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2011年05月 アーカイブ

2011年05月31日

マンション内覧会同行ブログ 【景色を邪魔する竪樋配管】

【419時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内にある地上8階建ての中規模新築マンション内覧会同行です。

マンション内覧会のご依頼のあった6階のリビングに入ると、
バルコニー越しに周りの景色が一望できます。

でも、でも、でも、
その景色を邪魔する異物があるのです。

この異物の正体は竪樋。

竪樋とは、
バルコニーに吹き込んだ雨水を下へと流すための配管なのですが、

その竪樋が
なんとバルコニー先端に取り付けられているではありませんか!

壁際に配管するのが常識だろっ!

もしかしたら、バルコニー床コンクリートに穴を開け忘れたのか?

で、間取り図を確認です。
すると、やはり壁際に竪樋配管の表記があるのです。

しかし、このお部屋は妻側なので、
壁際といってもバルコニー床コンクリートに穴を開ける必要がなく、
バルコニーの外側での配管の表記になっています。


何か竪樋の経路を変更した理由でもあるのだろうか?

と施工会社の立会い者に確認です。

「竪樋がバルコニー先端に配管されていますが、何か変更理由でもあるのでしょうか?」

「壁際に配管するためには、
 バルコニー床下の横引き配管を斜めにしなくてはなりません。。。」

「だから何?」

「・・・・・」
思い付きで言い訳をしようとすると言葉に詰まります。

「別に斜めに配管したって良いじゃないですか!
 間取り図では壁際の配管になっているし、訂正図も無いのですから、
 契約間取り図に記載の壁際に直すべきではないですか!」

「はぁー。。。。でも。。。。手直しするにはこのお部屋だけではありませんし、
 他のお部屋のマンション内覧会検査では何も言われていません。」

まーだ、思い付きで言い訳をしようとしています。

もしかしたら、そんな言い訳をしたのは、

他のお部屋の購入者達に、
改めて手直しすることを説明するのが恥ずかしいと思っているのだろうか?

あるいは、
費用がもったいないからと思っているのだろうか?


ここで、マンション内覧会同行のご依頼者も、

「竪樋がバルコニー先端にあるなんてイヤッ!
 景色が大事!
 絶対直して!」

「社内で検討して回答させていただきます。。。。」


後日マンション内覧会同行ご依頼者からのメールです。

『ご報告
 マンション内覧会で指摘していただいた項目は全て直してもらえました!
 雨樋の写真を添付させていただきます!』

で、その添付写真を見ると、
景色を邪魔する異物はなくなっていました!

でも、
マンションの中央付近のバルコニーでの手直しは、
竪樋を貫通するために床コンクリートに穴を開けてしまったのだろうか?

報告が無いので解りません。。。。


2011年05月25日

内覧会同行ブログ 【駐車場土間コンクリートの水溜り】

【418時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「私は設計事務所の監理建築士です。
 弊社にて設計・監理しました新築住宅の外構工事(駐車場の土間コンクリート)で
 水溜りができるという問題が発生しました。
 その件でご相談したくご連絡させていただきました。」

とのメールが突然入ります。

私が内覧会同行をした新築住宅での問題発覚の苦情?

と一瞬思いましたが、
そうではありません。

どうやって解決したら良いの?

という設計事務所の監理建築士からのご相談です。


駐車場土間コンクリートに水溜りが出来ない様にするには、

水勾配1/50程度はほしいところです。

おそらく、その水勾配1/50が確保できていないのでしょう。。。


「水溜り発覚後、
施工業者が勝手に行った対策はモルタル薄塗り材による部分補修。
しかも、
補修方法の説明もなく、施主の許可なく留守中に実施。

それに対し施主は、

『工事の進め方・監理体制はどうなっているんだ!』
『仕上がりが悪い!』

とクレームです。」

部分補修では見た目にもパッチワークみたいになりクレームになるのも当然です。
しかも、モルタル薄塗り材ではコンクリートの質感と異なります。

「施主、設計事務所、施工業者と打ち合わせのうえ次に行った対策は、
 モルタル薄塗り材による全面補修です。

それに対し施主は、
『水溜りが改善しない!』
『モルタル薄塗り材にひび割れが出てきた。』
とクレームです。」

そもそも、モルタル薄塗り材の補修ではひび割れが生じるのも当然です。
本来なら、
メッシュ筋を入れたコンクリートの打ち増し8cmから10cm程度はほしいところです。


「補修をする度に状況がどんどん悪い方向にいっております。
 もう、既設の土間コンクリートを壊して、
 新たに土間コンクリートを打ち直すしか方法がないと思っていますが、
 施主の当然の権利として強く言えるのでしょうか?」

権利うんぬんというよりは、
施主、設計事務所、施工業者で誠意をもって対策を協議するしかありません。

しかし、これまでの経緯と施主の心情を考えると、
今の段階となっては土間コンクリートのやり替えが良いのかもしれません。


もし、モルタル薄塗り材の部分補修、全面補修の前のご相談だったら、

・水溜り部分にスリットを設け玉砂利を入れる。
・水溜り部分に浸透式の排水枡を設置する。

などなどの提案も考えられたのですが。。。


問題が発覚したとき、
その対策の検討には経験と知識が必要です。

失敗の積み重ねは
施主からの信頼を失うだけです。


2011年05月19日

内覧会同行ブログ 【アフターサービス規準はありません】

【417時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都郊外の新築注文住宅の内覧会同行です。

検査を進めると、本当に出来が悪い。。。

クロス下地が凸凹。
クロスのいたるところに隙間。
建具のあちらこちらにキズ。

もっと悪いのは、

納まりがなっとらん!

それでも建築の技術屋か!

と言いたくなってしまいます。

そんな出来の悪さに、
内覧会同行のご依頼者も、

「今日の内覧会検査で発見出来なかったものでも、入居後に手直してもらえるんでしょうか?」
と、私に尋ねてきます。

「一般的には、契約書の中にアフターサービス規準があって、
 その記載内容に従って手直ししてくれると思いますよ。」

「アフターサービス規準って何ですか?」

「契約書の一つとして付いていませんでしたか?」

「さあーーー?」

「では、後で住宅メーカー立会い者に確認してみましょう。」


ここで、
アフターサービス規準とは何か?

新築住宅の売買や建築請負では、
売主や施工業者は民法等に定める瑕疵担保責任を負うこととされています。

しかし、
”住宅の品質確保の促進等に関する法律”で定める、
・構造耐力場主要な部分
・雨水の浸入を防止する部分
については、
売主または施工業者の責任機関を強制的に引渡しから10年とする。
という以外に、

瑕疵とは何だろう? 

瑕疵担保責任期間はいつまでなの?

と、法律の素人にはよく解らない。。。

で、
アフターサービス規準の登場です!

先ほどの、
・構造耐力場主要な部分     10年
・雨水の浸入を防止する部分  10年
以外に、

・室内床のきしみ音         2年
・クロスの剥がれや隙間      2年
・建具の開閉不良          2年
・設備配管の漏水          2年
・塗装の剥がれ          1.5年

などなど、
無償で手直しする項目と保証期間が
売主独自の内容で、
事細かに、具体的に、解り易く記載されているのがアフターサービス規準です。

しかし、このアフターサービス規準は、
ほとんどの売主が採用しているものの、
法律上義務付けられているものではなく任意なのです。


で、内覧会同行検査終了後に、
住宅メーカー立会い者に確認です。

「契約書の一部として、アフターサービス規準を渡していないんですか?」

「当社では、アフターサービス規準はありません!」

その存在すら知らなかった内覧会同行のご依頼者も、

「アフターサービス規準は無いんですかっ!」

「ありません。
 ですから、今日の指摘以外は補修はしません。」
と、住宅メーカー立会い者もクールに言い放ちます。

「えーーーー。
 じゃあー、もう一回検査し直さないと心配!」

で、改めて1時間ほど検査延長です。。。


あなたの購入した新築住宅やマンションには、
アフターサービス規準がありますか?

2011年05月16日

内覧会同行ブログ 【地割れ、ひび割れ、原発が恐い】

【416時限目】                  新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


埼玉県内の新築建売住宅の内覧会同行です。

1時間に2、3本の電車しかないローカル駅で朝10時にお待ち合わせ。
駅に到着ししばらく待っていると、

「アーキスケットさんですか?」
と年配の方から声がかかります。

「ハイ、今日はよろしくお願いいたします。」

「車で来ましたので、どうぞ。」

で、ロータリーに駐車してある車まで案内されます。

ナンバープレートを見ると、
福島県の”白河” ナンバー

で、車に乗り込み現地に向かいます。

「朝何時に出られたんですか?」

「4時30分ころです。」

「そんなに早く出られたんですか?」

「途中、道に迷ったりしてギリギリでした。」

「ところで、地震はどうでしたか?」

「ハイ、自宅は半壊してしまいました。
 でも、地震保険に入っていたお陰で、50%の保険金が入りました。」

で、デジカメで撮影した、
自宅半壊の状況や道路の地割れなどなどの写真を見せてもらいます。

生写真を見ると、地震被害の実感がさらに出てきます。

「白河は原発から近いんですよね。」

「今住んでいる所からだいたい70kmのところにあります。
 放射能漏れも心配なので、
 保険金を新築建売住宅の頭金にして引っ越しをしようと決めました。」

「そうだったんですかあー。。。」


で、新築建売住宅内覧会検査スタートです。

すると間もなく、

「ちょっと見てください!
 建物周りに地割れがあるんです!地震の影響じゃないですか?」

外に出て、外構部分に生じている地割れを見てみます。

確かに、幅1cm程度の地割れが7,8本。

「建物外周基礎は健全ですし、その周りの状況から考えても、
 外構工事で行った盛り土が締め固まっていないために生じたものだと思います。」

「そうですか。良かった!」

今度は、

「フェンスの基礎にひび割れが入っていますが、大丈夫でしょうか?」

見ると、コンクリートブロックの上端に塗ったモルタルに微細なひび割れが生じています。

やはり、周りの状況を確認したうえで、
「これは、モルタルの乾燥収縮によって生じたものですね。」

「大丈夫なんでしょうか?」

「今すぐに、問題になることはありません。」

「そうですか。良かった!」


やはり、地震の被災者は、
地割れ、ひび割れに対し不安であり敏感になっています。

私としては、
その不安を少しでも解消してもらえれば思います。


その後、内覧会同行検査を進めると、
建物の出来は、素晴らしいもので指摘が3箇所程度。

その指摘事項を説明した後、
ホルムアルデヒド濃度が0.03ppm未満という測定結果をご説明すると、

「その機械では、放射能濃度測定は出来ないんでしょうか?」

「残念ながら出来ません。。。」


地震は天災。
しかし、被災者の中には人災を被っている人たちもいっぱいです。
人生を一変させてしまう天災・人災。
運・不運を考えさせられる内覧会同行でした。


2011年05月09日

内覧会同行ブログ 【度が過ぎる近隣住民の要望事項】

【415時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは東京都人気エリア。
新築注文住宅の内覧会同行です。

4m道路を挟んで古い住宅が立ち並び、
こちらも敷地境界ギリギリでの新築注文住宅建設です。

ですから、
工事途中も近隣住民に色々と気を使ったらしい。。。


2階のリビングダイニングとキッチンを検査していると、
何だか解放感が無い?

それは何故かというと、
バルコニーに出る
リビングダイニングのアルミサッシ(掃き出し窓)のガラスも、
キッチンのアルミドアのガラスも型板ガラスなのです。

普通、
バルコニーに面するリビングダイニングは透明ガラスを使うんじゃないの?

と、2階平面図を確認です。

すると、そこに記載されているのは、

もちろん(?)、”透明ガラス”

ガラスの種類を間違えている!

で、売主担当者に指摘です。

すると、
「ここは、透明ガラスから型板ガラスに変更されています。」

「えっ!、何でですか?」

「実は、4m道路を挟んだ向こう側の近隣からの要望です。」

「要望って何ですか?」

「『透明ガラスだと、覗かれるのでいやだ!』というこで変更しています。」

で、新築注文住宅の内覧会同行ご依頼者に確認すると、

「工事途中、売主から話があり、
 今後の近隣とのお付き合いもあるので、泣く泣く了承しました。。。」

「そうですかあー。。。」

「でも・・・・、それだけではないんです。。。」

「他に何かあるんですか?」

「実はその近隣から、
 『バルコニーからこちらが見えてしまうので
 バルコニー手摺の上に目隠しルーバーを付けてほしい!』
 と言われているんです。
 そんなことまで対応しなくてはならないんでしょうか?」


ここまで要望する近隣も度が過ぎている!

「先に住んでいる住民が優先なんてことはありません。
 後から入居する人も平等です。
 しかし、
 今後、近隣とのお付き合いをしていかなければならないことを考えると難しい問題ですね。
 私には答えが出せません。。。」

「そうですよねえー。。。。」


でも、でも、でも、
新築注文住宅着工まえに、

売主が近隣説明と調整をしているんじゃないのか!

いくら近隣の要望が出たからといって、

ただ、伝書鳩のように新築注文住宅購入者に話を持ってくるな!

話が出た段階で、近隣住民を説得するのも売主の仕事だろっ!

ということで、
売主から改めてお話合いをしてもらうことを依頼します。


それにしても、
そんな売主担当者に当たってしまったことも悲劇。。。
それ以上に、
そんな近隣住民と今後お付き合いしていかなければならないことも悲劇。。。

でも、何とかうまくやっていってほしいものです。

2011年05月01日

内覧会同行ブログ 【クロスの出来はこれが普通なの?】

【414時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

同じ売主、施工会社が手掛ける、
東京都郊外の第三期新築マンション。

マンション内覧会同行のご依頼者は、
第一期のマンションに賃貸として入居しており、
この地域やマンションが気にいったので、
待ちに待って、この第三期新築マンションを購入したとのことです。

マンションエントランス前で待ち合わせをし、
受付を済ませます。
そして、
内覧会の為に応援に来た年配の施工会社担当者に案内され、
お部屋に入ります。

うーーーん・・・指摘が多く出そうだなあー

と、内覧会同行のプロの直感が働きます。


で、内覧会検査スタート。

色々と指摘・問題点が出たルーフバルコニー、一般のバルコニーの検査を終え、
リビングダイニングの検査です。

懐中電灯で壁面を横から照らすと、
いの一番に、
薬を包むオブラートみたいなものが壁の入隅部に貼りついているのです。

指摘記載シートに、
”LDK 壁入隅部にクロスのり汚れ”
と記載。

引き続き、検査を進めると、

アルミサッシの枠にも、のり汚れ。
壁クロスジョイント部にも、のり汚れ。
木製扉にも、のり汚れ。
カウンターの天板にも、のり汚れ。

リビングの至るところに、のり汚れ。

こんなにのり汚れがあるお部屋を見たことがありません。。。

このお部屋を担当したクロス職人の仕事が、雑・雑・雑・雑・雑・・・・・

そんなクロス職人だからクロスのり汚れ以外にも、

クロスジョイントの隙間。
クロスの膨れ(ブツ)。
クロスの浮き。

リビングの至るところに、クロスに関するあらゆる不具合。

きりがありませんので、
指摘事項記載シートに書くのも止めました。

そして、リビングダイニングだけではなく、
キッチンも、和室も、洋室も、サービスルームも、WICも、洗面室も、トイレも、玄関も・・・


検査終了後、マンション内覧会同行ご依頼者。

「最初は、クロス汚れや隙間の指摘をしていましたが、
 だんだん、だんだん、これが普通なのかな? と思って、
 指摘をしませんでした。。。」

「これが普通なんてことはありません。
 今、お住まいになっているお部屋と比較すると解りますよ。
 そうですよねっ、施工会社さん!」

「・・・・・・、私の経験から言っても、悪いですね。。。」

「余りにも指摘の数が多くて、ひとつひとつ指摘をすることも出来ません。
 再度(?)、売主・施工会社の自主検査を行ってください!!!」


後日の再内覧会同行です。
同じくマンションエントランス前でご依頼者と待ち合わせ。

「今住んでいるお部屋のクロスは綺麗でした!」

「どこまで綺麗になっているか、しっかり確認しましょう!」


で、今回は、
この第三期新築マンション施工を担当した
主任クラスの担当者に案内され、
お部屋に入ります。

なんだか良さそう。。。

と、内覧会同行のプロでなくても解ります。


そして、各お部屋の全てのクロスをチェック。

すると、のり汚れの指摘が1箇所だけ。
クロスジョイントの隙間、クロスの膨れ(ブツ)、クロスの浮きは見当たりません。

マンション内覧会同行のご依頼者は、

「この前の内覧会の時とはぜんぜん違う!!!」

そして私も、
「綺麗になりましたね!」
と、このマンション施工の担当者に言うと、

「全てのクロスを貼り替えました!」


施工会社が、補修や一部貼り替え、クリーニングでの手直しではなく、
全てのクロスを貼り替えなくてはならないほど、
内覧会の時のクロスの出来は悪かったということです。。。


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