【263時限目】 author アーキスケット 出口
夏真っ盛り!
世間一般的には夏休みスタートです。
今回は、
季節ハズレの雪のお話で少しでも涼んでいただければと思います。
一戸建て住宅の内覧会もいよいよ終盤。
建物外観の検査です。
切り妻屋根を見ると、
一方の屋根には雪止め金物が設置されているのですが、
もう一方の屋根には設置されていません。
総勢6名もいる売主立会者の中の施工担当と思しき人に、
「立面図どおりではあるんですが、
何で片側の屋根には雪止め金物が付いていないんですか?」
と尋ねます。
すると、私ではなく内覧会ご依頼者に向かって、
「あの金物は工事中の足場の為ですので必要のないものですよ!」
「・・・・・・・」
工事中の足場の為のもの???
ご依頼者も、その他大勢売主立会者も
ただただ呆然。。。。
ここで、私事余談。
昔、新潟県の豪雪地帯で有名な越後湯沢で
超高層リゾートマンションを造っていたときのことです。
夜、大雪になって、
宿泊や料理でお世話になっていた宿のご主人が、
「ログハウスの方が心配だから、ちょっと見てくるわ!」
と宿を飛び出します。
豪雪地帯では雪降ろしなんて日常茶飯事なのです。
ところが、このご主人がなかなか戻ってくる気配はありません。
大雪で道路が通れなくなってでもいるのかな?
で、翌日の早朝、
ログハウスの屋根から落下した雪の下敷きになり
亡くなっているご主人が発見されます。。。
雪止め金物とは読んで字のごとく雪を止める金物であり、
屋根からの落雪事故を防ぐためのものなのです。
首都圏では大雪が降る機会も少なったため仕方のないことなのか、
若手施工担当者の雪止め金物に対する認識不足。
「雪止め金物とは落雪事故を防ぐものであり工事用の足場ではありませんよ!」
「・・・・・だから雪止め金物と言うんですね。。。」
「で、片側の屋根に雪止め金物が付いていない理由はなんでしょうか?」
「南面の屋根はすぐに雪が溶けるからじゃないですか。」
と、懲りずに思いつきだけの回答。
「この屋根は東面ですよ!」
まるで、漫才のやりとりのようです。
他の大勢いる売主立会者にも答えられる者はおらず、
「設計者に確認してください!」
と再内覧会までの宿題です。
で、再内覧会での回答。
「東面の屋根の面積の方が西面の屋根より小さいからです!」
確かに屋根面積は若干異なるものの大差はありません。
「設計図に書き忘れただけではないのでしょうか???」