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マンション内覧会同行 アーカイブ

2012年01月31日

内覧会★同行ブログ 【仕様という言葉を鵜呑みにするな】

【467時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行検査でバルコニーに出てみると、

バルコニー戸境い壁から20cmくらいの位置の外壁に、
15cmΦのベントキャップというフード型の金物が取り付いています。

このベントキャップは、
キッチンレンジフードからの排気口。

ということは、
さんまを焼いた煙やら、ステーキを焼いた煙やらが
このベントキャップから出てくるということです。

ベントキャップの下側にある羽の向きを確認すると、
”ハの字”の形状。

これでは、バルコニー戸境い壁の1年後は真っ黒になるのが目に見えます。

立ち会っている施工会社担当者に、

「このベントキャップのハネは、”ハの字”に開いていますね。
 これではバルコニー戸境いの壁が真っ黒になってしまいますね。」

「そうですね。」

「こういった壁際に取り付けるベントキャップは、
 通常、排気の方向を片側にするハネ形状のタイプを使用するんじゃないですか?」

「内覧会場で上司に確認します。。。」


で、内覧会場。

内覧会シートの指摘事項の読み合わせ。

確認会の日程調整。

内覧会シートにマンション購入者のサイン。

でも、ベントキャップの説明には来てくれません。


すると内覧レディーが、

「確認が長引いているようですので、
 先に取り扱い説明書の確認をさせていただきます。」

と、分厚いファイルを取り出し、
40冊近い取り扱い説明書をひとつひとつ説明。

それが終わっても、
まだ、ベントキャップの説明には来てくれません。

「まだ、確認が長引いているようですので、
 先に共用部分の説明に行きましょう。」

「いいえ、説明を聞くのを先にしましょう。」

すると、マンション内覧会同行ご依頼者が、

「コーヒーをもう一杯もらえますか?」

この程度の回答をするのに、何十分待たされるのだろう。。。。


で、ようやく2杯目のコーヒーを飲み終える頃、
施工責任者が登場。

「ベントキャップは下向きタイプを使っているので壁を汚すことはありません!」

この人解っていない!

「ハネがハの字になっている下向きタイプを使っているから、
 壁を汚すことになると言っているんです。」

「こういう仕様ですから。」

黄門様の印籠のように、

”こういう仕様だから”と言えば、何も言えなくなると思っているのだろうか?

「では、その仕様を見せてください。」

「・・・・」

「そんなことは、設計図にも仕様書にも掲載されていないでしょう。」

「ハイ。。。」

「でも、売主が作っている自社の標準仕様書に記載があるかもしれません。」

「・・・・」

施工会社の一個人あるいは現場の人間だけの知識・実力だけで、
マンションの品質が変わって良いものではありません。

また、ミスをした場合、隠蔽されることだって考えられます。

ということで、

「施工会社の一担当者の回答ではなく、
 売主にこの件を伝え、
 売主の標準仕様書を確認したうえで、
 確認会のときに
 売主から回答をしてください!」


仮に売主の標準仕様書に記載がなくても、
こんなことは、マンションを造るうえでの常識(?)です。

このマンション。

売主は、日本を代表するデベロッパー。
施工は、マンション建設ではNO1のゼネコン。

これまで、同じ売主、同じゼネコンのマンションを
数多く内覧会同行してきましたが、

ベントキャップは、常識ある選定をしていましたよ!


2012年01月21日

内覧会同行ブログ 【手直し方法の変更と責任回避】

【465時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

60所帯弱の
コンクリート在来工法の新築マンション内覧会同行です。

早速、バルコニーから検査スタートです。

柱や梁はアウトフレームで、
コンクリート逆梁の上にアルミ手摺を取り付ける形状です。

この場合、
一般的には逆梁の天端高さで下の階と上の階でコンクリートを打ち継ぐため、
打ち継ぎ目地を設けます。

打ち継ぎ目地とは、
コンクリートを打ち継いだ隙間から、
雨が入り込まないようにコーキングで防水するもので、
見た目には、幅20mmくらいのゴムみたいなものです。

そこらへんのマンション外観を見ると、
フロア毎に水平方向に線が見えるのが打ち継ぎ目地です。

ところがです。
この打ち継ぎ目地が逆梁周りのどこを見渡しても一切ない!


で、内覧会場で協議です。

「バルコニーの逆梁周りに打ち継ぎ目地がありませんね。」

「申し訳ありません。手直しさせていただきます。。。」

「どうやって手直しするのでしょうか?」

「ダイヤモンドカッターでタイルを切り取り、コーキングして打ち継ぎ目地を設けます。」

「コンクリート部分はどうするんですか?」

「コンクリート部分もダイヤモンドカッターで切り取ります。」

「逆梁は断面欠損にならないようコンクリートフカシはされているんですか?」

「フカシがされています。」

「柱の外部側は足場も無いですが、どうするんですか?」

「足場を組んで手直しします。」

「打ち継ぎ目地が無いのは、このお部屋だけではないですよね。」

「全所帯、手直しします。」

「マンション引渡しまで2週間くらいしかありませんが、
 手直しできるのでしょうか?」

「出来ます!」

手直し方法と言い、手直し期間と言い無理がある!(?)
本当に手直し出来るのだろうか?

まっ、売主兼施工会社の販売責任者と現場責任者が、
手直し出来ると豪語するのだから
何とかするのだろう。。。


で、後日、販売責任者から、
突然、私あてに電話が入ります。

「実は、設計者も含め社内会議を開き、
 打ち継ぎ目地を設けるのではなくタイル面に撥水材を塗布する方法で対応したいと思います。」

「内覧会での説明の手直し方法は無理がありますよね。
 でも、何で私に連絡するのでしょうか?」

「指摘を受けましたので先にご連絡をしようと思いまして・・・」

「先ずはマンション購入者に連絡し
 手直し方法について説明をするべきではないでしょうか?
 それで、不安に思われたらこちらに相談の連絡があると思います。」

「では、マンション購入者に連絡させていただきます。」


で、今度は、マンション内覧会同行のご依頼者からメール連絡です。

「売主とアーキスケット様で方針決定された事項があるとお伺いしましたので、
 認識が合っているかを確認させてください。

 バルコニーのコンクリート打ち継ぎ目地について、
 マンション内覧会では打ち継ぎ目地を設けるという話でしたが、
 目地を設けるのではなく、
 タイル面に撥水材で防水する対応を行ったとのことでした。
 
 この方針は、売主兼施工会社とアーキスケット様で相談して決めたと伝えられたのですが、
 この認識は合っていますでしょうか?」


オイ、オイ、オイ・・・・

いつの間にか、
私が撥水材塗布という手直し方法を相談され決めたことになっている!

あり得ない!
私だったら、撥水材塗布なんて手直し方法は考えませんっ!

責任回避をするなっ! (怒)


打ち継ぎ目地の存在を見落としている施工と言い、

内覧会協議で、出来もしない手直し方法を行うと豪語したことと言い、

手直し方法を変更し、撥水材塗布といった安易な方法を取ったことと言い、

その手直し変更について責任回避することと言い、

そんな売主・施工会社があるんですね。。。。


2012年01月09日

内覧会同行ブログ 【新春はじめてのマンション内覧会】

【463時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新春、はじめてのマンション内覧会同行です。

新年早々、色々な指摘が挙がりましたので列挙しちゃいます。。。

・南面バルコニー排水溝内に雨水の水溜り跡
  レーザーレベルで計測しても一部逆勾配になっていまーす。

・南面バルコニー天井リシン吹き付けで黒い穴がいっぱい。
  ジャンカ(コンクリート不具合)補修無しでリシン吹き付けがされているぞ!

・南面バルコニーコンクリート手摺外部側で伸縮目地のシーリング防水忘れ。
  これは外部足場繋ぎ部だっ!

・南面バルコニーコンクリート手摺上部で吹き付け塗装の剥がれ多数。
  外部足場解体時のキズ(?)これでは塗装裏に雨水が入りこんじゃうよ!

・バルコニーの排水配管の縦樋・呼び樋が白く汚れている。
  内覧会なんだから綺麗にしておいてよ!

・妻面室外機置き場のアルミサッシ水切り金物の下のシーリング忘れ2箇所。
  雨が降ったら漏水してもおかしくないぞ!

・妻面外壁部の全ベンドキャップ、全クーラースリーブ周りのシーリング忘れ。
  同じく、雨が降ったら漏水してもおかしくないぞ!

・妻面外壁部の縦樋固定金物が錆びついている。
  ステンレス製なのに、もう錆び付いているよ!

・リビングダイニングのアルミサッシ枠が凸凹いっぱい。
  アルミサッシの曲がり(?)をハンマーで叩いて直るわけないでしょ!

・リビングダイニングの照明器具の位置が図面よりズレテいる。
  問題ないにせよ、訂正図でなおされるべきでしょ!

・リビングダイニングの大型アルミサッシガラスに大きなキズ。
  せっかくの富士山の景観が台無しだ!

・キッチンのレンジフード幕板が未固定。
  幕板を指で押すとズレてしまうよ!

・洋室1の物入れ引き戸枠の取付が上下で10mm斜め。
  引戸扉が縦枠に当たってギーギー音がするよ!

・洋室1の壁が下り天井高さ位置で8mm斜め。
  許容値は3/1000だったよね!

・洋室1の柱が上記と同じ位置で10mm斜め。
  GLボードなのに何でこんなに斜めになるの?

・洋室2の網戸が平行四辺形になっていて閉めても隙間がある。
  これじゃー、蚊が入ってしまいます!

・洋室2物入れの全ての棚が幅が小さく(製作間違い)ダボに乗っかっていない。
  棚板を手前にズラして誤魔化さないでよ!

・洋室2のフローリング面材が幅1cm、長さ10cm程度剥がれている。
  フローリングを無理やり嵌め込んだらこうなっちゃいます!

・廊下の壁下地が大きく凸凹。
  クロス下地のパテ処理があまりにも悪い!

・廊下物入れのビスキャップ2箇所取り付いていない。
  単純な取付忘れだな。。。

・北面バルコニーコンクリート手摺スリット部の塗装忘れ。
  プライマーまで塗っているんだから忘れないでほしい。。。

・北面バルコニー天井のリシン吹き付け塗装ムラ。
  縦樋があってやりづらいのは解るけど、もう少し丁寧にやってよ!

・玄関SD上部下り壁出隅のクロスのキズ。
  材料搬入で傷つけたな!

・ポーチのメーターボックス扉下部で長尺シートがV字に切断されている。
  コンクリートこぼれをそのままにして貼っているからV字に切断。あり得ないっ!

・ポーチ、外廊下の巾木部分が仕上がっていない。(モルタル凸凹、ウレタン防水未済)
  未済と言うけれど、長尺シート貼る前にウレタン防水巾木じゃないの?


ここまで、マンション内覧会同行ご依頼者が気が付いた指摘は、
バルコニー天井のジャンカと
アルミサッシ枠の凸凹と
キッチンレンジフード幕板のズレのみ。

素人の方では、
意外と気が付きそうで気が付かないものなんですね。

その他、キズ、汚れ等、
マンション内覧会同行ご依頼者の指摘も合わせると、
合計49箇所の指摘です。


テレビの、”新春はじめてのおつかい”
のように、
泣けてきちゃいますね。。。。
  


  

  

2012年01月04日

内覧会同行ブログ 【マンション引渡し後の勝手な手直し】

【462時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会からマンション引渡しまで、
色々とトラブル続きで、

何度、確認会を行っても手直しがされない!

売主と施工会社に大きな不信感を抱いてしまったマンション購入者から、
マンション引渡し当日の内覧会指摘事項の最終確認のご依頼です。

「せっかくですから、
 初めてのマンション内覧会同行と同じ内容の検査をさせていただきます!」


お部屋に入り、
先ずは、これまでのマンション購入者が指摘した手直しの確認です。

指摘事項はキズ・汚れといったものがほとんどで、
内覧会シートに記載されている指摘項目は全て手直し完了!

しかしです。。。

改めて私の検査を行うと、
合計25項目の指摘が挙がります。

避難ハッチの凹みやアルミサッシのビス抜け・きしみ音、網戸のほつれなどなど、
簡単に手直し出来るものだけだったらまだ良いのですが、

図面と異なる納まりにしてしまっている指摘事項が2か所発見されます。

これまでに、訂正図や変更説明などなかったらしく、

マンション購入者も、

「こんなことは、頻繁に起こるものなのでしょうか?」

と、更に売主・施工会社に対する不信感を増します。

図面と異なる1つは、
排水配管の位置が異なるというもので、
図面の位置では基礎に当たってしまいます。

原因は、
意匠図と構造図の整合性が取れておらず、

設計の初歩のミス。

こればかりは、絶対に直らない。。。

残りの1つは、
テラスと植栽部分を隔てるコンクリートの立ち上がりが無い!
といったもの。

「このほうがつまづかない。良かれと思って変更しました。」
との回答です。

これは現場の勝手な判断。

何が良いか悪いかは、個人個人の主観で異なります。

売主・施工会社に不信感を抱いているマンション購入者も、

「雨の時の泥ハネだってあるんだから、設計図どおりに直してもらいたい!」

ということで、
当初の設計図どおりに手直ししてもらえることに・・・・


後日、マンション購入者からのメール相談です。

「今日、突然、売主担当者から電話があり、
 『これから直ぐに管理人の鍵を使ってテラスの手直しに入らせてもらいたい。』
 と連絡がりました。
 しかし、私達の立会いのオファーをしたにも関わらず、
 私達がいない時に職人さん達が入り、
 勝手に手直し工事がされてしまいました。
 
 マンション引渡し後に、
 テラスと言えども勝手に入居者の立会い無しで入られることは
 あまり気持ちの良いものではありません。

 現場の方の考え方に更なる不信感を抱いております。。。」


で、添付されていた手直し写真を見ると、

テラスの先端に、10cm角のコンクリート製品(敷地境界ブロック)を
モルタルで敷き並べただけ。。。

固定用のアンカーも打たれていなければ、
防水や塗装といった仕上げ工事すらされていません。

他の所帯や共用部分では、
鉄筋を組み、型枠を組み、コンクリートを入れ、防水がされ、塗装がされているのです。

またも、現場の勝手な判断で、
現場にとってやり易い手直し工事がされてしまっているのです。

これは、手抜き工事!?

そこで、本来の設計図どおりの手直し方法についてアドバイス。


後日、マンション購入者からのメール報告です。

「売主から、テラスの立ち上がりコンクリート工事の概要および工程表が送られてきました。
 設計図どおりの仕様で手直しの検討をしていただいておりますので、
 そのまま着工をお願いするつもりです。」

2011年12月25日

内覧会同行ブログ 【構造図を見ても解りませんよ】

【460時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の14階建て新築マンション。

最近のマンションでは超高層だけではなく、
この程度の階数のマンションでも、
バルコニーや共用廊下の壁にALCといった製品が使用されているのが主流です。

個人的な感想としてはちょっと残念。。。

しかし、今回のマンションの構造は、
柱も梁も床も壁も、
全てが現場でコンクリートを流し込んで造られるRC在来工法です。


お部屋の検査を終了し共用廊下の検査です。

壁の仕上げはタイル貼り。
在来工法なので、
柱際には構造スリットと呼ばれる柱と壁の縁を切るための伸縮目地が、
廊下の壁各所にみられます。

しかしです。

何故か、出窓下の壁には構造スリット部分の伸縮目地があるものの、
出窓の下の床と出窓横の壁に構造スリット部分の伸縮目地が見当たりません。

うーーーん、
おそらくこの場所には構造スリットが入るんじゃないかなあー?

念のため、上の階、下の階の同じ場所を見に行くと、
やっぱり、構造スリット部分の伸縮目地がありません。
おそらく、1階から14階まで無いのでしょう。

もしかして、この場所は構造スリットは入らなくて良いのかなあー?

マンション内覧会に立ち会っている施工会社の担当者に尋ねても、

「解りません。。。」

「では、内覧会場で構造図を見せてもらえますか?」

「ハイ、解りました。。。」


で、マンション内覧会場です。

構造図の用意をお願いし、
現場所長も交え内覧会検査のまとめ(指摘事項の確認)を行います。

5分、10分と経過し内覧会検査のまとめを終了しても、
構造図が用意されません。

「構造図はまだですか?」

「今、取りに行っています。。。」

で、5分、10分・・・・・

「構造図はまだですか?」

「では先に共用部分の見学をしたらどうでしょう。」

「いいえ、構造図を持ってくるまで待ちます。」

すると、現場所長が、

「構造図を見ても、構造スリットは解りませんよ。」

?????

この発言は何を意味しているんだろう?

構造図には構造スリットの記載が無いということなのだろうか?
でも、そんなことは無い!

では・・・・

内覧業者ごときが構造図を理解することができないということなのだろうか?
もしかして、馬鹿にしている?

「貴社施工のマンションは百件以上見させてもらっています。
 貴社構造図の標準仕様も承知しています!
 とにかく、構造図を見せてください。」

すると、内覧会場の別なテーブルに置いてあった構造図が用意されます。

なーんだ、すぐそこにあったんだ!

では、何故?直ぐに持ってこないの?

それはさておき、構造図を開きます。

やっぱり、
出窓部分にも構造スリットの記号▼があるではありませんか!

「おそらく、コンクリートには構造スリットは入っているものの、
 伸縮目地を設けず、タイルをそのまま貼ってしまったんだと思います。。。」

「構造スリットが入っていなければ大変なことになりますものね。
 いずれにせよ、タイルをめくって構造スリットが入っていることを確認することと、
 タイルにひび割れが生じないように、
 構造スリット部分には伸縮目地を設けることが必要ですね。」

「解りました。。。」

「念のため、このお部屋だけではなく、上の階、下の階、1階から14階までですよ!
 それと、構造スリットがあることを証明する写真を撮っておいてください。」

「解りました。。。」


内覧会場での協議も終え、エントランスに向かうと、

「すみませーん。私、このマンションの売主の責任者です。」
と名刺交換を要望されます。

「万が一、構造スリットが入っていない場合、
 耐震偽装に匹敵するものです。
 構造スリットが入っていることを確認することと、
 タイルの伸縮目地を設けることについて、
 施工会社任せではなく売主としても確認してください。」

「解りました。」


敷地を出て駅に向かう途中、
施工会社の人が走り寄り、

「すみませーん。私は施工会社の技監を担当しているものです。」
と名刺交換を要望されます。

「技術監査の担当でしたら、
 今回の構造スリットの確認と手直しをしっかり監理してください。」


後日、マンション内覧会同行ご依頼者からのご報告。

「今日、再内覧会に行ってきました。
 構造スリットの件はタイルを上から貼っていたようで、
 一連の作業の写真を見させてもらいました。
 写真は社外へは持ち出せないそうで、
 出口さんに確認してきただく事が出来ず残念ですが、
 きちんと説明をしてもらえたので大丈夫かと思います。」

2011年12月19日

内覧会同行ブログ 【和室6畳が4.5畳に?】

【459時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼者から
事前に送付されてきた資料を確認します。

その中に、
訂正図と呼ばれるものが入っています。

これは、マンション購入契約時の間取り図から
現況が変更となってしまった場合に提出されるものです。

本来、マンション購入契約時の間取り図から
変更が無いことが理想なのですが、

・役所の指導による変更
・改善
・施工上の都合

といった理由から変更になる場合があります。

送付されてきた訂正図を確認してみると、

和室の6畳が、
4.5畳+板畳(幅60cm程度)に変更されているのです。

変更の理由は何なんだろう?

マンション内覧会の時に聞いてみよう!


マンション内覧会当日、
和室に入ると、

アレッ???

畳が6畳分あるではないですか!

変更になったんではなかったのか?

でも、板畳は変更図どおり60cm程度の幅で敷き込まれています。

お部屋が広くなったのか?

そんなことは無い。

このお部屋は壁芯で、
3.31m×2.45m。
実質の広さは約5.0畳なのです。

マンション内覧会に立ち会っている施工会社の担当者に、

「変更図では畳割りが4.5畳に変更になっていますが、
 現況は6畳です。
 訂正図から更に変更したんでしょうか?」

すると、慌てて自分が持っている内覧会シートの間取り図を確認しています。

「本当ですね。。。間取り図と異なった畳割りですね。。。」

「そもそも、当初和室6畳の畳割りが4.5畳に変更した理由はなんだったんでしょうか?」

「うーーーん? 解りませんので内覧会場の方で確認します。」


内覧会場です。

数十分待ち、ようやく現れた訂正図に関して解る方。

「訂正図の和室6畳を4.5畳の畳割りに変更した理由は、
 当初の6畳の畳割りだと畳の縦と横のバランスが悪く、
 板畳を設け4.5畳に変更しました。」

これは改善と言えるのだろうか?

「でも、現況は板畳もあるし、6畳の畳割りになっていますよ!
 これでは、板畳を覗く広さ4.5畳に、
 むりやり6畳の畳割りになっています。
 当初の畳のバランスよりさらに悪くなっているのではないでしょうか。」

「・・・・・・」

「訂正図から更に変更した理由は何でしょうか?」

「・・・・・・」

どうやら、施工会社は6畳への再変更の認識は全く無い。
畳業者が、4.5畳の畳割りに変更されているのを知らないで、
4.5畳の広さも中で、
無理やり6畳の畳割りをしたのでしょう。

マンション内覧会同行のご依頼者も、

「私も和室の畳が変だと思いました。。。。」

「現況で良しとするか?、やはり4.5畳の畳割りにするか?
 それとも契約時の板畳を無くして6畳にするか?
 いずれでも対応してもらえますよね。」

「ハイ。。。」


後日、マンション内覧会同行ご依頼者からのメールです。

「マンション内覧会翌日に、採寸のため再度お部屋に入ったところ、
 施工会社の方より和室に関して再度お話がありました。
 畳の変更に関しては、確認書にサインをしているため、
 4.5畳への畳への変更しかできない旨の説明でしたので、
 その通りに進めていただくことになりました。」


マンション内覧会直前に、
訂正図が送られてくる場合があります。

変更理由が役所指導であるならば仕方がないとも思えますが、

改善といった場合、
マンション購入者にとって本当に改善なのだろうか?

施工上の理由の場合、
マンション購入者にとって不利になっていないのだろうか?

を疑ってみることも必要です。


 

2011年12月13日

内覧会同行ブログ 【新築マンション突貫工事のツケ?】

【458時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行ご依頼者と
最寄駅で待ち合わせ現地に向かいます。

マンションエントランスの目の前、
道の向こう側のコンビニエンスストアに十数名の職人さん達の人だかり。。。

その皆が皆、私達一行に視線を向けています。

そして、受付を済ませお部屋に向かう途中、
やっぱり職人さん達があちらこちらに。

「まだまだ、職人さん達がいっぱいいますね。
 新築マンションの引渡し日はいつなんですか?」

「2週間後なんです。
 そもそも、新築マンション内覧会も当初の予定から1ヶ月ほど遅れたんです。。。」

もしかして、突貫工事?

指摘事項が少ないと良いんだけど。。。。

でも、やっぱり。。。。


先ずはバルコニーから検査です。

逆梁のコンクリート手摺の外側を覗いてみると、

何と! 
横引きのドレーン(排水口)呼び樋と竪樋が接続されていません。

その排水配管周りのコンクリートには亀裂があり、
エフロレッセンス(白華)までが浸み出ています。

外壁タイルの小口には大きな隙間があちらこちらにあり、
これでは雨水が入り込み、
将来的には、タイルが剥がれ落ちるのが目に見えます。

逆梁と柱のコンクリートの取り合いには、
コンクリート打ち継ぎ目地なんかはなく、一体どうするんだろう。。。。

掃き出しのアルミサッシ水切りの下部に指を入れてみると、
シーリング防水さえ忘れている。
これではリビングダイニングが漏水してもおかしくない。

天井塗装の出来も悪く、アンカーボルトの跡がしっかりと残っている。

2段積みのクーラー室外機置き場は転倒防止アンカーも打たれていなく、
クーラースリーブ周りは隙間だらけ。。。

バルコニーの検査だけでも40分を要してしまいます。


リビングダイニングに戻ると、
床フローリングにご依頼者が付けた付箋が一面びっしりと。

お部屋内の検査も油断は出来ません。

先ず気がついたのが、
大きな大きなFIXガラスにキズ多数。

その他のガラスでもキズが各所に発見され、
合計6枚のガラスの取り替えが必要です。

オプションのピクチャーレールは、
ビス留め位置の間違えで穴だらけ。

アルミサッシ枠にもビス抜けが2箇所見つかります。

洋室では、木製扉の戸当たりも付いておらず、
物入れ内では壁から釘が飛び出してさえいます。

洗面室では、図面に記載の火災報知機が付いておらず、
三面鏡と壁の間には大きな隙間がありシーリングさえ行われていません。

トイレでは、床石の長さが短く、巾木との取り合いに大きな隙間。
手洗いの点検口はビス留めさえされていません。

玄関周りでは、下足入れ内のパネルが割れ、
玄関扉枠の塗装は下塗りだけで仕上げ塗装さえされていません。

ポーチ周りでは、
手摺のモルタル補修跡に塗装もされておらず、
メーターボックス内ではピーコンモルタル埋めさえ忘れています。


これらの原因は、
突貫工事だったという理由だけなのでしょうか?

いいえ。。。
売主・施工会社担当者の建築知識、現場管理能力の問題です。

そして、そのツケはマンション購入者に。。。

「年内に引っ越しをする予定ですが、
 引っ越し後にも手直しをすることになるのでしょうか。。。」


2011年12月07日

内覧会同行ブログ 【床コンクリートのひび割れ調査は?】

【457時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の新築マンション内覧会同行。

今回のお部屋は13階で、
東京スカイツリー、東京タワー、富士山と、
人気3大名所を眺めることができます。

検査を始めると、
いの一番に目についたのが、
バルコニー天井面に太いミミズが這ったような塗装の補修跡。

これは、間違いなくひび割れ補修跡だ!

それにしても、補修跡が目立つ!

今度はユニットバスの検査です。
ユニットバスの天井点検口を開けると、
またしても、
天井の床コンクリートにひび割れ補修跡。

ここも、内装工事が始まる前に床コンクリートのひび割れ調査がされていたことが解ります。


引き続き、洗面室の検査です。
15cm角程度の床点検口を開けてみると、
偶然にもその部分の床コンクリートにひび割れが走っている。

しかも、15cm角程度の点検口なので、
ひび割れがどこまで続いているのかは解りません。

このひび割れは、
運悪く(?)、内装工事前に発見することが出来なかったのでしょう。。。

それにしても、
床コンクリートのひび割れが多いんじゃない?

原因は何なんだろう?


そういえば、
3日後の同じマンションの内覧会同行ご依頼者から送付されてきた資料の中に、

【東北地方太平洋沖地震の影響を受けた構造物の安全性についての検証】

というものがあったのを思い出します。

震災以降、8ヶ月以上も経過しているのに、
まだまだ、震災を経験した新築マンションの内覧会が続いているのです。。。。

施工中、
しっかり検査がされ、適正な補修がされているのであれば良いのですが。。。。


内覧会場で、現場責任者(?)との協議です。

「見える範囲だけでも補修されているものを含め、ひび割れが3ヶ所見つかりました。
 ひび割れ補修方法はどのようにしているんですか?」

「売主と協議し、その仕様に従い行っています。」

「日本建築学会のひび割れ補修方法という理解でよいですか?」

「ハイ。。。。」

「仕上げで隠れて見えない範囲が心配になってしまいますが、
 震災後のひび割れ発生箇所の調査資料はあるのでしょうか?」

「震災後、調査を行い記録を残しております。」

「このお部屋だけでもその記録を見せてもらうことは出来ますか?」

すると、

「このお部屋は13階ですね。。。。。
 ・・・・・・・
 地震があったのは、12階床のコンクリート工事の時です。」

「えっ!、すると、このお部屋のひび割れは地震の影響ではないんですか?」

「そうですね。。。」

「ひび割れの原因は何なんですか?」

「コンクリートの乾燥収縮が考えられます。」

「でも、床下はPCコンクリート床(工場製品)ですよね。
 乾燥収縮の可能性は低いのではないでしょうか?」

「そうですね。。。」

「地震の影響を受けていない13階以上のお部屋では、
 ひび割れ調査はしていないのでしょうか?」

「いいえ、全て行っています。」

見落としはあるかもしれませんが、
ユニットバス天井裏の床コンクリートにひび割れ補修跡があるということは、
確かに調査はされていると思われます。

でも、ひび割れの原因は不明。。。。

今となっては、原因を究明することも困難です。。。。

・バルコニー天井のひび割れ補修跡は目立たなくなるよう再補修。
・洗面室のひび割れは、ひび割れ範囲を確認のうえ補修。

を依頼して、
このお部屋のマンション内覧会同行検査は終了です。


ちなみに、
3日後の22階のお部屋では、
システムキッチンの床下点検口内で、
床コンクリートのひび割れが発見されました。。。。

2011年12月02日

内覧会同行ブログ 【洋室セレクトプランなのに和室仕様】

【456時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行で、
リビングダイニングに隣り合う洋室3の引き戸を全開。

すると、
その光景は何だか違和感を覚えます。

この違和感の原因は、
物入れの扉が白木の枠なのです。
そう、和室の押し入れの襖の枠に使われる、あの白木なのです。

洋室セレクトプランなのに何で和室仕様なの?

施工会社の立会い者に確認すると、

「このお部屋は、セレクトプランで和室か洋室かを選べるもので、
 物入れの枠までは変更の指示がありません。」

「洋室なのだから物入れの扉だって変更されるのが常識ではないでしょうか?」

「・・・・・」

「物入れの枠が白木のままという説明は聞いていますか?」
とマンション内覧会同行のご依頼者に確認すると、

「聞いていません。。。」

「では、内覧会場のほうで説明を聞いてみましょう。。。」


お部屋の検査も終了し、内覧会場です。
担当者がセレクトプランに関する資料(図面)を持ってきます。

その内容を確認すると、
・フスマ(LD?洋室) → 間仕切り+引戸
・タタミ → フローリング
・板間 → フローリング
・押し入れフスマ → クロス貼り

うーーーーん・・・・・

押し入れの白木枠までの変更は確かに記載されていません。
現況のお部屋と相違はないのです。

でも、でも、でも・・・・

マンション購入者は、
洋室のセレクトプランを選んだから、全てが洋室仕様になるものと思ってしまいます。

「扉のフスマ紙はクロス貼りに変更してあるのに、
 枠だけ白木を残した理由はなんだったんですか?」

「ここは押し入れとして残し、布団を入れられるようにです。」

と、訳の解らない回答です。

マンション販売のプロだったら、

マンション購入者に違和感を抱かせるような仕様にするな!
と言いたい!

「取り替えてもらうことは出来ないのでしょうか。。。」
とご依頼者。

「図面どおりですから。」

ここが非常に難しい。。。

とりあえず、

「この扉を変更する場合の見積書を作成していただけませんか?」

「引渡しまで、1ヶ月しかありませんので難しいです。」

「1ヶ月もあれば変更することはできますよ!」

「扉の大きさとか色とか、色々とお打ち合わせをしなければなりません。」

対応をしたくないという態度が見え見えです。

「では、他の洋室にある物入れ扉の仕様で良いです。」

「解りました。。。」


後日、ご依頼者からのメールです。

どうしようもないのは承知の上でのご相談です。
和室を洋室に変更した件ですが、

私はあのお部屋に入った瞬間に、何これ?!

と、とても違和感を感じました。
その場では施工会社の立会い者がとりあってくれず、
あきらめて次の検査を進めましたが、
その後も、そればかり気になっておりました。。。
考えれば考えるほど嫌で嫌でたまりません。。。

内覧会終了後、再度その件で売主から話があり、

・他の人もいるから、うちだけ変更することは出来ない。

・料金の負担も出来ない。

・直すなら、引き渡しにも間に合わない。

と言われました。

一応数日後に、大掛かりな手直し工事ではなく、
簡単に手直しするとしたらいくら位かかるかとった連絡が来るそうです。

数日後。

和室の件は扉のみの変更で、50万円近い見積書を渡されました。。。

サービス(値引き)も端数のもという感じで、
まったくの誠意も何も感じられず残念でした。

とりあえず、
壁紙シールみたいなものでDIYするか、
良さげなリフォーム業者を探すか考えたいと思います。。。。


物入れの扉の交換だけで、50万円?!

扉自体はせいぜい3万円前後じゃないの?
枠周りのボード下地処理やクロス貼りだって、たかがしれている。

配慮不足を棚に上げ、
ボッタクリの見積書を提出するなんて、

まったくの誠意も何も感じられず残念です。。。


2011年11月28日

内覧会同行ブログ 【新築マンション引渡し日の検査】

【455時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、明後日、新築マンションの引渡しがあります。
 その引渡し日でも内覧会同行の検査をしていただけますか?」

「ハイ、大丈夫です。」

「実は、マンション内覧会の時の私達の指摘は200箇所以上。
 でも、確認会、再確認会・・・・を行っても、ちゃんと手直ししてもらえません。
 とうとうマンション引渡し直前になってしまいました。
 マンション引渡し前日に再・・・・確認会を要望しましたが、売主から、

 『マンション引渡し前日は予定が詰まっている。』 

 などの理由で拒否されました。。。」

「そうなんですかあー。。。
 ただ、今となっては明後日がマンション引渡し。
 売主も日本を代表するデベロッパーですからきちんと対応していただけると思いますよ。」


で、当日、最寄駅で待ち合わせ。

「午前中、マンション引き渡し手続きを行ってきました。
 売主からは、今日の内覧会業者の検査で出た指摘事項も含めて、
 全て直していただけると約束をしました!」

「良かったです!」

現地に着くと、
事前に売主から連絡が入っていたのか、
施工業者の所長と主任(?)の2名が対応です。

お部屋に入ると、
綺麗には仕上がっていそう。。。。

そして検査を進めることおよそ2時間。

ご依頼者から、「どうでしょう?」

「今の状態で最初のマンション内覧会程度かもしれません。」

「そうなんですかあー。。。」

私の指摘事項で新たに25項目。
その中でも、間取り図と異なった仕上げ・仕様になっているのが数多く見つかります。

「洋室1のウォークインクローゼット内のハンガーパイプの長さが、
 間取り図と比較すると短いんじゃないですか?
 変更したなら、変更理由と訂正図が渡されるべきじゃないですか?」

「10cm程度の変更では訂正図を渡しません!」

何という言い訳!!!


「南面バルコニーの排水口金物(ストレーナー)の位置が
 バルコニーの右左で反対側になっていますよ!
 変更理由は何ですか?訂正図は渡されないんですか?」

「変更理由は・・・・・、調べてから回答します。」

そんなことも解らないの?

当初の間取り図に記載の排水口金物の位置では、
おそらく下部に地中梁があって排水できないのが理由と推察できます。

初歩的な設計ミス!!!


「北側のテラスの端部に
 間取り図に記載されているコンクリートの立ち上がりがありませんね。
 変更理由は何ですか?訂正図は渡されないんですか?」

「・・・・・」
ちょっと間を置いてから、

「これは、コンクリート立ち上がりが無い方が良いんじゃないかと思い変更してます。」

理由になっていない!!!


後日、新築マンション引渡し検査のご依頼者からのメールです。

先日はお世話になりました。

あの後、売主の営業部へ先日の件をメールしましたところ、
担当者を交えて、設計変更についての説明が行われることになりました。

素人の私達でどこまで説明を理解できるのかが心配ですが、
説明が理解できなければ、
業者の言いなりになりかねません。。。

後で解らないことを出口さんに相談出来るよう、
書面で残す形で説明を求めています。。。

設計図通りに直してもらいたいと主張しても良いものなのでしょうか?

このようなことは、頻繁に起きるものなのでしょうか?

今後、アドバイスをいただけますと有りがたく思います。


この後、1ヶ月以上に渡り、
新築マンションの売主と施工業者とスッタモンダが続きます。
それは、またの機会に。

2011年11月23日

内覧会同行ブログ 【手抜き工事?コストダウン?】

【454時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行検査も終盤。

ご依頼のあったお部屋の範囲で共用廊下の検査です。

共用廊下に面する洋室1の腰窓の水切り下部に指を突っ込むと、
そこは空洞。

コーキングを忘れているぞ!

念のため、腰をかがめ目視確認。
やっぱりコーキングがされていません。

お隣の住戸は? と確認すると、
やっぱりコーキングされていません。

上の階の住戸は? と確認すると、
やっぱりコーキングされていません。

全戸、共通して手抜き工事なのだろうか?


で、マンション内覧会に立ち会っている施工会社担当者に、

「アルミサッシの水切りにコーキングがされていませんね。」
と指摘です。
すると、

「当社の仕様としては、アルミサッシの水切りにはコーキングをしないことになっています。」

「あまり聞かない仕様ですね。
 でも、バルコニーにある掃き出し窓はコーキングされていましたよ!」

「掃き出し窓と妻面にある腰窓は雨掛かりとなるためコーキングをしています。」

確かに、この共用廊下にある腰窓の水切り高さは、
上階の共用廊下先端の位置から45度角線の上にあり、
雨掛かりとは考えない範囲にあります。

「御社の仕様ということであれば、
 モデルルームでも水切りにコーキングしていないんですね。」

「ハイ、していません。」

「ここのマンションだけではなく、他のマンションでも水切りにコーキングしていないんですね。」

「そうです!」

この売主兼施工会社のマンションの内覧会同行は、
過去、1、2度しかなく、しかも最近では記憶にありません。

ちょっとハッタリをかけて、

「以前、御社のマンションの内覧会同行検査をした時は、
 腰窓下の水切りにコーキングがされていたと思いますが・・・・」

すると、
「3年ほど前から、社内仕様としていますので、
 それ以前のマンションだったんではないでしょうか。」

「・・・・・」
辻褄の合った回答に脱帽です。

「万が一、腰壁の水切り部分から漏水があった場合は、
 保証してもらえるんですよね。」

「アフターサービス規準にも記載しておりますが、
 雨による漏水の場合は、10年間の保証をしております。」


”必要の無いコーキングは行わない。” 

その腰窓1箇所のコーキングをしないことで、1000円前後のコストダウン。
それが積もりに積もれば大きな金額。

そのコストダウンの徹底ぶりは、ある意味感心します。

でも、
数千万円もするマンション購入者に対し、
1000円前後のコストダウンのために不安を抱かせてしまうのも、
どうかと思います。

最近のアルミサッシ水切りの形状には、
コーキングする部分にアルミプレートで蓋をしてある商品もあります。

せめて、
そういった商品を使用していれば、
”コーキング忘れ”といった疑惑を抱かせることもないのではないでしょうか?

でも、
「それでは、コストダウンにならない!」

と回答されそうです。。。


2011年11月12日

内覧会同行ブログ 【確認会 誠意無きゼネコンの対応】

【452時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者から、
確認会の結果報告のメールです。

先日は、マンションの内覧会にご同行いただき有難うございました。
当日はこちらが不慣れなこともあり、
いろいろと失礼があったかと思います。申し訳ありません。

指摘箇所是正の確認会が先週ありましたので、
ご報告を兼ねご相談させていただきたいのですが・・・・

結論は、
”軽微な指摘箇所は直っていたものの大物の指摘箇所は手が付いておらず、
 今週末に再確認会が決まりました。”

具体的には出口様に指摘していただいた、

・キッチン横の腰壁のバチリ(斜め)
・共用内部廊下の壁のクロスに多数のブツブツ・・・・(何百か所?)
などの指摘箇所が手を付けられておらず、そのままになっております。

また、
・フローリングキズ、浮き
などが新たに発見されました。


ゼネコンの方も、

「全く手を付けていませんねーーー。」

と仰っていましたが、
マンション購入者に見せる前に、

ゼネコン側では事前に検査はしないものなのですね。。。

ゼネコンの担当者は、内覧会の時と違う方(今回は2名)でしたが、

「この指摘は重い(手直しが難しい)ので、やりたくないですね。」

と言うばかりで・・・・


・共用内部廊下の壁のクロスに多数のブツブツ・・・・(何百か所?)について

「下手でひどい仕上げですね。
 でも、これ以上日数が遅れると大変なことになりますよ!」
(引渡し日が迫っているからだと思われます。)


・キッチン横の腰壁小口のバチリ(斜め)について

「キッチンを全部取り替えることになるから、大掛かりな工事になります。
 バチりでしたら、実際の使用には何の問題も無いですよ!」


・フローリングの浮きについて

「これ以上修正すると、
 この部分のフローリング1枚だけ組み合わせに違和感がでますし、
 養生期間にも差が出て良いことはありません。
 もう、やり直さない方が良いですよ!」

といった対応でした。。。

そう言われると、私も強いことは言えず、
結局、
「一応、内覧会シートに記入はしますが、
 現場の工事担当の方に判断してもらって直せる箇所は直してもらいましょう!」

というゼネコンの説明を飲みましたが、
この感じですと、また、

「難しいし、重たい手直し工事だから!」

と言って、全く対応してもらえず、
そのまま手直し工事が残って時間切れとなり、

このまま、マンション引渡しを迎えるんだろうなあーーーー

と思ってしまいます。。。

今週末の再確認会で、
どのように対応していけばよいのでしょうか?

確かに、
キッチンの壁のバチりなどはキッチンの使用には不便が無いとは思いますが、

「全部取り替えるのが大変だから、 
 指摘事項には挙がっていたけれども、あえて、やらなかった!」

と言う
ゼネコンの姿勢に対し不信感が大きく、
キッチンを見るたびに気分が下ってしまいそうです。。。。

もちろん、
修正を繰り返すことで質や見栄えが悪くなっては元も子もないので、
どのあたりで妥協すれば良いのか悩んでいます。

お手すきの時に何かアドバイスをいただければ幸いですが、
いかがでしょうか?
よろしくお願いいたします。


私から。

ゼネコンも非を認めている手直しに対し、

難しい手直し工事だから・・・・

手直しに時間が掛かるから・・・・

手直しするとこれ以上に悪くなるから・・・・

といった理由は誠意の無い回答ですね。

再確認会でゼネコンの対応が悪ければ、
不信感を抱くような回答をするゼネコンではなく、
売主の責任者に、
現況の不具合やゼネコンの対応について
お話しされた方が良いのではないかと思います。


それにしてもマンション内覧会で、
建築の素人であるマンション購入者だけだった場合は、
こんなにも誠意の無い対応なのだろうか。。。。


2011年11月07日

内覧会同行ブログ 【クーラー用点検口がいっぱい】

【451時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都郊外の新築マンション内覧会同行です。

事前のご相談で、
「マンション内覧会同行のご依頼者がクーラー取付をオプション業者に頼むと、
 クーラー冷媒管が先行隠蔽配管になっていなかったので、
 配管代が、16m分64,000円の別途請求になりますと言われました。」

「16mも冷媒配管をしなくてはならないんですか。。。
 どこから、どういった経路で配管するんですかね?
 まさか、お部屋の壁や天井に露出して配管するわけでは無いでしょう。。。」

「マンション内覧会に臨むに当たり資料を整理しておりましたら、

 ”マンションの申し込みに際しての注意事項”
 の中に、
 クーラーの設置や配管に関して触れたものが出てまいりましたので、
 明日のマンション内覧会に持参いたします。」


マンション内覧会同行当日、
ご依頼者とともに2LDKのお部屋に入ると、
壁や天井のいたるところに45cm角の点検口があります。

思わず数えちゃいました。

1,2,3,4・・・11、12、13,14,15

2LDKなのに、

何と15箇所もの点検口が、
”でーん” と壁や天井に存在感を示しています。

点検口がある理由は、
排水管の水漏れ確認や設備配管の点検のためのものもありますが、
この15箇所のうちのほとんどが、
クーラー取付用の点検口なのです。

その点検口を開けてみるとオプション業者が言っていたように、
先行隠蔽配管にはなっておらず、

その変わりとして、
直径10cmの塩ビパイプが天井裏に置いてあるのです。

その塩ビパイプの中にクーラー冷媒管を通していけ!

ということだ。

1例として、
共用廊下側にある洋室2のお部屋にクーラーを取り付けようとすると、

洋室2の壁の点検口を開け冷媒管を突っ込み、
トイレの壁点検口を開け冷媒管を配管・接続し、
LDの天井点検口を開け冷媒管を配管・接続し、
ウォークインクローゼットの天井点検口を開け冷媒管を配管・接続し、
洋室1の天井の点検口を開け冷媒管を配管・接続し、
洋室1の壁の点検口を開け冷媒管をバルコニーに出さなければなりません。

たったひとつのクーラーを取り付けるために6箇所もの点検口。

塩ビパイプを設置するくらいなら、
何で冷媒管の先行・隠蔽配管をしなかったんだろう?

そうすれば、
点検口の取付箇所を最小限に留められたはず。

もしかして、
後々、冷媒管先行・隠蔽配管にトラブルがあった場合は、
売主の責任を問われるから?

その代償としてマンション購入者は、
毎日、点検口を眺めながら過ごすことになってしまいます。


「こんなに点検口が取り付くとは思ってもみませんでした。。。」

”マンションの申し込みに際しての注意事項” に書いてあります。
という、売主の体質もどうかと思います。

「点検口を目立たなくするにはどうしたら良いんでしょうか?」

「お金は掛かってしまいますが、
 クーラーを取り付けた後、
 点検口を撤去して、ボード、クロスを貼ってしまう方法があります。」

「点検口を眺めながらマンションライフを過ごすのも嫌なので、
 考えてみます。。。。」


2011年11月01日

内覧会同行ブログ 【ALC壁にタイル貼り?】

【450時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

神奈川県の9階建て、
昔ながらの
鉄筋コンクリート造の新築マンション内覧会同行です。

お部屋の場所は9階妻側で、

南面にはどこにでもあるバルコニー。
妻側には小じんまりとしたルーフバルコニー。
共用廊下の突き当たりに当たる場所には、
何故か管理扉付きの専用使用権のあるバルコニー。

「何故、管理扉があるの?」
と尋ねると、

「雨水排水用のドレーンのメンテナンスのためです。」
とのことらしい。

南面のバルコニーだって、ルーフバルコニーだってドレーンはあるだろ!
でも、そこには管理扉はありません。


その共用廊下突き当たりのバルコニーはエレベーターの壁にも面しているのですが、
何故か、タイル仕上げの伸縮目地が何本もあるのです。

タイル1,2,3・・・6枚の60cm間隔で伸縮目地。
そのお隣は、
タイル1,2,3・・・10枚の1mで伸縮目地。

もしかして、
エレベーター周りの壁はALC?

でも、間取り図を見ると、
他の柱や壁と同じく、グレー色に塗られています。

どう見ても、
鉄筋コンクリート造の壁にしか見えません。

ここで検査道具の打診棒登場!

このエレベーター周りのタイル壁を打診棒で叩いてみます。

カンカンカン・・・と軽い音。

やっぱりALC壁だ!

だったら、間取り図の表記もALCと解るようにしろよっ!
と思ってしまいます。

んっ!・・・待てよ。

さっき、
タイル10枚分、1m間隔の伸縮目地があったぞ!

これでは逆に伸縮目地が足らないぞっ!

ALCの幅は60cmなので、
ALCジョイント位置に合わせなければならないタイルの伸縮目地は、
絶対に60cm以内になければならないのです。


ALC壁はコンクリートに比べ、
吸水率も大きく、
表面強度も小さく、
地震の時に動きやすい
ということでタイルが剥がれやすいというものであり、

ひと昔、ふた昔前までは
ALC壁にタイル貼りというのは
非常識だったのです。

『外壁タイルの剥落事故で通行人が怪我!』
なんて見出しが新聞を賑わしたときもあるのです。

しかし今や、
接着剤等が良くなりALCにもタイル貼りが横行しています。

でも、それにはルールがあり、

”ALCジョイントに合わせタイル伸縮目地を設ける。”
などなど、
日本建築仕上学会で指針が定められています。


ここは9階。エレベーターの外壁です。
伸縮目地が入っていない場所はバルコニーコンクリート手摺の外側。

タイルが剥落したら、
新聞の見出しになってしまうかもしれません。。。


内覧会場で、施工会社責任者と協議です。

「エレベーター周りの壁はALCなんですね。
 設計図を見せてもらえますか?」

で、設計図を見るとALC壁になっています。

「ALC壁にタイル貼りとなっていますが、
 ALCジョイント部分にタイル誘発目地が無いところがありますね。」

「実は・・・・、売主検査でも指摘が挙がりました。。。」

では、何でマンション内覧会の前に直されていない?
引渡しだって間近だぞ!

「ということは、足場を架けて手直しするということですね。」

「足場は架けません。バルコニー側から手を伸ばして手直しします。」

距離的にはなんとか手の届くところですが、
コンクリート手摺に阻まれている場所です。

本当に足場無しで作業が出来るのだろうか?

「ちゃんと、現況のタイルモルタル目地を撤去して、
 シーリングをしてください!」

タイルモルタル目地を撤去するのは簡単な作業ではありません。

今のタイルモルタル目地の上に
シーリングを塗ったくるなんて意味がありませんからね。

2011年10月20日

内覧会同行ブログ 【確認会5回 迫るマンション引渡し】

【448時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

「新築マンションの引渡し会が明後日に迫っているのですが、
 まだ、指摘箇所が直っていません。。。
 新築マンションの引渡しに際して不安が残ります。。。
 一緒に検査していただき、問題がないかをご相談出来る方を探しております。」

と、新築マンション購入者からのお問い合わせ。

「新築マンションお引き渡し後の確認会というのは聞いたことがありません。
 引渡し後のお部屋内の残工事の進め方については、
 売主と協議・調整をする必要があります。
 共用部も含め一緒に確認させていただきアドバイスさせていただきます。」

と、回答。

翌日、お電話で正式にお申込み。

「マンション内覧会の時の指摘事項が200箇所以上。。。
 内覧会、確認会、再確認会、再々確認会、再々々確認会・・・と
 計5回の検査をしています。
 何回確認会に行っても手直しが完了してないし、
 確認会に行く度に新しい指摘が見つかります。。。
 ということで、
 明日、マンション引き渡しだというのに、まだ残工事が5、6箇所あります。
 
 『引渡しの前に最終確認をしたい!』 と売主に申し入れても、

 『引渡しの後にしてください!』 と聞いてもらえません。。。

 不安で仕方がないので、
 マンション引渡し後の検査に同行してもらえますか。」

「はい、予定させていただきます。
 でも、200箇所以上の指摘ですかあーーー。
 ちなみに、どちらのマンションですか?」

「〇〇〇〇です。」

「そのマンションでしたら、この前、内覧会同行しました!
 ・戸境い壁の傾斜が許容値を超えている。
 ・引き戸枠が平行四辺形になっている。
 ・クーラースリーブ開口を開けるとき、木下地(骨組み)を切断している。
 ・誘発目地が各階で形状が異なる。
 ・パイプシャフト内の配管が固定されていない。
 などなど、色々指摘が挙がったマンションです。。。」

「本当ですかっ!!!
 是非、よろしくお願いいたします。」


ところがです。
夜、再度ご連絡があり、

「欠陥マンションではないかと不安です。。。
 もしかしたら、手付金放棄をしてでも解約するかもしれません。。。」

「マンション内覧会検査では、大なり小なり指摘事項が挙がります。
 それをきちんと手直ししてもらうことが大事です。」

「でも、明日午前中に引き渡しを受けてしまうと、
 解約が出来なくなります。。。」
 
「余程、大きな問題点が無ければ、
 売主も大手デベロッパーですので、きちんと対応していただけるかと思います。
 しかし、絶対ではないですし、
 最終的にはご自身でご判断ください。」

「解りました。。。
 一晩考えます。解約するようであればご連絡します。」


で、翌日です。

ご連絡も無いので、予定どおり最寄駅でお待ち合わせ。

「売主から、今日の第三者検査の指摘も含め、
 全て手直ししていただけると約束できました!
 今日はよろしくお願いいたします!」


マンションに到着すると、
売主担当者と施工業者2名がお待ちかね。

手直し残工事の最終確認からスタートです。

一部、タイル目地詰めが不良や外壁塗装タッチアップの不良があったものの、
その場で手直しし、
マンション購入者の手直しは全て完了!

引き続き、
内覧会同行検査のプロとして、
最初のマンション内覧会同行レベルで検査スタートです。

・避難ハッチの凹み
・室外機2段積みの転倒防止アンカーが無い
・バルコニー排水形状およびドレーン位置が図面と異なる。
・アルミサッシのビス抜け
・網戸のほつれ
・レンジフード幕板の色ムラ(梁形切り込み加工のけがき線間違い跡)
・カーテンのコンセント干渉
・ウォークインクローゼットのハンガーパイプ形状が異なる。
・竪樋支持金物の錆び
・トランクルーム鋼製ドアの戸当たりが取り付いていない。

などなど、
新たに合計25項目の指摘・確認事項が挙がります。

でも、お約束通り、
全ての指摘事項を手直ししていただけるとのこと。


しかし、マンションの引渡しが終わり、
鍵も引き渡されているので、

今後の手直しは、
ご依頼者の立会いが必要です。

1回で新たな指摘事項の手直しが完了すると良いのですが・・・・

2011年10月14日

内覧会同行ブログ 【足跡が残るマンション内覧会】

【447時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者とともにマンションへ到着。

12月初旬の引渡しに向け、
まだまだ外構工事は真っ盛り!

マンションエントランスまでの通路の両側には、
高さ1.8mの防炎シートと呼ばれる白いシートが張りめぐらされ、
通路は全面ベニヤが敷き詰められています。

外構工事の進み具合からすれば、
まだまだ、マンション内覧会を開催するには早いような気がします。

受付を済ませ、
エレベーターホールから目的のお部屋へ!

共用廊下を歩いていると、
さっき、水洗いをしたばかりっ!と見える
床長尺シートのところどころに靴汚れの足跡。。。

玄関ポーチに到着すると、
床タイルの十数か所に
水洗いでは落ちきれなかったパテ汚れの足跡。。。

こんな状況では、
やっぱりマンション内覧会を開催するには早いような気がします。

この工事の遅れは、どうやら震災の影響らしい。。。

マンションの引渡し日を尋ねると12月初旬とのこと。

ということで、
この時期にマンション内覧会を行わないと引渡しに間に合わなくなる。
売主と施工会社の苦渋の選択が目に見えます。


さて、お部屋の中は大丈夫だろうか?

と、玄関ドアを開けて中に入ると、一見綺麗なので一安心。

で、マンション内覧会同行検査をスタートし、
バルコニー、和室、リビングダイニングへと検査が進みます。

すると、
リビングダイニングの床フローリングに、
泥棒でも入ったかのような白い足跡が点々とあるではありませんか!

でも、お部屋に入った時は無かったような。。。。

で、私の足の裏を見てみると、

靴下が真っ白!私の足跡だっ!

内覧業者がお部屋を汚すなんてお恥ずかしい。。。
ヤバイ、ヤバイと早速タオルで足跡をクリーニング。

でも、これって和室の畳がホコリだらけということでは?

改めて和室を歩き回りリビングダイニングに出ると、
やっぱり、床フローリングに白い足跡が付いてしまいます。

引き続き、
洋室1、洋室2で検査を進めると、
床フローリングに点々とワックスムラの足跡。。。

とにかく、
足跡に付きまとわれるマンション内覧会。

こんな状況なので、
その他、指摘事項の数もかなり多い。。。

震災影響での工期の遅れは同情できますが、
こんな状況では、
マンション購入者にも同情してしまいます。。。

マンション内覧会はお披露目なのですから、
せめて、お部屋の中だけでも、
何とか頑張って受け入れ態勢は整えてほしいものです。

2011年10月11日

内覧会同行ブログ 【マンション外壁凹凸 ネットの評判】

【446時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者とともに、
最寄り駅からマンションに向かいます。

「インターネットのマンション口コミ・評判サイトで、
 今回のマンションの外壁の凹凸が話題となっているんです。。。」

「そうなんですか。」

「その評判が気になって自分達も先日マンション外壁を見たんですが、
 少し悪いような?・・・どうも判断がつきません。。。」

ということで、
マンション内覧会受付をする前に、
道路からマンション口コミ・評判サイトで話題となっている外壁の確認です。

マンション外壁はタイル貼り。

「あそこの外壁タイルは黒ずんでいませんか?」

などなど、
マンション内覧会同行のご依頼者は気になっているところを指さしていきます。

しかし、
外部足場の控え部分でタイル後貼りの箇所など
多少、凹凸はあるものの、
全体としては悪い出来では無いように見えます。

「今の時間は、
 隣の建物でマンション外壁が影になっているので目立たないのかもしれませんね。」

「そうですね。」

と、ひとまず安心(?)


で、マンション内覧会の受付を済ませ、
目的のお部屋に向かいます。

エレベーターを降り、廊下を進むとマンション2棟を結ぶエキスパンションジョイント。
そこを左に曲がり廊下を進むと目的のお部屋なのですが、

その廊下伝い1mの位置は、
延々と、もう一棟のマンション妻側外壁面。
しかも、コストをケチったのか?
タイル貼りではなく吹き付け塗装です。

今の時間、
その外壁面に横から太陽光が当たって、

見事に至る所で外壁凹凸の影模様!

それにしても悪すぎる。。。

まるで、精度の悪い外壁コンクリート打ち放しに
左官補修せずに、
そのまま吹き付け塗装をしたかのようです。

おまけに、
縦目地が25mmだったり15mmだったり統一されておらず非常識です。

これじゃー、
この廊下を通る度に気になってしまいます。

きっと、
この外壁面がマンション口コミ・評判サイトの話題の場所では。。。(?)


お部屋の検査も終了し、
内覧会場で施工業者の現場所長も参加し協議です。

「外壁の凹凸が非常に悪いように思いますが、
 施工業者の自主検査や不動産業者の売主検査では指摘が挙がらなかったのですか?」

すると、施工業者の現場所長が、

「やはり、売主検査で指摘は挙がりました。。。」

なーんだ、指摘は挙がったんだ!

あれじゃー、指摘が挙がるのも当たり前だよな!

「それじゃー、今から足場を組んで手直しするんですね。」

「いえいえ、手直しはしたんです。。。」

えっ、手直しをしてあの凸凹の状況?

それにしても、どうやって手直しをしたのだろう?
共用廊下から1m先の外壁に手を伸ばして補修するには無理がある。
しかも、あれだけの面積。

出来っこないよ!

「マンション内覧会検査で外壁凹凸について指摘が挙がったことを
 売主の不動産業者にも伝えてください。
 そのうえで、
 再手直しをするのか?
 再手直しをしないのであれば、売主から見解を説明してください!」


外壁の凸凹については、
よくマンション内覧会同行ご依頼者から相談を受けます。

ただ、判断が非常に難しい。。。

まっ、売主・施工会社も、
自主検査でも指摘が挙がっているのだから認めてるということ。


今回の売主は日本を代表する不動産業者です。
そして、売主検査も厳しいと自らも豪語している不動産業者です。

外壁が凹凸のまま、マンションが引渡されることが無いことを期待します。


2011年10月01日

マンション内覧会同行ブログ 【部屋が狭い!その理由】

【444時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京下町のマンション内覧会同行。
近くにはスカイツリーがあるのですが、
残念ながら今回のお部屋からは見えません。

リビングダイニング、キッチン、洋室(1)、洋室(2)と内覧会同行検査も進み、
洋室(3)の扉を開けます。
すると、

狭い!狭い!狭い!

シングルベッドをひとつ置いたら、
他に何も置けないような広さなのです。

間取り図では、この洋室(3)は4.5畳。

本当に4.5畳あるのだろうか?

このお部屋は妻面の角部屋。
お部屋の形状は四角ではなく、
柱があったり、クロークがあったりして壁が段々々と雁行しています。

で、
そのそれぞれの壁と壁の内々寸法を計ってみます。

図面表記で、
3.50mなのが、壁内々寸法3.23m。 こんなにも違う!
1.98mなのが、壁内々寸法1.74m。 こんなにも違う!

などなど・・・
雁行しているそれぞれの壁の内々寸法をスケールで計測していきます。

で、面積計算をすると、5.50m2 。

この値に0.3025を掛けると坪数。
その坪数に2を掛けると何畳なのかが算出できます。

5.50×0.3025×2=3.3畳

3.3畳が、このお部屋の実質面積。

洋室4.5畳のはずが何で3.3畳なの?


理由その?
間取り図での面積表記は壁内々寸法ではなく壁芯での計算。

今回のお部屋では、
外部に面している壁が2面あり、
そこでは、コンクリート壁の内側に断熱材が吹き付けられ、
更にその内側にフカシ壁が造られているのです。

だから、図面表記の壁芯間の寸法と壁内々寸法がこんなにも違うのです。


理由その?
お部屋の中に柱がある。

お部屋の面積算定は、あくまで壁芯での計算。
柱がお部屋にあったって関係ありません。
その分、実質面積は狭くなってしまいます。


理由その?
クロークの面積も含んでいる。

なぜかクロークと表記されているものは、
その分の面積もお部屋の面積表記に算入されているのです。


だから、図面表記4.5畳が実質面積だと3.3畳。。。。

リビングダイニングみたいに
広いお部屋だったら間取り図表記面積と実質面積の差が気にならないのですが、

この洋室(3)は、4.5畳が3.3畳。
あまりにもそのギャップが大きい。

だからといって、間取り図は間違っていないのです。
だから、残念ながら指摘として挙げるわけにもいきません。


よく、内覧会でお部屋を見ると、

「思ってたよりお部屋が狭い!」
といった感想をお聞きします。

理由は、壁芯での計算だから実質面積と異なるからということがあります。

マンション購入ではご注意を!

2011年09月24日

内覧会同行ブログ 【構造スリット モルタル詰め】

【442時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行。

お部屋内の検査を終了し、ここは玄関ポーチです。
玄関ドアの横には、
水道メーター、ガスメーター、給湯機が入っているMB(メーターボックス)があります。

その鉄の扉を開くと、
通常ならコンクリート打ち放しであるはずの壁が、
モルタル塗りで綺麗に仕上がっています。

モルタル塗りをするということはお金が掛かるということ。

グレードが高いから?

そんな理由ではありません。。。

ほとんどのケース、
コンクリートが雑に打設されて、
ジャンカ、コールドジョイント、目違い(段差)、ベニヤのササクレなどなどの不具合が出てしまい、

手っ取り早く隠してしまえっ!

ということなのです。

まっ、それはともかく、
そのモルタル塗りされた柱と壁の取り合い部分を覗いてみると、

おそらく有るはずの構造スリットが見当たりません。。。

まさかっ!と思い、
外廊下に面しているタイル仕上げの壁を見てみると、
中央部に2本のコーキングされた縦目地があります。

ということは、
構造スリットがあるということだな。ホッ!

でもでも、メーターボックス内には構造スリットが見当たらない。

ということは、
構造スリット端部の溝部分にモルタルを詰めてしまったな!

他のお部屋はどうしているのかな?と、

両隣、そのまた両隣のメーターボックス内を覗くと、
まったく同じ状況。


ここで、構造スリットとは、
コンクリートの柱と壁で25mm程度の隙間で縁を切って、
地震の時など壁が柱に悪さをしないようにしているものです。

ということは、
その隙間(構造スリット)にモルタルを詰めてしまっては、
壁が柱に悪さをしてしまうということになります。

施工会社の内覧会立会い者に、

「このメーターボックス内の構造スリットにモルタルが詰められてしまっていますね。」

「壁を薄塗りモルタルで塗っているので・・・・」

「何でこんなところを薄塗りモルタル仕上げにしているんですか?」

「・・・・・」

「それはともかく、構造スリットにモルタルを詰めてしまって良いんですか?」

「内覧会場の方で構造設計者がいますので説明してもらいます。」


で、所を変えて内覧会場。
打ち合わせテーブルに現場所長と構造設計者も参加です。

先ずは、前もって内覧会に立ち会った若手社員から耳打ちされていた構造設計者が、

「構造スリット全部にモルタルを詰められたのではなく、
 表面の目地部分だけですので、構造的に問題はありません。」

まっ、予想通りの回答。

25mm角程度のモルタルでは、
地震時に壁が柱に対し悪さをするまえにモルタルが割れてしまい、
構造的には問題はないでしょう。
でも、

「構造的に問題はなくても地震時に建物が層間変形(建物が傾く)した場合、
 構造スリットに詰められたモルタルが割れてしまいますよね。
 もしかしたら、
 ボロボロボロボロ、モルタルが落っこちてしまうかもしれませんよね。」

「・・・・・」

構造設計者としては、
もともと構造スリットにモルタルが詰められるなんて想定もしておらず、
現場が勝手にやったこと?
で、

「所長、そのへんはどうなの?」

「・・・・・」

所長に振ることはないっ!

構造設計者だってモルタルが割れると思っているでしょっ!

そして、所長だって割れると思っているはず(?)。

対策としては、
目地部分のモルタルを撤去することが理想ですが、
その他の方法だって色々考えられます。

しかし、その為には給湯機を外さなければなりません。
ここ1件だけだったらまだしも、
その他多くのメーターボックスでも同じ状況。

かならずしも、モルタルのひび割れ、剥落が起きるとは限らないため、
1年、2年と様子を見て、
そういった状況が起きた場合は必ず対処してもらうことを約束です。。。


2011年09月15日

内覧会同行ブログ 【洋室の常閉アルミドア】

【440時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会検査も終盤。
広さが約5畳の洋室3の入口の扉を開きます。

うぉーーー、このお部屋には窓が無い!

とはいっても、
洋室と言えば建築基準法でいう居室に該当し採光が必要です。

ということでか(?)、
窓に代わって広いルーフバルコニーに出るための
網入りガラスの入ったアルミドアが設置されています。

でも、この洋室、
将来、子供部屋になるんだろうなあー。。。。

お年頃になった子供からすれば、
家族全員が子供部屋を通ってルーフバルコニーに出るなんて、
プライバシー侵害なんて思ってしまうかも。。。。

なーんて思いながら、
このアルミドアを開けルーフバルコニーへ出ようとすると問題点発覚。

このアルミドア、プリーツ網戸が無い!

で、ルーフバルコニーに出ると、
今度は、

アルミドアが勝手に閉まってしまいます!

このアルミドア上部に付いているドアチェックは、
                   (扉を静かに閉めるための装置。玄関扉の上に付いているもの)

開放状態に出来るストッパー機能が付いていない!

この洋室3では、窓を開けっ放しに出来ないのと同じだ!

と、使う立場で考えれば単純にそう思ってしまいます。


で、その他色々問題があるため、
途中から助っ人としてマンション内覧会検査に立ち会っている設計監理者に指摘です。

「このアルミドアのドアチェックはストッパー機能を付けたものが良いんじゃないですか!」

「このアルミドアは防火扉なので常閉にしなければならないんです。」

あーーー、だからプリーツ網戸は付いていないんだ!
なーんて納得(?)

「でも、この広いルーフバルコニーに面するアルミドアで常閉にする必要があるんですか?」

「このアルミドアの上の階と防火区画にする必要があります。
 アルミドア上部の庇の出が現況40cmであり防火区画を満たす50cmには不足です。
 だからアルミドアを常閉にする必要があります。」

確かに建築基準法上、
上下階の窓の間隔が90cm以上確保するか、
上下階の窓の中間部で50cm以上の庇を設けなければなりません。

でも、たった10cm庇の出が足らなかったという理由で
将来このお部屋を使うお子さんはアルミドアを開放できないんだ。。。。

で、
「それでは、何で庇を50cmに設計しなかったんですか?」

「・・・・・」

「別に容積対象面積にも影響ないですよね。」

「そういう設計ですから。。。。」


建築完了検査も終えてしまっているので、
設計監理者としては、
簡単に建築基準法に関わる改造をするわけにもいきません。


この洋室を納戸として使用するならともかく、
子供部屋として使用するのであれば、
開放出来るアルミドアにしたいと思う時も来るでしょう。。。

プリーツ網戸を取り付けるのは専有部分なので規制されることなく簡単に出来ます。

ドアチェックをストッパー機能付きにすることは工事上簡単に出来ます。

あとは。。。。


2011年08月30日

マンション内覧会同行ブログ 【床コンクリートのシミ・汚れ】

【437時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行検査で、
リビングダイニングから広い広いルーフバルコニーに出ます。

周りの景観は解放感があって気持ちが良い!

しかし掃き出しアルミサッシからルーフバルコニーに一歩足を踏み出すと、

足元の床コンクリートは汚い!

ゴミとかが落ちているということではなく、
掃き掃除だけはしっかりと行われています。

この汚いというのは床コンクリート表面のシミ・汚れ。

ルーフバルコニー全体ではないのですが、
壁際1mの範囲全てと言ってよいほどにシミ・汚れがあるのです。

マンション施工業者の立会い者に、

「この壁際全体の床コンクリートにシミ・汚れがありますね。」

「そうですね。。。」

この床コンクリートのシミ・汚れは、
壁のタイル下地であるモルタルのこぼれ跡。
同じくモルタルの接着剤のこぼれ跡。
休憩時に飲んだジュースのこぼれ跡。
などなど。

床コンクリートに浸み込んでいるので、
拭けば取れるといったシミ・汚れではないのです。

マンション工事中、
外部足場の一番下でビニールシートを敷いておくなどの養生をしていれば
こんなシミ・汚れを防げたかもしれません。

また、汚してしまった後直ぐに清掃していれば簡単に取れたかもしれません。

しかしマンション内覧会でこんな状況というのは、
職人の意識の低さ、施工会社の管理不足と言うしかありません。


「このシミ・汚れは落ちますかね?」

「薄塗りモルタルを塗りましょう。」

何とも安易な施工業者都合の手直し方法だ!

薄塗りモルタルを塗るということはシミ・汚れを隠してしまえ!

という発想です。

薄塗りモルタルを塗るということは、
いかにも、”塗った!”という仕上がりになり、
せっかくの床コンクリート金コテ仕上げの風合いが台無しになってしまいます。
しかも、
シミ・汚れの場所だけの薄塗りモルタルでは
ルーフバルコニー床がまだら模様になってしまいます。

ということで、

「薄塗りモルタルは止めてください!
 モルタルのこぼれは、カワスキで一つ一つ丁寧にケレンして取り除いてください。
 モルタル接着剤やジュースのシミは丁寧にブラッシングして取り除いてください。」

「取れますかねー。。。。」

そんなこと内覧会同行業者の私に聞くな!

「取れなければ、カップを掛ける(機械のヤスリ)など良い方法を考えてください。」

「解りました。。。やってみます。。。」

「それでもシミ・汚れが取れなかったら、薄塗りモルタルでも良いでしょうか?」

まだそんなことを言うかなー。。。

「先ずは、一つ一つ丁寧にケレン、ブラッシングをしてください。」


このマンション施工業者の立会い者も、
これだけの量のシミ・汚れをケレン・ブラッシングで落とすことが大変だと解っています。
ですから、

何とか手っ取り早いモルタル薄塗りで隠してしまいたい!

というのが心情でしょう。

でも、新築マンション購入者にとっては、
設計図の仕上げ表にある、
”コンクリート金コテ仕上げ” の
綺麗な床の状態で引渡されるのが当然なのです。

今度、
「薄塗りモルタルでも良いでしょうか?」
と尋ねられたら、

「床コンクリートを全体に打設し直してください!」
とでもお願いしようかな?

「長尺シートを全体に敷いてください!」
とでもお願いしようかな?


手直しの方法っていくつも考えられます。
しかしマンション施工業者は、

手っ取り早く、お金がそれほどかからない、業者都合の手直し方法

を言ってくる場合があります。
(または勝手に行う。)

その手直し方法が、
本当に新築マンション購入者にとって最善なのか?

と疑ってみることが必要かもしれません。

2011年08月09日

内覧会同行ブログ 【前代未聞の外壁タイル割り付け】

【433時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンションの内覧会同行。

この新築マンションの外壁仕上げは
45二丁掛タイル(5cm×10cm目地含む)の横貼りです。
柱や梁はアウトフレームで、
もちろん仕上げは45二丁掛タイルの横貼りです。

一見、綺麗に仕上がっている外壁タイル貼りと思いきや・・・・・

柱の出隅際に15mm幅のシーリング目地。
その横(柱コーナー)に側面タイルの小口が1cm程度露出しているというタイル割り付け。

ちょっと解りづらくて申し訳ありません。
でも、
私の長い建築経験でこんな外壁タイル割り付けを見るのは初めて。

前代未聞の外壁タイル割り付けです!

他の階のタイル割り付けはどうなっているのだろう?
と、ふと見上げると、
上の階もその上の階もこんなタイル割り付けにはなっておらず、
役物タイル(コーナータイル)が使用されており綺麗に納まっています。

ははあーーーん!

何でこんな外壁タイル割り付けになってしまったのか!
が解ります。


内覧会検査に立ち会っている施工業者の担当者に、

「この柱際出隅部分にあるシーリング目地は何ですか?」

「誘発目地です。。。」

っな訳ないだろう!!

柱にタイル誘発目地を設けることはありません。
そして、
出隅部分にタイル誘発目地を設けることもありません。

で、この担当者は相手にせず、
色々問題があって途中から内覧会検査に立ち会っている設計者と施工業者の上司に、

「これはタイル誘発目地ではないですよね。」

「そうですね。。。」

「それにしても、こんなタイルの納まりを見たこともありません!」

「・・・・・」

「おそらく柱コンクリートの精度が悪くズレてしまったので、
 ダミーの誘発目地を入れて誤魔化したんじゃないですか?
 しかも柱の出隅部分に入れるなんて・・・・
 設計者としてこんな納まりで良いんですか?」

で、ボソボソと施工業者の上司と何やらやりとり。

「では、柱を削って納めましょう。。。」

簡単に言ってくれるよなあー。。。

設計者は現場を解っていない!

柱を削るということは、
コンクリートにも良くないし、かぶり厚さが不足する可能性だってある。
最悪は鉄筋だって露出するかもしれない。

だからこそ、
施工業者もこんな前代未聞のタイル割り付けにしたんじゃないの?

でも普通に考えるのなら、
こんな変な位置にダミーの誘発目地なんか設けず、
柱コンクリートをタイル半枚分(5cm)までモルタルでフカシ、
役物タイルを使用するんじゃないでしょうか。

しかし、当初設計図とは異なる納まりになってしまう。
と施工業者も思ったのでしょうが、
現況だって異なる納まり。

最善で常識のある手直しを行って、
ちゃんと説明をすれば良いんじゃないでしょうか。


マンション施工には失敗も付きものです。
そんな時、
施工業者も非常識な手直しはしないでほしい。
そして、
設計者も現場を解ったうえで手直しの指示をしてほしい。

下手な言い訳と失敗の上塗りほどみっともないことはありません。

2011年08月02日

内覧会同行ブログ 【洗面室床CFシートのパッチワーク】

【431時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

埼玉県の大規模新築マンション内覧会同行です。

内覧会同行検査を進め、洗面室の床CFシートをチェックしていると、
何故か防水パンの周りがパッチワーク。
CFシートがL字状に切貼りされているのです。

CFシート商品の幅が小さくパッチワークにせざるを得なかったのかな?

いやいや、
それだったらL字状にパッチワークにすることも無いし、
目立たない防水パンの下で直線状にパッチワークすれば良い!
そもそもそんなに広い洗面室ではないので、
1枚もので貼れるはずだよな!(?)

もしかして、

工事中、CFシートを傷つけたり何かトラブルがあって貼り替えたのかな?

でもでも、
それだったら防水パンを取り外して、
全体的にCFシートを貼り替えるのが常識だよな!
もしかして、防水パンを取り外すのがめんどうだったのだろうか?


ということで、
マンション内覧会検査に立ち会っている施工業者担当者に指摘です。

「防水パン周りでCFシートがパッチワークになっていますね。」

すると、この指摘が挙がることを想定していたかのように、

「この件につきましては、内覧会場の方で所長から説明させます!」


ということで場所が内覧会場に」移り所長が登場し説明です。

「このマンションでは全ての洗面室防水パン周りの床CFシートをパッチワークにしています。」

「そんな仕様を見たことも聞いたこともありませんが、何故なんでしょうか?」

「ご入居後、水周りはトラブルが多く、
 CFシートを貼り替えるのに洗濯機や防水パンを移動するのが大変だからです。」

この施工業者は、
そんなにしょっちゅう洗面室で不具合を発生させているのだろうか?

パッチワークにするんだったら、
その不具合が発生したときにすれば良いはずだし、

全ての洗面室を初めからキズ物にしておくことは無いんじゃないの?

でも、不具合が起きた時は現状復旧が基本で、
そのお部屋の入居者が了承はしないだろう。。。。

ということで、
”前もって前所帯の防水パン周りのCFシートをパッチワークにしておく。”
という仕様を考え付いた。

業者都合で考えた素晴らしい案だ!!!


「売主は、CFシートパッチワークの件は知っているんですか?」

「ハイ、当社より提案させていただき、マンションの計画段階で了承を得ています。」

「パンフレットはもちろん、設計図面なんかでも、
 CFシートの貼り方までは記載されていませんよね。」

「そこまでの記載はありません。」

「この件はマンション購入者に説明しているんでしょうか?」

「していません。」

「モデルルームではCFシートをパッチワークにしてるんですか。」

「モデルルームもそうなっています!」


マンション購入者にとっては、
設計図面はもとより、モデルルームだってそこまでは見ていない。

しかし、

・売主の了承を得ている。
・前所帯が同じ仕様となっている。
・モデルルームでも同じ仕様になっている。

ということで、
このマンション内覧会同行ご依頼者のお部屋だけを覆すことは非常に難しい。

マンション内覧会同行ご依頼者も、
スッキリはしないものの、半分納得した様子。


ところがです・・・・

後日、このマンション内覧会同行のご依頼からのメールを受信!


なんと!モデルルームではCFシートがパッチワークになっていない!

とのこと。
そして、マンション口コミ・評判サイトでも話題となっているそうです。


納得できるまで頑張ろうと思っています。。。。

最後の最後でがっかりさせられてしまいました。。。。

施工業者さんって、ああいうことをやるんですね。。。。


これから売主、施工業者の対応がどうなるのだろう?
しかもこの大規模マンション、
来年引渡しの2期工事まである。

このまま口コミ・評判サイトを見て見ぬふりをして、
これから仕上げ工事が始まる2期工事全所帯の洗面室まで
CFシートのパッチワークをするのだろうか?

それとも、
もう仕上がってしまった1期工事全所帯の洗面室を
手直しするのだろうか?

売主、施工業者も悩みどころ。

これも、
業者都合の施工仕様と、
”ウソ(?)”の代償ということでしょうか。。。。


2011年07月30日

マンション内覧会同行ブログ 【傾いた庇】

【430時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、新築マンションのルーフバルコニー。
ルーフバルコニーでは内覧会同行検査もチェックポイントがいっぱい!

防水立上りアゴの水切り目地に目地棒が残っていないか?・・・・えっ、残ってるーー!

防水保護コンクリートの仕上がり状況はどうかな?・・・・えっ、足跡があるうーー!

外壁タイルはどうかな?・・・・エフロレッセンス(白い汁跡)が出ているうーー!

などなど・・・・

で、エフロレッセンスの出ている外壁面全体を眺めていると、
床の水勾配のせいなのか?
平衡感覚がちょっと変。

と思いきや、
これはアルミドア上部にある庇が傾いているんじゃないの?

庇先端の水平ラインと壁タイルの水平目地を見比べると、
庇の左右でちょうどタイル1枚分の高さが違っているのです。

施工会社の立会い者に、

「この庇、右の方が5cm程度下っていますよ!」

「本当ですね。
 きっと、ルーフバルコニーに出るために、
 コンクリートが固まる前に
 支保工(型枠を支える仮設の柱)を取り外してしまったのかもしれませんね!」

と、平然な顔で回答です。

確かにその可能性は大!

しかし、
もし、もし、もし、それが本当ならばとんでもありません。

支保工は、
原則、コンクリートが固まる4週間は取り外してはいけないのです。
そして庇が傾いたということは、
コンクリートが固まる前に支保工を取り外したため、
その付け根で

コンクリートにひびが入って下ってしまったということなのです。

もちろん、
鉄筋の付着強度も低下していることも間違いありません。

「もしそうならば庇の付け根にひびが入ったと思いますが、
 その処置はどうしたのでしょうか?」

「エポキシ注入をしていると思います。。。」

本当なのだろうか?

庇が下っていること自体、解っていなかったのに。。。

でも、今となってはウレタン防水がされてしまっているので解りません。

とりあえず、マンション内覧会同行のご依頼者には、

「現況はひびは見られませんので、
 1年点検や2年点検の時に様子を見てください。」

とアドバイス。

「ところで、この傾いた庇はどう直すんですか?」

「庇の左側上面をハツって、右側下面をハツって・・・・・、
 うーーーん、でも鉄筋のかぶり厚が問題ですね。。。」

「そうですよね。
 単純に平行にするためにモルタルを塗っただけでは分厚い庇になって、
 隣にある庇とは見栄えも変わってしまいます。
 難しい手直しですね。」

「・・・・・」

「全てを壊して造り直すということも考えられますが、
 ハネ出しスラブなので打継ぎコンクリートもお勧めできませんね。」

「そうですよねえー。」

「現況で考えられる案としては、
 庇の付け根部は荷重的に鉄筋が重要なのでそのまま。
 鉄筋の効力が少ない先端の方で
 鉄筋のかぶり厚を2cm程度を確保しながらハツり、
 庇先端の幅は隣の庇より1cm程度厚く仕上げるくらいの対処でどうでしょう。」

専門家には上記案に異を唱える人もいるかもしれませんが。。。

ここで、鉄筋のかぶり厚2cmは標準仕様書より1cm少ない。
しかし建築基準法の2cmはギリギリ確保。
そして、ウレタン防水やタイル貼りでコンクリートが保護されるため、
コンクリートの中性化に対し有利。

ということを考え合わせたトータル判断。
でも、これが大事。

施工会社の立会い者も、

「それでいきましょう。後はちゃんと手直ししますから!」


2週間後の再内覧会同行。

この庇を確認すると、
違和感のない庇に仕上がっていました。

2011年07月19日

内覧会同行ブログ 【バルコニー手摺高さ変更理由は?】

【428時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、新築マンションの一番端っこにあるお部屋のバルコニー。
先ずはバルコニーに出て内覧会検査のスタートです。

バルコニー正面長手方向に取り付けられた手摺に近付くと、
わずかながら恐怖感が走ります。

ちょっと低いかもしれない?

とスケールを取り出し床からの高さを計ります。

ジャスト1.1m! セーフ!

これは建築基準法で定められた手摺高さギリギリです。

でも、ちょっと待てよ。
今計ったところは、床の水下側。

水上側では手摺高さが1.1m確保出来てないんじゃないの?

と思い、
バルコニー端部の手摺を振り返ります。

すると、長手方向手摺のアルミトップレールが3段だったのに、
ここは4段。
4段だったら、水上でも手摺高さ1.1mが確保出来ています。

しかし、そもそも、
間取り図を確認しても、図面集の立面図を確認しても、
アルミトップレールが4段なんて記載はありません。
トップレールが3段でマンション外周水平に見栄え良く記載されているのです。


「バルコニー端部のアルミトップレールが4段になっていますがどうしてですか?」
と施工会社立会い者に尋ねると、

「手摺高さは1.1m以上にしないといけませんので4段になります。」

「そういうことではなく、アルミトップレール3段でも
 水上で手摺高さが1.1m以上になる計画だったんじゃないですか?」

「・・・・・」

「設計図の矩計図を見せてもらえますか?」

で、矩計図が用意され手摺高さを確認すると、
図面では、
手摺高さは、水下から1.15mとの記載。

これなら、水上からでも手摺高さは1.1m以上確保できるはずです。(水勾配4cm)


施工精度が悪いのか?

バルコニー床コンクリート高さを間違えたのか?

ここで、
手摺が変更されたのはここだけなのだろうか?
と気になります。

で、
「他のお部屋でも4段にしているんですか?」

「ハイ、手摺高さが1.1m確保できなかったところは4段にしています。。。」

この回答もちょっと気になる。。。

「ということは、3段のところもあれば4段のところもあるということですか?」

「ハイ。」

「マンションの外観がオカシイんじゃないですか?」

「ここはセットバックしていて道路から見えませんから。。。」

「向こうのマンションから見たらどうでしょうか?」

「・・・・・、見えますね。。。」

マンション内覧会同行ご依頼者の奥さんも、

「お部屋から外を眺めると、
手摺高さが段々になって見栄えがよくなあーいっ!」


内覧会場での協議の前に、
設計者がマンション外周を案内してくれます。

すると、マンション全体でアルミトップレールが3段もあれば4段もある。
縦系列の同じタイプのお部屋で3段もあれば4段もある。

道路から見えるところもあるじゃないか!

そして、統一性すら無く見栄えも悪い!


さて、内覧会場。
今度は売主担当者が登場です。

「アルミトップレールが3段だったり4段だったりしていますが、
 訂正図をマンション購入者に渡し説明しないんですか?」

「軽微な変更ですので訂正図や説明は必要ないと判断しています。」

「手摺の変更が軽微かどうかは置いておいて、
 軽微な変更だとしても、
 契約図面と異なることは訂正図を渡し説明すべきではないんですか?」

「我々も内覧会直前に解ったことですので・・・・」

この回答も的を射ていないと思いますが、
もしそうならば、

施工ミスをした時の施工会社の隠ぺい体質だ!

売主だって、速やかな対応という誠意が感じられない!

いずれにせよ、
「今、担当者レベルで即答できることではないと思いますので、
 売主会社全体の回答として、
 どういう対応をするのかを検討してください。」

「ハイ、解りました。。。。」


でも、どういう対応になるのだろう?
今となっては難しいものです。

施工中の問題点(ミス)の先延ばしのツケがこんなことになるのです。。。

ただし、
マンション購入者にツケが廻ることは許されません!

2011年07月11日

マンション内覧会同行ブログ 【梁断熱折り返しの考え方】

【426時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼者から
事前に送付されてきた資料を見ると、
パンフレットには、
断熱仕様や遮音仕様について詳細には明記されていません。

どれだけパンフレットに掲載するかは難しいところですが、
揃っている資料で検査をするしかありません。。。

間取り図を見ると、
北面の共用廊下側洋室の戸境コンクリート壁の廊下側から60cm程度の範囲で、
壁の線が2本線。
それ以外の戸境壁では、
壁の線が1本線。

ということは、
この新築マンションでは、戸境壁に断熱折り返しがされていることが解ります。

新築マンション内覧会当日、
爪をたてて戸境壁を、コンコンと叩きます。

間取り図で1本線のところはコンクリートの音。
そして、
間取り図で2本線のところは断熱材の音。

念のため、
断熱材の音のした壁の上の梁も爪をたててコンコンンと叩くとコンクリートの音。

壁には断熱折り返しがあるのに梁には断熱折り返しが無い!

内覧会に立ち会っていた施工会社担当者に尋ねると、

「上司に確認します。。。」

で、内覧会場で所長が登場。

「壁には断熱折り返しがありますが、梁に断熱折り返しがありませんね。」

すると、キョトンとした顔で、

「設計者を呼んできます。。。」

施工の全責任者である所長が答えられないのだろうか?

で、設計者が登場。
そして梁に断熱材の折り返しが無い理由について説明です。

「壁は厚さが小さいため断熱材を打ち込んでいます。
 梁は厚さが大きいため、コンクリートの厚さだけで断熱になっています。」

設計者から、まじめな顔でこんな説明を受けたら、
素人は信じてしまいます(?)。

厚さが大きくなれば断熱効果が良くなるのは正解!

  断熱抵抗=各材料の熱低効率×厚さ

しかし外壁面の梁や壁の説明なら解ります。
それでも、コンクリートの熱抵抗率は
スタイロフォームやウレタン吹き付けに比べ桁違いに小さく、
梁も柱もウレタン吹き付け断熱をするのが当たり前!
そしてこのマンションも外壁面の梁・柱にウレタン吹き付けがされています。


「今お尋ねしているのは断熱折り返しのことです!
 外部からのヒートブリッジ(熱橋)の距離は、
 壁よりも梁の方がかえって短く条件が悪いのではありませんか?」
間取り図を指さしながら質問です。

「・・・・・・、そう言われればその通りです。。。」

「では、梁に断熱折り返しをしていない理由は何でしょうか?」

「・・・・・・、売主の仕様です。」

「では、売主の仕様を見せてください。」

「明記したものはありません。」

「図面やパンフレットなどで、
 ”壁には断熱折り返しがあり、梁には断熱折り返しがない。”
 といったことが解るものは無いのですか?」

「ありません。
 このマンションは断熱等級3で設計してますので、
 梁の折り返し断熱はしなくていいんです。」

「だったら壁の断熱折り返しも無くていいんですよね。」

「壁は良かれと思って断熱材を入れています。」

そう言われてしまうとこれ以上話が進みません。

壁だけでも断熱仕様が良くなって良かった!
とも思うのですが、
やっぱり、
壁に断熱折り返しを入れるんだったら梁も入れるんじゃないの!

と、スッキリしないものが残ります。


そして、現場所長以下マンションを造っている現場担当者も、
図面表記も無い、仕様も無いの無い無いづくしで、
どうして壁だけに断熱折り返しの工事が出来たんだろう?

やはり、スッキリしないものが残ります。

2011年06月21日

内覧会同行ブログ 【震度5 新築マンション地震の影響】

【423時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

「地震の影響がないか心配なんです。。。」

という新築マンション購入者からの内覧会同行のご依頼です。


最寄駅で待ち合わせをし現地に向かいます。

このマンション、
広大な敷地にタワーマンション2棟と複数棟の中高層マンションからなる
駅前大規模開発の物件です。

その広大な敷地を取り巻く外周道路を歩き、
今回の目的の中高層マンションの内覧会場に向かいます。

途中、ふとタワーマンション棟を見上げると、

タワーマンション外壁(柱際の梁部分)のいたるところに、
ぶっとい注射器みたいなものが何本も、いや何十本も刺さっているのです。

この注射器みたいなものは、
コンクリートのひび割れ部分に樹脂を低圧注入する補修道具。

ということは、
このタワーマンションも地震の影響で柱際の梁部分にひび割れが生じてしまっている。

ということは、
梁が塑性化してしまうような地震の大きさだったということ(?)。

ここで、塑性化とは何?

地震が起きてマンションが揺れた時、
柱や梁などの部材が弾性挙動する限りは地震が終われば元に戻り、
ひび割れや残留変形は起こりません。

しかし、
柱や梁などの部材が一度降伏点を超えて塑性化すると大きな変形を起こし、
地震が終わった後もひび割れや残留変形などの被害が残ってしまう。

ということなのです。


心配になったマンション内覧会同行のご依頼者は、

「大丈夫なんでしょうか?」

「大丈夫かどうかは解りませんが、
 足場も無い外壁面をゴンドラを使って地震被害を調査を行い
 対応しているということは言えますね。
 ちゃんと調査をしていないマンションだってたくさんあると思いますよ。」

「私達の購入した中高層棟のマンションは大丈夫でしょうか。。。」


マンション内覧会同行検査終了後の内覧会場で、
売主から、
この中高層マンション棟の地震被害調査の報告です。

「この地域では震度5程度でした。
 念のため、
 構造設計者が共用部分やバルコニーなどのコンクリート構造体を調査したところ、
 問題はありませんでした。
 ただ、
 構造スリット部分の塗装が剥がれたり、シーリングの切れがありましたので補修をしました。
 構造スリット部材自体は傷んでいませんでした。
 お部屋の中では、
 アルミサッシなどの作動確認や設備配管などのチェックを行っています。
 こちらのお部屋では、
 地震の影響かどうかは解りませんが、
 アルミサッシの開閉時にきしみ音がありましたので手直しをしました。
 それ以外は問題ありません!」

と、しっかりチェックしていることをアピールです。

で私の方から、
「お部屋を検査させていただいたのですが、
 お隣との戸境い壁のコンクリート耐震壁を懐中電灯で横から照らすと、
 ミミズが這ったような跡がありました。
 これは、地震の影響によるひび割れかと思いますが・・・」

「えっ。。。。施工会社さんどうなの?」

「ハイ、クロスを剥がして調査してみます。。。」

念のため私の方から、

「クロスを剥がしモルタル補修材にひび割れがあったら、
 モルタル補修材も撤去し、
 コンクリートにひび割れが生じていないかどうかも確認してください。
 それと、
 それぞれの過程で写真を撮っておいてください。」
とお願いします。


震度5程度で梁や耐震壁にひび割れが生じてしまうの?

建物によりますが、
震度5程度でひび割れが生じる可能性はあるのです。

大地震が起きた場合でも、
”建物の損傷は許すが崩壊はしない。”

一応、そういうことになっています。


2011年05月31日

マンション内覧会同行ブログ 【景色を邪魔する竪樋配管】

【419時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内にある地上8階建ての中規模新築マンション内覧会同行です。

マンション内覧会のご依頼のあった6階のリビングに入ると、
バルコニー越しに周りの景色が一望できます。

でも、でも、でも、
その景色を邪魔する異物があるのです。

この異物の正体は竪樋。

竪樋とは、
バルコニーに吹き込んだ雨水を下へと流すための配管なのですが、

その竪樋が
なんとバルコニー先端に取り付けられているではありませんか!

壁際に配管するのが常識だろっ!

もしかしたら、バルコニー床コンクリートに穴を開け忘れたのか?

で、間取り図を確認です。
すると、やはり壁際に竪樋配管の表記があるのです。

しかし、このお部屋は妻側なので、
壁際といってもバルコニー床コンクリートに穴を開ける必要がなく、
バルコニーの外側での配管の表記になっています。


何か竪樋の経路を変更した理由でもあるのだろうか?

と施工会社の立会い者に確認です。

「竪樋がバルコニー先端に配管されていますが、何か変更理由でもあるのでしょうか?」

「壁際に配管するためには、
 バルコニー床下の横引き配管を斜めにしなくてはなりません。。。」

「だから何?」

「・・・・・」
思い付きで言い訳をしようとすると言葉に詰まります。

「別に斜めに配管したって良いじゃないですか!
 間取り図では壁際の配管になっているし、訂正図も無いのですから、
 契約間取り図に記載の壁際に直すべきではないですか!」

「はぁー。。。。でも。。。。手直しするにはこのお部屋だけではありませんし、
 他のお部屋のマンション内覧会検査では何も言われていません。」

まーだ、思い付きで言い訳をしようとしています。

もしかしたら、そんな言い訳をしたのは、

他のお部屋の購入者達に、
改めて手直しすることを説明するのが恥ずかしいと思っているのだろうか?

あるいは、
費用がもったいないからと思っているのだろうか?


ここで、マンション内覧会同行のご依頼者も、

「竪樋がバルコニー先端にあるなんてイヤッ!
 景色が大事!
 絶対直して!」

「社内で検討して回答させていただきます。。。。」


後日マンション内覧会同行ご依頼者からのメールです。

『ご報告
 マンション内覧会で指摘していただいた項目は全て直してもらえました!
 雨樋の写真を添付させていただきます!』

で、その添付写真を見ると、
景色を邪魔する異物はなくなっていました!

でも、
マンションの中央付近のバルコニーでの手直しは、
竪樋を貫通するために床コンクリートに穴を開けてしまったのだろうか?

報告が無いので解りません。。。。


2011年05月01日

内覧会同行ブログ 【クロスの出来はこれが普通なの?】

【414時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

同じ売主、施工会社が手掛ける、
東京都郊外の第三期新築マンション。

マンション内覧会同行のご依頼者は、
第一期のマンションに賃貸として入居しており、
この地域やマンションが気にいったので、
待ちに待って、この第三期新築マンションを購入したとのことです。

マンションエントランス前で待ち合わせをし、
受付を済ませます。
そして、
内覧会の為に応援に来た年配の施工会社担当者に案内され、
お部屋に入ります。

うーーーん・・・指摘が多く出そうだなあー

と、内覧会同行のプロの直感が働きます。


で、内覧会検査スタート。

色々と指摘・問題点が出たルーフバルコニー、一般のバルコニーの検査を終え、
リビングダイニングの検査です。

懐中電灯で壁面を横から照らすと、
いの一番に、
薬を包むオブラートみたいなものが壁の入隅部に貼りついているのです。

指摘記載シートに、
”LDK 壁入隅部にクロスのり汚れ”
と記載。

引き続き、検査を進めると、

アルミサッシの枠にも、のり汚れ。
壁クロスジョイント部にも、のり汚れ。
木製扉にも、のり汚れ。
カウンターの天板にも、のり汚れ。

リビングの至るところに、のり汚れ。

こんなにのり汚れがあるお部屋を見たことがありません。。。

このお部屋を担当したクロス職人の仕事が、雑・雑・雑・雑・雑・・・・・

そんなクロス職人だからクロスのり汚れ以外にも、

クロスジョイントの隙間。
クロスの膨れ(ブツ)。
クロスの浮き。

リビングの至るところに、クロスに関するあらゆる不具合。

きりがありませんので、
指摘事項記載シートに書くのも止めました。

そして、リビングダイニングだけではなく、
キッチンも、和室も、洋室も、サービスルームも、WICも、洗面室も、トイレも、玄関も・・・


検査終了後、マンション内覧会同行ご依頼者。

「最初は、クロス汚れや隙間の指摘をしていましたが、
 だんだん、だんだん、これが普通なのかな? と思って、
 指摘をしませんでした。。。」

「これが普通なんてことはありません。
 今、お住まいになっているお部屋と比較すると解りますよ。
 そうですよねっ、施工会社さん!」

「・・・・・・、私の経験から言っても、悪いですね。。。」

「余りにも指摘の数が多くて、ひとつひとつ指摘をすることも出来ません。
 再度(?)、売主・施工会社の自主検査を行ってください!!!」


後日の再内覧会同行です。
同じくマンションエントランス前でご依頼者と待ち合わせ。

「今住んでいるお部屋のクロスは綺麗でした!」

「どこまで綺麗になっているか、しっかり確認しましょう!」


で、今回は、
この第三期新築マンション施工を担当した
主任クラスの担当者に案内され、
お部屋に入ります。

なんだか良さそう。。。

と、内覧会同行のプロでなくても解ります。


そして、各お部屋の全てのクロスをチェック。

すると、のり汚れの指摘が1箇所だけ。
クロスジョイントの隙間、クロスの膨れ(ブツ)、クロスの浮きは見当たりません。

マンション内覧会同行のご依頼者は、

「この前の内覧会の時とはぜんぜん違う!!!」

そして私も、
「綺麗になりましたね!」
と、このマンション施工の担当者に言うと、

「全てのクロスを貼り替えました!」


施工会社が、補修や一部貼り替え、クリーニングでの手直しではなく、
全てのクロスを貼り替えなくてはならないほど、
内覧会の時のクロスの出来は悪かったということです。。。


2011年04月21日

内覧会同行ブログ 【フローリング色違いは自然色】

【412時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼とともに、
木製扉を開け、リビングダイニングに入ります。

すると、目に飛び込んできたのが、

色の違うフローリング。。。

木製扉を開けたすぐ下の1枚のフローリングと、
リビングとなるお部屋のど真ん中の1枚のフローリング。

2、3百枚あるフローリング片のたった2枚だけが明らかに色が違うのです。

例えるなら、
むきたてのリンゴの実の色と酸化して茶色くなったリンゴの実の色。
あるいは、
バニラアイスの色とチョコレートアイスの色。

それにしても、ここまで色が違うかあーーー?

私が指摘を挙げるまでも無く、内覧会同行ご依頼者の奥さんが、

「このフローリングは取り替えてください!」

すると、施工会社の立会い者が、

「フローリングは自然の色ですから仕方が無いんです。」

で、私がフォロー。

「ここまで色が違えば、施工する時にハネるでしょっ!」

ここまで違うフローリングを目の当たりにして、
言い訳も難しくなったと思ったのか、
応援部隊に連絡です。

すると、施工会社の上司だけではなく、
売主の担当者もお部屋に登場です。

でもやっぱり、
「フローリングは自然の色ですから仕方が無いんです。」

内覧会同行ご依頼者の奥さんも、
絶対に譲れないという決意で、

「これからリビングダイニングに入る度に、
 このフローリングの色違いを気にしなくちゃいけないんですかっ!

 ソファーでくつろぐ度に、
 このフローリングの色違いを気にしなくちゃいけないんですかっ!」

「・・・・・、
 でも、このフローリングの下は床暖房が入っていて、
 貼り替えると、床暖房が傷んでしまうことだってあるんです。。。」

だから、我慢しろとでも言うのだろうか?

「もし、あなた(売主)が、このお部屋を購入していたら、
 このフローリングの色の違いを見て何も言わないのでしょうか?」

「・・・・・、そうですねえー・・・、解りました。。。
 床暖房も痛む可能性もあるので、
 フローリングを全て貼り替えます。。。」

「本当ですか!」
と、内覧会同行ご依頼者の奥さんも歓喜します。

「ただし、条件があります。
 フローリングを貼り替えたということは、
 絶対に他のお部屋の方には言わないでください!」

ということは、
他のお部屋でも、フローリングの色違いがあるのだろうか?

それはともかく、
フローリングや石といったものは自然材料なので、
色の違いやムラはある程度仕方がありません。

しかし、その程度問題が難しい。。。。

違和感があるかどうか?

もし、違和感があった時は、
強気で主張すると良いのかもしれません。(?)


2011年04月17日

内覧会同行ブログ 【リシン吹き付け塗装 色ムラ対決】

【411時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンションのバルコニー天井。

パッと見た目に、全体的に薄汚れている印象。
でも、よくよく見ると、

汚れではなく、塗装の色ムラだあーーー!

塗装の一部を塗り直したような色ムラではなく、
色の薄いところと濃いところが重なり合い、
全体的に波のような模様になっているのです。

しかも、
お隣も、そのお隣も、そのまたお隣も・・・

で、マンション内覧会に立ち会っている施工会社の担当者に、

「バルコニー天井のリシン吹き付け塗装に色ムラがありますねえー。。。」
と指摘です。

すると、
「これはヒドイですねえー。。。」
と、同意してくれます。

この施工会社担当者は、
マンション内覧会のためだけに駆けつけてきた応援部隊です。
しかも、所長クラスといった年配の方です。

「では、内覧会場の方で責任者に説明させます。」


ということで内覧会場でのお話合い。
担当者だけではなく現場所長も同席です。

「バルコニー天井のリシン吹き付け塗装に色ムラが出ていますね。
 このお部屋だけではないので、
 売主にもお伝えしていただき、
 今後、対処していただけるかどうか検討してください。」

「ハイ。。。」

ということで、簡単に協議も終了。
で、マンション内覧会同行のご依頼者ともお別れし退席します。


ところがです。。。

内覧会場を出ると、後ろから、

「内覧業者さん!お話があります。」

振り向くと、先ほどの現場所長です。

「なんでしょうか?」

「リシン吹き付け塗装の色ムラは、
 コンクリートがシーラー(接着剤のような役割の下塗り材)を
 吸い込んでしまって出たものです。」

なーんだ。ちゃんと調べていたんだ!

「売主とも協議済みで、手直しはしませんっ!」

えっ?えっ?えっ?

「なんで、さっき内覧会同行のご依頼者もいる前で話をしなかったんですか?」

「言いそびれてしまいました。。。」

「私に伝えてくれということでしょうか?」

「とりあえず、確認会の前に内覧業者さんに説明しておこうと思いまして。。。」


すると、ちょうどその時、
内覧会同行ご依頼者が目の前を通り過ぎていきます。

所長には、
「再度、売主には伝えてください!」
と言い残し、
内覧会同行ご依頼者を追いかけます。

「何かあったんですか?」

「バルコニーの塗装ムラの件で所長に呼び止められていました。
 リシン吹き付け塗装の色ムラは手直ししないということです。」

「えっ、そうなんですか。。。」


後日、内覧会同行のご依頼者から電話連絡です。

「家族会議の結果、確認会にも同行してもらいたいんですが。」


ということで、2週間後の日曜日の確認会当日です。

マンションエントランス前で待ち合わせしていると、
内覧会同行ご依頼者のご主人が、
ビシッとスーツ姿で参上です。

「今日は確認会の後、お仕事なんですか?」

「いいえ、トラブルになった時の対決に備えてスーツで来ました!」
と、気合が入っています。

私の方も、
事前に知り合いの一級塗装技能士に相談したり、
『日本建築学会の建築工事標準仕様書JASS18塗装工事』で下調べ。
リシン吹き付け塗装の色ムラ対決に備えています。


お部屋に入り、
真っ先にバルコニーの天井を見上げると、

なんと、塗装の色ムラは見当たらず綺麗ではありませんか!


で、今回新たに確認会に立ち会った若手担当者が、

「全面、塗り直しました!」

「お隣も、そのお隣も、そのまたお隣もですか?」

「ハイ!」

見ると、全てが綺麗な塗装仕上がりになっています。

気合いを入れて確認会に臨みましたが、
なんだか拍子抜け。。。

でも、良かった!良かった!!


2011年04月10日

内覧会同行ブログ 【震災?経年劣化?施工不良?】

【409時限目】                      マンション震災調査 アーキスケット 出口

ある新築マンション内覧会同行検査をしていると、
携帯がプルプルプル・・・。

「ご無沙汰しています!
 1年ほど前にマンション内覧会に同行してもらった者です。」

「ご無沙汰しておりました。その後、いかがですか?」

「実は、今回の地震で被害が出ているところがあるんです。。。
 今、理事になっているんですが、
 マンション管理組合の方で、
 マンション施工会社の調査だけではなく、
 第三者の専門家に調査してもらった方が良いということになり、
 ご連絡いたしました。」

ということで、
マンション震災調査です。(今回はご不安を抱いている合計5世帯)
共用廊下やバルコニーにあるエキスパンションジョイントは大きく変形・破損しています。

これを見れば、

マンションの構造は大丈夫だろうか?

と心配になるのも無理はありません。

そして一番気になるのがコンクリートのひび割れ。
どの世帯でも共通して不安に思われているのが、

・バルコニー梁のひび割れ
・バルコニー床先端の手摺立上りコンクリートのひび割れ
・バルコニー天井のひび割れ


で、後日、
マンション管理組合理事会での震災調査報告です。

「バルコニーにある梁に0.2mm程度以下のひび割れがあります。
 上下階同じ位置であり、ひび割れ自体も新しいので今回の震災と考えられます。」

「売主・施工会社に直してもらえるんでしょうか?」

「契約条項やアフターサービス基準に従って協議・対応することになるかと思いますが、
 一般的には、震災等不可抗力によるものは免責になっています。」

ということは、マンション管理組合負担による修繕と思われます。


「バルコニー床先端の手摺立上りコンクリートに
 0.2mm以下程度の複数のひび割れがあります。
 ひび割れ周りの汚れ等からすると今回の震災ではなく、
 塗装もしくはコンクリートの乾燥・温度収縮による経年劣化と考えられます。」

「売主・施工会社に直してもらえるんでしょうか?」

「契約条項やアフターサービス基準に従って協議・対応することになるかと思いますが、
 コンクリートのひび割れは5年の瑕疵担保期間になっています。
 しかし、備考欄に、”微細なひび割れは除く”と記載されています。」

ということは、”微細なひび割れ”とはどの程度なのか?が争点に。
おそらく、構造的に問題とされる0.3mm程度と考えられているのではないでしょうか。


「バルコニー天井の短辺方向に複数の0.2mm以下程度のひび割れがあります。
 これは、1年前の新築内覧会同行検査時に多数発見されており、
 また、施工会社の方でも工事中に調査されていることから、
 バルコニーPC板の製作・施工不良によるものと考えられます。」

「売主・施工会社に直してもらえるんでしょうか?」

「契約条項やアフターサービス基準に従って協議・対応することになるかと思いますが、
 先ほどと同様、コンクリートのひび割れは5年の瑕疵担保期間になっています。
 ただし、備考欄に、”微細なひび割れは除く”と記載されています。」

でも、でも、でも、
微細なコンクリートのひび割れとはいっても、
引渡し時に明らかになっているひび割れに対し瑕疵担保責任は生じないのだろうか?
売主・施工会社との協議が必要です。


今回のマンション震災調査では、
当面、構造的大きな問題となる被害は発見されません。

ひとまず、安心です。

しかし、原因はともかく、
それぞれ微細なコンクリートひび割れといっても、
雨水や空気の浸入で、
ひび割れの拡大、鉄筋の腐食、コンクリートの爆裂、エフロレッセンスといった
経年劣化が進行していきます。

建物を長持ちさせる観点からは、早期修繕が望ましいといえます。

しかし、
コンクリートひび割れを部分補修すると、
塗装が重なり合い、見栄え上悪くなる可能性があります。


今後、マンション管理組合理事会の方針決定も悩ましいところです。


2011年04月04日

内覧会同行ブログ 【当てにならない売主側事前検査】

【408時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者とともに、
新築マンションのお部屋に入ります。

すると、玄関、廊下、キッチン、リビングダイニング、バルコニーと、
いたるところに5cm程度のマスキングテープが貼られています。

このマスキングテープは指摘箇所を示したマーキングです。

施工会社の事前検査はブルーのマスキングテープ
売主の事前検査は黄色のマスキングテープ

新築マンション内覧会の前に、
売主・施工会社ともども、

”ここまで事前検査をしているんだ!”と誇示しているのだろうか?


で、
マンション内覧会検査のスタートです。

ふと、
ご依頼者と施工会社の内覧会検査の進め方を見ていると、
ご依頼者が指摘した箇所に、
施工会社の担当者がブルーのマスキングテープを貼っています。

「ブルーのマスキングテープだと、
 今貼ってある事前検査のマスキングテープと同じ色なので、
 解らなくなりますよ!
 違う色にした方が良いんじゃないですか?」

「大丈夫です!
 今貼ってあるブルーと黄色のマスキングテープは、
 ”レ”印が書かれているので、
 手直しが終わっているということです。
 今貼られているのは剥がしていきますから!」

「”レ”印が書かれていないマスキングテープもありますよ!」

「そうですか。。。
 では、”レ”印の記載のないものは、新たに指摘事項として記載していきます。」

まっ、
私の検査では、それらを含めしっかりチェックしていこう!


で、検査終了後の指摘事項の説明です。

「リビングダイニングの天井にクロスのブツ(膨れ)があります。」

「ハイ、指摘事項に記載します。」

でも、ここは事前検査のマスキングテープが貼ってあった場所です。


「ルーフバルコニーのここに貼られているブルーのマスキングテープは
 ご依頼者の指摘ではありませんよね。
 ”レ”印も書いていないので、
 事前検査の指摘事項も改めて記載していただきましたか?」

「・・・・・、これは何の指摘ですかねー?」

「解りませんか?グレーのシーリング補修をした後に、白の塗装がされていません。」

「本当ですね。新たに指摘事項として記載します。。。」

”レ”印が書かれていないマスキングテープは、
新たに指摘事項として記載するんじゃなかったのかなあー。。。


「外廊下のコンクリート手摺内側にブルーのマスキングテープが貼られいます。
 そして、”レ”印も書かれています。
 本当に手直しが終わっているんですかね?」

「何の指摘だったんでしょう。。。」

「色は白色に塗装されていますが、
 パターンが吹き付けられていませんよね!(柚子肌模様になっていない。)」

「本当ですね。新たに指摘事項として記載します。。。」

手直しが終わってもいないのに、”レ”印を書くとは。。。


本来、事前検査の手順としては、
売主、施工会社が指摘箇所にマスキングテープを貼ります。
そして、その箇所の手直しが終了したら職人が、”レ”を書きます。
そして、売主、施工会社が手直しの確認をしてマスキングテープを剥がします。

ですからマンション内覧会では、
売主、施工会社の指摘した箇所のマスキングテープは貼られていないはず!

ということは、
売主も、施工会社も手直しの確認をしていないということ!

そんな新築マンションの内覧会同行検査。
結果は解りますよね!

2011年04月02日

内覧会同行評判ブログ 【アーキスケットの意味は?】

【407時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼者と挨拶。

「アーキスケットって良い名前ですね!
 この名前で内覧会同行業者を決めました!」

と、嬉しい一言。

「意味を解っていただけたんですね。」

「”アーキ”は、アーキテクトで建築家の意味ですよね。」

「そうです!
 一級建築士事務所なんかでは、”アーキ・・・・”と名前を付けているところが多いんです。」

「”スケット”は、そのまんまの”助っ人”ですよね。」

「そうです!」

「名前は、出口さんが付けたんですか?」

「ハイ!」

「正義の味方みたいですね!」

「当社では、内覧会同行以外に、
 第三者住宅検査や建築見積書チェック、建物調査なんかの業務を行っています。
 どれもこれも、住宅購入者側のお手伝いをするので、
 この名前にしました!」


でも、この名前、何だか覚えづらいらしい。。。。

以前の新築マンション内覧会同行のご依頼者のお問い合わせ。

「友人の口コミ紹介で、”アーキスキャット”で検索をしてたんですが、
 ようやく御社のホームページにたどり着きました!」

アーキス・猫(?)

きっと、聞き間違いをしたんでしょう。
でも、当社にたどり着いて、
内覧会同行のご依頼者も私の方も助かりました。

その他、
アーキスネット、アーキス、アーキスケ、アーキスケッチ・・・
などなどのキーワードで検索されています。

口コミ、評判で、
当社を探していただいているのは本当に嬉しい!

でも、
当社ホームページにたどり着かないキーワードで検索されている方もいるんだろうなあー。。。

もっと、解りやすい名前にすれば良かった?
でも、この”アーキスケット”という名前、なんだか気に行っています。

名前が周知されるよう、
まだまだ、頑張らなくっちゃ!

2011年03月20日

内覧会同行ブログ 【新築マンション地震被害調査は?】

【403時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築マンション内覧会同行のご依頼者から、
事前にメールのご連絡。

「売主から、
 『内覧会は延期をせず予定どおり行います。』
 との連絡がありました。
 それではマンション内覧会当日、よろしくお願いします。」

「了解いたしました。
 では内覧会当日、最寄駅でお待ちしております。」


ということで、
新築マンションの最寄駅でご依頼者と待ち合わせ内覧会へと向かいます。
やはり話題は、今回の地震のこと。

「購入した新築マンションに地震の被害が出ていないか心配です。」

「地震後、ゼネコンも新築マンションの被害調査を行っているはずです。
 マンション内覧会を延期しなかったということは、
 地震の被害が無かったか、少なかったということなんでしょうね。」

「だと良いんですけど。。。」


で、目的の10階建て新築マンションに到着です。

ゼネコン立会い者に案内され、
マンションエントランス、エレベーターロビー、共用廊下を通り、
お部屋に向かいます。

途中、

地震の被害は出ていないだろうか?

と、目を凝らしながら共用部分も見ていきますが、
被害は見当たりません。

「ざっと見ると、地震の被害は無さそうに見えますが、
 地震後、調査はされましたか?」
と、ゼネコン立会い者に尋ねます。

「社員総出で地震被害調査を行いましたが、何もありませんでした!」

「それは良かったです。」


で、お部屋に入り、マンション内覧会検査スタートです。

リビングに入り、内覧会の進め方を説明していると、
マンション内覧会同行のご依頼者が、
目ざとく、
「この天井と壁のところ(入隅)部分に、クロスの隙間がありますよ!
 地震の影響ではないんですか?」

「地震の影響ではないと思いまが、手直しさせていただきます。」
とゼネコン立会い者。

で、ご依頼者と別行動で私も検査を開始です。

懐中電灯を壁際に当てながら検査を進めていると、
やはりありました。

アルミサッシ額縁右上に、
ひも状によじれたクロスの皺が・・・

これは、下地の石膏ボードのジョイントのところでひび割れが生じているということで、
ここが、一番地震の影響が出やすいところです。

引き続き検査を進めていると、
またまたありました。

戸境壁に水平に走った
ひも状によじれたクロスの皺が・・・

これは、コンクリート梁と耐火遮音間仕切りの石膏ボードの境で、
コンクリートと耐火遮音間仕切りの挙動が違うので、
やはり地震の影響が出やすいところです。

マンション内覧会同行のご依頼者は、
この懐中電灯を照らすことで浮き出たひも状によじれたクロスの皺に
ちょっとびっくり顔。

でも、施工会社立会い者は、
「しっかり手直しさせていただきます!」


マンション内覧会検査も終盤、
今度は、共用廊下(今回のお部屋の範囲)の検査です。

吹き付け塗装のコンクリート手摺と壁の取り合い部分で、
縦方向に1mm程度のひび割れが走っているのを発見!

手摺から顔を出し、外部側がどうなっているかを確認すると、
やはりありました。

外部側に貼られたタイル3枚に小さなひび割れが・・・

これは、表面の仕上げ材だけではなく、
コンクリート自体にひび割れが生じているということです。

念のため、打診棒という検査道具で、
ひび割れの生じているタイルの下側を打診してみると、
やはりありました。

内側塗装面のひび割れの反対側に沿ってタイルの浮きが・・・

これは、コンクリートのひび割れに伴って、
タイルを接着するモルタルが剥離しているということです。

もしかして、他の階では・・・と、
上下階の同じ場所を確認してみると、
やはりありました。

大小は違うものの、
吹き付け塗装面のひび割れをタイルの浮きが・・・

この新築マンションのこの部分は、地震の影響を受けやすいということです。

で、このことを施工会社立会い者に指摘をすると、
「手直しさせていただきます!」

「この部分は、全ての階で調査してくださいね。」

「ハイ、解りました。。。」


地震被害調査を行ったと言ってたけど、
果たして、どんな検査をどこまで行っているんだろう。。。

外壁全てを検査することも出来ないだろうし・・・

難しい問題です。。。

2011年03月16日

内覧会同行ブログ 【地震の影響 危険負担はどうなる?】

【402時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東北地方太平洋沖地震後に、
新築マンション内覧会同行のご依頼者から
地震の影響についての質問が相次いでいます。


「リビングの壁にひび割れが生じてしまいました。
 大丈夫でしょうか?心配です。。。」

「ひび割れが壁の石膏ボードだけであればそれほど心配はないと思います。
 ただ、コンクリートへの影響がどうなっているのかは調査しないと解りませんね。」

「まだ入居間もなく、瑕疵担保期間なので売主に手直ししてもらえるんですよね?」

「アフターサービス基準を入手されているかと思いますが、
 
 ”地震などの不可抗力による影響については免責”

 との記載があるかと思いますので確認してみてください。」

「えっーーー、そうなんですかあーーー。。。」

「専有部分のお部屋だけではなく、共用部分にも影響しているかもしれませんので、
 個人ではなく、マンション管理組合として現況調査を行い、
 対処を考えられた方が良いですよ。」

これは、引渡し後の危険負担の問題。

地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
アフターサービス基準の確認が必要です。


「先日の新築マンション内覧会同行ありがとうございました。
 ただ、今回の地震で新築マンションに影響が生じているのではないかと心配です。
 確認会では、何を注意して確認すればよいのでしょうか?」

「地震の影響を受け易いのは、お部屋の石膏ボードの壁です。
 クロスの隙間が生じていないか?、石膏ボードにひび割れが生じていないか?
 を確認してください。
 あと、バルコニーや共用廊下で梁・柱・壁・床のコンクリートに
 ひび割れが生じていないかも確認してくさい。」

「もし、そういった地震の影響があった場合は、
 まだ新築マンション引渡し前なので売主・施工会社に手直ししてもらえるんですよね?」

「うーーーん。。。」


これは、契約後で引渡し前の期間の危険負担の問題。

やはり原則として、
地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
マンション購入契約条項の確認が必要です。
マンション引渡し前であれば、
マンション購入者が危険負担をしない特約が記載されているかもしれません。


「来週、新築マンション内覧会同行をお願いしていますが、
 もしかしたら、延期になるかもしれません。」

「きっと、売主、施工会社の方で調査・手直しを行っているということですね。」


これも、契約後で引渡し前の期間の危険負担の問題。

やはり原則として、
地震などの不可抗力による損害は、マンション購入者が負担すると考えられますが、
売主・施工会社の善意(?)、
契約条項の特約で仕方なく(?)、
あるいは、工事中の地震保険で対応していると思われます。


いずれにせよ、
新築マンション購入契約後・引渡し前の期間で、
まだ見ぬお部屋がひび割れなどの地震の影響を受けていては、
新築マンション購入者の心情としては納得できるものではありません。

売主、施工会社に善処していただければと願うばかりです。

2011年03月12日

内覧会同行ブログ 【震災マンション内覧会】

【401時限目】                 タワーマンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東北地方太平洋沖地震の翌日、
電車が遅れていては大変と、
いつもより30分の余裕をみて駅に向かいます。

案の定、余震で総武線はストップ。
大江戸線に切り替え、有楽町線に乗り継ぎマンション内覧会に向かいます。

でも、マンション内覧会同行ご依頼者との待ち合わせ時間に1分遅れ。
「お待たせしました。申し訳ありません。」


今回のマンション内覧会同行は、
制震構造の完成済みタワーマンションです。

マンション内覧会同行のご依頼者夫妻と挨拶を終えると同時に、
デベロッパーの案内者が来てご挨拶。

「昨日の地震、恐かったですねえー。。。」
で、
「お部屋に行く前に共用部分をご案内させていただきます。」

自転車置き場や貸倉庫に案内されると、
塗り床仕上げのコンクリート床のいたるところで大きなひび割れ。

「恐ーい。。。」

と、マンション内覧会同行ご依頼者の奥さん。

非常用エレベータで目的の階に着き共用部分の中廊下を歩いていると、
いたるところで、
壁の化粧シート(ダイノックシート)が破れ、
耐火遮音間仕切り壁の石膏ボードに大きなひび割れ。

「恐ーい。。。」

と、再びマンション内覧会同行ご依頼者の奥さん。


で、そんな不安が募る中、
ようやくお部屋に入り、内覧会検査スタートです。

マンション内覧会同行のご依頼者夫妻は、
いたるところで、
クロスの隙間や巾木入隅の隙間、木製扉枠上部の石膏ボードのひび割れを見つけては
指摘をあげていきます。

そして、一通りの内覧会検査終了後、
私の指摘事項の追加です。

「この大きなFIXアルミサッシ外部の水切り部分にコンクリートの破片が何か所も落ちています。」

「バルコニーのPC柱のジョイント部分で薄塗りモルタルが剥落しています。」

「バルコニーの梁に5,6本のひび割れがあり、薄塗りモルタルが剥落しそうです。」


「恐ーい。。。」

これらは、
明らかに昨日の地震が原因!

そして、これらの地震の影響は、
今回のお部屋だけではなく、
数百所帯もある制震構造タワーマンションの
他のお部屋でも起きているのでしょう。

大事なのは、
確実な被害調査と確実な修繕!

となると、
その修繕費も莫大なものに!・・・?

でも、
瑕疵担保責任期間だから大丈夫!・・・?

なーんて思ってはいませんか。

アフターサービス基準や契約書条項をご確認ください。

地震などの不可抗力によるものは、
”免責”
となっている場合がほとんどです。

となると、
震災マンションを修繕をするためには、

修繕積立金を取り崩すことに。。。
もしかしたら、
一時金徴収かも。。。

震災マンションは、
被害調査、修繕計画、資金計画、業者選定・・・・などなど、
マンション管理組合だけでなく全区分所有者が協力して、
これから復興に立ち向かわなければなりません。


2011年03月07日

内覧会同行ブログ 【花台のあるバルコニー手摺】

【399時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

今回のマンション内覧会同行は、
バルコニーに逆梁工法を採用しているマンションです。

この逆梁とは、
梁の下側でバルコニーのコンクリート床を吊っている構造で、
見た目には、幅の広いコンクリート手摺に1、2段のアルミ手摺となっているものです。

さて、マンション内覧会同行検査で、
バルコニーに出ててみると、
左半分が通常の逆梁を利用したコンクリート手摺+アルミ手摺
右半分が逆梁の4方端部を柵で囲った花台になっています。

逆梁の上面を有効利用したオシャレな設計です。

左側半分の逆梁コンクリート上面を見ると、
内側(バルコニー側)に向かって片勾配の傾斜がついています。
これは、上面に溜まったホコリが、
雨により外壁側に流れ出さないようにして、
マンション外観を汚さないためのものです。

でも、お部屋側からみると、
逆梁コンクリート手摺の内側が汚れてしまう難点があります。。。

続いて右側半分の花台部分を見ると、
逆梁上面の中央部長辺方向に、
幅3cm程度、深さ1cmから3cm程度の水勾配を取った溝があるのです。

これは、なかなか良い案!!!

植木鉢に水をあげた時に出てくる泥水で、
逆梁コンクリート手摺の内側を汚さないといった意図です。

と、思ったのは束の間。。。

よくよく見ると、
逆梁の上面は片勾配のままになっているではありませんか。

これでは、
溝の向こう側(外部側)の泥水は溝に流れてきますが、
溝のこっち側(バルコニー側)の泥水は、
逆梁コンクリート手摺の内側を汚してしまいます。

普通に考えたら、
逆梁コンクリート手摺の上面を、

”逆への字”にして、泥水が溝に流れるようにするだろっ!

施工会社の立会い者に指摘をしても、
ただただ、狼狽するばかり。

で、内覧会場で責任者登場。

「私も、施工段階でオカシイなと思い、設計者に確認しました。
 でも、設計者はこれで良いという回答でした。」

「これで良いという理由はなんでしたか?」

「・・・・・」

「設計者が良いと言えば、オカシイこともそのままにするんですか?」

「・・・・・」

「何か理由もあるかもしれませんので、
 設計者に確認してから回答をいただけますか?」

「ハイ。。。」


後日の回答です。

当初の設計意図に関して、
ベランダの逆梁コンクリート手摺の上面は、
一般的には内勾配で設計しているため今回のマンションもそのように当初設計。
その後、花台用の溝を提案した際に、
溝より内側を外勾配(溝に向かっての勾配:”逆への字”)にする案もありはしたが、
深くは追求しなかった。
そのため、土が内側に流れてくることは想定していなかった。

案があったんだから想定していたんじゃないの?

ホームセンターの丸型の植木鉢をいくつか購入して花台に設置し、
水を入れて流れを検証。
今回購入した植木鉢だと、植木鉢の中心が溝よりも外側に設置されるため、
落ちてきた泥水は溝に流れて内側の手摺壁を汚すことはなかった。

植木鉢の水抜き穴を溝より内側にしたら手摺壁を汚すんじゃないの?

ただし、植木鉢の種類や大きさに関しては、
全てを検証できたわけではない。

いくつかの種類の植木鉢で検証したらどうなの?

近所のホームセンターで購入できそうな植木鉢では、
泥水がコンクリート手摺内側に流れてくることは無いことを確認したため、
このまま非処置としたい。

こんな検証にそもそも意味が無いんじゃないの?

こんな回答をすること自体、
恥ずかしくないのだろうか。。。。

2011年03月02日

マンション内覧会同行ブログ 【ケンカはしないで。。。】

【398時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口


マンション内覧会同行のご依頼者と最寄駅で待ち合わせ。
待ち合わせ時間10分前に、

「出口さんですか?」

と、ご依頼者から声がかかります。

「今日は、嫁さんと僕の両親も連れてきました!」

後ろを見ると、ご両親が頭を下げながら、
「よろしくお願いします。」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
と、皆さんにご挨拶した後、
「たくさんの目で検査した方がしっかりとチェックできますよ!」

で、和やかな雰囲気でマンションに向かいます。


マンション内覧会の受付を済ませ、
いよいよ検査のスタートです。

ご依頼者ご夫妻は、
マンション施工会社の立会い者とともに、各お部屋をチェックして回ります。

ご両親は、
それぞれおもむろに、各お部屋をチェックして回ります。

途中、気になった点を2、3、施工会社に声をかけ、
内覧会シートに指摘事項を記載してもらっています。

しかし、20分程すると、
もう、手持無沙汰。

我が息子夫妻のマンション内覧会検査を眺めています。

更に20分ほどすると、
ご両親のご主人の方が、

「そんなちっちゃなクロスの隙間なんてどうだっていいんじゃないのか?」

「いや、高額な買い物なんだから、しっかりチェックしないと!」

引き続き息子夫妻のマンション内覧会検査を眺めています。
で、更に20分ほどすると、

「そんなちっちゃなクロスのキズなんてどうだっていいだろっ!」

「気になるから指摘を挙げているんだろっ!」

「そんなちっちゃなことを気にする息子とは思わなかった!」

「うるさいなあっ!」

だんだん険悪な雰囲気です。

ここで、ご依頼者の奥さんの方が、

「ケンカはしないで。。。」

と、悲しそうな顔。

しかし、その願いもむなしく、

「もう、付き合っていられんっ!」

と、玄関ドアを開け出てしまいます。
そして、その後を追いかけご両親の奥さんの方も出ていきます。

引き続き、
ご依頼者夫妻は内覧会検査を進めますが、
20分、30分・・・
ご両親は戻ってきません。

そして、マンション内覧会終了。


その後、ご両親とはどんな会話になるのでしょう。。。

お部屋のキズは施工会社が直してくれますが、

親子間の心のキズはご自身達で直さなければなりません。

2011年02月25日

内覧会同行ブログ 【マンション外壁タイル凸凹の評判】

【397時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のお問い合わせです。

「昨年マンションの購入契約をし、入居を心待ちにしております。
 しかしここにきて、
 マンション外壁タイルが凸凹など、施工が雑であるという内容のものが、
 マンションコミュニティ掲示板口コミ・評判サイトに書き込みされて、
 掲示板がかなり荒れています。
 私も現地を確認しましたが、
 タイルが曲がっていたり、浮いているように見えたりと心配になりました。
 こんな感じでは、内装もヒドイかもしれないと心配になり、
 マンション内覧会同行の専門家に見ていただきたいと思いました。。。」


マンションコミュニティ口コミ掲示板・評判の書き込みです。

「外装荒いですよね。タイルの貼り具合が凸凹しています。
 低層階は近くで見えるのでヒドイものです。」

「マンションを見てきました。外壁タイルの凸凹はヒドイですね。
 デザインじゃないですよね。
 お願いだから普通に直してください。。。」

などなど書き込みがいっぱいされています。


マンション内覧会同行の当日、
受付の前にご依頼者とマンション外観を確認。

すると、
外壁のところどころにタイル貼りの雑さが目立ちます。

このところどころというのは、

外部足場の控え金物のあった場所に間違いない!

この部分だけは、
足場解体のときに貼らざるを得ません。

タイル職人が鳶工に追い立てられたのか?

タイル貼りが凸凹だったり、斜めだったり、
目地材塗り後の酸洗いが雑で黒ずんでいるなど。。。慌てた様子が。。。

とりあえず、外壁タイルについては後にして、
マンション内覧会の受付を済ませ、お部屋の検査を進めます。

お部屋の中は、
本当に素晴らしい出来で、特にクロス職人が、”当たり”です。

しかしバルコニーの手摺越しに顔を出し、
外壁タイルを確認すると、
外部足場控え金物のあった部分のタイル貼りで、
凸凹、斜め、黒ずみ以外に、
白華(エフロレッセンス)という現象(白いものが流れ出す)までが出ています。

これは指摘に挙げよっ!

で、検査も終了し、
内覧会場で手続き確認を終了した後、
現場所長、施工会社担当者、売主とともに、
マンション外部から外観を確認します。

すると、ご依頼者が、
「あそこのタイルが斜めですよねえ。。。」

「あそこのタイルが汚れていますよね。。。」

「あそこのタイルが凸凹ですよね。。。」

と心配ごとだったことをいっきに現場所長に話ます。

で、現場所長は、
「あれは、外部足場の控え金物があった場所なんです。。。」

でも、
そんなことを聞いているのではない!

マンション購入者にとっては、

タイルの斜め、凸凹、汚れをどうするの?

を聞きたいのです。

で、私から現場所長へ、
「マンションコミュニティの評判・口コミを現場所長も見られていると思いますが、
 外壁タイルに関して何か対応はされるんでしょうか?」

「ハイ。改めて出来る限り、タイルの酸洗いを行います。」
しかし、タイルの貼り替えまでは言及しません。

私も、
タイルの貼り替えは更に悪くなる可能性もあるので言及しません。

それにしても、
インターネットの口コミや評判は、
つくづく影響力が大きいんだなあーと感じたマンション内覧会同行となりました。

2011年02月22日

マンション内覧会同行ブログ 【日影が心配。。。】

【396時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

「完成済みマンションを購入しようと思っているんですが、
 目の前のマンションの日影にならないか心配なんです。
 内覧会に同行していただいて確認してもらえませんか?」

「ハイ、日影についても確認させていただきます。
 では、マンション内覧会同行を予定させていただきますのでよろしくお願いいたします。」


で、完成済みマンション内覧会同行の当日朝10時、
ご年配のご依頼者夫妻とマンションデベ担当者とともに、
4階のお部屋に入ります。

リビングダイニングに入ると、
太陽光が差し込み、気持の良いくらいに明るい。

左手(東側)には、不忍池とスカイツリーが眺望でき、
右手(西側)には、上野の山の上に東大病院が見えます。

そして正面(南側)の下の方を見ると、新築マンション1階躯体工事中。。。

「目の前の新築マンションは何階建てになるんでしょうか?」

「9階建になるそうです。
 そして、朝10時から午後1時までは、この新築マンションの影響で日影になるそうです。」

「太陽の角度からすると、そのくらいの時間帯は日影になるでしょうね。」

「やっぱり。。。」

んっ?
朝10から午後1時までだけが日影になるのだろうか!

「それどころか、午後2時か3時ころには、
 上野の山の東大病院やその周りの建物の影響で日影になりますね。。。」

「えっーーー。。。」

ここで、
マンションデベの担当者が反論です。

「私はもうこのマンションに半年以上いますが、
 このお部屋が日影になったことはありません!」

「誰がどう見ても日影になるでしょう!
 東大病院は少し離れているから暗いという印象はないかもしれませんが、
 日が傾けば、上野の山に太陽が隠れるんです。
 ということは、日影になるということです。」

「そんなことはありません。」

いくら説明しても理解してもらえません。

で、
「このマンション購入者の方で、
 他にも、目の前のマンションの日影の影響を心配された方がいたはずです。
 その時のために、
 日影図なんかの説明資料なんか作っているんじゃないですか?」

「あります。」

「では、その資料を持ってきていただけませんか。」


で、その資料を見ると、
9時、10時、11時、・・・・14時、15時・・・・と、
各時間ごとに、
太陽を自分の目としてこの完成済みマンションを見たスケッチが描かれています。

非常に解りやすいスケッチ!

さすが大手マンションデベロッパーと感心します。

しかし、そのスケッチでは、
午後1時以降の時間帯も、手前に描かれた建物群によって、
4階のこのお部屋部分が隠れているのです。

ということは、

やっぱり日影になるということです!!!

マンションデベ担当者は、
10時から13時までが日影になると説明してきただけに不満顔。

マンション購入者は、
思いもよらぬ時間帯も日影になることに心配顔。


「でも、日影だからといってお部屋が暗いとは言い切れません。
 是非、午後の時間帯で、
 お部屋の明るさを体感された方が良いですよ!」

「そうですね。何時ころに来れば良いでしょうか?」

「14時か15時ころに来れば良いと思います。」

「では、昼食を取ってから改めて来てみます。」

「でも、天候が曇ってきているので、太陽が出ているときの方が良いかもしれません。」

「今日、確認できなければ、明日また来ます。」


せっかくの完成済みマンション。

体感してマンション購入を決められるのが一番です。


2011年02月12日

内覧会同行ブログ 【ゲゲゲのマンション内覧会】

【394時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

神奈川県のマンション内覧会同行です。

リビングダイニングに入ると、
アルミサッシ越しに見える景色を遮るものもなく、
直ぐ近くには江の島が見えています。

しかし、その美しい景観とは反対に、

お部屋の仕上がりが一目見て汚い!

これでは、
内覧会検査で何が出てくることやら。。。

私はバルコニーから、
ご依頼者はリビングダイニングからマンション内覧会検査のスタートです。

バルコニーで検査を始めると、
あっという間に、
バルコニーだけで指摘事項が10項目も出てきます。

ガラス越しにリビングダイニングの検査状況を見ると、
あっという間に、
床フローリングには数え切れないほど(100箇所はありそう。)の付箋が貼られています。
そのほとんどは、フローリングのキズ・汚れ。

これでは、
残りのお部屋の検査が思いやられます。。。

木製扉のほとんどで、
懐中電灯で扉を横から照らすとホコリまみれが浮かび上がります。
クリーニングした形跡のある木製建具では、
汚い雑巾で拭いた跡が一面に残っています。

キッチンでは、
キッチンパネルもホコリまみれ、
システムキッチンの収納扉もホコリまみれです。

こんな状況の中、
ようやく検査を終了。

ご依頼者の指摘項目は、キズ・汚れがメインで54項目。
付箋を貼った数にしたら、数百箇所。

そして、私の検査指摘事項の説明です。

「バルコニーの長尺シートに大きな浮きがありますね。」
と、打診棒という検査道具で音の違いを確認してもらうと、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「吹き付け塗装の見切りがヒドイですね。」
と、曲がりくねっている塗装の端部を指さすと、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「キッチンのダウンライトの位置がズレテいますね。」
と、間取り図と現況の違いを説明すると、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「納戸の引き戸の取っ手が枠に当たりますね。」
と、引き戸を開閉させると、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「アルミサッシの額縁が割れていますね。しかも2箇所。」
と、見えやすくするため懐中電灯で横から照らすと、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「アルミサッシのビス抜けがありますね。しかも2箇所。」
と、アルミサッシの右隅を指さすと、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

「水周りと居室間の間仕切り壁のボードが2枚貼りのはずなのに1枚ですね。」
と、検査道具の”どこ太”君で確認すると、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

指摘はまだまだ続きます。
そして、私の指摘事項だけでも31項目。(ご依頼者の指摘以外)

思いもよらぬ指摘の度に、

「ゲッ!」と、ご依頼者の奥さん。

昨年の流行語大賞で口癖になっているのかもしれません。

でも、
こんな言葉を連発するようなマンション内覧会にするな!

売主検査はしているのか!

と言いたい。

マンション内覧会場で、検査のまとめを終え、

「今日は押さえましたが、
 再内覧会が今日のようだったら、キレますからね!!!」

と、ご依頼者のご主人が、〆の一言です。

2011年02月06日

内覧会同行ブログ 【下り天井CH=1900では?】

【393時限目】                   マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都の人気マンション内覧会同行のご依頼メールです。

そのコメント欄
「はじめまして。
 いつも内覧会同行ブログを楽しませていただいております。
 マンション内覧会同行を希望します。」

返信
「ありがとうございます。
 ご希望日時のマンション内覧会に同行させていただきます。
 ちなみに、内覧会同行ブログの309時限目【モデルルームは見栄え良く!?】は、
 このマンションです。」

ご依頼者
「まったく気が付きませんでした。。。
 ちなみにマンション内覧会同行をお願いするお部屋は、
 まさにそのお部屋になります。。。」


このお部屋はマンション妻側の3階。
間取り図では、
リビングダイニング、洋室1、洋室2、洋室3の窓の手前に、
下り天井CH=約1900の記載があります。

モデルルームでは、
この下り天井が図面表記とは異なり、
CH=約2000もあったのです。

その時の説明では、
「モデルルームは条件の良い12階のお部屋を造ったものです。
 ご購入お申込みをされている2階の下り天井はCH=1900になります。」

すると、今回のお部屋はその一つ上の階。
きっと、少し圧迫感のある下り天井なのだろうなと心配です。


ところがです!

マンション内覧会当日、
下り天井の高さを計測すると、CH=約2000。
それほど圧迫感のないお部屋なのです。

内覧会場の方で、
施工会社の担当者に確認です。

「間取り図では、下り天井CH=約1900の表記ですが、
 3階のお部屋では、CH=約2000になっていますね。
 訂正図というものを出さないのでしょうか?」

「条件が良くなっている場合は、
 改めて訂正図というものを作成しておりません。」

確かに、今回のマンション内覧会同行ご依頼者にとっては、
下り天井高さが高くなっているので、

”良かった!”と言えるでしょう。

ここで、今回のマンション内覧会同行のご依頼者とはお別れし、
売主、施工会社とお話です。

「以前、モデルルーム同行のご依頼を受け、
 このマンションに来たことがあります。
 その時は、
 『下の階の方では梁の高さが高いため、
 下り天井はCH=1900になります。』
 との説明を受けました。
 モデルルーム同行のご依頼者は、
 その理由もあってマンション購入を止めたんですよ!」

「・・・・・」

延々と話しをするも、今更どうにかなるものでもない。
怒りの矛先をどこに持っていけば良いのだろう。。。。

2011年01月27日

内覧会同行ブログ 【景色の見えないルーフバルコニー】

【391時限目】                   マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

神奈川県のマンション内覧会同行です。

オプションで2室を1室にした、
広いリビングダイニングに入ると、

西面にあるバルコニー手摺越しには道路を隔てた近隣マンションが見えます。
というより、近隣マンションしか見えません。

そして、
北面にあるルーフバルコニー手摺越しには真っ青な空が見えます。
というより、空しか見えません。

そして、
マンション内覧会同行ご依頼者夫婦は顔が曇ります。。。

バルコニー側の手摺高さは1.1m。
乳白色の不透明ガラス手摺です。

でも、高さが1.1mなので手摺越しに周りの景色が見えます。
といっても、道路を隔てたマンションだけなのですが・・・

ルーフバルコニー側の手摺高さは1.5m。
やはり乳白色の不透明ガラス手摺です。

リビングダイニングからは空しか見えないので、
ルーフバルコニーの手摺際まで近づいてみて、
男性陣は、ようやく周りの景色が遠くまで見えます。

しかし、小柄なマンション内覧会同行ご依頼者の奥さんは、
手摺際まで近づいても景色が見えません。


「ルーフバルコニーが不透明ガラス手摺だったなんて知らなかったあー! 
景色をとても楽しみにしてたのにいー。。。」

で、間取り図を見ると、
手摺の仕様については何も記載がありません。

しかし、物件概要の外部仕上げの欄に、
バルコニー、ルーフバルコニーともに
不透明ガラス手摺という文字が小さく記載されているのです。

手摺高さについては、間取り図、仕上げ表ともに記載がないのですが、
立面図から判断すると、
バルコニー手摺高さは1.1m程度、ルーフバルコニーの手摺高さは1.5m程度。

現況と何ら矛盾がありません。。。

しかし、マンション購入者にとっては、
余程、注意深くこれらの資料を確認しなければ、
そんなことは気付きもせず、

当然のごとく、
ルーフバルコニーからの景色を期待してしまうのではないでしょうか。


そんなご依頼者の心情を考えると、
何かひとこと言いたくなります。

「何で、不透明ガラスを採用しているのでしょうか?」

「道路を隔てたマンションから、
 そちらのマンションから覗けないようにしてほしいとの要望による近隣協定です。」

手摺高さ1.1mで不透明ガラスにしても、結局、覗けてしまうのだが・・・

「近隣協定なら協定書があるのですね。」

「・・・・・、間違えました。。。近隣協議です。」

「協議の記録はあるのですね。」

「あると思います。」

しかし、この内覧会場ではそこまでの資料が揃っていません。

「隣のマンション側のバルコニーに不透明ガラスを採用するのは理解できます。
 しかし、隣接マンションに面していないルーフバルコニーの手摺を
 3方とも不透明ガラスにする必要があったのでしょうか?」

「・・・・・」

「では、ルーフバルコニーの手摺高さは、1.5m必要なのでしょうか?」

「マンション管理上、防犯ということで必要です。」

「共用部分からは管理用錠付き点検口からしか入れません。」

「・・・・・」

「次回の確認会では、近隣協議の記録を用意していただいて、
 ご説明をお願いできますか。」

「ハイ。。。」


後日、マンション内覧会同行のご依頼者は、
近隣協議記録の抜粋を見せていただいたとのことですが、
ルーフバルコニーまでということは曖昧のよう。

でも、泣く泣く、現況どおりを受け入れたとのことです。

マンション購入者は、
隣接マンションとの近隣協議の犠牲者なのか?

ルーフバルコニーまで一色単に不透明ガラス手摺にしてしまった
売主・設計・施工の配慮不足の犠牲者なのか?

それとも、
間取り図、仕様、仕上げ表などの資料を
マンション購入者が注意深く確認しなかったから仕方が無いのか?

難しい問題です。。。

2011年01月24日

マンション内覧会同行ブログ 【壁はALCなの?】

【390時限目】                   マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者から、
事前に色々な資料を送付していただきます。

その中の間取り図を見ると、
南側バルコニーに面しリビング・ダイニングとキッチン、
北側共用外廊下に面し洋室(1)と洋室(2)、
よくあるパターンの3LDK+DENです。

おっ!久しぶりに、柱・壁ともにコンクリート造のマンションだ!

やっぱり、コンクリートだよな!
と、個人的な好み。


マンション内覧会同行の当日、
受付を済ませ、目的のお部屋まで行く途中の外廊下。

んっ?

外壁タイルの縦目地が、
60cmごとにシーリング(コーキング)目地になっています。

これは、ALC壁だっ!

念のため、拳骨で柱部分と壁部分をコンコンと叩くと、
やはり、音が違う。

間違いないっ!

ここで、何故?60cmごとにシーリング目地になるか?

ALCは幅が60cm。
そして、ALCは挙動するということもあり、
タイルのひび割れ防止のために、
ALCのジョイント毎にシーリング目地とすることが常識です。
(※ALCを切断加工して使用しているところは、その切断部分でシーリング目地)


さて、
検査終了後の内覧会場です。

「壁はコンクリートではないんですね。。。」

「耐震壁となっている戸境壁以外の雑壁はALCです。」

「でも、パンフレットの間取り図の表現では、
 柱も壁もグレー色。その境にも線が入っていませんよね。
 これじゃー、どう見ても、雑壁がコンクリートに見えますけど。」

「・・・・」

「一般的には、ALC壁の表現としては、
 2本の斜め線を書いたりして、
 コンクリート部分とは分けていますよね。
 御社が造っているマンションを百件以上見ていますが、
 コンクリートとALCは、表現を変えていますよね。」

「こういった書き方が、当マンション売主の仕様なんです。」

本当かいな?

「雑壁がALC壁というのは、マンション購入者はどうやって解るんですか?」

「設計図を見れば解ります。」

「マンション購入者で設計図を細かくチェックされる方は少ないと思いますが・・・
 パンフレットや図面集など、
 マンション購入者へ手渡している資料で解るものはないんですか?」

「・・・・」

「もし、マンション施工業者であるあなたが、
 このパンフレットや間取り図を見て、雑壁がALC壁と解りますか?」

「・・・・」


と、協議・確認していても、
今更、ALC壁をコンクリート壁にすることは出来ません。
また、ALC壁が悪いということでもありません。
それぞれに、一長一短があります。

しかし、
ハッキリと解るような間取り図にしてほしい。

もちろん、
マンション内覧会同行のご依頼者も、
雑壁がALCだったなんて知りません。

というより、ALCって何?

※ALC : 軽量気泡コンクリート(工場製品)

このマンション施工業者は、
2,3年前までは、ほとんどALCを使っていなかった。
それを好ましいとも思っていたのに。。。

残念。。。

2011年01月19日

マンション内覧会同行ブログ 【北風ピーピー鳴いている】

【389時限目】                    マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

千葉県の、つくばエクスプレス沿線のマンション内覧会同行です。

最寄駅で降りると、
ブルブルブル・・・
気温も低く、北風で体が凍えそうです。
これまでの、マンション内覧会同行の経験上、
つくばエクスプレス沿線は、どうも北風が強い印象です。

マンション内覧会同行のご依頼者ご夫婦とその両親ともども、
エレベーターでお部屋の階まで上がります。

外廊下に出ると、
「ワー、筑波山が見えるうー!」

この北風は、筑波颪(つくばおろし)だろうか?

お部屋に入り、マンション内覧会同行検査を進めると、
時間の経過とともに日も傾き、北風が強くなっているような気がします。

内覧会同行検査も終了し指摘説明をしていると、

リビングダイニングにあるレンジフード連動の給気レジスターから、

ピーピー・・・・・
と、口笛のような音。

この程度の北風で、こんな音がするとは。。。。

内覧会同行のご依頼者の奥さんも、

「気になるうー。。。」

もしかしてっ・・・と思い
共用廊下側にある洋室に入ります。

すると、ここでは引き違いアルミサッシの隙間から、

ピーピー・・・・・
と、口笛のような音。

そして、やっぱり、
「気になるうー。。。」

アルミサッシの気密性に問題でもあるのだろうか?

でも、気密性にもグレードがあるし、
FIX窓ならいざ知らず、
引き違いアルミサッシで完全に隙間風をシャットアウトすることは出来ません。

で、内覧会場で施工会社の担当者に
この口笛音のことをお話すると、

「給気レジスターには、まだ、フィルターが入っていませんので、
 口笛音がするのかもしれません。
 様子を見させてください。
 アルミサッシの口笛音についても、こちらで様子を見させてください。」

「給気レジスターについては、フィルターを付ければ改善されるかもしれませんね。
 アルミサッシについては、メーカーとも確認してください。」

「はい。」

「ただ、風による現象なので、
 今からでもお部屋に行って確認しておいてください。」

「そうします。」


取り付けられているアルミサッシや給気レジスターは、
設計図にある仕様どおりなのかもしれません。

だからといって、
口笛音などといった実害があっては、
マンション購入者にとっては納得できるものではありません。

是非、善処していただきたいものです。

2011年01月16日

内覧会同行ブログ 【新築マンション内覧会ツアー】

【388時限目】                 新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

千葉県の新築マンション内覧会同行です。

新築マンション内覧会同行のご依頼者と、
駅から遠いということで、
少し早めの8時30分に待ち合わせです。

すると、内覧会同行のご依頼者がマイカーでお迎え。
新築マンション内覧会開始時間20分前に現地へ到着です。

少しは早くマンション内覧会を開始してくれるだろうと淡い期待をしていましたが、
ロビーで待つこと20分。

ジャスト9時に内覧レディーの方からのご案内。
「これから、内覧会ツアーを始めさせていただきます!」

内覧会ツアーって何?

すると、
マンションロビーに集まっていた総勢13人の新築マンション購入者の方達が、
その案内を受け、ゾロゾロと内覧レディーに同行です。

先ずは、エントランス扉の開閉の仕方。

続いて、宅配ボックスの説明。

いっぺんに新築マンション購入者の方達へ説明すれば、
各業者も、手間が省けて都合が良い!

続いて、キッズルーム。

すると、新築マンション内覧会同行のご依頼者の奥さんは、
キッズルームには入りません。。。

「入らないんですか?」と尋ねると、

「預けた子供が私の顔を見ると、泣きだしてしますので。。。。」

ごもっとも!

内覧会ツアーは、まだまだ続きます。

続いて、
ゲストルーム、スカイラウンジ、郵便受け、自転車置き場、洗車場、車専用ゲート・・・

で、
ようやくロビーに戻り内覧会ツアー終了!?

すると、ざっと10名ほどの内覧レディーが現れご挨拶。

今度は、新築マンション購入者個別のご案内です。

真っ先にお部屋に行くかと思いきや、

「こちらが、ゴミ置き場になります!」と、説明が続きます。

で、ようやくお部屋に入り、
私のマンション内覧会同行検査スタートがジャスト10時!

検査途中、新築マンション内覧会同行のご依頼者が、

「お時間、大丈夫ですか? 午後も内覧会同行の予定があるんですよね。」
と、気を使ってくれます。

午後の内覧会同行の予定は14時30分。
平均的な検査時間で言えば、まだまだ余裕です。

ところが、
・お部屋の壁の傾斜が許容値をはるかにオーバーしている
・アルミサッシの網戸止めが固定不良で外れてしまう
・木製引き戸のビス抜け
・クローゼット棚のダボが無い
・バルコニー長尺シート周りのシーリング切れ
・洗面化粧台の天板石に多数のすりキズ
・クーラースリーブの蓋が開かない
・断熱ウレタン吹き付けの矛盾
・ALC壁に貼られた不可解なタイルシーリング目地
などなど、
この売主の新築マンション物件にしては、
色々と指摘・確認事項が出てきます。

それだけに、
検査終了後の内覧会同行ご依頼者への説明と、
内覧会場での施工会社との協議にも時間がかかります。。。

時計を見ると、ちょっと危ない。。。

でも、途中で止めるわけにはいきません。

ようやく協議も終わり、
新築マンション内覧会同行のご依頼者に、
速攻で駅まで送っていただき、「ありがとうございます!」
そして、午後の内覧会同行もギリギリセーフ!


今後、この新築マンションの内覧会同行も続きます。
ということは、また、内覧会ツアーに参加しなくてはなりません。

そして、今回の再内覧会同行にも!・・・?

更に、この新築マンション内覧会同行の時間に、
余裕をみなくっちゃ!

2011年01月12日

内覧会同行ブログ 【お隣の新築タワーマンションでは。。】

【386時限目】              新築タワーマンション内覧会同行 アーキスケット 出口

新築タワーマンションの内覧会同行。
先ずは、バルコニーからマンション内覧会同行検査です。


道路を挟んで、
新築工事中のタワーマンションが景色を遮っています。。。
そして、
ダダダダダッ、ダダダダダッ・・・・

と、新築工事中らしい(?)騒音が聞こえます。


この新築工事中のタワーマンションは躯体コンクリート工事中。
外部足場も無いので新築工事の状況も丸見えです。

すると、躯体(コンクリート)工事中の階から数フロアー下の階で、
一部の柱や梁周りに
ブルーシートが張りめぐらされているのが見えるのです。
そして、
そのブルーシートの隙間から、煙らしきものが漂っています。

先ほどの騒音はここから?

一体、何をやっているんだろう。。。


後日、同じ新築タワーマンション内覧会同行です。
今回の新築マンション内覧会同行のご依頼者は、
1回目のご依頼者の息子さん夫婦です。

場所は、お母様と同じ位置で、3フロアー上のお部屋です。
やはり、バルコニーからお隣の新築工事中のタワーマンションが見えます。


すると、今回は、
前回とは別な階の別な位置の柱や梁周りに
ブルーシートが張りめぐらされているのです。

やはり、ダダダダダッ、ダダダダダッ・・・という騒音と、
ブルーシートの隙間から煙らしきものが漂っています。

この騒音と、煙らしきものが漂っているということは、
柱や梁のコンクリートをハツって(壊して)いるということ。

ジャンカ(コンクリートの不具合)でもあったのかな?

でも、PC工法(工場製品)なので、
何個も、何個も、ジャンカなんかあるはずが無い!

さらに今回は、
用意してきた双眼鏡を取り出し、よくよく見てみると、
ブルーシートの隙間から、梁を支える油圧ジャッキが見えるのです。

油圧ジャッキで梁を支えるということは、
柱に掛かる上階の建物重量を油圧ジャッキでカバーしているということ。

何か大きなトラブルでもあったのかな?

考えられることは・・・・

でも、確証が無いので止めておきましょう。。。


昔、タワーマンションの柱の鉄筋が不足していた欠陥マンションがニュースになりました。
その時は、遅ればせながら、第三者の建築検査員が発見し、
売主・ゼネコンが情報開示をし、
権威ある建築評価機関のお墨付きある手直しがされました。

お隣の新築タワーマンションの内覧会は1年後。
この新築タワーマンション内覧会同行のご依頼があるかもしれません。

それまでには、情報開示がされているのでしょうか?

マンション内覧会同行ブログ 【構造設計図 閲覧拒否】

【180時限目(評判過去ブログ)】          マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

今回も、前回のマンション内覧会同行ブログに引き続き、
同じ新築マンション内覧会同行での出来事です。

この新築マンション内覧会同行では、
たくさんの評判・口コミになるようなブログネタを提供してくれました。
しかし、マンション購入者にとっては評判・口コミブログところではなく、重大な問題です。

で、第2弾。。。

マンション内覧会同行のご依頼者と、
エントランスから目的のお部屋までの共用廊下を歩いていると、
全ての所帯で、
RC造在来工法のマンションに見られる構造スリットが見当たりません。
ただし、この段階では、
外装のタイル面にシール目地が見当たらないということからの推察です。
この構造スリットは、
柱と壁のコンクリートの縁を切る為のものであり、
構造計算の前提になっているものです。

そして、目的のお部屋のバルコニーに出てみると、
案の定、こちら側にも構造スリットが見当たりません。

はて?・・・構造スリットが無くても大丈夫な設計になっているのかなあー?

お部屋の検査が終了し、
マンション内覧会場で、この構造スリットの件を確認。
相手は、この場から登場の内覧会場対応専門のゼネコン副所長です。

「共用廊下やバルコニーに構造スリットが見られませんが、
 構造設計図では、どうなっていますか?」

「500mm以下の壁だったかな?・・・その場合、構造スリットを設けていません!」
何とも頼りない答えが返ってきます。

「いずれにせよ、どういった仕様なのか構造設計図を見せて下さい!」

「この内覧会場に無く、ここから遠く離れた現場事務所にあるので見せられません。」

内覧会で、設計図を用意していないとは、
何とも段取りの悪いゼネコンなんだろう!
それとも確信犯か・・・・

「マンションの構造設計図では、構造スリットは無かったんですね!」

「いや・・・当初、構造設計図にはありましたが、監理者と協議をし無くしました。。。」

「その協議の打合せ議事録は残してあるんですか?」

「あると思います。。。」

こんな重要なこと、監理者だけの判断だけで済むはずもなく、

「役所への変更申請は行っているんですよね!」

「たぶん・・・・」

「変更申請が許可されれば、確認番号が通知されるはずです。
 重要事項説明するべきですよね!」

「・・・・」

「今、用意できないのであれば、
 構造設計図、監理者との打合せ議事録、変更申請資料を
 マンション再内覧会同行のときに用意しておいてください!」

「・・・・・、ハイ、解りました。。。。」


しかし、後日、
『構造設計図は見せることは出来ません。何らかの文書でお答えします。』
と、施工会社よりメールが来ました。」
と、マンション内覧会同行ご依頼者より連絡がありました。

これまた、あり得ない回答です。
マンションの設計図というのは、通常、モデルルームで閲覧できます。
また、設計図は、最終的にはマンション管理組合に引渡されるものです。
仮に変更があり、修正が終わっていなくても、
現状との違いを問われた場合、明確な説明をすれば済むことなのです。

その構造設計図の閲覧を拒否するとは・・・・

構造スリットについて、
本当に、マンション設計監理者と協議しているのだろうか?
協議して変更したとしても、役所の許可は取っているのだろうか?
そもそもマンション売主は、このことを知っているのだろうか?

この副所長の回答は、
全てが全て、不信感が募ってしまいます。

マンション内覧会同行のご依頼者から、
専門的な部分で不安ということもありマンション再内覧会同行のご依頼を受けましたが、
そのマンション再内覧会で、
設計図どおりの施工がされているか、
正規なルートで構造スリットの変更がされているか、
のいずれかを、
ただただ祈るばかりです。

そうでなければ、とんでもないことになるかも知れません・・・・

2011年01月08日

内覧会同行ブログ 【物干し金物の間隔は。。。】

【384時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、神奈川県にある10階建ての新築マンション。
今回のマンション内覧会同行は、
最上階3LDKファミリータイプのお部屋です。

で、早速バルコニーから
マンション内覧会同行検査のスタートです。


バルコニーの右手側には避難用隔て板
その前にはクラー室外機置き場が想定されています。

室外機を置いても何とか避難経路60cmはギリギリ確保出来そう!

そして、1m程度離れた床に避難ハッチ

避難用隔て板を突き破ってきた人が
墜落しない程度に離れています。

避難経路に問題なし!!!

バルコニー左手側にはやっぱり避難用隔て板
1.5m程度離れた位置に物干し金物が設置されています。

洗濯物を干していても、

避難経路に問題なし!!!

んっ???

この物干し金物、間隔が、1mしか無いぞ!!!


ひととおりのマンション内覧会同行検査を終え、
施工会社の若手立会い者と、
検査終了間際に、何故か?応援に来た現場所長と、
内覧会同行ご依頼者のご夫婦に説明です。


「この物干し金物の間隔が1mしか無いのは何故でしょうか?」

内覧会同行ご依頼者のご主人 「えっ、全く気が付きませんでした!」

内覧会同行ご依頼者の奥さん 「私も、何でこんなに間隔が狭いの?と思っていました!」

施工会社の若手立会い者 「・・・・・」

現場所長 「アルミ手摺の支柱の間隔が1mだからです。」

私 「だったら何故、2mとか3mとかにしなかったのでしょうか?」

現場所長 「・・・・・、内覧会場の方で設計者から回答させます。」

内覧会同行ご依頼者の奥さん 「これじゃー、家族全員の洗濯物が干せません。」

私 「何か理由があるかもしれませんので、設計者の説明を聞いてからにしましょう。」


で、内覧会場では、設計者が設計図を用意しお待ちかね。
早速、物干し金物間隔の説明です。

設計者 「下の階では避難ハッチが物干し金物の直ぐ横にあり、
      間隔を2mにすると避難経路が確保できないためです。」


そうだったのかあー!!!
私の持っている間取り図には、
下の階の避難ハッチの位置が示されていなかったので気が付かなかったあー!!!

でも、待てよ。。。

設計図に記載されている上下階の避難ハッチの間隔は2m以上ありそう。


総務省消防庁の避難ハッチ設置基準では、
『避難器具用ハッチの降下口は、直下階の降下口と同一垂直線上にない位置であること。』
となっています。


だったら、避難ハッチの間隔を1mズラせば、
物干し金物の間隔を2m確保できたんじゃないの?
もしかしたら、地元消防署の指導??
いずれにせよ、今更、奇数階の避難ハッチを移動するわけにはいきません。。。


内覧会同行ご依頼者の奥さん 「置き型の物干し金物を設置するしかないかしら?」

私 「法的には、置き型の物干し金物でも避難経路が確保できません。」

内覧会同行ご依頼者の奥さん 「えっ、そうなんですか?どうしたら良いんですか?」

誰も答えられません。。。


少なくとも、このお部屋の位置の1階から10階までの世帯では、
家族の洗濯物を、1mの範囲内で干さなければなりません。

生活の実態を無視した設計をしないでほしい。。。

他に方法はあっただろうに。。。

マンション内覧会のタイミングではどうにもなりません。。。

2011年01月03日

内覧会同行ブログ 【夢にまで見たマンション内覧会】

【382時限目】                     マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

神奈川県のあるマンション内覧会同行です。

マンションのある最寄駅でマンション内覧会同行のご依頼者と待ち合わせ、
目的のマンションまで、テクテクと徒歩で向かいます。

その道すがら、
「マンション内覧会と思うと、もうドキドキしています!」
と、マンション内覧会同行ご依頼者の奥さん。

「マンション内覧会同行のご依頼者の方は、
 皆さん、楽しみ半分、不安半分と言いますね。」

「本当にそうですね。
 私なんか昨日の夜、ほとんど眠れなかったんです。。。」

「小学生の遠足の前夜みたいですね。」

「実は夢の中で、マンションのお部屋の床が落ちて行った夢を見たんです。」

「スゴイ夢を見たんですね。。。
 でも、マンションの床が落ちるようなことはありませんよ!」

「もう、不安で不安で、それ以降眠れなくなりました。。。」

「ご主人の方は?」

「主人なんか、もうイビキなんかかいていてグッスリ眠っているんです。」

そんな会話をしていると、
目的のマンションへ到着です。

受付を済ませ、いざマンション内覧会同行検査スタート!

さすがにマンションの床が落ちているようなことはありません。

でも、マンション内覧会同行のご依頼者の奥さんは、
お部屋のあちらこちらを隈なくチェック。

ご主人の方は・・・

で私の方は、
夢が正夢にならぬよう、
念には念を入れ、お部屋ごとに床フローリングを強く踏みしめてみます。


で、2時間ほどでマンション内覧会同行検査が終了。

「どうでしたか?」

「キズや汚れの指摘が数か所。長尺シートや床タイルの段差程度です。
 主人なんか、あっちに行ったり、こっちに来たりしていたものの、
 フローリングの小さなキズを2個発見しただけ!」

「では、私の方の指摘・確認事項を説明します。」

で、指摘箇所のその場その場で一つ一つ説明していきます。

・バルコニーにある排水溝のドレンストレーナーのビスが入っていない。
・アルミドア枠のビス抜け
・洗面化粧台の三面鏡の製品不良 (交換です。)
・ユニットバスの壁パネルのキズ
・木製建具のキズ
・壁クロスのキズ
・メーターボックス内のジャンカ(コンクリートの欠陥)
などなど。。。

そして、最後の指摘・確認事項で、
マンション内覧会同行のご依頼者にとって、

夢にも思わなかったことが・・・・

2011年01月01日

内覧会同行ブログ 【内覧会同行業者がいっぱい!】

【381時限目】                         内覧会同行業者 アーキスケット 出口

埼玉県のマンションの内覧会同行です。
このマンションは規模が大きいだけに20日間ほど内覧会が続きます。

今回は、そのマンション内覧会同行の2回目。

ご依頼者とともにマンションに向かうと、

エントランス前の道路に内覧会同行業者と思しき人が2人。

マンション入口の風除室にも内覧会同行業者と思しき人が1人。

そして、内覧会受付付近にも内覧会同行業者と思しき人が2人。

さらに、内覧会場のロビーにも内覧会同行業者と思しき人が1人。

何と!、私も含めると、
同じマンションの同じ日時に
8人の内覧会同行業者が集まっているのです。

それにしても、
設計事務所風、ゼネコン風、内装業者風、退職後のこづかい稼ぎ風・・・・
と、
内覧会同行業者の容姿も様々です。


私の内覧会同行ご依頼者に、
「こんなに内覧会同行業者がいるなんて初めてです。」
とお話すると、

「このマンションのネット掲示板で、
 前半に内覧会を終えた人の色々な評判や口コミが出ているんです。

 しかも、どれもこれも悪い評判や口コミばかり。
 だから、皆さん心配されて内覧会同行業者さんを探しているようです。」

「そうなんですか。。。
 実は、このマンションの内覧会同行は2回目なんですが、
 1回目のときは、クロスのキズや隙間なんかの指摘が多かったりして、
 売主や施工会社の検査が十分ではないとの印象でした。
 だから、ネット掲示板に悪い評判が出たのかもしれませんね。

 お部屋の出来栄えはお部屋によって違いますので、
 今日のお部屋は良いといいですね。」

「もし、私たちのお部屋も出来栄えが悪かったら、
 ネット掲示板に悪い評判や口コミを書いちゃおうかなあー(笑)。。。」


でも結果は、チョット残念。。。

その後、
内覧会同行のご依頼者の仕事場仲間への評判や口コミ、
ネット掲示版での評判や口コミで、
立て続けに、7件のマンション内覧会同行のご依頼があります。

結果は?
後の内覧会になればなるほど、
少しずつ良くなっているような気がするかな???

きっと、売主も施工会社も、
ネット掲示板の評判や口コミを気にしているのかもしれません。


内覧会同行ブログ 【プロフェッショナルな仕事】

【380時限目】                         内覧会同行 アーキスケット 出口

埼玉県内のさいたま市にある
大規模マンションの内覧会同行です。

最寄駅でマンション内覧会同行のご依頼者と待ち合わせ、
目的のマンションまで向かいます。

「実は、この道、高校の通学路だったんです!」

「そうなんですか!
 私たちも埼玉県の高校です。ここら辺は地元で良く知っているんです!」

そんなことで、

「昔は、ここにボーリング場があったんですよね。」

「あっ、そうそう、良く行きました!」

なんて雑談をしながらマンションへ到着です。


受付を済ませ、
何故か2名の施工会社立会い者に案内されお部屋に入ります。
そして、バルコニー越しに母校が見えると、
何だかチョット嬉しい。。。

早速、バルコニーから内覧会検査スタートです。

すると施工会社の1人がこちらをちらほら。。。

まっ、気にせずに検査を進めます。

バルコニーで検査すること約15分。
うーん、何も指摘ががありません。

バルコニーに面する洋室(1)で検査すること約10分。
うーん、何も指摘がありません。

リビングダイニング、キッチンで検査すること約20分。
うーん、何も指摘がありません。

で、ようやくトイレの吊収納棚に小さなキズを発見!
引き続き、洗面室で壁クロスにキズを発見!
引き続き、洋室(2)で壁クロスのメクレ・隙間を発見!
引き続き、共用廊下で吹き付け塗装の剥がれを発見!

で、私の指摘としては以上!

マンション内覧会同行のご依頼者も検査を終え、
先ほどの指摘事項を説明するとともに、

・バルコニーの隔板に避難表示はしないのか?
・アルミサッシに指詰め防止は取り付けないのか?
  ※サッシメーカーが2社なので統一仕様なのか?
・トイレの将来用手摺下地が見当たらないがどこに取り付いているのか?

を施工会社の立会い者に尋ねます。

すると、いずれの質問にも明快な回答で問題なし!

そして、最後の手続きのため内覧会場の方へ向かいます。

途中、施工会社の立会い者が小声で、

「スゴイですね!」

この一言の意味が解らず尋ねると、

「内覧業者のプロだと解ります!」

施工のプロからそう言われると、
何だかチョット嬉しい。。。

「ありがとうございます。
 逆に、検査をさせていただいて、
 おこがましいですが、御社も施工のプロと感じました!」

内覧会場でひととおりの手続きを終え、
最寄駅までの帰り道、

今度は、
マンション内覧会同行のご依頼者が、

「やっぱり、出口さんはプロフェッショナルだと思いました!
 実は、私たち夫婦も公認会計士というプロフェッショナルな仕事をしています。
 内覧業者を選ぶ時も、
 ”内覧会同行ブログ”を読んでいて、
 プロフェッショナルな仕事をしているなあーと感じていました!
 これで、安心して入居できます!」

指摘事項が、たったの4つ。
しかも、キズやクロス隙間といった小さな指摘。

でも、マンション内覧会同行のご依頼者からそう言われると、
本当に嬉しい。。。

プロフェッショナルは業界が違うにしてもプロフェッショナルの仕事が解るんだ!

2010年12月20日

内覧会同行ブログ 【質問の回答はたらい回し】

【379時限目】                         内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の小規模マンションの内覧会同行のご依頼です。

事前に送付いただいた資料を見ると、
今まで数多く内覧会同行をしている建売住宅の売主なのです。

この売主がマンション販売をしているとは知らなかった!(失礼。。。)

そして、施工会社はというと、

名前を聞いたことがないゼネコンです。(失礼。。。)


マンション内覧会当日です。

先ずは、バルコニーの検査から。

間取り図では、
2段積みのクーラー室外機置き場が想定されています。

しかし、転倒防止用のアンカーが無い!

で、内覧会検査に立ち会った施工会社の担当者に、

「この壁には、転倒防止アンカーは無いのですか?」
と尋ねます。

「・・・・・」
意に介しません。

「外壁は共用部分になるため、
 マンション入居者が勝手に転倒防止アンカーを打つことができません。
 転倒防止アンカーを打つためには、
 マンション管理組合の承認が必要になるため、
 一般的には、事前に転倒防止アンカーが打ってあるか、
 マンション管理規約に例外措置の記載があるんですけど、
 このマンションではどうなっていますか?」

「私の方では解りませんので、内覧会場の方で上司から説明させます。。。」


お部屋の検査を終え内覧会場です。

すると、現場所長が現れ着席です。
で、先ほどの質問を投げかけます。

「・・・・・」
意に介しません。

「私の方では解りませんので、設計者の方から説明させます。。。」

すると、設計者が現れ着席です。
で、先ほどの質問を投げかけます。

「・・・・・」
意に介しません。

「私の方では解りませんので、売主担当者の方から説明させます。。。」

すると、売主担当者が現れ着席です。
で、先ほどの質問を投げかけます。

「・・・・・」
意に介しません。

「私の方では解りませんので、マンション管理業者に聞いてきます。。。」

しばらく雑談。

すると、再度、売主担当者が戻ってきて着席です。

「マンション管理規約には例外措置の記載はないとのことです。
 そして、
 マンション入居者から申し入れがあった場合は、
 マンション管理業者の方で許可しているとのことです。」

「マンション管理組合が許可するのではないのですか?」

「当初は、マンション管理組合が存在しませんから。。。」

「それもそうですね!」

でも、
マンション管理業者に、許可を与える権限があるのだろうか?

そもそも、
マンション管理業者に回答を求めるとは。。。

「では、マンション管理組合が発足した後は、
 いちいち、マンション管理組合に承認を取らないといけないのでしょうか?」

「・・・・・」

「何らかの対策を検討していただけますか?」

「・・・・・」
即座の回答はできない様です。

マンション内覧会同行のご依頼者には、
「もし、売主が何の対応もしない場合は、
 マンション管理組合が発足してから管理規約を見直しする手があります。」
とアドバイス。


きっと、この売主の今後のマンション計画では改善されていくのでしょう。。。

2010年12月06日

内覧会同行ブログ 【内覧会同行者はだーれ?】

【376時限目】                         内覧会同行 アーキスケット 出口

トゥルルルル、トゥルルルル・・・
事務所の電話にに出ると、

「もしもし、アーキスケットさんですか。
 再来週の日曜日に新築マンション内覧会があるんですけど、
 内覧会同行は可能でしょうか?」

「日程の確認をしますので少々お待ち下さい。」

で、内覧会同行の予定表を確認します。

「ハイ。大丈夫です。
 今のところ再来週日曜日のマンション内覧会に同行させていただくことが出来ます。」

「ちょっと、お聞きしたいことがあるんですけど、
 新築マンション内覧会に誰が同行してくれるんでしょうか?」

「私、出口がマンション内覧会に同行させていただきます。」

「そうですか!だったら、アーキスケットさんのホームページで、
 出口さんのプロフィールも見てますので、
 新築マンションの内覧会同行をお願いしたいと思います。」

「ありがとうございます!
 再来週の日曜日、内覧会同行の予定をさせていただきます。
 では、お手続につきましてご説明したいと思いますが、
 10分ほどお時間大丈夫でしょうか?」

「正式な内覧会同行の申込みは少し待っていただけませんか?
 実は、他の内覧業者さんに新築マンション内覧会同行の依頼をしていたんですが、
 キャンセルできるかどうか確認してから改めてご連絡いたします。」

「でも、どうして? 何かあったんですか?」

「実は、その内覧業者さんでは、
 新築マンション内覧会日の3日、4日前くらいにならないと、
 誰が内覧会同行してくれるか解らないと言うんです。。。」

「内覧業者も日程の調整とか、色々と都合があるんでしょうね。」

「でも、3、4日前にならないと誰が内覧会同行をしてくれるか解らないなんて不安です。
 私たちは、やっぱり一級建築士の資格のある方で、
 実績のある方に新築マンション内覧会同行をしてもらいたいと思ってるんです。」

「一級建築士を持っているからといって必ずしも良いということではありませんが、
 無いよりあった方がご依頼者とすれば安心ですよね。
 ただ、実績というのはホームページからだけですと判断が難しいですよね。
 内覧業者の内覧会同行の回数だけで判断できるものではありませんし・・・・
 内覧会同行者個人の実績や実力はなかなか解りませんし・・・・

 当社では、内覧会同行でどんな検査や協議をしているのか?
 ということを少しでも解ってもらえるようにと、
 ”内覧会同行ブログ”をホームページに掲載してます。
 ご参考までに見ていただければと思います。」

「”内覧会ブログ、見ました!
 それでアーキスケットさんの出口さんに内覧会同行をお願いしようと思いました!」


ちょっと宣伝じみてしまいましたが、
ご依頼者の立場から考えると内覧業者選びも本当に難しいと思います。

・内覧業者のホームページの内容
・知人の紹介
・ミクシーやマンション関連のコミュニティーサイトの評判・口コミ

などなど、
手だてはいくつかあります。

しかし、
内覧業者の中でも、ひとりひとりの実力や実績は様々。

一番難しいのは内覧業者選びではなく、
内覧会同行者選びではないでしょうか?

あなたは、
誰に内覧会同行をしてもらいますか?

 

2010年11月23日

内覧会同行ブログ 【1ヶ月の差で現状渡し】

【373時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

最寄り駅でマンション内覧会同行のご依頼者と待ち合わせ、
マンションまでの道すがら、

「今回でこのマンションは3回目の内覧会同行なんです。
 初回は1.5ヶ月前、2回目は1ヶ月前でした。」

「そうなんですか。出来はどうだったでしょうか?」

「1回目は本当に良い出来で、私の指摘数も6項目でした。
 でも、2回目は指摘数が25項目で、ちょっと多かったですね。」

「同じマンションでもそんなに違うものなんですか?」

「職人によって腕の差があるので、
 どの職人が入ったお部屋かによって、”当たり”、”ハズレ”があるのも事実です。」

「私たちのお部屋は、”当たり”だと良いんですが・・・」

「もし指摘があったとしても、ちゃんと手直ししてもらえば良いことだと思っています。」

「1回目、2回目の時はちゃんと手直ししてもらえたんですか?」

「『手直しします。』ということでした。」


で、マンションに到着。
エントランスは養生され、引っ越し業者が荷物を右へ左へと運んでいるではありませんか。

このマンションは引渡しが終わったんだ!
恥ずかしながら、まだマンション内覧会が続いていると思っていました。

しばらくすると、
売主担当者がエントランスに現れご挨拶。

で、最後の一言。

「今回は完成済みマンションですので現状渡しです。
 キズや汚れも手直しは出来ませんのでご了承ください。」

と、そっけない態度。

この一言にマンション内覧会同行のご依頼者も反論。

「そんなことは聞いていません。値引きだってしていないんですから、
 指摘があれば手直ししてください!」

「でも、完成済みマンションですから現状渡しです!」

”現状渡し”は売主とゼネコンの都合です。

その言葉を聞くたびに、

”何でマンション購入者の気持ちを考えないんだろう。。。”

と思ってしまいます。

ここで私から一言。

「経年劣化についてはまだ解ります。
 でも、明らかな施工中のキズ・汚れ、ミスなんかについては、
 売主はマンション購入者の立場にたって
 ゼネコンに対し手直しの交渉をするべきではないでしょうか?」

「売主検査をしっかり行っていますので大丈夫です。」

だと良いのですが・・・・
1回目、2回目の内覧会検査結果を考えると怪しい・・・・

「いずれにしても、お部屋の検査結果を見てからにしましょう。。。」


で、内覧会検査結果はというと指摘事項が29項目。
もちろん経年劣化なんかありません。

指摘の中には、
”打ち継ぎ目地がモルタルでつぶされている。”
”バルコニー防水の立ち上がり部分がメクレている。”
”バルコニー手摺でタイル誘発目地とコンクリート誘発目地がズレテいる。”
”竪樋周りのシーリングの口が開いてしまっている。”
”柱のタイルが浮いてしまっている。”
”壁クロスが浮いている。”
”洗面室取り付くはずの将来用手摺下地が入っていない。”
”床フローリングが反っている。”

などなど、キズ・汚れ以外にも問題ある指摘が発見されます。

で、これらの指摘事項を記載したシートを売主に渡します。

「この指摘事項をゼネコンに見せて下さい。
 全てとは言いませんが、
 ゼネコンだって納得する手直し事項がほとんどではないでしょうか。」

「・・・・ゼネコンに指摘事項を伝えます。。。。」


せめて、
売主担当者の、”当たり”、”ハズレ”は無くしてほしいものです。


2010年11月01日

内覧会同行ブログ 【矛盾だらけの遮音仕様】

【369時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

1日目は1階の住居、2日目は4階の住居と
同じマンションの内覧会同行2連チャンです。

さて、2日目のマンション内覧会同行検査。

キッチンカウンター横には、
システムキッチンの雑排水が流れていく配管のためのパイプスペースがあります。
そして、壁に付いている点検口を開けて中を覗き込みます。

「あれっ? パイプスペース周りの壁に遮音の為のグラスウールが貼られていない。
 確か昨日の住居ではグラスウールが貼られていたよなあー!」


和室の横には、
おトイレの汚水が流れていく配管のためのパイプスペースがあります。
そして、トイレ側の壁に付いている点検口を開けて中を覗き込みます。

「このパイプスペース周りの壁にはグラスウールが貼られている。
 昨日の住居と同じだ!」


主寝室の横には、
洗面化粧台やユニットバスの雑排水が流れていく配管のためのパイプスペースがあります。
主寝室の壁には点検口がないので、
ユニットバスの天井点検口を開けて天井裏を覗き込みます。

「このパイプスペース周りの壁にもグラスウールが貼られている。
 昨日の住居と同じだ!」


洋室の横には、
クーラードレンの排水が流れていく配管のためのパイプスペースがあります。
そして、クーラーキャップを取り外し、手探りで壁の遮音仕様を確認します。

「ほとんど排水音もしないのに、
 このパイプスペース周りの壁にもグラスウールが貼られている。
 昨日の住居は不明(部屋形状が異なるため)。」


何で、キッチンカウンター横のパイプシャフトの壁だけ
グラスウールが貼られていないの?

こちらの住居内だけでも遮音仕様に矛盾があります。

そして、
何で、昨日のキッチン横のパイプスペースの遮音仕様と違っているの?

昨日の住居とも遮音仕様に矛盾があります。


で、この矛盾を施工会社の担当者に尋ねると、
「・・・・・・」

「実は昨日もこちらのマンション内覧会検査をしたのですが、
 ご依頼者が事前に入手して設計図平面詳細図では、
 グラスウールを貼る遮音仕様部分は、”波線”で示されていました。」
 
「そうなんです。うちの会社の設計ではグラスウール仕様は、”波線”で示します。」

「では、内覧会場の方で設計図を見せてください!」

「ハイ、解りました。でも、ドキドキしますね。。。」


内覧会場に行く途中、ご依頼者が心配になって質問です。

「手直しするとしたらグラスウールって高いんですか?」

「グラスウール自体は高いものではありません。
 それよりも壁を壊さなくてはいけませんので大変です。」


で、内覧会場に到着です。
席について、しばらくすると、
検査に立ち会った担当者と上司らしき人が設計図を持って参上です。

机の上で、この住居の平面詳細図のページを開きます。

「やっぱり、キッチンカウンター横のパイプシャフト壁にも、”波線”が示されていますね。」

「ハイ。。。しかし・・・・」

で、おもむろに設計図の特記仕様のページを開き、

「特記仕様では、
 『”波線”部は遮音仕様としてグラスウールを入れる。
  ただし、パイプシャフト周りについては1階のみとする。』
 となっています。」

平面詳細図より特記仕様のほうが優先!

だから、
1階住居の全てのパイプシャフト周りにグラスウールが入っていたんだあー!

ここで、ご依頼者が、
「何で、1階だけパイプシャフト周りにグラスウールを貼るんですか?」

施工会社の立会い者
「・・・・・・」

で、私が代わって答えます。
「おそらく、1階下にあるピット部分で配管を垂直方向から水平方向に曲げるため、
 上から落ちてきた水が配管に当たる音の遮音のためではないでしょうか?」

「なるほどー。。。」


でも、待てよ。。。
この特記仕様だったら、

4階住居の全てのパイプシャフト周りにグラスウールが入っていないはずだ!

「ところで、キッチンカウンター横以外のパイプシャフト周りには
 グラスウールが入っていましたが何故ですか?」

「職人が、ついでに貼ってしまったか、間違って貼ってしまったかだと思います。」

ここで、ご依頼者、
「ということは、グラスウールを貼ったところはグレードアップしたということですね。」

「ハイ。。。」

だったら、キッチンカウンター横のパイプシャフトにも
ついでにグラスウールを貼ってくれていれば良かったのに。。。


 

2010年10月17日

内覧会同行ブログ 【設計図を見せて!】

【366時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者から
事前に送付されてきた資料の確認です。

全体計画は中層で雁行だらけの平面計画です。
そして、今回の物件は1階の雁行部分にあるお部屋です。

仕様はどうなっているのかな?

と、パンフレットなどを見ても、
間仕切りの遮音や断熱といった快適性に関する仕様が
ほとんど掲載されていません。

念のため、このマンションのホームページを覗いてみても掲載されていません。

今時のマンション購入者は断熱や遮音を気にかけている方が多い中、

なんとも不親切なパンフレットです。

仕方がない、
内覧会検査の時に確認しよっと!


で、マンション内覧会です。

ひととおりの検査を終え、
施工会社の立会い者に質問です。

「間仕切り壁の遮音仕様を教えてもらえますか。」

「うーーん?・・・
 水周りのお部屋と居室の間仕切り壁にはグラスウールが入っているかと思います。」

「本当ですか?
 ユニットバスの天井点検口から見える範囲ではグラスウールは入っていませんよ!」

「だったら、グラスウールは入れない仕様だと思います。。。」

「不信感をいだくような回答はしないでください。
 内覧会場の方で設計図を確認しましょう。」

ここで、この施工会社の立会い者は、おもむろに携帯を取り出し何やら会話です。
しばらくすると、
上司と思しき施工会社の人が応援に駆けつけます。

「遮音仕様についてですが、
 当マンションでは、水周りの間仕切は遮音壁としていません。」

「そうですか。いずれにしても、後で設計図を見せてください。」

「ハイ。」

「ところで、この戸境壁の断熱折り返しの仕様はどうなっていますか?」

「断熱材を45cm折り返ししています!」

さすが上司! そのくらいのことは即答です。

「でも、拳骨でたたくと、12cm程度のところまでしか、
 断熱材が折り返しされていませんよ!」

「えっ?、ちょっと解りかねますので内覧会場の方で設計図を確認します!」

さすが上司! 解らないことは即答を避けます。


で、内覧会場です。

テーブルにつき、サービスのお茶を飲んでいると、
向こうの方で先ほどの上司と別な方が、
設計図を見ながら打ち合わせしています。

しばらくして、立ち会った上司の方がテーブルにつき、
パンフレットの間取り図を指差しながら説明です。

「ここの部分は雁行していますので、
 柱のこっち側からが断熱折り返しの距離になります。」

「そうなんですか? とりあえず設計図を見せてください!」

「・・・・・、設計図では・・・・」

「とにかく設計図を見せてください!」

で、ようやく設計図持ってきます。

で平面詳細図のページを見ると、
断熱折り返しを示す波線が柱の内側から45cmになっています。

「設計図では、先ほどの説明とは違っていますね!」

「でも、柱のこっち側からの距離を確保すれば問題はありません。」

「確かに柱のこの位置からですとその通りかもしれませんが、
 お隣のお部屋では壁からの距離で45cmを確保していますね!」

「お部屋が違い形状も違いますから。。。」

「お部屋が違っていても、
 コンクリート戸境壁は共有しており条件は同じはずです。
 ということは、こちらのお部屋の熱影響は、
 先ほどの説明の柱からではなく、
 お隣の壁位置から受けているということで、
 設計図では断熱折り返しが同じ位置になっているのではないでしょうか。」

「・・・・、売主や設計者とも確認・相談をしたうえで後日回答させていただきます。」


マンション内覧会検査では、
パンフレットの間取り図だけではなく、
設計図の確認が必要になることもあります。

さらに、購入したお部屋だけではなく、
お隣のお部屋のパンフレット間取り図や設計図を見ると、
矛盾点が見つかることもしばしばです。

PS
ちなみに、遮音仕様はグラスウールを入れたり、
プラスターボードを2枚貼りにするなどの仕様にはなっていませんでした。


 


2010年10月05日

内覧会同行ブログ 【お恥ずかしい指摘】

【363時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都郊外にある5棟からなる大規模マンション。
このマンションの内覧会同行は今回で3回目です。


お部屋の内覧会検査を進めると、
いくつかのクロスの小さなキズやブツ(膨れ)、
木製建具枠の小さなキズやビス抜けがあるものの、
全体的には非常に良い出来です。

検査終了後に、
施工会社の立会い者にこれらの指摘事項を記載してもらった後、
雑談です。

「良く出来ているお部屋ですね!
 何度も何度もチェックして、手直ししているということが解ります。」

「ハイ!売主検査が厳しく、
 施工会社の自主検査を4回も5回も行っていますから!」

で、おもむろに、
廊下から洗面室の引き戸を開け、全体的に洗面化粧台方向を眺めます。

「洗面化粧台の上のダウンライト2つは、
 洗面化粧台を中心に左右対称に取り付いていますね!」

「見栄え上のこともありますので当然の配置です!」

「やっぱり、そうですよねえー。。。」

「ハイ。。。何か?」

「実は、2回目の内覧会の時に見たお部屋では、
 洗面室のダウンライトが洗面化粧台に対し左右対称ではなく、
 浴室側に10cm程度、ズレていたんですよ。」

「自主検査でダウンライトの配置のチェックもしていますし、
 そんなことは無いと思うんですが。。。」

「それが事実なんです。」

「本当なら、施工会社としてお恥ずかしい指摘です。」

「他にも、リビングの大きなガラスで、
 火花焼けによるクレーター状の穴が複数見つかりました。
 しかも、2枚のガラスでです。」

「自主検査でガラスのキズもチェックしているんですが、
 見逃したとなると、施工会社としてお恥ずかしい指摘です。」

「他にも、廊下部分のフローリングのきしみ音があったり、
 クーラーキャップの蓋を開けると壁クロスの貼り延ばしが不足していたり・・・」

「そんな指摘も出てきたんですか。。。
 そのお部屋はどこの棟でしたか?」

「A棟でした。」

「施工会社立会い者の名前は解りますか?」

「お名前までは解りませんが、あなたと同じくらい(40歳前後)の方でしたね。」


暴露してマズかったかな?

お部屋毎に施工会社の責任担当者が決まっているのかも?

そして、もしかしたら断罪されちゃう?


で、
A棟の担当者をフォローするということではないのですが、

「チェックしていても見逃すことはありますよね。」

「何度も何度もチェックしているはずなんですけどねえー。」

「でも、こちらのお部屋でも建具のビス抜けがありますよね。」

「・・・・、お恥ずかしい指摘です。。。」

2010年09月14日

内覧会同行ブログ 【遮音対策も色々】

【359時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者から送付されてきた資料を事前にチェック。

その中のパンフレットを見ていると、
遮音対策の項目が目に留まります。

”パイプスペースや水まわりなどの遮音対策”

 排水音の伝わりに配慮し、竪排水管(エアコン用排水管及び屋外は除く)には
 耐火遮音シート巻とし、遮音効果を高めています。
 さらに、
 居室と水まわりが接する部分にも遮音対策を実施しています。

”概念図”

 間取り図の一部の間仕切り壁がオレンジ色で色分けされ、
  ・竪排水管まわりの間仕切り壁
  ・居室と水周りの間仕切り壁
  ・洋室1(主寝室)と廊下の間仕切り壁
 に遮音対策実施されているのが一目瞭然となっています。


しかし、
遮音対策ってどんなもの?

パンフレットをくまなく探してもその仕様が見当たりません。

マンション内覧会検査をすれば、遮音仕様は解るだろう。。。
で、不明な点があれば、
施工会社の立会い者に聞こっと!!!


マンション内覧会検査です。
ユニットバスの天井点検口を開け、間仕切り壁の遮音仕様を確認します。

すると、
洋室2(居室)に面する間仕切り壁にグラスウールが入っているのが見えます。

ところが、
洋室2のクロゼットに面する間仕切り壁は石膏ボードの裏面しか見えません。

さらに、
その横にあるパイプスペース周りの間仕切り壁も石膏ボードの裏面しか見えません。

念のためパンフレットを取り出し確認してみると、
やはりこの部分は、”オレンジ色”

先ずはマンション内覧会のご依頼者に懐中電灯を渡して、
居室との間仕切り壁にグラスウールが有ることと、
パイプシャフト周りとクロゼット周りにグラスウールが無いことを見てもらいます。

引き続き、施工会社の立会い者にも見てもらいます。

「パンフレットでは、
 間仕切りがオレンジ色になっているので遮音対策がされているはずですが、
 グラスウールが貼られていませんね。」

すると、パンフレットと見比べながら、
「確かにグラスウールは入っていませんね。。。」


今度は場所を変え、
廊下と洋室1(主寝室)の間仕切り壁を拳骨で、”コンコン”

「ここも石膏ボードが1枚貼りでグラスウールは入っていない音です。」

「そうみたいですね。
 間違ったことを言ってもいけませんので、設計図を確認したうえで回答します。。。」


と、さすが大手ゼネコンの担当者。
その場で適当な言い訳や言い逃れはせず模範解答です。


ご依頼者は少し不安な顔で、
「グラスウールを入れるにはどうするんですか?」

「洋室の壁を壊して入れるしかないと思います。」

「そうなんですかあー。。。」

「しかし、先ずは設計図を確認してもらうことが先決です。
 本当にグラスウールの入れ忘れなら、壁を壊してでも手直ししてくれるでしょうし、
 何らかの理由があるのなら、ちゃんと説明してもらえると思います。」


そして一同、内覧会場横の個室へ案内されます。

そこには、
管理図面がテーブルの上に用意されており閲覧ができるようになっています。

先ずは平面詳細図のページを開きます。

すると、
何やら遮音仕様の記号がいっぱい!

記号だけでは何が何やら解りません。
で、
記号リストを確認します。

 ・グラスウールを入れる仕様
 ・遮音シートを巻く仕様
 ・ボード1枚をスラブtoスラブにする仕様
 ・ボード2枚貼りの仕様
などなど。

で、ひとつひとつオレンジ色に塗られた間仕切り壁の遮音仕様を確認。
すると、
先ほどグラスウールが入っていない間仕切りは、
ボード1枚をスラブtoスラブにする仕様になっています。

設計図どおり、間違いない!

そして、ご依頼者も安心・納得!

パンフレットではオレンジ色だけで表記されていたけど、

遮音対策も色々なんだあー!


 

2010年09月08日

内覧会同行ブログ 【竣工図の交付期限は?】

【358時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

昨年末に、
マンション内覧会同行のご依頼のあった方からの質問です。

「現在、マンション管理組合の理事長をしています。
 管理室で竣工図を確認しようとしたところ、
 売主から竣工図が渡されていないことが解りました。。。

 売主も施工会社に何度か、
 『竣工図を出してください。』と言っているらしいのですが、
 出してもらえないとのことです。

 『6ヶ月点検は竣工図を基に点検するものではないか。』
 と今になっては思うのですが、
 もちろん、そのような6ヶ月点検もありませんでした。

 このようなことは異常事態と認識していますがどうなのでしょうか?
 竣工図とはどのくらい大事なものなのでしょうか?」


確かこのマンションは、工事途中で売主が倒産してしまって、
長い間、工事が中断していたマンションだ!

ここで、竣工図とは、
工事が完了した時点の建物・付属施設に関する以下の図書のことです。
 ・付近見取り図
 ・配置図
 ・仕様書(仕上げ表を含む)
 ・各階平面図
 ・2面以上の立面図
 ・断面図または矩計図
 ・基礎伏図
 ・各階床伏図
 ・小屋伏図
 ・構造詳細図
 ・構造計算書


「マンション管理組合の理事長の大役、大変なこととお察っしします。
 やはり、竣工図はマンションの点検、維持、修繕などに必要であり、
 なくてはならないものです。

 竣工図の交付期限についてですが、
 関連法規で言うと、

 『売主である宅建業者は、
  ”自ら売主としてマンションを分譲した場合においては、
   1年以内に管理組合の管理者等が選任された時は、
   速やかに、当該管理者等に対し、
   当該建物又は付属施設の設計に関する図書を交付しなければならない。
              (マンション管理適正化法 103条1項、規則101条』)
 となっています。
 ということは、
 マンション管理組合の理事長が選任されれば、
 ”速やかに”
 提出されるものということではないでしょうか。

 また、建築士法で、
 建築事務所にも設計図書の保管義務が15年間ありますので、
 設計図書が無いということはないはずです。
 売主に再度施工会社の方へ確認してもらってください。」


後日、
「売主は、
 『竣工図を1年以内に管理組合に渡せば良い。』
 『”速やか”とは1年以内と考えている。』
 などと言っています。
 マンション管理適正化法に違反していないものなのでしょうか?」


マンション管理適正化法の条文の解釈のことであり、
法的機関で判断されるべきものですが、

本当に竣工図は1年以内に管理組合に渡せば良いのものなのでしょうか?

条文の、
『1年以内に管理組合の管理者等が選任された時は、速やかに・・・』
の”1年以内”とは、
マンション管理組合が1年以内に発足しない場合には、
1年を期限とすることを意味しているのではないでしょうか。。。

でも、”速やかに”とは、どの程度の期間なのか?
といった議論は残りますが・・・


いずれにせよ実態として、
設計図書の訂正に1年もかける暇なゼネコン(設計・施工)はありません。

工事途中に売主の倒産で色々とゴタゴタがあったと思いますが、

”速やかに”
竣工図が交付されてほしいものです。

まさか、ゴタゴタの中で設計図書の紛失なんてことはないかと思いますが・・・・

 
 

 

 

2010年09月02日

内覧会同行ブログ 【ご依頼者の内覧業者選び】

【357時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション最寄駅の北口ロータリーで
マンション内覧会同行のご依頼者と待ち合わせ。

10分ほど待っていると、
シルバー色の高級車がロータリーを時計回りで進んできて、
私の前で止まります。

運転手が降りてきて、
「はじめまして。〇〇です。」とご挨拶。

年齢は40才前後と思われますが、
高級そうなジャケットにパンツ姿。

「はじめまして。今日はよろしくお願いいたします。」

ベンツの助手席に乗り込むとシートはもうフカフカ。
別世界の雰囲気です。

「マンションはやはり高額なので、以前から専門家に見てもらおうと思っていました。」

「私が内覧業者を行っていることを別にしても、
 絶対に行った方が良いと思います。
 やはり、色々な指摘が挙がるケースもあり、
 そんな時は、ちゃんと直してもらう必要があります。
 指摘がほとんど挙がらない場合でも安心料と考えていただければと思います。」

「それにしても、インターネットで内覧業者さんを探すと、
 本当にたくさんの内覧業者さんがあるんですね!」

「そうですね。私は選ばれる立場ですが、
 マンション購入者にとって
 インターネットだけで内覧業者を選ぶというのは難しいでしょうね。
 お金をかけた綺麗なホームページもたくさんありますし。。。
 でも、綺麗なホームページだからといって、
 良い内覧業者とは限りませんし。。。」

「実は私、IT関連の会社経営をしているんですが、
 ホームページをじっくり見ると色々と解ることもあります。

 やはり一番はマンション内覧会に同行していただける方がどんな人かです。
 アーキスケットさんは、出口さんの経歴も掲載しているし、
 それに、”内覧会同行ブログ”を読んでいると人柄も解ります。」

「そう言っていただけると嬉しいです。」

「でも、それだけじゃないんです。」

「それは何でしょうか?」

「他の内覧業者さんのホームページの中には、
 ”料金は検査後に現金でいたただきます”
 と掲載されているところもありますが、
 『税金を納めているの?』
 って疑いたくなります。

 アーキスケットさんは、
 料金振り込み先の銀行名も記載していますし口座名義も会社名なので、」
 税金をちゃんと納めているということが解ります。」

「そんなところまで見ているんですか。
 内覧業者の中には、確かに納税の疑わしいところもありますね。」

「ホームページのドメインに”CO”を使っていることも、
 法人格を取得しているということが解りますね。」

「そんなところも見ているんですか。
 内覧業者の中には、確かに会社設立登記や個人事業主届の疑わしいところもありますね。」


しかし、この銀行口座名義やドメインの件は、
私が起業しホームページ作成の時に、

”絶対に後ろ指を差されないようにしよう!”

と考えていたものです。

やっぱり、見る人が見れば解ってくれる!

「ところで、アーキスケットさんのインターネット宣伝は、
 スポンサーサイトがメインですよね。
 ホームページのSEO対策はしないんですか?
 私の会社では、SEO対策のお手伝いもしていますよ!」


SEO対策をしていないのがバレバレだ。。。
でも、
これって、営業?

2010年08月24日

内覧会同行ブログ 【バルコニー 水勾配は大丈夫?】

【355時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、マンション南西角部屋のバルコニーです。

バルコニーの形はというと、
南面も西面もバルコニーがあり、要するにL字形なのです。

ここまでは、何ら変哲もないバルコニー形状。
しかし、西面のバルコニーには排水溝が無いのです。

西面のバルコニーに吹き込んだ雨水はどうなるのだろう?
と確認すると、
床全体で水勾配を南側の排水溝へ取っています。

その距離5.55m。

水勾配を1/50確保するとすれば、
水下と水上の床高さの差は何と11cmにもなるのです。

でも、
雨水がちゃんと排水され、
モルタルが厚くなる分の重さを耐える構造検討がされ、
手摺高さも1.1m以上確保されれば良い。。。

と思っていると、
水上側にあるアルミサッシ下枠がモルタルに埋まっているのを発見!

そして、何故か?アルミサッシ下枠際の長尺シートが幅5cmほど撤去されており、
その部分だけはウレタン防水で化粧仕上げとなっています。

何でこんな仕上げにしているの?

考えること5分。

!!!、・・・・ということか!


検査終了後の指摘事項の説明です。

「このアルミサッシ下枠際の長尺シートが剥がされ
 ウレタン防水にしている理由はなんですか?」

「実は・・・・、
 網戸の開閉をすると長尺シートに当たってしまった為こうしました。」

「バルコニー全体の水勾配の取り方に問題があったということですよね。」

「でも、網戸の開閉ができないといけないですので。。。」

「こんな納まり、普通考えませんよ!
 見栄えだって重要です!・・・が、
 水勾配だって確保されていないんじゃないですか?」

「心配でしたので散水試験も行いました。水溜り跡も無いですよね。」

「そうですか?
 床自体の水勾配は確保できているのかも知れません。
 しかし、アルミサッシ下枠を見てください!
 ここに水抜き穴がありますよね。
 でも、水抜き穴の外側はモルタルで埋まってしまっているんですよ。
 これじゃー、レール部分に溜まった雨水や結露水は流れていきませんよね。」

「設計図上、アルミサッシの高さは決まっているし、
 バルコニーの水勾配を最低限確保すると
 どうしてもこうなってしまうんです。」

「設計のミスを補佐するのもゼネコンの仕事でしょっ!」

「・・・・・・、
 でも、レール部分に水が溜まったとしても問題ないと思いますが・・・・」

ただただ、呆れるばかり。。。

「ゼネコンとして恥ずかしくないですか!!!」

「・・・・・」

「西側バルコニーのモルタルを撤去してでも改善するべきでしょっ!」

「でも、こういう風にしかできなかったんです。」

「本当に床勾配が確保できないんだったら、
 西側バルコニーにも
 新たに排水溝・ドレーン・排水配管(縦樋)を設けるしかないのでは?」

「えっ。。。床モルタルの勾配を再度調整してみます。。。。」


後日談。

その後、
西側バルコニー全面の長尺シートを剥がし、
モルタルを撤去し、
再び水勾配を確保しながらモルタルを塗り、
再び長尺シートを貼ったら、
何とかなったらしい。。。


2010年08月06日

内覧会同行ブログ 【安全第一VS品質第一】

【352時限目】                              内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは郊外にあるタワーマンション。
バルコニーから内覧会検査スタートです。

先ず目に飛び込んでくるのがこの街の景色。

ずいぶんこの街も変わったなあー。。。

昔々、この街で遊んでいたころを思い出します。

次に目に飛び込んできたのが外壁仕上げの出来栄えの悪さ。

仕上げは吹き付け塗装なのですが、
柱部分に70cm角程度の四角いひび割れ。
そして、その部分の吹き付け塗装は、
その他の部分と明らかに色や吹き付け模様(パターン)が違っているのです。

はて?、この四角い跡は何なのだろう???

内覧会検査終了後、施工会社の立会い者に説明を求めます。

「この柱にある四角い跡は何でしょうか?」

「タワークレーンのステー跡です。」

タワークレーンとはご存じのとおり、
PC板や鉄筋などの建設資材を上の階に運ぶものです。

ステーとは、
タワークレーンが倒れないようにするための支え金物であり、
タワーマンションの建設で外付けタワークレーンを使う場合に欠かせないものです。

そして、このステー跡は、
ベースプレートと言われる厚い鉄板を柱に埋め込んでいた跡だということです。

このステーを設ける箇所はそんなに多くはありませんが、
このお部屋は、
運悪く(?)、その箇所に当たってしまったということです。

「タワークレーンのステー跡だったんですか!
 私としたことが気が付きませんでした。。。
 
 現況、四角くひび割れが生じていますが、
 何で穴埋めをしたんですか?」

「無収縮モルタルです。。。」

「でも、結果としてひび割れが生じていますね。」

「・・・・・」

「この四角い部分は、他の部分とくらべ塗装の色は違うし、模様(パターン)も違いますね。」

「ここの部分は、ダメ工事(残工事)として後施工をしているため仕方がないんです。」

「施工上の理由は解りますが、
 マンション購入者からすれば、そんな理由は関係ありません。」

「・・・・・」

「無収縮モルタル施工後、十分に乾燥させたのでしょうか?
 そのうえで、ひび割れが生じたのであれば補修する必要があります。

 塗装だって、この一部分のみをダメ工事として残すのではなく、
 柱一面を残せば目立たないようにできたんじゃないですか?」

「柱一面をダメ工事として残すと高所作業となり、
 手摺を乗り越えて墜落事故の危険があります。」

「マンション購入者からすれば、そんな理由は関係ありません。
 手間はかかるかもしれませんが、
 ネットを張るなどして墜落防止を考えれば済むことです。」

「ネットを張ること自体も墜落事故の危険があります。」

「そんなことを言っていてはタワーマンションなんか施工できません。
 安全帯の使用だってあるし、その他の方法だって考えられます。」

「・・・・解りました。手直しします。」

決して安全を疎かに考えて良いということを言っているのではありません。

マンション施工会社にとって、

” 安 全 第 一 ”

そして、マンション購入者にとって

” 品 質 第 一 ”

どちらも大切なのです。

2010年07月18日

内覧会同行ブログ 【Wセカンドオピニオン大成功!】

【348時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、今度、マンション再内覧会があるんですけど、
 再内覧会からでも同行していただけますか?」
との問い合わせ。

マンション内覧会で、
ご自身で検査を行った結果不安に思われる方も多く、
再内覧会で検査依頼をいただくケースも結構あります。

「もちろん、同行させていただきます!」

「実は、最初のマンション内覧会の時も一級建築士の方に見てもらったんですけど、
 それでも良いですか?」

「普通は内覧会時に同行してもらった一級建築士の方にご依頼することが多いと思いますが、
 何かあったんですか?」

「・・・・・、やっぱり別な方が良いと思いまして。。。」

「では、事前に送付いただく資料として内覧会時の指摘事項記載シートも送付してください。」

「ハイ、解りました。」


で、送付いただいた内覧会時の指摘事項記載シートを見ると、

・バルコニーの隔板に隙間があり隣が見える。塞ぐ
・クローゼットの引き戸の引き残しが無い。危険
・洋室の給気口は防音型にすべき
・排気口ガラリの羽の向きが違う
・サービスバルコニーの排水でオーバーフロー管が設けられていない

などなど、設計や仕様上の指摘。

・サッシの気密不良
・バルコニータイルの浮き
・打ち込み断熱材の浮き
・サッシ水切り下のコーキング幅の不足

などなど、施工不良の指摘

その他、キズ・汚れ等を含めると、
合計60項目の指摘が挙がっています。

なかなか鋭い指摘。

でも、この指摘パターンはどこかで見たことがある。

この一級建築士って、もしかして・・・・


で、マンション再内覧会当日。

「はじめまして。本日はよろしくお願いいたします。」

「こちらこそよろしくお願いいたします。
 内覧会時の指摘事項記載シートを見させていただきました。
 なかなか鋭い指摘を挙げていますね。」

「そうですか。。。
 内覧会の時の一級建築士さんは知人の紹介だったんです。
 やはり不安もあり、
 今回はセカンドオピニオンとして別な一級建築士の方の同行を決めました。」

「内覧業者によっては見方が違います。
 やはり、多くの目でチェックすることも良いと思います。」


マンションに到着すると
受付では売主担当者と施工会社の所長が待ち構え、

私の顔を見て安堵した様子???

この売主担当者、以前お会いしたことがあります。

そして、お部屋に入る前にロビーで
内覧会時の指摘への対応説明があります。

その話の中の随所に、
「〇〇氏」といった名前が出てきます。

やっぱり!!!〇〇氏か!

まっ、私は私の検査をするだけです。

お部屋に入り、
ご依頼者は売主担当者と施工会社の所長と、
〇〇氏の指摘の是正確認を行っていきます。

私は、内覧会時と同様に
初めての検査としてお部屋をチェックしていきます。

で、
私のワンパターンではない指摘・確認事項が、
新たに20項目が挙がります。

ご依頼者にとって、
Wセカンドオピニオン大成功!!!(?)


2010年07月11日

内覧会同行ブログ 【制震構造 疑問に答えて!】

【346時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

地震大国 ニッポン!

さまざまな制震構造や免震構造の商品が開発され、
これらの技術を採用するマンションや一戸建て住宅が増えてきました。

私個人的には、
制震構造・免震構造は大賛成!

しかし、免震タワーマンションや制震一戸建て住宅はちょっと疑問。。。
原理原則は、
固有周期の長いヒョロヒョロした建物には制震構造、
固有周期の短いズングリムックリした建物には免震構造なのです。

そして、制震構造や免震構造の商品の中にはちょっと疑問。。。なものも・・・


さて、マンション内覧会。
今回のマンションは制震構造を採用したタワーマンションです。

内覧会検査終了後、

「このマンションは制震構造なんですよね!」
と尋ねると、

「ハイ、そうです。見ますか?」

「是非、是非、見せてください!」

で、廊下にある点検口を開け制震壁を見せてくれます。

この制震壁を見ると、
下の階に固定された鉄板を
上の階から吊り下げられた2枚の鉄板で挟みこみ、
高力ボルトで締め付け、
鉄板同士の摩擦で地震時の揺れ幅を減衰させる構造となっています。


ここでちょっと疑問。。。

「仮に建物の長辺方向に建物が揺れた場合、
 短編方向に設置してある鉄板は面方向に曲がってしまいますよね。
 そうすると、
 期待している摩擦係数が変化してしまうんじゃないですか?」

「鉄板が曲がるほど建物は揺れないですから。。。」

「制震構造は建物が揺れた場合に効力を発揮するものではないんですか?」

「・・・・」

「何度かの地震にあう度に、
 高力ボルトで締め付けられている鉄板の摩擦係数が変わってくるんじゃないですか?」

「そんなことはないと思います。。。」

「ところで、この高力ボルトのルーズホールは
 どの程度の揺れ幅に対応してしているんですか?」

「・・・・」

「上下階の鉄板の取付精度や
 高力ボルトの締め付け力の管理は難しかったでしょうね。」

「私、構造設計ではないので解りません。。。」

「施工管理のお話なのですが・・・」


私自身、この鉄板で挟みこむタイプの制震壁を初めて見て、
この制震構造のポイントは、

”鉄板の摩擦係数の安定性”

と思い質問してみました。

でも、きっと頭の良い方たちが開発した商品なのだから、
これらの疑問は解決されているはずです。

でも、施工担当者が知らない。。。

いくら優れた商品でも、
ちゃんとした施工がされて初めて効果が発揮されます。

ちゃんとした施工がされるためには、
その商品の知識を持たなければならないのではないでしょうか。。。


2010年07月02日

内覧会ブログ日記 【家族は建築関係者】

【344時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者と最寄駅で待ち合わせ。

しばらくすると、
「アーキスケットさんですか?」
と、ご依頼者の女性から声がかかります。

「はじめまして。本日はよろしくお願いいたします。」

「実は、父と弟にも来てもらいました。」

と、後ろに控えているご家族を紹介されます。

「よろしくお願いいたします。」


マンションエントランスで受付を済ませ、
お部屋に入り、
いざ、内覧会検査のスタートです。

すると、お父様は付箋片手にお部屋を見て回り、
手際良く、気になるところに付箋を貼っていきます。

途中、付箋の貼られている箇所を確認すると、
アルミサッシの額縁上のクロスジョイントのメクレまで付箋が貼られています。

このお父様、只者ではないな!

ふと、近くにいた弟様を見ると、
鞄の中から、何と、レーザーレベルを取り出し、
床勾配のチェックをしているではありませんか。

もしかして、このご家族は・・・・


しかし私も内覧会検査のプロ。
後で、
「内覧会検査のプロなんてあんなもの?」
なんて話題にされたくはありません。

ただ、本当に良い出来のマンションで指摘事項がほとんど無い場合、
私の評価はどうなるのだろう?

と若干のプレッシャーを覚えつつも、
内覧会検査を進めていると、
そんなプレッシャーからすぐに解放されます。


◇ご依頼者家族の指摘事項

・バルコニー雨水横引き配管の水勾配が確保されていない
・バルコニー手摺支柱部のコンクリート下地不良
・ユニットバス天井点検口に凹みがある
・その他、クロスやサッシなどのキズ・汚れ・隙間など多数

◇私の指摘・確認事項

・斜め上階のルーフバルコニーからの熱橋(ヒートブリッジ)に対し、
 水平方向のスラブ下部はウレタン断熱材600mm程度が吹き付けられているものの、
 垂直方向の梁・壁にはウレタン断熱材が吹き付けられていない。

・パンフレットで、
 『水周りが居室に面する間仕切り壁は遮音を配慮しボード2枚貼りとしています』
 と記載があるにもかかわらず、
 リビングと洗面室間の間仕切り壁ボードが1枚貼りとなっている。

・洋室およびLDの戸境壁の傾斜がそれぞれ11mm、8mmとなっており、
 一般的に採用されている壁傾斜の許容値3/1000を超えている。

・バルコニーの柱周りの巾木部分で、
 右側の柱はグレーのウレタン防水が立ち上がっているが、
 左側の柱は外壁塗装色となっている。
 見栄えが異なるし、防水はどうなっているのか?

・その他、クロスのパッチワーク、クロスの浮き・折り皺、ブツ、キズ、汚れなど多数


後日、ご依頼者からのメールです。

内覧会では大変お世話になりました。
お察しかと思いますが、
父弟とも建築の仕事をしており、
出口さんのご指摘を聞いて大変勉強になったと言っていました!


内覧会のプロ1名+建築関係者2名+女性のきめ細かい目線

最強タッグのマンション内覧会検査となりました。


 

2010年06月23日

内覧会同行ブログ 【タイル誘発目地の目的は・・・】

【342時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは広い広いオープンエアリビングバルコニー。
お隣のオープンエアリビングバルコニーとの離れは2.55mで、
その間の空間は、

”光の吹抜け”といったカッコイイ名称が付いています。

その光の吹抜けの外壁タイル面を見ると、
縦方向に4本の誘発目地。

何でこんなにいっぱいの誘発目地を入れているのだろう・・・?

一般的には、3mから4m内外の間隔で
外壁ひび割れ防止の目的で誘発目地を入れるものです。

幅2.55mの壁ならば、両際の入隅部分にあれば良いのでは・・・・

でも、多い分には、
外壁ひび割れの抑制といったことから考えれば良いのかもしれません。
しかし、見た目はどうかと思います。

今度は、反対側のお隣の光の吹抜け外壁タイル面を見てみます。
条件は全く同じ。

すると、1階、2階とやはり4本の誘発目地があります。
しかし、3階、4階、5階は3本の誘発目地しかありません。

1本の誘発目地は何処へ行ってしまったの?

内覧会検査に立ち会っていた2名の施工会社の担当者に尋ねると、

20代と思われる若手の方は、
「・・・・・」、沈黙です。

50代と思われる年配の方は、
「不思議ですねえー。。。内覧会応援ですから解りません。」

「では、内覧会場の方で解る方から説明してもらえますか?」


ということで、ここは内覧会場です。

先ほどの2名の他に、
40代前半と思われる施工会社の人がテーブルに着きます。

「光の吹抜けの2.55mの外壁間に4本もの誘発目地を入れている理由は何ですか?」

「外壁タイルの割り付け上、そうしました。」

「そうすると、コンクリート工事でオープンエアバルコニーの位置を
 タイル割りに合わせて微調整をしなかったということですね。」

「そうです。。。」

タイル割りごときで、そこまでする必要は無いと考えているのだろう。。。

「こちらの光の吹抜けの外壁で、
 1階、2階は誘発目地が4本ですが、3階、4階、5階は3本になっています。
 その理由は何でしょうか?」

「外壁タイルの割り付け上、そうしたんでしょう。」

「えっ?意味が解りません。」

「3階から上の外壁は、少し間隔が狭くなったんで、
 誘発目地を無くして調整したということです。」

「だったら、外壁タイルの割り付け上の理由ではなく、
 コンクリートの精度が悪かったということじゃないですか。」

「誘発目地が少なくなると問題がありますか?」

「コンクリートの誘発目地欠込み部分でタイルが割れていますよね。」

「タイルの化粧目地だけですから大丈夫です。」

「外観だって途中から誘発目地の数が変わればオカシイですよね。
 そんなマンションを見たこともありませんよ。
 現地を確認してから今後どうするか判断してください!」

「ハイ、そうします。」

ということで、現地を確認しに席をはずします。


でも、現地を確認する以前にこの会話ができたということは、
事前に知っていたのかも?

若手施工会社の立会い者に尋ねます。

「あの人はどんな立場の人?」

すると沈黙を破って、

「所長です。」

まだまだ若い所長(?)

早いうちから誰にでもわかる汚点を残さない方が良いと思いますが・・・・

2010年06月15日

内覧会同行ブログ 【壁クロスに一筋の影】

【340時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会で、
その出来栄えの悪さが心配になったマンション購入者からの
確認会同行のご依頼です。

事前に送付していただいた内覧会指摘事項記載表を見ると、
ほとんどの指摘事項は、
クロスのキズ、汚れ、隙間といった内容です。

で、確認会。

ご依頼者は施工会社の立会い者とともに
内覧会時指摘事項の是正確認のためお部屋を見て回ります。

私は単独で初回の内覧会レベルで検査をスタート。

リビングの戸境い壁を懐中電灯で横から照らしながらチェックしていると、
外壁面から50cm程度のところで縦方向に、

壁クロスに一筋の影が浮き出てきます。

内覧会であれほどクロスのキズ、汚れ、隙間をしていたにも関わらず、
こんなに目立つクロスの不具合を発見出来なかったのだろうか???

一通りの検査を終え、
壁クロスを懐中電灯で横から照らしながら、

「この壁クロスに筋が入っていますね。」

「内覧会ではこんなの気付かなかったあー!!!」
とご依頼者。

「壁クロスを貼り替えます。。。」
と施工会社の立会い者。

「クロスを貼り替えるだけじゃダメだと思いますよ!」

「何でですかあー???」
とご依頼者。

「・・・・・・」
と施工会社の立会い者。

「この位置は、折り返し断熱ボードとコンクリートの境い目ですよね。」
と、壁を拳骨で叩き音の違いを確認しながら説明します。

今度は、別な場所を懐中電灯で照らしながら、

「床から1.6mの位置のところにも水平方向に影が浮き出てきますね。
 ここは、断熱ボードのジョイントの位置ですよね。」

「・・・・・・」

「恐らく断熱ボードとコンクリート境いや、
 断熱ボード間でひび割れが生じていると思いますよ。」

「・・・・、そうかもしれません。。。」


後日、ご依頼者よりの再確認会メール報告です。

出口さんが指摘してくださったリビングのクロスの影ですが、
やはりひび割れが原因でした。
手直しの写真を添付しておきます。

 1.クロスを剥がした写真(ひび割れが各所に確認できる)
 2.シーラー塗布状況写真
 3.補強テープ貼り状況写真
 4.補強材練り混ぜ状況写真
 5.補強材塗布状況写真
 6.クロス下地(下パテ)処理状況写真
 7.クロス下地(上パテ)処理状況写真
 8.クロス貼り施工状況写真
 9.補強・補修材料検収写真 : タフバインダー、ダイヤテープ、
                     シーラー、アイトップ、Hiレベル、Hiスムーズ
 

この写真を見ると、
施工会社の誠意ある対応(?)が解ります。

でも、壁クロスに走っていた一筋の影の原因が、
コンクリート壁のひび割れと推察しなければ、
表面だけのクロスの貼り替えだけにとどまっていたのかもしれません。。。

             
              

2010年06月03日

内覧会同行ブログ 【トイレの臭いは嫌!】

【338時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは都内タワーマンションのバルコニー。

周りを見渡すとスカイツリーも遠望できるではありませんか。

景観を楽しんでいる場合ではない!
マンション内覧会同行検査のスタートです。

バルコニーの外壁面を見ると、
たくさんの設備開口が壁や梁に穴を開けています。

・レンジフード給気・排気の為のベントキャップ金物
・24時間換気の給気・排気の為のベントキャップ金物
・クーラー配管の為のクーラースリーブ金物

ふと、バルコニー戸境いの隔壁の上を見上げると、
そこから20cm程度の位置で
お隣さんのベントキャップがあるのです。

フィン(羽)がベントキャップ金物の側面両サイドに付いており、
そのうち一方が私の顔をめがけて向いてきます。

何で片側フィンタイプを選ばなかったのだろう?
あるいは風向き調整板を付けなかったのだろう?


内覧会検査の指摘・確認事項の説明です。

先ほどのお隣のベントキャップを指さしながら、

「これは何のベントキャップですか?」

「うーーん??」
設備担当ではないので回答できないらしい。

「お部屋の配置からするとトイレの排気ですよね。」

「そうかもしれません。。。」

「フィンがこちらを向いているので、
 お隣のトイレの排気がこちら側に吹きつけるということですよね。」

「そうかもしれません。。。」

「しかもここは洗濯を干すところです。」

「ハイ。。。」

ここで内覧会同行のご依頼者。
「えええーーー、お隣のトイレの臭いが洗濯物に付くなんて嫌!」

「反対側を見ると、こちらのベントキャップがお隣のバルコニーに向いています。」

「えええーーー、お隣に文句を言われるなんて嫌!」

ここで施工会社の立会い者。
「ベントキャップの取付基準は考えられているはずです。
 再内覧会時に資料をお見せして説明させていただきます。」


再内覧会の後、
ご依頼者からその資料が送付されてきます。

A.お隣のレンジフード排気口とこちら側のレンジフード給気口が2m以下の場合、
  風向き調整板を付けます。

B.お隣の24時間換気排気口とこちら側のレンジフード給気口が90cm以下の場合、
  風向き調整板を付けます。

との書面。
確かに、部屋への臭いの流入についてはそれで良いのだと思います。

そして、戸境いから20cmしか離れていない排気口に関しては、

”トイレの排気はその他の排気(浴室・洗面等)と混合され、
 外部に出る前に希釈されたものとなります。”

との書面。
希釈されるんだったら
B.の90cm以下は風向き調整板を取り付けるというのが
ちょっと引っかかる。
でも室内流入の場合なので条件が異なります。


今回言いたいのは”気分の問題”です。

希釈されるとはいえ、
トイレの排気の風が洗濯物に吹き付けるのです。

”ここまで配慮すべきだった。”と指摘するのは過剰なのでしょうか?

でも、配慮しているマンションだってたくさんありますよ。。。


2010年05月25日

内覧会同行ブログ 【回想。。。】

【336時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ご依頼者夫婦は施工会社立会い者を伴い
マンション内覧会同行検査スタートです。

私も単独で黙々とマンション内覧会同行検査を進めます。

バルコニー、LD、キッチンと順調に検査が進み、
いよいよ後半戦、
次は洋室(1)の検査です。

するとアルミサッシのガラス越しに、
バルコニーでご主人が一人たたずんでいるのが見えます。

アルミ手摺に両肘をついて、
遠くの方へ目をやり、

何やら思いにふけっている様子なのです。


「もう、検査を終了したんですか?」

「ええ。。。」

「どうでしたか?」

「一見して素人目には良く出来ていると思います。
 後は、嫁さんに任せます。。。」

「そうですか。」

「実は、以前に購入したマンションは酷いものでした。。。
 部屋に入るなり、
 一見しただけでキズや汚れなど指摘だらけでした。

 旧財閥系が売主のマンションだったんですが、
 その夜に担当者が家に謝りに来たんです。。。」

「出来が悪くても、売主としての誠意はあったんですかね?」

「ところがです。部屋に入るなり、
 『〇〇さん、本日は本当に申し訳ありませんでした。』
 と言ったんですよ。

 私の名前は、”△△”です。

 マンションは人間が作るんですから出来が悪いこともあるでしょう。。。
 でも、謝りに来て名前を間違えるなんて。。。」

「そんな時に名前を間違えるなんてありえませんね。」

「で結局、マンション解約を承知させました。。。」

「そんなことがあったんですか。」

「今回は念の為と思って専門家に内覧会同行をお願いしましたが、
 大丈夫そうですね。。。」


そんな会話のあと検査を再開です。

洋室(2)、洗面室、トイレ、玄関、ポーチと検査を進め、
その後に指摘・確認事項の説明です。


1.バルコニーのルーフドレインの配管で漏水している。 【335時限目参照】
2.アルミサッシ水切り下部のシーリングが全くされていない。2箇所
3.アルミサッシのガラスに大きなキズがある。2箇所
4.リビングでフローリングのきしみ音がする。
5.キッチン壁に構造スリットがあるのでは? 【334時限目参照】
6.キッチンレンジフード幕板の固定がされていない。
7.天井スラブ(外部に接する)の梁に対する断熱折り返し500mmを行わないのか?
8.洗面室収納扉と枠の隙間が左右で6mmも異なる。
9.洋室床ジュータンのグリッパーの針が上を向いている。多数
10.外壁タイル目地が通っていない。※今更直せない


その他、私の指摘事項だけでも28項目。
しかも重たい指摘のオンパレード。

一見、出来栄えは良さそうなお部屋なのですが、
内覧会同行の専門家からすれば、

出来の悪いお部屋の見本です。


後日、

「確認会ですが、やはり心配な点が多いのでご同行をお願いいたします。。。」

2010年05月21日

内覧会同行ブログ 【水も滴るバルコニー】

【335時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今日は快晴!!! マンション内覧会日和だあー?

いつもの通り、バルコニーから内覧会検査スタートです。

先ずは、内覧会検査七つ道具の点検鏡を取り出し、
掃き出しアルミサッシ水切り下を確認します。

どうもシーリングを忘れているようだ。。。

今度は指で水切り下を触ってみます。
やはり、シーリングはされていません。

念のため、ひざまついて水切り下を覗き込むと、
間違いなくシーリングはされていません。

その時、
頭の上に、”ポタッ”と冷たい感触。。。

その直後、
顔に、”ツ・ツ・ツ・ツ・ツッ”と液体が流れる感触。。。


今日は快晴。でも狐の嫁入り???

しばらく空を見ても雨の気配はありません。

もしかして水漏れ???

で、上を見上げると、
天井を貫通する排水配管があり、
よくよく見ると、
その配管に滴が付いているのです。

待つこと約5分。

ようやく次の滴が床に落下!

でも、その時には前の滴は蒸発してしまっています。

???

この上の階はルーフバルコニー。
雨も降っていないのに水漏れ?

縦管なので横引き配管の傾斜による水溜りが原因でもない。

一体原因はなんなんだろう?

確か、昨日は雨だった。。。

最悪の事態として予想されるのは、
上階ルーフバルコニーのアスファルト防水とルーフドレイン金物の
取り合い施工不良。。。

シンダーコンクリートとアスファルト防水の間に溜まった雨水が、
時間差を経て水漏れしているのかも?

でも、こればかりはシンダーコンクリートで隠れているため解りません。

で、施工会社の担当者に、
原因を確認するように指摘を挙げます。


後日の再内覧会です。

「ルーフドレインからの水漏れの原因は解りましたか?」

「ルーフドレイン金物と配管を締め付けをしたので、その後は水漏れしていません!」

でも、内覧会以降、雨降ったかなあー?

「散水試験でもしたんですか?」

「・・・・・」

「配管に水漏れの痕跡の汚れが付いていますね。」

「そうですね。。。」

「今回の指摘として、その汚れをふき取っておいてください。
 そうすれば、また水漏れがあった場合は解りやすいですから。」

「ハイ、解りました。。。」


マンション内覧会のご依頼者には、
「ご入居後も、この配管に水漏れがないか経過確認してください。」

「ハイ、解りました。」


再び水漏れが発見されるようであれば、
アスファルト防水の施工不良の可能性が大きいのです!

その時こそ、
大変な手直し工事に。。。

2010年05月17日

内覧会同行ブログ 【何の変哲もない壁の裏には・・・】

【334時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここはマンションのキッチンです。

戸境い壁はコンクリートにクロス直貼り仕上げといった
何の変哲もない壁
です。

壁面を懐中電灯で横から照らすと、
やっぱりあった!
クロスの裏に大きなブツ(ニキビ状の膨れ)。

指摘事項を書くために
間取り図に番号と矢印線を記載します。

この間取り図をよくよく見ると、
この壁の裏(お隣のお部屋)には間柱があるのです。

もしかして・・・

施工会社担当者に、
「この壁の裏に間柱がありますが、構造スリットは無いのでしょうか?」

「無いと思いますよ!」

「念のためですが、内覧会場で構造図を見せてください!」

「ハイ、解りました。」


ところ変わって内覧会場です。

テーブルの席に付いてから待つこと15分。
ようやく施工会社の担当者が構造図を持って席に付きます。
その後ろには、
3人の別な施工会社の人達がぞろぞろ現れ協議に加わります。


「構造図を確認したところ、
 間柱と戸境壁の間に構造スリットが入るようになっていました。。。」

「やはりそうですか。実際の壁には構造スリットが本当に入っていますか?」

「入っているはずです。。。」

「でも、壁はクロスが貼られているだけだし、
 打診棒で壁を叩いても
 構造スリットがある痕跡が見つかりません。」

「・・・・」

「本当に構造スリットが入っているんだったら、
 構造スリット際でコンクリート壁にひび割れが生じ、
 クロスが破れてくる恐れもありますよね!」

「・・・・」

「他のお部屋では、どのような納まりにしているんですか?」

「ハット目地を入れています。」

「でも、このお部屋にはハット目地がありませんね。」

「ハット目地を入れます。」

「その前に、本当に構造スリットが入っているか確認してください。」

「ハイ、解りました。」

「念のため、構造スリットが解るような写真撮影をお願いします。」


後日の再内覧会です。

キッチンの壁を見ると、
壁にハット目地が埋め込まれクロスで綺麗に仕上げられています。

「約束した写真を見せていただけますか?」

「ハイ、こちらです。」

と、2枚の写真が手渡されます。

1枚目は配筋写真で、鉄筋の中に構造スリットが入っている写真。
でも、このお部屋の壁かどうかよく解りません。

で、2枚目。
この写真は壁クロスを剥がした写真です。

しかし構造スリットは見えません。。。

でも、よくよく見ると、
コンクリートの壁に2本のひび割れがクッキリと入っているではありませんか!!!

良かった!最悪な事態は免れた!

2本のひび割れが見えるということは、
構造スリットが入っている証拠なのです。

でも、クロスにひび割れが生じてしまうことも問題です!

それを防ぐために、
何の変哲もない壁ではなく、
ハット目地を入れなければならなかったのです。

2010年05月14日

内覧会同行ブログ 【内覧レディーの謎】

【333時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンションエントランスを入ると、
受付で美しい女性達が、

「いらっしゃいませ!」


引き続き、その横に立っていた内覧レディーのマネージャーが、

「こちらの方で受付をお願いいたします!」


で、内覧会同行のご依頼者が受付している間、

「どこかのマンションでもお会いしましたよね?」

「ハイ!もう度々・・・、今年だけでも5回はお見かけしてますよ!」

そう言われると、
確かによくお目にかかります。

でも、どのマンションだったかなあー?


この方から、
お部屋を案内する内覧レディーと施工会社の担当者を紹介されます。

この内覧レディーの方もどこかでお見かけしたことが・・・・

でも、どのマンションだったかなあー?


それはさておき、内覧会検査スタートです。

非常に出来が良い!!!

先週検査したマンションと大違い。

どのマンションも、このくらいの出来であれば良いのだが・・・・

ということで、
マンション内覧会も無事終了。

マンションを出て家路につきます。

すると、後ろの方で、
パタ、パタ、パタと足音が近づいてきます。

振り返ると、
内覧レディーが駆け寄ってきます。

忘れ物でもしたのかな?

でも、次の一言は、

「このマンションの出来はどうだったでしょうか?」

「ハイ、指摘もほとんど挙がらず良い出来でしたね!」

「良かった!
 この前の〇〇〇マンションでは、本当にご迷惑をお掛けしました。。。。」

思いだした!

先週、色々な指摘や確認事項が出てきたマンションで
内覧会検査に立ち会ったくれた内覧レディーです。
その時は、
指摘事項に対する施工会社の確認作業に時間がかかり、
待つ間、
「お待たせしてすみません。。。」
と、3度も謝りに来てくれた方です。


「改めてお詫びは必要ありませんよ!
 しかも、売主でもなく施工会社でもないんですから。。。」

でも、こんな一言がなんとなく嬉しい。

んっ・・・

「あの時のマンションは、デベロッパーが違っていましたよね?
 何でここにいるんですか?」

「内覧レディーはかけもちですから!」


これで謎が解けた!

だから、同じ内覧レディーにお会いする機会も多いんだ。

今の今まで、
売主の関連会社の方だとばかり思っていた。

「では、またお会いする機会もありますね!」

とお別れです。


でも、売主の顔は一体どこにあるのだろうか。。。。

 
 

2010年05月06日

内覧会同行ブログ 【アルバイト募集は?】

【331時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、一見綺麗に仕上がっている中規模マンションのお部屋です。

しかし、
マンション内覧会同行検査を進めていくと、
素人では気がつかないような指摘のオンパレード。

ご依頼者の検査に立ち会っていた施工会社の担当者は、
一段落したのか、
私の検査を見守っています。

歳は50台前半か?

でも、内覧会検査に立ち会っているということは所長ではないな!

でも、この歳で・・・・


すると、
「そんなところまで検査するんですか?」

「まあー・・・・・、そうですねえー・・・・・」

「内覧業者になるためには講習みたいなものがあるんですか?」

「いえ、別にありませんよ!」

「資格は必要ないのですか?」

「特にないですよ。」

「でも、そちらは建築関連の資格をお持ちですよね?」

「一級建築士、一級建築施工管理技士、マンション管理士、宅建、・・・を持っています。」

「スゴイですね!私なんか一級建築施工管理技士だけです。。。」

「一級建築施工管理技士を持っていればいいじゃありませんか。」


で、しばらくの沈黙。。。。


「そちらの内覧業者さんでは、アルバイトを募集していないんですか?」

「当社では、アルバイトも社員も募集していません。」

「そうなんですか。。。。」


ん???

もしかして、アルバイト先でも探しているのだろうか???

内覧会でこんな問い合わせをされるのは初めてですが、
電話でアルバイトや社員の募集の問い合わせを受けることがあります。

でも残念ながら返事は、
『当社では、アルバイトも社員も募集をしていません。』


それにしても、
内覧会の検査くらいだったら簡単に出来ると思っているのだろうか???

でも、内覧会同行って本当は奥が深いんです。

だからこそ、”内覧会ブログ”のネタが尽きることがない!・・・のかも?

もし、内覧業者へ、
転職、アルバイトをお考えの方、

この、”内覧会ブログ”を全て読んでみて、
指摘の発見、協議、交渉の様子を想像してみてください。

それでも自信がある方は、
起業してみてはいかがでしょうか?


まだまだ、不動産業界、建設業界と厳しいご時世です。

リストラ、給与カット・・・・と強いられる中、
転職やアルバイトを考えている方もいるのかもしれません。

自分が生き残れるかどうかはあなた次第!
どの業界でも一緒ですよ!


PS
お世話になったゼネコン時代の先輩へ

『新天地でも、資格、経験、実績、持ち味を活かして頑張ってください!』

 
 

2010年05月01日

内覧会同行ブログ 【虫さんのお出迎え】

【330時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

超高層マンション内覧会同行のご依頼です。

事前の送付資料として、
建物概要、間取り図、仕上げ表などのほかに、
セレクト表やオプションに関するコピーをお願いします。

すると、
「マンション購入の契約が遅かったのか、
 その時、セレクトやオプションは間に合わないと言われました。」

「では、セレクト表やオプションの資料は結構です。」


マンション内覧会当日、検査スタートです。

バルコニーの検査を終え、
バルコニーに面する洋室へ入ります。
すると、

ブーーーン、ブーーーン・・・・
と、
虫さんがお出迎え。

ここは14階、
この高さ程度なら虫さんも飛んできます。

ふと、外を見てみると、
窓に網戸が付いていません。

昨日、同じマンションの17階で内覧会検査した時は、

間違いなく網戸が付いていた!


ひととおりの検査終了後、
ご依頼者と施工会社の立会い者に指摘事項の説明です。

「窓に網戸の取付けを忘れていませんか?」

ふと、窓に目をやると、
虫さんもガラスにへばりつきながら、私の指摘事項を聞いています。


「虫は高いところには来ませんので、
 11階以上の階ではオプション対応です。」

「そうなんですか。。。
 でも、ここに虫がいますよね!」

「ヤダー・・・、本当に虫がいる!!! オプションなんて聞いていませんよ!」
と、ご依頼者。

「そんなことはないはずです。」

「では、内覧会場でオプション資料を見せてください!」


で、内覧会場。

何十ページもある重要事項説明書を開き、
「ここに、『網戸は11階以上はオプションとします。』と記載されています。」

よくよく見ると、
3mm角程度の小さな文字でぎっしりと記載されている文章の中に、
『網戸は11階以上はオプションとします。』
と、明記されています。

重要事項説明は、マンション契約前に口頭説明する義務があるため、
おそらく、説明があったのでしょう。。。(?)

でも・・・・
網戸のオプションを重要事項で説明するかあー???

「聞いたのかもしれませんが、解るわけありませんよ!
 しかも、契約の時には、
 『オプションは受け付けません。』と言われましたよ!」

「そう言われましても・・・・」

「カラーセレクトや間取りオプションなどは、
 工事工程上、ある時期でオプション対応ができなくなるのは解りますが、
 網戸は何時でもオプション対応できるんじゃないですか?」

「そう言われましても・・・・」

結局、網戸を注文し、
マンション購入者にとっては想定外の十数万円の出費です。

それにしても、
マンション購入者に対し思いやりのないオプション対応です。


2010年04月25日

内覧会同行ブログ 【その手直し、本当にできるの?】

【329時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは、マンションのルーフバルコニー。
アスファルト防水の上にシンダーコンクリートが打設されている仕上げです。

壁にはアゴがあり、
その下部で露出アスファルト防水が立ち上がり、
端部金物押さえとアスファルトコーチングと言うシーリングがされています。

アゴ下に水切り目地がちゃんと取り付いているのかなあーと、
点検鏡で確認していきます。

すると、
1スパン分(柱から柱まで)、水切り目地がありません。

施工会社の立会い者に、

「この範囲のアゴ下に水切り目地が入っていませんね。」

すると、手探りで水切り目地が入っていないことを確認していきます。

シンダーコンクリートとアゴ下の隙間が15cm程度しかなく、
覗き込むわけにもいきません。

「点検鏡を貸しますよ!」

「ありがとうございます。」

で、改めて点検鏡を使って確認し、
「確かにありませんね。」

「水切り目地を取り付けてもらえますか?」

「ハイ、目地棒を取り外せば良いだけですから。。。」

「もう一回、点検鏡でよーく見てください!
 目地棒が埋まっている痕跡がありませんよ!」

目地棒が埋まっているのなら、
少し色が違うとか、釘が出ているはずなのです。

しかし、その痕跡が見当たらないのです。
ということは、
目地棒の入れ忘れ。。。

「直してもらえるのでしょうか?」

「ハイ、直します!」

「どうやって?」

「・・・・・・」

この水切り目地を設ける手直しは、

ハンディータイプのダイヤモンドカッターでコンクリートを切断し、
ノミで溝部分のコンクリートをはつり取り、
目地棒をモルタルで埋め込まなくてはなりません。

しかし、隙間が15cmしかないのです。

覗き込むことすらできない場所で、
こんな作業ができるのでしょうか?


マンション内覧会のご依頼者に了解を取った上で、

「水切り目地の目的は雨水がアゴを伝わって
 防水端部のアスファルトコーチングに行かないようにするためです。
 見えない場所でもあるので、
 小さなアルミアングルをシーリング材で全面接着してください!」

「その方法でよろしければ手直しさせていただきます。」


内覧業者は、
不具合をただ指摘するだけでは務まりません。

手直しが非常に困難な不具合だって発見するケースも多々あるのです。

こんなとき、
「設計図どおりに直してください!」
と突っぱねるのは簡単。

しかし、現実を見て、手直しの代案を提案したり、
施工会社あるいは売主と協議することが出来なくてはなりません。


ということは、
相手と同等以上の技術的実力がないといけませんね。

日々、経験と勉強です!!!


2010年04月16日

内覧会同行ブログ 【バルコニー長辺方向クラック】

【327時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口


コンクリートを現場で流し込む、
昔ながらの在来工法マンションの内覧会です。

バルコニーに出て、
天井の状況を確認すると、
壁際(梁際)に沿って
長辺方向にクラック(ひび割れ)が発生しているのです!

よくよく見ると、
長さ2m程度で明らかにコンクリートに口が開いているものが1本。
長さ1m程度で塗装補修がされているものが2本。


稀にではありますが、
壁(梁)からバルコニー先端に向かって走っているクラックを見かけることがあります。

この原因として考えられるのは、
コンクリートの乾燥収縮や温度収縮といったもので、
これが原因ならば、
大きな構造的な欠陥ではないと言えるでしょう。

しかし、この壁際の長辺方向クラックは、
めったにお目にかかれるものではありません。

というより、初めて見ました。。。。


ひととおりの検査を終え指摘事項の説明です。

「このバルコニーの天井に壁際に沿ってクラックがありますね。」

「私も気付きました!!!」
と、ご依頼者。

「で、どのように補修するんですか?」

「モルタルというので補修して塗装をしてくれるそうです!!!」
と、施工会社の回答の前にご依頼者が答えます。

施工会社の立会い者はうつむき加減。。。

「あなたは建築の技術屋さんですよね?」

「・・・・ハイ。。。」

「だったら、このクラックが意味していることは解りますよね。」

「・・・・ハイ。。。」


この壁際の長辺方向クラックの意味するところは、

構造的に問題があるかも知れない!!!

・もしかして、コンクリートが所定の強度に達する前に支保工を外してしまって、
 バルコニーの床が若干下ってしまった。

・もしかして、バルコニーの床に許容以上の重たいものを乗せてしまって、
 バルコニーの床が若干下ってしまった。

・そもそも、鉄筋量が少なかった、あるいは鉄筋施工が不良であった。

などの原因の可能性だって考えられるのです。


「あなた一存の判断で良いのですか?」

「後で所長に話をしようとは思っていました。。。」

「是非、相談してください!」


で、後日ご依頼者からの報告。

施工会社の現場担当者(所長含む)だけではなく、
本社の技術部なども調査を行った結果、
乾燥・収縮との判断です。
で、補修は表面のモルタル塗りのうえ塗装とのこと。。。


相手は名の知れたゼネコン。
原因の追及は任さざるを得ず、
私はこれ以上何も言うことはありません。

でも、
現状の3本のクラック跡のうち、
1本は補修後に口が開いて再発しているのです。

今後、クラックが再発した場合、
毎回毎回、応急的補修を繰り返すのでしょうか?

万が一、原因が乾燥収縮によるものでなく
構造的欠陥だって捨てきれないことも考え合わせれば、
樹脂注入程度のことを行っても良いと思いますが・・・・

2010年04月09日

内覧会同行ブログ 【再会。。。】

【326時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

「マンション内覧会なんですが、
 コミュニティーサイトでマンション内覧会の評判が非常に悪いんです。。。
 心配なのでマンション内覧会に同行してもらえませんか?」

「是非、同行させていただきます!」

「前もって、そのコミュニティーサイトでその評判を見ておいてください!」


私は、通常コミュニティーサイトは見ないのですが、
ご希望があったということもあり事前に確認します。

確かに評判が悪い!

でも、その評判の悪さは、キズ・汚れです。


マンション内覧会当日の検査です。

確かに評判通り、キズ・汚れの指摘はたくさん出てきます。
でも、それ以上に、
図面との相違、パンフレット仕様との相違、ありえない納まりなどなど・・・・
内覧会のプロから見ると、
もっと、もっと大きな問題点が発見されます。

4回目のこのマンションの内覧会同行で、
検査終了後、内覧会場で協議・確認を終えると、

向こうの方から、
つかつかつかと、
年配の方がこちらへやってきます。

名刺を差し出しながら、
「私、このマンションの統括所長〇〇と言います。
 これまで何度か内覧業者さんのやり取りを聞かせていただくと、
 信頼できそうなのでお尋ねします。
 このマンションの出来はどうなんでしょうか?」

「統括所長自身でひとつのお部屋でもいいですから検査したことありますか?」

「・・・・・」


あれから1年半後。。。。

新たな新築マンションの内覧会です。

受付で内覧レディーが、
「ご無沙汰しています。こちらのマンションでも検査依頼があったんですか?」

「ハイ、またよろしくお願いいたします!」

で、内覧レディーとともにお部屋に向かいます。
途中、
「このマンションは評判が良いんです!!!
 これまでの内覧会では指摘もほとんど挙がっていません!」

「そうなんですか。」

「ここの施工会社の責任者が厳しい人みたいで、
 徹底的に事前検査を行っているんです。」

「それは良いことです。」

で、お部屋に入り検査を進めると、
内覧レディーが言うように、
お部屋の中は指摘がほとんどありません。本当に素晴らしい出来です。

検査を終え、内覧会場でのまとめを終了し、
「本日はありがとうございました。」
とお開きの挨拶です。

すると、向こうの方から、
つかつかつかと、
年配の方がこちらへやってきます。

名刺を差し出しながら、
「私、このマンションの責任者で統括所長の〇〇と言います。
 前のマンション内覧会ではありがとうございました。」

そうです。1年半ぶりの再会です!

「あの時の統括所長ですか!?」

「ハイ、このマンションはどうでしたか?」

「お部屋の中は素晴らしい出来ですね!」

「ありがとうございます!」

「でも、2階外廊下の外壁側タイルの伸縮目地を1本忘れていますね。。。」

「えっ!」

この階だけタイル伸縮目地が入っていないなんて、
施工上、ありえない。
(上の階から下の階まで水糸を張るので。)

理由はともかく、
この手直し、結構大変。
足場を作らないといけないし。。。
目地調整のため、タイルをある程度の範囲で貼り直さないといけないし。。。


今度、この統括所長と再会するマンションでは、
お部屋の中も、共用部分も、
素晴らしい出来のマンションになっていることでしょう!?

2010年04月05日

内覧会同行ブログ 【前代未聞のアスファルト防水】

【325時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

最上階にあるマンションのお部屋に入ると、

リビングは天井高さ3.6mの吹き抜け、
その横にはメゾネット形式の洋室やロフト、
さらに室内階段を上がっていくと、
リビングの上の屋上ルーフバルコニーに通じるAD(アルミドア)があります。

ルーフバルコニーから内覧会検査を進めようと、
ADの扉を開けると、
AD下部にある水切り金物の幅が広い!

外部から眺めると、
5cmも壁からハネ出しているのです。

その水切り金物の上を踏んでみると、
大人の体重では簡単に凹んでしまいます。

水切り金物の出寸法を
アスファルト防水の為の欠き込み部分の壁ではなく、
外壁タイル面に合わせてしまった間違いだな!

でも、
今更、水切り金物を取り替えられないので、
水切り金物の下にモルタルでも詰めれば良いのかなと、
這いつくばって水切り金物の下を覗き込みます。

ここまでは序章。

ここで、
このルーフバルコニーの防水は、
アスファルト防水にシンダーコンクリート。
壁への立ち上がりは砂付きルーフィング(防水材)露出仕上げとなっています。

ところが、
このAD水切り金物の下の10cm程度の壁立ち上がり部分では、

砂付きルーフィングが立ち上がっていない!
しかも、
レンガブロックが露出しているという前代未聞の光景!
これじゃー、
いつ漏水してもおかしくはない!

目立たない場所なので、
もしかして砂付きルーフィングの貼り忘れ!

でも、端部押さえ金物もアスファルトコーチングもAD横で止まっている。

次の作業工程、次の次の作業工程でも気がつかなかったの?

防水業者の手抜き工事としか言いようがありません。


内覧会検査に立ち会った施工会社担当者に確認してもらうと、

「手直しさせていただきます。。。」

「どうやって手直しするんですか?」

「・・・・・」

「アスファルトルーフィングの重ね代は10cm以上必要です。
 ということは、
 シンダーコンクリートを壊し、
 既存のアスファルト防水を出さなければなりません。
 しかも、シンダーコンクリートを壊す時に、
 絶対に下部にあるアスファルトルーフィングを傷つけてはいけません。
 そんなこと出来ますか?」

「防水は10年保証していますから、
 責任を持って行います。」

シンダーコンクリートを壊す時、
アスファルトルーフィングを傷つけない保証はない!

でも、その他に手直し方法が無い!?

マンション屋上全体のアスファルト防水をやり替えるのなら別ですが・・・・

前代未聞のアスファルト防水の手抜き工事は、
その手直しの代償も大きくなります。

2010年04月02日

内覧会同行ブログ 【訂正図の訂正】

【324時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者とともにお部屋に入ると、
マンション施工会社の担当者から、

”図面の訂正とお詫び”

の内容について説明があります。

この、”図面の訂正とお詫び”は、
事前にご依頼者に配布されており、
また、私のマンション内覧会資料としてコピーを事前に送付してもらっています。


リビングでその訂正図をご依頼者に見せながら、
「1番、アルミサッシ下部のコンクリートの表現を変更しました。」

確かに、1本の線が無くなっている。
ということは、アルミサッシ下部の壁が無くなっているということだ。

「2番、ルーフバルコニーにある手摺の支柱を2箇所追加しました。」

もし、この2本が無ければ、手摺はグラグラだろうなあー?
ということは、図面の単純な記載漏れだ。

「3番、梁を示す波線の位置が変更になります。」

上の階なので、梁の幅が小さくなり波線が外壁側に寄ったのだろう。
ということは、お部屋の空間が広くなったということだ。


でも、この説明は、あくまでもリビングで訂正図を見ながらの机上説明。

何で、その場所、場所に行って説明しないのかなあー?


で、一通りの説明が終了し、
先ずはルーフバルコニーから内覧会検査スタート。

で、真っ先に目につくのがアルミ手摺の支柱。

当初の図面にあった支柱が1箇所無くなって、
追加したはずの2箇所の支柱は1箇所しか取り付いていない。

合計の支柱の数は変わっていないだけではなく、

支柱から支柱までの距離が約8.5mも飛んでいる!

これじゃー、当初よりもっと条件が悪いじゃないか!


内覧会検査終了後の指摘説明です。

ちなみに、
私の指摘事項の説明は施工会社の担当者と違って、
ひとつひとつの指摘ごとに、
その場所、場所に行って確認してもらいます。

「先ずはルーフバルコニーから!」

と、ご依頼者、施工会社担当者ともどもルーフバルコニーに出ます。

そして、
「アルミ手摺の形状が違いますね!」

「???」

「先ほど訂正説明のあった支柱の位置がぜんぜん違いますよ!」

で、ようやく訂正図と比較しながら、
「本当ですね。違っていますね!」

「訂正図を間違えるなんて恥ずかしくないですか?」

「・・・・・」

「手直ししてもらえますよね!」

「ハイ、訂正図を改めて訂正します!」

「そうじゃないでしょ!
 訂正図どおりに支柱を設置するべきでしょ!」


2010年03月24日

内覧会同行ブログ 【マンションデベの対応はいかに?】

【322時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

間仕切りの遮音仕様
『居室と水まわり、洋室と他の洋室が隣接する場合、
 天井内までプラスターボードを二重貼りとし、遮音性に配慮。
 同じ住戸内でも他の居室に音が伝わりにくいように工夫しています。』


そして、間仕切りの概念図として、
居室と居室の間仕切り壁で、
壁下地の右側がプラスターボード二重貼りでスラブtoスラブ
壁下地の左側がプラスターボード二重貼りで仕上げ床から天井まで
の挿絵がパンフレットに掲載されています。


さて、マンション内覧会。
今回のマンションは700所帯を超える完成済みマンションです。
でも、入居者はチラホラ・・・・
モデルルームに設けられた受付ではスタッフも勢ぞろいの体制です。

今回のマンション内覧会同行のお部屋は妻側で、
外壁に面し、
洋室(1)、洋室(2)、洋室(3)、トイレといったお部屋が横並びです。

内覧会検査で、各間仕切りボードの枚数を確認すると、
洋室(1)、洋室(2)間は、壁下地を挟んでボード2枚とボード1枚。
洋室(2)、洋室(3)間は、壁下地を挟んでボード1枚とボード1枚。
洋室(3)、トイレ間は、壁下地を挟んでボード1枚とボード2枚。


「間仕切りの遮音仕様がパンフレットと異なっていますね。」
と施工会社の立会い者に指摘を挙げると、

「確認します。。。」

そして、内覧会場で、
「施工図を用意し、設計者から答えさせますのでお待ちください!」

でも、いくら待っても、設計者は現れません。

待つ間、内覧レディーが、
「申し訳ありません。。。もうすぐ来ると思いますのでもう少しお待ちください。。。」

と、同じ発言が4回も!

待つこと、1時間超。
やっと、設計者が現れます。

ご依頼者も私も、呆れて文句もでません。


で、間仕切り壁の遮音仕様の説明です。

施工図の平面詳細図を見せながら、
「施工図では、検査での指摘どおりのボード枚数です。」

「間違ったということですね。」

「ハイ、パンフレットの誤記です。」

ふーーーん。。。

「パンフレットの”洋室”の一つは、主寝室の謝りです。」

ふーーーん。。。 

「だとしても、洋室(1):主寝室と洋室(2)の間仕切りは、
 片面しかボード2枚にしかなっていませんよ!
 間仕切り概念図とも異なりますよ!」

「片面だけです。」

ふーーーん。。。

「今の回答や、施工図からすると、
 このマンション全所帯でそうなっているということですね。」

「ハイ。」

「念のため、施工図のコピーを頂けませんか?」

「決まりでお渡しできません。」

「では、写真だけでも撮らせてください。」

「写真であれば良いと思います。」

で、カメラを取り出し、パシャり!


「パンフレット誤記というならば、
 マンション購入者に訂正図を提出し承認印をもらうべきではないですか?」

「・・・・・」

「売主とも協議し検討してください!」

「・・・・・」


で、後日、マンション内覧会のご依頼者から電話連絡です。

「ボード2枚貼りに手直しすることは考えていないそうです。
 訂正図についても提出するとの回答は得られないんです。

 でも、私だけの部屋ならともかく、
 マンション全体のことですので、強く主張していきます!」


この、間仕切りの遮音仕様の間違いをよく見かけます。
近々では、内覧会ブログの312時限目、314時限目を見てください。

この時は、売主も非を認め、
マンション全体のお部屋で手直し対応をしています。

でも、今回は完成済みマンション。。。。

お部屋の数も膨大で、
それよりも何も、既に入居者がいることが問題です。

1.パンフレットどおりに手直しする。
2.訂正図を提出し、マンション購入者に承認印をもらう。
3.なしくずしにする。
4.それとも・・・・奥の手。

デベの対応はいかに?

2010年03月18日

内覧会同行ブログ 【洋室が消えた?】

【321時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回のマンション内覧会のお部屋は、
ルームプラン Aタイプ 2LDK

11畳ほどのリビングダイニング(LD)、
2.8畳ほどのキッチン(K)、
6畳の洋室(1)と5.4畳の洋室(2)、
後は水周りと玄関です。

内覧会同行検査を進めると、
バルコニーでは、
避難ハッチの蓋に凹みと給気口周りのシーリング未済の指摘が2点。

引き続きお部屋の中を検査すると、
洋室(1)で、わずかな壁クロスの汚れ2箇所。

その後は、
何かないかな?何かないかな?
と、目を凝らして検査をしても指摘が出てきません。

内覧会検査を終了し、
施工会社の立会い者に私の指摘事項を説明し、
記載表に記載してもらいます。

でも、あっという間。。。

で、確認の為その記載表を見ると、
そこに掲載されている間取り図の
洋室(2)が消えているではありませんか!

そして、その間取り図の表題には、
ルームプラン Aタイプ 1LDK+S
との記載。

洋室(2)がサービスルームになっているのです!

施工会社の立会い者に、
「そちらの持っている間取り図は、お部屋の名称が異なっていますね!」

「えっ?そうなんですか?」

と、ビックリマーク。

で、私の持っている間取り図と比較してみます。

「本当ですね!洋室(2)がサービスルームになっていますね!」

マンション内覧会のご依頼者に確認すると、
「私たちがもらっている間取り図は2LDKの方です。」

「洋室がサービスルームになった理由は何でしょうね?」

「理由として考えられるのは採光面積が不足だと思います。」


ここで、建築基準法では、

『住宅の居室には、採光のための窓、その他の開口部を設け、
 その採光に有効な部分の面積は、
 その居室の床面積に対して1/7以上としなければならない。』

と定められています。

ということは、
アルミサッシの採光面積不足で
洋室という名称を使用することができず、
居室扱いとならないサービスルームというに名称変更したということ。


「こんな大きな問題をマンション購入者に知らせていないんですか?」

「でも、部屋の名称が変わっただけなので、問題はないと考えたんじゃないですかね。」

問題ない???
宅建業法上、不当表示に抵触するかもしれないんですよ!

ご依頼者の方も黙ってはいません。

「もし、この部屋を将来転売するとき、
 2LDKと1LDKじゃ売り易さが違ってくるんじゃないんですか!
 資産価値だって変わってくるでしょう!」

「・・・・・・」

「きっと、このお部屋だけではなく、Aタイプのお部屋は全部ですよね!
 どう対応するかを検討してください。」

「ハイ、検討します。」


マンション間取り図では、
サービスルームといった類の名称が使われているケースをよく見かけます。

理由は、採光面積不足!

でも、実態としては洋室として使用されます。

部屋の名称を変えれば問題ないのか?

建築基準法で、
居室の採光面積を定めている主旨が消えてしまっています。

2010年03月13日

内覧会同行ブログ 【内覧会での禁止事項】

【319時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のご依頼者とともにマンションエントランスを入ると、
先ずは受付です。

受付嬢から、
「お部屋での飲食はご遠慮ください。」

「お部屋ではおトイレの使用も出来ません。
 ロビー横にあるあちらのおトイレをご使用ください。」

「はーい、解りました。
 私はおトイレは大丈夫です。」
と、ご依頼者。

すると、ご依頼者のお母さんが、

「私は行っておこうかね。」
と、おトイレへ。

「出口さんは大丈夫ですか?」

「大丈夫です。」

それから、内覧レディーと施工会社の立会い者に案内され、
お部屋に向かいます。

途中、
「おタバコを吸う場合は、こちらの喫煙所でお願いします。」

「はーい、解りました。」


お部屋に入り内覧レディーから、
インターホン、アルミサッシの指詰め防止、キッチンの水受けなどの説明があります。

引き続き、施工会社立会い者から変更・訂正事項の説明です。

すると口元で何やらクチャクチャ、クチャクチャ・・・・

そうです。ガムを噛みながらの説明なんです。

しかも、
野球の大リーガーがガムを噛んでいるかのごとく音を立てながら。。。。
今にも、唾を吐き出しそうな勢いで。。。。

お部屋での飲食は禁止じゃなかったの?

じゃなくて、

内覧会でお客さんを迎える態度じゃない!

こんな態度を見ていると、
工事中もガムを噛みながら職人達に指示をしたり、
唾を吐きだしながら現場を歩いているんだろうなあーと、
光景が目に浮かんできます。。。

しかし、この常識外れ者に対し、
「こんなことを注意するのも。。。。」
と全員が尻込みです。

KYしろよ!!!

ちなみに、
工事現場で使われている”KY:危険予知”ではありませんよ。
でも、結局KYできず、
検査終了まで、クチャクチャ、クチャクチャ。。。

受付でマンション購入者に内覧会禁止事項を説明する前に、
朝礼かなんかで、
迎える側にも内覧会禁止・注意事項を説明したほうが良いんじゃないの!


マンション内覧会を終え、
帰り際に、ご依頼者のお母さんから、
「お部屋では食べれなかったので、これどうぞ!」
と、
おにぎり2つとペットボトル入りのお茶をいただきます。

そういえば、
今日は時間が取れず、朝から何も食べていなかった。。。

帰り道の公園で、
夕陽を見ながらただ一人、
美味しく、おにぎり2つを頂きました。

2010年03月09日

内覧会同行ブログ 【指摘をキャンセルします!】

【318時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

事前に送付されてきたマンション内覧会資料で、
クオリティー記載部分を見ると、
なんだか貧弱。

念のため、マンションの公式ホームページで確認してみても、
やっぱり貧弱。

資料が貧弱であればあるほど、
売主や施工会社にとって言い訳し易いということも。。。


マンション内覧会当日、

キッチンカウンター横にあるパイプシャフトの点検口を開けながら、
「このパイプシャフトの壁は、
 ボード2枚貼りとかグラスウールを入れるとかの遮音対策はしていないんですね。」
と施工会社の立会い者に確認します。

「ハイ。パイプシャフトの壁には遮音対策はしていません。
 でも、排水管周りに遮音シートを巻いて、
 コンクリート床との隙間には緩衝材を入れています。」


ユニットバスの天井点検口を開けながら、
「洗面室などの水廻りと居室間の壁には
 グラスウールを入れて遮音対策をしているんですね。」
と施工会社の立会い者に確認します。

「居室に音が伝わらないように配慮した仕様にしています。」


この1件目で、だいたいの仕様は解った!!!

実はこのマンション、
内覧会同行を複数件、依頼を受けています。

2件目、3件目は、1件目の説明と同じ仕様で造られています。
しかし、4件目・・・・

キッチンカウンター横にあるパイプシャフトの点検口の中を覗き込むと、

グラスウールが貼られているではありませんか!

施工会社の立会い者に、
「このパイプシャフトにグラスウールが貼られていますよ!」

「遮音対策のためにグラスウールが入っています。」

その場の状況説明していれば間違いない思っているのだろうか?

「でも、これまでに見た3件はグラスウールが入っていませんでしたよ!」

「・・・・確認します。。。。」

「一応、内覧会指摘事項記載表に記載をしておいてください。」

「ハイ、解りました。」


で、内覧会会場の隅の方で、
この立会い者と現場所長と売主で何やら三者会談。

で、テーブルに戻ってきて、

「パイプシャフトにはグラスウールを入れない仕様となっています。」

「このお部屋だけ間違えたということですか?」

「ハイ。私の説明が間違っていました。グラスウールは撤去します!」

ここで、横の席を見ると、
内覧会同行のご依頼者が複雑な表情。。。。

「間違ったとはいえ、わざわざ撤去することもないですよ。」

「でも、内覧会指摘事項記載シートに記載している以上、対処しなくてはなりません。」

「だったら、指摘をキャンセルします!」


この施工会社の立会い者は生真面目なのか、
横線で削除するということではなく、
新しいシートを持ってきて、
指摘事項を1.から書き直していきます。

待つこと、約20分。

「これで、指摘事項として痕跡が残りません!」

この対応に対し、賛否両論があるかもしれません。
しかし、ご依頼者の心情を考えてということでご理解ください。


PS
このマンション、合計7件のお部屋に内覧会同行をさせていただきましたが、
同様なことが2件ありました。

同じマンション内で異なる仕様、
しかも、複数件、
果たして、何が正しいのでしょうか?


2010年03月05日

内覧会同行ブログ 【手直し費用 泣くのは誰だ?】

【317時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行のお問い合わせメールです。

「今度、マンション内覧会があります。
 キズや汚れなどの指摘には自信があるんですが、
 貴社の内覧会同行ブログを拝見し、
 やはり一級建築士の専門家の見方は違うなあーと実感し、
 マンション内覧会に同行していただきたくメールいたしました。」

で、マンション内覧会当日、
マンションエントランス前で待ち合わせしていると、

「出口さんですか?今日はよろしくお願いします!」
と声を掛けられます。

ご依頼者の格好はというと、
服はベージュ系の作業着、
肩には、脚をタオルで養生したアルミ脚立を担ぎ、
資料などの入ったバッグを持っています。

ジャケット姿の私と、
いったいどちらが内覧業者?
と受付嬢に思われてしまうかもしれません。

お話を伺うと、
どうやら、マンション建設なんかに携わっている下請け業者さんとのことです。


受付を済ませ内覧会検査スタートです。

私とは別行動で検査を進めているご依頼者は、

時には脚立に登りながら、

 「この建具枠の上にクロスの隙間があるよ!」

時にはフローリングに這いつくばりながら、

 「ここのフローリングにキズがあるよ!」

時には懐中電灯で壁クロスに光を当てながら、

 「このクロスにブツがあるよ!」

などなど、
細かく施工会社の立会い者に指摘を挙げているのが垣間見えます。

ずいぶん検査に慣れていらっしゃる!!!

と、安心して私の方も検査を進めます。


しばらくすると、
ご依頼者が私の方に来て、

「ちょっと来てください!」
と、洋室へ誘われます。

すると、キズや汚れの指摘箇所を示すマスキングテープが
洋室じゅうに咲き乱れています。

「出口さん!このくらいのキズは指摘挙げても良いですよね!」

で、指を差している壁クロスのキズを眺めると、

うーん。。。かなり細かいご指摘だ!

でも、
「検査前にご説明したとおり、
 キズや汚れなどといったものに許容基準はありません。
 ご自身で気になったらとりあえずご指摘として挙げてください。
 協議が必要であれば最後にしましょう。」

「そうですよね。でもこの施工会社の立会い者は・・・・」

どうやら、指摘の細かさに嫌気がさし、言い訳などをしたらしい。

「スミマセンでした。。。気になるところを指摘してください。。。」
と、施工会社の立会い者もオトナの対応です。

ここで、

「どうせ、手直し費用は下請け業者に押し付けるんだよね!
 泣くのはいつも下請け業者だ!」

「・・・・・・」

思わず、建設業界の裏事情の会話にドキッ!


この手直し費用を誰が負担するのか?
ゼネコンによってもやりかたが違うでしょう。

キズや汚れといった責任の所在が不明確な場合、

「お前のところは、これだけ負担なっ!」

なんて、根拠もなく下請け業者に押し付けているゼネコンもあるのです。

泣くのはいつも立場の弱い下請け業者なんていう社会の構図が、
マンション内覧会でも垣間見えてしまいました。


2010年03月01日

内覧会同行ブログ 【玄関ドアの作動はこんなもの?】

【316時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会同行で、
玄関横の洋室で検査をしていると、
玄関の方から施工会社立会い者とご依頼者の会話が聞こえてきます。

「次は、玄関ドアの開閉状況、施錠状況の確認をお願いします!」

「ハイ。」

で、”スー、パタン”と玄関ドアを開け閉めする音。

「この玄関ドア、自然に最後まで閉まらないですね!」

「そうですね。。。この玄関ドアは気密性を上げるために
 玄関枠の周りにエアタイトゴムが取り付いているからです。
 このように取っ手を少し引っ張れば閉まりますよ!」

「今住んでいる賃貸マンションでは自然に閉まるんですけど、
 こんなものなんですか?」

「こんなものですよ。」

私の検査をいったん休止し、さらに耳を澄まし会話を盗み聞きします。

「この玄関の施錠は、防犯対策のため、
 ダブルロックになっています。
 また、サムターン回しといった窃盗手口ができないよう、
 ポッチを指で押さえながら回さないと施錠ができないようになっています。
 では、施錠の確認をしてみてください。」

「ハイ。」

で、”カチャッ、カチャッ”とサムターンを回す音。

「うーーん、なんだか鍵を閉めるとき引っかかるように思いますが・・・・」
 
「この鍵は鎌錠なので、受け金物に引っ掛けるようになっています。
 取っ手を少し引っ張れば、
 引っかからずに閉めることができますよ!」

「取っ手を引っ張らないと閉まらないなんて・・・・、
 こんなものですか?」

「こんなものですよ。
 では、次の確認事項のほうへ行きましょう!」


この説明でご依頼者が納得したのかどうか?
顔が見えませんので解りません。

私の方も内覧会検査を再開。
そして、玄関ドアもしっかりチェック。


で、ひととおりの検査を終了し指摘事項の説明です。
バルコニー、リビング、キッチン、洗面室と、
いくつかの指摘事項を挙げてから玄関に進みます。

玄関ドアを全開にして手を放します。

扉はドアクローザーに引っ張られ自然に閉まっていきますが、
エアタイトゴムを少し押したところで止まってしまい、
完全には閉まりません。

施工会社立会い者に、
「この玄関ドアは法的に常時閉鎖にしなくてはいけませんよね!
 これでは、ちゃんと閉まっていませんので調整をお願いします!」

「ハイ、調整させます。。。」

取っ手を引っ張って扉を完全に閉めた後、
ダブルロックの上下のサムターンを回しながら、

「ダブルロックの下の方のサムターンはスムーズに閉まるんですけど、
 上の方のサムターンの鎌錠が受け金物に引っかかりますね!」

「ハイ、調整させます。。。」

ご依頼者はというと、
何も言葉が出てこないようです。


ほとんどの方にとってマンション購入は、一生に一度あるかないかの出来事です。

「こんなものですよ。」

という回答に、

「そんなものかなー?」
と感じられてしまうのも無理ありません。

こんなとき、
お部屋の中に同じものはないか?
モデルルームに同じものはないか?
今お住まいのところに同じものはないか?

他の物と比較してみることで疑問が解消できることもあるかもしれません。


 

2010年02月25日

内覧会同行ブログ 【最上階の怪現象】

【315時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会の受付を済ませ、
最上階にあるお部屋に向かいます。

エレベーターを降り外廊下を歩いていると、
突然、ご依頼者のご主人が立ち止ります。

そして、アルミ格子手摺から頭を出し、
下の方を眺めながら、
さりげなく、

「これだったら死ねるよなぁー。。。。」

すると奥さんが、
「そうねぇー。。。。でも、恐ーい。。。。」

と、不吉な会話。。。

マンションを買ったばかりなのに、『まさかなぁー。。。』
と軽く聞き流します。

何事もなかったようにお部屋に入り内覧会検査スタートです。
ひととおりの検査を終えると私の指摘事項は20項目。

リビングでご依頼者と施工会社の立会い者に向かって指摘事項を説明します。


すると、何かが動く気配。。。

でも、そこは転落防止手摺が取り付いている窓の外のはず。。。

そして、顔をご依頼者達からその窓へ。

スーーーーー。。。。

と窓の外で何かが動きます。

何が起きているんだろう。。。。
と、しばし呆然。

そして、良く確かめもせずに、

「窓の外で何かが動きましたぁーぁーぁー。」
と叫んでしまいます。

ご依頼者達も、
窓の方に顔を反転させ、

「・・・・・・」

何を言っているの?
とでも言うかのように不信な目を私に向けます。

窓をよくよく見てから、
「もしかして、網戸が動いた?」

「まさかぁー。。。」

で、勇気を出し、窓を開け、右側にある網戸を左側へ移動し、窓を閉めます。

・・・・・沈黙。

しばらくすると、
突然、網戸が、
スーーーーーっと左から右へ。

「ウォォォォォーーーー!」

全員が、しばし呆然。

「風邪で網戸が動いたんですね。」
と説明しても、
直ぐには信じられない様子。

ここで、ご依頼者のご主人が、
施工会社の立会い者に向かって、

「この部屋の上は屋上ですね。
 工事中、ここで誰かが飛び降りたなんてことなかったですよね。。。」

「ヤダー。。。変なこと言わないでよ!」と奥さん。

「そんなことありませんでしたよ!」

「本当?」

「嘘じゃありませんよ。
 現場経験は長いですが、
 運良く(?)、これまで一度も死亡事故を起こしたことなんてありません!」

で、再度、窓を開け手を外に出すと、
エントランスでは気にもならなかった風が、
最上階だと少し強くなっています。

でも、
「この程度の風で網戸が動くようじゃ調整が必要ですね。」

と、21番目の指摘を追加です。


2010年02月22日

内覧会同行ブログ 【同じ過ち 違う手直し方法】

【314時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会で受付を済ませると、
ご依頼者とともに内覧会場のテーブルに案内されます。

すると、
売主担当者と設計者がテーブルに着き、

「この度、パンフレットに誤記があることが発覚しました。
 パンフレットではパウダールーム・キッチンと居室間の間仕切り壁において、
 遮