【280時限目】 内覧会同行 アーキスケット 出口
「賃貸マンションを建設したんですが、
どうも隣同志の部屋で音が気になります。
設計仕様と異なるんじゃないか?と思うんですが検査してください。」
と、マンションオーナーから検査依頼です。
今回は、内覧会というタイミングではなく、
引き渡し後のマンショントラブル検査なのですが、
参考になるかと思いブログにしました。
この賃貸マンションは鉄骨ALC造で、
界壁(戸境い壁)の構造を図面で確認すると、
ALC厚さ100mm、両面モルタル15mm塗りとなっています。
検査当日、ひとつめのお部屋に入り界壁(戸境い壁)を見ると、
一見して、『ありえない!』ものが目に飛び込んできます。
それは、コンセント!
「コンセントなんて、壁にあるのは普通じゃないの?」
と、疑問に思われるかも知れませんが、
いえいえ、普通じゃないのです。
建築基準法では、
政令で定める遮音仕様の技術的基準を満たす、
国土交通大臣が定めた構造方法
または、
国土交通大臣の認定を受けた構造方法
としなければなりません。
このマンションの界壁は、
図面上、ALC厚さ100mm、両面モルタル15mm塗りであり、
国土交通大臣が定めた最低限の構造方法なのですが、
コンセントを埋め込むなど、
この壁に穴を開けたり切り欠いたりしては遮音性能が低減してしまいます。
で、
この壁を拳骨でコンコン、コンコン。
アレッ?
モルタルではなくボードだ!
設計図と界壁仕様が違うのです。
ユニットバスに行き、天井裏から点検してみると、
先ほどの部屋から遮音シートがはみ出てきているのが見えます。
モルタルの代わりに遮音シートに変更したのか?
でも、この遮音シートは、国土交通大臣の認定を受けた構造方法ではありません。
ということは、
建築基準法違反???
と、今だにユニットバスの天井裏に頭を突っ込みながら考えていると、
さらに、『ありえない!』ものが目に飛び込んできます。
それは、ALC素地!
このユニットバス部分の界壁は、
ALC壁にモルタル塗りどころか遮音シートすら貼られていないのです。
ということは、
建築基準法違反!!!
でもでも、
工事中の役所による中間検査や完了検査では気づかなかったのだろうか?
でも、見落とすことなんてよくあること!?
で、マンションオーナーに、
「これで、検査済証がよく降りましたね!」
と確認すると、
予想すらしていなかった、『ありえない!』回答がされます。
「検査済証は受け取っていません。。。」
「えっ!!!」
これは、
間違いなく建築基準法違反!!!
この賃貸マンション、
まだまだ、建築基準法に抵触する欠陥工事や手抜き工事、
コストダウンのための勝手な仕様変更が発見されていきます。
それらを含め、
今後、弁護士とも相談し、法的手続きへと続くのかもしれません。。。。