【270時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会で共用廊下に面した洋室の検査です。
お部屋に入ると、
共用廊下側の壁中央にカウンター付きの腰窓。
その左側の壁には、
上下に2個、点検口が取り付けられています。
そして、上側の点検口の上にはクーラーキャップ。
上下2個の点検口の間には換気レジスター。
ということで、
ここは、クーラー配管用のパイプシャフトになっています。
パイプシャフトの奥行は50cm程度。
室外機置場の確保に合わせた寸法になっています。
さて、このパイプシャフトの中の状況はどうなっているだろうか?
と、点検口を開けてみます。
外壁ALCに断熱材のウレタン吹付けがされています。
ウレタン吹付けの厚さや吹付け範囲は問題なし!
次に、クーラー配管用の穴に目をやると、
クーラーキャップはあるものの、
スリーブ(塩ビパイプ)は取り付いておらず、
そして、ALCの切断小口に補強筋が露出しています。
錆び止めくらいしてほしいよな!
出来れば、断熱・遮音・延焼防止のためにロックウールを詰めてあれば良いのですが・・・・
しかし、『どうせ、クーラーを取り付ければ撤去するのだから。』と、
そこまで配慮されているマンションはめったにお目にかかりません。
次に、換気用の穴に目をやると、
クーラー用の穴と同じ状況。
ベントキャップはあるものの、
スリーブ(塩ビパイプ)は取り付いておらず、
やっぱり、ALCの切断小口に補強筋が露出しています。
でもでも、これではNG!
給気口は、
ベントキャップ(外壁側)+スリーブ(外壁からボードまでの間)+レジスター(部屋側)と、
三位一体が必要なのです。
施工会社の立会者へ、
「クーラースリーブと給気口のALC穴のところで補強筋が露出してます。
錆び止めをお願いします。」
「そうですね!解りました!」
「でも、給気口の方はALC穴の小口自体が見えることがオカシイと思いますよ!」
「???」
「スリーブでベントキャップと換気レジスターを繋ぐ必要があるんじゃないですか?」
「このパイプシャフトは奥行が大きいのでガタつくので取り付けていないかもしれません。」
この施工会社の立会者、
スリーブの必要性の意味が解っていない!
「これでは、外気がパイプシャフトに入ってしまい、
ALCに吹き付けたウレタン断熱の意味がなくなりますよ!」
ここで断熱材とは、
外部温度と内部温度の差を断熱材で遮断し、
結露を防いだり、温度環境を良くするためのものです。
しかし、ウレタン断熱材の外側(廊下側)も内側(部屋側)も、
同じ外部温度にしてしまっては、
断熱材を行った意味がなくなります。
しかも、
パイプシャフト内では空気の対流も少なく、
結露してしまう可能性も大きいのです。
この説明を受けて施工会社の立会者も納得。
「スリーブを取り付けます!」
「ここのお部屋だけではなく、他の所帯でも同じような状況ではないでしょうか?」
「他のお部屋は大丈夫です!」
この、「他のお部屋は大丈夫です!」の即答、
皆さんは信用できますか?