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2009年12月 アーカイブ

2009年12月28日

内覧会★同行日記 【シーリング目地幅は問題なし!?】

【299時限目】                              author アーキスケット 出口

ここは、超高層マンションの高層階。

リビングに入ると、
ワイドスパンの連装アルミサッシから
東京下町の街並みが一望できます。

「へえー、東京スカイツリーが正面に見えるんですねー!」

「それもあって、このお部屋に決めました!」

マンション選びの重要なポイントで、
”眺望”
を挙げている方も多いのです。

さて、マンション内覧会検査。
早速、この連装アルミサッシからスタートです。

建物コーナーを隅切りしたデザインの
PC板(コンクリート工場製品)から成る外壁に取り付けられ、
幅は約4m、
中央部がFIX窓で両サイドが片引き窓タイプです。

先ずは部屋内側からの目視検査で、

ビス抜けは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠の凹みやキズは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
ガラスにキズは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
開閉するとき音鳴りは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!

次に左側の片引き戸を開けて、
外部側サッシ周りのシーリング(防水材)状況を手探りで確認。

水切り下 ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠上部 ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠左側 ・・・・ 大丈夫!

引き続き右側の片引き戸を開けてシーリング状況を手探りで確認。

すると、サッシ枠右側のシーリングの手の感触が先ほどとは異なる?

これは目視検査をしなくては!
と、窓から顔を出してみると・・・

ウォーーー!!!、コワァーーー!!!

超高層マンションだった!

気合いを入れなおし、
寒風に髪を乱されながら目視確認!

すると、サッシ左側の目地幅は大きい。
スケールで計測してみると35mmほどもあります。
サッシ右側の目地幅はというと12mmほどしかありません。

下部にあるPC板ジョイント目地幅25mm程度とも考え合わせると、
施工誤差としては12mm程度といったところでしょうか。

4mもある連装アルミサッシに対して12mm程度の施工誤差なんて。。。
と思われるかもしれませんが、
25mmのシーリング目地幅に対して12mmの施工誤差は大き過ぎる!

建物の隅切り(斜め)部分の外壁であり、
PC板取付時の基準線(墨)からの追い出しも難しかったんだろうなあー。。。

こんなとき、
アルミサッシの取り付けを基準線(墨)からの追い出しで取り付けず、
PC板開口のセンター割で取り付ければ良かったのにー!?

だって、他に取り合いは無いのだから!

施工会社の内覧会検査立会い者にシーリング幅の現状を確認してもらうと、
「私には解りませんので、責任者に説明させます!」
と、回答回避。

で、内覧会場。
責任者(?)=現場副所長が登場です。

「アルミサッシの位置がPC板開口に対してズレていて、シーリングの目地幅が違いますね!」
と、先ほどの状況を細かく説明します。

「そうですか。。。。」

「もしかして、知っていたんですか?」

「・・・・・、再度確認してお答えします。。。」
と、即答回避。


後日、マンション内覧会同行のご依頼者よりのご連絡。

「施工会社は、『施工誤差であり問題ありません。』と言ってきました!」

本当に問題は無いのだろうか。。。

外観の見栄えだって違うでしょう!!!

でも、本当に問題なのは・・・・???

超高層マンションのPC板ジョイント目地幅というのは、

・地震時の建物の揺れ(傾斜) ・・・・(層間変位ムーブメント)
・PC板の性質(線膨張係数など) ・・・・(温度ムーブメント)

などの要素により算定されるべきものです。

そして、
目地幅の施工誤差許容値は±5mm
と、日本建築学会仕様では記載されているのです。

「もしかして、知っていたの?」
これは失礼。。。。
施工会社は大手ゼネコン。
言われるまでもなく知っているのでしょう。。。。

「施工誤差であり問題ありません。」
というのであれば、
技術的な見地で数値的などの理由をもって説明してもらいたいものです。

でも、きっと、きっと、問題ないのだと思います・・・・。

 


2009年12月23日

内覧会★同行日記 【サイディング検査は梯子で?】

【298時限目】                              author アーキスケット 出口

住宅内覧会お申込みメールのコメント欄です。

「サイディングが雑につけられており、購入後、欠陥等が出ないか心配です。
 住宅メーカー担当者は、
 私が指摘した欠陥については全面的に認めており、
 改善すると言ってくれています。
 内覧会当日は、
 住宅メーカーの担当者、仲介業者、サイディング業者も来てもらいますので、
 欠陥が見つかれば、どんどん指摘してほしいです。」

で、住宅内覧会当日、
ご依頼者の親子3人と駅で待ち合わせをし現地に向かいます。

すると、
住宅メーカー3名、仲介業者1名、サイディング業者1名がお出迎え。

一通りの挨拶を済ませご依頼者に尋ねます。
「サイディングで雑なところとして気付いたところは何処でしょうか?」

「このポーチ周りで、サイディングを留めてある釘周りに欠けがいくつもあります。」

サイディングの取り付け方法として、
・釘留めする方法
・金物に引っ掛ける方法
とがあります。

釘留めの場合、
よく釘周りのサイディングが欠けていることを見かけます。

「この欠けの大きいのは補修材で穴埋めし塗装のタッチアップをしてください。」

「ハイ、解りました。」

引き続き、全員揃ってぞろぞろと、建物外周をぐるっと一周。
他に釘周りの欠けなどの欠陥が無いかを18個の目で確認します。

釘周りの欠けが2、3か所発見されるものの、
大きな割れや欠けなどは見られません。

「これもタッチアップで補修してください。」

「ハイ、解りました。では・・・・」

と、おもむろに4m梯子が用意されます。

もしかして、
梯子に登って2階外壁全てを確認しろとでも言うのだろうか?
これは、住宅メーカーとしての誠意?
それとも、内覧会同行ご依頼者の指示?

「梯子に登りながら2階外壁全ての検査はできないですよ!」

「しないのですか?」

「そう言う住宅メーカーさんとしては事前に梯子で検査したんですか?」

「・・・・・」

外装の検査は、
施工途中の外部足場を解体する前に行うものです。

ピンポイントの検査ならともかく、
梯子を使って外壁全面の検査なんて危険極まりありません。

2階の外壁については、
窓から覗ける範囲で検査を行っていることを内覧会同行のご依頼者にも説明し、
やっと、通常の内覧会の検査に入ります。


「内覧業者さんの検査はどのくらいかかりますか?」

「平均的には2時間30分程度でしょう。」

「では、サイディング業者の方は帰しても良いですか?」

「良いですよ。
 でも、2階窓周りでサイディングの欠陥が発見されたら、
 指摘を挙げますので後日手直ししてください!」


住宅メーカーとして誠意を見せるのであれば最後までとも思います。
でも、職人さんの都合もあるでしょう。。。

売主側の立会い者のメンバーといい、
梯子の段取りといい、
誠意が非常に感じられた内覧会だった!・・・のでしょうか?

2009年12月20日

内覧会★同行日記 【ボッタクリ?リフォーム相談】

【297時限目】                              author アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者からの
事前リフォーム相談です。

「リビングと洋室の間仕切りを撤去するリフォームを考えています。
 リフォーム料金は妥当なんでしょうか?」

送付されてきた資料の間取り図を確認すると、
撤去する壁は、
高さ2.4m、延長(距離)4m程度の工事です。

リフォーム見積書で料金を確認すると、

・間仕切り撤去工事価格         1式 22万円
・解体周辺壁補修木工事価格      1式  8万円
・解体周辺クロス工事価格        1式 10万円
・解体周辺フローリング補修工事価格 1式 12万円
・コンセント移設工事価格         1式  6万円
・諸経費                   1式 10万円
・消費税                   1式  3.4万円

合計価格が、なんと71万4千円

これって、ボッタクリ?

でも、建築の素人の方が思っている以上にリフォーム料金というのは高いのです。
この程度のリフォーム工事は規模も小さいため標準価格は当てはまりません。

こんな時は、
労務費と材料費を予想してみると、
案外、料金の妥当性が見えてくるものなのです。

・間仕切り撤去工事は、搬出を含めても3人工くらいかなあー?
・壁下地の補修は大工1人工もあれば出来るはず?
・クロス取り合い補修はクロス職人1人工だろうー?
・フローリング取り合い補修だって1人工じゃないの?
・コンセント移設なんて1時間もあれば出来ちゃうよ?
・諸経費の17%は若干高めかなあー?
・消費税はお国のルールでしょうがない!

材料費なんか、どの工事もたかが知れている?
でも、廃材処理費はちょっと高いかも?

うーーん・・・、
建築の専門家から見ても、ボッタクリ?

「この程度のリフォームですと施工条件なども影響しますので、
 マンション内覧会の時にアドバイスします!」


で、マンション内覧会当日。

ご依頼者とお部屋に入ると、
「わあー、思っていたよりこのリビング広いわあー!!!」

「撤去するのはこの壁ですね!」

「ハイ。」

特段、問題は無さそーです。

リフォーム料金が高くなる要素としては、
マンション引き渡しから引っ越しまでの期間が4日間しかないことと、
材料の搬出入が、他の方の引っ越しと重なるため、階段となってしまうことくらいかな?

次に、お隣の洋室に行ってみます。

「ここにコンセントがあるので、リビングのコンセントは移設ではなく撤去で良いですね。」

「本当ですね。安くなりますよね!」

もしかして・・・・嫌な予感。。。
再び、リビングに戻ります。

やっぱり。。。
フローリングの貼り方向が、
リビングと洋室では異なっているのです。

「どちらかのお部屋のフローリングを全面貼り替えないといけないですね。」

「えっ・・・・、そうなんですか?」

「リフォーム業者は知っているんですかね?」

「お部屋にも入ったことないし、知らないと思います。」

「全面貼り替えとなると、料金が高くなると思いますよ。
 4日間でリフォーム工事が出来るかも確認した方が良いですね!」

「ハイ。。。確認します。。。」


で、後日、
「フローリング貼り替えとなると、やっぱり高いんですね。。。
 今のリビングでも広く感じましたし、
 リフォームはじっくり考えてからにします!!!」

リフォーム業者さん、
大きな利益が出るリフォーム工事の営業妨害をしてしまったかもしれません。
ゴメンナサイ。。。


2009年12月16日

内覧会★同行日記 【天井裏断熱は口頭確認 でも・・・】

【296時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て住宅内覧会、
検査終了後の住宅メーカー担当者への指摘説明です。

「キッチンの天井クロスに2本の筋が見えますね!」

「確かに照明器具のすぐ横で目立ちますね。。。」

「下地処理のパテが悪いんですね。」

「クロスを剥がして手直しします!」


「ところで、キッチンの上は2階部分が無く屋根ですが、
 断熱材は敷き込まれていますよね?」

天井裏は点検口が無ければ見ることが出来ないので、
口頭確認します。

「天井裏で断熱材を敷き込んでいます!」

「すると、斜め屋根なので他の部屋境いの天井裏の壁にも断熱材はあるんですよね?」

「ハイ、あります!」

この住宅メーカーの担当者、解っているうー!!!・・・・かな?

断熱材の基本は、お部屋をすっぽりと囲むことです。
ただし、サッシのガラス面や給排気口などの開口部分は除きます。

1階部分に斜め屋根がある場合、
他のお部屋の天井裏に寒いあるいは熱い空気が流れ込まないように、
天井裏の壁境い部分にも断熱材を入れ空気の流れを遮断することが基本です。


次はリビングダイニングで、
「この範囲(窓際)の2階はバルコニーなので、
 キッチンと同様に断熱材が敷き込まれていますよね?」

「ハイ、大丈夫です!」

で、ここからが本番!
次はユニットバスに行き、天井点検口を開け指摘説明です。

「このユニットバスの上も2階が無く斜め屋根になっていますが、
 天井裏に断熱材が敷き込まれていませんよ!」

「本当だ!忘れていますね!敷き込みます!」

次に、ユニットバスと他の部屋の天井裏の境い壁を指を差し、

「この部分にも断熱材は必要ですよね!」

「えっ???、この部分にも断熱材が必要なんですか?」

さっきは天井裏の断熱について
意味も解らず調子を合わせた回答をしただけなのか?

「そんなことを言うと、
 先ほどの説明のあったキッチンやリビングダイニングの天井裏の断熱にも 
 疑問を持ってしまいますよ!」

「・・・・、大丈夫だと思います。。。。」

「キッチンはクロスも剥がすことだし、
 ついでにボードを一部めくって
 確認会のときに確認できるようにしておいてください!」

「・・・・ハイ、解りました。。。」


内覧会のタイミングでは、
見られる範囲が限られるため検査の限界もあります。

見えないところは口頭確認を行い、
矛盾点が生じたら順序立てて追及していくというのも
一つの内覧会検査の”高等”テクニックです。

2009年12月13日

内覧会★同行日記 【責任はオプション業者?】

【295時限目】                              author アーキスケット 出口

ここは東京下町、
駅前再開発の超高層マンションの内覧会です。

受付を済ませると売主の内覧レディーが、
「内覧業者の方は、ロビーで少しお待ち下さい!」

で、ご依頼者と一時お別れです。

ところが、
5分、10分、15分・・・・
待てども待てどもお呼びがかかりません。

ようやく30分くらい経ったところで、
「では、ご案内します!」
と、案内されたEVホールで、
まったく知らない方へ引き合わされます。

お互いが、”キョトン???”

「あっ!、大変申し訳ありませんでした。
 Hさんは、既にお部屋に案内してしまいました。。。」

で、案内されたのは、また別な方のお部屋。

再び、”キョトン???”

「大変申し訳ありません。。。間違えました。。。」

で、ようやくご依頼者のお部屋にたどり着き再会です。

お部屋では、インターホンの説明やらセレクトの確認など業者説明中。
一方的に内覧会検査をスタートするわけにもいかず、
手持無沙汰でお部屋を眺めます。

すると、なんとなーく・・・違和感。。。。

その原因はというと、
オプションのダウンライトの位置がバランス悪く配置されているのです。

標準で取り付いている引っ掛けシーリングやダウンライトは
壁センターに配置されているのに、
それを取り巻くオプションのダウンライト群は、壁センターになっていません。

しかも、オプションのダウンライトの一つが、
標準で取り付いているダウンライトの位置から30cm程度。

何を根拠にオプションダウンライトの配置が決められているのか?
理解に苦しみます。

施工会社の担当者に、
「オプションのダウンライトの配置はどのように決めているのですか?」

「私は施工会社の人間ではなく下請け業者なので解りません。。。」

ちょっと呆れる内覧会対応ですが、今更仕方がありません。

一通りの検査終了後に、
内覧会場で施工会社の副所長が登場します。

「オプションのダウンライトの配置はどの様に決めているんですか?」

「オプションのことは解りませんのでオプション業者を呼びましょう!」

で、現れたオプション業者は、

「うーーーん・・・・、壁の・・・・、うーーーん・・・・、天井の・・・・」
埒があきません。

「工事を行ったのは施工会社ですよね!どういう根拠で位置を決定したんですか?」

「オプション業者から”プロット図”をもらい、
 その寸法を、ぶいちで測り(三角スケールで測ること)、天井伏せ図面に落とし込みました!」

「標準の引っ掛けシーリングやダウンライトとの配置の整合をとっていないのですか?」

「オプション会社からもらったプロット図どおりの位置です。」


寸法の入っていないプロット図を施工会社に渡しただけで、
配置の考え方を伝達しない業者も業者ですが、

それをスケッチレベルのプロット図をぶいちで寸法を測り、
しかも、標準電気器具との配置の整合を取らずに図面化してしまう、
施工会社も施工会社です。


内覧レディーは、
自分のミスに対しお詫びをしてくれました。

ダウンライト配置の不整合についての責任の追及は、
施工会社とオプション業者の2社でやってください!

マンション購入者にとっては、
見栄え良く、根拠のある配置に手直しがされれば良いのです。


2009年12月10日

内覧会★同行日記 【煙感知器は目立ない場所に!】

【294時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会です。

玄関から続く廊下を抜けリビングダイニングに入ると、
そこは大空間!

広さは24畳、天井はロフトにつながる斜め天井の吹き抜けで、
高いところでは3.8mほどの天井高さがあります。

ただし、入口部分だけは、
構造体の梁が通っているのか?、
巾1m程度、天井高さ2.2mの下り天井があり、ちょっと残念。。。

アレッ???

この下り天井に煙感知器が取り付いているではありませんか!

念のため、吹き抜けの斜め天井やロフトの天井を見ても、
煙感知器は取り付いていません。

煙は、下から上に上昇していくもの!

万が一、このお部屋で火事が起きたら、
煙は真っ先に斜め天井を伝わりロフトへと移動するのは明白です。

ということは、
下り天井に取り付けられた煙感知器が、
”ピーピーピー”と警報を鳴らすのは、
この大空間がほぼ煙で充満した頃になってしまいます。

内覧会検査を終了し指摘事項説明のときに
施工会社担当者に尋ねます。

「煙感知器の位置は吹き抜け天井でなくて良いのですか?」

「せっかくの吹き抜け天井なので、目立たない場所の下り天井にしました!」

「常識的に考えても、この位置ではオカシイと思いませんか?」

「・・・・・ハイ。。。」

「煙感知器の設置基準では、天井面から60cm以内にするとなっていますよ。」

「そうなんですか?、でも、役所の完了検査は通っています!」

見落としたんでしょ!


次に、洋室で内覧会検査の指摘事項を説明します。

「この壁にクーラー用コンセントがありますね!」

「ハイ、この位置にクーラーを取り付けられるようにしています。」

「でも、このクーラーのすぐ前、しかも、壁際の天井に煙感知器が取り付いていますね!」

「・・・・・」

クーラーがあるということは空気が吹き出されるということです。
ということは、

クーラーの目の前に煙感知器があっても煙が寄ってこないのです。

また、壁際の天井面に煙感知器を取り付けても、
煙が回り込みづらい(らしい)のです。

ということで、
煙感知器の設置基準では、
・吹き出しのある位置から1.5m以上離す。
・壁際から60cm以上離す。
となっています。

そして、できるだけ避難方向である出入り口付近が良いとしています。

このことを施工会社担当者に言うと、
「ここも、役所の完了検査では何も言われませんでしたよ!」

見落としたんでしょ!

「役所の完了検査で何も言われていないのに手直しする必要があるんでしょうか?」

ここで、内覧会同行のご依頼者が、
「法律的にダメなものは手直ししてください!」

「念のため、何かの理由でこの位置で許可を取っていることも考えられるので、
 設計監理者に確認してみてください!」

「ダメな場合は、今のは残しておいて、
 電池式の煙感知器を取り付ければ良いですよね?」

「・・・・・・」

電池式はともかく、
ひとつの部屋に煙感知器が2つもついていたら、
目立っちゃいますよね!

2009年12月06日

内覧会★同行日記 【コンパクトなキッチンスペース】

【293時限目】                              author アーキスケット 出口

送付いただいたマンション内覧会を資料を見ると、
専有面積31平米の1LDKタイプの間取り図です。

この間取りは単身向け?
ということは、単身女性からのマンション内覧会同行のご依頼?

マンション内覧会当日、お会いするとやはり女性お一人。
受付を済ませお部屋に入ります。

リビングダイニングはキッチンと合わせ8.3畳。
ファミリータイプのリビングダイニングを見慣れていると、
ちょっと狭い感じです。

でも、ご依頼者が納得してマンションを購入しているので、
私の感想などどうでも良い。

で、内覧会検査スタート。

お部屋の出来はちょっと悪そう・・・・
真剣な眼差しで検査を進めていきます。

すると、ご依頼者が、
「この冷蔵庫置き場、今の冷蔵庫が入るのかなあー?」
と悩んでいます。

で、早速スケールを取り出し冷蔵庫置き場の寸法を測ります。

壁と壁の間はジャスト60cm!
そして、出巾木が両サイドに1cm程度ずつ出ています。

今時、独身者でも大きな冷蔵庫を使うことが多くなってきています。
中サイズの300Lサイズの冷蔵庫でも巾は60cm以上が一般的なのです。

「今お使いの冷蔵庫のサイズはご存じですか?」

「うーーん・・・・?」

そこまで知っている人は少ないでしょうね。。。

で、これは帰宅してからの確認になります。


後日、この方から、
現在お住まいの賃貸マンションの退去立会いのご依頼があり、
感動(?)の再会です。

「冷蔵庫はどうでしたか?」

「巾がちょうど60cmで入りませんでした。」

「壁の巾木を取り外しても入らないですかね?」

「ダメみたいです。」

「では、冷蔵庫は何処に?」

「今は、”でーーん”と、リビングに置いてあります。(悲)」

「新しいのを買うというのは?」

「ハイ、新しいのを買おうと思って探したところ、
 やっと、巾が60cmを切るのを見つけたんですが奥行きが65cmくらい。
 でも、キッチン入口の三方枠の巾が60cmなので、
 キッチンにすら冷蔵庫を入れることが出来ないと業者が言うんです。(悲)」

「リビングを少しでも広くしようとキッチンをコンパクトにしすぎですね。。。」

「袖壁の方を撤去しようと思って売主に聞いてみたんですが、
 その撤去費用が、『数十万円するでしょう。』と言われました。」

それは高い!!!
たった60cmの壁を撤去するだけで・・・・

でも、撤去後、
床フローリングや天井の仕上げにも費用がかかるので、
素人の方が思っている以上に費用はかかります。

「今のままじゃあー、
 単身赴任者用のアパートなんかにあるコンパクト冷蔵庫しか置けないんです。」

「・・・・・」

「壁って、削ることはできないんですか?」

「削ることは難しいですね。
 現状の壁を撤去して薄い壁を造ることになるでしょうね。。。」

「すると、費用が・・・・考えます。。。。(悩)」


今回の件は、設計者にも問題があります。
間取り図の計画をするに当たっては、
家具などの大きさ(搬入ルートも含め)を想定しながら設計するものです。

どのようなサイズを想定していたんでしょうか?
やはり、単身赴任者用のコンパクト冷蔵庫だったんでしょうか?

と言っている私も、
今回の件で冷蔵庫のサイズをインターネットを調べ、
300Lクラスで
冷蔵庫の巾と奥行きが60cm以下のものが無い(?)ということを知りました。

2009年12月01日

内覧会★同行日記 【検査日は突貫工事、真っ只中!】

【292時限目】                              author アーキスケット 出口

内覧会検査をする一戸建て住宅に到着すると、

駐車スペースはゴミの山。
そして、まだ取り付いていない建材の山。
もちろん外構工事はまったくの手つかずです。

当初の内覧会検査予定日は1週間前だったのですが、
売主側から、
「工事が間に合いません。。。検査日の変更をお願いします。」

業務予定が詰まっており日程調整がつかず、
ご依頼者とは別な日で内覧会検査日を予定します。

先陣を切って私の内覧会検査。
その翌日がご依頼者の施主検査。
そして、なんとその3日後が引き渡し。

ご依頼者が今住んでいるマンションの引き渡しが迫っており、
引っ越し予定も変更ができない状況です。

私の内覧会検査日の3日前、
ご依頼者からのメールです。

『今週末の内覧会検査よろしくお願いいたします。
 ちなみに、この三連休も毎日、現場に顔を出したのですが、
 とても1週間後に引き渡しができる状況には見えませんでした。

 ただ、私の方の都合で今月末には完成させて欲しい・・・・と、
 お願いし無理をさせた感じなのですが、
 突貫工事のようになっていないことを祈ります。。。


で、玄関扉を開けてお部屋に入ります。

すると、クロス職人がクロス貼り突貫工事、事真っ只中!
ほとんどの壁でボード下地が丸見えです。

その横では、電気工が配線突貫工事、真っ只中!
「せーの、せーの・・・」と声を掛け合いながら配線作業中です。

続いて2階、3階に上がってみると、
電気工が器具付け突貫工事、真っ只中!
煙感知器、照明器具、スイッチプレートをドライバー片手に取り付け作業中です。

でも、
造作棚や畳敷き、木製建具の戸当たりなどの取り付けは未済で、
本日は職人すら来ていません。

内覧会検査をするべきか?やめるべきか?
悩みます。
こんな状況での内覧会検査は本当にツライ。。。

でも、引き渡しが4日後。
内覧会検査を強行するしかありません。

ここで、
役所の完成検査はどうなっているんだろう?
と疑問が頭をよぎり、
施工会社の担当者に尋ねます。

「役所の完成検査はいつ予定しているんですか?」

「今日の午前中に終えました。」

一応、検査してくれたんだ。。。ホッ!

通常、こんな状況で検査はしてくれません。
もし、検査をしてくれていなかったら、
建物を使用して良いという許可が出ないということであり、
引っ越しも出来ない状況になるということなのです。

「指摘事項にはどんなことがありましたか?」

「煙感知器取り付けとクロス貼り完了写真の提出指示がありました。」

「売主の自主検査は?」

「・・・・」


で、心に気合いを入れ内覧会検査スタート!!!

そして、予想どおりの結果に。。。。

外は真っ暗、疲れました。。。。


次の日の夜、ご依頼者からのメールです。

『お世話になっております。
 あの状況での引き渡し前検査、大変御苦労されたことと存じます。

 予想以上に未済工事の部分が多くて、
 施主検査自体も、やりようがない・・・・というのが本音でした。

 私の方は特に施主検査というよりは、
 出口様のご指摘部分を施工会社担当者と一緒に確認する・・・という作業でした。

 売主立会者が出口様に指摘事項を見て、
 「よく見ていらっしゃる。」と感心しておりました。

 私のほうも、素人には気づかない部分を多く指摘していただいて
 大変感謝しております。

 入居も12月初旬を予定しているのですが、
 おそらく、その後も工事は続きそうです。

 入居は急ぎましたが、その後は気長に完成を待ちたいと思います。
 
 誠にありがとうございました。』


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