【299時限目】 内覧会同行 アーキスケット 出口
ここは、超高層マンションの高層階。
リビングに入ると、
ワイドスパンの連装アルミサッシから
東京下町の街並みが一望できます。
「へえー、東京スカイツリーが正面に見えるんですねー!」
「それもあって、このお部屋に決めました!」
マンション選びの重要なポイントで、
”眺望”
を挙げている方も多いのです。
さて、マンション内覧会検査。
早速、この連装アルミサッシからスタートです。
建物コーナーを隅切りしたデザインの
PC板(コンクリート工場製品)から成る外壁に取り付けられ、
幅は約4m、
中央部がFIX窓で両サイドが片引き窓タイプです。
先ずは部屋内側からの目視検査で、
ビス抜けは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠の凹みやキズは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
ガラスにキズは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
開閉するとき音鳴りは無いかなあー ・・・・ 大丈夫!
次に左側の片引き戸を開けて、
外部側サッシ周りのシーリング(防水材)状況を手探りで確認。
水切り下 ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠上部 ・・・・ 大丈夫!
サッシ枠左側 ・・・・ 大丈夫!
引き続き右側の片引き戸を開けてシーリング状況を手探りで確認。
すると、サッシ枠右側のシーリングの手の感触が先ほどとは異なる?
これは目視検査をしなくては!
と、窓から顔を出してみると・・・
ウォーーー!!!、コワァーーー!!!
超高層マンションだった!
気合いを入れなおし、
寒風に髪を乱されながら目視確認!
すると、サッシ左側の目地幅は大きい。
スケールで計測してみると35mmほどもあります。
サッシ右側の目地幅はというと12mmほどしかありません。
下部にあるPC板ジョイント目地幅25mm程度とも考え合わせると、
施工誤差としては12mm程度といったところでしょうか。
4mもある連装アルミサッシに対して12mm程度の施工誤差なんて。。。
と思われるかもしれませんが、
25mmのシーリング目地幅に対して12mmの施工誤差は大き過ぎる!
建物の隅切り(斜め)部分の外壁であり、
PC板取付時の基準線(墨)からの追い出しも難しかったんだろうなあー。。。
こんなとき、
アルミサッシの取り付けを基準線(墨)からの追い出しで取り付けず、
PC板開口のセンター割で取り付ければ良かったのにー!?
だって、他に取り合いは無いのだから!
施工会社の内覧会検査立会い者にシーリング幅の現状を確認してもらうと、
「私には解りませんので、責任者に説明させます!」
と、回答回避。
で、内覧会場。
責任者(?)=現場副所長が登場です。
「アルミサッシの位置がPC板開口に対してズレていて、シーリングの目地幅が違いますね!」
と、先ほどの状況を細かく説明します。
「そうですか。。。。」
「もしかして、知っていたんですか?」
「・・・・・、再度確認してお答えします。。。」
と、即答回避。
後日、マンション内覧会同行のご依頼者よりのご連絡。
「施工会社は、『施工誤差であり問題ありません。』と言ってきました!」
本当に問題は無いのだろうか。。。
外観の見栄えだって違うでしょう!!!
でも、本当に問題なのは・・・・???
超高層マンションのPC板ジョイント目地幅というのは、
・地震時の建物の揺れ(傾斜) ・・・・(層間変位ムーブメント)
・PC板の性質(線膨張係数など) ・・・・(温度ムーブメント)
などの要素により算定されるべきものです。
そして、
目地幅の施工誤差許容値は±5mm
と、日本建築学会仕様では記載されているのです。
「もしかして、知っていたの?」
これは失礼。。。。
施工会社は大手ゼネコン。
言われるまでもなく知っているのでしょう。。。。
「施工誤差であり問題ありません。」
というのであれば、
技術的な見地で数値的などの理由をもって説明してもらいたいものです。
でも、きっと、きっと、問題ないのだと思います・・・・。