【310時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会の受付を済ませ、
ご依頼者と施工会社の立会い者とお部屋に向かいます。
ご依頼者が玄関を開けお部屋に入ろうとすると、
「ちょっと待ってください。私が先に入って電気を点けます!」
と施工会社の立会い者が先にお部屋に入ります。
中から、
バチン、バチン、バチン・・・・
と、分電盤のブレーカーを上げる音。
「では、お入りください!」
で、内覧会検査のスタートです。
バルコニーから検査を開始し、
リビング、キッチン、洗面室、トイレ、洋室、玄関へと進めます。
玄関横にあるシューズインクローゼットの扉を開けると、
分電盤のふたが開いたまま。。。
ダウンライトを隠して少しだけうす暗い。
ついでなので、
分電盤の各ブレーカーに部屋名が記載されているかどうかの確認をした後、
ふたを閉めます。
すると、分電盤のふたの中央部がツヤが出て
僅かですが溶け出しているではありませんか。
危ない!危ない!
ダウンライトは火事の元。
「この位置では分電盤のふたに干渉し火事の元ですよ!」
と施工会社の立会い者に指摘します。
ふたを眺めてから、
「確かに溶け出していますね。。。ふたを交換します!」
そういう問題か?
「何故ダウンライトをこんな位置にしたんですか?」
「・・・・・・」
「分電盤のふたを避けた位置でダウンライトは取り付いたでしょう!」
「設計図で木製扉のセンターになっていましたから。」
確かに、間取り図でもその位置になっています。
位置決めの根拠は木製扉、それだけなの?
「ダウンライトの下に分電盤のふたがくることは危ないと思いませんか?」
「だと思いまして、”ダウンライトに注意”の表示シールを貼りました。」
「いつのことですか?」
「最近のことです。」
ということは、社内検査や売主検査でも指摘が挙がったんだろうか?
「表示シールを貼れば良いんですかね?」
「分電盤のふたなんてそんなに開けるものではないですから。。。。」
その分電盤のふたが溶けているんですよ!
ふたを開けっぱなしにしたのはあなたですよ!
表示シールが役に立っていないんじゃないの?
ここでご依頼者が、
「大丈夫ですよ。気を付けますから。。。。」
本当に良いのだろうか?
建築業界もPL法が厳しいですが、
表示シールを貼れば良いってもんじゃないと思います。
もし、本当に火事になった場合、
使用者責任になってしまうんでしょうか?
以前、マンション1年点検時の検査を行ったとき、
廊下にあった物入れの扉の上が焦げているものを見たことがあります。
原因はやはりダウンライト。
この時は施工会社自ら、
「扉の交換とともにダウンライトの位置を移動します!」
そりゃー、火事の責任を施工会社が負わされないようにしますよね。