【314時限目】 author アーキスケット 出口
マンション内覧会で受付を済ませると、
ご依頼者とともに内覧会場のテーブルに案内されます。
すると、
売主担当者と設計者がテーブルに着き、
「この度、パンフレットに誤記があることが発覚しました。
パンフレットではパウダールーム・キッチンと居室間の間仕切り壁において、
遮音に配慮しボード2枚貼りとなっていますが、
本来、この部分は1枚貼りです。
しかし、パンフレットどおり2枚貼りに手直しさせていただきます。
ただ、現況ではボード1枚貼りとなっていますのでご了承ください。」
もしかして、【312時限目】と同じ過ちだ!
そういえば、同じデベロッパーだし・・・、パンフレットもほぼ同じだし・・・
図面を指差し、
「パウダールームのこの壁と、キッチンのこの壁をボード2枚貼りにするんですね!」
「ハイ、ボード2枚貼りにさせていただきます。」
でも、単純にボード2枚貼りなんかに出来るのだろうか?
「このトイレとリビングの間仕切り壁はボード2枚貼りになっているんですか?」
「ここは、2枚貼りになっているはずです。」
事前の誤記についての説明の後、
施工会社の立会い者に続き、
売主の立会い者が紹介されます。
「あっ!、【312時限目】のマンションでも立会いしていただきましたね!」
「あっ!、ハイ!」
お部屋に入り内覧会検査スタートです。
先ずは、パウダールームとキッチンのボードの確認です。
確かに現況は1枚貼り。
でも、この上にボードを1枚増し貼りしたら・・・・
パウダールームでは、木製引き戸枠の見附寸法が左右で異なってしまう。(25mmと12mm)
キッチンでは、システムキッチンやレンジフードが綺麗に納まっており、
壁を壊してずらさなければボード2枚貼りには出来ない状況。
で、念のため、
トイレとリビングの間仕切り壁を確認すると、
ボード1枚貼りだ!
検査終了後、
内覧会場で施工会社の所長(?)が指摘事項に対応します。
「パウダールームのボード2枚貼りはどう施工するんでしょうか?」
「今の壁の上に貼ります。」
「引き戸枠の見附寸法が左右で変わってしまいますよね。
そんなみっともない納まりで良しとするんですか?」
「・・・・・」
「キッチンは壁を壊さなければボード2枚貼りには出来ないと思いますが、
どういった納まりで施工を考えているんでしょうか?」
「・・・・・」
「トイレとリビングの間仕切り壁はボード2枚貼りになっていないですね。」
「・・・・・、確認します。」
「つい先日、同じ過ちがあったマンションがあったのですが、
ボード2枚貼りにすると納まらないので、
その手直し方法としては、
間仕切りないにグラスウールを入れ、
鉛シート裏打ちのボード1枚に貼り替えるといった対応でした。
再度、売主と打ち合わせをされた方が良いと思います。」
「そうさせていただきます。」
この協議を終え席を立つと、
内覧会検査に立ち会っていた売主担当者が名刺を取り出し、
「名刺交換をさせてください。」と自己紹介(部長補佐)。
引き続き、
この部長補佐から促され、
責任者らしき人と名刺交換(マンションギャラリー所長)。
「〇〇〇〇マンションでは、遮音壁のご指摘をしていただきありがとうございました!
当社としても、事前に対応することができました。
また、このマンション他でも対応させていただいております!」
「そう言っていただければ良かったです。
でも、このマンションでの手直し方法は〇〇〇〇マンションと違いますね。
実際には納まらない手直し方法(ボード1枚増し貼り)の説明なので、
施工会社と再度検討してください。」
「???、ハイ。。。」
もし、ボード2枚貼りをしていたら、
どんな納まりになっていたんだろう?
ちょっと詰めが甘かったのでは。。。。