【320時限目】 author アーキスケット 出口
今回の内覧会は一戸建て住宅。
あまり名の知られていないハウスメーカーが売主です。
ご依頼者と仲介業者とお部屋に入りしばらくすると、
売主担当者が現れます。
年齢は50代後半といったところでしょうか?
上下黒の服を身にまとい、
なんだか恐そう。。。
で、挨拶も無く内覧会がスタートされようとしています。
「あのー・・・、検査を始める前に私から検査の進め方を説明したいんですけど。。。」
「あんた、だーれ?」
と、売主担当者。
「私たちがお願いしました内覧業者さんです。」
やっぱり、事前に伝えていなかったんだ。。。
マンションなんかですと、
内覧業者が立ち会うのも一般的になってきてトラブルはありませんが、
一戸建て住宅で、特に小さなハウスメーカーの場合、
まだまだ、内覧業者といったものが知れ渡っていません。
内覧会当日の売主や仲介業者の時間的都合などもあり、
内覧会同行のご依頼者には、
事前に第三者による検査を伝えてもらうようお願いしています。
しかし、今回は、
仲介業者には連絡したものの、
売主担当者には伝わっていなかったようです。
「あっ、そうなんだ。」
「少しお時間を頂戴して検査の進め方を説明させていただきます!」
で、
・検査の順序
・検査の時間の目安
・検査の内容
などを説明したのち、
「最後に、私の方の検査でプラスアルファの指摘事項が出てくるかと思います。
それらについては、検査終了後にひとつひとつその場所に行って、
どんな指摘をあげさせていただいたかをご説明いたします。
その時お手数ですが、
売主担当者さんの方で用意している指摘事項記載表に追記してください。」
と、お願いします。
すると、
「あなたと私は無関係でしょっ!!!
なんで、あなたの指摘事項を聞かなきゃならないんだ?」
と、ものすごく恐い形相です。
ここでご依頼者、
「私たちは専門家ではないので解らないことも多いので検査を依頼しています!
仲介業者の方には事前に連絡しています!」
と、フォローしてくれます。
仲介業者はというと、
申し訳なさそうにこのやり取りを聞いているだけ。。。
「だったら、内覧業者さんの指摘事項を購入者に伝えてもらって、
その後、購入者から言われれば直しますよ!」
と、まるで、だだっ子の様です。
「解りました。私の指摘はご依頼者に伝えます。」
私も百戦錬磨。
”こんな人もいるんだよなあー。。。”
くらいにしか思わず、ただただ冷静に対応です。
ご依頼者も、
「私たちもそれで結構です!」
で、私は単独で内覧会検査スタート。
売主担当者は、
ご依頼者をキッチンに案内し、住設機器の説明に入ります。
見ると、先程まで、ものすごく恐い形相をしていた売主担当者が、
一転!満面の笑みをたたえながら説明開始です。
しかもバツが悪そうに。。。
だんだん時間が経過して、
自分の大人げない対応に気が付いたのでしょう。
そして、いつもの営業顔に。
検査終了後、
「では、私の指摘事項をご依頼者に説明しますので売主の方は待っててください。」
「いえいえ、一緒に聞きますよ!」
「そうですか。ではお願いします!」
で、私の指摘事項もちゃんと記載してくれて、
ちゃんと直していただけるそうです。