まさか、WD枠のLGSへの固定が不良なのでは?
と、WD枠を手掴みし動かして確認しますが
特段問題は無いようです。

では、壁ボードの固定方法に問題は無いかと、
WD枠際の壁ボードを指で押してみます。

すると、壁ボードは簡単に動き、
5mm程度WD枠との間に隙間が生じてしまいます。

再度、天井に近い部分、床に近い巾木上部分も指で押してみますが、
やっぱり、5mm程度WD枠との間に隙間が生じてしまいます。

もしかして、この位置にLGS(骨組)が入ってないの?

ここで、
内覧会検査の七つ道具である下地探査の”どこ太”君登場!

この”どこ太”君、
石膏ボードを針で刺すことによりLGSの場所が解るものです。
ちなみに、石膏ボードの厚さも解ります。

そして、先ほど指で押さえた壁ボード部分を
”どこ太”君を使って針で刺してみると、
やっぱりLGSはありません。

LGSは壁に30cm以内の間隔かつ壁端部に入っているはずなのに。。。

では、何処にLGSがあるのかを、”どこ太”君で探します。
するとWD枠から20cm程度離れたところで針がLGSに当たります。
ちなみにそのLGSは洋室入口のWD枠補強材です。(壁の延長25cm程度)

ということは、
壁ボードの端部はリビングのWD枠に差し込んでいるだけ!
ボードは洋室WD枠際にある1本のLGSにビス留めされているだけ!

これでは、壁ボードを指で押すと動いてしまうのも当然です。

内覧会検査の本当のプロは、
こんな僅かな現象からも原因を追及し欠陥を見抜くのです。


ここで、施工会社の検査立会者に来てもらい、

「この壁を指で押さえる動いてしまいますよ!」
と、実演してみせます。

「オッ!本当ですね。」

「”どこ太”君で確認すると、この部分にLGSがありませんよ!」

「LGSの取付間隔は30cm以内ですから、ここにはLGSは無いかもしれませんね!
 リビング側にLGSがあると思いますよ!」

と、技術屋とは思えない発言。

「WD枠で壁ボードは途切れるんですからWD枠際でLGSがなくてはいけないですよね!」

「・・・・・」

この施工会社の検査立会者、
『LGSは30cm間隔以内』といった初歩の知識はあったのですが、
LGSを入れなくてはいけない場所や開口補強方法などの知識が不足しています。

故意にLGSを省いたとは思いませんが、
自分の知識に自信が無い場合は、
「後で確認して回答します。」
で良いと思います。

誤った言い訳をされると、余計に不安になってしまいますよ!

当然、
クロスと壁ボードを撤去してLGSを入れる手直しになりました。


          

2009年07月16日

内覧会★同行日記 【タオル掛けは仕上表どおりだけど】

【256時限目】                              author アーキスケット 出口

内覧会のご依頼をいただくと、
事前にいくつかの資料を送付していただいてます。

一戸建て住宅の場合、
配置図、各階平面図、東西南北の立面図、矩計図(断面詳細図)、
そして仕上表。

仕上表には、各部屋の天井・壁・床・巾木の材料が示されているのですが、
その横に備考欄があります。
そこには、
収納棚、手摺、ペーパーホルダー、タオル掛けなどの備品の取り付け有無が記載されてます。

さて、一戸建て住宅の内覧会。

洗面室の隣に配置されているトイレの検査です。
仕上表の備考欄と見比べながら、
収納棚OK、手摺OK、ペーパーホルダーOK、
そしてタオル掛けOK。

次に、便器にキズや割れは無いか?などの検査を進めます。
この便器、
最近流行りのタンクレストイレ。
狭いトイレの空間が広く感じられます。

検査の一貫として、
便器の蓋を上げ、大便をする振りをし(ズボンは降ろしません。)、排水をし、
手を洗おうとしますがタンクレス。
そして、ここには手洗いはありません。

ということは、隣の洗面室で手を洗えということなのでしょう。。。

ん??? このタオル掛けは何のためにあるのだろう?

でも、トイレ仕上表の備考欄には、”タオル掛け有り”
後で施工会社の担当者に確認することにして洗面室へ!

そして洗面化粧台で手を洗う振りをした後、タオルで手を拭こうとしますが・・・・

え??? ここにはタオル掛けが取り付いていません。

洗面室仕上表の備考欄を確認すると、”タオル掛け”の記載はありません。

ということは、
トイレも洗面室もタオル掛けの有無については仕上表どおりなのです。


全ての検査を終了し、ご依頼者と施工会社の担当者に指摘事項の説明です。

「このトイレの壁にタオル掛けが取り付いていますが、手洗いはありませんよね。」

「トイレ仕上表の備考欄に記載があるので取り付けています!」

「この洗面室にはタオル掛けが取り付いていませんが、
 この洗面化粧台で手を洗うんですよね。」

「洗面室仕上表の備考欄に記載がないので取り付けていません!」

まさに図面どおり!

施工会社の担当者が言っていることは正しい!?
そんなことはありません。
設計者だって間違いはあるのです。
そして、
施工担当者は設計者の間違いを是正する役目だってあるのです。

結局、使えないタオル掛けでは仕方がないことを認め、

「トイレに取り付いているタオル掛けを洗面室に移動します!」
と手直しを快く了解してくれます。

「念のためですが、トイレの壁クロスにビス穴が開いているはずなので、
 クロスの貼替えもしてくれますよね!」

「ボンドコークの穴埋めではダメでしょうか?」

「ダメです。」

「ハイ、解りました。。。。」

「念のためですが、洗面室の壁にタオル掛けを取り付けるんですから、
 ベニヤでの補強下地は入れてくれますよね!」

「そこまでは考えていませんでした。。。。補強下地を入れないとダメですよね。。。。」

「ダメです。」

2009年07月13日

内覧会★同行日記 【拳骨の穴?】

【255時限目】                              author アーキスケット 出口

またまた完成済みマンションの内覧会です。

このところ多いですね・・・・・
ご時世でしょうか・・・・・
デベロッパーも大幅値下げしてでも
売れ残りマンションの在庫処分に苦労しています。

いつものように、
ご依頼者と最寄駅で待ち合わせし、
駅から徒歩1分の再開発超高層マンションまで向かいます。

売主営業担当者にお部屋に案内してもらい、
「検査が終了したら販売事務所へ来てください。」
と、
『後は勝手に検査して!』
というスタンスです。

完成済みマンションでは仕方がない(?)。

後は、私とご依頼者で検査をスタートします。

すると、
出るは出るは指摘のオンパレード。

今回はその中のひとつをご紹介です。

お部屋の中央部に配置計画されている洋室の壁に
クーラースリーブが取り付けられています。

そして、その蓋を回転させ取り外すと、
先行冷媒配管やドレーンパイプが見えません。
ということは、どこかに点検口がなければなりません。

ということで、この洋室の隣にあるおトイレへ。

すると、何と600角の点検口が、”でーん”と壁に取り付けられています。
この点検口はクーラーの冷媒配管やドレーン配管の作業をするためのものなのですが、
せめて450角程度の点検口でも良いのでは・・・・

パイプシャフトの中の作業性が悪いのかなあー?
と600角の点検口を開けてみます。

で、開けてビックリ!

正面に見える(作業性は悪くない。)
クーラースリーブ周りの壁プラスターボードが
洋室側から拳骨でぶち抜いたようにボロボロになっています。

通常、クロスを貼る前に、
ホールソーといった道具で
プラスターボードに丸い穴を綺麗に開けます。
まさか拳骨でぶち抜いていることはないはずですが・・・・

それほど酷い!

改めて洋室側からクーラースリーブ周りのクロスの仕上がり具合を見ると、
一見してはこのボロボロ状況は解りません。
しかし、クーラースリーブ周りを指で押して見ると壁が動きます。

もし、ここに施工会社の担当者が検査に立ち会っていれば、
赤面してしまうこと請け合いです。

こんなことでは、
点検口内部の
施工会社の自主検査や売主検査をしていないことが明らかです。
それとも、
マンション購入者は点検口の中までは見ないからいいや!
ということなのでしょうか?

手直しをするには、
洋室側のクロスを剥がし、
プラスターボードを貼り替え、
改めてカットソーでクーラースリーブの穴を開け、
クロスを貼り、
クーラースリーブを取り付けなければなりません。

売主営業担当者は、
「建築担当者に伝えます。。。」
と言うだけに留まります。

まさか、「現状引き渡しです。」
なんて回答は無いと思いますが・・・・


2009年07月09日

内覧会★同行日記 【石錆びは仕方ないのかー?】

【254時限目】                              author アーキスケット 出口

今回は一戸建て住宅の内覧会同行です。

最寄駅でご依頼者ご夫婦とご両親と待ち合わせ、
待ちに待った夢のマイホームに向かいます。

目的の一戸建て住宅の前では、
仲介業者と施工会社の担当者がお待ちかね。

「本日はよろしくお願いいたします!」
とご挨拶します。

すると、施工会社の担当者が、

「お部屋に入る前に、ご説明したいことがあります。」

一体何だろう?

「この玄関ポーチの床石なんですが、
 見ての通り石錆びが発生しています。
 石は自然のものであり鉄分が含まれていますので仕方のないものです。」

その玄関ポーチの床石を見ると、

これはヒドイ!

石と石の間の目地から錆汁が染み出し、
ポーチの床から階段部分の石目地まで流れ出しています。

確かに花崗岩などには鉄分が僅かながら含まれているものがあり、
石錆びが発生してしまうといったこともよく聞きます。

しかし、何でもかんでも、
『石は自然のものなので仕方がない・・・・』
といった理由を許してしまって良いのでしょうか。。。

自然のものでも不良品であればハネられる(使用しない)べきなのです。

また、施工不良が原因だって考えられます。
石の加工段階で何らかの鉄粉が紛れ込んでいるケースや、
石の施工中、目地の中に釘などの鉄製建材が埋め込まれてしまっているケースです。


「内覧会の前にはクリーニングしなかったんですか?」
とご依頼者。
「2日前にクリーニングはしております。」

「それでもこうなっちゃうんだ・・・・」

「ご入居後、1週間に1度程度はクリーニングしてください。」

「仕方ないんですかねー・・・・、それにしても毎週クリーニング???」

と私の方を振り返ります。

「このポーチで錆びが発生しているのはこの1枚の石だけです。
 ここ以外の棟で錆びが発生している石はあるんですか?」

「・・・・・」

ということで、
向こう三軒両隣のポーチの床石の見学会。
しかし、錆びが発生している石は1枚もありません。

で、
「もし、あなたが一戸建て住宅の購入者として、
 『毎週、ポーチの床石をクリーニングしてください。』と言われたら
 どう思いますか?」

「・・・・・」

「自然石といっても、度を越える不具合があるのであれば貼り替えるべきでしょう!」

「解りました。貼り替えします。」


当日の感想のご報告(メール)

私たちでは絶対に見つけられない不具合を発見していただき、
とても助かりました。
また、玄関前の石の錆びも出口さんがいなければ、
「そうか、仕方ないのか・・・」
と納得させられていたはずです。


後日、確認会のご報告(電話)

「もしもし、確認会に行ってきたんですが、
 ポーチの床石は貼り替えていませんでした。」
 
「内覧会の時、貼り替えを約束したんですから、強く主張した方が良いですよ!」


再後日のご報告(メール)

先日は玄関の石錆びの件、電話で教えていただきありがとうございました。
先方はできれば清掃又は塗装で済ませたいと考えていたようですので、
とても助かりました。
おかげさまで無事、交換がなされました。


2009年07月06日

内覧会★同行日記 【カウンター塗装仕上げ】

【253時限目】                              author アーキスケット 出口

最近のマンションでは、
リビングダイニングとキッチンとが対面式となっており、
奥様が料理をしている間でもカウンター越しに
楽しい(?)会話ができるプランが多くあります。

さて、今回のマンション内覧会の検査で、
カウンターにガタ付きはないか?
カウンターにキズは付いていないか?
とチェックをします。

カウンターの下にあるステンレス製のブラケット(カウンターを支えるもの)の固定も良く
ガタ付きはありません。
では、キズは無いかと天板を目を凝らして見ると、
何だか変。。。

このカウンターは白色のメラミン化粧合板のはずなのですが、
その光り具合が曇っているのです。

よくよく見ると、何と全体的に白色の吹き付け塗装がされているのです。

でも、遠目から見れば吹き付け塗装がされているとは解らず、
塗装職人の腕もなかなか上手だなあーと、
変なところで感心してしまいます。

検査終了後の指摘事項の説明で、

「このカウンターは塗装仕上げの仕様なのですか?」

「いえ、メラミン化粧合板を使用しています・・・・」

と、施工会社の立会者は私に目を合わせず回答です。

「でも、どう見ても塗装がされていますよね!」

「そんな風合いのメラミン化粧合板ではないでしょうか・・・・」

と、何とか言い逃れできないかと説明です。

ここでマンション内覧会同行のご依頼者も改めてカウンターを覗き込み、

「私達の検査では気づきませんでしたが、確かに塗装しているように見えますね!」

「・・・・・」

ここで、言い逃れができないように私から一言。

「カウンター裏のブラケットを見てください。
 養生テープのズレによりブラケットに塗装が付着しているのが解りますよ。」


多少のキズなどの場合、
樹脂や色合わせで本当に解らないように補修することがありますが、
カウンター全面を塗装してしまう補修なんて初めてです。

よほど大きなキズだったんではないでしょうか?

カウンターごと取り替えるとなると、
カウンターに取り合うクロス・ボード・キッチン側のタイル・シーリングなどの
やり替えも生じてしまいます。

その手間や費用が施工会社の頭をよぎり、
全体を吹き付け塗装で補修する方法を選択したということなのでしょう。

でも、非常識!

で、結局はカウンターの取り替えをしてもらえることに。

補修か? 取り替えか?
その判断は、
施工会社の常識意識の格差が現れます。

2009年07月02日

内覧会★同行日記 【その土間コン ちょっと待った!】

【252時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て建売住宅の内覧会です。

内覧会同行のご依頼者とは現地で待ち合わせ。
お約束の時間より30分ほど前に到着してしまいます。

ちょっと早すぎた!

現地では、
工事行程がかなり遅れているらしく外構工事が全盛期。

本来、一戸建て建売住宅の内覧会検査では
外構工事も完了しているべきなのですが、
往々にしてこんなケースがあります。

そして本日は、駐車場などの土間コンクリートを打設しようと生コン車が待ち構え、
職人たちは今にもコンクリート打設作業を行おうとしています。
しかし、現場監督はまだ来ていません。

「もうコンクリートを打設するんですか?」

と職人に尋ねます。

「そうだよ!」

「もうすぐ現場監督が来ると思いますので、それまで待ってもらえませんか?」


というのは、
このままの状況でコンクリートを打設するのはちょっとマズイ。。。

・ひび割れ防止用のメッシュ筋の重ね代がまったく無い。
  
 本来、一枚一枚のメッシュ筋どうしで、
 メッシュ筋の間隔かつ10cm以上の重ね代がなければなりません。

・メッシュ筋が砕石の上にただ置いてあるだけ。

 これでは、ひび割れ防止の役にたちません。
 本来、スペーサーといったものでメッシュ筋を持ち上げ
 所定の位置にセットしなければなりません。
 (※コンクリート天端からかぶり厚さを確保しながらも出来るだけ上部)

でも、直接私から職人に手直しの指示するのもちょっとマズイ。。。


しばらくすると、ようやく内覧会同行のご依頼者と若い現場監督がほぼ同時に現地に到着。
そして、内覧会検査に入る前にその現場監督と協議です。

「メッシュ筋の重ね代が不足(全く無い)していますよ!」

「えっ、メッシュ筋って重ねないといけないんですか?」

「・・・・」 唖然!

「メッシュ筋の下にスペーサーをセットしないんですか?」

「コンクリートを打設しながらメッシュ筋を持ち上げるから大丈夫です!」

メッシュ筋敷きの場合、よくこんな言い訳を聞きますが・・・・

「でも、左官屋さんがコンクリート表面を仕上げるとき、
 踏んづけてしまい下がってしまいますよね!」

「・・・・・」 言い訳が続きません。しかし・・・

「そんなことをしていたら、生コン車のコンクリートが固まってしまいます。。。」

確かにその通り。
生コンは、工場を出荷してから所定の時間内(外気温25℃未満で120分、以上で90分)
で打設をすることになっています。

「で、どうするんでしょうか?」

選択肢は2つ。
素早く対応するか。生コン車を返すか。

一戸建て建売住宅の購入者もこの話しを聞いている手前、
現場監督も前者を選択。
そして、テキパキと職人たちに指示を与えます。

職人たちも協力的で、
また、材料も持ち合わせていたこともあり、
30分ほどで手直し完了。

そして無事、土間コンクリー打設をスタートです。

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