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2011年03月 アーカイブ

2011年03月30日

内覧会同行ブログ 【震災 外壁ひび割れ補修方法は?】

【406時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


404時限目の続編です。

震災以降、新築一戸建て住宅の売主が
内覧会事前調査で見落としていた
2階の外壁ひび割れ調査の資料がメールで届きました。

やはり、複数のひび割れが発見されています。。。

これで、合計19本の外壁モルタルのひび割れです。


「こんなにたくさんのひび割れが生じているのに、
 外壁全面をつくり替えることを要求できないのでしょうか。。。」

震災とは言え、
入居前の新築住宅なのに、
外壁にひび割れが生じたことに不安であり納得できない様子です。。。


「売主と協議をして相手が受け入れてくれれば良いのですが、
 難しいかもしれませんね。
 外壁のひび割れをしっかり補修してもらうことが大事です。。。」

「どんな補修をしてもらえば良いのでしょうか?」

「内覧会同行の時にひび割れ周りを打診棒で調査した結果としては、
 モルタルに浮きは見られませんでした。
 後は、雨水がひび割れ部分から浸入させないことと、
 外壁リシン吹き付け塗装の仕上がり具合が大事です。」


雨水が浸入するひび割れ幅は0.2mmから0.3mm程度。

「送付いただいたひび割れ調査の資料ではひび割れ幅の記載がないので
 売主に確認してもらった方が良いです。」

「解りました!」

「それと、売主側のひび割れ補修方法も確認してください。」

「解りました!」


すると、即日にひび割れ幅と、それぞれの補修方法を記載した資料が
メールで届きます。

売主の素早い対応に感心します!

で、補修方法をみると、
2階窓上にある一番大きな0.6mm幅のひび割れには、
コーキングして部分的なリシン吹き付け塗装。

この部分は目立たない場所だし、ひび割れ長さも短い(15cm程度)ので、
これで良し!(と考える。。。)


2階バルコニーに複数集中している0.35mmから0.25mm幅のひび割れには、
コーキングしないで全面的にリシン吹き付け塗装。

雨水の浸入は大丈夫だろうか?ちょっと心配。(と考える。)


西面外壁に2本長く伸びた0.2mmから0.1mm幅のひび割れには、
部分的にリシン吹き付け塗装。

部分的なところで既存のリシンに新しいリシンを吹き付け塗装をするので、
ミミズが這ったようにならないだろうか?
仕上がり具合がちょっと心配。(と考える。)


北面外壁のあちらこちにあるアルミサッシ周りの0.2mmから0.08mm幅のひび割れには、
全面的にリシン吹き付け。

ここまでひび割れが多ければ、
見た目にも全面的にリシン吹き付け塗装をせざるを得ない!(と考える。)


外壁ひび割れ補修方法も様々。

防水の観点から一番良いのは、
ダイヤモンドカッターでひび割れ部分をVカットしコーキング。

見た目の観点から一番良いのは、
全面下地処理を行ったうえでの全面リシン吹き付け塗装。

コストの観点から一番安いのは、
部分的な塗装補修。


新築住宅購入者 vs 売主
防水、見た目、コストのせめぎ合い。

外壁ひび割れ状況によって、
新築住宅購入者も売主も納得する補修方法を協議・選択しなければなりません。

2011年03月28日

内覧会同行ブログ 【設計図相違確認は笑うことですか?】

【405時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

震災以降、運行本数が40%程度になった電車で
目的地に向かいます。

途中、目的地に近付くにつれ、
車窓から屋根にブルーシートを覆っている家々がちらほら見えてきます。

そうです。今回は茨城県内の新築一戸建て住宅内覧会同行です。

内覧会同行検査を進めると、
どうやら地震の影響は無かったように見えます。

良かった!

でも・・・


一通りの内覧会同行検査を終え、
指摘・確認事項の説明です。

「リビングダイニングとキッチンの間にあるカウンター高さが設計図面ではh=1mなんですが、
 現況はh=85cmで違いますね。」

「これは変更になっています。」と新築住宅売主担当者。

「ハイ、大丈夫です。」と内覧会同行ご依頼者。

「では、設計図面ではここに壁があるのですが、
 オープンキッチンになっているのはよろしいですか?」

「これも変更になっています。」と新築住宅売主担当者。

「ハイ、大丈夫です。」と内覧会同行ご依頼者。


「では、1階と2階のおトイレで、設計図面にタオルリングの記載があるのですが、
 現況では取り付いていませんね。」

「ここの分譲住宅全てに付けていません。そういった仕様です。」

「事前に説明を受けています。。。」

設計図面に記載があるのに、
タオルリングは取り付けない仕様というのも・・・???

でも、新築住宅購入者が了解しているのであれば、
それ以上、言えません。

引き続き、
「洋室1のウォークインクローゼットのT型(2方向)のハンガーパイプで、
 長い方と短い方が逆になっており設計図面と違いますね。」

すると、新築住宅売主担当者は、
さも、
そんなこと、どうでもいいよ!
といった顔で、
ニタニタ含み笑いをしています。

「細かいことかもしれませんが、
 新築購入者にとっては、もしかしたら許容できないものだってあるかもしれません。
 設計図面と違うことを確認することは
 ニタニタ笑うことでしょうか?」

「・・・・・・」 でも、謝ることはありません。。。


引き続き、
設計図面との相違について確認します。

では、設計図面では、
バルコニーの物干し金物が壁付けの記載なのに手摺付けになっていることを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
トイレに埋め込み収納棚の記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
洗面室にバスタオル掛けの記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
クローゼットの枕棚が45cmの記載があるのに40cmしかないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
屋根に雪止め金物の記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
レンジフードの排気ダクト150ΦにFD(ファイアーダンパー)の記載があるのに
取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
外壁の各所に化粧飾り柱の記載があるのに
取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?


新築一戸建て住宅の購入者に、
事前の説明および了解を取っていないものだってたくさんあります。

こんなにも多く、
設計図面どおりに新築一戸建て住宅を施工することが出来ないなんて、

こっちが笑ってしまいます。。。

2011年03月24日

内覧会同行ブログ 【地震の影響 新築一戸建て住宅編】

【404時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

新築一戸建て住宅内覧会同行のお問い合わせ電話で、

「売主から地震の影響で外壁モルタルにひび割れが発生したとの報告がありました。
 心配なので新築一戸建て住宅の内覧会同行のお願いをします。。。」

「ご心配ですよね。地震の影響もしっかりと調査させていただきます。」


内覧会同行当日、
ご依頼者ご夫婦と一緒に先ず販売センターへ入ります。

すると、新築住宅販売責任者、契約担当者、工事担当者の3名が、

「この度は、大変ご心配をお掛けしております。申し訳ありません。。。」

とのご挨拶。

で、工事担当者から、
現況調査をした
新築住宅の外壁モルタルにひび割れが生じている箇所を示す図面が提出されます。

ひび割れが生じている箇所は合計9箇所。

それを見た、新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者が、

「今住んでいる所や周りの住宅では、そんなにひび割れなんか生じていません。
 新築住宅なのに何でひび割れが生じるんですか!」

「やはり地震の影響だと思われます。。。」

「欠陥工事とか、施工不良ではないんですか?」

「今回のひび割れは、地震の影響によるものと考えますが、
 モルタルの乾燥収縮によるものもあるかもしれません。」

「地盤は切土で盛土より良いと調べたんですが、
 ちゃんと工事を行ったんですか?」

「工事は、きちんと行っておりますが、
 地震の影響は地盤によっても異なります。」

「柱とか構造的に問題はないんですか?」

「構造はツーバイフォーであり、面として地震力を支えています。」

「モルタルにひび割れが生じたんであれば、モルタルに問題はなかったんですか?」

「外壁モルタルはプレミックスであり問題はありません。」

「モルタルの厚さは何ミリあるんですか?」

「15mmあります。」

「モルタルにひび割れがあって、住宅が壊れることはないんですか?」

「モルタルは構造体ではありませんので、大丈夫です。」

「計15棟ある他の棟では、ひび割れは発生していないんですか?」

「先ずは、引き渡しを間近に控えた新築住宅から調査を行っていますので、
 まだ、3棟だけの調査です。
 ご入居済みのところも、これから調査を行います。」

「ちゃんと手直ししてもらえるんですよね。」

「ひび割れから雨水が入らないよに下地処理を行い、
 そのうえで見栄え良くリシン吹き付けを行います。」

私もいくつか質問や、
逆に技術的なフォローをしますが、

売主工事担当者もしっかりとした誠意ある対応です。

しかも、ご入居済み住宅も調査手直しをするそうです!


「それでは現地を確認しましょう。」

先ほどの資料をもとに、
ひとつひとつのひび割れ箇所に行き確認します。

2階のバルコニーでは、
アルミサッシの上下部分や手摺壁にいくつかのひび割れ。

1階外壁でもアルミサッシの上下部分にいくつかのひび割れ。

中には、虫眼鏡を使わないと解らないような小さなひび割れまでチェックされています。


先ほどの売主側の誠意ある説明、事前の細やかな調査、
そして、現況の被害状況を見ると、
大丈夫そうだ!

で、私は通常の内覧会同行検査に入ります。

お部屋内の検査での指摘は、
天井クロスのブツ 1箇所
木製扉の開閉時のギーギーする異音 1箇所
合計 2箇所

素晴らしい出来栄えです。

最後に、
2階の洋室などにあるアルミサッシから半身を乗り出し、
2階外壁の状況を確認します。

すると、その出窓から1階アルミサッシに向け、
大きなひび割れを発見!


検査終了後の指摘説明で、
クロスブツ、木製扉の異音を指摘した後、
発見した新たなひび割れの指摘を挙げます。

そして、
「2階外壁のひび割れは調査していないようですね。
 窓から確認できないところもありますので、
 梯子を使って、2階外壁全ての調査をお願いできますか?」

「申し訳ありません。
 梯子を使って調査いたします。」


今回、2階外壁のひび割れ調査に見落としがあったものの、
売主側の誠意が非常に良く感じられました。

地震の影響に大きなご不安を持たれていた
新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者も、

「これで安心出来ます!」

新築一戸建て住宅をこれからお引き渡しされる方、
売主の対応はいかがでしたか?


2011年03月20日

内覧会同行ブログ 【新築マンション地震被害調査は?】

【403時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼者から、
事前にメールのご連絡。

「売主から、
 『内覧会は延期をせず予定どおり行います。』
 との連絡がありました。
 それではマンション内覧会当日、よろしくお願いします。」

「了解いたしました。
 では内覧会当日、最寄駅でお待ちしております。」


ということで、
新築マンションの最寄駅でご依頼者と待ち合わせ内覧会へと向かいます。
やはり話題は、今回の地震のこと。

「購入した新築マンションに地震の被害が出ていないか心配です。」

「地震後、ゼネコンも新築マンションの被害調査を行っているはずです。
 マンション内覧会を延期しなかったということは、
 地震の被害が無かったか、少なかったということなんでしょうね。」

「だと良いんですけど。。。」


で、目的の10階建て新築マンションに到着です。

ゼネコン立会い者に案内され、
マンションエントランス、エレベーターロビー、共用廊下を通り、
お部屋に向かいます。

途中、

地震の被害は出ていないだろうか?

と、目を凝らしながら共用部分も見ていきますが、
被害は見当たりません。

「ざっと見ると、地震の被害は無さそうに見えますが、
 地震後、調査はされましたか?」
と、ゼネコン立会い者に尋ねます。

「社員総出で地震被害調査を行いましたが、何もありませんでした!」

「それは良かったです。」


で、お部屋に入り、マンション内覧会検査スタートです。

リビングに入り、内覧会の進め方を説明していると、
マンション内覧会同行のご依頼者が、
目ざとく、
「この天井と壁のところ(入隅)部分に、クロスの隙間がありますよ!
 地震の影響ではないんですか?」

「地震の影響ではないと思いまが、手直しさせていただきます。」
とゼネコン立会い者。

で、ご依頼者と別行動で私も検査を開始です。

懐中電灯を壁際に当てながら検査を進めていると、
やはりありました。

アルミサッシ額縁右上に、
ひも状によじれたクロスの皺が・・・

これは、下地の石膏ボードのジョイントのところでひび割れが生じているということで、
ここが、一番地震の影響が出やすいところです。

引き続き検査を進めていると、
またまたありました。

戸境壁に水平に走った
ひも状によじれたクロスの皺が・・・

これは、コンクリート梁と耐火遮音間仕切りの石膏ボードの境で、
コンクリートと耐火遮音間仕切りの挙動が違うので、
やはり地震の影響が出やすいところです。

マンション内覧会同行のご依頼者は、
この懐中電灯を照らすことで浮き出たひも状によじれたクロスの皺に
ちょっとびっくり顔。

でも、施工会社立会い者は、
「しっかり手直しさせていただきます!」


マンション内覧会検査も終盤、
今度は、共用廊下(今回のお部屋の範囲)の検査です。

吹き付け塗装のコンクリート手摺と壁の取り合い部分で、
縦方向に1mm程度のひび割れが走っているのを発見!

手摺から顔を出し、外部側がどうなっているかを確認すると、
やはりありました。

外部側に貼られたタイル3枚に小さなひび割れが・・・

これは、表面の仕上げ材だけではなく、
コンクリート自体にひび割れが生じているということです。

念のため、打診棒という検査道具で、
ひび割れの生じているタイルの下側を打診してみると、
やはりありました。

内側塗装面のひび割れの反対側に沿ってタイルの浮きが・・・

これは、コンクリートのひび割れに伴って、
タイルを接着するモルタルが剥離しているということです。

もしかして、他の階では・・・と、
上下階の同じ場所を確認してみると、
やはりありました。

大小は違うものの、
吹き付け塗装面のひび割れをタイルの浮きが・・・

この新築マンションのこの部分は、地震の影響を受けやすいということです。

で、このことを施工会社立会い者に指摘をすると、
「手直しさせていただきます!」

「この部分は、全ての階で調査してくださいね。」

「ハイ、解りました。。。」


地震被害調査を行ったと言ってたけど、
果たして、どんな検査をどこまで行っているんだろう。。。

外壁全てを検査することも出来ないだろうし・・・

難しい問題です。。。

2011年03月16日

内覧会同行ブログ 【地震の影響 危険負担はどうなる?】

【402時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東北地方太平洋沖地震後に、
新築マンション内覧会同行のご依頼者から
地震の影響についての質問が相次いでいます。


「リビングの壁にひび割れが生じてしまいました。
 大丈夫でしょうか?心配です。。。」

「ひび割れが壁の石膏ボードだけであればそれほど心配はないと思います。
 ただ、コンクリートへの影響がどうなっているのかは調査しないと解りませんね。」

「まだ入居間もなく、瑕疵担保期間なので売主に手直ししてもらえるんですよね?」

「アフターサービス基準を入手されているかと思いますが、
 
 ”地震などの不可抗力による影響については免責”

 との記載があるかと思いますので確認してみてください。」

「えっーーー、そうなんですかあーーー。。。」

「専有部分のお部屋だけではなく、共用部分にも影響しているかもしれませんので、
 個人ではなく、マンション管理組合として現況調査を行い、
 対処を考えられた方が良いですよ。」

これは、引渡し後の危険負担の問題。

地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
アフターサービス基準の確認が必要です。


「先日の新築マンション内覧会同行ありがとうございました。
 ただ、今回の地震で新築マンションに影響が生じているのではないかと心配です。
 確認会では、何を注意して確認すればよいのでしょうか?」

「地震の影響を受け易いのは、お部屋の石膏ボードの壁です。
 クロスの隙間が生じていないか?、石膏ボードにひび割れが生じていないか?
 を確認してください。
 あと、バルコニーや共用廊下で梁・柱・壁・床のコンクリートに
 ひび割れが生じていないかも確認してくさい。」

「もし、そういった地震の影響があった場合は、
 まだ新築マンション引渡し前なので売主・施工会社に手直ししてもらえるんですよね?」

「うーーーん。。。」


これは、契約後で引渡し前の期間の危険負担の問題。

やはり原則として、
地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
マンション購入契約条項の確認が必要です。
マンション引渡し前であれば、
マンション購入者が危険負担をしない特約が記載されているかもしれません。


「来週、新築マンション内覧会同行をお願いしていますが、
 もしかしたら、延期になるかもしれません。」

「きっと、売主、施工会社の方で調査・手直しを行っているということですね。」


これも、契約後で引渡し前の期間の危険負担の問題。

やはり原則として、
地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
売主・施工会社の善意(?)、
契約条項の特約で仕方なく(?)、
あるいは、工事中の地震保険で対応していると思われます。


いずれにせよ、
新築マンション購入契約後・引渡し前の期間で、
まだ見ぬお部屋がひび割れなどの地震の影響を受けていては、
新築マンション購入者の心情としては納得できるものではありません。

売主、施工会社に善処していただければと願うばかりです。

2011年03月12日

内覧会同行ブログ 【震災マンション内覧会】

【401時限目】                 タワーマンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東北地方太平洋沖地震の翌日、
電車が遅れていては大変と、
いつもより30分の余裕をみて駅に向かいます。

案の定、余震で総武線はストップ。
大江戸線に切り替え、有楽町線に乗り継ぎマンション内覧会に向かいます。

でも、マンション内覧会同行ご依頼者との待ち合わせ時間に1分遅れ。
「お待たせしました。申し訳ありません。」


今回のマンション内覧会同行は、
制震構造の完成済みタワーマンションです。

マンション内覧会同行のご依頼者夫妻と挨拶を終えると同時に、
デベロッパーの案内者が来てご挨拶。

「昨日の地震、恐かったですねえー。。。」
で、
「お部屋に行く前に共用部分をご案内させていただきます。」

自転車置き場や貸倉庫に案内されると、
塗り床仕上げのコンクリート床のいたるところで大きなひび割れ。

「恐ーい。。。」

と、マンション内覧会同行ご依頼者の奥さん。

非常用エレベータで目的の階に着き共用部分の中廊下を歩いていると、
いたるところで、
壁の化粧シート(ダイノックシート)が破れ、
耐火遮音間仕切り壁の石膏ボードに大きなひび割れ。

「恐ーい。。。」

と、再びマンション内覧会同行ご依頼者の奥さん。


で、そんな不安が募る中、
ようやくお部屋に入り、内覧会検査スタートです。

マンション内覧会同行のご依頼者夫妻は、
いたるところで、
クロスの隙間や巾木入隅の隙間、木製扉枠上部の石膏ボードのひび割れを見つけては
指摘をあげていきます。

そして、一通りの内覧会検査終了後、
私の指摘事項の追加です。

「この大きなFIXアルミサッシ外部の水切り部分にコンクリートの破片が何か所も落ちています。」

「バルコニーのPC柱のジョイント部分で薄塗りモルタルが剥落しています。」

「バルコニーの梁に5,6本のひび割れがあり、薄塗りモルタルが剥落しそうです。」


「恐ーい。。。」

これらは、
明らかに昨日の地震が原因!

そして、これらの地震の影響は、
今回のお部屋だけではなく、
数百所帯もある制震構造タワーマンションの
他のお部屋でも起きているのでしょう。

大事なのは、
確実な被害調査と確実な修繕!

となると、
その修繕費も莫大なものに!・・・?

でも、
瑕疵担保責任期間だから大丈夫!・・・?

なーんて思ってはいませんか。

アフターサービス基準や契約書条項をご確認ください。

地震などの不可抗力によるものは、
”免責”
となっている場合がほとんどです。

となると、
震災マンションを修繕をするためには、

修繕積立金を取り崩すことに。。。
もしかしたら、
一時金徴収かも。。。

震災マンションは、
被害調査、修繕計画、資金計画、業者選定・・・・などなど、
マンション管理組合だけでなく全区分所有者が協力して、
これから復興に立ち向かわなければなりません。


2011年03月09日

内覧会同行ブログ 【新築住宅内覧会真っ只中の漏水】

【400時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

都の西北、
3日後に引っ越しを控えた
3階建て2世帯新築注文住宅の内覧会同行です。

現地では、
まだまだ残工事がイッパイ。

職人さん達が何とか引渡しに間に合わせようと
バタバタと作業を進めています。

そんな中、
2階で内覧会検査を進めていると、

キャーーー!

ドタドタドタ・・・

1階の方で何やら大騒ぎ。。。

急いで1階に行ってみると、
内覧会同行ご依頼者のお母様が床の水溜りに滑って転んでしまったとのこと。

でも、怪我はなく、「大丈夫です。。。」

そして、電気工事の職人さんが、
リビングと納戸を仕切る引き戸枠から滴り落ちる水を雑巾で拭いています。

天井裏で漏水だあーーー。

「とりあえず、給水の元栓を閉めてっ!」

でも、水が滴り落ちるのは直ぐには止まりません。
きっと、天井裏一面に水が溜まっているのでしょう。

バケツを用意し、一通りの処置を終えた後、

「どこか水を出しているところがあったんですか?」
と、内覧会に立ち会った現場監督さんに尋ねます。

「先程まで、2階のユニットバスでお湯貼りをしていました。。。」

天井裏の給水・給湯配管ジョイントからの漏水が考えられます。

「水圧テストはしたんですよね。」

「ハイ、しました。」

「とにかく漏水箇所の特定をしなくては!」

で、早速、現場監督さんは、
応援部隊に携帯連絡。
直ぐに、応援部隊の職人さんが現れ、
天井ボードを専用ノコギリでギコギコ切断していきます。

でも、なかなか漏水箇所の特定には至りません。

とりあえず、私の方は内覧会検査を再開。

しばらくすると現場監督さんから、
「漏水の原因が解りました!
 給水管からではなく、床暖房の配管からでした!」

で、一緒に2階の床暖房のある洗面室に行ってみると、
洗面化粧台横の腰壁足元部分から
水が浸み出しているのが確認できます。

でも、何でこんなところで漏水するの?

で、話をよくよく聞くと、
この腰壁は、追加工事で仕上がった床に後から設置したもの。
その時、
床に壁下地を釘留め。
そして、運悪く床暖房の配管に穴を開けてしまったことが原因らしい。

運が悪い!・・・?

いやいや、
例え追加工事にせよ床暖房があるのは解っていたはず。

他に方法はあったのではないか?
でも、状況からすると難しいかも。。。

現場監督さんも漏水させてしまったからには、
「床を剥がして床暖房から手直しします。。。」

「1階の天井のクロスとボードが濡れてしまったところも、
 全て貼り替えてくださいね。」

「ハイ、貼り替えます。。。」

内覧会同行のご依頼者からも、

「これでは3日後の引っ越しは無理ですね。
 今の賃貸物件の延長をしなくてはなりません。
 その保証もお願いします!」

「ハイ。。。」


運悪く(?)、釘1本の代償がこんなことに。。。

2011年03月07日

内覧会同行ブログ 【花台のあるバルコニー手摺】

【399時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

今回のマンション内覧会同行は、
バルコニーに逆梁工法を採用しているマンションです。

この逆梁とは、
梁の下側でバルコニーのコンクリート床を吊っている構造で、
見た目には、幅の広いコンクリート手摺に1、2段のアルミ手摺となっているものです。

さて、マンション内覧会同行検査で、
バルコニーに出ててみると、
左半分が通常の逆梁を利用したコンクリート手摺+アルミ手摺
右半分が逆梁の4方端部を柵で囲った花台になっています。

逆梁の上面を有効利用したオシャレな設計です。

左側半分の逆梁コンクリート上面を見ると、
内側(バルコニー側)に向かって片勾配の傾斜がついています。
これは、上面に溜まったホコリが、
雨により外壁側に流れ出さないようにして、
マンション外観を汚さないためのものです。

でも、お部屋側からみると、
逆梁コンクリート手摺の内側が汚れてしまう難点があります。。。

続いて右側半分の花台部分を見ると、
逆梁上面の中央部長辺方向に、
幅3cm程度、深さ1cmから3cm程度の水勾配を取った溝があるのです。

これは、なかなか良い案!!!

植木鉢に水をあげた時に出てくる泥水で、
逆梁コンクリート手摺の内側を汚さないといった意図です。

と、思ったのは束の間。。。

よくよく見ると、
逆梁の上面は片勾配のままになっているではありませんか。

これでは、
溝の向こう側(外部側)の泥水は溝に流れてきますが、
溝のこっち側(バルコニー側)の泥水は、
逆梁コンクリート手摺の内側を汚してしまいます。

普通に考えたら、
逆梁コンクリート手摺の上面を、

”逆への字”にして、泥水が溝に流れるようにするだろっ!

施工会社の立会い者に指摘をしても、
ただただ、狼狽するばかり。

で、内覧会場で責任者登場。

「私も、施工段階でオカシイなと思い、設計者に確認しました。
 でも、設計者はこれで良いという回答でした。」

「これで良いという理由はなんでしたか?」

「・・・・・」

「設計者が良いと言えば、オカシイこともそのままにするんですか?」

「・・・・・」

「何か理由もあるかもしれませんので、
 設計者に確認してから回答をいただけますか?」

「ハイ。。。」


後日の回答です。

当初の設計意図に関して、
ベランダの逆梁コンクリート手摺の上面は、
一般的には内勾配で設計しているため今回のマンションもそのように当初設計。
その後、花台用の溝を提案した際に、
溝より内側を外勾配(溝に向かっての勾配:”逆への字”)にする案もありはしたが、
深くは追求しなかった。
そのため、土が内側に流れてくることは想定していなかった。

案があったんだから想定していたんじゃないの?

ホームセンターの丸型の植木鉢をいくつか購入して花台に設置し、
水を入れて流れを検証。
今回購入した植木鉢だと、植木鉢の中心が溝よりも外側に設置されるため、
落ちてきた泥水は溝に流れて内側の手摺壁を汚すことはなかった。

植木鉢の水抜き穴を溝より内側にしたら手摺壁を汚すんじゃないの?

ただし、植木鉢の種類や大きさに関しては、
全てを検証できたわけではない。

いくつかの種類の植木鉢で検証したらどうなの?

近所のホームセンターで購入できそうな植木鉢では、
泥水がコンクリート手摺内側に流れてくることは無いことを確認したため、
このまま非処置としたい。

こんな検証にそもそも意味が無いんじゃないの?

こんな回答をすること自体、
恥ずかしくないのだろうか。。。。

2011年03月02日

マンション内覧会同行ブログ 【ケンカはしないで。。。】

【398時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口


マンション内覧会同行のご依頼者と最寄駅で待ち合わせ。
待ち合わせ時間10分前に、

「出口さんですか?」

と、ご依頼者から声がかかります。

「今日は、嫁さんと僕の両親も連れてきました!」

後ろを見ると、ご両親が頭を下げながら、
「よろしくお願いします。」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
と、皆さんにご挨拶した後、
「たくさんの目で検査した方がしっかりとチェックできますよ!」

で、和やかな雰囲気でマンションに向かいます。


マンション内覧会の受付を済ませ、
いよいよ検査のスタートです。

ご依頼者ご夫妻は、
マンション施工会社の立会い者とともに、各お部屋をチェックして回ります。

ご両親は、
それぞれおもむろに、各お部屋をチェックして回ります。

途中、気になった点を2、3、施工会社に声をかけ、
内覧会シートに指摘事項を記載してもらっています。

しかし、20分程すると、
もう、手持無沙汰。

我が息子夫妻のマンション内覧会検査を眺めています。

更に20分ほどすると、
ご両親のご主人の方が、

「そんなちっちゃなクロスの隙間なんてどうだっていいんじゃないのか?」

「いや、高額な買い物なんだから、しっかりチェックしないと!」

引き続き息子夫妻のマンション内覧会検査を眺めています。
で、更に20分ほどすると、

「そんなちっちゃなクロスのキズなんてどうだっていいだろっ!」

「気になるから指摘を挙げているんだろっ!」

「そんなちっちゃなことを気にする息子とは思わなかった!」

「うるさいなあっ!」

だんだん険悪な雰囲気です。

ここで、ご依頼者の奥さんの方が、

「ケンカはしないで。。。」

と、悲しそうな顔。

しかし、その願いもむなしく、

「もう、付き合っていられんっ!」

と、玄関ドアを開け出てしまいます。
そして、その後を追いかけご両親の奥さんの方も出ていきます。

引き続き、
ご依頼者夫妻は内覧会検査を進めますが、
20分、30分・・・
ご両親は戻ってきません。

そして、マンション内覧会終了。


その後、ご両親とはどんな会話になるのでしょう。。。

お部屋のキズは施工会社が直してくれますが、

親子間の心のキズはご自身達で直さなければなりません。

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