【352時限目】 内覧会同行 アーキスケット 出口
ここは郊外にあるタワーマンション。
バルコニーから内覧会検査スタートです。
先ず目に飛び込んでくるのがこの街の景色。
ずいぶんこの街も変わったなあー。。。
昔々、この街で遊んでいたころを思い出します。
次に目に飛び込んできたのが外壁仕上げの出来栄えの悪さ。
仕上げは吹き付け塗装なのですが、
柱部分に70cm角程度の四角いひび割れ。
そして、その部分の吹き付け塗装は、
その他の部分と明らかに色や吹き付け模様(パターン)が違っているのです。
はて?、この四角い跡は何なのだろう???
内覧会検査終了後、施工会社の立会い者に説明を求めます。
「この柱にある四角い跡は何でしょうか?」
「タワークレーンのステー跡です。」
タワークレーンとはご存じのとおり、
PC板や鉄筋などの建設資材を上の階に運ぶものです。
ステーとは、
タワークレーンが倒れないようにするための支え金物であり、
タワーマンションの建設で外付けタワークレーンを使う場合に欠かせないものです。
そして、このステー跡は、
ベースプレートと言われる厚い鉄板を柱に埋め込んでいた跡だということです。
このステーを設ける箇所はそんなに多くはありませんが、
このお部屋は、
運悪く(?)、その箇所に当たってしまったということです。
「タワークレーンのステー跡だったんですか!
私としたことが気が付きませんでした。。。
現況、四角くひび割れが生じていますが、
何で穴埋めをしたんですか?」
「無収縮モルタルです。。。」
「でも、結果としてひび割れが生じていますね。」
「・・・・・」
「この四角い部分は、他の部分とくらべ塗装の色は違うし、模様(パターン)も違いますね。」
「ここの部分は、ダメ工事(残工事)として後施工をしているため仕方がないんです。」
「施工上の理由は解りますが、
マンション購入者からすれば、そんな理由は関係ありません。」
「・・・・・」
「無収縮モルタル施工後、十分に乾燥させたのでしょうか?
そのうえで、ひび割れが生じたのであれば補修する必要があります。
塗装だって、この一部分のみをダメ工事として残すのではなく、
柱一面を残せば目立たないようにできたんじゃないですか?」
「柱一面をダメ工事として残すと高所作業となり、
手摺を乗り越えて墜落事故の危険があります。」
「マンション購入者からすれば、そんな理由は関係ありません。
手間はかかるかもしれませんが、
ネットを張るなどして墜落防止を考えれば済むことです。」
「ネットを張ること自体も墜落事故の危険があります。」
「そんなことを言っていてはタワーマンションなんか施工できません。
安全帯の使用だってあるし、その他の方法だって考えられます。」
「・・・・解りました。手直しします。」
決して安全を疎かに考えて良いということを言っているのではありません。
マンション施工会社にとって、
” 安 全 第 一 ”
そして、マンション購入者にとって
” 品 質 第 一 ”
どちらも大切なのです。