【259時限目】 author アーキスケット 出口
ここはマンションの洋室です。
この洋室の床は流行りのフローリングではなくカーペット敷きです。
歩行していてもカーペットは柔らかく、
フローリングに慣れた足には優しく感じられます。
カーペット敷きもやっぱり良いよな!
さて、このカーペットの検査です。
ギュッ、ギュッ・・・・ギュッ、ギュッ・・・・
洋室の壁際を右足のつま先で10cm間隔くらいで強く踏みしめていきます。
「痛っ!!!」
まるで画鋲でも踏んでしまったかのような痛みが走ります。
予想以上に大きな声だったらしく、
「大丈夫ですか?」とご依頼者が駆けつけてくれます。
そして、売主担当者も施工会社担当者も
「何があったんですか?」と後に続きます。
裸足になり、
痛みを和らげるために親指と人差し指でその部分を強く摘みながら
「どうやらグリッパーの針を踏んでしまったようです。。。」
ここで、グリッパーとは?
カーペットを敷き込む方法のひとつとして、
幅25mm程度のベニヤに多数の針(ピン)を斜めに埋め込んだグリッパーというものを
壁際に固定し、
ニーキッカーといった道具でカーペットをシワやヨレがないように引き伸ばしながら
端部をグリッパーに引っ掛けていきます。
私が壁際をギュッ、ギュッ・・・・と踏みしめていたのは、
このグリッパーの針が上向きになっていないかどうかの検査だったのです。
そして、不幸にも(?) 検査の効果があったということです。
施工会社の担当者は、
カーペットのパイルを
猫の蚤取りでもするかのように指で押し広げながら上向きの針を見つけ出し、
マイナスドライバーで押しつぶします。
売主担当者は、
ご入居者に怪我でもされてはいけないと思ったのか、
私と同じやり方で、
壁際のカーペットを右足のつま先で10cm間隔くらいで強く踏みしめていきます。
しばらくすると別な洋室から、
「ここにも針が出ているところがありますよ!!!」
施工会社の担当者は、
「そっちもですか?」
と、マイナスドライバーを持って駆けつけます。
この針の出ていた箇所は偶然にも2箇所とも、
洋室の入口の扉下にある床見切りの際です。
ここは人が頻繁に出入りするところです。
危ない!危ない!
赤ちゃんが這い這いして怪我をしてしまうことを考えるとゾッとしてしまいます。
それからしばらくの間、皆でギュッ、ギュッ・・・・
後は大丈夫そうでしたが、
「もう一回、カーペット敷きの洋室全てを確認しておいてください!」
と、施工会社の担当者へ宿題です。