« 2010年02月 | メイン | 2010年04月 »

2010年03月 アーカイブ

2010年03月29日

内覧会同行ブログ 【桜(?)満開!】

【323時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者とともに目的の一戸建て住宅に到着。

お部屋に入ると、
部屋中に、
付箋替わりにピンク色のマスキングテープが
あちらこちらに貼られています。

ざっと、100枚は貼られているだろうか・・・・

まるで、桜の花が咲いているようです。


このマスキングテープが貼られている箇所は、
社内検査として、
現場担当者が前もって指摘箇所に貼っているものです。

でも、本来は、
内覧会までに手直しが完了されているべきものです。

もしかして、
内覧会に第三者の専門家が検査に来ると聞いて、
あわてて、社内検査をしたのかも?

このマスキングテープが貼られているいくつかの箇所を確認すると、
ほんとに細かいキズや汚れまで指摘をあげています。

しかし、ここまで細かい指摘を挙げていると、
誠意すら感じられてしまいます。

「細かいところまでチェックしていますね!」
と、施工担当者に声をかけると、

嬉しそうに、「ハイ!」


「ところで、今、マスキングテープを貼っている指摘事項は、
 社内検査のシートに書いてありますよね!」

「ハイ、記載しています!」

「社内検査シートのコピーをもらえますか?」

「社内検査シートは社内資料なのでお渡しできないことになっています。」

「すると、後日ご依頼者は、これらの手直しをどうやって確認したら良いのですか?」

「・・・・・」

「これだけの数の指摘事項を、私の方の検査では記載しませんよ。」

「そうですよね。。。」

「では、そちらで用意している今日の内覧会検査のシートに全て書き入れてください。」

「そうします。。。」


で、内覧会検査スタート。

ご依頼者とともに検査を進める施工担当者は、
ご依頼者の指摘箇所に、
新たなピンク色のマスキングテープを貼っていきます。

そして最後に私の指摘箇所に、
新たなピンク色のマスキングテープを貼っていきます。

これで、
桜(?)満開!

これらの全ての桜(?)を
内覧会検査シートに書き写すのも大変だったでしょう。。。

でも本当に大変なのはこれから。
引き渡しまでには全てを葉桜にしなくてはなりません。

こればかりは、
花の命が短いことを祈ります。

 


2010年03月24日

内覧会同行ブログ 【マンションデベの対応はいかに?】

【322時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

間仕切りの遮音仕様
『居室と水まわり、洋室と他の洋室が隣接する場合、
 天井内までプラスターボードを二重貼りとし、遮音性に配慮。
 同じ住戸内でも他の居室に音が伝わりにくいように工夫しています。』


そして、間仕切りの概念図として、
居室と居室の間仕切り壁で、
壁下地の右側がプラスターボード二重貼りでスラブtoスラブ
壁下地の左側がプラスターボード二重貼りで仕上げ床から天井まで
の挿絵がパンフレットに掲載されています。


さて、マンション内覧会。
今回のマンションは700所帯を超える完成済みマンションです。
でも、入居者はチラホラ・・・・
モデルルームに設けられた受付ではスタッフも勢ぞろいの体制です。

今回のマンション内覧会同行のお部屋は妻側で、
外壁に面し、
洋室(1)、洋室(2)、洋室(3)、トイレといったお部屋が横並びです。

内覧会検査で、各間仕切りボードの枚数を確認すると、
洋室(1)、洋室(2)間は、壁下地を挟んでボード2枚とボード1枚。
洋室(2)、洋室(3)間は、壁下地を挟んでボード1枚とボード1枚。
洋室(3)、トイレ間は、壁下地を挟んでボード1枚とボード2枚。


「間仕切りの遮音仕様がパンフレットと異なっていますね。」
と施工会社の立会い者に指摘を挙げると、

「確認します。。。」

そして、内覧会場で、
「施工図を用意し、設計者から答えさせますのでお待ちください!」

でも、いくら待っても、設計者は現れません。

待つ間、内覧レディーが、
「申し訳ありません。。。もうすぐ来ると思いますのでもう少しお待ちください。。。」

と、同じ発言が4回も!

待つこと、1時間超。
やっと、設計者が現れます。

ご依頼者も私も、呆れて文句もでません。


で、間仕切り壁の遮音仕様の説明です。

施工図の平面詳細図を見せながら、
「施工図では、検査での指摘どおりのボード枚数です。」

「間違ったということですね。」

「ハイ、パンフレットの誤記です。」

ふーーーん。。。

「パンフレットの”洋室”の一つは、主寝室の謝りです。」

ふーーーん。。。 

「だとしても、洋室(1):主寝室と洋室(2)の間仕切りは、
 片面しかボード2枚にしかなっていませんよ!
 間仕切り概念図とも異なりますよ!」

「片面だけです。」

ふーーーん。。。

「今の回答や、施工図からすると、
 このマンション全所帯でそうなっているということですね。」

「ハイ。」

「念のため、施工図のコピーを頂けませんか?」

「決まりでお渡しできません。」

「では、写真だけでも撮らせてください。」

「写真であれば良いと思います。」

で、カメラを取り出し、パシャり!


「パンフレット誤記というならば、
 マンション購入者に訂正図を提出し承認印をもらうべきではないですか?」

「・・・・・」

「売主とも協議し検討してください!」

「・・・・・」


で、後日、マンション内覧会のご依頼者から電話連絡です。

「ボード2枚貼りに手直しすることは考えていないそうです。
 訂正図についても提出するとの回答は得られないんです。

 でも、私だけの部屋ならともかく、
 マンション全体のことですので、強く主張していきます!」


この、間仕切りの遮音仕様の間違いをよく見かけます。
近々では、内覧会ブログの312時限目、314時限目を見てください。

この時は、売主も非を認め、
マンション全体のお部屋で手直し対応をしています。

でも、今回は完成済みマンション。。。。

お部屋の数も膨大で、
それよりも何も、既に入居者がいることが問題です。

1.パンフレットどおりに手直しする。
2.訂正図を提出し、マンション購入者に承認印をもらう。
3.なしくずしにする。
4.それとも・・・・奥の手。

デベの対応はいかに?

2010年03月18日

内覧会同行ブログ 【洋室が消えた?】

【321時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回のマンション内覧会のお部屋は、
ルームプラン Aタイプ 2LDK

11畳ほどのリビングダイニング(LD)、
2.8畳ほどのキッチン(K)、
6畳の洋室(1)と5.4畳の洋室(2)、
後は水周りと玄関です。

内覧会同行検査を進めると、
バルコニーでは、
避難ハッチの蓋に凹みと給気口周りのシーリング未済の指摘が2点。

引き続きお部屋の中を検査すると、
洋室(1)で、わずかな壁クロスの汚れ2箇所。

その後は、
何かないかな?何かないかな?
と、目を凝らして検査をしても指摘が出てきません。

内覧会検査を終了し、
施工会社の立会い者に私の指摘事項を説明し、
記載表に記載してもらいます。

でも、あっという間。。。

で、確認の為その記載表を見ると、
そこに掲載されている間取り図の
洋室(2)が消えているではありませんか!

そして、その間取り図の表題には、
ルームプラン Aタイプ 1LDK+S
との記載。

洋室(2)がサービスルームになっているのです!

施工会社の立会い者に、
「そちらの持っている間取り図は、お部屋の名称が異なっていますね!」

「えっ?そうなんですか?」

と、ビックリマーク。

で、私の持っている間取り図と比較してみます。

「本当ですね!洋室(2)がサービスルームになっていますね!」

マンション内覧会のご依頼者に確認すると、
「私たちがもらっている間取り図は2LDKの方です。」

「洋室がサービスルームになった理由は何でしょうね?」

「理由として考えられるのは採光面積が不足だと思います。」


ここで、建築基準法では、

『住宅の居室には、採光のための窓、その他の開口部を設け、
 その採光に有効な部分の面積は、
 その居室の床面積に対して1/7以上としなければならない。』

と定められています。

ということは、
アルミサッシの採光面積不足で
洋室という名称を使用することができず、
居室扱いとならないサービスルームというに名称変更したということ。


「こんな大きな問題をマンション購入者に知らせていないんですか?」

「でも、部屋の名称が変わっただけなので、問題はないと考えたんじゃないですかね。」

問題ない???
宅建業法上、不当表示に抵触するかもしれないんですよ!

ご依頼者の方も黙ってはいません。

「もし、この部屋を将来転売するとき、
 2LDKと1LDKじゃ売り易さが違ってくるんじゃないんですか!
 資産価値だって変わってくるでしょう!」

「・・・・・・」

「きっと、このお部屋だけではなく、Aタイプのお部屋は全部ですよね!
 どう対応するかを検討してください。」

「ハイ、検討します。」


マンション間取り図では、
サービスルームといった類の名称が使われているケースをよく見かけます。

理由は、採光面積不足!

でも、実態としては洋室として使用されます。

部屋の名称を変えれば問題ないのか?

建築基準法で、
居室の採光面積を定めている主旨が消えてしまっています。

2010年03月16日

内覧会同行ブログ 【あなたと私は無関係】

【320時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回の内覧会同行は一戸建て住宅。
あまり名の知られていないハウスメーカーが売主です。

ご依頼者と仲介業者とお部屋に入りしばらくすると、
売主担当者が現れます。

年齢は50代後半といったところでしょうか?
上下黒の服を身にまとい、

なんだか恐そう。。。

で、挨拶も無く内覧会がスタートされようとしています。

「あのー・・・、検査を始める前に私から検査の進め方を説明したいんですけど。。。」

「あんた、だーれ?」
と、売主担当者。

「私たちがお願いしました内覧業者さんです。」

やっぱり、事前に伝えていなかったんだ。。。

マンションなんかですと、
内覧業者が立ち会うのも一般的になってきてトラブルはありませんが、
一戸建て住宅で、特に小さなハウスメーカーの場合、
まだまだ、内覧業者といったものが知れ渡っていません。

内覧会当日の売主や仲介業者の時間的都合などもあり、
内覧会同行のご依頼者には、
事前に第三者による検査を伝えてもらうようお願いしています。

しかし、今回は、
仲介業者には連絡したものの、
売主担当者には伝わっていなかったようです。


「あっ、そうなんだ。」

「少しお時間を頂戴して検査の進め方を説明させていただきます!」

で、
・検査の順序
・検査の時間の目安
・検査の内容
などを説明したのち、

「最後に、私の方の検査でプラスアルファの指摘事項が出てくるかと思います。
 それらについては、検査終了後にひとつひとつその場所に行って、
 どんな指摘をあげさせていただいたかをご説明いたします。

 その時お手数ですが、
 売主担当者さんの方で用意している指摘事項記載表に追記してください。」

と、お願いします。
すると、

「あなたと私は無関係でしょっ!!!
 なんで、あなたの指摘事項を聞かなきゃならないんだ?」
と、ものすごく恐い形相です。

ここでご依頼者、
「私たちは専門家ではないので解らないことも多いので検査を依頼しています!
 仲介業者の方には事前に連絡しています!」
と、フォローしてくれます。

仲介業者はというと、
申し訳なさそうにこのやり取りを聞いているだけ。。。

「だったら、内覧業者さんの指摘事項を購入者に伝えてもらって、
 その後、購入者から言われれば直しますよ!」

と、まるで、だだっ子の様です。

「解りました。私の指摘はご依頼者に伝えます。」

私も百戦錬磨。

”こんな人もいるんだよなあー。。。”

くらいにしか思わず、ただただ冷静に対応です。

ご依頼者も、
「私たちもそれで結構です!」


で、私は単独で内覧会検査スタート。

売主担当者は、
ご依頼者をキッチンに案内し、住設機器の説明に入ります。

見ると、先程まで、ものすごく恐い形相をしていた売主担当者が、

一転!満面の笑みをたたえながら説明開始です。

しかもバツが悪そうに。。。

だんだん時間が経過して、
自分の大人げない対応に気が付いたのでしょう。

そして、いつもの営業顔に。


検査終了後、
「では、私の指摘事項をご依頼者に説明しますので売主の方は待っててください。」

「いえいえ、一緒に聞きますよ!」

「そうですか。ではお願いします!」

で、私の指摘事項もちゃんと記載してくれて、
ちゃんと直していただけるそうです。


2010年03月13日

内覧会同行ブログ 【内覧会での禁止事項】

【319時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者とともにマンションエントランスを入ると、
先ずは受付です。

受付嬢から、
「お部屋での飲食はご遠慮ください。」

「お部屋ではおトイレの使用も出来ません。
 ロビー横にあるあちらのおトイレをご使用ください。」

「はーい、解りました。
 私はおトイレは大丈夫です。」
と、ご依頼者。

すると、ご依頼者のお母さんが、

「私は行っておこうかね。」
と、おトイレへ。

「出口さんは大丈夫ですか?」

「大丈夫です。」

それから、内覧レディーと施工会社の立会い者に案内され、
お部屋に向かいます。

途中、
「おタバコを吸う場合は、こちらの喫煙所でお願いします。」

「はーい、解りました。」


お部屋に入り内覧レディーから、
インターホン、アルミサッシの指詰め防止、キッチンの水受けなどの説明があります。

引き続き、施工会社立会い者から変更・訂正事項の説明です。

すると口元で何やらクチャクチャ、クチャクチャ・・・・

そうです。ガムを噛みながらの説明なんです。

しかも、
野球の大リーガーがガムを噛んでいるかのごとく音を立てながら。。。。
今にも、唾を吐き出しそうな勢いで。。。。

お部屋での飲食は禁止じゃなかったの?

じゃなくて、

内覧会でお客さんを迎える態度じゃない!

こんな態度を見ていると、
工事中もガムを噛みながら職人達に指示をしたり、
唾を吐きだしながら現場を歩いているんだろうなあーと、
光景が目に浮かんできます。。。

しかし、この常識外れ者に対し、
「こんなことを注意するのも。。。。」
と全員が尻込みです。

KYしろよ!!!

ちなみに、
工事現場で使われている”KY:危険予知”ではありませんよ。
でも、結局KYできず、
検査終了まで、クチャクチャ、クチャクチャ。。。

受付でマンション購入者に内覧会禁止事項を説明する前に、
朝礼かなんかで、
迎える側にも内覧会禁止・注意事項を説明したほうが良いんじゃないの!


マンション内覧会を終え、
帰り際に、ご依頼者のお母さんから、
「お部屋では食べれなかったので、これどうぞ!」
と、
おにぎり2つとペットボトル入りのお茶をいただきます。

そういえば、
今日は時間が取れず、朝から何も食べていなかった。。。

帰り道の公園で、
夕陽を見ながらただ一人、
美味しく、おにぎり2つを頂きました。

2010年03月09日

内覧会同行ブログ 【指摘をキャンセルします!】

【318時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

事前に送付されてきたマンション内覧会資料で、
クオリティー記載部分を見ると、
なんだか貧弱。

念のため、マンションの公式ホームページで確認してみても、
やっぱり貧弱。

資料が貧弱であればあるほど、
売主や施工会社にとって言い訳し易いということも。。。


マンション内覧会当日、

キッチンカウンター横にあるパイプシャフトの点検口を開けながら、
「このパイプシャフトの壁は、
 ボード2枚貼りとかグラスウールを入れるとかの遮音対策はしていないんですね。」
と施工会社の立会い者に確認します。

「ハイ。パイプシャフトの壁には遮音対策はしていません。
 でも、排水管周りに遮音シートを巻いて、
 コンクリート床との隙間には緩衝材を入れています。」


ユニットバスの天井点検口を開けながら、
「洗面室などの水廻りと居室間の壁には
 グラスウールを入れて遮音対策をしているんですね。」
と施工会社の立会い者に確認します。

「居室に音が伝わらないように配慮した仕様にしています。」


この1件目で、だいたいの仕様は解った!!!

実はこのマンション、
内覧会同行を複数件、依頼を受けています。

2件目、3件目は、1件目の説明と同じ仕様で造られています。
しかし、4件目・・・・

キッチンカウンター横にあるパイプシャフトの点検口の中を覗き込むと、

グラスウールが貼られているではありませんか!

施工会社の立会い者に、
「このパイプシャフトにグラスウールが貼られていますよ!」

「遮音対策のためにグラスウールが入っています。」

その場の状況説明していれば間違いない思っているのだろうか?

「でも、これまでに見た3件はグラスウールが入っていませんでしたよ!」

「・・・・確認します。。。。」

「一応、内覧会指摘事項記載表に記載をしておいてください。」

「ハイ、解りました。」


で、内覧会会場の隅の方で、
この立会い者と現場所長と売主で何やら三者会談。

で、テーブルに戻ってきて、

「パイプシャフトにはグラスウールを入れない仕様となっています。」

「このお部屋だけ間違えたということですか?」

「ハイ。私の説明が間違っていました。グラスウールは撤去します!」

ここで、横の席を見ると、
内覧会同行のご依頼者が複雑な表情。。。。

「間違ったとはいえ、わざわざ撤去することもないですよ。」

「でも、内覧会指摘事項記載シートに記載している以上、対処しなくてはなりません。」

「だったら、指摘をキャンセルします!」


この施工会社の立会い者は生真面目なのか、
横線で削除するということではなく、
新しいシートを持ってきて、
指摘事項を1.から書き直していきます。

待つこと、約20分。

「これで、指摘事項として痕跡が残りません!」

この対応に対し、賛否両論があるかもしれません。
しかし、ご依頼者の心情を考えてということでご理解ください。


PS
このマンション、合計7件のお部屋に内覧会同行をさせていただきましたが、
同様なことが2件ありました。

同じマンション内で異なる仕様、
しかも、複数件、
果たして、何が正しいのでしょうか?


2010年03月05日

内覧会同行ブログ 【手直し費用 泣くのは誰だ?】

【317時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のお問い合わせメールです。

「今度、マンション内覧会があります。
 キズや汚れなどの指摘には自信があるんですが、
 貴社の内覧会同行ブログを拝見し、
 やはり一級建築士の専門家の見方は違うなあーと実感し、
 マンション内覧会に同行していただきたくメールいたしました。」

で、マンション内覧会当日、
マンションエントランス前で待ち合わせしていると、

「出口さんですか?今日はよろしくお願いします!」
と声を掛けられます。

ご依頼者の格好はというと、
服はベージュ系の作業着、
肩には、脚をタオルで養生したアルミ脚立を担ぎ、
資料などの入ったバッグを持っています。

ジャケット姿の私と、
いったいどちらが内覧業者?
と受付嬢に思われてしまうかもしれません。

お話を伺うと、
どうやら、マンション建設なんかに携わっている下請け業者さんとのことです。


受付を済ませ内覧会検査スタートです。

私とは別行動で検査を進めているご依頼者は、

時には脚立に登りながら、

 「この建具枠の上にクロスの隙間があるよ!」

時にはフローリングに這いつくばりながら、

 「ここのフローリングにキズがあるよ!」

時には懐中電灯で壁クロスに光を当てながら、

 「このクロスにブツがあるよ!」

などなど、
細かく施工会社の立会い者に指摘を挙げているのが垣間見えます。

ずいぶん検査に慣れていらっしゃる!!!

と、安心して私の方も検査を進めます。


しばらくすると、
ご依頼者が私の方に来て、

「ちょっと来てください!」
と、洋室へ誘われます。

すると、キズや汚れの指摘箇所を示すマスキングテープが
洋室じゅうに咲き乱れています。

「出口さん!このくらいのキズは指摘挙げても良いですよね!」

で、指を差している壁クロスのキズを眺めると、

うーん。。。かなり細かいご指摘だ!

でも、
「検査前にご説明したとおり、
 キズや汚れなどといったものに許容基準はありません。
 ご自身で気になったらとりあえずご指摘として挙げてください。
 協議が必要であれば最後にしましょう。」

「そうですよね。でもこの施工会社の立会い者は・・・・」

どうやら、指摘の細かさに嫌気がさし、言い訳などをしたらしい。

「スミマセンでした。。。気になるところを指摘してください。。。」
と、施工会社の立会い者もオトナの対応です。

ここで、

「どうせ、手直し費用は下請け業者に押し付けるんだよね!
 泣くのはいつも下請け業者だ!」

「・・・・・・」

思わず、建設業界の裏事情の会話にドキッ!


この手直し費用を誰が負担するのか?
ゼネコンによってもやりかたが違うでしょう。

キズや汚れといった責任の所在が不明確な場合、

「お前のところは、これだけ負担なっ!」

なんて、根拠もなく下請け業者に押し付けているゼネコンもあるのです。

泣くのはいつも立場の弱い下請け業者なんていう社会の構図が、
マンション内覧会でも垣間見えてしまいました。


2010年03月01日

内覧会同行ブログ 【玄関ドアの作動はこんなもの?】

【316時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行で、
玄関横の洋室で検査をしていると、
玄関の方から施工会社立会い者とご依頼者の会話が聞こえてきます。

「次は、玄関ドアの開閉状況、施錠状況の確認をお願いします!」

「ハイ。」

で、”スー、パタン”と玄関ドアを開け閉めする音。

「この玄関ドア、自然に最後まで閉まらないですね!」

「そうですね。。。この玄関ドアは気密性を上げるために
 玄関枠の周りにエアタイトゴムが取り付いているからです。
 このように取っ手を少し引っ張れば閉まりますよ!」

「今住んでいる賃貸マンションでは自然に閉まるんですけど、
 こんなものなんですか?」

「こんなものですよ。」

私の検査をいったん休止し、さらに耳を澄まし会話を盗み聞きします。

「この玄関の施錠は、防犯対策のため、
 ダブルロックになっています。
 また、サムターン回しといった窃盗手口ができないよう、
 ポッチを指で押さえながら回さないと施錠ができないようになっています。
 では、施錠の確認をしてみてください。」

「ハイ。」

で、”カチャッ、カチャッ”とサムターンを回す音。

「うーーん、なんだか鍵を閉めるとき引っかかるように思いますが・・・・」
 
「この鍵は鎌錠なので、受け金物に引っ掛けるようになっています。
 取っ手を少し引っ張れば、
 引っかからずに閉めることができますよ!」

「取っ手を引っ張らないと閉まらないなんて・・・・、
 こんなものですか?」

「こんなものですよ。
 では、次の確認事項のほうへ行きましょう!」


この説明でご依頼者が納得したのかどうか?
顔が見えませんので解りません。

私の方も内覧会検査を再開。
そして、玄関ドアもしっかりチェック。


で、ひととおりの検査を終了し指摘事項の説明です。
バルコニー、リビング、キッチン、洗面室と、
いくつかの指摘事項を挙げてから玄関に進みます。

玄関ドアを全開にして手を放します。

扉はドアクローザーに引っ張られ自然に閉まっていきますが、
エアタイトゴムを少し押したところで止まってしまい、
完全には閉まりません。

施工会社立会い者に、
「この玄関ドアは法的に常時閉鎖にしなくてはいけませんよね!
 これでは、ちゃんと閉まっていませんので調整をお願いします!」

「ハイ、調整させます。。。」

取っ手を引っ張って扉を完全に閉めた後、
ダブルロックの上下のサムターンを回しながら、

「ダブルロックの下の方のサムターンはスムーズに閉まるんですけど、
 上の方のサムターンの鎌錠が受け金物に引っかかりますね!」

「ハイ、調整させます。。。」

ご依頼者はというと、
何も言葉が出てこないようです。


ほとんどの方にとってマンション購入は、一生に一度あるかないかの出来事です。

「こんなものですよ。」

という回答に、

「そんなものかなー?」
と感じられてしまうのも無理ありません。

こんなとき、
お部屋の中に同じものはないか?
モデルルームに同じものはないか?
今お住まいのところに同じものはないか?

他の物と比較してみることで疑問が解消できることもあるかもしれません。


 

About 2010年03月

2010年03月にブログ「内覧会同行ブログ:マンション・一戸建て内覧会同行アーキスケット評判新築住宅内覧会同行業者の実録」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2010年02月です。

次のアーカイブは2010年04月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。