【258時限目】 author アーキスケット 出口
「もしもし、入居して半年ほど経つんですが、欠陥マンションなんです!」
「どんな欠陥マンションなのでしょうか?」
「洋室の梁下のボードがだんだん下がってきているんです!
他にも、リビングや和室の壁のクロスの隙間がどんどん広がってきているんです!
もう、心配で、心配で・・・・をとおり超えて恐いんです!」
「内覧会の時には無かったんですね?」
「しっかりチェックしましたけど、その時はありませんでした!」
ということで、
入居後の欠陥マンションを検査することに。。。。
この検査にはご依頼者の他に
売主担当者、施工会社の建築部長、現場所長、現場主任、職人と待機しています。
廊下側にある洋室に入って確認すると、
なるほど、梁下のGLボードが全体に2cmくらい下がっています。
そして、リビングと和室のバルコニー側の壁の入隅部分全てに
クロスの隙間が出てきています。
よくよく見ると、
全ての壁の中央部でGLボードが5mmくらい湾曲しているではありませんか!
原因は何だろう???
欠陥が生じている部分は外壁に面するGLボード部分ということで共通。
そして原因を解明するために、
職人にGLボードを剥がしてもらいます。
すると、
・GLボンドと石膏ボードに隙間は無い。
・GLボンドとウレタン断熱に隙間は無い。
・ウレタン断熱とコンクリート壁に浮きは無い。
何なんだ?この怪現象は!!!
建築部長 「?????」
現場所長 「?????」
現場主任 「・・・・・・・」
売主担当 「・・・・・・・」
この現象からすると、
ウレタン断熱が膨らんでいるとしか考えられません。
もしかしてウレタン2次発泡?
このウレタン2次発泡というのは、
施工中に完全発泡せず、
後々に再発泡してウレタンが膨らむ現象で、
寒い時期でのウレタン吹付け施工や、
ウレタン吹付けの厚さが大きいときに生じるケースがあります。
ちなみに、ここのウレタン吹付け時期は11月後半とのこと。
とりあえず、
この発泡ウレタンの小片を切り取って、
試験場にて高温多湿および高温ドライといった悪条件での
寸法安定性の物性試験を行ってもらいます。
後日の報告書では、『寸法変化は基準値以内』
ということで、
今後のウレタン2次発泡の可能性は低く
発泡ウレタンのやり替えまでは必要なしと判断し、
ボードおよびクロスの復旧をお願いします。
ただし念のため、
『後日、同じ現象が確認された場合は、瑕疵担保期間を過ぎても手直しする。』
との覚書を交わすよう提案です。
余談ですが売主担当者と現場主任に、
「もしかして、
他のお部屋でもこのウレタン2次発泡が起きているところがあるんじゃないですか?」
売主担当 「・・・・・・・」
現場主任 「・・・・・・・」