【294時限目】 author アーキスケット 出口
一戸建て住宅の内覧会です。
玄関から続く廊下を抜けリビングダイニングに入ると、
そこは大空間!
広さは24畳、天井はロフトにつながる斜め天井の吹き抜けで、
高いところでは3.8mほどの天井高さがあります。
ただし、入口部分だけは、
構造体の梁が通っているのか?、
巾1m程度、天井高さ2.2mの下り天井があり、ちょっと残念。。。
アレッ???
この下り天井に煙感知器が取り付いているではありませんか!
念のため、吹き抜けの斜め天井やロフトの天井を見ても、
煙感知器は取り付いていません。
煙は、下から上に上昇していくもの!
万が一、このお部屋で火事が起きたら、
煙は真っ先に斜め天井を伝わりロフトへと移動するのは明白です。
ということは、
下り天井に取り付けられた煙感知器が、
”ピーピーピー”と警報を鳴らすのは、
この大空間がほぼ煙で充満した頃になってしまいます。
内覧会検査を終了し指摘事項説明のときに
施工会社担当者に尋ねます。
「煙感知器の位置は吹き抜け天井でなくて良いのですか?」
「せっかくの吹き抜け天井なので、目立たない場所の下り天井にしました!」
「常識的に考えても、この位置ではオカシイと思いませんか?」
「・・・・・ハイ。。。」
「煙感知器の設置基準では、天井面から60cm以内にするとなっていますよ。」
「そうなんですか?、でも、役所の完了検査は通っています!」
見落としたんでしょ!
次に、洋室で内覧会検査の指摘事項を説明します。
「この壁にクーラー用コンセントがありますね!」
「ハイ、この位置にクーラーを取り付けられるようにしています。」
「でも、このクーラーのすぐ前、しかも、壁際の天井に煙感知器が取り付いていますね!」
「・・・・・」
クーラーがあるということは空気が吹き出されるということです。
ということは、
クーラーの目の前に煙感知器があっても煙が寄ってこないのです。
また、壁際の天井面に煙感知器を取り付けても、
煙が回り込みづらい(らしい)のです。
ということで、
煙感知器の設置基準では、
・吹き出しのある位置から1.5m以上離す。
・壁際から60cm以上離す。
となっています。
そして、できるだけ避難方向である出入り口付近が良いとしています。
このことを施工会社担当者に言うと、
「ここも、役所の完了検査では何も言われませんでしたよ!」
見落としたんでしょ!
「役所の完了検査で何も言われていないのに手直しする必要があるんでしょうか?」
ここで、内覧会同行のご依頼者が、
「法律的にダメなものは手直ししてください!」
「念のため、何かの理由でこの位置で許可を取っていることも考えられるので、
設計監理者に確認してみてください!」
「ダメな場合は、今のは残しておいて、
電池式の煙感知器を取り付ければ良いですよね?」
「・・・・・・」
電池式はともかく、
ひとつの部屋に煙感知器が2つもついていたら、
目立っちゃいますよね!