【257時限目】 内覧会同行 アーキスケット 出口
マンション内覧会同行で、
今は室内廊下の検査進行中。
このお部屋、
玄関を入ると奥の方へと廊下が伸び、
正面にはリビングダイニング、左右には洋室が配置されている
ごくごく一般的なマンション平面計画の間取りです。
廊下とリビング間のWD(木製ドア)を検査していると、
WD枠と直角方向に取り合う壁のクロス端部に
わずかながら隙間があります。
それもWD枠の上から下までスウッーと。。。
これはWD枠に取り合うクロス端部の接着剤が剥がれた現象で、
扉が”ガチャン”と閉まった時など、
枠の振動で生じてしまうケースがあります。
まさか、WD枠のLGSへの固定が不良なのでは?
と、WD枠を手掴みし動かして確認しますが
特段問題は無いようです。
では、壁ボードの固定方法に問題は無いかと、
WD枠際の壁ボードを指で押してみます。
すると、壁ボードは簡単に動き、
5mm程度WD枠との間に隙間が生じてしまいます。
再度、天井に近い部分、床に近い巾木上部分も指で押してみますが、
やっぱり、5mm程度WD枠との間に隙間が生じてしまいます。
もしかして、この位置にLGS(骨組)が入ってないの?
ここで、
内覧会検査の七つ道具である下地探査の”どこ太”君登場!
この”どこ太”君、
石膏ボードを針で刺すことによりLGSの場所が解るものです。
ちなみに、石膏ボードの厚さも解ります。
そして、先ほど指で押さえた壁ボード部分を
”どこ太”君を使って針で刺してみると、
やっぱりLGSはありません。
LGSは壁に30cm以内の間隔かつ壁端部に入っているはずなのに。。。
では、何処にLGSがあるのかを、”どこ太”君で探します。
するとWD枠から20cm程度離れたところで針がLGSに当たります。
ちなみにそのLGSは洋室入口のWD枠補強材です。(壁の延長25cm程度)
ということは、
壁ボードの端部はリビングのWD枠に差し込んでいるだけ!
ボードは洋室WD枠際にある1本のLGSにビス留めされているだけ!
これでは、壁ボードを指で押すと動いてしまうのも当然です。
内覧会検査の本当のプロは、
こんな僅かな現象からも原因を追及し欠陥を見抜くのです。
ここで、施工会社の検査立会者に来てもらい、
「この壁を指で押さえる動いてしまいますよ!」
と、実演してみせます。
「オッ!本当ですね。」
「”どこ太”君で確認すると、この部分にLGSがありませんよ!」
「LGSの取付間隔は30cm以内ですから、ここにはLGSは無いかもしれませんね!
リビング側にLGSがあると思いますよ!」
と、技術屋とは思えない発言。
「WD枠で壁ボードは途切れるんですからWD枠際でLGSがなくてはいけないですよね!」
「・・・・・」
この施工会社の検査立会者、
『LGSは30cm間隔以内』といった初歩の知識はあったのですが、
LGSを入れなくてはいけない場所や開口補強方法などの知識が不足しています。
故意にLGSを省いたとは思いませんが、
自分の知識に自信が無い場合は、
「後で確認して回答します。」
で良いと思います。
誤った言い訳をされると、余計に不安になってしまいますよ!
当然、
クロスと壁ボードを撤去してLGSを入れる手直しになりました。