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新築一戸建て内覧会・建売住宅内覧会同行 アーカイブ

2012年05月16日

内覧会同行ブログ 【きちんと増減精算をしようよ!】

【488時限目】                 新築注文住宅引渡し検査 アーキスケット 出口

東京都内の新築建物の竣工引き渡し前の検査依頼です。

今回のご依頼者は、
輸入品販売をしている経営者の方で、

建物は、
4階は社長(ご依頼者のお母さま)の住宅、
3階はご依頼者である専務夫妻の住宅、
2階は会社の事務所、
1階はテナント、

といった、
鉄筋コンクリート造の4階建ての住宅と事務所の複合ビルです。

まずは、4階、3階と住宅部分の検査を進めると、
何故か?すべてのお部屋に木製巾木が取り付いていません。

で、立ち会っている施工会社の監督さんに、

「これだけお部屋は仕上がっているのに、
 何故、巾木を取りつけないんですか?」
と質問します。

「巾木は、設計変更になり、
 施主支給の竹の巾木になるんです。まだ、材料が納入されず取り付けられないんです。」

「そうだったんですか。
 ところで、その施主支給になった巾木は増減精算されるんですよね?」

「ハイ、もちろんです。
 増減精算見積書も提出済みです。」

「であれば、良いです。」


引き続き検査を進めます。

「図面上、洗面室にリネン庫がありますが、
 現況はありませんね。」

「これも変更になり、増減精算を行っています。」

「であれば、良いです。
 オーナーから、『見積チェックもしてもらいたい。』との打診もされているんですが、
 大丈夫ですね。」

「確か・・・・、リネン庫中止で増減精算をしていたと思います。。。。」

ちょっと、回答が怪しくなってきます。

「後日、増減精算見積書を確認しますね。」


で、引き続き検査を進めます。

「現況、1階テナントの壁や床がコンクリート打ち放しになっていますが、
 図面では防塵塗装が塗られることになっています。
 増減精算見積書には記載をされていますよね!?」

「・・・・・、確認します。。。。」

「1階テナント入口のシャッターの塗装がされていませんが、
 これも設計変更で増減精算されているんですか?」

「あっ・・・・、これは設計変更ではなく、塗り忘れです。。。。」

「1週間後には引き渡しなんですから、
 忘れによる未済工事なんか無いようにお願いしますね!」


引き続き、

「1階から4階までの階段室のササラ巾木がありませんが・・・・・」

「これは、設計変更になっています。
 でも、増減精算に記載していませんので改めて減額します。。。」

「階数表示も取り付いていませんが・・・・・」

「これは、施主支給に変更になりました。」

「増減精算されていますか?」

「・・・・・いえ。。。減額します。」

その他、細かい増減精算が多々存在します。

「もう一度、増減精算について見直ししてくださいね!」


注文住宅でよくある設計変更。
当然、設計変更には増減精算が伴います。

施工会社に都合の良い増減精算になるのが当たり前のこの業界。。。。

施工会社には、
きちんと増減精算をしてもらいたいものです。。。。

2012年05月06日

内覧会同行ブログ 【注文住宅引渡し検査 念には念を!】

【486時限目】                 新築注文住宅引渡し検査 アーキスケット 出口

事務所の電話を取ると、

「もしもし、
 160平米くらいの広さの注文住宅の引渡しがあるのですが、
 引渡し前に専門家の一級建築士に検査をしていただこうと思いまして連絡しました。」

声や話し方から察すると
高齢な方からの注文住宅引渡し検査のお問い合わせです。

「ありがとうございます。予定させていただきます!」

で、いくつかの手続についてお話をして電話を切ります。


30分ほどすると再び電話です。

「先ほど注文住宅引渡し検査の依頼をした者です。
 実は、家内に検査依頼の件を話したら、

 『必要はないんじゃないのっ!』

 と反対されてしまいました。。。。
 一旦、申し込みを保留にさせてください。。。
 説得してから改めてご連絡します。」

「解りました。」


30分ほどするとまたまた電話です。

「先ほど注文住宅引渡し検査の問い合わせをした者の家内です。
 主人が申し込みをしたというので、
 仕方がありません。予定していただいて結構です。」

「あっ、ハイ。ありがとうございます。」

言葉の勢いから、ちょっと、こちらもタジタジです。


で、注文住宅検査当日です。

お電話の雰囲気どおりのご夫婦とその娘さんにご挨拶し、
検査スタートです。

指摘事項としては大きな問題はないのですが、
ビス抜け、キズ、汚れ、色むら程度の指摘が35項目。

この程度なら、
ご依頼者自身で手直し確認が出来るだろうと思っていると、

「手直し確認会にも来てください!」
と、ご主人が即決です。

後ろでは娘さんが、
「自分達だけで大丈夫なんじゃないのおーーー。」

「いや、頼みますっ!」


で、確認会当日です。

手直し状況をひとつひとつ確認していきます。

未済工事が2、3あるものの概ね手直し完了!
しかし、検査途中で、
ご依頼者夫妻が気になる新たな指摘がいくつか挙がります。

すると、
「再確認会にも来てください!」
とご主人が即決です。

後ろでは娘さんが、
「えっ、自分達だけで大丈夫なんじゃないのおーーー。」

で、奥さんもちょっと恐い顔。

私も、
「ご依頼いただくのは有難いのですが、
 この程度の手直し確認ならばご自身でやられれば良いと思いますよ!」

「この年齢では最後の注文住宅購入です。
 私達は素人だし、
 念には念をいれたいんです!」


家族間の会話を聞いていると、
女性陣が圧倒的に強いのですが、 (ゴメンナサイ)

こと、注文住宅引渡し検査の件になると、
一歩も譲らないご依頼者のご主人でした。


2012年04月06日

内覧会同行ブログ 【玄関ポーチが邪魔なんです。。。】

【481時限目】             新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

狭小敷地に建つ三階建て新築建売住宅の内覧会同行です。

ということで、
設計図はよくあるパターンの、
3階に洋室2部屋+納戸
2階にリビングダイニング+キッチン
1階に納戸+洗面室・ユニットバスに駐車スペースです。

内覧会同行検査を進めると少々出来が悪い。。。。

3階洋室では、床傾斜が短辺方向2.7mで12mmもあります。
2階リビングでも売主が言う許容値3/1000を遥かにに超えています。

その他、アルミサッシのビス抜けや、クロスの不良、木製建具の開閉不良など
38項目の指摘事項が見つかります。


これらの指摘事項を説明していき、
最後に駐車スペース。

「この外周基礎巾木にひび割れが生じていますね。」

「あっ、そうですね。補修いたします。」

「私の指摘は以上です。
 その他、気になった点やご質問がありましたらお伺いいたします。」

すると、内覧会同行のご依頼者が、

「先日、この駐車スペースに車をとめてみたんですけど、
 タイヤが玄関ポーチの階段に当たってしまうんです。。。」

図面で駐車スペースの寸法を確認すると、

幅2.2m、長さ4.8m程度。

普通の乗用車だったらなんとか駐車出来るスペースです。

ところが、
「玄関ポーチに当たらないよう駐車すると、
 ドアを開けた時、壁に当たってしまい出られないんです。。。」

「反対側からは出られますよ。」と売主立会い者。

「毎回毎回、面倒ですよ。」

「でも、図面どおりですから。」

「この玄関ポーチの形状を変えていただけませんか?」

確かに、
玄関ポーチの階段の端っこに隅切りを取れば(三角形にする)、
車のドアが開けられるようになりそうです。

ここで、内覧会同行のご依頼者の奥さん。

「洋室やリビングの床傾斜は直さなくていいですから、
 ポーチの形状を変えてもらえませんか!」

「・・・・・」

「出口さん、そんなことを言うのは間違っているんでしょうか?」

「うーーん。。。」

引き換え条件を出すことについては、私は口出し出来ません。

「当事者間で合意すれば良いと思いますよ。
 とりあえず、
 玄関ポーチの形状を変える場合の見積書を作成してもらって判断すればいかがですか?」

でも、
この玄関ポーチの形状変更は、大した工事ではありません。
隅切り部分を壊し、モルタル成形をして、タイルを貼ればそれで済むのです。

一方、
3階の洋室や2階リビングの床傾斜を直そうとすると、
フローリングを全て剥がし、
構造体の傾斜を手直ししなくてはならないのです。


さて、どっちがお得でしょうか?


2012年03月07日

内覧会同行ブログ 【外気に面する床の断熱材の位置】

【475時限目】             新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の新築注文住宅の内覧会同行です。

東京都内だけあって狭い土地に3階建て。
1階の半分は駐車スペースです。

現地に到着し、
ふと、駐車スペースの天井が気になります。

そこには、
天井裏換気のための給気口が4箇所。

こんなところに給気口が付くんだ?

はて?
断熱材の仕様はどうなっているのだろうかと
ハウスメーカー担当者に確認します。


「グラスウール厚さ90mm16k+グラスウール厚さ55mm24kの2枚敷きとなっています。」

「グラスウールなんですかあー。。。
 ということは、天井ボードの上に敷き込んでいるんですよね。」

「ハイ、そうです。」

「2階床の構造用合板(ベニヤ)に貼りつけてるんじゃないですよね。」

「ハイ、そうです。」

で、念のため、矩計図(かなばかりず:断面詳細図)を確認すると、
ハウスメーカー担当者の言うとおり。

「これは、給気口ですよね。」
と天井面を指さしながら確認します。

「ハイ、そうです。」

「この給気口は何のためについているんですか?」

「天井内で結露が発生しないようにする換気のためです。」

「ということは、断熱材グラスウール上部のスペースを換気をしているということになりますね。」

「ハイ、そうです。」

「それだと、2階床の構造用合板(ベニヤ)に直接外気が触れるということになりますよね。」

「ハイ、そうです。」

「では、何のための断熱材グラスウールなんですか?」

「・・・・・・」

「断熱材を構造用合板(ベニヤ)下面に貼り付けなければ意味ないですよね。」

「うーーーん、そうだと思います。
 でも、会社の仕様なので、当社で建てる住宅は、
 どこでも天井ボードにグラスウールを敷いてます。。。」

「天井裏の換気をするならば、スタイロフォームみたいな成形板を
 構造用合板に貼り付けるのが常識的な断熱仕様だと思いますが・・・」

「会社の仕様が間違っているんですね。。。」

「そうだと思います。」

「どうしたら良いのでしょうか?」

そんなことは会社として考えてほしいところですが、
ひとつの方策をアドバイス。

「4箇所ある給気口に蓋をしてはいかがですか。
 ただし、見た目が良く、念のため、ビス留めなど取り外し可能なものにしてください。」

「それが良いですね!後は任せてください!」


新築注文住宅内覧会同行のご依頼者も、

「是非、そうして下さい!」

ハウスメーカー担当者も断熱材の意味を理解していたので、

三者合意!!!


それにしても、
このハウスメーカー担当者も過去に何百件もの住宅を建ててきたのに、
今まで気が付かなかったのだろうか?

自社の断熱仕様を鵜呑みにしてたんですね。

後は、この担当者の進言から、
ハウスメーカーの仕様が見直されることが望まれます。

2012年02月08日

内覧会同行ブログ 【放射能汚染が心配。。。】

【469時限目】             新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者と
最寄駅で待ち合わせ。

現地までの雑談で、

「放射能汚染が心配なので、ガイガーカウンターを借りてきちゃいました!」

と、ご依頼者の奥さん。

「どこで借りてきたんですか?」

「区役所です。」

「区役所で貸してくれるんですかあー?」

「今、住んでいるところの区役所では、
 1日だけ無料で貸し出しているんです。
 2日目からは有料なんですが・・・」

「放射能汚染が出た地域で問題になったからですかね。」


で、内覧会同行検査終了後です。

「せっかくですから、計測状況をみせてください!」

ポチッ

と内覧会同行ご依頼者の奥さんが、
ガイガーカウンターのスイッチオン。

出てきた表示は、0.181

「毎時0.181ミリシーベルトの表示ですね。」

「いえいえ、単位はマイクロシーベルトです!」

「アッ、ミリシーベルトだったら大変なことになってしまいますね。
 私としたことがお恥ずかしい。。。。」


最近、特にマンション内覧会同行のご依頼者から、

「ガイガーカウンターで放射能汚染を測定はできないでしょうか?」
というお問い合わせが多い。

これも、福島で放射能汚染の許容値をオーバーするような新築マンションが建ち、
その原因がコンクリートだったという問題があったからでしょう。

でも、残念ながら、当社ではガイガーカウンターを持ち合わせていません。。。

そんな時、
「マンション売主の方でもガイガーカウンターで調査しているかもしれませんので、
 確認してみてはいかがでしょうか。」

あるいは、

「もし、ガイガーカウンターで調査していない場合、
 マンション施工会社のほうで、
 コンクリート配合計画書というものがあります。
 その中に、
 コンクリートに含まれる骨材(砂、砕石)の産地の記載があるはずです。
 その配合計画書のコピーの提出を求めても良いかもしれません。」

と回答します。

売主がこれらの調査を行い、
マンション購入者にきちんと説明あるいは文章を渡しているところは良いのですが、

しかし、
何の根拠もなく、

「福島からは遠いので、
 こちらのマンションでは放射能汚染の問題はありません。」

と、回答している売主もいるらしいです。

マンション購入者にとっては、
放射能汚染は気になる問題。

売主の方で、
根拠ある説明をするくらいの対応はしても良いのではないでしょうか。。。


2012年02月05日

内覧会同行ブログ 【床下断熱材の何が悪い?】

【468時限目】                  建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の新築建売住宅の内覧会同行です。

現地に赴くと、
設計者2名、営業マン、現場監督、仲介業者と5名もの売主関係者がお待ちかね。

「よろしくお願いいたします!」

売主関係者は、建売住宅内覧会同行のご依頼者と一緒に内覧会検査。
私は、単独で検査を進めます。

1階洋室の物入れ内にある床下点検口を開け、
懐中電灯片手に頭を突っ込み目視確認。

そして念のため、
床下断熱材グラスウールを手で触ってみて仕様どおりかを確認します。

引き続き、
洗面室の床下点検口を開け、
やはり、床下断熱材を手で触ってみて仕様どおりかを確認します。

アレッ?
触った感じが、洋室物入れの床下断熱材と違うっ!

そして問題点をいくつか発見!


内覧会同行検査終了後、
指摘事項を売主関係者に説明です。

洗面室の床下点検口を開け、

「床下断熱材のグラスウールを触ってみてください!」

すると、設計者の一人が反応良く這いつくばり、
床下断熱材を確認します。

「床下点検口外周の隙間(10cm程度)に断熱材が入っていませんね。。。」

「そうですね。洋室物入れの床下点検口周りもそうなっていますので手直しお願いします。」

すると、狭くて洗面室に入りきれず廊下にいた現場監督が、
「解りました。。。」


「で、それだけではなく、グラスウールを触ってみてください!」

すると、設計者は断熱材を触る前に、

「ユニットバスと洗面室間の基礎の人通口に断熱材の蓋が取り付いていませんね。
 基礎断熱ですから蓋が必要です。」

「そうですね。断熱材の蓋を取り付けてください!」

すると、狭くて洗面室に入りきれず廊下にいた現場監督が、
「解りました。。。」


「で、それだけではなく、グラスウールを触ってみてください!」

すると、設計者は床下断熱材を触りながら、

「うーーん?」

「断熱材グラスウールの防湿シートがありませんよね!
 洋室物入れ内の断熱材と触り比べてください!」

で、設計者は洋室物入れに行き、
床下断熱材を手で触り、
再び洗面室に戻って、

「本当ですね。洗面室の方は防湿シートがありませんね。。。」

すると、狭くて洗面室に入りきれず廊下にいた現場監督が、
点検口の中を見ずに、もちろん床下断熱材を触ることなく、

「断熱材の表裏を反対に敷き込んだからだと思います。」

もしかして、知っていたの?

で、設計者は、

「床下を全て確認させていただき、
 断熱材が表裏反対のところは防湿シートを貼らせていただきます。。。」

「床下点検口から覗くと、
 床下断熱材がいくつか脱落しているところも見られるので、
 それもきちんと脱落しないように手直ししてください!」

すると、狭くて洗面室に入りきれず廊下にいた現場監督が、
「解りました。。。」


それにしても、
どれだけの床下断熱材の欠陥があったのだろう。。。。


2012年01月25日

内覧会同行ブログ 【苦情を言わずにいられない!】

【466時限目】                  分譲住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

超大手デベロッパーの販売による、
準大手建設会社住宅事業部施工の、
大規模開発の分譲住宅内覧会同行です。

内覧会検査では、
 ・天井裏の天井断熱材の敷き込みがあまりにも雑
 ・天井裏壁断熱材グラスウールの防湿シートが破れている
 ・主寝室の壁・巾木は見た目に解るほど湾曲し波を打っている(1cm程度)
 ・アルミサッシ枠の結露受けやキャップが合計5箇所も付け忘れている
 ・アルミサッシの3枚のガラスにキズ
 ・階段手摺のビスが抜けている
 ・床フローリングが割れている
 ・和室の押し入れ敷居に釘が出ている
 ・天井照明周りや階段手摺ブラケット周りのクロスが破れている
 ・壁クロスの隙間があちらこちらに
 ・駐車場土間コンクリートのひび割れ
 ・バルコニー下の軒天井の汚れ
 ・外壁モルタルリシンの各所にひび割れ
などなど、

あまりの出来の悪さにショックを受けた内覧会同行ご依頼者が、

「是非、確認会にも同行してください!」


で、確認会です。

お部屋の中の手直しは、
いくつかの再手直しが必要なものがあるものの、
まあまあの対応がされています。

そして外部周りのチェックです。

外壁モルタルリシンのひび割れ手直しを見ると、
蛇がくねったような補修跡。

「ちゃんと色合わせをして再補修をお願いします。」

「出来るだけやってみます。」

すると、
新たに、外壁モルタルリシンのひび割れ2箇所を発見。

内覧会の時に見落としたのだろうか?
それとも、
内覧会以降ひび割れが発生したのだろうか?

「外壁のひび割れは、
 モルタルの乾燥収縮や建物の震動によって今後も生じる可能性があります。
 アフターサービスで直してもらえると思いますので、
 3ヶ月点検、1年点検、2年点検のときに確認することを
 頭の片隅にでも置いといてください。」

と、内覧会同行のご依頼者にアドバイス。

すると確認会に立ち会っていた施工会社の担当者が、
何を思ったのか、

「それでは、このひび割れも3ヶ月点検の時に一緒に直します!」

「今あるひび割れは、引渡し前に手直しされるのが当たり前でしょっ!」

「そうですかあー・・・・、では手直しします。。。」


ひととおりの確認会の検査を終了し、
施工会社の担当者は内覧会シートをコピーするため販売時事務所に向かいます。

待つこと10分。
売主担当者と2名で戻ってきます。

「どうでしたか?再指摘につきましては
 売主として責任を持って再手直しをいたします。」

すると、
これまで冷静な対応をしていた内覧会同行ご依頼者のご主人が、

顔に怒りの表情を浮かべて売主担当者に苦情です。

「外壁のひび割れを3ヶ月点検の時に直すなんて言われたんですよ!
 新築なんだから引渡し前に手直しするのが当たり前でしょっ!」

事情を知っていたのか?知らなかったのか?

「もちろん、引渡し前に手直しいたします。。。
 それでは手直しの確認は引渡しの時に。」

内覧会同行ご依頼者のご主人は、
更に怒りの表情を浮かべ、

「また指摘が残っていたらどうするんですか!
 引渡しはスッキリした気持ちで受けたいんです!
 再確認会を行ってください!」

「解りました。再確認会を予定します。」

すると今度は、
内覧会以降ウップンの溜まっていた奥さんが売主担当者に苦情です。

「内覧会の時にあんなに指摘があると思っていませんでした。
 売主だったら内覧会後に、
 『申し訳ありませんでした。』
 の一言くらいあってもいいんじゃないですか!」

「申し訳ありません。。。。」

この場にいた施工会社の担当者は蚊帳の外。
体が少し小さく見えます。


最寄り駅までの帰り道、

内覧会以降ウップンの溜まっていた内覧会同行ご依頼者夫婦は、
言いたいことを言ったせいか、
スッキリした顔をしながら、

「どうもありがとうございました!」

2012年01月15日

内覧会同行ブログ 【建売契約前検査で良かったあー!】

【464時限目】                  建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、まだ契約前なんですが、
 建売住宅の検査をすることはできるんでしょうか?」

「ハイ、対応させていただいています。」

「次のお問い合わせ者がいるので契約を早急に迫られているんですが、
 やっぱり、建売住宅購入は大きな買い物なので、
 契約前に専門家に検査していただきたいと思ってます。」

「建売住宅の契約後の内覧会検査のご依頼が多いのですが、
 契約前にしっかりと検査して、
 建売住宅購入契約の判断をすることが一番良いですね。」

「いくつかの建売住宅を見学したんですが、
 この物件は、この地域にしては安いので非常に気にいりました。
 でも、
 親が他の物件が良いと反対されているんです。
 検査をしていただいて、
 親の説得資料にもしたいんです。」

「では、予定させていただきます。」


建売契約前検査の当日です。

ご依頼者と最寄駅で待ち合わせをし現地に到着すると、
契約前ということで、
仲介業者の担当者だけがお出迎え。

お部屋に入ると、
安さを売りにしている建売住宅と違って、
安っぽさを感じません。

これならお買い得!?

で、早速検査を進めます。

外回り、2階の洋室3部屋
2階のリビングダイニング、キッチン、洗面室、ユニットバス、トイレ
1階の洋室2部屋、玄関周り

完成度が高い!

検査途中、
立ち会っている仲介業者も、

「私はこの建売住宅は良い出来だと思っているんですが、
 どうでしょうか?」
と声を掛けてきます。

「指摘も、小さなキズ・汚れ、塗装ムラあるものの良い出来ですね。」


・図面との相違確認検査
・仕上がり具合の目視検査
・サッシ開閉などの作動確認検査
などなど、出来うる限りの検査を終え、

最後にレーザーレベルを取り出し、
各お部屋の床の傾斜と壁の傾斜の測定です。(とりあえず、床から手の届く2mの高さで測定)

1階の洋室1の外壁に面する壁傾斜を測定すると、

何と、18mmも壁が傾斜しています。

次にその洋室1と洋室2の間仕切り壁傾斜を測定すると、

何と、16mmも壁が傾斜しています。

次に洋室2の外壁に面する壁傾斜を測定すると、

何と、21mmも壁が傾斜しています。

ところが、
2階、3階の各お部屋の壁傾斜を測定すると、
それほど傾斜していません。

ということは、
1階全体が、”くの字” に傾いている!

恐らく、軸組部材の柱が傾いているとしか考えられません。


住宅の品質確保の促進等に関する法律では、
”構造耐力上、主要な部分に瑕疵が存する可能性が低い。”
とされている壁傾斜はは3/1000未満。
すなわち、2mの測定高さでは6mmです。

これを基準として考えると、何と約3倍もの壁傾斜です。


日本建築学会標準仕様書JASS11木工事では、
”建て方精度の許容値は特記のない場合、1/1000以下とする。”
すなわち、2mの測定高さでは2mmです。

これを基準として考えると、何と約10倍もの壁傾斜です。


ここまで傾斜していてよく建て方が出来たよなー。。。。

とある意味感心してしまいます。

感心している場合ではない!

これらの壁傾斜をレーザーレベルで測定している状況と結果を、
建売契約前検査のご依頼者と仲介業者にも見てもらいます。


もちろん、建売契約前検査のご依頼者は、

「契約は取り止めにすることにします。。。。」


さて、仲介業者は・・・・・

きっと、次のお客さんを探すのでしょう。。。。

2011年12月30日

内覧会同行ブログ 【新築住宅 引渡し直前検査】

【461時限目】                  新築住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

新築住宅購入者からのお問い合わせ。

「もしもし、今日、新築住宅の内覧会同行し検査をしてもらえませんか?」

「午後からでしたら対応させていただけます。
 それにしても急ですね。」

「1週間前に新築住宅の内覧会検査があったんですが、
 クロスの出来があまりにも酷く、内覧会検査になりませんでした。。。
 親父も、
 『こんな下手くそなクロスを見たことはない!』 
 と怒っております。
 しかし、新築住宅の引渡しが4日後なので心配なんです。。。。」


電話で、検査をするために揃えていただく資料などのお手続をお話し、
早速、現地へ向かいます。

そして現地に到着すると、
職人さんが外構工事を行っています。

何とか、外構工事は4日後の引渡しに間に合いそう(?)。

そして、玄関からリビングダイニングに入ると、

壁のいたるところに、
クロスの不具合を示す付箋が100枚ほど貼られています。

確かにクロス貼りが一見にして雑!!!

クロスのジョイント部分や木製建具枠まわりにはノリがべったりと付いており、
壁と天井の取り合いや階段取り合いの細かいところでは、
クロスがきちんと接着されておらず、ヒラヒラと浮いています。

壁の入隅部分のクロスカットは波をうっており、
下地処理のパテに段差があって照明で壁に影が落ちています。

親父さんが怒るのも当然だ!

それにしても、
クロスの手直しだけでも引渡しに間に合うのだろうか?

こんな状態では、
他の指摘もたくさん出てくるのだろう。。。。(?)


で、新築住宅の内覧会検査を進めると、
出てくる出てくる指摘事項。

屋根のスレート葺きには泥の足跡があるかと思えば、
外壁にある排気口のベンドキャップが取り付いていない。

階段手摺はビス抜けが各所にあるどころか、
ビス穴間違いの穴が各所にある。

玄関ドアには大きな凹みキズが数か所かるかと思えば、
トイレや洗面室の木製扉の戸当たりを付け忘れている。

洗面室にはタオル掛けが付いていないし、
クローゼットの中のパイプハンガーは左右で高さが違う。

床下を覗くと断熱材のグラスウールが脱落しているし、
床を支える束材が切断されているところもある。

笑っちゃうのは、
キッチンの吊戸棚の扉を開けようとすると煙感知器に当たってしまい、
半分も開かない。

その他合計60箇所の指摘事項があがります。

残り4日で手直しは厳しそう。。。

そして、
最後にレーザーレベルを取り出し、
各お部屋の床の傾斜と壁の傾斜を測定します。

すると、あろうことか、
リビングダイニングの床全体が18mm(2.7mの範囲)も傾斜しているのです。
そして、その上にある2階の洋室でもまったく同じ状況。

ということは、
恐らく、土台の高さの精度が悪いせい。。。


売主の立会い者にこれらの指摘を説明すると、

「手直しします。」

でも、問題は4日後の新築住宅の引渡しまでに直るかどうか?

でも、床の傾斜の手直しは残り4日では出来っこない。。。

はたして、新築住宅の引渡しはどうなるのだろうか?


で、4日後の引渡し日、
新築住宅内覧会同行検査のご依頼者からご連絡。

「今日、新築住宅の引渡しを受けました。
 やっぱり、床の傾斜の手直しをすると1月20日ころになるそうなんです。。。
 2、3日なら引渡しを先延ばししようとも考えたんですが、
 事情もあってそこまでは待てません。
 床の傾斜については入居後、状況を見て直してもらいます。」

はたして、生活しながら床傾斜を直せるのだろうか?

新築住宅の入居者も、
手直しする職人さんも大変な思いをするのが目に見えます。。。

そんな思いをさせないよう、
施工会社には品質監理だけではなく工程管理も
しっかりしてほしいものです。


2011年11月16日

内覧会同行ブログ 【人気?建売住宅業者の殿様商売】

【453時限目】                   建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、建売住宅の内覧会同行をお願いしたいんですが・・・」

「内覧会同行コースのお問い合わせありがとうございます。
 是非、建売住宅の内覧会に同行させていただければと思います。」

「まだ、契約前なんですが、内覧会同行は大丈夫ですか?
 検査だけではなく色々と相談したいこともあるんですが・・・」

「契約前に建売住宅の内覧会同行検査をすることは良いことです!
 その検査結果を基に
 建売住宅の購入契約の判断をされることが良いですよね!
 内覧会同行のご希望日はいつですか?」

「今週中にお願いできればと思います。」

「〇〇日であれば内覧会に同行させていただくことが出来ます。
 それにしても、ずいぶん急ですね。」

「実は、建売住宅業者の営業マンから、

 『今週中に申し込み・手付金をお支払いください。
 人気のある物件ですので、他にもお問い合わせがあります。
 今週中であればお待ちします。』

 と言われています。」

「まだ、工事中の建売住宅ですか?」

「いいえ、もう完成しています。」

完成しているのに、人気物件なのだろうか?

他にお問い合わせがあるというのは本当だろうか?

建売住宅業者営業マンの常套文句!!!

でも、こればかりは、嘘っ!

なんて断定することも出来ません。。。。


「では、建売住宅業者営業マンと内覧会同行日時を調整していただき、
 確定しましたらご連絡ください!」

「直ぐに連絡を取って折り返しご連絡します。」


で、数時間後に改めて連絡が入ります。

「実は建売住宅業者営業マンに、
 専門家の内覧会同行を依頼したいと言ったところ、

 『内覧会同行業者の検査をするくらいなら、この物件は買わなくて結構ですっ!
  人気のある物件だから、直ぐに買い手は見つかりますっ!
  どうしますかっ?』

  と言われました。。。」


建売住宅業者の営業マンとしては、

内覧会同行の専門家に来てほしくない!

というのが本音だろう。。。

でも、

是非、内覧会同行の専門家に見てもらってください!

というのが建前だろう。。。

それにしても、
この建売住宅業者は殿様商売?・・・高飛車過ぎる!

そんな殿様商売していると、
今は人気があるのかもしれませんが、
その内、人気ガタ落ちになるのが目に見えます。

「内覧会同行を拒否するような建売住宅業者は信用できませんが、
 ご自身がどうしてもその建売住宅を購入したいということであれば、
 あとはご自身でご判断するしかありませんね。。。。」

「そうですよね。。。。
 もう一度、考えてみます。。。。」


そして・・・・・

きっと、
建売住宅業者の営業マンの営業トークに負けたのかもしれません。。。。

2011年10月26日

内覧会同行ブログ 【ルーフバルコニー水溜りの原因は?】

【449時限目】                   分譲住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

有名ハウスメーカーによる大規模分譲住宅の内覧会同行です。

大規模開発の分譲住宅だけに売れ残りもあり、
今回の住宅は、築1年3ヶ月を経過している物件です。

内覧会同行のご依頼者と現地に向かい、
この分譲住宅の外観を眺めます。

すると、
壁と瓦屋根の取り合いに取り付ける水切り金物が一部取り付いていません。

台風か何かで脱落し、吹っ飛んでしまったのだろうか?

この水切り金物については、
内覧会同行ご依頼者が事前に発見し手直しを依頼していたのことですが、

「まだ、取り付いていないのおーーー。。。」


お部屋に入ると、
しょっぱな、ハウスメーカーの施工担当者から、

「このリビングのアルミサッシは曲がっており、開くことができません。
 今、手直しを手配してます。」
と、事前に言い訳。

取っ手を引っ張っても、
ギギギギギ・・・。

本当に開かないのです。
そして、確かにアルミサッシの框が見た目で解るほど曲がっているのです。

こんな状況だから、
内覧会同行検査では予想どおり(?)、色々な指摘を発見。

その指摘の度ごとに、
ハウスメーカーの施工担当者が見た目で解るほど不貞腐れ顔になるのです。


内覧会同行検査を進めルーフバルコニーに出ると

ルーフバルコニーに敷き詰められた樹脂製置き床タイルが
大きく凹凸状に波打っています。
しかも、何だか異臭を感じます。

この置き床タイルの一部をめくると、
5mm程度の水溜り。
しかも、
泥が溜まり、苔が生えているのです。

「ルーフバルコニーが水溜りになっていますね。」

「竣工したときは、こんなことは無かったはずです!」

「でも、1年以上経過したからといって、
 ルーフバルコニーに水溜りがあって良いもではありませよね。
 原因を調査して対処してください!」

「上司に相談します!」

この回答では、手直しするのか?手直ししないのか?


後日、内覧会同行のご依頼者から連絡です。

「このハウスメーカーでは、
 全国で何件もルーフバルコニーに水溜りが出るという事象が出ているとのことです。
 しかし、いくら説明してもらっても、
 私達、素人では解らないことも多々あります。。。
 正直、不信感がぬぐえません。。。
 後日、ハウスメーカーから報告書が出てくると思いますので、
 チェックをお願いできればと思います。。。」


で、後日その報告書が届きます。

「ルーフバルコニーシート防水の繋ぎ部分の接着部で、
 時間経過ち共に浮きが発生した施工不良と判断します。
 防水層の下にある断熱材を下地に固定するビス頭によってシート防水が浮いており、
 本来、断熱上端と同高さまでビス頭を施工している箇所が、
 断熱材のやせが発生したことによりビス頭が飛び出し、
 シート防水の浮きを発生させてことが原因と推察しました。」

断熱材がやせた?
それでビス頭が出た?
それでシート防水が浮いた?
それで水溜りが出来た?

まっ、それはそれで否定はしません。

私の見解としてプラスするならば、

シート防水の接着不良により床下地との間に空気が入り、
その空気が熱膨張してシート防水に浮きができてしまっている。
その為、
雨水排水を堰き止めてしまっているし、
置き床タイルも凹凸状に波打っている。


シート防水を浮き上がらせているのが原因なら同じじゃない?
いえいえ、手直し方法が違います。

いずれにしても分譲住宅購入者としては、
水溜りの出来ないルーフバルコニーに手直しされればそれで良い。


2011年10月06日

内覧会同行ブログ 【木造住宅は釘が命!】

【445時限目】                   木造住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

埼玉県内の2階建て木造住宅の内覧会同行です。

2階洋室にある可動はしごから、トントントンと屋根裏収納へ登ります。
その屋根裏収納の壁面には点検口。

お財布から十円玉を取り出し点検口の錠を、クイッと半ひねり。
これで点検口を開けることが出来ます。

懐中電灯を片手に、点検口から覗ける範囲で屋根裏収納の様子を確認。

先ずは断熱材はどうだろう?

天井面と屋根裏収納の壁面にしっかりと厚さ10cmのグラスウールが
敷き詰められています。

木軸(柱や梁)の接合金物はどうだろう?

ナットの緩みもなくしっかりと取り付けられています。

何気なく、
点検口正面1mほどにある外壁面の構造ベニヤを懐中電灯で照らしてみると、

柱際1cm程度のところで、
縦一列、間隔15cmごとに釘が打たれているのが見えます。

更に、
点検口の右側1mほどにある外壁面の構造ベニヤを懐中電灯で照らしてみると、

柱際1cm程度のところで、
縦一列、間隔15cmごとに釘が打たれているのが見えます。


木造住宅では柱や梁だけではなく、
これらの構造ベニヤもしっかりと留めつけられていなくてはいけません。

そのため、
釘の太さ・長さ、釘打ち間隔・・・・など、
その基準も細かく定められているのです。

木造住宅は釘が命!

先ほどの状況で、
釘の太さ、長さ、釘打ち間隔は基準通り!

しかし。。。。

釘が柱際に見えるということは、
構造ベニヤが柱に留めつけられていないということ。

そうです。
釘打ちの位置が丸々一列、ズレてしまっているのです。

なんで、こんなことが起こるかというと、
釘を打つのは外壁側からなので柱の位置が見えないのです。
ですから、正確に釘を打つ位置出しをしなければならないのです。
ところがそれを怠ると・・・・


売主立会い者に、
「この屋根裏の構造ベニヤが釘が丸々一列、ズレてしまっていて留まっていませんよ!」
と、懐中電灯を渡します。

「本当ですね。ズレていますね。。。」

「点検口の右側を見てください。こちらも釘が丸々一列、ズレてしまっていますよ!」

「本当ですね。釘を打ち直します。。。」

でも、どうやって釘を打ち直すのだろう。。。。

釘を打つのは外部から。

現況では、防水シートや仕上げのサイデングが貼られているのです。
しかも、足場も無い。

「どうやって釘を打ち直すのですか?」

「・・・・・」

「何らかの補強方法があるのかも確認してください。」

「確認します。」

「ところで、屋根裏のほんの一部を見ただけでも、釘のズレが何か所もあります。
 隠れてしまっているところは大丈夫なのでしょうか?」

「大工さんは、釘を打っている時、釘がズレたら感覚で解ります。
 他は大丈夫です。」

「手打ちならともかく、機械打ちで解るのでしょうか?
 釘が1本ズレているのならともかく、1列丸々てズレているんですよ!」

「・・・・・・・」

「屋根裏の見える範囲は全て再確認してください!」

「はい、確認します。。。」


しかし、
1階の壁・床、2階の壁・床・・・・構造ベニヤはいたるところで使用されています。
でも、そのほとんどが仕上げ材などで見えません。。。

釘が基準どおり施工されているかどうかの確認は、
工事途中でなければ困難です。

これらの隠ぺい部分は、この売主立会い者の、

「大丈夫です。」

という言葉を信用するしかないのだろうか。。。。

2011年09月28日

戸建て内覧会同行ブログ 【行くに行かれぬ床下点検口】

【443時限目】                   戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

前面道路から、
トントントンと階段を降りて玄関ポーチ。

1階の床が設計GL(平均地盤面)から
35cm下っている3階建て木造戸建て住宅の内覧会同行です。

戸建て住宅の最高高さの制限や斜線制限で、
1階の床を下げざるを得なかった設計なのでしょう。。。。

戸建て内覧会同行検査を進め、
1階洗面室の床下点検口を開けます。

すると、
基礎床コンクリート床が濡れているではありませんか。

床下点検口に頭を突っ込んで改めて確認すると、
基礎で囲われた洗面室の床下全面が水溜りとなっているのです。

基礎外周のコンクリート打継ぎ部分からの浸水?

やっぱり半地下の住宅は浸水し易いのだろうか?

でも、これだけで浸水の原因を特定をすることは出来ません。。。

もしかしたら、
給・排水配管からの漏水かもしれないし、
工事中(軸組)に雨が降って基礎に溜まった水をそのままにしているかもしれないし。。。

大事なのは、
床下全体の状況把握を行って原因を掴み、
その原因に対し有効な対策を取ることです。


一戸建て住宅の売主同行者に、
「洗面室の床下に水が溜まっていますね。」
と指摘を挙げると自らも床下を覗き込み、

「本当ですね。手直しします。」

でも、何をどう直すのだろうか?

「原因は何でしょうかね。」

「調査します。」

「調査するといっても、床下のスペースは高さが30cmもありませんよ。
 配管だってあるし、これでは人が入っていけません。
 そもそも、基礎に人通口もないし、
 洗面室以外には床下点検口もありません。」
 どうやって調査するのでしょうか?」

「・・・・・」


で、1階の間取り図を確認し、
「階段室下にある物入れ内の床と洋室クローゼット内の床に、
 床下点検口を取り付けて状況を確認してもらえませんか。」

「はい、解りました。」

「もし、水が溜まっているようであれば、乾燥させて様子をみましょう。」

ここで、内覧会同行のご依頼者、
「洋室やホールなどの部分は確認できないんですよね。
 そこには床下点検口を取り付けて確認する必要はないのでしょうか?」

「見た目なんかを考えると床下点検口を付けない方が良いです。
 まずは、洗面室、物入れ、クローゼットで状況を確認しましょう。」


後日の再内覧会同行。

洗面室と新たに床下点検口が取り付けられた物入れ、クローゼットの
床下を確認すると、
水溜りはなく綺麗に乾燥しています。

「物入れとクローゼットの床下は水が溜まっていましたか?」

「やはり水が溜まっていました。。。
 雑巾で水を吸い取り、送風機をかけ乾燥させました。」


ここで戸建て内覧会同行のご依頼者に、

「今後、強い雨が降った後、床下を確認してみてください。
 その時、水が浸入しているようであれば外周基礎周りからの漏水が原因です。
 その場合、外周基礎を掘り出し、防水をするといった対策が必要になるかもしれません。」

「解りました。。。」


後日、戸建て内覧会同行ご依頼者から連絡です。

「本日、豪雨の中引渡しを受けました。
 床下点検口を確認しましたが、特に浸水等は無いようです。
 ひとまず安心しました。」

「もしかしたら工事中の水溜まりだったのかもしれませんね。
 ただ、雨が原因ではないと確定はできませんので、
 今後、継続的に確認してください。」


床下の狭い設計、
何かトラブルがあったときは大変です。

でもでも、トラブルがあっても見えないかあーーーー。

2011年09月19日

建売住宅内覧会同行ブログ 【格安建売住宅価格の謎】

【441時限目】                   建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「建売住宅の購入契約をしたんですが、
 建物価格が格安すぎるので手抜き工事が心配なんです。。。
 建売住宅の検査をしていただけませんか。」

「価格が格安だからと言って手抜き工事をしてよいというものではありません。
誠心誠意、検査させていただきます!
 ところで、その建売住宅をいくらで契約されたんですか?」

「土地価格と建物価格と消費税の合計で、3,400万円です。」

その地域で3,400万円は本当に格安なのだろうか?

「建物価格はいくらですか?」

「900万円くらいです。」

「すると土地価格が2,450万円くらいですね。」

「はいそうです。」

「建物の延べ床面積と土地面積はどのくらいですか?」

「延べ床面積が31坪で土地面積が130平米です。」

で、パチパチパチ・・・電卓で計算。

おっ! 建物は坪当たり29万円!

大手住宅メーカーがだいたい坪当たり80万円前後、
中堅住宅メーカーがだいたい坪当たり60万年前後。
これらと比較すると、

これは安い!

では、土地価格はどうなのだろうと、パチパチパチ・・・電卓で計算。

おっ! 土地価格は平米当たり19万円!

この地域の土地公示価格がだいたい平米当たり17万円前後。

これは少し割高!


結局のところ、
建物価格を少しでも安く見せるための営業戦略なのか?

勝手な計算ながら、
建物価格を土地公示価格から逆算してみます。

土地価格=17万円×130平米=2,210万円

これを建売住宅の購入契約金額から差し引くと、
税込建物価格=3,400万円ー2,210万円=1,190万円
建物価格=1,190万円÷1.05=1,130万円

すると、建物は坪当たり36万円!

これでも安い!

で、
「土地公示価格から建物価格を逆算すると1,200万円くらいになります。
 土地の実勢価格が解らないと何とも言えませんが、
 割安な建売住宅かもしれませんね。」

「そうですか!
 でも、本当は最初の販売価格では建物価格が1,200万円くらいだったんです。」

「値引きがあったということですか?」

「いいえ、合計金額は3,400万円と変わらないんですが、
 契約書では、建物価格を安くして土地価格を高く記載しました。」

「何ででしょうね。」

「建売住宅業者の営業マンは、その方がお得だと言っていました。。。」

いったい何がお得なのだろうか???

建売住宅購入者としては、合計3,400万円を支払うことに変わりがないのです。

土地価格には消費税が発生しません。

すると、

建物価格が1,130万円と900万円の差額230万円に対する消費税は11万円。
その分の納税義務が無くなるため、

建売住宅業者が得をするということになるのかも?

こんな数字の小細工で納税額が変わるのでしょうか?
いずれにせよ、
建売住宅業者営業マンのしたたかさが見え隠れします。

2011年09月08日

内覧会同行ブログ 【内覧会同行の立会い料金その価格】

【439時限目】                   戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、新築戸建て住宅の内覧会同行を考えているのですが、
 ちょっとお聞きしても良いですか?」

「はい。何でしょうか?」

「戸建て住宅の売主に、第三者内覧会同行業者をお願いすることを伝えたところ、
 料金を取ると言うのです。。。
 料金を取られるのは一般的なんでしょうか?」

「えっ! 内覧会同行業者が入ることで料金を取られるなんて聞いたことがありませんよ!」

「やっぱり。。。。
 内覧会同行業者に検査させないための口実なんでしょうね。。。
 戸建て住宅の売主は、
 内覧会同行業者が検査するからには設計監理者も立ち会って、
 ちゃんと対応しなくてはならないから料金が発生するって言うんです。」

「それも変な話ですね。
 その戸建て住宅の売主はこれまでもそういった対応をしているんですかね?」

「そうみたいです。。。」

「ちなみに、価格はいくらと言っているんですか?」

「普段は内覧会同行業者が来る場合の立会い価格は7万円。
 でも、今回の立会い価格は5万円に安くすると言ってます。」

「ちなみに、売主名は何ですか?」

「〇〇〇〇〇っていうところです。」

「あっ! その売主の戸建て住宅だったら、2ヶ月ほど前に内覧会同行しましたよ!
 その時の内覧会同行のご依頼者に
 料金を取られたか確認してみますね。」

「お願いします。」


ということで電話を切り、
2ヶ月前の内覧会同行ご依頼者に連絡を取ります。

「ご無沙汰しております。アーキスケットの出口です。」

「その節はありがとうございました!
 お陰さまで快適な新居生活をしています!」

「実は、同じ売主の内覧会同行のお問い合わせがあり、
 売主から第三者の内覧会同行業者が入る場合、料金を取られると伝えられたみたいです。
 やっぱり、料金を取られましたか?」

「えーーーー、そうなんですか?
 私達の時は料金なんて取られなかったですよ!」

「そうですよね。そんな話お伺いしませんでしたよね。」

「価格はいくらなんですか?」

「価格は5万円らしいんです。」

「えーーーー、
 うちは、工事中色々問題もあったから料金を請求されなかったんですかね?」

「かもしれませんね。。。」


ということで、
戸建て内覧会同行のお問い合わせの方に電話でご報告。

「やっぱり、料金は取られなかったそうです。」

「そうですか。。。
 でも住宅購入は高額ですし、余計に心配なので内覧会同行をお願いします。」


一戸建て住宅内覧会同行当日。

内覧会同行ご依頼者と最寄駅で待ち合わせ。

「やっぱり、売主に料金を支払ったんですか?」

「はい。」

「そうですか。。。。」


で、現地に到着すると、
2ヶ月前の内覧会に立ち会っていた工事部長。
売主の社長の息子さんという営業担当者。
そして、設計監理者がお出迎え。

で、工事部長に、
「内覧会同行業者が来る場合、料金を取るらしいですね。」

「あれ以降、会社でもちゃんと対応しようということになりました。」

もしかして、
2ヶ月前の私の内覧会同行がキッカケ?

設計監理者も内覧会に立ち会うということは良いことだけど、
料金を取るということは、
ちゃんとした対応なのだろうか!


2011年09月05日

戸建て内覧会同行ブログ 【鉄骨系戸建て住宅の梁断熱】

【438時限目】                   戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

鉄骨系戸建て住宅の内覧会同行です。

主要な柱、梁ともにH形鋼と呼ばれる重量鉄骨の軸組み。
地震時に効果があるのかないのか良く解らない制震ブレースまで組み込まれた構造です。

2階のキッチンスペースの床下収納点検口の蓋を開けると、
浅形の収納ボックス。
その収納ボックスを取り外し、
寝そべりながら頭を床下(1階天井裏)に突っ込みます。

すると、外壁周りに黒く塗装された鉄骨の梁が見ることが出来ます。

うーん・・・、鉄骨の梁が見えていて良いの?

疑問に思っているのは断熱材の納まりです。。。


以下、専門的な言葉で難しいかもしれませんが現況です。


H形鋼の梁ウェブ部分(Hの真ん中部分)には、
とりあえずビニールでくるまれたグラスウールがあるのですが、
貼ってあるというよりは、細切れのグラスウールを置いてあるといった状況なのです。

梁鉄骨には、
ガセットプレート、スチフナ、ブレースと呼ばれるたくさんのピースが取り付けられているため、
隙間なくグラスウールを貼るということが困難なのです。

ということで、
梁鉄骨ウェブ部分は隙間だらけ!

梁鉄骨のH鋼フランジ部分(Hの両サイドの部分)はというと、
壁断熱材のグラスウールがH鋼にぶつかった部分は隠れているものの、
その他の部分は露出しているのです。

ということで、
梁鉄骨フランジ部分は断熱材すら貼られていない!

これじゃー、
鉄骨表面に結露が生じてしまう可能性が大!


断熱の納まりを間違えているんじゃないの?
ということで、
内覧会に立ち会っている鉄骨系戸建て住宅の現場監督に質問です。

「この床下収納点検口から1階天井裏を覗くと、
 鉄骨梁のウェブ部分に貼ってあるグラスウールが隙間だらけですよ!」


すると、この現場監督も点検口に頭を突っ込み確認します。

「確かにグラスウール貼りが悪いですね。貼り直します。。。」

「たまたま、床下点検口があるので解ったのですが、
 その他の部分は大丈夫ですか?」

「大丈夫です!」

と言うしかないのでしょう。。。

「ところで、鉄骨梁のフランジ部分は断熱材を貼らないのですか?」

「当社の仕様ではこういう納まりになっています。」

「本来、鉄骨梁全体が断熱材で囲われるべきと思っていますが、
 ”H鋼のウェブは断熱材があり、フランジは断熱材がなし。”
 といった仕様自体がおかしいと思いますよ。」

「・・・・・」

「御社の技術部門に考え方を確認してもらえますか?」

「解りました。。。」


後日、この大手鉄骨系住宅メーカー施工開発部からの回答。

『各階の天井ボード面に断熱材を敷き込んでおり、
 天井部分が断熱ラインとなっています。
 また、梁鉄骨フランジは内装部材に接しておらず、
 熱橋(ヒートブリッジ)対策には問題はないと考えています。』

この回答に対しての疑問

・天井裏は内部環境にないということ?
 だったら、天井部分だけではなく、
 床下でも断熱材を貼り込み断熱ラインにする必要があるんじゃないの?

・フランジは内装部材に接していないから断熱は不要ということ?
 だったら、ウェブも必要ないということになるんじゃないの?
 鉄骨に生じた表面結露水がポタポタ落ちてくることだってあるかもしれませんよ?


ともかく、
この大手鉄骨系住宅メーカーの断熱仕様自体がオカシイのです。
だから回答にも無理が出てくるのです。

断熱仕様の基本は、

・お部屋は断熱材で隙間なくスッポリと囲われること

言葉で表すと非常に簡単なことです。

しかし、
言葉どおりの住宅納まりにすることは、なかなか難しい。

でも、
断熱仕様の改善余地はまだまだたくさんあります。

2011年08月20日

注文住宅内覧会同行ブログ 【駐車場には駐車しません】

【435時限目】                    注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の狭小地に建つ3階建て注文住宅の
内覧会同行です。

1階部分の半分近くを駐車場とした
一見よくあるパターンの設計です。

注文住宅内覧会同行のご依頼者とともに、
駐車場の奥にある玄関に向かいます。

ふと。。。

今は車を駐車してないから良いけど、
駐車してたら玄関までどうやって行くのだろう?

どうにも駐車場の幅が狭く感じられるのです。

で、スケールを取り出し、
駐車場両サイドにある壁から壁までの距離を計ります。

結果は2.5m。

駐車場だけで考えても、
車幅に加え、昇降側は80cmくらい、反対側は30cmくらいは
欲しいところなのです。
2.5mではギリギリ駐車だけは出来るといったところ。。。

設計者の配慮不足なのだろうか?

もしそうならば、とんでもないことに。。。


で、注文住宅内覧会同行ご依頼者に、

「この駐車場に車を置いたら玄関までの通路が取れませんよ!」

と確認すると、
あまり驚いた表情も見せずに、

「昼間は仕事で車を使ってますので駐車しません。
 平日駐車するのは夜だけなんです。
 休日は近くの駐車場に止めるので大丈夫です!」

この言葉で、”ホッ”

設計者と事前に打ち合わせした結果であり、
狭小地における駐車場付き注文住宅設計の苦肉の判断です。


話はガラッと変わり、
別件、注文住宅第三者監理検査ご依頼者との事前打ち合わせ。

上記と同様、
東京都内の狭小地に建つ3階建て注文住宅。

1階平面図を見ると駐車場があり、
そこにはスポーティーな車の絵までが記載されています。

車の前部は道路境界線ギリギリ。
車の後部は注文住宅の外壁ギリギリ。
駐車場奥行き方向の余裕なんて全くありません。

三角スケールを取り出し駐車場の奥行きを計ると、

結果は4.5m。

奥行き4.5mだと大きな車は駐車できないだろうな?

で、念のため、
「車は何に乗っているんですか?」

「今度、ベンツEクラスに買い替える予定です!」

「車の全長は?」

「???」

「設計図面では、道路境界線から壁までの奥行きが4.5mしかありません。
 余裕も考えるとベンツEクラスは駐車できないんじゃないでしょうか。」

「えーーーー! そんなのダメー!」

「設計者と打ち合わせをして駐車場の広さを検討した方が良いですよ!」

「そうします!」


先の件があったので、
図面上、駐車場の広さが気になったお陰でアドバイスが出来ました。

でも、この注文住宅の設計者は、
車の絵を縮小して図面に記載したのでしょうか?

いずれにしても、
依頼者がどんな車に乗っているかくらい確認して設計してほしいものです。

2011年08月12日

戸建て内覧会同行ブログ 【戸建て仲介業者は敵?味方】

【434時限目】                    戸建て内覧会同行 アーキスケット 出口

戸建て内覧会同行ご依頼者と駅で待ち合わせ。

現地に赴くと、
恰幅(かっぷく)の良い壮年男性3人と、
その後ろで作業着を着た現場監督らしき1人が待ち構えています。

恰幅の良い男性陣は、
戸建て住宅売主の社長、戸建て設計事務所の所長、戸建て仲介業者の社長らしい。

挨拶を交わした後、戸建て仲介業者の社長が説明です。

「今日の戸建て内覧会では、キズ・汚れだけを検査してください。
 構造的な検査や仕様の検査を行っても現物引渡しです。」

と、いきなり機先を制します。

でも、何で売主ではなく仲介業者が言うのだろう?

それにしても、
この顔触れの中で言われると威圧感があります。


そもそも今回の戸建て内覧会同行は、
工事中の段階で色々とトラブルがあり、
公平な第三者の一級建築士に検査や協議をしてもらいたいとのことでのご依頼です。

事前にお話しを伺っていた主な内容は、
「図面には記載されていないトイレ排水配管のパイプシャフトが
 リビングダイニングの突然造られてしまっているんです。
 部屋が狭くなっているし、トイレの排水音が心配なんです。。。」

で、図面を見せていただきます。
「これだったらリビングダイニングの天井裏で横引き配管して外壁面で配管できましたね。」

「そうなんですかあーーー。。。」

しかし残念ながら、
これについては戸建て仲介業者の説明で了承しまっているとのこと。

その他、
「駐車場の土間コンクリートに水溜りが生じているんですが、
 そのままの状態で引渡しされそうなんです。」

などなど、未解決事項もいくつかあるらしい。

そんな経緯があって、
第三者の私に対し、
仲介業者による機先を制したお言葉なのだろう。

その、現状引渡しのお言葉に対し、
「とりあえず検査した上でひとつひとつ協議しましょう。」
と制し戸建て内覧会同行検査のスタートです。


検査を進めていると、
戸建て内覧会同行のご依頼者と、
戸建て住宅売主の社長、戸建て設計事務所の所長、戸建て仲介業者の社長が
駐車場で水溜りに関して協議している模様。

ちょっと心配だったのでその協議の中に私も入り
手直し方法がどうなったかを聞くと、
水溜り部分に薄塗りモルタルを塗るということらしい。

しかし、
水溜りになっているところを見ると、
汚水配管の点検口があるのです。

「点検口に薄塗りモルタルは出来ませんよね。」

「・・・・・」

「そもそも薄塗りモルタルでは車の出入りで直ぐに割れてしまいますよ。」

「うーーーん。。。」

「この水溜り部分に汚水配管の点検口があるんですから、
 蓋に釘穴でも開ければ水溜りは解消できると思いますよ!」

すると、
戸建て住宅売主の社長、戸建て設計事務所の所長、戸建て仲介業者の社長の
表情が一変。

全員、目からウロコが落ちています。

そして、
その他、私の戸建て内覧会同行検査の指摘事項はもちろん、
ご依頼者の気になっていた未解決事項も全て対処してくれることに。


帰り道、
「ちゃんと話をすれば対処してくれるんですね!
 でも、仲介業者の最初の言葉は何だったんですかね。
 仲介業者は戸建て購入者にとって敵なんでしょうか?味方なんでしょうか?」

「敵、味方というより公平な立場でいてほしいものですね。
 でも実際は、
 売主とは継続的な付き合いがあり、
 営業的にも売主側に偏ってしまうんでしょうね。」

仲介業者の立場も難しいものです。

2011年08月05日

戸建て内覧会同行ブログ 【外壁の穴は何の穴?】

【432時限目】                    戸建て内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の戸建て内覧会同行。
お部屋内の検査を終え外回りの検査です。

戸建て住宅の北面外壁サイデイングを確認していると、
1階と2階の間くらいの高さに80mm程度の丸い穴が開いているのです。

足場を用意してもらいその穴を間近に見ると、
その穴は雨が入らない様しっかりと透明なビニルシートで覆われ、
しかもビニールシートとサイデイングの取り合いは、
丁寧にシーリング防水がされているのです。

この穴は何なんじゃ!

しかも透明ビニルシート仕上げ?

で、戸建て内覧会同行検査に立ち会っている現場監督に、

「この穴は何なんですか!」

「???」

「このビニールシートを破って中を確認しても良いですか?」

「どうぞ。」

で、指を突き立てビニールシートを破ります。

その穴の中を覗くと、
穴の周りには設備配管で用いられる塩ビパイプがあるのですが
何の穴なのかよく解らない。

もしかして、給気口かクーラースリーブでは? と思い平面図を確認すると、
穴のある壁の向こう側は物入れ収納ボックスなので違います。

では、電気・給排水の配線・配管経路はどうなっているのか? と思ったのですが、
設備図が無いのでよく解らない。


すると現場監督が思い出したように、

「この穴は、電気引き込み配線用の穴だったんですが、
 土中埋設引き込みにしたので不要になったんです!」

とのお答え。

「そうなんですか。
 でも、そうだったならばサイディングが貼り替えられるべきでしょう。」

「・・・・・」

ただ、今からサイディングを貼り替えるとなると大変。

で、人目に付かない場所ということもあり、
戸建て内覧会同行のご依頼者のご理解を得てその穴の処理方法の提案です。

「穴の中にはロックウールを詰めてください。」

「材料が無いのでグラスウールではダメでしょうか?」

「防音だけではなく耐火をの意味もあるのでロックウールにしてください。」

「解りました。。。」

「次に、雨水浸入防止のため、
 フード付きのベントキャップ(FD付き)を付けてください。」

「解りました。。。」

「もちろん、ベントキャップ周りはシーリングをお願いします。」

「解りました。。。」

ベントキャップとは、外壁の給気口に取り付けられるものですが、
ダミーでベントキャップを取り付ければ違和感は無いと思います。

でも、ちょっと気になるのが穴の奥にあった塩ビパイプ。

電気の引き込み穴だったら塩ビパイプなんて使うだろうか?

で、
「念のため、設備担当者にこの穴について確認をしてください。」

「解りました。。。」


後日、戸建て内覧会同行のご依頼者からメールで連絡です。

「あの外壁サイディングの穴は、トイレ排水管の通気管の穴だったそうです。。。」

なにいーーーーー!

通気管を塞いでしまったら、
破封(トラップ内の水が無くなってしまう)してしまうではないか!

そしたら、
排水管から虫が這いあがってくるし、悪臭だってしてしまう。。。


危ういところで欠陥回避。。。

穴を塞ぐことなく、
フード付きのベントキャップ(FD付き)を設置し、
これで通気管として機能です。

でも、
戸建て住宅の現場監督の説明は何だったんだ!
と思うより、
その言葉を鵜呑みにした私も落ち込み反省です。

もし、戸建て住宅の設備担当に確認しなかったらと思うと、
ゾッとします。

2011年07月25日

新築住宅内覧会同行ブログ 【クーラー配管穴を覗くと・・・】

【429時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内の二世帯新築注文住宅の内覧会同行です。

玄関ドアを開けると、
クロス貼りやクーラー取付など、
内装業者や電気設備業者の職人さん達が
何とか新築注文住宅の引渡しに間に合わせようとまだまだ作業中。

全ての工事が終わってからの新築住宅の内覧会同行検査が理想ですが、
仕方が無い。。。

先ずは3階から内覧会同行検査をスタートしようと洋室に入ります。
ここはクーラーの取付以外は工事完了!

ひととおりの仕上がり具合を確認した後、
ふと、壁に開いたクーラー配管穴を覗き込みます。

当然、この新築注文住宅で採用している
壁断熱材のウレタン吹き付けが確認できるだろうな!
と思っていたところ、
穴の中はぐるっと一周全部が木なのです。

”このー木何の木、気になる気になる、見たことなーい木ですから。。。”

で、図面を確認。

もしかして、この気になる木って柱だっ!

クーラー配管のため、
10cm角の柱に7cmΦの筒状の穴がくり抜かれているのです。。。

新築注文住宅施工会社担当者に、

「このクーラー配管穴は、柱をくり抜いていますよ!」

穴を覗き込み、図面を見比べながら、
「そうですねえーーー、柱みたいですね。。。」

「既にクーラー取付が完了して見えなくなっている所は大丈夫でしょうか?」

「・・・・・」

図面と見比べてみると、他の場所でも怪しそうなところがあります。

ということで、
全箇所、クーラー配管とその周りのクロス・石膏ボードを剥がして、
再検査することに。。。


後日の検査です。

その結果

・柱に穴  3箇所
・構造ブレース(筋交)に穴 1箇所
・アルミサッシまぐさ受け横架材に穴 1箇所

ついでに、
・耐震壁に構造ベニヤが入っていないところを1箇所を発見。


後日、
柱や構造ブレースをどうやって直すか?
そして、
保証はどうするか?

補強方法については、
私の方から提案し、構造計算書の再計算の裏付けを取りながら進めます。

保証については、
賃料保証、手直し工事中の第三者検査費用、瑕疵担保期間の延長など、
売主の社長に応諾してもらいます。


で、結局、
最初の新築注文住宅内覧会同行検査から3カ月半、
ようやくのことで引渡しです。


PS
普通、クーラー取付業者が壁に穴を開ける時、
気が付くだろう!
とお思いの方、注意です。

当然、クーラー取付業者は気が付きます。
しかし、
クーラー取付業者はクロスや石膏ボードの手直しが出来ません。
他に頼めばお金がかかります。

ということで、
柱や構造ブレースと解っていても、

どうせ見えなくなって解りゃしない!
そのまま穴を開けてしまえ!

なーんて思っちゃうんじゃないでしょうか?


建売住宅など、
クーラー取付は別途ご自身で手配することも多いと思います。

柱、構造ブレースが何処に入っているのか?

これを解らないでクーラーを取り付けると、
柱や構造ブレースに穴が開いてしまうかも。。。。

2011年07月01日

建売住宅内覧会同行ブログ 【好意の補修キット】

【425時限目】                  新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者の旦那さんは仕事で来ることができず、
小さなお子さんを連れた奥さんと、
新築建売住宅の内覧会検査です。

現地に到着すると、
体格が大きく、頭は五分刈り、メガネは細め、
そんな一見恐そうな売主担当者が待ち構え、
案内されてお部屋に入ります。

その売主担当者がご依頼者のお子さんに、

「そのおもちゃは、たまごっち?」
と尋ねると、

お子さんは、無言でお母さんの背中に隠れます。

「嫌われちゃったよ!」
と苦笑い。

で、内覧会の開始しょっぱなに、

「ここは建売住宅ですから現状引渡しですよ。」
と、私に視線を向けます。

そして、現場監督らしき人に、

「それでは進めてっ。」
と言い残し、お部屋を退出。

ここで普段なら、
私も別行動で検査を進めていくのですが、
ちょっと心配。

現場監督の話を聞くことにします。

で、現場監督からのしょっぱなの説明は煙感知器の取り扱いから。

煙感知器のテストボタンを押すと、

ピーピーピーピー・・・・
と警報音。

で、ボタンを示しながら、
「誤作動があった場合は、このボタンを押して警報音を止めてください。
 警報音が鳴った時に、会社の方へ連絡をしてくる人も多いんです。」

「ハアー、解りました。」
と内覧会同行ご依頼者の奥さん。

次に、現場監督から、
「ご入居後、クロスの隙間が絶対に出てきます。」

で、近くに置いてあった袋を手に取り、
「これは補修キットです。」

そして、袋の中からクロスの隙間埋め用のコークボンドを取り出し、

「クロスに隙間が出ていたら、
 このコークボンドを隙間に詰め、指でこんな風になぞってください。」

「ハアー。。。」
と、困惑気味の内覧会同行ご依頼者の奥さん。

それにしても、
クロスの隙間が絶対に出てくると言い切られ、
補修キットを渡され、
その使い方まで説明を受ければ、

クロスの隙間くらいは自分自身で直せよ!

と言われているようなもの。

ここで私から、
「アフターサービス規準はありますよね!」

「あります。」

「その中に、クロスの隙間の項目はないんですか?」

「確か・・・、あります。」

「だったら、
 一年点検とか二年点検の時に申し入れすれば補修・手直しをしてくれるんですよね!」

「・・・・、さっきの説明は、ちょっとした手直しは自分でも出来ますよということです。。。」

だったら良い。
補修キットも好意ということで理解します。


ここから別行動で内覧会検査スタート。
しょっぱなから、クロスの隙間やキズ・汚れといった指摘は挙がります。

そして内覧会検査を終了し指摘事項の説明です。
現場監督だけではなく先ほどの売主も立会っているので、
説明順序に戦略をたてます。

「シャッター枠がビスで固定されていませんね。」

「お恥ずかしい。ビスを入れ固定します。」

「洗面室の床下で、防湿シートが脱落していますよ。」

「えっ、本当ですね。。。貼り直します。」

「キッチンの吊戸棚のラッチがガタ付いていて、扉開閉時にきしみ音がしますね。」

「調整します。」

などなど、
補修キットでは直せない指摘から説明していきます。

そして、徐々に徐々に、

「木製建具枠にキズがありますね。」

「補修します。」

「クロスのジョイントに隙間がありますね。」

「補修します。」

と、補修キットで直せそうな指摘へと説明していきます。

結局、
現状引渡しではなく、
指摘事項を全て手直ししていただけるとのこと。

内覧会同行のご依頼者が、
入居後しょっぱなから補修キットを使うことは無さそうです。

2011年06月28日

分譲住宅内覧会同行ブログ 【ママ友デビューが恐い】 

【424時限目】                  新築分譲住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

幼稚園のお子さんと内覧会同行ご依頼者夫婦の車で、
新築分譲住宅の内覧会に向かいます。

現地に到着すると、
職人さん達が、まだ駐車場のコンクリート工事中。

ご主人が車をお隣の駐車場前に止め、
窓を開けて待っていた仲介業者へ、

「車は、ここに止めておいて大丈夫ですか?」

「いや、ここはマズイです!!!
 あそこの空き地部分の前に止めてください。」

「ハーイ、解りました。」

で、車を移動します。

車を降りると、
この分譲住宅地域内の道路でおしゃべりをしていた4人の奥さん達が、
こちらに視線を向けています。

その周りでは、幼稚園くらいの子供達が、
自転車に乗ったり、ボール遊びに夢中です。

会釈をすると、
奥さん達は気が付かなかったのだろうか?
おしゃべりを続けています。


で、お部屋に入り内覧会同行検査スタートです。

2階の道路側洋室のアルミサッシを開けると、

奥さん達の視線がこちらに向きます。

1階のシャッターをガラガラガラと開けると、

奥さん達の視線がこちらを向いています。

住宅の外装検査のときなどは、
ずっと背中に奥さん達の視線を感じます。

きっと、専門家による住宅内覧会同行検査に興味深々なのだろう。。。。?


約3時間ほどでこの新築分譲住宅の内覧会同行検査を終了。
内覧会同行ご依頼者の指摘事項は多少のキズ・汚れだけ。
私の指摘事項は合計23項目。
ただ、大きな問題点は無く平均的な出来栄え。

これらの指摘事項に対し、
売主側で全て直していただけるとのことで、
無事この新築分譲住宅内覧会同行検査を終了。

帰り支度をして外に出ると、
4人の奥さん達がこちらを振り向きお見送り(?)

それにしても、
3時間以上もの間、井戸端会議をしていることがスゴイ!

帰りの車の中で、
「内覧会はいかがでしたか?」と尋ねると、

奥さんの方が、
「窓を開けたりすると、周りの奥さん達がこちらを見ていて、
 気になって検査どころでなくなちゃいました。。。」

「どんな人が引っ越ししてくるのか気になるのも当然ですしね。」

「そうなんですが。。。ママ友デビューが恐いです。。。」


流行りのドラマみたいなことはないでしょうが、
引っ越しの後発部隊としては気になる所。

無事、ママ友デビューが出来ることと、
お子さんもお友達がすぐ出来ることをお祈りいたします。

2011年06月14日

内覧会同行ブログ 【崖っぷちの新築戸建て住宅】

【422時限目】                 新築戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

迎えに来ていただいた
内覧会同行ご依頼者ご夫婦とちっちゃなお子さんと私の4人で、
ちっちゃなミニクーパーで最寄り駅から現地に向かいます。

今回の新築戸建て住宅周辺は小高い丘。
道は2m程度しかなく、
ミニクーパーが通るのもやっとです。

「大型車への買い替えはできませんね。」

「そうなんです。ずっとミニクーパーです。。。」


で、現地に到着し
新築戸建て住宅の内覧会同行検査スタートです。

1階洋室の窓から外を眺めると、
目の前には、お隣の2階屋根が見えます。

ここは、崖っぷちに建った新築戸建て住宅。

その崖っぷち側にある洋室の掃き出し窓には、
何故か90cmの高さの位置に手摺が1本取り付いているのです。

掃き出し窓に手摺?

この手摺は木製で直径2cm程度、
端部はアルミサッシの木製額縁にビス留めがたったの2本。

もちろん(?)、手で触るとガタガタと動くのです。

掃き出し窓を開けると庭なんていうものは無く、
もうそこは45度程度傾斜している土の崖なのです。

何で掃き出し窓なの?

しかも、こんなか弱な手摺が1本では危ない!

引き続きお隣にある洗面室を検査すると、

外部に出られるアルミドアに同じ手摺が1本。

もちろん、アルミドアを開けると崖っぷち。

図面には、”木手摺”の表記があるのですが、

ただただ不思議でなりません。。。


で、内覧会同行検査終了後に確認です。

「何で、崖っぷちに出られるような掃き出し窓やアルミドアがあるんですか?」

「ウッドデッキを取り付けた場合を想定しているんです。」
と売主担当者が回答します。

あっ!!!そうなのか!

「で、ウッドデッキはいつ取付けるんですか?」

「ウッドデッキは別途です。ご依頼を頂いておりません。。。」

今度は内覧会同行のご依頼者に確認します。

「ウッドデッキは注文しなかったんですか?」

「今の段階では、とてもとても、150万円近くもするウッドデッキを頼めません。。。」

ウッドデッキを敷地境界ギリギリに取り付けたとしても、
せいぜい幅が1.5m、長さが6m程度。

ということは、
ウッドデッキが平米当たり15万円近くもする!

普通では考えられない価格なのですが、
ここは崖っぷち。

コンクリートの基礎工事や鉄骨の骨組みなど、
余計な費用がかかってしまうのです。

「お金が溜まったら考えます。いつになることやら?」

木手摺は、
ウッドデッキを想定して仮設程度とのこと。

でも、現況のままでは危ない。
身長がまだ手摺の高さ90cmにもなっていない
ちっちゃなお子さんがいるのです。

「こんな木手摺1本だけではなく、
 何か防護柵を取り付けた方が良いですね。」

「ハイ、そうします。。。」

将来を見越した、何とも恐ろしい設計。

万が一、事故が起きた時、
設計者が責任を問われることはないのだろうか?

それを考えた場合、
こんな恐ろしい設計は出来ないと思うのですが。。。

2011年06月08日

内覧会同行ブログ 【優しくて恐ーい大工さん。。。】

【421時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


神奈川県の新築注文住宅の内覧会同行です。

最寄駅でご依頼者と待ち合わせ。
現地までの道すがらの会話です。

「工事途中、毎週のように見に行ってたんです!」

「そうなんですか。工事途中を見ることも良いことですよね!」

「でも、基礎や骨組の組み立てなんかは素人ではサッパリ解りませんでした。」

「図面通りなのか?だけではなく、色々なルール(仕様)がありますから、
 素人の方では解らないことが多いでしょうね。」

「そうですよね。。。」

「でも、施主が現場に行けば、
 大工さんなんかも、『しっかり造らなくちゃ!』と思ってくれるんじゃないでしょうか。
 プレッシャーにはなりますよ!」

「大工さんは本当に優しい大工さんで、
 工事を見に行く度に、大工さん達にコーヒーやお茶なんかを持っていくと、
 『ありがとう!』なんて言ってくれて仲良くなっちゃいました!」

「それは良いことですね!」

「工事途中にも色々とお願いを聞いてくれて本当に良かったです。」

「どんなお願いをしたんですか?」

「リビングに入る扉の向きが悪く通りづらかったんで開き勝手を反対にしてもらいました。」

「図面ではなかなか実感が解りませんからね。
 実際現地を確認すると、アレッ?なんて思ってしまうことも多いんです。」

「工事途中で気が付いて良かったです。」

「その他にはどんなことをお願いしたんですか?」

「市販の収納ボックスを持って行って、それを壁の中に組み込んでもらったり、
 大きなテレビを壁掛けに出来るようにベニヤで補強してもらったりしました!」

結構、手間の掛かるお願いをしているなあー。。。

ちょっと心配です。

「大工さんは何か言ってませんでしたか?」

「『簡単にできるから良いよ!』って言ってくれました!」

「そうですか。。。」


で、現地に到着し新築注文住宅の内覧会同行検査です。

合計28項目の指摘・確認事項の内、
・室内物干しのホスクリーンの取付忘れ
・洗面室のタオル掛けの取付忘れ
・階段手摺のビス抜け
・アルミサッシ枠のビス抜け複数
・物入れ内の棚受けレールのビス間引き(半数)
など、
大工さんの仕事に関する指摘も多数出てきます。

売主立会い者からは、
「全て手直しします。」との快諾で、
無事、新築注文住宅内覧会同行も終了です。


後日、内覧会同行のご依頼者からの連絡です。

「引渡しの時、追加工事の請求が来ました。。。」

「内容はどんなものですか?」

「木製建具の交換 5万円
 収納ボックス取付 2万5千円
 壁ベニヤ下地取付 5千円
 などです。」

この金額自体は不当な価格ではないでしょう。

しかし、施主からすれば、
無償と思っている”お願い”が、

大工さんからすれば、
仕事を依頼されたんだから有償だ!

という言い分です。

これ、典型的な新築住宅工事の追加工事請求のトラブルです。

「優しそうに見えた大工さんだったけど、
 本当は恐ーい大工さんだったんですね。。。。」

2011年06月03日

内覧会同行ブログ 【建売住宅担当者の言い訳が不安】

【420時限目】                  新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「今度、新築の建売住宅の引渡し検査があるんですが、
 是非、同行をお願いしたいと思っています・・・・」

「ハイ、予定させていただきます!」

「工事途中、色々な問題が出て、その度ごとに建売住宅担当者から言い訳され、
 もう、不安が募っています。。。」

「どんな問題があったんですか?」

「キッチンのアルミ扉を開けると外構フェンスに当たってしまってたんですが、
 『戸当たりを付ければ問題ないですよ!』とか、
 洗面室の床下点検口が取り付けられていなかったんですが、
 『床がタイルなので、洋室に取り付ければ問題ないですよ!』とか・・・・。」

「ご不安ですね。では引渡し検査の時にしっかりと確認させていただきます。」


で、新築建売住宅引渡し検査当日です。

キッチンのアルミ扉を見ると、
外構フェンスに当たらない様に、
幅の小さいアルミ扉に取り替えられています。

防水の仕舞はうまくやったのだろうか?
と思いつつ、これは今の段階では確認できません。
ただ、塗り壁の継ぎ目は若干の色違いがあるものの綺麗に仕上がっています。

洗面室の床下点検口は洋室の物入れ内に移動されていますが、
問題はなさそうです。


ひととおりの引渡し検査を終了し、合計37項目の指摘・確認事項の説明です。


「主寝室の木製扉の床付け戸当たりがこの位置だと、
 ホールからバルコニーに出る掃き出し窓のカーテンに干渉しますよ。」

「カーテンだったら干渉しますが、
 ブラインドだったら額縁内に納めますので大丈夫です。」

ブラインドを付けるとは限りませんよ!


「3階洋室のクーラー取付位置に”冷媒配管を地上へ”との表記がありますが、
 先行配管されていませんよ。」

「表記は波線なので想定ということです。」

敢えてここだけ表記しているのは、
3階だから先行配管するという趣旨じゃないの!


「3階主寝室、3階洋室1、2階リビングダイニング、2階キッチンの
 合計8箇所のアルミサッシで図面では透明ガラスなのに現況は型板ガラスになってますよ。」

「近隣とのトラブルになるため民法でそうなっています。また役所からも言われます。」

民法でそんなことを規定はしてませんよ!
役所もそんな指導はしませんよ!


「建物外周の巾木で駐車場土間コンクリートの小口だけモルタル仕上げがされてませんよ。」

「これは、塗り忘れですね。対応します。」

おっ、これは言い訳がない!

でも、新築建売住宅引渡し検査のご依頼者から、

「さっき、私達が同じ指摘をしたんですが、
 その時は、
 『ここの仕上がりはこんなものですよ!』
 と説明されました。。。」


後日、新築建売住宅引渡し検査のご依頼者からのご連絡です。

「先日は本当にありがとうございました!
 やっぱり、これが本当の検査なんですね。
 私達だけでは、
 相手の言い訳に流されてばかりいました。。。

 ちなみに、ガラスの件は、
 将来的に近隣から苦情がきてはいけないので、
 良かれと思って変更したそうです。」


新築建売住宅購入者にとって、本当にそれが良いことなのでしょうか?

いずれにせよ、図面通りのものが造られることが基本です。
もし変更が必要な場合には事前に説明がされ、
新築建売住宅購入者の了承を取るべきです。

2011年05月25日

内覧会同行ブログ 【駐車場土間コンクリートの水溜り】

【418時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

「私は設計事務所の監理建築士です。
 弊社にて設計・監理しました新築住宅の外構工事(駐車場の土間コンクリート)で
 水溜りができるという問題が発生しました。
 その件でご相談したくご連絡させていただきました。」

とのメールが突然入ります。

私が内覧会同行をした新築住宅での問題発覚の苦情?

と一瞬思いましたが、
そうではありません。

どうやって解決したら良いの?

という設計事務所の監理建築士からのご相談です。


駐車場土間コンクリートに水溜りが出来ない様にするには、

水勾配1/50程度はほしいところです。

おそらく、その水勾配1/50が確保できていないのでしょう。。。


「水溜り発覚後、
施工業者が勝手に行った対策はモルタル薄塗り材による部分補修。
しかも、
補修方法の説明もなく、施主の許可なく留守中に実施。

それに対し施主は、

『工事の進め方・監理体制はどうなっているんだ!』
『仕上がりが悪い!』

とクレームです。」

部分補修では見た目にもパッチワークみたいになりクレームになるのも当然です。
しかも、モルタル薄塗り材ではコンクリートの質感と異なります。

「施主、設計事務所、施工業者と打ち合わせのうえ次に行った対策は、
 モルタル薄塗り材による全面補修です。

それに対し施主は、
『水溜りが改善しない!』
『モルタル薄塗り材にひび割れが出てきた。』
とクレームです。」

そもそも、モルタル薄塗り材の補修ではひび割れが生じるのも当然です。
本来なら、
メッシュ筋を入れたコンクリートの打ち増し8cmから10cm程度はほしいところです。


「補修をする度に状況がどんどん悪い方向にいっております。
 もう、既設の土間コンクリートを壊して、
 新たに土間コンクリートを打ち直すしか方法がないと思っていますが、
 施主の当然の権利として強く言えるのでしょうか?」

権利うんぬんというよりは、
施主、設計事務所、施工業者で誠意をもって対策を協議するしかありません。

しかし、これまでの経緯と施主の心情を考えると、
今の段階となっては土間コンクリートのやり替えが良いのかもしれません。


もし、モルタル薄塗り材の部分補修、全面補修の前のご相談だったら、

・水溜り部分にスリットを設け玉砂利を入れる。
・水溜り部分に浸透式の排水枡を設置する。

などなどの提案も考えられたのですが。。。


問題が発覚したとき、
その対策の検討には経験と知識が必要です。

失敗の積み重ねは
施主からの信頼を失うだけです。


2011年05月19日

内覧会同行ブログ 【アフターサービス規準はありません】

【417時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都郊外の新築注文住宅の内覧会同行です。

検査を進めると、本当に出来が悪い。。。

クロス下地が凸凹。
クロスのいたるところに隙間。
建具のあちらこちらにキズ。

もっと悪いのは、

納まりがなっとらん!

それでも建築の技術屋か!

と言いたくなってしまいます。

そんな出来の悪さに、
内覧会同行のご依頼者も、

「今日の内覧会検査で発見出来なかったものでも、入居後に手直してもらえるんでしょうか?」
と、私に尋ねてきます。

「一般的には、契約書の中にアフターサービス規準があって、
 その記載内容に従って手直ししてくれると思いますよ。」

「アフターサービス規準って何ですか?」

「契約書の一つとして付いていませんでしたか?」

「さあーーー?」

「では、後で住宅メーカー立会い者に確認してみましょう。」


ここで、
アフターサービス規準とは何か?

新築住宅の売買や建築請負では、
売主や施工業者は民法等に定める瑕疵担保責任を負うこととされています。

しかし、
”住宅の品質確保の促進等に関する法律”で定める、
・構造耐力場主要な部分
・雨水の浸入を防止する部分
については、
売主または施工業者の責任機関を強制的に引渡しから10年とする。
という以外に、

瑕疵とは何だろう? 

瑕疵担保責任期間はいつまでなの?

と、法律の素人にはよく解らない。。。

で、
アフターサービス規準の登場です!

先ほどの、
・構造耐力場主要な部分     10年
・雨水の浸入を防止する部分  10年
以外に、

・室内床のきしみ音         2年
・クロスの剥がれや隙間      2年
・建具の開閉不良          2年
・設備配管の漏水          2年
・塗装の剥がれ          1.5年

などなど、
無償で手直しする項目と保証期間が
売主独自の内容で、
事細かに、具体的に、解り易く記載されているのがアフターサービス規準です。

しかし、このアフターサービス規準は、
ほとんどの売主が採用しているものの、
法律上義務付けられているものではなく任意なのです。


で、内覧会同行検査終了後に、
住宅メーカー立会い者に確認です。

「契約書の一部として、アフターサービス規準を渡していないんですか?」

「当社では、アフターサービス規準はありません!」

その存在すら知らなかった内覧会同行のご依頼者も、

「アフターサービス規準は無いんですかっ!」

「ありません。
 ですから、今日の指摘以外は補修はしません。」
と、住宅メーカー立会い者もクールに言い放ちます。

「えーーーー。
 じゃあー、もう一回検査し直さないと心配!」

で、改めて1時間ほど検査延長です。。。


あなたの購入した新築住宅やマンションには、
アフターサービス規準がありますか?

2011年05月16日

内覧会同行ブログ 【地割れ、ひび割れ、原発が恐い】

【416時限目】                  新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


埼玉県内の新築建売住宅の内覧会同行です。

1時間に2、3本の電車しかないローカル駅で朝10時にお待ち合わせ。
駅に到着ししばらく待っていると、

「アーキスケットさんですか?」
と年配の方から声がかかります。

「ハイ、今日はよろしくお願いいたします。」

「車で来ましたので、どうぞ。」

で、ロータリーに駐車してある車まで案内されます。

ナンバープレートを見ると、
福島県の”白河” ナンバー

で、車に乗り込み現地に向かいます。

「朝何時に出られたんですか?」

「4時30分ころです。」

「そんなに早く出られたんですか?」

「途中、道に迷ったりしてギリギリでした。」

「ところで、地震はどうでしたか?」

「ハイ、自宅は半壊してしまいました。
 でも、地震保険に入っていたお陰で、50%の保険金が入りました。」

で、デジカメで撮影した、
自宅半壊の状況や道路の地割れなどなどの写真を見せてもらいます。

生写真を見ると、地震被害の実感がさらに出てきます。

「白河は原発から近いんですよね。」

「今住んでいる所からだいたい70kmのところにあります。
 放射能漏れも心配なので、
 保険金を新築建売住宅の頭金にして引っ越しをしようと決めました。」

「そうだったんですかあー。。。」


で、新築建売住宅内覧会検査スタートです。

すると間もなく、

「ちょっと見てください!
 建物周りに地割れがあるんです!地震の影響じゃないですか?」

外に出て、外構部分に生じている地割れを見てみます。

確かに、幅1cm程度の地割れが7,8本。

「建物外周基礎は健全ですし、その周りの状況から考えても、
 外構工事で行った盛り土が締め固まっていないために生じたものだと思います。」

「そうですか。良かった!」

今度は、

「フェンスの基礎にひび割れが入っていますが、大丈夫でしょうか?」

見ると、コンクリートブロックの上端に塗ったモルタルに微細なひび割れが生じています。

やはり、周りの状況を確認したうえで、
「これは、モルタルの乾燥収縮によって生じたものですね。」

「大丈夫なんでしょうか?」

「今すぐに、問題になることはありません。」

「そうですか。良かった!」


やはり、地震の被災者は、
地割れ、ひび割れに対し不安であり敏感になっています。

私としては、
その不安を少しでも解消してもらえれば思います。


その後、内覧会同行検査を進めると、
建物の出来は、素晴らしいもので指摘が3箇所程度。

その指摘事項を説明した後、
ホルムアルデヒド濃度が0.03ppm未満という測定結果をご説明すると、

「その機械では、放射能濃度測定は出来ないんでしょうか?」

「残念ながら出来ません。。。」


地震は天災。
しかし、被災者の中には人災を被っている人たちもいっぱいです。
人生を一変させてしまう天災・人災。
運・不運を考えさせられる内覧会同行でした。


2011年05月09日

内覧会同行ブログ 【度が過ぎる近隣住民の要望事項】

【415時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは東京都人気エリア。
新築注文住宅の内覧会同行です。

4m道路を挟んで古い住宅が立ち並び、
こちらも敷地境界ギリギリでの新築注文住宅建設です。

ですから、
工事途中も近隣住民に色々と気を使ったらしい。。。


2階のリビングダイニングとキッチンを検査していると、
何だか解放感が無い?

それは何故かというと、
バルコニーに出る
リビングダイニングのアルミサッシ(掃き出し窓)のガラスも、
キッチンのアルミドアのガラスも型板ガラスなのです。

普通、
バルコニーに面するリビングダイニングは透明ガラスを使うんじゃないの?

と、2階平面図を確認です。

すると、そこに記載されているのは、

もちろん(?)、”透明ガラス”

ガラスの種類を間違えている!

で、売主担当者に指摘です。

すると、
「ここは、透明ガラスから型板ガラスに変更されています。」

「えっ!、何でですか?」

「実は、4m道路を挟んだ向こう側の近隣からの要望です。」

「要望って何ですか?」

「『透明ガラスだと、覗かれるのでいやだ!』というこで変更しています。」

で、新築注文住宅の内覧会同行ご依頼者に確認すると、

「工事途中、売主から話があり、
 今後の近隣とのお付き合いもあるので、泣く泣く了承しました。。。」

「そうですかあー。。。」

「でも・・・・、それだけではないんです。。。」

「他に何かあるんですか?」

「実はその近隣から、
 『バルコニーからこちらが見えてしまうので
 バルコニー手摺の上に目隠しルーバーを付けてほしい!』
 と言われているんです。
 そんなことまで対応しなくてはならないんでしょうか?」


ここまで要望する近隣も度が過ぎている!

「先に住んでいる住民が優先なんてことはありません。
 後から入居する人も平等です。
 しかし、
 今後、近隣とのお付き合いをしていかなければならないことを考えると難しい問題ですね。
 私には答えが出せません。。。」

「そうですよねえー。。。。」


でも、でも、でも、
新築注文住宅着工まえに、

売主が近隣説明と調整をしているんじゃないのか!

いくら近隣の要望が出たからといって、

ただ、伝書鳩のように新築注文住宅購入者に話を持ってくるな!

話が出た段階で、近隣住民を説得するのも売主の仕事だろっ!

ということで、
売主から改めてお話合いをしてもらうことを依頼します。


それにしても、
そんな売主担当者に当たってしまったことも悲劇。。。
それ以上に、
そんな近隣住民と今後お付き合いしていかなければならないことも悲劇。。。

でも、何とかうまくやっていってほしいものです。

2011年04月26日

内覧会同行ブログ 【ゴミ出し日は火曜日と金曜日】

【413時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

今日は、新築一戸建て住宅の引渡し日。
工事が遅れに遅れ、引渡し日に内覧会同行検査です。

内覧会同行のご依頼者と目的地に到着すると、
玄関の前には、
1.5mはあろうかと思われるゴミの山。

住設機器梱包材の段ボール、クロスの残材、木くず、ブルーシート、・・・・

これには、内覧会同行ご依頼者も唖然とし、
遅れて到着するというハウスメーカー担当者に電話です。

「引渡し日だというのに、玄関の前にゴミの山があるとは何事ですか!」

しばらくやり取りした後、電話を切ります。

「何と言っていましたか?」

「ゴミ出し日は、火曜日と金曜日らしいんです。」

「もしかして、それって家庭から出る一般ゴミとして出すっていうことでしょうか?」

「さあーー?」

段ボールや木くずといったものは、燃えるゴミ!

だから、
家庭から出る一般ゴミ(一般廃棄物)として出しても良いと思っているのだろうか?

例え、燃えるゴミでも、
建設事業活動から出るゴミは、産業廃棄物なんです。

もし、産業廃棄物をゴミ出し日の火曜・金曜に一般ゴミとして出せば、
『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』に違反し、
不法投棄となり厳しく処罰されます。

でも、この産業廃棄物処理費がなんとも高額。

4t車で、7,8万円程度はしてしまうんです。。。

家庭ゴミとして出したくなるのも解らないではない。
こんなこと言っちゃいけませんね。。。

これらの費用も当然、新築住宅建設費に含まれているんです。

住宅購入者からすれば、
ゴミ出しにそんな高い金額を支払っているの?
と言われそうですが、支払っているんです。


遅れてきたハウスメーカー担当者に、
明日一番で、産業廃棄物処理業者の手配を依頼。

もちろん、拒否することはありませんでした。

でも、
これまでの工事途中、
どれだけの産業廃棄物が家庭用の一般ゴミとして出されていたのでしょうか?

詮索しても解りませんね。

未だに、こんな業者がいることに驚きです。。。

2011年04月12日

内覧会同行ブログ 【”への字” なフローリングの床傾斜】

【410時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

新築一戸建て住宅内覧会同行の検査も終盤。
最後の洋室の検査です。

先ずは入口の木製扉はどうかな?
と、開閉状況やビス抜け、扉・枠自体のキズなどを調べます。

引き続き、アルミサッシやクローゼットの建具関係。
引き続き、壁クロスや天井クロスの仕上がり具合。
などなど。

大きな問題はなし!

今度は、フローリングに大きなキズはないかと、
フローリングとにらめっこしながら部屋じゅうを徘徊します。

指摘に挙げるレベルのキズは無し!

今度は、レーザーレベルを取り出し、
2m間隔でフローリングの高さ測定を行い床傾斜測定を行います。

床傾斜は許容値以内に納まっている!

そして最後にお部屋全体を眺めます。

すると、すると、すると、

お部屋の中央付近のフローリングの右と左で、
窓から差し込む太陽光の反射が違っているのです。

近寄って見て確認すると、
明らかに、フローリングが馬の背のように”への字”に傾斜しているのです。

足で踏んでも、”への字”の感触。

水平器を取り出し、フローリングに当てると片側に大きな隙間。

レーザーレベルで再度確認すると、
”への字”の頂点と、そこから30cm離れたところで8mmの高低差。

ここまで大きく”への字”に傾斜しているフローリングは
めったにお目にかかりません。。。


でも、フローリングのキズチェックで何で解らなかったの?

それは、フローリングを局部的に見ていったから。

でも、レーザーレベルで床フローリングの傾斜測定をしたんじゃないの?

それは、傾斜測定ポイントがたまたま”への字”の位置でなかったから。

内覧会同行検査では、
局部的に見ることも大事ですが、
全体的に見ることも大事だと改めて痛感します。

でも、この”への字”なフローリングを手直しするのは大変だろうなあー。。。

フローリングを剥がして、構造用合板を剥がして、床根太を取り外して、
高さ調整をしなくてはなりません。


新築一戸建て住宅の内覧会検査も終了し、
内覧会同行のご依頼者と売主担当者に、
この”への字”なフローリングを指摘します。

「こんなに”への字”に傾斜しているなんて。。。私達は全く気付きませんでした。。。」

すると、売主担当者が、

「当社の事前検査で解っていました。手直しします。」


事前検査で解ったいたというのは本当だとしても、
手直しするつもりはあったのだろうか?

売主担当者が内覧会同行のご依頼者と一緒にお部屋を見て回っていた時、

気付かれるんじゃないかと冷や汗もの。

でも、気付かれなかったのでホット一息。

でも、それも束の間だった。。。

なーんて思っていませんでしたよね!


私の方は、

”への字”なフローリングの傾斜を発見できてホット一息。

もし、お部屋が暗かったなら発見できなかったかも。

冷や汗ものです。。。


2011年03月30日

内覧会同行ブログ 【震災 外壁ひび割れ補修方法は?】

【406時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


404時限目の続編です。

震災以降、新築一戸建て住宅の売主が
内覧会事前調査で見落としていた
2階の外壁ひび割れ調査の資料がメールで届きました。

やはり、複数のひび割れが発見されています。。。

これで、合計19本の外壁モルタルのひび割れです。


「こんなにたくさんのひび割れが生じているのに、
 外壁全面をつくり替えることを要求できないのでしょうか。。。」

震災とは言え、
入居前の新築住宅なのに、
外壁にひび割れが生じたことに不安であり納得できない様子です。。。


「売主と協議をして相手が受け入れてくれれば良いのですが、
 難しいかもしれませんね。
 外壁のひび割れをしっかり補修してもらうことが大事です。。。」

「どんな補修をしてもらえば良いのでしょうか?」

「内覧会同行の時にひび割れ周りを打診棒で調査した結果としては、
 モルタルに浮きは見られませんでした。
 後は、雨水がひび割れ部分から浸入させないことと、
 外壁リシン吹き付け塗装の仕上がり具合が大事です。」


雨水が浸入するひび割れ幅は0.2mmから0.3mm程度。

「送付いただいたひび割れ調査の資料ではひび割れ幅の記載がないので
 売主に確認してもらった方が良いです。」

「解りました!」

「それと、売主側のひび割れ補修方法も確認してください。」

「解りました!」


すると、即日にひび割れ幅と、それぞれの補修方法を記載した資料が
メールで届きます。

売主の素早い対応に感心します!

で、補修方法をみると、
2階窓上にある一番大きな0.6mm幅のひび割れには、
コーキングして部分的なリシン吹き付け塗装。

この部分は目立たない場所だし、ひび割れ長さも短い(15cm程度)ので、
これで良し!(と考える。。。)


2階バルコニーに複数集中している0.35mmから0.25mm幅のひび割れには、
コーキングしないで全面的にリシン吹き付け塗装。

雨水の浸入は大丈夫だろうか?ちょっと心配。(と考える。)


西面外壁に2本長く伸びた0.2mmから0.1mm幅のひび割れには、
部分的にリシン吹き付け塗装。

部分的なところで既存のリシンに新しいリシンを吹き付け塗装をするので、
ミミズが這ったようにならないだろうか?
仕上がり具合がちょっと心配。(と考える。)


北面外壁のあちらこちにあるアルミサッシ周りの0.2mmから0.08mm幅のひび割れには、
全面的にリシン吹き付け。

ここまでひび割れが多ければ、
見た目にも全面的にリシン吹き付け塗装をせざるを得ない!(と考える。)


外壁ひび割れ補修方法も様々。

防水の観点から一番良いのは、
ダイヤモンドカッターでひび割れ部分をVカットしコーキング。

見た目の観点から一番良いのは、
全面下地処理を行ったうえでの全面リシン吹き付け塗装。

コストの観点から一番安いのは、
部分的な塗装補修。


新築住宅購入者 vs 売主
防水、見た目、コストのせめぎ合い。

外壁ひび割れ状況によって、
新築住宅購入者も売主も納得する補修方法を協議・選択しなければなりません。

2011年03月28日

内覧会同行ブログ 【設計図相違確認は笑うことですか?】

【405時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

震災以降、運行本数が40%程度になった電車で
目的地に向かいます。

途中、目的地に近付くにつれ、
車窓から屋根にブルーシートを覆っている家々がちらほら見えてきます。

そうです。今回は茨城県内の新築一戸建て住宅内覧会同行です。

内覧会同行検査を進めると、
どうやら地震の影響は無かったように見えます。

良かった!

でも・・・


一通りの内覧会同行検査を終え、
指摘・確認事項の説明です。

「リビングダイニングとキッチンの間にあるカウンター高さが設計図面ではh=1mなんですが、
 現況はh=85cmで違いますね。」

「これは変更になっています。」と新築住宅売主担当者。

「ハイ、大丈夫です。」と内覧会同行ご依頼者。

「では、設計図面ではここに壁があるのですが、
 オープンキッチンになっているのはよろしいですか?」

「これも変更になっています。」と新築住宅売主担当者。

「ハイ、大丈夫です。」と内覧会同行ご依頼者。


「では、1階と2階のおトイレで、設計図面にタオルリングの記載があるのですが、
 現況では取り付いていませんね。」

「ここの分譲住宅全てに付けていません。そういった仕様です。」

「事前に説明を受けています。。。」

設計図面に記載があるのに、
タオルリングは取り付けない仕様というのも・・・???

でも、新築住宅購入者が了解しているのであれば、
それ以上、言えません。

引き続き、
「洋室1のウォークインクローゼットのT型(2方向)のハンガーパイプで、
 長い方と短い方が逆になっており設計図面と違いますね。」

すると、新築住宅売主担当者は、
さも、
そんなこと、どうでもいいよ!
といった顔で、
ニタニタ含み笑いをしています。

「細かいことかもしれませんが、
 新築購入者にとっては、もしかしたら許容できないものだってあるかもしれません。
 設計図面と違うことを確認することは
 ニタニタ笑うことでしょうか?」

「・・・・・・」 でも、謝ることはありません。。。


引き続き、
設計図面との相違について確認します。

では、設計図面では、
バルコニーの物干し金物が壁付けの記載なのに手摺付けになっていることを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
トイレに埋め込み収納棚の記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
洗面室にバスタオル掛けの記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
クローゼットの枕棚が45cmの記載があるのに40cmしかないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
屋根に雪止め金物の記載があるのに取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
レンジフードの排気ダクト150ΦにFD(ファイアーダンパー)の記載があるのに
取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?

では、設計図面では、
外壁の各所に化粧飾り柱の記載があるのに
取り付いていないことを確認することは
笑うことなのでしょうか?


新築一戸建て住宅の購入者に、
事前の説明および了解を取っていないものだってたくさんあります。

こんなにも多く、
設計図面どおりに新築一戸建て住宅を施工することが出来ないなんて、

こっちが笑ってしまいます。。。

2011年03月24日

内覧会同行ブログ 【地震の影響 新築一戸建て住宅編】

【404時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

新築一戸建て住宅内覧会同行のお問い合わせ電話で、

「売主から地震の影響で外壁モルタルにひび割れが発生したとの報告がありました。
 心配なので新築一戸建て住宅の内覧会同行のお願いをします。。。」

「ご心配ですよね。地震の影響もしっかりと調査させていただきます。」


内覧会同行当日、
ご依頼者ご夫婦と一緒に先ず販売センターへ入ります。

すると、新築住宅販売責任者、契約担当者、工事担当者の3名が、

「この度は、大変ご心配をお掛けしております。申し訳ありません。。。」

とのご挨拶。

で、工事担当者から、
現況調査をした
新築住宅の外壁モルタルにひび割れが生じている箇所を示す図面が提出されます。

ひび割れが生じている箇所は合計9箇所。

それを見た、新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者が、

「今住んでいる所や周りの住宅では、そんなにひび割れなんか生じていません。
 新築住宅なのに何でひび割れが生じるんですか!」

「やはり地震の影響だと思われます。。。」

「欠陥工事とか、施工不良ではないんですか?」

「今回のひび割れは、地震の影響によるものと考えますが、
 モルタルの乾燥収縮によるものもあるかもしれません。」

「地盤は切土で盛土より良いと調べたんですが、
 ちゃんと工事を行ったんですか?」

「工事は、きちんと行っておりますが、
 地震の影響は地盤によっても異なります。」

「柱とか構造的に問題はないんですか?」

「構造はツーバイフォーであり、面として地震力を支えています。」

「モルタルにひび割れが生じたんであれば、モルタルに問題はなかったんですか?」

「外壁モルタルはプレミックスであり問題はありません。」

「モルタルの厚さは何ミリあるんですか?」

「15mmあります。」

「モルタルにひび割れがあって、住宅が壊れることはないんですか?」

「モルタルは構造体ではありませんので、大丈夫です。」

「計15棟ある他の棟では、ひび割れは発生していないんですか?」

「先ずは、引き渡しを間近に控えた新築住宅から調査を行っていますので、
 まだ、3棟だけの調査です。
 ご入居済みのところも、これから調査を行います。」

「ちゃんと手直ししてもらえるんですよね。」

「ひび割れから雨水が入らないよに下地処理を行い、
 そのうえで見栄え良くリシン吹き付けを行います。」

私もいくつか質問や、
逆に技術的なフォローをしますが、

売主工事担当者もしっかりとした誠意ある対応です。

しかも、ご入居済み住宅も調査手直しをするそうです!


「それでは現地を確認しましょう。」

先ほどの資料をもとに、
ひとつひとつのひび割れ箇所に行き確認します。

2階のバルコニーでは、
アルミサッシの上下部分や手摺壁にいくつかのひび割れ。

1階外壁でもアルミサッシの上下部分にいくつかのひび割れ。

中には、虫眼鏡を使わないと解らないような小さなひび割れまでチェックされています。


先ほどの売主側の誠意ある説明、事前の細やかな調査、
そして、現況の被害状況を見ると、
大丈夫そうだ!

で、私は通常の内覧会同行検査に入ります。

お部屋内の検査での指摘は、
天井クロスのブツ 1箇所
木製扉の開閉時のギーギーする異音 1箇所
合計 2箇所

素晴らしい出来栄えです。

最後に、
2階の洋室などにあるアルミサッシから半身を乗り出し、
2階外壁の状況を確認します。

すると、その出窓から1階アルミサッシに向け、
大きなひび割れを発見!


検査終了後の指摘説明で、
クロスブツ、木製扉の異音を指摘した後、
発見した新たなひび割れの指摘を挙げます。

そして、
「2階外壁のひび割れは調査していないようですね。
 窓から確認できないところもありますので、
 梯子を使って、2階外壁全ての調査をお願いできますか?」

「申し訳ありません。
 梯子を使って調査いたします。」


今回、2階外壁のひび割れ調査に見落としがあったものの、
売主側の誠意が非常に良く感じられました。

地震の影響に大きなご不安を持たれていた
新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者も、

「これで安心出来ます!」

新築一戸建て住宅をこれからお引き渡しされる方、
売主の対応はいかがでしたか?


2011年03月09日

内覧会同行ブログ 【新築住宅内覧会真っ只中の漏水】

【400時限目】                  新築注文住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

都の西北、
3日後に引っ越しを控えた
3階建て2世帯新築注文住宅の内覧会同行です。

現地では、
まだまだ残工事がイッパイ。

職人さん達が何とか引渡しに間に合わせようと
バタバタと作業を進めています。

そんな中、
2階で内覧会検査を進めていると、

キャーーー!

ドタドタドタ・・・

1階の方で何やら大騒ぎ。。。

急いで1階に行ってみると、
内覧会同行ご依頼者のお母様が床の水溜りに滑って転んでしまったとのこと。

でも、怪我はなく、「大丈夫です。。。」

そして、電気工事の職人さんが、
リビングと納戸を仕切る引き戸枠から滴り落ちる水を雑巾で拭いています。

天井裏で漏水だあーーー。

「とりあえず、給水の元栓を閉めてっ!」

でも、水が滴り落ちるのは直ぐには止まりません。
きっと、天井裏一面に水が溜まっているのでしょう。

バケツを用意し、一通りの処置を終えた後、

「どこか水を出しているところがあったんですか?」
と、内覧会に立ち会った現場監督さんに尋ねます。

「先程まで、2階のユニットバスでお湯貼りをしていました。。。」

天井裏の給水・給湯配管ジョイントからの漏水が考えられます。

「水圧テストはしたんですよね。」

「ハイ、しました。」

「とにかく漏水箇所の特定をしなくては!」

で、早速、現場監督さんは、
応援部隊に携帯連絡。
直ぐに、応援部隊の職人さんが現れ、
天井ボードを専用ノコギリでギコギコ切断していきます。

でも、なかなか漏水箇所の特定には至りません。

とりあえず、私の方は内覧会検査を再開。

しばらくすると現場監督さんから、
「漏水の原因が解りました!
 給水管からではなく、床暖房の配管からでした!」

で、一緒に2階の床暖房のある洗面室に行ってみると、
洗面化粧台横の腰壁足元部分から
水が浸み出しているのが確認できます。

でも、何でこんなところで漏水するの?

で、話をよくよく聞くと、
この腰壁は、追加工事で仕上がった床に後から設置したもの。
その時、
床に壁下地を釘留め。
そして、運悪く床暖房の配管に穴を開けてしまったことが原因らしい。

運が悪い!・・・?

いやいや、
例え追加工事にせよ床暖房があるのは解っていたはず。

他に方法はあったのではないか?
でも、状況からすると難しいかも。。。

現場監督さんも漏水させてしまったからには、
「床を剥がして床暖房から手直しします。。。」

「1階の天井のクロスとボードが濡れてしまったところも、
 全て貼り替えてくださいね。」

「ハイ、貼り替えます。。。」

内覧会同行のご依頼者からも、

「これでは3日後の引っ越しは無理ですね。
 今の賃貸物件の延長をしなくてはなりません。
 その保証もお願いします!」

「ハイ。。。」


運悪く(?)、釘1本の代償がこんなことに。。。

2011年02月20日

内覧会同行ブログ 【超豪邸 新築住宅引渡し検査】

【395時限目】                     新築住宅引渡し検査 アーキスケット 出口

「もしもし、新築住宅の引渡しを受け、入居済みなんですが、
 最後の支払いの前に、念のため住宅検査をお願いしたいんですが。」

「ありがとうございます。検査する新築住宅の広さはどのくらいですか?」

「うーーん・・・、120平米くらいだと思います。」

「わかりました。午後2時30分から別件で新築住宅引渡し検査予定が入っているのですが、
 9時からということで予定させていただきます。
 よろしくお願いいたします。」


新築住宅引渡し検査の当日、地図を片手に現地に到着です。

もしかして、この新築住宅?
で、表札を確認すると間違いない!
それにしても、

デカイ!!!

これで、120平米程度???

ピンポーン、ピンポーンとインターホンを鳴らすと、
まだ若いご依頼者とワンちゃんがお出迎え。

広い玄関ホールに上がると、
車庫内の車を鑑賞するための巨大なFIX透明ガラス窓。

そこからは、フェラーリ、ベンツ・・・・と、
高級車が連なっているのが見えます。

そして、広い広いリビング・ダイニングに案内され事前打ち合わせ。
テーブルの上には新築住宅の図面が用意されています。

図面を確認すると、鉄筋コンクリート造の3階建て新築注文住宅。

延べ床面積は、
なんと、411平米もあるではありませんか!!!

それ以外に、延べ床面積には算入されない、
屋上ルーフバルコニーに、吹抜けテラス、中間階バルコニーが3つに外構があります。
こんなに広いんでは午後2時30分からの、

別件の新築住宅引渡し検査時間に間に合わないよーー。。。

ご依頼者に、
小さなキズ・汚れの検査は省略することでご了解いただき、
超豪邸・新築住宅引渡し検査スタートです。

すると、出るは出るは、指摘事項。

主なものでは、

・天井高さが、図面とことごとく違っている。
  ちなみに、リビング   図面CH=5650 現況CH=5530
        ダイニング  図面CH=2900 現況CH=2700
        主寝室    図面CH=2400 現況CH=2250
        子供室2室 図面CH=2400 現況CH=2350
        その他、いっぱい天井高さが違う。

 ここまで、図面を無視した天井高さは初めてです。

・納戸では、壁クロスがびしょ濡れ。これは断熱折り返しが無いことによる結露が原因です。

・屋上のシンダーコンクリートに水溜り。これは水勾配が逆勾配になっているのが原因です。

・車庫の壁や床コンクリート各所ひび割れ。これは誘発目地が入っていないのが原因です。

・土間コンクリートに漏水跡。これは縦樋が割れてるのが原因です。

指摘事項はまだまだ続く・・・・。

こんなに指摘が多く出てくると、
やっぱり予定の時間内では、

この超豪邸・新築住宅引渡し検査が終わらないよーー。。。

午後の予定時間が刻々と迫り、
ギリギリのところで住宅検査ご依頼者に、

「申し訳ありません。。。こちらの検査が終了しません。。。
 お話したとおり、午後の予定がありますので、
 申し訳ありませんが、一旦こちらの住宅検査を終了させてください。

 午後の新築住宅引渡し検査が終了しましたら、
 戻ってきて残りの検査を行いたいんですが、よろしいですか?」

「解りました!お手数をお掛けします。」


で、別件、新築住宅引渡し検査を終了し、
超豪邸に舞い戻ってきたのが夜7時です。

で、改めて検査スタート。
やり残した、床傾斜、壁傾斜、ホルムアルデヒド濃度測定を行い、
天井高さを念のため再チェック。

そして、新築住宅引渡し検査のご依頼者に検査報告を開始したのは、
夜の9時30分です。

さすがに、検査結果について住宅検査のご依頼者も驚き、
今後の対策のご相談。

そして、ようやく事務所に戻ってきたのは夜の11時。

もう、ヘトヘトです。

明日も2件の新築住宅引渡し検査予定。頑張らなくっちゃ!


2011年02月01日

内覧会同行ブログ 【床下点検口きしみ音は当たり前?】

【392時限目】                分譲一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

横浜市の分譲一戸建て住宅内覧会同行です。

ご依頼者は、
分譲一戸建て住宅の営業担当者、現場担当者、仲介業者とお部屋を見て回り、
私の方は黙々と内覧会同行検査を進めます。

そして内覧会同行検査も終盤。
1階の洗面室に入ると、
この入口の木製扉、ユニットバスの扉、洗面化粧台の3方に囲われた位置に、
60cm角の床下点検口があります。

ということは、
洗面室に入るためには、必ず床下点検口を通り、
顔を洗ったり、歯磨きするときには、
床下点検口の蓋の上ということです。

で、床下点検口に立ってみると、

ギー、ギーときしみ音。

それも、かなり大きなきしみ音なのです。

そして、当たり前のように指摘事項記載シートに記載します。


この分譲一戸建て住宅の内覧会同行検査も終了し、
指摘事項説明を3階、2階、1階と進め、
問題の洗面室です。

床下点検口を踏みしめながら、
「この床下点検口の蓋は、きしみ音がしますね。」

当然、
「手直しします。」
といった回答がされると思いきや、

「このくらいの床下点検口きしみ音は当たり前ですよ!」
との反論。
しかも、売主担当者の2名が口を揃えて。。。

内覧会同行のご依頼者も、
「私たちの検査でも指摘を挙げたんですが、
 『きしみ音は当たり前ですよ!』と言われました。。。 
 それ以上、言えなくて。。。」

「私も数多く内覧会同行検査をしていますが、
 床下点検口のきしみ音がすることもありますが当たり前ではないでしょう。」

「他でも、きしみ音がすることがあるんですよね。」

「でも、手直ししてもらっていますよ!」

「このくらいのきしみ音は当たり前です。」

「では、そちらで分譲しているお隣の住宅でも、きしみ音がしているんですか?」

「ハイ、しています。」

「では、そちらでこれまでに分譲した他の住宅でも、きしみ音がしているんですか?」

「ハイ、しています。」

と、徹底抗戦の様相。。。

分譲住宅の現場担当者は床下点検口の蓋を取り上げ、
「裏側には補強も入っているんですよ。」

だから、何なんだろう?
補強をするのは、
蓋が撓まない様、きしみ音がしないようにしているものでしょっ!
でも、現実、きしみ音がしているんです。
製品自体が悪いとでも言いたいのだろうか?

「では、メーカーに見てもらっていただけますか?」

すると、
売主担当者の2名も、
「メーカーに確認させるくらいだったら・・・・」

と、ようやく話が進展です。


内覧会も終了し、
駅までの帰り道、

「実は、購入契約の前に他の一戸建て住宅を見せてもらったんですが、
 その時も、床下点検口のきしみ音がしていました。
 ずっと気になっていたんですが、
 ”やっぱり。。。”という思いです。」

「そうなんですか。
 分譲住宅の現場担当者が言った、
 『隣の住宅も、他の分譲住宅も全てきしみ音がする。』というのは、
 本当だったんですかね?

 そうなると、製品自体が不良ということになります。
 でも、大手メーカーがきしみ音がする製品を作り続けるということも考えづらいですね。」

「そうですよねえー。。。」

「もし、製品が悪いのであれば、それを使い続ける売主にも疑問が残りますが・・・」

「そうですよねえー。。。」


一戸建て住宅購入者にとっては、

施工が悪いのか?、製品が悪いのか?

ということが問題ではありません。

顔を洗うときや歯磨きをするときに、
きしみ音がしないことを望んでいるんです。


2011年01月13日

新築住宅内覧会同行ブログ 【ハンガーパイプが使えない】

【387時限目】                    新築住宅内覧会同行 アーキスケット 出口


ここは、工事中のスカイツリーが見える東京都内の下町、
新築住宅内覧会同行です。

真新しい新築住宅の玄関ロビーに挙がると、
直ぐ横には、収納扉。

その扉を開けると、
高さ1.8mのところに枕棚、
その下10cmのところにハンガーパイプがあります。

ここはクローゼットだ!
こんなのところにクローゼットを設置すれば便利だろうなあー!

と、つくづく新築住宅内覧会同行ご依頼者のこだわりが解ります。

でも、何かが変??

設計図の間取り図を取り出し、クローゼットの平面形状と見比べてみると、
現況のクローゼットの奥行き寸法が小さいように感じます。

スケールで内々寸法を計ると、
間取り図では55cm程度なのに、
実際の奥行きは45cm。


「クローゼットの奥行き寸法が間取り図と違っていませんか?」
と、新築住宅の施工業者に尋ねます。

「実は、ここは間取り図と構造図で整合が取れていませんでした。
 構造図ではたすき掛けの筋交いがダブルであり、
 奥の壁がその分10cm手前になりました。
 これは、間取り図を訂正し、新築住宅の購入者へも渡してあります。」

新築住宅内覧会同行のご依頼者に確認すると、

「ええ、聞いていました!」

「そうなんですか。。。私の持っている間取り図は古いものなんですね。」

で、念のため、
訂正された間取り図を確認すると、
”最終図”と押印され、
クローゼットの奥行き寸法が狭くなっています。

で、構造図を確認すると、
この壁にたすき掛けの筋交いがダブルで入り、壁が厚くなっています。

間取り図(平面図)と構造図で整合が取れていないなんて、
あってはいけないことですが、
残念ながら、しばしば見受けられます。

構造図優先!・・・?

仕方が無い!・・・?


「訂正の理由は解りました。
 ところで、
 このハンガーパイプは奥の壁から30cmのところにありますよね。
 この位置は変更しなかったんですか?」

「・・・・・」

「この位置だと、クローゼット扉までは15cmしかありません。
 ハンガーパイプの幅は40cm前後。
 これじゃー、洋服を吊ることはできませんよ!」

新築住宅内覧会同行のご依頼者も、
新築住宅の施工業者も、

「全く、気が付きませんでした。。。」

新築住宅内覧会同行ご依頼者の方は素人なのだから仕方が無いにしても、
新築住宅の施工業者はプロなんだから気が付いてほしい。

何か変更がある場合は、

”からみ(業界用語:影響するもの)”を、しっかり確認しなくちゃ!

で、ハンガーパイプの位置を中央部に手直しすることに。


2011年01月08日

内覧会同行ブログ 【新築建売住宅業者の恐ーい勧誘?】

【385時限目】                  新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

トゥルルルル、トゥルルルル・・・
少々ご年配?と思われるご婦人から、
新築建売住宅内覧会同行のお問い合わせの電話です。


「もしもし、来週早々の月曜日、新築建売住宅の内覧会があるんですけど、
 内覧会同行をしていだだけますでしょうか?」

「空き状況を確認いたしますので、少々、お待ちください。
 ・・・・、
 その日でしたら新築建売住宅内覧会に同行させていただくことが出来ます。」

「内覧会というものが何なのかも解りませんので、よろしくお願いします。」

「ハイ、予定させていただきます!」

で、新築建売住宅内覧会同行のお手続として、
お名前やお待ち合わせ場所などをを聞いた後、

「内覧会の前に、送付していただきたい資料がありまので、
 一通りお話させていただきます。」

「ハイ。。。何が必要でしょうか?」

「新築建売住宅業者から図面をご入手されていると思いますが、
 先ずは、
 仕上げ表、仕様と呼ばれるもので、お部屋の仕上げ材などを文章で示した図面です。
 次に、
 配置図と呼ばれるもので、敷地と建物の位置関係を示した図面です。
 次に、
 平面図と呼ばれるもので、各階毎のお部屋の間取りを示す図面です。
 次に、
 立面図と呼ばれるもので、東西南北から建売住宅の外観を示す図面です。
 次に、
 断面図と呼ばれるもので、建売住宅を羊羹のように切断した断面の図面です。
 次に、
 矩計図(かなばかり図」と呼ばれるもので、先ほどの断面図の詳細を示した図面です。
 次に、・・・」


「ちょっ、ちょっと待って下さい。。。
 新築建売住宅業者さんからは、そういった図面はもらっていないんですけど・・・」

「えっ、図面をもらっていないんですか?」

「ハイ。。。チラシに書いてある間取り図程度しかありません。。。」

「ご契約はされたんですよね?」

「ハイ。。。先週末にしたばかりです。」


ここから、
新築建売住宅を購入した経緯についての話が続きます。

「新築建売住宅を買おうとも思っていなかったんですが、
 ふと、モデルハウスに立ち寄ったんです。
 そしたら、
 
 『絶対にお得ですよ!!!』 とか、

 『今、申込みをしないと直ぐに売れてしまいますよ!!!』 とか、

 『買わないと、後悔しますよ!!!』 とか、

 『では、買いますよね!!!』 とか、

 新築建売住宅業者の営業マンの言うがまま、
 あれよあれよと契約みたいな話になっちゃたんです。。。
 そして、次の日には契約です。

 もう、恐くて恐くて。。。

 だから、図面なんかもらっていないし、
 内覧会同行の専門の方に見てもらった方が良いと思いまして・・・・」

「手付金は、もう、お支払いしまたよね?」

「ハイ。。。」

「今のお話をお伺いしていると、
 新築建売住宅業者の勧誘も強引だったのかもしれませんね。」

 それにしても、何の図面すら渡さないとは・・・

「新築建売住宅の出来栄えの良し悪しは、
 内覧会同行して検査させていただかなければ解りませんが、
 手付金は支払ってしまったにせよ、
 もともと、新築建売住宅を購入する気が無かったのであれば、
 もう一度、ちゃんと検討された方が良いんじゃないですか?
 場合によっては、
 消費者相談センターなんかにご相談するということも考えられますよ。」

「そうですよね・・・・・・
 もう一度、検討してみてからご連絡します。」


その後、ご連絡はありません。。。。

内覧会同行ブログ 【新築一戸建て住宅の工期が危ない】

【383時限目】                新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

千葉県の新築一戸建て住宅の内覧会同行です。

最寄駅で新築一戸建て住宅内覧会同行ご依頼者の車に乗せていただき、
現地まで向かいます。


「ところで、新築一戸建て住宅のお引き渡しはいつなんですか?」

「実は今日なんです。」

「えっ、そうなんですか。。。
 一般的には新築一戸建て住宅の内覧会は1、2週間前に行うんですけどね。
 お引っ越しはいつなんですか?」

「今日の午後からなんです。」

「えっ。。。」


だから、新築一戸建て住宅内覧会同行のご連絡をいただいた奥さんは、
引っ越しの準備で来ていないらしい。。。

で、現地へ到着。

すると、新築一戸建て住宅の外観は仕上がっているものの、
外構は、ようやく設備埋め込み配管が終わった状態で、

一面、土、土、土。。。

出迎えた一戸建て住宅の売主担当者が挨拶の後、

「ご入居後、お車の駐車のために、
 お隣りの駐車場を使えるように交渉しておきました!」

お隣の一戸建て住宅をみると、
駐車スペースは広い!3,4台は駐車できそうです。。。

それにしても、こんな交渉をするなんて前代未聞

でも、新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者は、
工事途中を見ていたようで、予想内の説明のようです。

引き続き、
「門(まだ無いが・・・)から玄関までは人が通れるように養生します。」

今となっては、当然な処置でしょう。。。

まっ、お部屋の中が出来ていればどうにかなる???

で、新築一戸建て住宅内覧会同行検査のためにお部屋に入ります。

すると、

吹抜けのある広いリビングダイニングには、
3mはあろうかと思われる脚立が、
でーんと据えられています。

そして、

・吹抜け周りの2階の廊下の床(グレーチングデッキ)・手摺が取り付いていない

・屋根裏のロフトに登る階段が取り付いていない

・キッチンの造作収納棚が取り付いていない

・クローゼットの折戸が取り付いていない

・物干し金物(ホスクリーン)が取り付いていない

・和室の畳が敷き込まれていない

まだまだ、お部屋の中も未済工事がいっぱいだ!!!

まして、検査の指摘事項は数知れず。。。

これで、引っ越しを強行突破するとは。。。

新築一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者も、
これから未済工事や手直し工事をする職人さんたちも大変だ!!!


最近、新築一戸建て住宅の工期が厳しいらしい。。。

最大の理由は、住宅エコポイント制度

環境配慮から、
よりグレードの高い断熱性能が求められ、
断熱材のグラスウールが不足し入手困難になっているらしい。

そして、職人不足も深刻だ。

新築一戸建て住宅を建てられている方、
この時期、
工事途中経過の確認をするとともに、
引渡し時期についても確認・調整をしなくてはなりません。

2010年12月13日

内覧会同行ブログ 【建売住宅の不吉な和室】

【378時限目】                     建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

埼玉県内の分譲建売住宅の内覧会同行です。

この建売住宅業者は同じ分譲地内でも、
各棟、画一的ではなく、
それぞれ個性的な設計をすることが多いので、
なんとなく私好みの建売住宅業者です。

内覧会同行のご依頼者とともに現地に到着すると、
建売住宅業者の若手施工担当者がお出迎え。

「今日はよろしくお願いいたします!」

「他の棟も色々な設計がされているようですし、
 施工も大変だったでしょう。」
と声を掛けると、

「そうなんです!でも、その方が自分にとっても勉強になります!」
と、
なんとも頼もしい回答です。


お部屋に入ると、
やはり建売住宅とも思えない、設計に凝った間取です。

そして、和室に入る襖を開けると、
そこは、(準)本格的な和室になっているではありませんか。

床は、真新しい青畳。
壁は、長押(なげし)が取り付き、聚楽(じゅらく)塗り風のクロス貼り。
天井は、奥にある床の間に向かって敷目天井(しきめてんじょう)貼り。

床の間には、床柱に床框。
落とし掛けの奥には、無双四分一(むそうしぶいち)まで取り付いています。


でも、待てよ。。。

敷目天井が床挿し(とこざし)になっているぞ!

不吉な和室だあーーー。。。


ここで、”床挿し”とは何か?

天井板の溝が床の方向に向いていることで、
日本建築では古来からこの工法を取ることは不吉とされています。

武家屋敷では、切腹用の部屋だったらしい。。。


で、設計平面図を確認。

すると、敷目天井の貼り方向が矢印で記載がされています。
もちろん、床挿しにはなっていない方向。


ひととおりの内覧会検査を終え、
内覧会同行のご依頼者と建売住宅業者の施工担当者に、

和室の敷目天井の貼り方向が床挿しになっていること、
そして、床挿しとは何かを説明すると、

内覧会同行のご依頼者は、

「縁起わるーーい。。。絶対直して!」

建売住宅業者の施工担当者は、

「実は昨日、自分も気が付きました。。。
 内覧会の後に直そうと思っていました。。。」

と正直に告白。

でも、この建売住宅業者の施工担当者は、
若いのに、

”床挿し”を知っていた!

日々の施工の苦労と勉強のお蔭なのでしょう。


今回、設計平面図に、
敷目天井の貼り方向が示されていたことと、
担当者に和室の知識があったことでトラブルもなく手直しがされました。

しかし、
建売住宅業者の図面で、
天井の貼り方向まで記載しているところは稀です。
そして、”床挿し”を知らない施工担当者がいても不思議ではない。

その結果、
建売住宅では、
あちらこちらに、床挿しの和室が存在している。。。らしい。。。


2010年12月10日

建売住宅内覧会同行ブログ 【床下は見渡す限り泥化粧】

【377時限目】                     建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都郊外の建売住宅の内覧会同行です。

検査も終盤、キッチンにある床下点検口を開け床下収納を取り外します。

すると一見、
コンクリート床が綺麗で滑らか。。。

でも、何だか色が違う。。。

コンクリートのネズミ色ではないのです。

うつ伏せになり、そのコンクリート肌を指で擦ると、
一筋の線が描けます。

これは、生乾きの泥だ!!!

積もった泥の厚さは3mm程度といったところでしょうか。。。

今度は顔を点検口に突っ込み床下を懐中電灯で照らすと、

コンクリート床が一部だけではなく、
見渡す限り泥で化粧されているのです。

内覧会なんだから前もって掃除くらいしておいてよ!

という問題ではありません。


ひととおりの内覧会検査終了後、
建売住宅内覧会同行のご依頼者と建売業者の営業担当者に床下を見てもらいます。

「この床下に泥が溜まっています。
指でコンクリート床表面を擦ってみると解りますよ!」

で、建売住宅内覧会同行ご依頼者のご主人が指で確認します。

「本当だ!私たちも先ほど見ましたが気付きませんでした。。。」

「これは、どこからか漏水して外部の泥を浸入させていますね。
 今度は、洗面室にある床下点検口を見てみましょう。」

で、床下点検口を開けると、

「わっーーー、水が溜まっているうーーー。」

「明らかに漏水ですね。」
 原因として、
 ・基礎床コンクリートと基礎立ち上がりコンクリートの打継ぎ部分の肌隙
 ・設備配管の基礎コンクリートの貫通部
 ・仮設用の水抜き穴
 なんかが考えられます。

 これらの部分に塗膜防水なんかの防水処理をすれば良いのですが、
 建売住宅なんかでは、
 漏水事故も少ないということで、
 塗膜防水などの防水処理を行っていないケースが多いんです。」
 
「コンクリート床の下からの漏水は考えられないんですか?」

「コンクリート床下には、捨てコンクリート、防湿シート、砕石敷きがあるので、
 泥を引っ張ってきていることから考えると可能性としては低いと思います。」

「床下に水が溜まるとどんな問題があるんですか?」

「色々とありますが、
 ・基礎の鉄筋を錆びさせてしまう。
 ・断熱材が吸湿し断熱性能が落ちてしまう。
 ・水が腐ることによる悪臭や虫の発生。
 などなどが考えられます。」

「手直しできるんでしょうか?」

「本来、原因の特定と場所の特定が出来れば良いのですが、
 なかなか難しいと思います。

 手直しの方法としては、
 建物外周基礎周りの土を掘り起こし、
 コンクリート打継ぎ部分、配管周りなどに塗膜防水をすることが考えられます。」

ここで、建売住宅業者の営業担当者。

「床下の漏水を見たのは初めてです。
 手直し方法はどうなるか解りませんが、
 当社の品質管理部門に伝達して対応させていただきます。」

「そうですね。
 私がお話したのは、あくまで原因の可能性や手直しの案です。
 結果として漏水させないことが目的ですので、よろしく対応をお願いします!」

 あと、お願いですが、
 手直し中の工程写真と、床下のクリーニング後の状況写真を撮っていただけますか?」

「ハイ、解りました。」

ここで、
「でも、手直し後、どうやって漏水しないことを確認したら良いのでしょうか?」
と、建売住宅内覧会同行のご依頼者

「ご入居後、大雨の降った後や梅雨のシーズンなど、
 とりあえず1年ワンサイクルの期間、床下を覗いてください。」

「ハイ。。。」


で、後日、建売住宅内覧会同行のご依頼者からのメールです。

「手直しについては、先日、出口さんがおっしゃっていたとおりの対処をしてくれるそうです。
 予定どおりの日程で入居も出来そうとのことです。

 PS:
 ちなみに、隣の棟も同じ現象がおきていたそうです。。。」

今回の手直しで、
確実に漏水が止まることを祈ります。


2010年12月02日

戸建て内覧会同行ブログ 【床下基礎断熱の意味がない】

【375時限目】                   一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査もいよいよ終盤。

1階の洗面室にある床下点検口を開け、
懐中電灯片手に頭を床下に突っ込み確認します。

洗面室の床下はというと、
断熱材としてポリスチレンフォームが敷き込まれ、
しかも、垂れ下がりなどの不具合もなく丁寧な施工が解ります。

これは、
設計図の断熱材仕様 : 1階床下ポリスチレンフォーム90mm
の記載どおりです。

そのまま、床下で顔を180度回転させ、
洗面室横にあるユニットバスの床下を覗き込みます。

すると、
ユニットバスの床下には断熱材がありません。

といっても、これは当たり前。
ユニットバスは床コンクリートの上に直に設置されるため、
断熱材が貼ることが出来ないのです。

さらに、そのユニットバスの奥側を見ると、
住宅外周部(外気側)および内部側(外気に面さない)の基礎の立ち上がり部分に、
ポリスチレンフォームが貼られているのが解ります。

これは、
設計図の断熱材仕様 : 土間床等の基礎外周部(外気側)ポリスチレンフォーム50mm
                土間床等の基礎外周部(内部側)ポリスチレンフォーム20mm
の記載どおりです。


ひととおりの内覧会検査を終え、
一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者と売主担当者へ床下断熱に関する指摘・確認です。

「床下を覗くと、基礎コンクリートの人通口からユニットバスの床下も見えますよね。
 この人通口は断熱材で蓋をしないんんですか?」

「今まで、断熱材の蓋なんてしたことがありません。」

「では、ユニットバス周りの基礎立ち上がりにポリスチレンフォームを貼っているのは
 何故でしょうか?」

「断熱のためです。。。」

「床下では外周基礎と土台の間に
 穴の開いた基礎パッキンを使っているので床下換気になっていますよね。」

「ハイ・・・・」

「ということは、床下は外部環境となっているということですよね。」

「ハイ・・・・」

「だから断熱の為、床下面でポリスチレンフォームを敷き込んでいるんですよね。」

「ハイ・・・・」

「でも、ユニットバスは床下で断熱材を敷き込めないため、
 床下を外部環境としない方法の基礎断熱としているんですよね。」

「ハイ・・・・」

「でも、人通口が開きっぱなしでは基礎断熱の意味がなくなりますよね。」

「そうですよね!
 人通口部分をポリスチレンフォームで塞ぐなんて簡単なので対応します!」

「ただ、人通口なので取り外し可能にはしてください。」

「ハイ!そうします。」


意味を解ってくれた!!!

それとも対応が簡単だから???


「基礎断熱の意味を考えると、もうひとつ対応してもらう必要があります。」

「???」

「ユニットバス奥に見える外周基礎を見てください。
 基礎パッキン部分から光が差し込んでいるのが見えますよね。」

「ハイ。。。」

「ということは、この基礎パッキンの開口からも外気が入り、
 ユニットバスの床下は外部環境になってしまっています。」

「・・・・」

「ユニットバス周りの基礎部分は、
 床下換気用の基礎パッキンではなく気密パッキンを使用し、
 外気が入らない様にするべきですよね。」

「・・・・」

でも、今更、穴開きの基礎パッキンを気密パッキンに取り替えるなんて出来ません。

この売主担当者もどう対応して良いのやら?
困惑しています。

「目的は外気をユニットバス床下に入れないことなんですから、
 基礎パッキンにシーリングなんかして穴を塞げば良いと思いますよ。」

「だったら、簡単に出来ます!」

 

2010年11月28日

内覧会同行ブログ 【外壁色の面積効果に後悔。。。】

【374時限目】                         内覧会同行 アーキスケット 出口

最寄り駅から現地までの仲介業者さんの車中です。

「昨日、ちらっと現地を見たんですけど、
 外壁の色が、あんなに真っ黄色なんて思っていませんでした。。。

 昨夜はそのことでもう眠れなくなっちゃったんです。。。

 〇〇さん(仲介業者)は現地を見てどう思いましたか?」

と、内覧会同行ご依頼者の奥さん。

「そんなに悪い色じゃないと思いますよ。」

「うちだけ目立ってしまって周りの家から何か言われそう。。。」

「日本人はベージュ色とか白色とか無難な色が好みですからね。
 でも、アメリカの家なんかだと目立つ色が多いですよね。」

「20年後くらいには外壁の塗装をやり替えて無難な色にしようかしら。。。」

「外壁の塗装のやり替えは、10年から15年後くらいが良いですよ。」

「それにしても、外壁の色を決める時に見たサンプルでは、
 あんなに真っ黄色じゃなかったと思うんですけど。。。。」


現地を見ていない私としては、
いままでこの会話に入ることができませんでしたが、
ここで、

「色には面積効果というものがあります。
 明るい色だと、面積が広くなればなるほどより明るく見えてしまうんです。」

「へえー、そうなんですか。
 外壁の色を決めるとき、
 面積効果っていうのを知っていれば良かったのにいー!!!」


そんな会話が続く中、ようやく現地へ到着です。
そして、いよいよ私も真っ黄色の住宅とご対面。


合計4棟からなる分譲住宅。
確かに周りの住宅の外壁はベージュ色とか白色といった無難な色です。

そして、今回の住宅の外壁の色はというと、
真っ黄色というよりは、深秋の銀杏の葉っぱ色。

しかも、この住宅は周りの高い木々で囲わており、
木漏れ日が良い雰囲気で住宅の外壁に差しています。

かえって、
存在感を示す落ち着いた黄色と思えるくらい。


で、そのことをお話すると、
「そうですよね!あー良かった!!!」

と、昨日来の後悔の念が吹っ飛んだかのように笑顔が戻ります。


そして、内覧会検査終了後、

内覧会同行ご依頼者のご主人が奥さんの居ないところで、

「今日は、本当にありがとうございました!」

と、内覧会検査の指摘だけではなく、
別なニュアンスを含めた(?)感謝のお言葉です。

きっと、今夜はご夫妻ともども、
ぐっすりと眠れるのではないでしょうか。。。


2010年11月16日

内覧会同行ブログ 【設備図があって良かった!】

【372時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

注文住宅検査のご依頼者から電話連絡です。

「今日、現地を見に行ったんですけど、
 玄関のすぐ横に排水管が通っているんです。
 これじゃー見栄えも悪いし、
 そもそも、ここに表札や郵便ポストを取り付けようと思ってたんです。

 設計者とは設計段階で打ちあ合わせをしてあったはずなんですが・・・・」

「設計者は何と言っているんですか?」

「打ち合わせ記録なんかも無く、埒があきません。。。。」


で、メールで現況の写真を送ってもらいます。

なるほど、玄関横に、”でーん”と存在感のある排水管が通っています。
表札や郵便ポストも付けるんだったら、ここがベストポジションだ!

でも、写真を見る限り、
車庫開口や窓の関係で排水管を他に通すところも無いのでは・・・

続いて、事前に送付されていた図面を確認すると、
この排水管は玄関上(2階)のキッチンの排水管ということが解ります。

しかし、
平面図を見ても排水管の経路なんて記載はされていません。
立面図を見ても排水管の経路なんて記載はされていません。

でも、最短ルートで考えるなら排水管は今の位置です。

うーーん。。。 で、閃きます。

キッチンの排水管を車庫の天井裏に抜いて、
その天井裏内で建物反対側へもっていき、
そこで落とせば排水管経路を変えることは出来るよなあー。。。

と、思いながら引き続き他の資料を確認していると、

排水管系統図なるものがあるではないですか。

しかも、その内容は、
先ほど私が思っていた排水管経路と同じです。

設計者は、
排水管経路についての打ち合わせを網羅してあったのです。

で、早速、この図面の存在を住宅検査のご依頼者にご連絡。

「図面番号A10に排水管系統図というものがあります。
 この図面では、反対側の壁に排水管をもっていくようになっています。
 これを証拠に売主へお話されてはいかがですか。」

「ハイ、解りました!」


で、住宅検査のご依頼者から交渉結果のメール報告です。

『夕方、現場監督さんから、「手直し工事をします。」との連絡がありました。
 排水管をキッチンから車庫の天井に落として、
 道路の反対側に渡すという形です。
 排水管の水勾配の関係で、
 車庫の天井が5cm程度下がる可能性があるとのことでした。

 手直し工事はできないんじゃないかと不安に駆られていましたので、
 精神的に楽になりました。

 これで表札と郵便ポストを取り付ける場所が確保できます。

 足場が無くなって外観を見ることができると喜び勇んで現場に行ったのですが・・・
 油断ならないものですね。』


で、私からの返信メールです。

『対応していただけるとのことで良かったです!
 念のため、
 現況および新規の外壁貫通穴について、
 防水処理方法および車庫天井裏の断熱材復旧、
 そしてサイディングの手直し方法についても
 確認しておいた方が良いです。』


排水管系統図やその他の設備図というものは、
ハウスメーカーによって作成されないケースも多々あります。
作成していたとしても、
注文住宅のご依頼者に渡せれないことがしばしばです。

今回は、意匠図だけではなく、
設備図、構造図といった作成図面が全てご依頼者に渡されていたことが、
この手直し工事につながりました。


後日の内覧会検査当日、

建物外観をみると、スッキリと見栄えもよく、
玄関横では、
かわいい表札とおしゃれな郵便ポストが存在感を示していました。

2010年11月10日

内覧会同行ブログ 【数値で示せ!!!】

【371時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

和やかに進んでいたかと思われた一戸建て住宅の内覧会同行検査。

最後の指摘・確認事項の説明です。
キッチンの床点検口を開け、

「この床コンクリートに多数の足跡が付いています。」

すると、今まで営業顔だった担当者の態度が一変!

「当社では、キズや汚れといった補修できるもの以外は対応しません!」

さらに、

「足跡が付いていると何か問題でもあるんですかっ!」

さらに、

「そんな指摘を挙げ、契約が解除になったらあなたは責任が取れるんですかっ!」

これには、開いた口が塞がりません。

きっと、過去に内覧業者の指摘で対応出来ないものがあり、
契約解除されたことがあったんでしょう。。。

でも、内覧業者が責任を取ることではなく、
売主は、
納得いく説明をするか、補修するかなどの
誠意ある対応が求められるのではないでしょうか。。。

で、
「内覧業者が契約解除の責任を負うものではありません。
 床コンクリートに多数の足跡があることについては、
 逆に問題はないと思っているのでしょうか?」

「構造的な問題でもあるんですか!
 だったら、”数値”で示しなさいよっ!」

ある意味、なかなか鋭い反論。
”数値で示す”ということは相手を納得させるひとつの根拠になります。

でも、”数値で示す”ことの出来ないことだってあるのです。


ここで、
日本建築学会 建築工事標準仕様書JASS5では、

『コンクリートの打ち込み後、少なくとも1日間はその上で作業をしてはならない。』

とあります。

これは、コンクリート初期凝結・硬化段階における振動・外力からの保護ということであり、

・ひび割れを生じさせない
・鉄筋とコンクリートの付着部分に隙間を生じさせない

などといった理由からです。

コンクリート表面に多数の足跡が残っているようでは外力を与えているということです。

しかし、
足跡がどの程度構造的に悪影響を与えているかは数値では解らない。。。

言いたいのは、
足跡が残るようなコンクリート工事をするな!

そして、
見栄え上、不安を与えるような足跡くらい左官補修くらいするだろっ!

ということなのです。、

しかし、このことを営業マンには理解してもらえない。。。


ということで、
押し問答を終息させるために、
「御社の品質管理部門に見てもらってください!」

でも、
「ブツブツ、ブツブツ・・・」

ここで、ご依頼者が助け舟。

「お互いプロとしての主張が解りました。
 この件については、とりあえず止しましょう。」


内覧会検査を終え、最寄駅までの帰り道、

ご依頼者も、
今更手直し困難な指摘が挙がると困ってしまうだろうなあー。。。

指摘を挙げなかった方が良かったのかなー。。。?

でも、そんなことは無い!!!

でも、ご依頼者がどう思うのか。。。

心の葛藤が続きます。


夜、事務所でパソコンを開くと、
ご依頼者からメールが入っています。

その内容に、

ホッ。。。

2010年11月05日

内覧会同行ブログ 【圧迫感のある天井高さ】

【370時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査。

およそ15帖ほどもある洋室の木製扉を開きます。

やっぱり圧迫感のあるお部屋だなあー。。。

この洋室は事前にチェックしていた設計図では、”CH=2200”の表示。

この、
”CH”というのは天井高さを示すもので、単位はmmです。

一般的な一戸建て住宅の天井高さは、CH=2350からCH=2600程度。
それが、たったのCH=2200です。
しかも、15帖ほどもある広いお部屋では、
余計に圧迫感を覚えてしまいます。

ただ、
色々な設計制約がある中、天井高さも決められています。
そして、ご依頼者も設計段階で天井高さCH=2200を把握しています。

「でも、思っていたよりも低く感じますね。。。
 数値では解っていたのですが、図面だけだと空間の感覚って解らないものですね。」


念のため、スケールを取り出し天井高さを調べます。

すると、スケールはCH=2150を示します。

ただでさえ低い天井が、さらに5cmも低くなっているのです。

これにはご依頼者も目を丸くし、

「天井が低くなっているなんてイヤッ!」

で、
立ち会った売主施工担当者に変更理由を尋ねます。

すると、この売主施工担当者も天井が5cm低くなっていることを把握しておらず、
大工さんに携帯で理由を確認します。

「どうやら、天井裏の排水配管が納まらなくて天井高さを低くしたようです。。。」

設計にだって、”ミス”はある。

施工は大工さん任せ。

売主施工担当者の存在意義は?


物理的に納まらないものは仕方がない(?)のですが、
でも、
排水管が、15帖もある天井内を縦横無尽に配管されていることはないはずです。

で、売主施工担当者に、大工さん、設備屋さんに連絡してもらい、
その配管ルートを確認すると、
壁際で洋室天井内を横断しているだけだとの回答です。

予想どおりの配管ルートだ!

「だったら、幅50cm程度の壁際だけ天井を下げれば良かったんじゃないですか?」

「そうですよね。。。何でそうしなかったんでしょうね。」

あなたが指示すべきことですよ!

「対応はしてもらえるでしょうか?」

ここで内覧会同行のご依頼者。

「引っ越しも近いし、大丈夫なのでしょうか?」

「手直しに、大工さん3から4人工、クロス屋さん1から2人工、電気屋さん少々くらいで、
 職人の手配はあるかと思いますが、
 実働で3から4日程度ですよね。」

と売主施工担当者に確認すると、

「そんなもんです。。。」

「へえー、そんなもので手直しが出来ちゃうんですか!
 だったら引っ越しに間に合いますよね。是非、手直ししてください!」

「ハイ。手直しいたします。。。」


後日、ご依頼者からのご連絡。

「手直しは、たった3日間で終わりました!」


2010年10月26日

内覧会同行ブログ 【晴れてて良かった!】

【368時限目】                         内覧会同行 アーキスケット 出口

朝から久しぶりの秋晴れです。

最寄駅まで車でお迎えに来てくれた
戸建て住宅の内覧会同行のご依頼者が、

「よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

「やっぱり内覧会は、晴れている方が良いですよね!」

「そうですね。
 でも、検査では天候によって発見しやすいものが違うんですよ。」

「へえー、そうなんですか?」

「晴れていると、汚れなんか発見しやすいです。
 曇っていると、クロスや木製建具なんかのキズが
 懐中電灯で照らすと浮き上がって見えますので発見しやすいです。
 雨が降っていると、バルコニーの雨水の流れなんかが解りやすいです。」

「晴れているから良いというものではないんですね!」


で、現地に到着し、内覧会検査を進め、最後の指摘事項の説明です。

先ずは、レーザーレベルで、
リビングの入隅の壁面に赤い光を当てながら傾斜測定結果の説明です。

最初は、素人の方にとってはめずらしいレーザーレベルに目が釘付け。
しかし、測定方法や測定結果の説明をしていると、
ご主人の目が、レーザーレベルと壁面を行ったり来たりと、
さまよっています。

そして、意を決したように、
「この壁クロス、色が違っていませんか?」

「やっぱり気付きましたか!
 私の方でも指摘として挙げさせていただいています。

 これは、クロスのロット違いによる色違いです。
 キズや汚れといった不具合の理由で、
 ここの部分のクロスを貼り替えたためです。」

すると、奥さんの方が、
「わー、本当だあー!
 さっきの検査では細かいキズとか汚ればっかり気にして見ていたので
 気付かなかったわー!!!」

「細かいチェックも必要ですが、
 全体的にお部屋を見渡すと発見できるものもあります。」

「そうなんですねえー。。。」

「このクロスの色違いはここだけではなく、
 こちらのアルミサッシ上部の下り壁と、
 キッチンカウンター部分の袖壁にもあります。」

「本当ですねえー。。。」

「このロット違いによるクロスの色違いは多少なりともあるのですが、
 それにしても、これはあまりにも色違いが大きいですね。
 これは、施工が悪いということではなく、
 クロスの製品上の問題です。

 実は、クロスメーカーに見ていただくように
 内覧会検査途中の段階で売主立会い者にはお願いしてあります。」


すると、
クロスメーカーへの説明写真として、
売主立会い者が携帯を取り出しクロスの色違いを写真撮影。

引き続き、
確認会での証拠写真として、
内覧会同行のご依頼も携帯を取り出しクロスの色違いを写真撮影。

つられて、
これほどの色違いのクロスにはめったにお目にかかれないと、
私も携帯を取り出しクロスの色違いを写真撮影。

すると、携帯電話のカメラにもかかわらず、
くっきりとクロスの色違いが写っています。


「今日はクロスの色違いを発見できましたが、
 曇っていたり雨なんかでお部屋が暗いと発見しづらいものなんです。
 そんな天候の時は、私も見落としていることもあると思います。。。。」

「やっぱり、天候によって発見しやすいものってあるんですね!」

今日は、
晴れてて良かった!


2010年10月22日

内覧会同行ブログ 【光が漏れるアルミサッシ枠】

【367時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行。

2階の洋室でアルミサッシの開閉確認です。

アルミサッシの開閉をしても音鳴りなどの不具合もなく、
枠にビス抜けなどもありません。

次に網戸のネットの破れなどの不具合が無いことを確認し、
網戸を右側にパタンとセットし、その場を離れようとすると、

網戸とアルミサッシ枠の間から光が漏れているではありませんか!

網戸の一番上の刃の部分も、一番下の刃の部分も
しっかりとアルミサッシ枠に納まっているのですが、
何故か中央部分だけ光が漏れているのです。

レーザーレベルを取り出し、
網戸枠が悪いのか? アルミサッシ枠が悪いのか?

結果は、
残念ながらアルミサッシ枠の方が1cm程度湾曲(はらみ)しています。

アルミサッシも、適当に取り付ければ良いというものではありません。

これほど取付精度が悪いということは自主検査もしていないのでは。。。。

マンションなんかですと専門のサッシ業者が、

 ・枠の対角寸法 (許容値:3mm以内)
 ・枠のねじれ、反り、はらみ (許容値:2mm以内)
 ・枠の倒れ (許容値:2mm以内)
                       (日本建築学会建築工事標準仕様書 JASS16)

を、しっかりチェックしながら取り付けることが多いのですが、
一戸建て住宅では、
大工さんがアルミサッシを取り付けており、
これら全てのチェックまではしていないことが多いのが実態です。


で、売主施工担当者に指摘です。

「このアルミサッシ枠と網戸枠の中央部で隙間が出ています。
 これでは蚊が入ってきてしまいますね。」

「本当ですね。網戸枠の調整をしてみます!」

「先ほど、レーザーレベルで確認したらアルミサッシ枠の方が湾曲していました。
 網戸枠も少し平行四辺形になっているので職人さんが苦労して調整したようです。
 でも、ダメだったんではないでしょうか。」
 
「そうなんですか。ではアルミサッシ枠を手直しします!」

でも、その手直し方法が問題。

単純に考えると、アルミサッシ枠を取り外さなければなりません。
そうすると、
サッシ周りのお部屋の仕上げもダメになってしまいます。
でも、それはいい。

一番心配なのは、
外壁側の防水シートや防水テープを切断・撤去することになり、
補修をするにしても漏水リスクが高くなることです。

ということで、
「防水テープや防水シートを傷めずに、
 アルミサッシ枠を留めている釘の調整程度で手直しができれば良いのですが。。。」

「業者とも相談して、やってみます!」

「どうしてもダメでアルミサッシ枠を外す場合は、防水処理をしっかりと行ってください。」

「もちろんです!」

2010年10月13日

内覧会同行ブログ 【気になるお隣の防水工事】

【365時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは中規模開発の住宅分譲地。

現地に到着すると、
もう入居している住宅、完成ホヤホヤの住宅、工事中の住宅、未着工の住宅が混在です。

内覧会同行検査のご依頼者ともども、
「今日はよろしくお願いします!」と挨拶すると、

売主立会い者の現場監督さんが、
「こちらこそよろしくお願いします!」と快く挨拶を返してくれます。


で、早速、住宅内覧会検査のスタートです。

2階に上がり、洋室の窓を開けると、
手の届くところで、工事中の外部足場があります。

お隣の住宅は、現在、防水工事施工中!!!

別にお隣の検査をするつもりもないのですが・・・・

外装下地の防水シートが
いたるところで風にヒラヒラとなびいています。

タッカー留めが少ないなあー。。。

アルミサッシ周りを見ると、
いたるところで、
防水テープと防水シートの接合部に隙間があります。

指できちんと押さえて接着していないなあー。。。


検査も終盤、
今度は外回りの外装検査です。

ご依頼のあった住宅の外装では、ほとんど指摘も無かったのですが、
気になるのはお隣の住宅。

で、やっぱり。。。

お隣のバルコニーを見ると、
防水シートの重ね代が5cm程度しかありません。

防水シートの所定の重ね代が確保されていないなあー。。。

軒先下部の外壁を見ると、
防水シートが一部上向きになっているとことがあります。

防水シートの貼り方向が逆だよなあー。。。


ひととおりの内覧会検査を終え、
そして、ご依頼のあった住宅の指摘事項の説明を終え、
どうしても気になってしまったので、
お隣の住宅の防水工事についてお話します。

「お隣の防水シートが風でヒラヒラしていますねえー。
 タッカー留めが不足しているんじゃないですか。」

「確かに不足していますねえー。」

「窓周りの防水テープと防水シートがきちんと接着されていないところもあるし、
 防水シートの重ね代不足や貼り方向が逆のところもありますよね。」

「本当ですねえー。防水工事が雑ですねえー。」

なんか、人ごとのような回答です。。。


「こちらの住宅の防水は大丈夫ですよね?」

「私が工事中確認しているので大丈夫です!」

「お隣の住宅は担当していないんですか?」

「お隣は別な住宅メーカーです!!!」

えっ??、別な住宅メーカー???

「本当に申し訳ありません。勘違いしていました。。。」

「いいですよ。あの防水工事を見れば私だって指摘したくなりますよ!」


でも、お隣は、
あの防水状況のままで工事が進んでしまうのだろうか。。。

話をするにしても、お隣は誰もいない。

話をしたところで、「余計なお世話だ!」と言われそう。。。


                              

2010年09月30日

内覧会同行ブログ 【給気口と排気口の間隔は?】

【362時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査で、
北面外壁をチェックすると、
浴室、洗面室、トイレの給気口と排気口が、
ゴソッとひと固まりに配置されています。

ビミョーだなあー。。。

給気口と排気口は、
ベントキャップと言われるフード付きのものが被されているものの、
下部開口は防虫のための金網が取り付けられているだけです。

そしてその間隔は、約30cm

これは、内覧会前にご依頼者から、

給気口と排気口が近くて、

トイレの臭いが給気口から入ってこないのだろうか?

といったご不安を聞いていたための確認です。

専門用語で、”ショートサーキット”

給気口と排気口はできるだけ間隔が離れている方が良いのですが、
設計の意匠、構造、周りの環境などなどの諸条件で
位置が制約されてしまうケースもしばしばです。

では、どのくらいの間隔があれば良いのか?

明確な答えが見つかりません。

換気設備の能力・風量、
ベントキャップなどの開口形状・吹き出しの風向き、
ベントキャップ周りの障害物などの有無の状況、
天候の風向き・風速、
などなど、

諸条件によって臭いが気になるかどうか?異なります。


内覧会に立ち会っている住宅メーカーの担当者に確認です。

「〇〇〇ホームさんでは、
 給気口と排気口の間隔を定めた
 ショートサーキットに関する社内基準はありませんか?」

「ちょっと解りませんので確認します。」

「もし、社内基準が守られていない様でしたら対応をお願いします。」

「ハイ。」

とはいうものの、
問題は、現実に臭いの影響があるかどうかです。

でも、ご依頼者にとっては気分的な問題もあるかもしれません。


で、ご依頼者にアドバイス。

「ご入居後、生活しているうえでトイレの臭いが給気口から入り込むようであれば、
 何らかの対策をしたほうが良いかもしれませんね。」

「そうですよねえー。。。」

「ただ、今の給気口や排気口の位置を変えるとなると、
 サイデイング裏の防水シートや防水テープ・シーリングの処理なども難しく、
 防水上は好ましくはありません。」

「そうなんですかあー。。。」

「ショートサーキットを改善するためには、
 ベントキャップに風向き調整用のルーバーを付けるとか、
 給気口と排気口の間に隔て板を付けるとか、
 排気口に外付けのダクトを取り付けるとか、
 色々な方法が考えられますので検討されてみてはいかがですか?」

「そうですね!!!」


内覧会検査に立ち会っていると、
・設計図、仕様書、関連法規と異なる。
・設計上の配慮不足。

といったことが見つかるケースがしばしばあります。
だからといって、
手直しをすることが困難であったり、
手直しすることにより
他の不具合発生リスクが出てくるものがあります。

その時、
”最善の代案”
を考えることも必要なのではないでしょうか。。。


2010年09月25日

内覧会同行ブログ 【住宅完了検査の目的】

【361時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

午前10時から3階建て木造住宅内覧会同行検査です。

現地に到着すると施工会社の検査立会い者がご挨拶。

「よろしくお願いいたします。
 今日は、11時から役所の完了検査もありますので、
 途中、内覧会検査立会いを抜けさせていただきますがご了承ください。」

「はい。了解です!」


3階から内覧会検査を開始し2階の検査途中です。

「こんにちは!」

と、ツカツカツカと2階に役所の住宅完了検査員が上がってきます。

で、施工会社の検査立会い者が、
「では、ちょっと失礼します。。。」

「どうぞ、どうぞ。」

で、私は引き続き2階の内覧会検査を進めます。
役所の完了検査員と施工会社立会い者は3階へ上がります。

すると、2、3分もしないうちに2階へ降りてきてお部屋全体を一瞥し、
1階に降りていきます。

・・・・かと思うと、
2、3分後には施工会社の立ち会い者が2階へ上がってきて、

「お待たせしました!」

「役所の完了検査は、もう終わったんですか?」

「はい、終了しました。」

「何の検査をしたんでしょうね?」

「3階の非常用進入口に▼シールが貼ってあることと、
 煙感知器を確認していましたね。。。」

「指摘は無かったんですか?」

「何もありませんでした!」

「それは良かったです!」


役所完了検査の目的は、

確認申請時に提出された図面どおりに建物が出来あがっているかどうかの確認であり、
基本的には建築基準法や消防法などの関連法規が守られているかどうかの確認です。

漏水の危険は無いの?

断熱材はきちっと施工されているの?

キズ・汚れは無いの?

などなど、
なーんてものは関係ありません。

でも、それなりに検査項目はたくさんあるはずです。。。。


「延焼範囲にあるアルミサッシのガラスが網入りでなく雨戸も未施工なのに、
 雨戸の取付完了写真の提出の指示は無かったんですねえー?」

「何も言いませんでしたねえー。。。」

「役所の完了検査はそんなものですかねえー?」

「いつも、そんなものですねえー。。。」

「3階の階段室に煙感知器が取り付いていないのも気付かなかったんですかねえー?」

「えっ! ???」

2010年09月20日

内覧会同行ブログ 【タオル掛けは何処に付く?】

【360時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査です。

おトイレの扉を開けると、
便器横の壁に黄色いマスキングテープが貼られています。

そして、そこにはマジックで何やら文字が・・・

”タオル掛け取付”

きっと、内覧会直前に売主の方でタオル掛けが取り付いていないことに気が付き、
マスキングテープを貼ったのでしょう。


で、ふとマスキングテープ周りに目をやると、

1,2,3,・・・・7,8,9・・・

13,14,15、・・・・21,22,23.


内覧会検査を終了し、
ご依頼者と売主に指摘・確認事項の説明です。

「このおトイレにタオル掛けが付いていないですね。」

「未済工事のようです。直ぐに取り付けます。」

「よろしくお願いします。
 ところで、このマスキングテープ周りの壁クロスを見てください。
 針穴が多数開いていますよ!

 これは、壁下地探しの”どこ太”くんで針穴を開けたものですね。
 それにしても、むやみやたらに多数針穴が開いています。」

で、ご依頼者がそれを見てビックリ!

で、売主立会い者がそれを見て苦笑い!


タオル掛け取付け下地を探すために針穴を開けるのは仕方がないにせよ、
下地が入っている位置は決まっているのであり、
念のための確認ということで、
2、3箇所くらいで十分でしょう。。。

しかも、
その針穴は目立たぬように処理されるべきではないでしょうか。

さすがに、この針穴の数に売主立会い者も

「クロスの方も貼り替えます。。。」

「でも、これだけ針穴が開いていて、
 しかもタオル掛けが付いていないということは、
 下地が入っていないということではないでしょうか?」

「下地の位置を再度確認して取り付けます。。。」


再度確認とは?

もしかして、図面で再度確認ということでしょうか?

でも、図面どおりの位置には下地が無かったのです。。。


もしかして、大工さんに口頭確認ということでしょうか?

それで、下地の位置が解れば良いのですが。。。


もしかして、”どこ太”くんで、あちらこちらに針穴を開け確認するということでしょうか?

その時は、程度をわきまえ丁寧に処理してほしい。。。


それでも下地が見つからなかった時は、

クロスのみならずボードも剥がしてべニア下地を入れるしかありません。。。

2010年08月29日

内覧会同行ブログ 【気にしない!気にしない?】

【356時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、格安な値段のお気に入りの住宅が見つかったので、
 まだ、契約前なんですけど
 購入判断のために住宅内覧会検査をお願いできますか?」

「契約前の住宅内覧会検査はとても良いことだと思います。
 検査させていただいた結果を購入判断のご参考にしてください!」

で、事前に送付されてきた資料を前日にチェックです。

平面図、立面図、矩計図などの図面。
仕様書、仕上げ表。
チラシのコピー。
確認済証のコピー。

チラシのコピーを見ると、確かに格安なお値段。
確認済証の申請年月日を見ると、平成19年11月。

何と、2年半もの間、売れ残っていた未入居住宅だ!


住宅内覧会検査当日、最寄駅から現地までの会話です。

「駅近で販売価格も安いのに、何で2年半もの間、売れ残っていたんですかね?」

「どうも、”違法建築”みたいなんです。」

「えっ? 確認済証は出ていたのに完了検査を受けなかったんですかね?」

「施工中、設計変更をして、
 1階と2階の中間にある収納スペースの面積を大きくしたので、
 違法建築になってしまったらしいんです。」

「そりゃー、建築基準法上、
 階数・面積に算入しない収納スペースの天井高・面積は制限がありますからね。。。」

「そうなんですか。。。でも、私にとっては収納スペースが広くなっていて魅力があります。」

「そもそも、施工途中にそんな設計変更すること自体がオカシイ。」

「そのほうが売れると思ったらしいんです。
 検査済証が無いと何か問題になることがあるんですか?」

「役所に発覚すれば、建前上、”是正勧告”がされる場合だってあります。
 将来、住宅を売却することも難しくなりますね。。。」

「役所の是正勧告は想定外でしたが、
 売却は将来的にも考えていないので、気にしないです!」


そして現地に到着。
でも、売主側の立会い者はいません。
契約前なので、”勝手にやって”ということなのでしょうか?


先ずは問題の収納スペースを確認。
すると図面では9平米程度の広さが何と1フロアー全ての広さになっているのです。

これじゃー、3階建てだ!

容積率もオーバーだし、構造計算書だって必要です。

さらに住宅内覧会検査を進めると煙感知器や熱感知器がひとつも付いていない!
これも違法だ!

さらにさらに住宅内覧会検査を進めると、出るは出るは指摘事項がいっぱい。

ルーフバルコニーは歩くだけで床が、”ビキッ、ビキッ”ときしみ音。
これじゃー、いつFRP防水に亀裂が生じてもおかしくない。

壁や天井は、全てのお部屋の全ての面のほとんど全てのボードジョイント部において、
クロスの捻じれや亀裂。
これじゃー、クロスパテ処理程度の安易な手直しではいつ再発してもおかしくない。

その他、
・木製建具の戸当たり取付が全滅。
・クロスやフローリングのキズは数知れず。
・玄関床タイルは浮いている。
・ポーチの土間コンクリートに亀裂。
などなど、稀に見る指摘事項の多さです。


で、これらの指摘事項をご依頼者に説明すると、
さすがにショックを受けた様子。

こんな時は、こちらも辛い。。。


後日、ご依頼者からの電話です。

「先日は住宅内覧会検査で色々な指摘をしていただいてありがとうございました。
 でも、
 クロスの亀裂など、
 気にしなければ問題ないですよね!」


気にしないなんてありえない。。。


2010年08月17日

内覧会同行ブログ 【熱中症対策は万全!】

【354時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

暑いですねえーーー。
連日、各地35℃を超える猛暑日のニュースが流れています。

そんな中、
一戸建て住宅内覧会同行のダブルヘッダーです。

最寄駅でご依頼者を待っている間に、
熱中症にかからないようにと、
自販機で買ったペットボトルの水を補給です。

その後、ご依頼者と一緒に現地へ向かいます。

「今日も暑いですねえーー。」

「本当に暑いですねーー。」

「マンションと比べると一戸建て住宅は余計に暑いんですよ。」

「どうしてなんですか?」

「マンションはコンクリート造なので熱容量が大きく、
 夜冷やされたのが長持ちするからなんです。」

「へえーーー。」

「一戸建て住宅は本当に暑いので、
 売主が事前に窓を開けておいてくれると良いんですが・・・」

「そのくらい気を配っているんじゃないですか?」

「だと良いんですけど。。。」


で、現地到着。
売主立会い者が先に来てお待ちかねです。

でも、残念。。。

案の定、窓は開いておらず、
シャッターまでもが閉め切られています。

「売主の〇〇です。今日はよろしくお願いします。
 それにしても暑いですねえー。」

「こちらこそよろしくお願いします。
 お部屋の中はもっと暑いでしょうねえー。」

この言葉の意味を汲み取ったかどうかは解りませんが、

「あっ、それでは私が先に入って窓を開けますから。。。」

とは言われたものの、
全員でお部屋に入り窓を全開にしていきます。


そして一段落してからご依頼者が鞄の中をゴソゴソと・・・・
すると中から水の凍ったペットボトルを取りだし、

私と売主立会い者に、

「暑いですから、どうぞ!!!」

こんな心遣いが本当にうれしい。。。

先ずは検査前に溶けた分の水をゴクリ。

そして窓の無い屋根裏収納へと入ります。
手持ちの温度計は43℃。

これを見た途端、
飲んだ分の水が汗として吹き出してきます。

途中、氷が溶けた分の水を飲みながら検査を進めますが、
その水は体を経由するだけで
下着とフェイスタオルに吸収されていきます。

でも、ペットボトル入りの氷のお陰で、
何とか熱中症で倒れることなく内覧会検査を無事終了。

そして、後半戦の一戸建て住宅内覧会に向かいます。

途中、駅のトイレで、
ペットボトル2本分の水を吸った下着を着替え、
また、すぐに汗が出てくるんだろうなあー。。。と思いつつ、
キオスクで買ったペットボトル入りのコーラを一気にゴクリ。

そして2件目の一戸建て住宅に到着です。
ここでは、
事前に窓が開けられており、”ホッ”
売主の心遣いが感じられます。
そしてご依頼者からペットボトル入りのお茶のプレゼント。

これで熱中症対策万全です!


2010年08月10日

内覧会同行ブログ 【明日は引っ越し!】

【353時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

最寄り駅で住宅内覧会同行のご依頼者と待ち合わせ。
現地までの道すがらの会話です。

「お引き渡しはいつなんですか?」

「実は明日なんです。。。」

「そうなんですかあー。で、お引っ越しの予定は?」

「実は明日の午後なんです。。。」

「そうなんですかあー。手直しが無いくらいに綺麗に仕上げっていると良いですね!」


と言いつつも、
頭の中では、赤に近い黄色信号が点滅開始です。

内覧会検査では、少なからず指摘事項が挙がります。
その内容の大小はありますが、
その手直し期間を確保するために、
少なくとも1週間の余裕はほしいところです。

ところが、
引渡し日の前日が内覧会。
しかも、引渡し日にお引っ越し。

ということは、
工事期間が厳しくて
内覧会がギリギリのタイミングになってしまったということに違いない!


広い道から左に曲がり小道へ入ると、
そこは、この住宅メーカーが売り出した数棟から成る分譲住宅エリア。

作業用の車両が道を塞ぎ、
職人さん達がその隙間を行き交いながら作業を進めています。

どの住宅も外構工事がほとんど手付かず状態。

うーーーん。。。やっぱり!

ご依頼者が、玄関ポーチと駐車場を指さしながら
売主に、

「明日の午後には引っ越ししてきますけど、
 午前中にはコンクリートが出来るんですか?」

「コンクリートはすぐには乾きませんので、改めて調整させていただきます。。。」

今の状況からすると明日のコンクリートは無理。
でも、後日にコンクリート打設するにしても、
その時のお部屋への出入りは大変だ!

「お部屋の中は出来あがっているんでしょうか?」

「実は。。。
 バルコニーの手摺に付くアルミ笠木、物干し金物、網戸が未済です。
 でも、明日の午前中に取り付ける手はずになっています。。。」

取付け時間もそれほどかかるものではないので、
その程度だけであれば良いのですが・・・・


さて、お部屋に入ると、
一見、説明のあった未済工事以外は完了しているかのように見えます。

でも、
キッチンの吊戸棚には、”扉交換”の張り紙。

「扉の交換って何ですか?」

「色違いなんです。
 内覧会なので、とりあえず他の物件のものを仮に付けておきました。」

洗面化粧台下を覗くと、
排水管が接続されていません。

「この状況でご入居し、水を使用したら大変なことになりますね。」

「・・・・それも未済でした。。。明日午前中には接続します。」

その他、
明日の午前中までに手直しを完了するには
際どい指摘がいくつか挙がります。


「ところで、こんな状況で役所の完了検査は受けたんですか?」

「ハイ、受けました。」

「で、指摘は挙がらなかったんですか?」

「付くものも付いていない状況での完了検査でしたので、
 いくつか是正写真提出の指摘を受けています。」

「現地確認での再検査でなくて良かったですね。」

「・・・・・」


明日は引っ越し!
住宅の使用開始です。

でも、住宅を使用して良いという検査済証は出ていない。
もちろん、仮使用届けなんて提出していない。

せめて、
役所に提出する是正写真には、
引っ越し荷物が写っていないようにしてください。

2010年08月02日

内覧会同行ブログ 【設計競演?・・・その矛盾】

【351時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

郊外の一戸建て住宅の内覧会同行です。

ここは大手デベロッパーによる大規模プロジェクトの住宅開発。
で、偶然にも同じ日の午前、午後で内覧会同行のご依頼があります。

事前に送付いただいた資料の設計図を見ると、

午前の住宅が準大手住宅メーカーの設計。
午後の住宅が準大手ゼネコン住宅事業部の設計。

と、2つの会社が設計競演しています。
大規模プロジェクトゆえの分業なのでしょう。。。

内覧会当日、現地に到着すると、
住宅形状は異なったものがあるものの、
外観、外構の造りなどなど、
全体的には同じ雰囲気を醸し出しています。

さて、午前の住宅内覧会検査を終え午後の住宅内覧会検査です。

玄関の前では、
案内役の準大手ゼネコンの立会い者が待ち構えています。

さすがに、
午前中の立会い者とは制服(作業着)が異なります。
しかし、
内覧会の進め方は午前中と同じ!
売主である大手デベロッパーのマニュアルどおりなのでしょう。

お部屋に入ると、
お部屋の雰囲気も午前中に見たのと全く同じ。
そして、
システムキッチンや洗面化粧台、浴室、トイレなどの住設機器類、
その他、アルミサッシや木製建具、フローリングなどなどの仕様も全く同じ。

カタログやインターネットの情報どおりの仕様となっています。


で、内覧会検査をスタート。
すると、

確か・・・午前中の住宅では、
クーラースリーブが固定されていたよなあー。。。
でも、こちらは全数未固定だ!

確か・・・午前中の住宅では、
木製建具の扉はアンダーカット10mmが確保されていたよなあー。。。
でも、こちらは5mmしかないや!

確か・・・午前中の住宅では、
バルコニーのオーバーフロー管にはメッシュ蓋が付いていたよなあー。。。
でも、こちらは付いていないぞ!

確か・・・午前中の住宅では、
屋根裏の断熱防湿シートが綺麗に貼られていたよなあー。。。
でも、こちらは貼っているとことろと貼っていないところがあるぞ!

これらは、単純なミス。
施工管理不行き届きだ!


さらに、内覧会検査を進めます。
すると、

確か・・・午前中の住宅では、
トイレや洗面室、廊下に将来用手摺下地が入っていたよなあー。。。
でも、こちらは入っていないぞ!

確か・・・午前中の住宅では、
ユニットバス周りの壁に遮音材のグラスウールが入っていたよなあー。。。
でも、こちらは入っていないぞ!


でも、これらは各社それぞれの設計図どおり。
同じプロジェクトの住宅で仕様が異なっても良いのかっ!?

この問いに売主は、

「大筋の仕様は当社で指示していますので同じです。
 しかし、細かいところでは、
 設計者によって異なるところがあるかもしれません。」

「そんなんで良いのですか?」

「その図面をお渡しし販売、契約をしているのですから。。。」


今回、同じ敷地内のプロジェクト。

でさえ、こんなことがあるのです。。。

住宅業界では、
こんなことがざらにあります。

だって、
同じ住宅メーカーの建物でも設計者が異なっているのですから。。。
致し方が無いことなのでしょうか?

2010年07月26日

内覧会同行ブログ 【矩計図の有る住宅・無い住宅】

【350時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

「〇月〇日土曜日の午後に
 新築住宅の内覧会同行をお願いしたいのですが・・・」

「その日は午前に新築住宅の内覧会同行の予定が入っていますが、
 午後でしたら予定させていただきます。
 それでは次に示す資料のコピーを事前に送付してください。」

・建物概要 (チラシやパンフレットなど)
・図面関係 (仕上げ表、仕様書、配置図、各階平面図、立面図、断面図、矩計図)
・地図    (最寄駅から現地まで解るもの)
・オプション (セレクト表、注文書、カタログ等)


ここで、矩計図(かなばかりず)とは、
断面詳細図みたいな図面で、
外壁、屋根、床下の断熱材や仕上げ材、天井高さなどなど、
色々な情報が記載されているもので、
新築住宅の内覧会検査では本当に役立つ図面です。


後日、送付されてきた資料を確認すると、
簡単な平面図、立面図、配置図しかありません。

「これで足りますでしょうか?」
の問いに、

「仕上げ表、断面図、矩計図が不足しており、情報量が乏しいと言えます。
 要求しないと手渡されないことも多いので、
 売主に確認してみてはいかがでしょうか?」

で、後日の回答です。
「売主から、
 『仕上げ表、断面図はございません。
 矩計図はお客様にはお出ししておりません。ご了承ください。』
 との回答です。
 こんなものでしょうか?」

「入手できる図面・資料の中で精一杯検査させていただきます。
 内覧会検査当日、不明な点や質問事項が出てきましたら、 
 直接、売主立会い者に口頭確認させていただきます。」


内覧会当日です。

午前の新築住宅内覧会検査では、
矩計図や仕上げ表などの資料がほぼ揃っています。

そして内覧会検査の結果、
フローリングのキズ、玄関ポーチの床タイルの浮き、床下の断熱材施工不良など、
いくつかの指摘があったものの、
矩計図や仕上げ表、その他の図面との相違点もなく、
結構、良い出来の住宅です。


そして、最寄り駅が2つ先で行われる午後の新築住宅の内覧会検査に向かいます。

で、ご依頼者ともども、
売主営業立会い者と仲介業者にご挨拶。

「ところで、そちらの会社では矩計図を住宅購入者に渡さないのですか?」
と尋ねます。

すると、
「当社では矩計図をお渡ししておりません!」

「何で渡さないのですか?」

「企業ノウハウが記載されているため極秘なのです!」

「そうなんですかあー。。。?
 でも、今日午前中に内覧会検査した新築住宅は、
 偶然そちらの会社が売主でした。
 そこでは矩計図も仕上げ表もありましたよ!」

「・・・・・会社規定では渡さないことになっています。
 午前中の当社担当者を教えてください。罰則ものです。」

本当かいな?

これまで、この住宅メーカーの内覧会にいくつも同行しましたが、
「矩計図は渡せない。」
と言われた記憶はありません。

そして、矩計図に、
住宅購入者に渡せないような企業ノウハウが記載されていた記憶もありません。

とりあえず、
午前の新築住宅と同じシリーズなので同じ仕様のはず。。。
その記憶を頼りに内覧会検査を進めます。


で、内覧会検査終了後の指摘・確認事項です。

「この1階のトイレには手摺が付いていませんが、午前の新築住宅では付いていましたよ。」

「・・・・・付きます。これから取り付ける予定でした。」

「階段に手摺が付いていませんが、午前の新築住宅では付いていましたよ。」

「・・・・・付きます。これから取り付ける予定でした。」

その他、
・木製建具の戸当たりが全箇所取り付いていない。
・網戸が全箇所取り付いていない。
・給湯器カバーが取り付いていない。

などなど、
引渡しを1週間後に控え、最終クリーニングを終えているというのに、
いくつか取り付くべきものが取り付いていません。

でも、その度に、「これから取り付ける予定でした。」との回答。

本当かいな?

もしかして、
施工担当者にも、
矩計図や仕上げ表を渡していないんじゃないの?


それ以外は、
断熱材の仕様や仕上げ材などは他物件の矩計図・仕上げ表どおり。
そして、キズ・汚れも少なく、
見た目の仕上がり具合としてはそれなりに良い。

でも、
もし、午前の内覧会検査資料の矩計図や仕上げ表をもとに口頭確認していなければ、
住宅購入者は、
取り付くものが取り付いていないことに気が付かないまま
入居していたのかもしれません。。。。


2010年07月22日

内覧会同行ブログ 【内覧業者はいい商売?】

【349時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

二世帯住宅の内覧会同行です。

お部屋に入ると、
ご依頼者夫婦と息子夫婦とご挨拶。

「しっかりと検査させていただきます。よろしくお願いいたします。」

その後、ハウスメーカー担当者から名刺交換を求められ、
「今日、検査をさせていただきますアーキスケットです。よろしくお願いいたします。」

相手の名刺を確認すると、
大手不動産会社の住宅事業部の社員です。

資格も記載されており、

 二級建築士
 一級建築施工管理技士

資格を持ち合わせない住宅施工担当者が多い中、
この住宅はラッキー(?)かもしれません。


すると、おもむろに、
「内覧業者って、いい商売ですよね!」

”いい商売”ってどんな意味で言っているのだろう???

とりあえず、
「決して楽な商売ではありませんよ。」

「実は、自分でも内覧業者をやってみようかと思っているんです。」

”ご依頼者のためになる”といった志があるのなら良いのですが、
楽でお金儲けができると思っているのなら勘違いしちゃっているかもしれません。


自分にどれだけの仕事の依頼があるのかなあー?

取らぬ狸の皮算用なんかしていたら人生狂ってしまいます。
内覧業者のホームページを見て、
年間一人当たりの検査回数をチェックすると参考になるかもしれません。


会社経費ってどのくらいかかるのかなあー?

事務所経費、営業経費、社会保険料、税金などなど、予想以上に出費してしまいます。
内覧業者の中には、
”検査当日の現金払い”で税金対策(?)なんてやっているところもあるようですが・・・・


自分の知識・技術力・交渉力は通用するのかなあー?

内覧会同行のご依頼は、一戸建て住宅、マンションですが構造は様々です。
そして交渉相手も様々な人がいます。
内覧業者がなめられないためには、肩書き(資格)、経験・経歴も重要ポイントです。


で、二世帯住宅の内覧会検査結果です。

・壁の傾斜が許容値を超えている
・アルミサッシ網戸枠が固定されていない
・AW額縁のビスキャップや引き戸枠のビスが抜けている
・物入折戸の開閉不良
・洗面化粧台横の巾木が付いていない
・境界杭が入っていない
などなど、
指摘・確認事項が28項目挙がります。

すると、ハウスメーカー担当者から、
「事前にしっかりチェックしたつもりだったんですが・・・・
いい勉強になりました!!!」


内覧業者で一番大事なことは、”不具合の発見力と誠意”です。

建築士や施工管理技士の資格を持っていれば出来る商売でもありません。

これほど指摘が多く挙がるようでは、
自分がやってみて、
”いい商売”と言える内覧業者になるまでには、まだまだ・・・かも。

2010年07月14日

内覧会同行ブログ 【半地下構造の防水納まり】

【347時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一見、
道路側から見ると3階建ての木造住宅。

でも、建物の反対側から見ると、
1階部分が半分ほど地中に埋まっており、
建築基準法上は、地下1階、地上2階建ての木造住宅です。

こんな時の設計は、
基礎コンクリートの立ち上がり壁を高くし土圧に耐えるようにしています。

で、
防水はどうなっているのかなあー?

と、内覧会検査の為に
事前に送付されてきた図面の矩計図(断面詳細図)を確認します。

床コンクリート(耐圧版)と基礎立ち上がりコンクリートの間には、
”止水板”

基礎立ち上がりコンクリートの外周部には、
”外防水(塗布)”

と明記されており、

この設計者、
防水の基本が解っているうー!!!
と安心します。

内覧会検査も終盤、
建物外周廻りの検査です。

まだまだ、外構工事は未済の状況なのですが、
玄関前のグレーチング内に見える基礎立ち上がり部分は、
どう見てもコンクリート打ち放し。

あれっ、外防水はしていないの?

今度は場所を変え、
建物際の土を掘り起こして半地下外周壁面を確認します。
すると、
どう見てもコンクリート打ち放し。

間違いなく、外防水はされていない!

売主施工担当者に、

「矩計図では、外周基礎立ち上がり部分に、
 ”外防水(塗布)”と記載がありますが、
 外防水がされていないように見えますね。」

「”内防水”に変更しています。」

「そうなんですかあーーー。
 防水は水の入る側で行う外防水の方が良いと思いますが、
 内防水にした理由は何でしょうか?」

「施工上の理由です。」

「内防水の方が施工しやすかったということですね。」

「・・・・・」

「床コンクリートと基礎立ち上がりコンクリートの打ち継ぎ部分には
 止水板は入れてあるんですか?」

「いえ、内側の入隅部分に防水材を詰めています。」

「そうなんですかあーーー。」


どうやら最悪に事態である防水施工の忘れではなかったようです。

しかし、この住宅は床下がなくネダフォーム敷きの納まりで、
従って床点検口もないので
内防水が確実に行われているという確認ができません。

で、間違いなく内防水がされているのであれば、
防水業者から保証書が出るはず!

「防水保証は出るのでしょうね。」

「ハイ、10年保証が出ます。」


漏水は結果論。

内防水でも漏水しなければ良いのですが・・・・
個人的には(設計者も?)、
外防水が絶対に良いと思っています。

床下が無く、点検口が無いのも気になります・・・・
万が一、漏水した場合、
いつになったら気が付くのか解りません。

2010年07月07日

内覧会同行ブログ 【『チッ、』舌打ちが恐い。。。】

【345時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

「私たちが何か指摘を挙げる度に、
 売主の立会い者が、
 『チッ、』と舌打ちし、
 『この程度のキズは普通ですよ!』なんて言うんです。
 途中から恐くなって指摘することができなくなりました。。。。」

「そんな感じの人でしたねえー。。。」

「それにしても、出口さんの指摘説明は上手かったですよね!」

「話し方も色々と考えますので。。。。」

「内覧会の同行をお願いして本当によかったです!」


これは一戸建て住宅の内覧会を終了し、
最寄駅まで送ってもらう帰り道、
車中の会話です。


時を内覧会スタート時に戻します。

お部屋に入り、
私の検査の進め方を説明します。

ご依頼者は真剣に聞く一方、
売主の立会い者は、そっぽを向きながらまともに私の話なんか聞いていません。

今回の内覧会検査は要注意だぞ!!!

と警報が鳴り響きます。


で、内覧会検査をスタート。

検査を進めているとやはりいくつかの指摘が挙がります。
でも、途中、ご依頼者の検査の様子を伺うと、
ほとんど指摘が挙がっていない様子。
指摘を示す付箋もほとんど貼られていません。

1時間30分ほど経つと、
どうやら、
売主による住設機器の説明、ご依頼者の検査は終了し、
売主立会い者は、
『まだ、終わらないの!』といったような視線を向けます。

その視線を感じ取って、
「あと30分くらいで終わりますから。」
と聞かれもしない返事をします。

そして私の検査も終了。

ここで、
指摘事項説明の順序や話し方の戦略を立てます。

先ずは、言い逃れの出来ない手直しが簡単な指摘から。

「シューズインクローゼットのアルミサッシのビスが3個も抜けていますね!」

「えっ!これはビスを入れます。。。」

と苦笑いしながらその部分に付箋を貼ります。

次に、
「洋室のアルミサッシのビスも抜けていますよ!」

「こちらにもビスを入れます。」

次に、
「ロフトにある2本の化粧束柱の片方には廻り縁がついていますが、
 もう片方には廻り縁が付いていませんね。」

「束柱には廻り縁を付けません。
 廻り縁が付いている方は、もともと壁だった設計を変更したもので、
 壁だったから付いているんです。」

と予想もしていなかった回答です。
でも、意味が解らない。
単純に廻り縁の付け忘れと思っていたのですが、
設計変更が理由?

「でも、最終形が同じ化粧束柱なんだから左右で同じ仕上げにするべきでしょ!」

「・・・・、解りました。廻り縁くらいだったら取り付けますよ。」

次にロフトの壁にある点検口を開け、

「屋根裏に面するロフトの壁に断熱材のグラスウールが貼られていませんね!」

「そこの壁も設計変更になっている箇所です。
 その他の壁にはグラスウールが貼られていますよ!」

これまた予想もしていなかった回答です。
でも、意味が解らない。
位置が設計変更された壁にだって断熱は必要でしょ!

この売主立会い者は本当に技術屋さんなのだろうか?
で、断熱のそもそも論がら説明です。

「設計変更のない方の壁にグラスウールが貼られている目的は、
 屋根裏に対する断熱ですよね。」

「ハイ、そうです。。。」

「設計変更された方の壁だって、
 屋根裏に面するのであれば断熱が必要ですよね!」

「でも、設計変更にそんなことは記載されていません。」

「屋根裏に対する断熱の意味を考えれば解ることだと思いますが。。。
 現況、断熱のある壁とない壁が混在することに矛盾を感じませんか?」

「・・・・・、解りました。グラスウールを貼ります。」

その後、
木製建具の面材がめくれているような指摘、
壁クロスのキズ、
床見切りのキズ、
と、大きな指摘から小さい指摘といった順序で説明していきます。

そして、これら全ての指摘を手直ししてもらえるとのこと。

戦略成功!!!

でも、本当に気を使って疲れました。


2010年06月28日

内覧会同行ブログ 【内覧会弁護士同行】

【343時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て注文住宅の内覧会同行検査をスタートしようとすると、

2名の弁護士が登場です。

工事途中のトラブルで、
内覧会同行検査のご依頼者が弁護士の同行も依頼していたのです。

先ずは年配弁護士から名刺交換。

「検査で何かありましたら教えてください。」
「ハイ、解りました。」

次に若手弁護士と名刺交換。

「検査のお時間はどれくらいかかるのでしょうか?」
「3時間前後だと思います。」

そして二人揃って、
「3時間ですかあーーーー。」

事前にご依頼者から、
外構回りの埋め戻しの件で、
注文住宅メーカーとトラブルになっているとは聞いていたのですが、
詳細についてはイマイチ把握できていませんでした。

ということで、
トラブルの件は弁護士さん達に任せ、
とりあえず私の方は内覧会検査を進めます。

しばらくすると、
この2名の弁護士さん達が入れ替わり立ち替わり、
私の内覧会検査の状況を見に来ます。

しかし私が黙々と検査を進めているからでしょうか(?)、

声もかけずにウロウロ、ウロウロ。

そして5分も経つと手持無沙汰になって退出していきます。

そんなことが数回。。。

で、こちらはほぼ予定通りの時間で内覧会検査終了。

でも、弁護士さん達の姿は見当たりません。
どうやら、しびれを切らして帰った模様。
今日の私の内覧会検査の指摘も合わせて後日打ち合わせするのだろう。

私も後日の相談に対処するため、
トラブルの詳細を確認します。

「どういったトラブルですか?」
とご依頼者に尋ねると、

外構工事は別な業者に発注すると言っていたにも関わらず、
乗り入れ道路(今回の敷地)のコンクリート舗装を幅50cm程度を壊し、
そのまま復旧もしないため、
外構業者の車の出入りに支障をきたすとのこと。

注文住宅メーカーの言い分としては、
新築した家から公道まで水道、ガスの引き込みの為に
コンクリート舗装を壊したとのこのこと。

「外構は別途なんだから、
 コンクリート舗装を壊すんだったら前もって言ってほしかったし、
 復旧するのが当たり前じゃないですか!」
と、ご依頼者。

「水道を引き込むためにはコンクリート舗装を壊さなければ出来ません。
 復旧するにはお金がかかります。
 上司にお伺いを立て了解をもらわないと私どもとしては対応できないんです!」
と、注文住宅メーカーの営業マン。
後ろでは施工担当者が沈黙です。

こんなやり取りをすること数分。。。

この営業マンの言っていることも正論ではある。
きっと生真面目な人なのだろう。。。。

で、私から、

「外構業者の車が入れるようにコンクリート打設をしたってたかが知れた費用ですよね。
 コンクリートやメッシュ筋の材料費、労務費を考え合わせたって数万円。
 現場裁量でお互い話し合いすれば済むことと思いますが・・・」

もし私が彼の上司だったら、
 『そんな程度のことは現場で何とかせい!!!』
と叱り飛ばすかもしれません。


後日、ご依頼者よりのメールです。

「結局、注文住宅メーカーの方で復旧してもらうことになりました!」

弁護士さん達、
出る幕を無くしてゴメンナサイ。。。

そしてこんなアドバイスをしたからといって、
弁護士法違反で訴えるなんて言わないでくださいね!

2010年06月19日

内覧会同行ブログ 【時間がない!?】

【341時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査のご依頼があると、

「”売主”に
 第三者の内覧会同行検査立会いの申し入れをお願いします。
 検査時間は平均3時間前後です。」
と一言添えます。

それは、トラブルを避けるためでもあります。。。

内覧会当日、
一戸建て住宅の玄関先で、
売主の若手立会い者とご挨拶。

「今日、内覧会検査立会いをさせていただきますアーキスケット出口です。
 よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

で、早速内覧会検査スタートです。

検査を進めること約30分、
今いる売主立会い者の上司と思しき人がお部屋の中へ。

「今日検査立会いをさせていただきますアーキスケット出口です。
 よろしくお願いします。」

「〇〇です。・・・・ヨロシク。」

引き続き黙々と検査を進めます。

途中、ご依頼者から、
「あとどのくらいで検査が終わりますかあー?」
と声がかかります。

「あと20分くらいです。」

お部屋の仕上がり具合はそれほど悪くはない。
指摘・確認事項として計16項目、1時間30分ほどで検査終了です。

その後、指摘・確認事項を一つ一つ説明していきます。

2階の12項目、説明完了!(約15分)
1階の2項目、説明完了!(約5分)

と、その時です。

ご依頼者に向かって、
「検査にこんな時間がかかるんだったら事前に伝えておいてくださいよ!(怒)」

「売主の△△さんに伝えておきましたよ。」

「私は聞いていませんよ!(怒)」

「△△さんには伝えておいてくださいと話しをしてあります!」

「何で、直接私に伝えてくれなかったんですか!
 これまで、そんなお付き合いをしていないでしょっ!(怒)」

「いや、そんなお付き合いをしているんじゃないですか!
 今日の検査中だって迷惑そうな態度だし、
 嫁さんだって、『〇〇さん、何かの都合で時間がないんじゃないの?』
 と気をつかっているぐらいですよ!」

「そうですよ!こっちの都合もあるんですよ!、時間がないんですよ!」

これ以外にも、
過去の憤まん両者爆発!!!

売主若手立会い者はただただ沈黙。。。。

5分経っても、この言い合い終わりそうもありません。

ここで私から、

「〇〇さん、私の指摘事項の説明は残り2項目、
 あと2、3分で終わるんですよ!
 時間がないんですよね!
 だったら続けましょうよ!」

「ブツブツ、ブツブツ、ブツブツ、ブツブツ・・・(怒)」

「もう、いいでしょっ!続けましょっ!」

「時間がないんで、先に帰ります!(怒)」

指摘説明の後、

「出口さんに不愉快な思いをさせて申し訳ありませんでした。」

「大丈夫ですよ。慣れてますから。
 でもハウスメーカー内で伝達が悪いですね。」

「〇〇さんは仲介業者です。。。」

「えっ!!!、仲介業者なんですか???
 図面に記載してある煙感知器が無いことを指摘した時なんか、
 『うちの仕様では付けないんでいいんだ!』
 なんて言い訳するんで、
 てっきり、売主の人かと思いました。」


内覧会終了間際の、
仲介業者のあの一言がなければ、

みんな不愉快な気持ちにならなくて済んだのに。。。

今回の件で、
”売主および仲介業者”に
 第三者の内覧会検査立会いの申し入れをお願いします。
 検査時間は平均3時間前後です。」
と一言添えるように手直ししました。


2010年06月07日

内覧会同行ブログ 【頭が下がります。。。。。。】

【339時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

人もまばらなローカル電車に揺られながら
郊外の大規模一戸建て分譲住宅の内覧会同行検査に向かいます。

駅へ到着。
でも、駅前といってもお店すらない。。。

目的地までは徒歩22分。
でも、タクシーすらいない。。。

仕方なく検査道具の入ったキャリーバックを引っ張りながら
徒歩で現地に向かいます。

現地へ到着すると、
遠くの方で住宅街の道路掃除をしている年配の人。

でも清掃員ではありません。
見覚えのある施工会社のユニホームを着ているのです。

その方が私に気が付き、こちらへやって来ます。

どこかで見覚えのある顔。。。

でも、念のため名刺交換を行います。

〇〇建設株式会社
住宅事業部 建築部 所長 〇〇〇〇

「どこかでお目にかかったことがありますよね!
 確か、〇〇方面の住宅の外壁のひび割れ調査でお伺いした時だったでしょうか?」

「出口さんには、△△方面の住宅の漏水調査でお目にかかったことがあります。」

「今日は内覧会検査ですのでよろしくお願いいたします。」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
と丁寧に頭を下げてくれます。

そんな会話をしていると、
内覧会同行のご依頼者家族が到着です。
で、早速内覧会検査スタート。


一見、非常に丁寧に造られているお部屋。
でも、細かく見ていくと、
やはり指摘事項が見つかります。

「洋室のアルミサッシ枠にビス抜けがありますね。」

「スイマセン。」

「ウォークインクローゼットのフローリングワックスに足跡ムラが3つありますね。」

「スイマセン。。」

「リビングの木製建具のキズ補修が色が違っているし雑ですね。」

「スイマセン。。。」

「洗面室の床CFシートのあちらこちらに浮きやカッター切断跡がありますね。」

「スイマセン。。。。」

「玄関ポーチの床タイルに浮きがありますね。」

「スイマセン。。。。。」

などなど、一通りの指摘説明を終えてからご依頼者から一言。

「このフローリングのキズ補修も悪いですね。」

トドメの指摘事項に対し施工会社の立会いから一言。

「ご指摘をひとつひとつお伺いする度に、
 だんだん、頭が深く下っていきます。。。。。。」

この冗談に対し、皆で ”クスッ(笑)”

最後に、内覧会同行のご依頼者に対し私から一言。

「この住宅では、今のところ大きな指摘事項は無いようです。
 ご入居でもご相談を承っていますので、
 今後、外壁モルタルのひび割れや漏水などといった欠陥が出ましたら、
 お気軽にご連絡ください。」

この密かな皮肉に対し、施工会社立会い者も ”クスッ(笑)”

2010年05月30日

内覧会同行ブログ 【ガラスの汚れを落とせますか?】

【337時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

木造3階建て住宅の内覧会同行。
3階の洋室から内覧会同行検査スタートです。

部屋には幅1.6m、高さ1.3mの大きなFIXガラス窓。

周りには高い建物もなく、
3階といっても、
意外と周りの景観が楽しめる開放的なお部屋です。

でも、このFIXガラス窓に泥が付いているのがちょっと残念!

足場を解体している時にでも付いてしまったのだろう。。。

本日の指摘NO1.です。


ひととおりの検査を終了し、
私の指摘事項をひとつひとつ説明です。

「NO1.付箋がついているのでご依頼者の方からも指摘があったと思いますが、
 洋室のFIXガラスが泥で汚れていますね。」

「ハイ、指摘が挙がっています。クリーニングします。」

「ここは3階。ガラスはFIX窓。
 どうやってクリーニングするんですか?」

ここで初めてご依頼者も問題点に気付きます。。。

「えええー??? どうやってクリーニングするんですか?」

「・・・・、道路から高圧洗浄機でクリーニングします。。。」

「本当にそんなことができると思っていますか?」

「・・・・・」

「そもそも、なんで3階の窓をFIXガラスにしたんでしょうか?」

「非常用進入口だからです。」

「引き違いサッシではダメだったのでしょうか?」

「非常用進入口は幅75cm以上、高さ120cm以上必要であり、
 引き違いサッシでは確保できませんでした。」

「確かに寸法的には厳しいですね。でも、その他の方法を考えられたんじゃないですか。」

「・・・かもしれません。でも設計図どおりですから。」

「設計者のガラスクリーニングに対する配慮不足ということになりますね。」

「・・・・・」

「先ずはご自身で、FIXガラスの泥汚れを高圧洗浄機でクリーニングしてみてください。」

「・・・・・」

「いずれにせよ、素人のご依頼者には出来ませんよね。
 対策を検討していただけますか?」

「検討します。。。」


内覧会の検査では、

”今更、どうしようもない”

といったことを発見するケースが多々あります。
その中には、

”設計者の知識不足、経験不足、配慮不足”

が原因であることも少なくありません。

設計者には、
どんな質問を受けても、納得いく回答ができるような設計をしてもらいたいものです。

住宅購入者は、
設計者や施工会社を信頼して購入するしかないんですから。。。


2010年05月10日

内覧会同行ブログ 【植栽越境の真意は?】

【332時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

ここは東京都内。
狭い土地に建つ一戸建て住宅です。

内覧会同行検査で、
2階北側洋室のくもりガラス(型板ガラス)の引き違い窓を開けると、
2mほど離れてお隣さんのバルコニー。

パジャマや下着などの洗濯物が目に飛び込んできます。

窓周りの検査を進めていると、

お隣の家の中で人影が動く気配を感じます。。。

ちらっと、そちらの方に目をやると、

何やら洗濯物の隙間から視線を感じます。。。


早々に窓周りの検査を済ませ、
今度は階段室の検査です。

そこには透明ガラスの縦すべり出し窓があるのですが、
お隣さんの植栽の枝が越境しており、
窓の開閉を邪魔しています。


内覧会検査に立ち会っている売主担当者に、

「お隣の植栽が越境していて窓を開けられませんね。」

「そうなんです。工事も大変でした!」

「そんなことを聞いているのではありません。
 植栽の越境をどうするんですか?」

「越境している植栽を勝手に切ってはいけないんです。」


民法上、
『隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、
 その竹木の所有者に、その枝を切断させることができる。』
となっています。

逆に言えば、
『越境している枝を勝手に切断してはいけない。』
ということです。


「これまでの間、お隣さんに枝の切断をお願いしていないんですか?」

「何度かお願いはしているんですが・・・・」

「それでも対応してもらえなかったんですね。」

「ハイ、お隣さんからすると、
 バルコニーの目の前に建物ができることを良く思っていないみたいなんです。」

確かに、お隣さんからすれば、

”建設反対!!!”

なのかもしれません。

でも、そういったことを含め、
うまく協議をしておくことが売主の責務です。

「引渡しまで2週間ありますよね。再度、お話会いをしてください!」

「ハイ、なんとかお願いをしてみます。。。」


と、約束は取り付けたものの、

ご依頼者。
「これから先何十年も、お隣さんとご近所付き合いしないといけないのに。。。。」

2010年04月21日

内覧会同行ブログ 【設計図と見比べると・・・】

【328時限目】                          内覧会同行者 アーキスケット 出口

一戸建て住宅を購入したとき、
素人に解りやすい、
配置図、平面図、立面図、断面図、矩計図、仕上げ表は渡されても、
構造図は渡されないケースが多くあります。

どうせ素人には構造図は理解できないから?

万が一、構造的な瑕疵が発見されたらマズイから?

どんな理由か解りませんが、
一戸建て住宅を購入されたら、
構造図も入手されることをお勧めします。


今回の一戸建て住宅内覧会では、
ご依頼者から事前に構造図も送付されてきます。

基礎図、各階の床伏図、軸組図・・・

さて、内覧会同行当日、
現地に赴くと、

設計事務所の課長さん、
設計事務所の担当者さん、
売主営業担当者さん、
売主施工担当者さん、
仲介業者さんが、
勢ぞろいでお出迎えです。

「今日は、よろしくお願いします!」

と、お互いが挨拶を交わし内覧会検査スタートです。

一見、お部屋の仕上げは丁寧に施工されているのが感じ取れます。


しかし・・・・

物入れ内の壁・天井仕上げが化粧ボードのはずがクロス貼り。
洗面室にタオル掛けがあるはずなのに取り付いていない。
煙感知器が図面の位置と異なり設置基準を満たしていない位置にある。
外構ポーチ周りで土間コンクリートのはずが砂利敷きになっている。
駐車スペースの土間コンクリートと砂利敷きの見切りとしてあるはずの縁石が無い。

設計図面と見比べなければ解らない指摘が挙がります。


さらに・・・・

せっかく、構造図を送付していただいたのだからと解る範囲でチェックしよう!
と、床伏図を確認しながらお部屋をチェック。

床伏図には、
▲、△、〇、◎など壁倍率を示した耐力壁のマークが記載されています。
そして補足欄には、
『石膏ボードはビス間隔四周@15cm』との記載。

一戸建て木造住宅では、
壁量計算をするうえで壁倍率といった割増しをするために、
面材の仕様やビス留めなどの規定を守らなければならないのです。


一通りの内覧会同行検査終了後、
指摘事項の説明です。

「この壁は耐力壁ですよね!」

「そうですね。。。」と、設計者。

で、内覧会同行検査七つ道具を入れてある袋から、
おもむろに、
ホワイトボードでよく使われるマグネットをいくつか取り出します。

そして、壁にマグネットを這わせていきます。
すると、ビスがあるところではピタッとマグネットが貼りつくのです。

設計事務所の担当者さんはマジックでも見ているかのように目を丸くし、
その行動を眺めています。

そのマグネットを5つほど貼りつけたところで、
スケールでその間隔を確認。

「ビス間隔が20cmになっていますね。」

「・・・・・」

「構造図ではビス間隔は15cmとなっていますよね。」

「・・・・・ハイ。。。。」

「手直しよろしくお願いします!」


後日、設計事務所の担当者さんからのメールです。
そこには、

・壁クロスを剥がしている写真
・ビスを打ち増ししている写真
・クロスを貼り直した写真

が添付されていました。

2010年03月29日

内覧会同行ブログ 【桜(?)満開!】

【323時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者とともに目的の一戸建て住宅に到着。

お部屋に入ると、
部屋中に、
付箋替わりにピンク色のマスキングテープが
あちらこちらに貼られています。

ざっと、100枚は貼られているだろうか・・・・

まるで、桜の花が咲いているようです。


このマスキングテープが貼られている箇所は、
社内検査として、
現場担当者が前もって指摘箇所に貼っているものです。

でも、本来は、
内覧会までに手直しが完了されているべきものです。

もしかして、
内覧会に第三者の専門家が検査に来ると聞いて、
あわてて、社内検査をしたのかも?

このマスキングテープが貼られているいくつかの箇所を確認すると、
ほんとに細かいキズや汚れまで指摘をあげています。

しかし、ここまで細かい指摘を挙げていると、
誠意すら感じられてしまいます。

「細かいところまでチェックしていますね!」
と、施工担当者に声をかけると、

嬉しそうに、「ハイ!」


「ところで、今、マスキングテープを貼っている指摘事項は、
 社内検査のシートに書いてありますよね!」

「ハイ、記載しています!」

「社内検査シートのコピーをもらえますか?」

「社内検査シートは社内資料なのでお渡しできないことになっています。」

「すると、後日ご依頼者は、これらの手直しをどうやって確認したら良いのですか?」

「・・・・・」

「これだけの数の指摘事項を、私の方の検査では記載しませんよ。」

「そうですよね。。。」

「では、そちらで用意している今日の内覧会検査のシートに全て書き入れてください。」

「そうします。。。」


で、内覧会検査スタート。

ご依頼者とともに検査を進める施工担当者は、
ご依頼者の指摘箇所に、
新たなピンク色のマスキングテープを貼っていきます。

そして最後に私の指摘箇所に、
新たなピンク色のマスキングテープを貼っていきます。

これで、
桜(?)満開!

これらの全ての桜(?)を
内覧会検査シートに書き写すのも大変だったでしょう。。。

でも本当に大変なのはこれから。
引き渡しまでには全てを葉桜にしなくてはなりません。

こればかりは、
花の命が短いことを祈ります。

 


2010年03月16日

内覧会同行ブログ 【あなたと私は無関係】

【320時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回の内覧会同行は一戸建て住宅。
あまり名の知られていないハウスメーカーが売主です。

ご依頼者と仲介業者とお部屋に入りしばらくすると、
売主担当者が現れます。

年齢は50代後半といったところでしょうか?
上下黒の服を身にまとい、

なんだか恐そう。。。

で、挨拶も無く内覧会がスタートされようとしています。

「あのー・・・、検査を始める前に私から検査の進め方を説明したいんですけど。。。」

「あんた、だーれ?」
と、売主担当者。

「私たちがお願いしました内覧業者さんです。」

やっぱり、事前に伝えていなかったんだ。。。

マンションなんかですと、
内覧業者が立ち会うのも一般的になってきてトラブルはありませんが、
一戸建て住宅で、特に小さなハウスメーカーの場合、
まだまだ、内覧業者といったものが知れ渡っていません。

内覧会当日の売主や仲介業者の時間的都合などもあり、
内覧会同行のご依頼者には、
事前に第三者による検査を伝えてもらうようお願いしています。

しかし、今回は、
仲介業者には連絡したものの、
売主担当者には伝わっていなかったようです。


「あっ、そうなんだ。」

「少しお時間を頂戴して検査の進め方を説明させていただきます!」

で、
・検査の順序
・検査の時間の目安
・検査の内容
などを説明したのち、

「最後に、私の方の検査でプラスアルファの指摘事項が出てくるかと思います。
 それらについては、検査終了後にひとつひとつその場所に行って、
 どんな指摘をあげさせていただいたかをご説明いたします。

 その時お手数ですが、
 売主担当者さんの方で用意している指摘事項記載表に追記してください。」

と、お願いします。
すると、

「あなたと私は無関係でしょっ!!!
 なんで、あなたの指摘事項を聞かなきゃならないんだ?」
と、ものすごく恐い形相です。

ここでご依頼者、
「私たちは専門家ではないので解らないことも多いので検査を依頼しています!
 仲介業者の方には事前に連絡しています!」
と、フォローしてくれます。

仲介業者はというと、
申し訳なさそうにこのやり取りを聞いているだけ。。。

「だったら、内覧業者さんの指摘事項を購入者に伝えてもらって、
 その後、購入者から言われれば直しますよ!」

と、まるで、だだっ子の様です。

「解りました。私の指摘はご依頼者に伝えます。」

私も百戦錬磨。

”こんな人もいるんだよなあー。。。”

くらいにしか思わず、ただただ冷静に対応です。

ご依頼者も、
「私たちもそれで結構です!」


で、私は単独で内覧会検査スタート。

売主担当者は、
ご依頼者をキッチンに案内し、住設機器の説明に入ります。

見ると、先程まで、ものすごく恐い形相をしていた売主担当者が、

一転!満面の笑みをたたえながら説明開始です。

しかもバツが悪そうに。。。

だんだん時間が経過して、
自分の大人げない対応に気が付いたのでしょう。

そして、いつもの営業顔に。


検査終了後、
「では、私の指摘事項をご依頼者に説明しますので売主の方は待っててください。」

「いえいえ、一緒に聞きますよ!」

「そうですか。ではお願いします!」

で、私の指摘事項もちゃんと記載してくれて、
ちゃんと直していただけるそうです。


2010年02月01日

内覧会同行ブログ 【是正報告写真でプレッシャー】

【308時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行検査もいよいよ終盤。
玄関周りで図面とにらめっこしながら検査を進めます。

玄関には、
ご依頼者家族の靴が3足分、
売主と施工会社の立会い者の靴が2足分、
そして私の靴が1足分で、
玄関は靴でいっぱいになっています。

ちょっとこの玄関狭いかなぁー。。。。

と思いつつ図面を見ていると、
上り框の位置がズレていることが判明。

「上り框の位置が図面とは違いますね。」

「えっ!!! 私たちも一生懸命検査したつもりなんですが・・・・。
 ちょっと狭いなぁーとは思っていたんですが気付かないものですねぇー。。。」

「図面とは異なる位置なので手直ししてもらえますよね!」

すると施工会社の立会い者が、
「・・・・、この上り框の下は基礎があるので・・・・」

「でも、直してもらえるんですよね!」

「引き渡し日が・・・・」

「でも、直してくださいね!」

「ハイ。」


後日、内覧会同行ご依頼者からの電話相談です。

「引き渡しも近いし、ちゃんと手直しをしてもらえるものなんでしょうか?」

「手直し工事は、
 ・上り框、フローリング床の解体
 ・基礎の解体
 ・基礎の型枠、コンクリート打ち
 ・コンクリートが固まるまでの養生期間、型枠の解体
 ・床下地組、断熱材敷き込み
 ・上り框、フローリング貼り
 といった結構大変な作業になるはずです。」 

「そうなんですか。。。」

「見えなくなってしまう箇所なので、
 それぞれの手直し工程ごとに写真を撮っておいてもらう方が良いですよ!」

「解りました。頼んでおきます!」


1週間後の再内覧会、
いくつかの指摘項目の是正を確認したあと、
最後に問題の上り框の確認です。

見た目の出来栄えは、もう完璧!

その後、施工会社担当者が是正報告書を提出してくれます。

・基礎のコンクリート撤去後の写真・・・・丁寧に解体されている。
・基礎配筋はなし(無筋基礎)・・・・構造図で説明してくれます。
・コンクリートは早強コンクリート使用・・・・養生期間は1.5日を取ったとの説明。
・床組後の写真・・・・釘留め間隔も問題なし。

手直し工程写真付きの是正報告書も、もう完璧!

誠意ある対応に感謝です。
そして、内覧会同行のご依頼者も大満足!


「手直し工程ごとに是正写真を撮るとなると、
 プレッシャーがかかったんじゃないですか?」

と、若い施工会社の担当者に冗談半分尋ねてみると、

ちょっと苦笑いしながら、

「ハイ。」

2010年01月21日

内覧会同行ブログ 【コンクリートひび割れは何のせい?】

【305時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行。
お部屋の中の検査をひととおり終え、
次は外構検査です。

玄関の前には駐車スペース。
土間コンクリート刷毛引き仕上げの仕様です。

ひび割れは無いかと土間コンクリートを凝視していると、
やっぱりあった!
水道メータのボックス周りに45度角方向に走った小さなひび割れが。

メッシュ筋の敷き込みはちゃんとやったのだろうか?

敷いてあれば良いというものではないでしょう。。。
メッシュ筋敷き込みだってルールはあるのです。

「メッシュ筋の重ね代はどのくらい取ったんですか?」

「・・・・・」

「メッシュ筋の下にスペーサーは入れているんですか?」

「コンクリートを打つ時に手で持ち上げています。」

「誘発目地が入っていませんが、入れる仕様になっていないんですか?」

「設計図にはありません。」

「この水道メータ周りにひび割れが生じてますが、開口補強はしていないんですか?」

「・・・・・」

ただし、この開口補強については明確な仕様は見たことがありません。
でも、床配筋の開口補強要領を準用するべきなんだろうなぁー?。。。

駐車スペースの土間コンクリートに走ったひび割れ、
補修するとかえって目立ってしまうのが厄介者。

今回は、ひび割れの幅や長さが小さいため、
とりあえず、3か月、1年、2年点検時まで様子を見ることに。

ところがです・・・・

後日、内覧会ご依頼者よりの連絡です。

「再内覧会のときに駐車スペースのコンクリートを見たんですが、
 3mmくらいの大きなひび割れが出てきているんです。。。
 どうやら、他の住宅の工事のために、
 うちの駐車スペースに4t車の工事車両を駐車していたらしいんです。。。」

「で、直してくれるんですよね。」

「何か注入してコンクリートを固め、表面はモルタルというので補修すると言っています。」

「それでは、きっと補修跡が目立つでしょうね。」

「どうしたら良いんですか?」

「4tトラックと言えども、そう簡単にひび割れが生じるようではいけませんね。」
今の土間コンクリートを壊して造り変えてほしいと主張した方が良いですね。」

「ハイ、言ってみます。」

で、改めて後日連絡があります。

「やってくれるそうです!良かったです!」

「せっかくやり替えるんでしたら、
 ・砕石敷きは再度、転圧するように!
 ・メッシュ筋は、重ね代を10cm以上取るように!
 ・メッシュ筋の位置(高さ)は、スペーサーを配置して適切な位置になるように!
 ・誘発目地を配置するように!
 ・水道メーターボックス周りなんかは、開口補強するように!
 と、伝えてください。」

「ハイ、解りました!」

2010年01月18日

内覧会同行ブログ 【設計図は学生レベル】

【304時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

デザイナー系設計事務所が設計した6世帯からなるコーポラティブハウス。

構造は鉄筋コンクリート造3階建て、
各世帯がメゾネット形式であり、
複雑に世帯間が入り組んでいる設計です。

この構造体部分は
設計事務所一丸となって総合的に計画されたようですが、
各世帯のインフィル部分は
その設計事務所の各個人がそれぞれ担当し設計しています。

このうち、2世帯から
コーポラティブハウス内覧会同行のご依頼。

そして、事前に設計図などの資料が送付されてきます。

世帯A
『こんな設計図で建物が出来るのかなあー?』
というのが第一印象。

CADで描かれているものの、
スカスカ図面。。。

部屋名は全て記載されているものの、
寸法の記載はごくわずか。
1階と2階の全てで寸法記載が55箇所。
まだまだ、記載しなくてはならない寸法はその何倍もあるはずです。

その他の図面は存在しない。
なんとも稚拙。

まるで、建築学科に学ぶ劣等生の図面です。


世帯B
『もしかして、プレゼンテーション用の図面?』
というのが第一印象。

見栄えはよろしい。

写真がふんだんに採用され、
部屋の展開図などには、人の絵までがふんだんに記載されています。

納まり図もある程度記載されているのですが、
机上の絵空事。

まるで、建築学科に学ぶ優等生の図面です。

いずれにしても、
施工者は大変な思いでこのコーポラティブハウスを造っているんだろうなぁー。。。


そして、この2世帯分の内覧会当日です。

検査には各世帯ごとで、
設計担当者も立ち会ってくれます。
どちらとも予想どおり若い!!!

そして内覧会検査スタート。

いずれのお部屋でも、
指摘、確認事項がいっぱいいっぱい出てきます。

・最下階の土間コンクリート下には断熱材が入っていない。
・コンクリート打ち放しの壁仕上げ面に構造スリットが醜く露出。
・連装アルミサッシの結露水抜き穴からの出口が無い。
・バルコニー防水がドレーン金物に取り合っていない。

などなど、キズ・汚れ以外で100項目ほど。
やはり設計上の問題が出てきます。
中には、施工者の問題もありますが・・・・

これらの指摘を挙げると、

世帯Aの設計担当者は、
劣等生らしく、
指摘の意味を理解せずに、「問題でもあるんですか?」と的外れな言い訳。

世帯Bの設計担当者は、
優等生らしく、
指摘を謙虚に受け留め、「検討して対応します。」と模範解答。


やはり設計図で大切なのは寸法、仕様、納まりです!
建築は経験工学とも言われます。
この若手設計担当者にとって良い経験であったと思ってもらいたい。

内覧会終了後、
多くの大学の講師などを務める設計事務所の代表者から、
『今日は本当に勉強になりました。』

10時にスタートした内覧会検査は、今、夜の7時30分です。
お部屋を出ると、
お隣の世帯Cの奥さんが、
世帯Bの奥さんが持っていた設計図を見て、

『Bさんのところは、そんなに図面が多くあったんですか?
 うちの設計図は、そんなに多くはありませんでしたよ!』

どうやら、Cさんのところは、
建築学科に学ぶ劣等生の図面だったようです。

2010年01月08日

内覧会同行ブログ 【トップライトは漏水多発地帯】

【302時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回の内覧会同行は、
外壁がサイディング、屋根ガルバリウム鋼板葺きの3階建て戸建て住宅です。

2階のリビングは解放感あふれるくつろぎスペース。
天井は一部斜め屋根になっており、
そこに設置されたトップライトから燦々と光が差しこんでいます。

眩しさに少し目を細めながら、
トップライトを眺めていると、
その枠周りの塗装されたボードにシミらしきものが・・・

「トップライト枠周りから漏水しているように見えますね。」

「うーーん?・・・・そうかもしれませんね。。。」

「今まで気が付かなかったんですか?」

「このところ晴れの日が続いていましたから・・・・」

「昨日の雨で漏水したのかもしれませんね。。。」

で、施工会社の立会い者と、
バルコニーの手摺を乗り越え、
屋根伝いにトップライトのあるところまで確認をしに行きます。

トップライト枠周りは、
ガルバリウム鋼板との隙間が2cm程度あります。

懐中電灯を取り出し、その隙間から奥のほうを覗き込むと、
四方とも防水テープが貼られているのが見えます。
しかし、四隅では、
トップライトのフランジがパックリと口が開いているのが丸見えです。

これじゃー漏水するのも当たり前だよなぁー。。。。

しかも、トップライトの形状として、
立ち上がり部分が低く、
屋根下地であるルーフィングの立ち上がりが少なすぎる。
また、トップライト専用の水切り鋼板もコストダウンのためか取り付いていない。

トップライト周りが漏水多発地帯になっているのは、
ルーフィングとトップライト枠が取り合う部分の防水処理に
欠陥がある場合がほとんどなのです。

トップライト周りではルーフィングを切断し、
四方を折り曲げ、立ち上げるため、
四隅にルーフィングのジョイントができ、隙間が生じます。


この部分をいかに丁寧に防水テープやシーリングで防水処理をするかが勝負!

でも、本当はこういった劣化の早い防水材だけに頼るのではなく、

水切り鋼板などといった半永久的な防水納まりを併用するのが理想!


「で、この漏水対策としてどのように防水手直しをしますか?」

「・・・・・、どのようにしたら良いでしょうか?」

「ガルバリウム鋼板屋根をめくって・・・・
 ルーフィングをめくって・・・・
 立ち上がりの大きいトップライト形状に造り替えて・・・・
 専用の水切り鋼板を取り付けて・・・・
 結局、最初からやり直すのが良いんじゃないですか?」

私が漏水保証をするわけでもないので、
先ずは理想的な手直し方法の提案です。

「えっ?・・・・そこまでは出来ません。。。」

「だったら、売主として改善方法を考え手直しするべきですよ。」

「トップライトの四隅のフランジの隙間をシーリングするだけじゃだめでしょうか?」

解ってないなぁー。。。

質問をするな!

10年間の漏水保証をするのは売主ですよ!

で、結局、
・トップライト四隅のフランジ隙間のシーリング
・トップライト枠とガルバリウム鋼板の取り合い全てのシーリング
・散水試験で漏水の無いことを確認

今後、半永久的に
トップライト周りからポタポタと雨水が差しこまないことを祈ります。


2010年01月05日

内覧会同行ブログ 【クレセントに手が届かない】

【301時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回の内覧会同行は、
RC造の本格的注文住宅です。

設計と施工が分離発注されており、
コンクリート打ち放しが多用されていたり、
本格的フローリングの採用などなど、
デザインに凝った注文住宅です。

リビングダイニングに入ると、
南側の壁際には特注のキッチンが配置され、
その上部から天井にかけて
連装の腰窓が取り付いています。

窓を開けてみようとクレセントに手を伸ばしますがギリギリ届かない。。。

クレセント(フック状の錠)の高さは1.9mほどなのですが、
手前に幅70cmほどのキッチンがあるので手が届かないのです。

キッチンの天板に登ってみようかなとも思いましたが、
ステンレス製の天板を凹ませてはいけないと思いとどまります。

よくよく見ると、
キッチン天板の端っこのほうに、”登らないで下さい!”の張り紙表示。

これでは、踏み台がないとクレセントを開けられないよなぁー。。。

検査時はともかくとしても、
日々の生活で窓を開け閉めするのにも大変だ!

何で、クレセントの取付高さを手の届く位置にしなかったのだろう?

内覧会同行ご依頼者の奥さんから、

「私も工事途中で気がつきました。
 改善の要求をしても、毎回毎回、回答があやふやで一向に話が進展しないんです。。。」

で、施工会社の立会い者に設計図を見せてもらいます。

さすが注文住宅だけあって(?)、
設計図に建具表姿図が記載されています。
しかし、クレセントの高さまでは記載がありません。

「クレセント取付高さは全てサッシ高さのど真ん中になってますね。
 どのような理由で決めたんでしょうか?」

「サッシメーカーで作成した施工図を設計者に承認してもらっています。」

「サッシメーカーにクレセントの取付高さの指示はしていないのですか?」

「・・・・・」

サッシメーカーでは、
窓下にキッチンが配置されることなんて解りません。
そして、指示がなければ、
クレセントの高さを標準的な高さで取付けるような施工図になってしまいます。

では、この問題の責任は設計者? それとも施工会社?

設計者からすれば、
「そんなことくらい、施工会社の方でやってよ!」

施工会社からすれば、
「設計図で細かく指示してくれなきゃわかんないよ!」

私からすれば、どっちもどっち!
両者とも、注文住宅発注者への配慮があれば気付くはず!

たまたま、キッチンとの関係に気がつかなかった?

・・・でもないんです。

実は、キッチンとは関係なく取り付いている腰窓でもクレセントに手が届かず、
リビングダイニングにあるサッシは全滅なのです。

それでもプロか!?
と言いたくなります。

で、結局、サッシ造り直し。

話が進展しなかったクレセントの高さ問題、
この注文住宅内覧会で進展です!!!


2009年12月23日

内覧会同行ブログ 【サイディング検査は梯子で?】

【298時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

住宅内覧会お申込みメールのコメント欄です。

「サイディングが雑につけられており、購入後、欠陥等が出ないか心配です。
 住宅メーカー担当者は、
 私が指摘した欠陥については全面的に認めており、
 改善すると言ってくれています。
 内覧会当日は、
 住宅メーカーの担当者、仲介業者、サイディング業者も来てもらいますので、
 欠陥が見つかれば、どんどん指摘してほしいです。」

で、住宅内覧会当日、
ご依頼者の親子3人と駅で待ち合わせをし現地に向かいます。

すると、
住宅メーカー3名、仲介業者1名、サイディング業者1名がお出迎え。

一通りの挨拶を済ませご依頼者に尋ねます。
「サイディングで雑なところとして気付いたところは何処でしょうか?」

「このポーチ周りで、サイディングを留めてある釘周りに欠けがいくつもあります。」

サイディングの取り付け方法として、
・釘留めする方法
・金物に引っ掛ける方法
とがあります。

釘留めの場合、
よく釘周りのサイディングが欠けていることを見かけます。

「この欠けの大きいのは補修材で穴埋めし塗装のタッチアップをしてください。」

「ハイ、解りました。」

引き続き、全員揃ってぞろぞろと、建物外周をぐるっと一周。
他に釘周りの欠けなどの欠陥が無いかを18個の目で確認します。

釘周りの欠けが2、3か所発見されるものの、
大きな割れや欠けなどは見られません。

「これもタッチアップで補修してください。」

「ハイ、解りました。では・・・・」

と、おもむろに4m梯子が用意されます。

もしかして、
梯子に登って2階外壁全てを確認しろとでも言うのだろうか?
これは、住宅メーカーとしての誠意?
それとも、内覧会同行ご依頼者の指示?

「梯子に登りながら2階外壁全ての検査はできないですよ!」

「しないのですか?」

「そう言う住宅メーカーさんとしては事前に梯子で検査したんですか?」

「・・・・・」

外装の検査は、
施工途中の外部足場を解体する前に行うものです。

ピンポイントの検査ならともかく、
梯子を使って外壁全面の検査なんて危険極まりありません。

2階の外壁については、
窓から覗ける範囲で検査を行っていることを内覧会同行のご依頼者にも説明し、
やっと、通常の内覧会の検査に入ります。


「内覧業者さんの検査はどのくらいかかりますか?」

「平均的には2時間30分程度でしょう。」

「では、サイディング業者の方は帰しても良いですか?」

「良いですよ。
 でも、2階窓周りでサイディングの欠陥が発見されたら、
 指摘を挙げますので後日手直ししてください!」


住宅メーカーとして誠意を見せるのであれば最後までとも思います。
でも、職人さんの都合もあるでしょう。。。

売主側の立会い者のメンバーといい、
梯子の段取りといい、
誠意が非常に感じられた内覧会だった!・・・のでしょうか?

2009年12月16日

内覧会同行ブログ 【天井裏断熱は口頭確認 でも・・・】

【296時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て住宅内覧会同行。
検査終了後の住宅メーカー担当者への指摘説明です。

「キッチンの天井クロスに2本の筋が見えますね!」

「確かに照明器具のすぐ横で目立ちますね。。。」

「下地処理のパテが悪いんですね。」

「クロスを剥がして手直しします!」


「ところで、キッチンの上は2階部分が無く屋根ですが、
 断熱材は敷き込まれていますよね?」

天井裏は点検口が無ければ見ることが出来ないので、
口頭確認します。

「天井裏で断熱材を敷き込んでいます!」

「すると、斜め屋根なので他の部屋境いの天井裏の壁にも断熱材はあるんですよね?」

「ハイ、あります!」

この住宅メーカーの担当者、解っているうー!!!・・・・かな?

断熱材の基本は、お部屋をすっぽりと囲むことです。
ただし、サッシのガラス面や給排気口などの開口部分は除きます。

1階部分に斜め屋根がある場合、
他のお部屋の天井裏に寒いあるいは熱い空気が流れ込まないように、
天井裏の壁境い部分にも断熱材を入れ空気の流れを遮断することが基本です。


次はリビングダイニングで、
「この範囲(窓際)の2階はバルコニーなので、
 キッチンと同様に断熱材が敷き込まれていますよね?」

「ハイ、大丈夫です!」

で、ここからが本番!
次はユニットバスに行き、天井点検口を開け指摘説明です。

「このユニットバスの上も2階が無く斜め屋根になっていますが、
 天井裏に断熱材が敷き込まれていませんよ!」

「本当だ!忘れていますね!敷き込みます!」

次に、ユニットバスと他の部屋の天井裏の境い壁を指を差し、

「この部分にも断熱材は必要ですよね!」

「えっ???、この部分にも断熱材が必要なんですか?」

さっきは天井裏の断熱について
意味も解らず調子を合わせた回答をしただけなのか?

「そんなことを言うと、
 先ほどの説明のあったキッチンやリビングダイニングの天井裏の断熱にも 
 疑問を持ってしまいますよ!」

「・・・・、大丈夫だと思います。。。。」

「キッチンはクロスも剥がすことだし、
 ついでにボードを一部めくって
 確認会のときに確認できるようにしておいてください!」

「・・・・ハイ、解りました。。。」


内覧会のタイミングでは、
見られる範囲が限られるため検査の限界もあります。

見えないところは口頭確認を行い、
矛盾点が生じたら順序立てて追及していくというのも
一つの内覧会検査の”高等”テクニックです。

2009年12月10日

内覧会同行ブログ 【煙感知器は目立ない場所に!】

【294時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行です。

玄関から続く廊下を抜けリビングダイニングに入ると、
そこは大空間!

広さは24畳、天井はロフトにつながる斜め天井の吹き抜けで、
高いところでは3.8mほどの天井高さがあります。

ただし、入口部分だけは、
構造体の梁が通っているのか?、
巾1m程度、天井高さ2.2mの下り天井があり、ちょっと残念。。。

アレッ???

この下り天井に煙感知器が取り付いているではありませんか!

念のため、吹き抜けの斜め天井やロフトの天井を見ても、
煙感知器は取り付いていません。

煙は、下から上に上昇していくもの!

万が一、このお部屋で火事が起きたら、
煙は真っ先に斜め天井を伝わりロフトへと移動するのは明白です。

ということは、
下り天井に取り付けられた煙感知器が、
”ピーピーピー”と警報を鳴らすのは、
この大空間がほぼ煙で充満した頃になってしまいます。

内覧会検査を終了し指摘事項説明のときに
施工会社担当者に尋ねます。

「煙感知器の位置は吹き抜け天井でなくて良いのですか?」

「せっかくの吹き抜け天井なので、目立たない場所の下り天井にしました!」

「常識的に考えても、この位置ではオカシイと思いませんか?」

「・・・・・ハイ。。。」

「煙感知器の設置基準では、天井面から60cm以内にするとなっていますよ。」

「そうなんですか?、でも、役所の完了検査は通っています!」

見落としたんでしょ!


次に、洋室で内覧会検査の指摘事項を説明します。

「この壁にクーラー用コンセントがありますね!」

「ハイ、この位置にクーラーを取り付けられるようにしています。」

「でも、このクーラーのすぐ前、しかも、壁際の天井に煙感知器が取り付いていますね!」

「・・・・・」

クーラーがあるということは空気が吹き出されるということです。
ということは、

クーラーの目の前に煙感知器があっても煙が寄ってこないのです。

また、壁際の天井面に煙感知器を取り付けても、
煙が回り込みづらい(らしい)のです。

ということで、
煙感知器の設置基準では、
・吹き出しのある位置から1.5m以上離す。
・壁際から60cm以上離す。
となっています。

そして、できるだけ避難方向である出入り口付近が良いとしています。

このことを施工会社担当者に言うと、
「ここも、役所の完了検査では何も言われませんでしたよ!」

見落としたんでしょ!

「役所の完了検査で何も言われていないのに手直しする必要があるんでしょうか?」

ここで、内覧会同行のご依頼者が、
「法律的にダメなものは手直ししてください!」

「念のため、何かの理由でこの位置で許可を取っていることも考えられるので、
 設計監理者に確認してみてください!」

「ダメな場合は、今のは残しておいて、
 電池式の煙感知器を取り付ければ良いですよね?」

「・・・・・・」

電池式はともかく、
ひとつの部屋に煙感知器が2つもついていたら、
目立っちゃいますよね!

2009年12月01日

内覧会同行ブログ 【検査日は突貫工事、真っ只中!】

【292時限目】                              内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会検査をする一戸建て住宅に到着すると、

駐車スペースはゴミの山。
そして、まだ取り付いていない建材の山。
もちろん外構工事はまったくの手つかずです。

当初の内覧会検査予定日は1週間前だったのですが、
売主側から、
「工事が間に合いません。。。検査日の変更をお願いします。」

業務予定が詰まっており日程調整がつかず、
ご依頼者とは別な日で内覧会検査日を予定します。

先陣を切って私の内覧会検査。
その翌日がご依頼者の施主検査。
そして、なんとその3日後が引き渡し。

ご依頼者が今住んでいるマンションの引き渡しが迫っており、
引っ越し予定も変更ができない状況です。

私の内覧会検査日の3日前、
ご依頼者からのメールです。

『今週末の内覧会検査よろしくお願いいたします。
 ちなみに、この三連休も毎日、現場に顔を出したのですが、
 とても1週間後に引き渡しができる状況には見えませんでした。

 ただ、私の方の都合で今月末には完成させて欲しい・・・・と、
 お願いし無理をさせた感じなのですが、
 突貫工事のようになっていないことを祈ります。。。


で、玄関扉を開けてお部屋に入ります。

すると、クロス職人がクロス貼り突貫工事、事真っ只中!
ほとんどの壁でボード下地が丸見えです。

その横では、電気工が配線突貫工事、真っ只中!
「せーの、せーの・・・」と声を掛け合いながら配線作業中です。

続いて2階、3階に上がってみると、
電気工が器具付け突貫工事、真っ只中!
煙感知器、照明器具、スイッチプレートをドライバー片手に取り付け作業中です。

でも、
造作棚や畳敷き、木製建具の戸当たりなどの取り付けは未済で、
本日は職人すら来ていません。

内覧会検査をするべきか?やめるべきか?
悩みます。
こんな状況での内覧会検査は本当にツライ。。。

でも、引き渡しが4日後。
内覧会検査を強行するしかありません。

ここで、
役所の完成検査はどうなっているんだろう?
と疑問が頭をよぎり、
施工会社の担当者に尋ねます。

「役所の完成検査はいつ予定しているんですか?」

「今日の午前中に終えました。」

一応、検査してくれたんだ。。。ホッ!

通常、こんな状況で検査はしてくれません。
もし、検査をしてくれていなかったら、
建物を使用して良いという許可が出ないということであり、
引っ越しも出来ない状況になるということなのです。

「指摘事項にはどんなことがありましたか?」

「煙感知器取り付けとクロス貼り完了写真の提出指示がありました。」

「売主の自主検査は?」

「・・・・」


で、心に気合いを入れ内覧会検査スタート!!!

そして、予想どおりの結果に。。。。

外は真っ暗、疲れました。。。。


次の日の夜、ご依頼者からのメールです。

『お世話になっております。
 あの状況での引き渡し前検査、大変御苦労されたことと存じます。

 予想以上に未済工事の部分が多くて、
 施主検査自体も、やりようがない・・・・というのが本音でした。

 私の方は特に施主検査というよりは、
 出口様のご指摘部分を施工会社担当者と一緒に確認する・・・という作業でした。

 売主立会者が出口様に指摘事項を見て、
 「よく見ていらっしゃる。」と感心しておりました。

 私のほうも、素人には気づかない部分を多く指摘していただいて
 大変感謝しております。

 入居も12月初旬を予定しているのですが、
 おそらく、その後も工事は続きそうです。

 入居は急ぎましたが、その後は気長に完成を待ちたいと思います。
 
 誠にありがとうございました。』


2009年11月23日

内覧会同行ブログ 【仕様が違うんです】

【290時限目】                              author アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行。

内覧会同行のご依頼者と駅で待ち合わせをし、
現地までの会話です。

「お送りした図面で変更している点があります。」

「何を変更されたんですか?」

「1階の和室を洋室に変更しました。
 それと、2階と3階の洋室のコンセントの位置を使いやすいところへ移動しています。」

「そうなんですか。」

「建売なんですが、工事前の契約だったので変更ができました!」

「それは良かったですね!完成済みの住宅だと変更するにしても大変ですからね!」
 
で、目的地に到着。
早速、平面図と睨めっこしながら内覧会検査を進めます。


先ずは洋室の検査です。
天井面を見上げると、
図面では、天井付けの煙感知器となっているのですが、
取り付いていません。

壁付けに変更されているのです。(ちなみに他の部屋も全て共通)
これは、位置の変更はあるものの、
煙感知器設置基準に違反はしていません。

次に入口の木製建具のドアを見ると、
図面では、アンダーカット10mmmと記載されているのですが、
隙間は1から2mm程度。
アンダーカットが確保されていません。(ちなみにアンダーカットが必要な扉全て共通)

今度はおトイレの検査です。
図面では、床部分にフローリング貼り方向の矢印が記載されているのですが、
クッションフロアー仕上げです。(ちなみに1階・2階のトイレとも共通)

壁はというと、
図面では、壁に埋め込み収納ボックスが記載されているのですが、
取り付いていません。(ちなみに1階・2階のトイレとも共通)

今度は階段と廊下の検査です。
図面では廊下と階段の境いに三方見切なるものが記載されているのですが、
取り付いていません。(ちなみに1階・2階の階段・廊下とも共通)

今度はキッチン周りの検査です。
図面では、カウンター周りとキッチン入口周りに三方枠が記載されているのですが、
取り付いていません。

今度は洗面室の検査です。
図面では、アルミサッシ下部にカウンターが記載されているのですが、
取り付いていません。

今度は玄関周りの検査です。
図面では、玄関扉が親子タイプで記載されているのですが、
片開きの扉です。


図面とここまで違うかあー???

で、売主立会い者に、
「図面の記載と違っているところが多数ありますね。」

と、上記全てについて説明します。
すると、

「実は、この図面を書いたところは今は倒産しているんです。
 それをうちが買い取って建物を造っているんですが、
 仕様は違うんです!」

「仕様が違うというのは?」

「仕様は、”当社の仕様”で造っています。」

物が付くか付かないは、仕様とは異なるんじゃないの?
と、思いつつ、

「契約図面は、この図面ですよね!」

「そうです。でも、”当社の仕様”で造っています。」

「この変更されているのは知っていましたか?」
と内覧会同行のご依頼者に尋ねると、

「玄関ドアは知っていましたが、それ以外は知りませんでした。」


建物を造る経緯は色々あったのかも知れませんが、
基本的には、図面どおりの建物が引き渡されることが契約です。

図面と違う仕様にするならば、
契約前に住宅購入者に説明する必要があります。
そもそも、契約図面を直すべきなのです。

後は、住宅購入者の判断により協議してもらうことに。。。。

でも、24時間換気のためのアンダーカットは、
法律で定められているものであり、

”当社の仕様”
という理由は成り立ちませんよね!


2009年11月12日

内覧会同行ブログ 【ゼネコン勤務者からの依頼】

【288時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て木造住宅の内覧会同行のご依頼者から
事前に送付されてきた資料の封筒を開けるとお手紙が・・・・

『はじめまして。私は〇〇建設の積算部に勤めています。
 事務職なので建築の知識はありません。
 最初は同じ部署の人に頼もうと思ったのですが、
 受けてくれる人がいませんでした。
 よろしくお願い申し上げます。』

〇〇建設と言えば、ほとんどの人が知っている建設会社です。
で、受けてくれる人がいなかったことについて伺うと、
こんなやり取りがあったらしい。

「Aさん!一級建築士の資格をお持ちだったですよね!
 今度、うちの内覧会があるんですが、同行検査をお願いできないでしょうか?」

「いやあー。。。僕は積算一筋だから一級建築士を持ってはいるけど検査はどうも・・・・」

「Bさん!積算の前は現場施工をしていたんですよね!
 今度うちの内覧会があるんですが、同行検査をお願いできないでしょうか?」

「マンションだったら解るけど、木造住宅はどうも・・・・」

これは、体の良い断り方なのでしょうか???

内覧会検査を頼むんだったら、建築の資格を持っている人!!!

と思われてる方も多いと思います。
でも、内覧会の検査をするのに資格は必要ないのです。
この業界、
中には、本職が内装職人が行っているところ。
中には、本職がリフォーム業が行っているところ。
中には、本職がフロアーコーティング業が行っているところ。
すらあるのです。

でも、資格はあった方が良い!
それも建築施工管理技士よりは建築士!!
同じ建築士でも、二級建築士よりは一級建築士!!!

と思われている方も多いと思います。
でも、
一級建築士は何でも知っていると思われている方が何と多いことか。。。

確かに資格を持っていないより持っている方が良いでしょう。
先ずは最低限の知識あるという土俵に上がっていることに越したことはありません。

でも、一級建築士も医者の資格と同じで専門が分かれるのです。
耳鼻科医が外科手術はできないでしょう。
それと一緒で、積算専門の一級建築士が木造住宅の検査は難しいかもしれません。

住宅建物といっても、その構造や規模は千差万別。

構造体としては、
RC造、PC造、S造、SRC造、木造在来工法、ツーバイフォー工法などなど。

構造形式としては、
耐震構造、免震構造、制震構造などなど。

規模としては、
超高層、高層、低層、地下階の有無などなど。

そして、それらの組み合わせで住宅系建物の設計がされているのです。
一級建築士と言えども、
オールマイティーにこれらの知識を持っている人は、
そうそういないのではないでしょうか。。。。

内覧会同行をご依頼するときは、
その建物の規模・構造などにより、
業者名というよりはむしろ
実際に来てくれる同行者個人の知識と経験が大きく物を言うでしょう。


今回の一戸建て木造住宅の内覧会、
なかなか良い出来栄えでしたが、ユニットバスの天井裏を見ると
ボードを留めるビスピッチが不足しています。

もし、ゼネコン積算部署の方が検査していたならば、
気付かなかったかもしれませんね!

2009年11月09日

内覧会同行ブログ 【こだわり住宅内覧会】

【287時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

住宅価格って解りづらいですねー!!!

超大手の住宅メーカーでは坪110万円前後、
良く知られた住宅メーカーでは坪80万円前後、
中堅どころの住宅メーカーでは坪65万円前後、
安さを売りにしている住宅メーカーでは坪50万円前後、
中には坪40万円前後なんていう住宅メーカーなんてものもあります。

一体何が違うんだろう???
住宅の見積書を査定・チェックしていると色々なカラクリが見え隠れします。

見積もり価格が高い住宅メーカーは、
やはりシステムキッチンや洗面化粧台、
ユニットバスなどの住設機器のグレードが良いという傾向があります。

見積もり価格が安い住宅メーカーは、
何でもかんでも徹底的にグレードが低いものを採用しています。

しかし、それだけで住宅価格がこんなに違ってくるのでしょうか?

答えはNOです。

住宅価格の違いのカラクリは、”構造体”の価格にあります。

特殊な金物を使っているとか、
工場組み立て加工するだとか、
技術開発料だとか、
何だかんだ理由を付けて価格が高くなっていることが多々あります。

でも、まだそれが理由ならまだ良い方。
ひどい住宅見積書なんかは、
ほとんど変わり映えのしない軸組み在来工法の構造体価格が、
素人には解りづらい、『一式 うん百万円』などと高額に記載している
坪80万円前後の大手ハウスメーカーだってあるのです。

で、内覧会に行ったりしてみると、
坪50万円の住宅メーカーとそんなに変わり映えしないなんてことも。。。。


余談が長くなりました。

さて住宅内覧会です。
事前に送付していただいた資料を見ると、
坪50万円程度の住宅メーカーの建物です。

そして資料には追加変更工事の見積書が山のように添付されています。

何とその総額、780万円!!!

その内容はというと、
・外装サイディングを標準仕様から重厚感あふれる最高級グレードへ。
・くつろげる空間としてバルコニーを増床。
・平天井を折り上げ天井にし雰囲気のあるリビングに。
・一般的なフローリング床をゴージャス感ある石調床材に。
・階段手摺をクロス仕上げの腰壁からデザイン性豊かな銘木を使用した洋風手摺に。
・システムキッチンや食器棚は奥さん好みのハイグレードに。
・玄関には部屋内だというのに坪庭を配置。
などなど・・・・書ききれません。

そして内覧会当日。

「それにしてもすごい額の追加変更工事ですね!」

「ハイ、いろいろと考えたんで結構楽しめました!」と、太っ腹なご依頼者。

お部屋に入ると、
「あなたのこだわっていた階段の手摺、思ってた以上に良いわねえー!」

「お前の選んだシステムキッチンも使いやすそうでデザインも良いね!」

「あなたの選んだこの石調の床なんか明るくてセンスあるわあー!」

「お前の考えた坪庭だって大正解!」

などと、思い通りの出来栄えに夫婦ともども大満足!!!

私の目から見ても、
こだわりのハイグレード注文住宅のようにしか見えません。

やっぱり、780万円の追加変更をしただけのことはあるよなあー!

でも、よくよく考えると、
坪当たり20万円程度のグレードアップ。
住宅価格全体で考えると坪70万円で出来ちゃっているんです。

大手住宅メーカー標準仕様のものよりずっと良い!

お見事!


2009年10月03日

内覧会同行ブログ 【使えないマルチメディアコンセント】

【278時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行で、
平面図を片手に2階の洋室に入ります。

この平面図、
住宅メーカーによって記載内容の密度にかなり差があるのですが、
今回は、マンションなんかで言うところの総合図レベルで
詳細に図面が作成されています。

そこには、
マルチメディアコンセントの位置やクーラー用コンセントなどなど、
取り付けられるべき器具の表記はもちろんのこと、
ベッドや家具の配置までを想定し破線で示してさえあるのです。


入口の扉を開けると、
正面にはバルコニーに出られる大きな掃き出し窓、
右手には街並みの景観が眺められる腰窓、
左手には隣の洋室と一体に使用できるための3連引き戸、
そして入口側は木製扉の横にウォークインクローゼットの扉があります。

そして、さっそく内覧会検査スタート!

キズや汚れをチェックしていくとともに、
平面図とにらめっこしながら相違点や仕様の確認を行っていきます。

なかなか良い出来栄え!

キズ・汚れなどの類でいうと、
指摘事項は壁クロスにブツ(ゴミクロスの下に噛んでニキビ状に膨らんだもの)が一つだけ。

図面との相違も見つからず、
住宅メーカー担当者の誠意が感じられます。

そして、この洋室の検査の最後に、
各壁面を1面ごとに、全体として眺めていきます。

最後の一面、
入口の扉とウォークインクローゼットの扉がある壁を眺めていると、
その扉間90cm程度の壁にマルチメディアコンセントがあるのに違和感を感じます。

改めて平面図を確認してもその位置に表記されており、
施工上のミスではありません。

しかし、
こんなところにテレビやパソコンを配置することは絶対にありえません。
せいぜい、掃除機の使用で電気コンセントが使えるくらいです。

「このマルチメディアコンセントの位置では実際に使えませんね!
 常識的に考えれば、
 掃き出し窓がある壁と、腰窓がある壁の入隅部分に取り付けるますよね。」

と、住宅メーカー立会者に指摘すると、

「確かに、使いづらい位置ですね。。。設計者に確認します。」

と、携帯電話で即刻確認です。

で、
「設計者に確認したところ、
 掃き出し窓と腰窓の間の壁入隅部分にはベッドが置かれることを想定しているので、
 その他のところでマルチメディアコンセントが取り付けられる位置としては、
 現況のところしかないとのことです。」

確かに、平面図には破線でベッドの位置が示されており、
そこにマルチメディアコンセントを取り付ければベッドの下に隠れてしまいます。

しかし、
絶対にテレビやパソコンデスクを置くことができない2つの扉に挟まれた90cmの壁に
マルチメディアコンセントがあっても仕方がありません。
延長コードを扉下の床に這わせなければならないのです。

だったら、まだベッドの下の方が良い。
そもそも、ベッドだって置くかどうかも解りません。

「マルチメディアコンセントの位置は変更してもらえるんでしょうか?」

「図面どおりですので・・・・」

ここで、内覧会同行ご依頼者から、
「この部屋にはテレビやパソコンを置く予定はありませんので、
 今の位置で良いですよ。」

この一言に、住宅メーカー立会者も胸をなでおろします。


今回は、たまたま結果オーライ(?)。

想定したベッドの配置が優先か?
使えるマルテメディアコンセントの位置が優先か?

設計者には、
限られたスペースで悩みどころと思いますが、
優先順位を間違えないでほしいものです。


2009年09月29日

内覧会同行ブログ 【エコカラットの厚さにご注意!】

【277時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

エコカラットを貼られる方が多くなってきました。

結露の軽減、消臭効果などがエコカラットの謳い文句ですが、
最近では、豊富なデザインが魅力的で、
お部屋のアクセントとして考えられる方も多くなったからではないでしょうか。。。。

そして、今回の内覧会同行のご依頼者も、
玄関とおトイレの壁にエコカラットをオプションとして貼っています。

さて、内覧会検査で、
そのエコカラットが貼られているおトイレに入ります。

見た目には、なかなか良いデザイン!

そして、そのエコカラットの壁には、
またまた、
デザインの良いタオルリングとペーパーホルダーが取りついています。

先ず、タオルリングを掴んでみると、
カクカク、カクカク・・・・
と、ガタつきがあるではありませんか!

施工会社の立会者に、
「このタオルリング、掴んでみるとガタつきますね。」

「そうですね・・・・」

「下地補強はしてあるんでしょうか?」

「ハイ、スタッドの間にベニヤ下地を入れてあります。」

「外れてしまうかも知れませんが、少し引っ張ってみても良いでしょうか?」

「それは、チョット困ります。。。」

「では・・・・」
と、今度はペーパーホルダーを掴みます。
すると、ほとんど力も入れていないのに、
スルッと壁から抜けてしまいます。

「アッ!!!」
と、これを見ていた内覧会同行のご依頼者。

ここで、スケールを取り出し、ビスの長さを確認します。

ビス長さは20mm、
ペーパーホルダーから出ているビス山は17mm程度。

エコカラットの厚さはいくつでしょうか?」

「さあー???」

で、エコカラットの小口で厚さを計ると5mm程度。
そして、壁の石膏ボード厚さは12mmが使用されています。

エコカラットと石膏ボードの厚さを足すと17mmあります。
 このビス長さではベニヤ下地まで届いていないですよね!」

「ペーパーホルダーに付随したビスですから。。。」

エコカラットの厚さを考慮したビス長さにするべきだったですね。」

「・・・・・」

「タオルリングの方も同じ状況でしょうね。」

「たぶん。。。」

「手直しをお願いしますね。」

「ボードアンカーで取り付け直します!」

「ボードアンカーじゃ、時間が経てば石膏ボードもボロボロになるんでダメですよ!
 本当にベニヤ下地が入っているんなら、長いビスにすれば良いだけですよ!」

「そうですよね。。。。」

「念のため、ベニヤ下地が入っていることも確認してくださいね!」

「ハイ。。。でも、エコカラットが貼られてしまっているので、
 どうやって確認したら良いのか???」

何とも世話が焼けます。

ここで、検査道具の”どこ太”君を取りだし、
エコカラットに開いたビス穴に針を刺してみます。

すると、17mm程度のところで針が止まるので、
ベニヤ下地は入っているようです。

「後は、ビスを交換すれば大丈夫ですね!」

「ハイ!」

2009年09月21日

内覧会同行ブログ 【車椅子の父親との同居住宅】

【275時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回の内覧会同行検査は、
ご依頼者夫婦と車椅子生活をされているお父様が同居する注文住宅です。

現地へ行ってみると、
住宅自体は完成しているものの、外構工事は全く手つかず。
別契約で請け負ってくれる業者を選定中とのことです。

内覧会検査前、ご依頼者より、

「今まで細かい打ち合わせをしながら進めてきましたが、
 色々と問題がありました。」

「どんなことがあったんですか?」

「2階の窓の位置は間違えるし、
 バルコニーのFRP防水が不良で1階の父親の洋室に雨漏れするし、
 父親用の洗面室引き戸は、実際、車椅子が通らない大きさのものを付けるし・・・・」

その他たくさん、工事中の経緯の説明があります。
その後ろでは、注文住宅メーカーの担当者が憮然とこのやりとりを聞いています。

「現段階では、解決しているんですか?」

「一応、手直しはしてもらっています。。。」


何とも雰囲気の悪い中、内覧会検査のスタートです。

「このウォークインクローゼットの天井高さが図面と違いますね!」
と、注文住宅メーカー担当者に尋ねます。

「意匠図と構造図で整合性が取れていませんでした。
 〇〇さんには説明し了解をとりましたが、
 その代わりといって、洋室間の間仕切りに遮音仕様をサービスさせられました。。。」

「・・・・・・」

その他、指摘を挙げるたびに一言があり、
注文住宅メーカー担当者も、
色々と言い分が溜まっているようです。

お部屋の中の検査を終え、住宅の外観検査のために外に出ます。

玄関扉と道路との高さの差が60cm程度。
建物外壁と道路までの幅が50cmから70cm程度(斜めな形状)。
車椅子用のスロープが可能な長さは2m程度(車椅子の幅がぎりぎり確保できる幅)。

外構工事は契約外というものの、
これでは、車椅子用のスロープは出来ないんじゃないの?

バリアフリー設計では、
・スロープ勾配 1/12
・スロープ幅 80cm
程度が必要なのです。

「お父様が車椅子を使用されているのは知っているんですよね。
 これでは、スロープが出来ませんよ!」
と、注文住宅メーカー担当者に尋ねます。

「ハイ、知っておりました。
 でも、建物の位置を指定したのは〇〇さんで、
 スロープは現況で造れるもので造るから良いという指示です!」

「そういった指示はしたんでしょうか?」
と、ご依頼者に尋ねます。

「・・・・・、でも、車椅子で通行は出来ると思っていました。。。」

「設計者や住宅メーカーは専門家なのですから、
 例えご依頼者の指示があったとしても、十分な説明義務がありますよ!」

「でも、これまでの経緯の中で決めたことですから!」

ご依頼者も自分が指示した手前なのか?あまり強気ではありません。

どうしてなの?

その後、話を聞いていると、
隣の家の塀が越境しているので、
それに合わせた位置でスロープを造るつもりだったらしいのです。

「違法なスロープをそちらの住宅メーカーで請け負いますか?」

「当然、請け負いません!」

私からご依頼者に、
「違法なことは絶対にしないでください!」
と説得。

結局、現況でできるスロープということで、
手摺も取り付かない急勾配な車椅子用スロープを造るとのこと。。。。

お父様は、自力ではスロープを上がることは出来ず、
大人2名の手を借りなければ外出できません。

日中はご依頼者の奥さんしかいないというのに・・・・・

改善策が見つからない、
何とも後味の悪い検査結果となりました。


2009年09月14日

内覧会同行ブログ 【解っちゃいたけど面倒くさい】

【273時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

最近、
ミョーに、ある住宅メーカーの内覧会同行のご依頼がダントツに多い。

この1か月でも3件目。
調べると、この1年でも14件目。

そして、内覧会同行のご依頼をいただく時にほぼ共通していることが、

「インターネットを見ていると、評判が悪い業者みたいで心配なんです。。。。」


私自身、インターネットで
その業者の評判を見ることはあえてしないのですが、
これまでに、この住宅メーカーの内覧会に同行をした印象としては、

担当者の態度や口のきき方に問題が・・・・

全員が全員ということではありませんが、
社員教育で、
『あえて、そういった対応をするように教育されているんじゃないの?』
と、勘ぐってしまいたくなるほどです。


で、その住宅メーカーの内覧会検査です。

「ポーチの階段側面部分がモルタル仕上げになっていますが、
 立面図ではタイル貼りになっていますよ!」

「現況渡しですよ!」

「駐車スペースの照明器具が壁付けになっていますが、
 電気図では天井付けになってますよ!」

「現況渡しですよ!」

確かに図面には、

”現況と図面が異なる場合は、現況を優先とします。”
と明記はされています。

でも、それって正当な理由があって、
変更せざをえなかった時の場合のことを言うんじゃないの?

何でもかんでも、
水戸黄門様の印籠のように、
”現況渡し”をふりかざしてほしくない!

でも、内覧会同行のご依頼者は納得し(妥協?)、
現況のままということに。。。


次に、”現況渡し”を理由にできない指摘です。

「リビングにあるアルミサッシのビス締めが甘いですね!」(3mm程度浮いている。)

「そうですね。締め付けますよ!」

「洗面室にあるアルミサッシのビス忘れが6箇所もありますよ!」

「本当ですね。ビス締めしますよ!」

「この玄関ドアにもビス抜けが4箇所ありますね!」

「ビス抜けがあるのは解ってましたけど、
 どうせ内覧会検査をすれば指摘が挙がるだろうし、
 ”面倒くさい”から、後でやれば良いやと思ってましたよ。。。」

面倒くさい???

なんという言い草だろう!

しかも、内覧会同行のご依頼者もいる前で!


このビス忘れは、
内覧会同行のご依頼者は全く気付かなかった指摘です。

もし、私が指摘を挙げなかったならば、
この”面倒くさい”手直しがされたのかどうか???

その対応や口の聞き方が、
インターネットでの悪い評判になっているのかも知れません。

2009年09月06日

内覧会同行ブログ 【対応は大工さんにお任せ!】

【271時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行。
場所は東京郊外。
この地域での内覧会同行は初めてで、
売主、仲介会社ともにジモティー業者です。

「よろしくお願いします!」
と、売主担当者の女性が挨拶しながら名刺を差し出します。

肩書きは、”2級建築士”!!!

「よろしくお願いいたします!」

「私は何にも解りませんので、
 この建物を造った大工さんにも内覧会検査に立会いしてもらいます。」

第三者による内覧会検査が初めての経験ということで、

”自分だけでは対応の自信がありません。”

と言っているかのように大工さんを紹介してくれます。

「よろしくお願いします!」
と、年配の大工さんに挨拶します。

先ずは、屋根裏収納からの内覧会検査スタート。

梯子を上がり屋根裏収納部屋に入ると、
”ムッ”と、蒸し厚さを感じます。
この夏の暑いさなかで仕方がありません(?)。

壁に取り付けてある点検口を開け屋根裏の状況を確認します。

すると、屋根裏収納外周の壁裏に断熱材が施されていません。
この、”ムッ”とした蒸し厚さはこれが原因か。。。

今どき、屋根裏収納の壁の断熱材は一般的になってきていますが、

「そちらの仕様では屋根裏収納の壁には断熱材を取り付けない仕様なんですか?」
と、女性2級建築士さんへ確認します。

「屋根裏収納はオプションなので、
 その仕様は大工さんに任せています!」

何を言っているのだろう?
仕様を決定するのは売主でしょっ!
オプションかどうかは関係ないでしょっ!

「基本的には、生活空間を断熱材で囲う必要があると思いますよ。
 屋根裏収納の壁に断熱材を入れていないと、
 外部 → 屋根裏 → 屋根裏収納部屋 → 洋室 
 との間に断熱材が存在しません。」

ここで、大工さん登場!
「ごもっとも!断熱材は簡単に取り付けられるし、やりますよ!」
と、女性2級建築士さんを、
すかさずフォローです。

さすが!年期の入った大工さん。
この一言で、一件略着!

でも、この女性2級建築士さんはうかぬ顔。
暑さのせいか?冷や汗か?
顔中、汗だらけになっています。


次におトイレの検査です。

「このトイレの壁は構造壁ですよね!
 収納ボックスが埋め込まれていますが問題はありませんか?」

「この収納ボックスもオプションです。
 取付位置は大工さんが決定しています!」

やはり、的外れな女性2級建築士さんの回答です。

「大きなボード開口は問題はありませんか?」

これは、女性2級建築士さんが設計者に電話連絡で”問題なし”との回答を得ます。

「では、この壁にブレースが入っているはずですが、
 収納ボックスとの取り合いは大丈夫ですか?」

ここで理解の早い大工さんが、
スケールを定規に、
「ブレースはだいたいこの位置に入っています!
 ぎりぎりですが、収納ボックスを避けています!」

実際に建物を造った大工さんが、
ここまでして証明してくれたので安心です。

「でも、壁を見ながら、そんなことまで考えて検査しているんですか?」

「ハイ。。。!!!」

ここでも、女性2級建築士さんは蚊帳の外で、うかぬ顔。


次にリビングダイニングの検査です。

「このフローリングの隙間が大きいと思います。」と指摘します。
実際、隙間は2mm程度、下地が僅かに顔を出しています。

「この程度は許容範囲ではないでしょうか?」
と反論しつつ、大工さんの顔色を伺います。

「確かに隙間が大きいですね!直しますよ!」
と、大工さんのきっぷの良い返事。

「少し厳しい指摘かも知れませんが、よろしくお願いします!」


内覧会検査はここで終了。

その後、この女性2級建築士さんは、
内覧会同行のご依頼者と、
契約上のやり取りで本領発揮!

顔の汗もひき、活き活きした顔で説明しています。

でも、それって大事な仕事ではありますが、
2級建築士の仕事というより事務処理的仕事です。

建築士の知識というものは、
机上の知識も大事ですが、
”経験工学”と言われるほど、実践の勉強が大切です!

是非、是非、
”2級建築士”の資格をペーパードライバーにしてほしくはないものです。
だって、資格試験の時は、
必死に頑張って合格したのでしょうから。。。。

2009年08月30日

内覧会同行ブログ 【床下は切断クズがプーカプカ】

【269時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

建売住宅の内覧会同行検査です。

土台の防蟻処理、断熱材の敷き込み状況、設備配管の接続状況などを検査しようと、
キッチンにある床下点検口を開けてみます。

すると、
断熱材のウレタンフォームを切断したクズが、
水溜まりの上に、プーカプカと浮いているのです。

まるで、沼に浮かんで漂う水草の様です。

汚い! もうちょっと丁寧に掃除してほしいよな!

改めて、頭を床下に突っ込み、懐中電灯を照らして確認。

すると、見渡せる限りの床一面、
ウレタンフォームの切断クズがプーカプカ浮いているのです。

んっ、待てよ!何で水溜まりが???

深さ、5mmから1cm程度はありそうです。

もしかして、給水管や配水管からの漏水?
で、
キッチンの水道を全開。

しばらく、頭を床下に突っ込みながら状況を確認します。
だんだん頭に血が上り、もう限界。
でも、設備配管からの漏水は確認できません。

そうなると、
床下に水が溜まっている原因として考えられるのは、
雨によるものか?地下水によるものか?


建売住宅メーカー立会い者にこのことを告げると、

「もしかしたら、床下を水洗いしたのかもしれませんね!」

「この段階で床下を水洗いなんかしませんよ!」

ここで建売住宅内覧会同行のご依頼者。
「私たちも水が溜まっているのを見ましたが、
 ”乾けば良いのかな?”と簡単に考えていました。」

「床下で水が溜まっている状態ですと、
 結露によるカビの発生、水が腐っての臭気、虫が湧くといった可能性が高くなります。」

「実際にはそんなことが起きるとは思えませんが・・・・」
と、建売住宅メーカー立会い者の無責任な発言。

「トラブル事例を見たことが無ければそう思うかもしれませんが、
 実際に見てみると、ヒドイものですよ!」

「・・・・・・」

「先ずは、漏水の原因と場所の特定が重要ですね。
 その上で対策を立て、水溜まりができないようにしてください。
 もちろん、ウレタンフォーム切断クズの清掃もお忘れなく!」

「ハイ。。。。」


後日、建売住宅内覧会同行ご依頼者からのメール。

『建売住宅メーカー立会い者が別な棟を検査したところ、
 やはり、床下は同じ状況だったそうで、
 先日のゲリラ豪雨のせいということです。
 ネットで調べてみると、
 床下に水漏れがあると、カビが発生する等の重大な問題であることを認識しました。
 建売住宅メーカーの手直しも、
 ただ水を拭き取り乾燥させて完了となるような気がして心配です。』

建売住宅メーカーの立会い者は、
”ゲリラ豪雨だから仕方がない。”
ということを言いたいのだろうか?

でも、内覧会の前日は普通の雨だったよなあー。。。

いずれにせよ、
雨による漏水ということを認めているということであり、
漏水しないよう手直しがされなくてはなりません。

でも、
床下に溜まった水を乾かし、
雨が降りだしたジャストタイミングで床下を検査し、
そして漏水箇所を特定し、
防水手直しを行うのは大変だろうなあー。。。。


以下余談。

今回の原因は、
基礎耐圧盤(床)と基礎立上り壁のコンクリート打ち継ぎ部分からの
漏水ではないかと考えられます。
(もしかしたら、仮設の水抜き穴からの逆流による漏水?)

コンクリート工事というのは、
1回で全てのコンクリートを造るということができず、
数回に分けて行われます。(今回は、基礎耐圧盤と基礎立上り)

その時、
固まったコンクリートの上に新しいコンクリートを流し込むため
肌別れしている箇所(隙間)がある可能性が大きく、
外部に面するところでは
漏水する可能性のある危険個所となります。

マンションなんかでは、
地中内では止水板、地上ではシーリングなどといった
防水処置を行うのが当り前なのですが、
一戸建て住宅の基礎コンクリート打ち継ぎ部分では、
防水処置をすることがほとんど見受けられません。

過去において漏水事故が少ないということかもしれませんが、
やはり、
外部に面するコンクリート打ち継ぎ部分には防水処置が望まれます。


2009年08月23日

内覧会同行ブログ 【露見したビスピッチ】

【267時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

ツーバイフォーの一戸建て住宅の内覧会同行検査です。

いつものように2階から内覧会同行検査スタートです。

主寝室に付随したウォークインクローゼットの扉を開けると、
枕棚の下の壁ボードが目に飛び込んできます。

枕棚の下はクロスを貼らないのだろうか?
いやいや、
このボードはしっかりとパテ下地処理がされているので
クロス貼りは間違いない!
何か問題でもあったのだろうか???

後で確認することとし、再び内覧会検査を進めます。

2階の各洋室 → 1階リビング・キッチン → 洗面室 → ユニットバスの天井裏・・・・

ん?、ん?、ん?、この一戸建て住宅の耐力壁、大丈夫だろうか?


一通りの内覧会検査を終了し、
ご依頼者と施工担当者へ指摘事項の説明です。

先ず、主寝室ヨコのウォークインクローゼット。

「この壁のクロスが貼られてませんが何かあったんでしょうか?」

ご依頼者
「私たちも気付きましたが、当り前すぎて指摘すらしませんでした。。。」

施工担当者
「???、クロスが貼られていないことすら知りませんでした。。。」

と、予期せぬ回答。

真下のフローリングのキズには施工会社の自主検査の付箋が貼られているのに。。。
壁クロスが貼られていないことを気付かないとは。。。

木を見て森を見ず。

「ところで、クロスが貼られていないのでビスが見えていますが、
 ボードビスピッチが150mm程度で良いのでしょうか?
 貴社の耐力壁のビスピッチの基準は何でしょうか?」

「耐力壁のボードビスピッチは75mmピッチです。
 しかし、ここは耐力壁ではありません。」

特記仕様でビスピッチを確認し、図面で耐力壁の位置を確認し、
「そうみたいですね。」

ここで、ツーバイフォーのボードビス留めピッチのお勉強。

一般的に木造住宅で採用されている仕様書『住宅金融公庫基準』では、
耐力壁の1枚貼りボードは外周部100mm、中間部200mmとなっています。

売主仕様の耐力壁ボードのビスピッチ75mmは、
施工誤差等を考慮した仕様なのでしょう。。。

では、
「次はユニットバスの天井点検口から見えるボードを見てください。
 片面の壁ボードのビスピッチは150mm程度。
 もう一方の壁ボードのビスピッチは200mm程度。
 ここは、図面を確認すると耐力壁となっていますが。。。」

「・・・・・・、確かにビスが不足していますね。。。」

「この壁ボードのビス増し打ちをするとなると、
 ユニットバスのパネルを解体しないとできませんね。」

「パネルを解体してでもビスを打ち増しします。。。」

「見えるところでビスが不足しているとなると、
 クロスが貼られているところは『大丈夫なのか?』と不安を持ってしまいますよね。」

「・・・・・・、他の耐力壁部分のクロスを全部剥がして確認します。。。」

施工会社の担当者も相当ショックを受けている様子。

ここで、
「早急な回答ではなく、
 貴社の技術担当者や構造設計者に相談し、
 ユニットバス周りの壁が、
 本当に100mmのビスピッチが必要な箇所なのかどうかの確認と、
 もし、必要な個所ならば、
 どのような対策を取るのかを検討してから回答してください。」

「そういたします。。。」

「他の耐力壁部分の確認についても、
 全部クロスを剥がすということではなく、
 先ずは抜き取り検査(30%程度)で確認するといった対策も考えられます。
 いずれにせよ、これについても相談したうえで、
 貴社としての対応の見解を出してください。」

「そういたします。。。」

大きな手直しとなるような指摘については、
他の者のチェックも必要です。
だって、
限られた内覧会検査時間
限られた内覧会検査資料
なので、
大きな勘違いすることだってあるんですから!

ユニットバス周りの壁は、
もしかしたら、ボード2枚貼りとなっているかも・・・・
あるいは、
ボード端部に見えているのが実は直行方向の壁に隠れて中間部なのかも・・・・

などなど。
その場合、ビスピッチの基準が異なってきます。

でも、この一戸建て住宅を実際に監督した施工担当者が、
「確かに、ビスが不足していますね。」と認めていることが、
やっぱり不安ですが・・・・

2009年08月14日

内覧会同行ブログ 【L字溝切り下げ逆転現象】

【265時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

この暑い時期、
最寄駅から徒歩15分ほどの一戸建て住宅の内覧会同行に向かいます。
検査道具の入った重たいキャリーケースを
コロコロ、コロコロ・・・
バス通りの狭い歩道を引っ張って行きます。

この歩道、まっ平らと思いきや、
道路との段差が20cmで、
家ごとに歩道切り下げがされているので結構凸凹。
チョット気を抜くと、
キャリーケースが倒れそうになることもあるのです。

で、ようやく目的の一戸建て住宅に到着。
タオルで汗を拭きながらご依頼者を待ちます。

この間、
建物外観、外構の仕上がり具合などを何気なくチェック。

すると、
駐車スペースの乗り入れのL字溝の切り下げがされておらず10cmの段差です。

駐車スペースの横は植栽のスペースなのですが、
フェンスなどは何もなく、
L字溝の高さに合わせて土が盛られています。

で、こちらのL字溝、
切り下げ用の高さ5cmのものが使われています。

これじゃー、
L字溝切り下げの逆転現象!

しばらくすると、
売主担当者、一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者が到着。
早速、売主担当者に尋ねます。

「このL字溝の切り下げは、駐車スペース入り口と植栽部分で反対ではないでしょうか?」

「このL字溝は既存のものですし市の所有のものです。当社はいじっていません。」

「でも、通常は新築に合わせてL字溝のやり替え申請をするのではないでしょうか?」

「この地域だと、申請してから3か月から6か月かかります。
 当社では新築の工期が短いのを売りにしているので対応していません。」

確かに、確認申請・許可から3か月で建物が完成しています。
でも、優先順位が違うんじゃない???

「ここから見える範囲の他のお宅はすべてL字溝が切り下げられていますよ。」

「他はどうか知りませんが、当社では全ての物件でL字溝切り下げはしていません!」

ここで、一戸建て住宅内覧会同行のご依頼者から、
「今からL字溝切り下げの申請しては遅いのでしょうか?」

「申請はいつでも出来ますが、
 駐車スペースの土間コンクリートが高いL字溝に合わせているので、
 土間コンクリートのやり替えも必要になってきてしまいます。」

「当社では、現況でのお引渡しです。
 ホームセンターなんかで売っている乗り入れブロックを使われればいかがでしょうか。」

「そうするしかないんですかねえー。。。。」


一戸建て住宅の図面では、
L字溝の切り下げまでは記載されていないことがほとんどです。
このようなケースだけには限りませんが、

住宅購入者は、図面に記載されていないことは、

”当然、こういうふうになるんだろうなあー。。。”

と売主の常識を信頼しています。

しかし、実際出来上がったものを見て、

”思っていたものと違うじゃないかあー!!!”

と不満のやり場の無いことに悔しい思いをするケースが多々あります。
売主には、常識ある施工をしてほしいものです!

でも、常識って何???
永遠のテーマのような気がします。。。。

2009年08月08日

内覧会同行ブログ 【雪止め金物は何のため?】

【263時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

夏真っ盛り!
世間一般的には夏休みスタートです。
今回は、
季節ハズレの雪のお話で少しでも涼んでいただければと思います。

一戸建て住宅の内覧会同行もいよいよ終盤。
建物外観の検査です。

切り妻屋根を見ると、
一方の屋根には雪止め金物が設置されているのですが、
もう一方の屋根には設置されていません。

総勢6名もいる売主立会者の中の施工担当と思しき人に、
「立面図どおりではあるんですが、
 何で片側の屋根には雪止め金物が付いていないんですか?」
と尋ねます。

すると、私ではなく内覧会ご依頼者に向かって、
「あの金物は工事中の足場の為ですので必要のないものですよ!」

「・・・・・・・」
工事中の足場の為のもの???

ご依頼者も、その他大勢売主立会者も
ただただ呆然。。。。


ここで、私事余談。

昔、新潟県の豪雪地帯で有名な越後湯沢で
超高層リゾートマンションを造っていたときのことです。

夜、大雪になって、
宿泊や料理でお世話になっていた宿のご主人が、

「ログハウスの方が心配だから、ちょっと見てくるわ!」
と宿を飛び出します。

豪雪地帯では雪降ろしなんて日常茶飯事なのです。

ところが、このご主人がなかなか戻ってくる気配はありません。
大雪で道路が通れなくなってでもいるのかな?

で、翌日の早朝、
ログハウスの屋根から落下した雪の下敷きになり
亡くなっているご主人が発見されます。。。


雪止め金物とは読んで字のごとく雪を止める金物であり、
屋根からの落雪事故を防ぐためのものなのです。

首都圏では大雪が降る機会も少なったため仕方のないことなのか、
若手施工担当者の雪止め金物に対する認識不足。


「雪止め金物とは落雪事故を防ぐものであり工事用の足場ではありませんよ!」

「・・・・・だから雪止め金物と言うんですね。。。」

「で、片側の屋根に雪止め金物が付いていない理由はなんでしょうか?」

「南面の屋根はすぐに雪が溶けるからじゃないですか。」

と、懲りずに思いつきだけの回答。

「この屋根は東面ですよ!」
まるで、漫才のやりとりのようです。

他の大勢いる売主立会者にも答えられる者はおらず、
「設計者に確認してください!」
と再内覧会までの宿題です。

で、再内覧会での回答。

「東面の屋根の面積の方が西面の屋根より小さいからです!」

確かに屋根面積は若干異なるものの大差はありません。

「設計図に書き忘れただけではないのでしょうか???」

2009年08月05日

内覧会同行ブログ 【空中に造られた基礎?】

【262時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼者と駅で待ち合わせをし、
目的の一戸建て住宅に向かいます。

この一戸建て住宅のファサード(正面外観)は、
道路との敷地境界に高さ1m程度の真新しい擁壁があり、
階段を5段登って少し奥まった玄関へのアプローチです。

住宅正面の外壁は、
この擁壁から1m程度のところに配置されているのですが、
ここでチョットした不安が・・・・・

地盤調査はどのタイミングで行ったのだろう???

ここで地盤調査について少しお勉強。

一戸建て住宅の地盤調査は、
一般的に、”スウェーデン式サウンディング試験”といった方法で行われます。
この報告書で確認すべきポイントは、

 1.考察欄
   ここには、地盤の考察とともに、地盤改良や杭の必要性の有無が記載されています。
   そして、この考察どおりの施工がされているかを確認します。
 
 2.換算N値
   土の固さを示す指標です。
    ・2階建て住宅の目安 : 換算N値 ≧ 3 
    ・3階建て住宅の目安 : 換算N値 ≧ 5
      ※ただし、土質や住宅の重さにより異なります。
   そして、一戸建て住宅の基礎下の換算N値が
   上記数値より大きい数値になっていることを確認します。

   この時、設計図による建物高さの基準ポイント(KBM)と、
   スウェーデン式サウンディング試験を行ったときの基準ポイントの高さが
   異なっている場合がありますので、
   その差を考慮する必要があります。


ここで予備知識を得た感の良い方は、
”チョットした不安”とは何かを気付いたかもしれませんね!

内覧会検査の終了後、

「真新しい擁壁が住宅外壁から1m程度のところにあるということは、
その部分の住宅基礎下は埋め戻しされた土ということになります。
地盤改良や杭はあるのでしょうか?」

「さあー???」

「地盤調査をしたタイミングは、
 擁壁を造る前だったのか?それとも、後だったのでしょうか?」

「さあー???」

実は今回の売主施工担当者は内覧会立会いには来ておらず、
仲介業者なので仕方ありません。

今回の一戸建て住宅内覧会のご依頼者に、
「売主から地盤調査報告書は入手していますか?」

「いいえ、もらっていません。」

「それでは、後日、地盤調査報告書を入手して送付してください。」


そして後日、
スウェーデン式サウンディング試験報告書が送付されてきて確認です。

『考察 : 安定した地盤で地盤改良や杭の必要性はなし。』

で、”チョットした不安”が的中!!! 

地盤調査時点は擁壁の造成前。
そして、住宅基礎下の高さは、

地盤調査時点では空中になっているのです。(約50cm程度)

何のための地盤調査なのか!!!

埋め戻しした土の上に基礎を造るんじゃー意味が無いだろう!!!

施工上、こういった状況が出るのであれば、
設計監理者と協議をして、
その部分だけ地盤改良を行うなどといった対策を取るべきだったと思います。

地盤沈下については10年保証がつくものの、
やっぱりご入居者にとっては不安がまとわりつきます。

売主には、
安心して住める住宅を造ってもらいたいものです。。。。


                              

2009年08月02日

内覧会同行ブログ 【畳の常識・非常識】

【261時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

昔ながらの本格和室、良いですよねー!

天井には杉柾、竿縁天井に廻縁、
壁には長押、鴨居にジュラク塗り、
床の間には床柱、床框に落し掛け、
開口部には障子、襖に天袋、
そして床には板の間、畳寄せに本畳。

しかし今時、
マンションどころか一戸建て住宅でも見かけません。

今回、その和室の畳のお話です。

昔ながらの日本家屋では、
畳の形状は長方形であり切り込みなんてなかったのですが、
マンションの柱形や壁段差に対応せざるを得なく、
切り込みされた畳を見ることも多くなりました。

最近の畳はスタイロ畳などといった化学畳であり、
工場加工も容易なのが
安易に畳に切り込みをしている原因とも思えます。

今時、畳の切り込みも常識!?

さて、マンション内覧会で和室の検査です。

そこには開いた口が塞がらないほどの非常識が・・・・・

入口の引き戸枠や押入れの襖枠の縦枠が
壁面や敷居より20mm出っぱている(専門用語でチリ)ため、
畳が枠の出っぱている部分の大きさで切り込みがされているのです。(4箇所)
しかも、枠を境に
畳が敷居部分と畳寄せ部分で10mmの段差になっています。

この畳の切り込みは工場加工の成せる技!

と感心している場合じゃありません。

あまりにも複雑で細かい畳形状のため、
縦枠周りには大きな隙間が生じています。

しかも、その歪みが原因なのか、
壁のあちらこちらの畳寄せとの取り合い部分で
4mm程度の隙間が生じています。

ついでに、無理やり畳を押しこんで敷いたのが原因なのか、
ところどころで畳が浮いています。

さすがに、マンション内覧会同行のご依頼者も
この隙間や浮きに気づき指摘を挙げますが、

そもそも、こんな切り込みだらけの畳が非常識とは知りません。

検査に立ち会った施工会社の若手担当者に指摘をしても、
和室の知識は持ち合わせておらず、

検査後の内覧会場で所長の登場!

でも、この所長も結構若い。。。

「和室の畳が隙間だらけですね。
 畳が切り込みだらけで、こんなの見たこともありません。
 本来、縦枠の出、畳寄せ、敷居を同面にするべきじゃないですか!」

「ハイ、やはり売主からも指摘がされており、どうするか検討中です。。。」

「本来の姿にするためには、
 引き戸枠や襖枠の造り替えになるんじゃないですかね!」

「・・・・・」

「いつから検討しているんですか?」

「・・・・・」

「内覧会のタイミングでは、現実造り替えは難しいですよね!」

「見栄えは良くするつもりです。。。」

一体、どんな手直しがされるんでしょう???

その手直しが非常識なものとならなければ良いのですが・・・・


2009年07月16日

内覧会同行ブログ 【タオル掛けは仕上表どおりだけど】

【256時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

内覧会同行のご依頼をいただくと、
事前にいくつかの資料を送付していただいてます。

一戸建て住宅の場合、
配置図、各階平面図、東西南北の立面図、矩計図(断面詳細図)、
そして仕上表。

仕上表には、各部屋の天井・壁・床・巾木の材料が示されているのですが、
その横に備考欄があります。
そこには、
収納棚、手摺、ペーパーホルダー、タオル掛けなどの備品の取り付け有無が記載されてます。

さて、一戸建て住宅の内覧会。

洗面室の隣に配置されているトイレの検査です。
仕上表の備考欄と見比べながら、
収納棚OK、手摺OK、ペーパーホルダーOK、
そしてタオル掛けOK。

次に、便器にキズや割れは無いか?などの検査を進めます。
この便器、
最近流行りのタンクレストイレ。
狭いトイレの空間が広く感じられます。

検査の一貫として、
便器の蓋を上げ、大便をする振りをし(ズボンは降ろしません。)、排水をし、
手を洗おうとしますがタンクレス。
そして、ここには手洗いはありません。

ということは、隣の洗面室で手を洗えということなのでしょう。。。

ん??? このタオル掛けは何のためにあるのだろう?

でも、トイレ仕上表の備考欄には、”タオル掛け有り”
後で施工会社の担当者に確認することにして洗面室へ!

そして洗面化粧台で手を洗う振りをした後、タオルで手を拭こうとしますが・・・・

え??? ここにはタオル掛けが取り付いていません。

洗面室仕上表の備考欄を確認すると、”タオル掛け”の記載はありません。

ということは、
トイレも洗面室もタオル掛けの有無については仕上表どおりなのです。


全ての検査を終了し、ご依頼者と施工会社の担当者に指摘事項の説明です。

「このトイレの壁にタオル掛けが取り付いていますが、手洗いはありませんよね。」

「トイレ仕上表の備考欄に記載があるので取り付けています!」

「この洗面室にはタオル掛けが取り付いていませんが、
 この洗面化粧台で手を洗うんですよね。」

「洗面室仕上表の備考欄に記載がないので取り付けていません!」

まさに図面どおり!

施工会社の担当者が言っていることは正しい!?
そんなことはありません。
設計者だって間違いはあるのです。
そして、
施工担当者は設計者の間違いを是正する役目だってあるのです。

結局、使えないタオル掛けでは仕方がないことを認め、

「トイレに取り付いているタオル掛けを洗面室に移動します!」
と手直しを快く了解してくれます。

「念のためですが、トイレの壁クロスにビス穴が開いているはずなので、
 クロスの貼替えもしてくれますよね!」

「ボンドコークの穴埋めではダメでしょうか?」

「ダメです。」

「ハイ、解りました。。。。」

「念のためですが、洗面室の壁にタオル掛けを取り付けるんですから、
 ベニヤでの補強下地は入れてくれますよね!」

「そこまでは考えていませんでした。。。。補強下地を入れないとダメですよね。。。。」

「ダメです。」

2009年07月09日

内覧会同行ブログ 【石錆びは仕方ないのかー?】

【254時限目】                          内覧会同行 アーキスケット 出口

今回は一戸建て住宅の内覧会同行です。

最寄駅でご依頼者ご夫婦とご両親と待ち合わせ、
待ちに待った夢のマイホームに向かいます。

目的の一戸建て住宅の前では、
仲介業者と施工会社の担当者がお待ちかね。

「本日はよろしくお願いいたします!」
とご挨拶します。

すると、施工会社の担当者が、

「お部屋に入る前に、ご説明したいことがあります。」

一体何だろう?

「この玄関ポーチの床石なんですが、
 見ての通り石錆びが発生しています。
 石は自然のものであり鉄分が含まれていますので仕方のないものです。」

その玄関ポーチの床石を見ると、

これはヒドイ!

石と石の間の目地から錆汁が染み出し、
ポーチの床から階段部分の石目地まで流れ出しています。

確かに花崗岩などには鉄分が僅かながら含まれているものがあり、
石錆びが発生してしまうといったこともよく聞きます。

しかし、何でもかんでも、
『石は自然のものなので仕方がない・・・・』
といった理由を許してしまって良いのでしょうか。。。

自然のものでも不良品であればハネられる(使用しない)べきなのです。

また、施工不良が原因だって考えられます。
石の加工段階で何らかの鉄粉が紛れ込んでいるケースや、
石の施工中、目地の中に釘などの鉄製建材が埋め込まれてしまっているケースです。


「内覧会の前にはクリーニングしなかったんですか?」
とご依頼者。
「2日前にクリーニングはしております。」

「それでもこうなっちゃうんだ・・・・」

「ご入居後、1週間に1度程度はクリーニングしてください。」

「仕方ないんですかねー・・・・、それにしても毎週クリーニング???」

と私の方を振り返ります。

「このポーチで錆びが発生しているのはこの1枚の石だけです。
 ここ以外の棟で錆びが発生している石はあるんですか?」

「・・・・・」

ということで、
向こう三軒両隣のポーチの床石の見学会。
しかし、錆びが発生している石は1枚もありません。

で、
「もし、あなたが一戸建て住宅の購入者として、
 『毎週、ポーチの床石をクリーニングしてください。』と言われたら
 どう思いますか?」

「・・・・・」

「自然石といっても、度を越える不具合があるのであれば貼り替えるべきでしょう!」

「解りました。貼り替えします。」


当日の感想のご報告(メール)

私たちでは絶対に見つけられない不具合を発見していただき、
とても助かりました。
また、玄関前の石の錆びも出口さんがいなければ、
「そうか、仕方ないのか・・・」
と納得させられていたはずです。


後日、確認会のご報告(電話)

「もしもし、確認会に行ってきたんですが、
 ポーチの床石は貼り替えていませんでした。」
 
「内覧会の時、貼り替えを約束したんですから、強く主張した方が良いですよ!」


再後日のご報告(メール)

先日は玄関の石錆びの件、電話で教えていただきありがとうございました。
先方はできれば清掃又は塗装で済ませたいと考えていたようですので、
とても助かりました。
おかげさまで無事、交換がなされました。


2009年07月02日

内覧会同行ブログ 【その土間コン ちょっと待った!】

【252時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て建売住宅の内覧会同行です。

内覧会同行のご依頼者とは現地で待ち合わせ。
お約束の時間より30分ほど前に到着してしまいます。

ちょっと早すぎた!

現地では、
工事行程がかなり遅れているらしく外構工事が全盛期。

本来、一戸建て建売住宅の内覧会検査では
外構工事も完了しているべきなのですが、
往々にしてこんなケースがあります。

そして本日は、駐車場などの土間コンクリートを打設しようと生コン車が待ち構え、
職人たちは今にもコンクリート打設作業を行おうとしています。
しかし、現場監督はまだ来ていません。

「もうコンクリートを打設するんですか?」

と職人に尋ねます。

「そうだよ!」

「もうすぐ現場監督が来ると思いますので、それまで待ってもらえませんか?」


というのは、
このままの状況でコンクリートを打設するのはちょっとマズイ。。。

・ひび割れ防止用のメッシュ筋の重ね代がまったく無い。
  
 本来、一枚一枚のメッシュ筋どうしで、
 メッシュ筋の間隔かつ10cm以上の重ね代がなければなりません。

・メッシュ筋が砕石の上にただ置いてあるだけ。

 これでは、ひび割れ防止の役にたちません。
 本来、スペーサーといったものでメッシュ筋を持ち上げ
 所定の位置にセットしなければなりません。
 (※コンクリート天端からかぶり厚さを確保しながらも出来るだけ上部)

でも、直接私から職人に手直しの指示するのもちょっとマズイ。。。


しばらくすると、ようやく内覧会同行のご依頼者と若い現場監督がほぼ同時に現地に到着。
そして、内覧会検査に入る前にその現場監督と協議です。

「メッシュ筋の重ね代が不足(全く無い)していますよ!」

「えっ、メッシュ筋って重ねないといけないんですか?」

「・・・・」 唖然!

「メッシュ筋の下にスペーサーをセットしないんですか?」

「コンクリートを打設しながらメッシュ筋を持ち上げるから大丈夫です!」

メッシュ筋敷きの場合、よくこんな言い訳を聞きますが・・・・

「でも、左官屋さんがコンクリート表面を仕上げるとき、
 踏んづけてしまい下がってしまいますよね!」

「・・・・・」 言い訳が続きません。しかし・・・

「そんなことをしていたら、生コン車のコンクリートが固まってしまいます。。。」

確かにその通り。
生コンは、工場を出荷してから所定の時間内(外気温25℃未満で120分、以上で90分)
で打設をすることになっています。

「で、どうするんでしょうか?」

選択肢は2つ。
素早く対応するか。生コン車を返すか。

一戸建て建売住宅の購入者もこの話しを聞いている手前、
現場監督も前者を選択。
そして、テキパキと職人たちに指示を与えます。

職人たちも協力的で、
また、材料も持ち合わせていたこともあり、
30分ほどで手直し完了。

そして無事、土間コンクリー打設をスタートです。

2009年01月04日

内覧会同行ブログ 【豪邸目利き対決】

【209時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、RC造の一戸建て注文住宅を新築したんですが、
 その出来が悪くて、父がもう怒っちゃてるんです。
 素人判断では心配なので、
 プロに検査してもらいたいんですけど・・・・」

「ハイ、解りました! どちらへお伺いすれば良いですか?」

「新築した家の目の前が父の自宅なので、そちらへ来てください。」

ということで、指定場所へお伺いします。

ここは、都心の一等地!

そして、お父様の自宅といっても、
自宅兼事務所の立派なビルではないですか。。。

ピンポーン、ピンポーン・・・・とインターホンを鳴らすと、
ご依頼者本人(息子さん)がお出迎え。

EVでお父様のご自宅の階まで行き、
玄関を開けると、そこは別世界!

ロビーだけでも20畳はありそうな広さです。
そして、あちらこちらに高価そうな家具や調度品。

恐る恐る、何百万(?)すると思われる応接セットに座っていると、
ハイセンスなお父様が登場。

その手には、高価そうな指輪がキラッ!

「今回、息子の家を新築したんですが、
 階段の踏み面は凸凹だらけ。
 トイレの水は水圧不足。
 天井は斜めに歪んでいる。
 外壁のコンクリート打ち放しは奇麗じゃない。
 部屋のクロスは全体に悪い。
 知り合いの設計事務所の紹介施工会社だったんですが、
 素人目にも出来が悪すぎる!
 その他の部分も心配なので、検査してほしいんです。」

そして、ビルの裏にある息子さんの新築注文住宅を検査します。

なるほど、良い出来とは言えません。

屋上のアスファルト防水上には水溜り。
外壁の伸縮目地の入れ忘れ。
配管周りはシール未済。
間仕切り壁はバチ(直角ではない)。
床下収納は結露。
システムキッチンの扉は給気口に当たり全開しない。
などなど・・・
新たな指摘も見つかります。

で、結局は、
約2か月間かけての大々的な手直しで、
途中、第三者監理として検査します。

そして、なんとか年末に手直しが終了し、
無事、ご依頼者(息子さん)夫妻も新居でお正月を迎えられます。


私も新しい年を迎え、のんびりテレビで天皇杯サッカー観戦。
ハーフタイムの合間に、
バラエティー番組にチャンネルを切り替えると、

なんと、見覚えある家具や調度品に囲まれ、
あのお父様が登場しているではありませんか!

その番組タイトルは、
”豪邸お宝目利き対決”

司会者
「では、同点決勝問題です。何某さんがはめている指輪はいくらでしょうか?」

有名芸能人がそれぞれ答えます。

そして、ご依頼者のお父様の答え、「800万円です!」

実は、このお父様、
元芸能人で、今ジュエリーデザイナー。

住宅の目利きも一流でした。。。


2008年10月07日

内覧会同行ブログ 【壁傾斜の結末】

【189時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

大手ハウスメーカーの一戸建て建売住宅の内覧会同行。
2階洋室の壁の傾斜をレーザーレベルで測定すると、
何と、床から天井までの間で12mmも傾斜しています。

ここで、壁傾斜の許容値について。

『住宅の品質確保の促進等に関する法律』では、

傾斜3/1000未満          ・・・構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性は低い
   3/1000以上6/1000未満・・・  同 上                 一定程度存する
   6/1000以上          ・・・  同 上                  可能性が高い

と、基準を定めています。
各デベロッパーやハウスメーカーでは、この基準を基に、
一番厳しい3/1000を各社の許容値と定めているケースが多くあります。

さて、ハウスメーカーの内覧会立会い者に、
「ここの壁の傾斜は、3/1000を越えていますね。」
と、レーザーレベルとスケールを当てながら確認してもらいます。

「本当ですね。。。手直しします。」
と、回答をもらい内覧会を終了。


後日、ハウスメーカー立会い者から、
「壁のボードをめくってみたら、構造体である柱も12mm倒れていました。」
と電話でご報告。

「で、どうするんですか?」
「柱の倒れも手直しします。」
「で、どうやるんですか?」
「内装材、外装材を撤去し、屋根をジャッキで支え、壁を引込みます。」
「大変な工事になりますね。」


ハウスメーカーより、
この手直し工事のピンポイントでの第三者監理の依頼を受け、
後日、柱を引込んだ段階での検査に行くと、
洋室部分の骨組みが無惨にも露になっています。

柱の傾斜をレーザーレベルで測定すると、
2mm以内に納まっており合格!

しかし、
事前に防水への影響を考え打合せをしていたにもかかわらず、
外装の防水シートは破れまくり、
端部シールは非常に雑。
防水機能を果たすようにはどうしても見えません。

手直し工事前に、
外装防水への影響と手直し方法について
打合せ指示したにも関わらず。。。。
しかも、この時は、
ハウスメーカー側は、本社の技術部、品質管理部など、
一級建築士、一級建築施工管理技士など、
技術者が6人も居たのにこの結果。

「事前の打合せどおり、
 破れた防水シートの上に新規防水シートを貼りこみ、
 外装モルタルとの取合いは、丁寧なシーリングをしてください!
 このシーリングが命なんですから!」

「ハイ。。。」


通常ならば、ここで終わるのですが、もう一話!

この洋室の横にある廊下で、
むき出しになった天井裏を見てみると、
あるはずの断熱材が見当たりません。

「ここの断熱材はどうしたんですか?」
「天井ボードを剥がしたときに取れてしまったんですかね?」

「それでは、取れてしまった断熱材はどこにありますか?」
「・・・・」

「手直し工事をするごとに、
 本来見えない部分で新たな不具合が見つかるとは不信感を持ってしまいますよね!」
「・・・・」

後日、
「赤外線による非破壊検査で、断熱材の確認をしました!」
「で、結果はどうだったんですか?」
「妻側外壁でも、一部断熱材が入っていないことが確認できました!」


2008年08月20日

内覧会同行ブログ 【建売住宅担当者が恐いんです。。。】

【178時限目】                          内覧会同行者 アーキスケット 出口

「もしもし、建売住宅の内覧会同行検査をお願いしたいんですが。。。」

「ハイ。検査させていただきます!」

「建売住宅業者の評判をインターネット掲示板で見ると、
 非常に悪い評判ばかりなんです。。。」

「インターネット掲示板の評判は誹謗中傷も多く、
 その建売住宅業者の全ての建物が必ずしも悪いとは限りませんよ!」

「建売住宅業者の担当者も高圧的な態度で、
 もう、恐くて恐くて、こちらは何も言えない状況なんです。。。」

「担当者にも、たまに高圧的な人を見かけますね!」

「対抗手段として、内覧会検査のときに、
 専門家である一級建築士のプロに検査をしてもらい、
 指摘を挙げてもらうくらいしか考えられないんです。。。」

「建売住宅業者担当者の時間的都合もあるかと思いますので、
 事前に、第三者による内覧会検査の申入れをお願いします!」

「既に伝えてあるんですが、
 『建売住宅なんで現状渡しだから内覧業者なんて必要ないよ。』
 と言っています。。。」

「余計に心配になってしまいますね!」

実は、この建売住宅業者は急速に業務拡大しており、
最近よく内覧会の検査に行く機会が多くなっています。

ということは、会社としては頑張っているということですが、
それに伴う新規採用社員の教育が追いつかず、
質が低下していることが考えられます。

で、建売住宅の内覧会同行当日、

「本日、検査に立会いをさせていただきますアーキスケットの出口です!」
と、この建売住宅の担当者と名刺交換。

この建売住宅の担当者、
丸坊主でガッチリとした体つきに黒尽くめのスーツ。
見るからに、『やくざ屋さん』といったイデタチです。

ご依頼者が、
『恐くて恐くて、こちらは何も言えない状況なんです。。。』
と言うのも頷けます。

ひととおりの検査を終了し、
いざ、指摘事項の説明に入ります。

ここで、ちょっと戦略をたて、
相手が、ぐうの音も出ない大きな指摘事項から次々に説明開始!

すると、やっぱり建築に関しては素人。

「それはダメですね!直します!」
と、納得の連続回答。

その流れの中、キズ・汚れといった指摘事項に対しても、
「手直しします。」
と言わざるを得ません。

ということで、
無事、建売住宅の内覧会同行は終了。

もしかして、
この建売住宅の担当者は下請けの施工会社に、
「おまえら!恥じかかすんじゃねえよ!」
と高圧的に文句を言っているかもしれません。


2008年06月17日

内覧会同行ブログ 【お隣はどんな人?】

【161時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会同行で、
「嫁さんの実家はすぐそこなんですが、チョット遅れてきます。」
ということで、
ご依頼者のご主人と目的の一戸建て住宅の前の道路で立ち話です。

「この3つの住宅が同じハウスメーカーの物件なんですが、
 右端と真ん中の住宅は、
 3階にあるルーフバルコニー同士が手の届く範囲なので左端にしたんです!」

「今どき、セキュリティーも大事ですよね!お隣がどんな人が住むかもわからないし・・・・」

「お隣に住む人がどんな人なのか気になったので売主に聞いてみたら、
 私たちと同じ年齢くらいのご夫婦で、お子さんもうちと同じくらいらしいんです!」

「世代が近いほうが良いですよね!お子さん同士もお友達になれるかも。。。
 それにしても、そんな情報をよく教えてくれましたね!」

「教えてくれないと思っていましたが、聞いてみるものですね!」


そこへ、奥さんとお子さんが登場!

「はじめまして。よろしくお願いします。」
と奥さんにご挨拶の後、
「何年生ですか?」
とお子さんに尋ねます。
すると、
「幼稚園!」
「今日は、新しいお家の検査だからお手伝いしようね!」
「ウン!」
と元気よく返事がかえってきます。

内覧会の検査では、
ご夫婦は施工会社の担当者と一緒に検査を進めます。
そしてお子さんはというと、
私と一緒に検査を進めます。

懐中電灯を片手に、
「ねー、ねー、ここここ。キズがあるよ!」
「本当だ!付箋で印をしておこう!」
と、一生懸命お手伝い(?)をしてくれます。

内覧会検査も終盤に差し掛かり、
玄関周りの目視検査を進めていると、

突然!

「キャー!ウッソー!」
と奥さんの喚き声が外から聞こえてきます。

いったい何事が起きたんだろう?
と玄関を開け外に飛び出ます。

すると、
奥さんと、お隣を購入されたらしき奥さんが、
「へー・・・・、そうなんだ・・・・、本当偶然ね!、云々、云々・・・・」
と会話が弾んでいます。

「実は、幼稚園いらい一緒の同級生なんです!」
そして、お子さん同士もお友達らしい。

ほんと、偶然ってあるんですね!
でも、地元同士だからありえるかも・・・・

残りの内覧会検査でご依頼者のお子さんは、
お手伝いを投げ出し、
お隣へ遊びに行ってしまいました。

2008年04月28日

内覧会同行ブログ 【溜まっています。。。】

【149時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

今回は、地方の地元業者が販売・施工をした一戸建て住宅。

「売れ残りの一戸建て住宅なんですが、値下げで安く買えたんです。
 でも、地元業者なので出来映えが心配なんです。」

ということで、地元の一戸建て住宅購入者から内覧会同行のご依頼があり、
地方の新幹線の駅で待ち合わせです。

「わざわざ、こんな遠いところまでありがとうございます。」
「とんでもありません。よろしくお願いいたします。」

と、ご挨拶の後、車で30分。
やっと、目的の一戸建て住宅に到着。

すると、
『第三者の内覧会同行者なんてものめずらしい。』
らしく、
地元販売業者の社長、施工担当者、営業担当者、下請け業者の社長に、
さも、敵を見るような眼差しでお出迎えされます。

内覧会検査を進めていき指摘を挙げていくと、
ポカーン。。。。とした顔!

「ここは、こういう理由で指摘を挙げさせてもらいます。」
と説明すると、
「へえー、そんな見方をするんですか?ごもっともです!」
と納得。

そんなんで、相手方のお歴々も徐々にうちとけ、
和やかな雰囲気で内覧会検査が進みます。

そして、トイレの検査をすると、
便器の手前下のCFシートがビミョーにシミで汚れています。

「ここのトイレは使用されているんでしょうか?」
「販売しているものなので、使用はしていません!」
とキッパリ。

「この部分のCFシートがシミになって汚れていますよ!」
「クリーニングをします。」

まあー、「トイレは使用していない。」と言い張る以上、信用するしかないかなー?
でも、腑に落ちない。。。

そして、建物内の検査を終え、外廻りの外構の検査を進めます。

すると、広いお庭にマンホールがひょっこり顔を出しています。
そして、その蓋には”汚水槽”のマーク。

「ここは汚水槽ですね!」
「そうです。」と意に介さず返答してくれます。

「では、このマンホールを開けてもらえませんか?」
と要望すると、

「そんなところまで検査をするんですか?大変ですね!」
と、まだまだ意に介さない様子。

しばらくしてから、やっと謎が解けたようで、
「溜まっています。。。」

結局、トイレのCFシートの貼り替えと、
汚水槽内の洗浄をしてくれることになりました。

2008年04月12日

内覧会同行ブログ 【大手ハウスメーカーの意地?】

【145時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会で、
ご依頼者と一緒の車で目的地に到着すると門前で、
バシッとスーツに身を固めた大手ハウスメーカーの営業マンらしき人物と、
洗濯したての作業着を着た施工担当者が、

「お待ちしておりました。今日は、よろしくお願いいたします!」
と、深々と頭をさげてお迎えです。

『さすが、大手ハウスメーカーの対応。』
と感心感心。。。

しかし・・・・・

リビングダイニングに入りご依頼者が、
「結露が心配なんですけど、このお家の断熱はどうなっていますか?」
とハウスメーカー担当者に質問。

「この壁クロスの内側はボードがあり、
 その次ぎに防湿シートを隙間なく貼り付けてあります。
 そうすることにより部屋で生じる水蒸気を遮断しています。
 そして、その次ぎに断熱材であるグラスウールが埋め込まれているので、
 結露対策は万全です!」
と、教科書どおりの回答です。

実際は、このグラスウールは見えなくなっているのですが、
先ほどの説明もしっかりとした回答だし、
大手ハウスメーカーだから大丈夫だろうと。。。

検査を進めていき、
2階の天井点検口から屋根裏を覗くと、
天井に敷き詰められている座布団上のグラスウールを包んでいるビニールが、
ところどころ破れています。
これをハウスメーカー担当者に指摘すると、

「点検口から天井裏に上がり降りするときに破れてしまったようですね!
 でも、この程度なら断熱性能に問題はありませんよ!」
と、先ほど壁の断熱仕様を説明した同じ人の回答とは思えません。

それを横で聞いていた内覧会同行のご依頼者が不安げに、
「ビニールが破れていても大丈夫なんですか?」
と私に聞いてきます。

「ビニールは防湿層です。
 破れていれば、水蒸気がグラスウールを湿らせ断熱性能を下げてしまいます。」

すると、ご依頼者は少しだけ目を吊上げ、
ハウスメーカー担当者の方に振り返ります。

プレッシャーのかかったハウスメーカー担当者は、
「破れたグラスウールは交換します・・・・」
と回答せざるをえません。

ここで性格の悪い私(?)は、
「ビニールで囲まれた座布団上のグラスウールを敷き詰めるだけでは、
 それぞれの隙間から水蒸気が屋根面まで行き、結露する可能性はありますよね!
 先ほど壁の断熱仕様の説明で、
 防湿シートを隙間なく云々と力説していたのにいかがなものでしょうか?」

「屋根裏はそういった仕様ですから・・・・・」

確かに、そういった仕様にしているハウスメーカーが多いのも事実です。
でもやっぱり、防湿シートを全面隙間なく貼り詰めた上に、
グラスウールを敷き込んだほうが良いのです。

「そういった仕様ということであれば仕方ありませんね。。。
 でも、万が一結露した場合は手直ししてくれますよね!」

「2年間は、アフターサビス基準で瑕疵責任がありますから対応します。」

そんなやり取りがあった一戸建て住宅内覧会の数日後、
ご依頼者から電話があり、

「屋根の断熱は、破れた箇所だけ交換するのではなく、
 今貼られているグラスウールの上に、
 新たに、防湿シートを隙間無く貼り、
 その上に更に新たなグラスウールを敷き詰めてもらえるということを
 ハウスメーカーから言ってきました!」

「そうですか!大手ハウスメーカーの意地ですかね?」

2007年11月28日

内覧会同行ブログ 【断熱材 仕様が違うぞ!】

【117時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅の内覧会検査。
床点検口から床下を覗くと、
床下に貼ってある断熱材が、
事前に入手していた契約図面の矩計図(断面詳細図)と仕様が違っています。

矩計図では、床下の断熱材の仕様はスチレンフォーム。
しかし、実際の施工はグラスウール素地。

ハウスメーカー立会い者に、
「図面とは異なった断熱材の仕様ですけど何でですか?」
と質問すると、
「あれっ? 図面が直っていませんね!現在当社ではそういった仕様です!」

「契約図面と違った仕様というのも問題ありますが、
 グラスウール素地では、透湿性があるので内部結露の危険があるのではないですか?」

 ※スチレンフォームは透湿性はない。

ここで、内部結露についてお勉強。

結露する要素として、
 ・外部と内部の温度差
 ・壁や屋根の材料の熱抵抗率と厚さ
 ・部屋側の水蒸気量
 ・壁面の空気の対流
が挙げられます。

断熱材に透湿性があると、
水蒸気を多く含んだ部屋の空気が断熱層を通り抜け、
冷たい外壁面に触れることにより結露する可能性が大きくなります。
また、断熱材自体も湿気を吸収し、断熱性能が悪くなります。

この、断熱材と外壁材料との間で起こる結露を内部結露と称します。
だから、断熱材は絶対に透湿性のないものが良いのです。
グラスウール素地を使用する場合は、
部屋側に防湿層として防湿シート(ビニール)が貼られることが一般的なのです。
ちなみに、
グラスウールをビニルシートで覆った座布団状のものが使用される場合もありますが、
いとつひとつの座布団状のグラスウールの間で隙間があるので、
良いとは思いません。

ここで、話しを戻します。
断熱材の仕様について後日、このハウスメーカーから見解書が送られてきました。

『グラスウールは湿気対応でスチレンフォームより劣りますが、
 通気性は上回ります。 
 この為、当社ではグラスウールを採用しております。』

この見解書の内容はオカシイ!
上記で勉強し理解された方はお解かりですよね!

断熱材に通気性があることが良いと思っているのか!

話しは変わりますが、
マンションの外壁では、断熱材としてウレタンフォーム吹付けがされるのが一般的です。
この材料は透湿性がないので、
外壁断熱材の透湿性ということに関してのみはご安心を!


2007年11月15日

内覧会同行ブログ 【クロス貼り仕舞はコークボンドで?】

【113時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

「あっ、もしもし。この前一戸建て住宅の内覧会があったんですけど、
 クロスなんかは、キズや隙間だらけだったんです。
 その時ハウスメーカー担当者に、
 『隙間が出るのは当たり前で、こんなものですよ!』
 と言われました。
 どうしても、信用できないので、内覧会の専門家に見てもらいたいんですが・・・・」

「ハイ、良いですよ。」

ということで、その一戸建て住宅の内覧会へ!

通常の内覧会のように検査を進めていくと、
壁のコーナーの入隅部分は、ことごとく2mm幅程度の
”コークボンド”で隙間埋めがされています。
しかも、そのところどころで、
コークボンド自体が延びて穴がポツポツと空いた状態です。


ここで、”コークボンド”とは、
クロスなど隙間があった場合に使用するアクリル系の充填材で、
コーキングのようなものです。
そもそも、クロス自体に隙間があるべきではありませんが、
クロスに隙間があった場合、
それを誤魔化すために使用する非常に便利なものです。

先ずは、ご依頼者に、
「このクロスの隙間の状態は、”こんなものですよ!”というレベルではありません。
 まるで、築20年の賃貸住宅!
 ここまでヒドイ隙間のコークボンド処理を見たことがありません!」

「やっぱりそうですよね。素人が見ても解りますよ!」
と、怒りの視線をハウスメーカー担当者に向けます。

次にハウスメーカー担当者に、
「クロス職人は、コークボンドで隙間埋めするのを当たり前と思っているんじゃないの?」

「そんなことはありません。」

「ということは、もっと問題かもしれませんよ!」

「何ででしょう?」

「この状況を見ると、
 クロスを貼った後に隙間ができてしまったのでコークボンドで隙間埋めを行い、
 そして、その後にコークボンドに隙間が出できたという状態ですよね。
 ここまでヒドイと、クロスの乾燥収縮というよりは、
 建物自体が、風かなんかで揺れて隙間が出ていることも考えられます。」

「そんなことは無いと思いますけど・・・・」

『じゃー、原因は何なんだ?』と問いたい。

いずれにしても、現状のクロスの状態はヒドイので、
さすがに、内覧会の専門家の前ではハウスメーカー担当者も、
「クロスを貼り替えます。。。」

「もし、クロスの隙間の原因が建物のが揺れだったら、また隙間が出ますので、
 状況を確認して連絡してください。」
と、今回はとりあえずクロスの貼り替えで納得。

それにしても、今回の建物では、
キッチン廻りや洗面化粧台廻りのシーリングはされておらず、
『本来行うべき隙間埋めがされず、行う必要のないところが隙間埋めがされている。』
といった感想でした。

2007年10月01日

内覧会同行ブログ 【敵対心まる出しの住宅内覧会】

【102時限目】                           内覧会同行 アーキスケット 出口

「もしもし、住宅内覧会で事前に住宅メーカーに頼んでおくことがありますか?」
とのお問合せに、
「住宅内覧会開始が3時30分ですから、仮設照明を用意してもらった方が良いと思います。」

「ハイ、解りました。他に何かありますか?」
「検査時間について、最低2時間は要することを言っておいて下さい。」

住宅内覧会同行のご依頼者と、こんなやりとりの後、
改めて電話があり、

「『仮設照明なんて、内覧業者が用意すればいいでしょう!
 検査時間は、こっちの都合もあるんだから1時間にしてくれ!』と言われました。」

誠意のない住宅メーカー担当者だと思いつつ、
「照明については、懐中電灯を用意してますので、なんとか検査をします!
 検査時間については、出来るだけ早く終わるよう努力します!」
と、とりあえず回答。
ただ、検査時間については、とても1時間では無理!


住宅内覧会当日、午後3時30分に現地に着くと、
すでに、住宅メーカーの説明が始まっています。

「こんにちは!」と、住宅メーカー営業担当者と仲介業者担当者と名刺交換をすると、

住宅メーカー営業担当者が開口一番、
「内覧会は、3時から行っているんだから、もっと早く来ればいいんだよ!」

『オイオイ、こっちは、3時30分で約束しているんだよ!そういう言い方あるかなあー』
こんな相手に言い返しても仕方がないと、検査を開始。

すると、若い仲介業者担当者が、
私の内覧会検査に付きっ切りになって監視(?)をしています。

「何か心配でもありますか?」と尋ねると、
「内覧会の検査立会いを見るのは初めてなので、参考にさせてください。」

『ふーん、この住宅メーカーは、内覧会同行検査の経験がないんだなあー』
と、これまでの対応の悪さの理由も少し理解!


結局、検査時間は2時間を要してしまいましたが、
住宅の出来映えは良く、指摘数もわずかしかありません。

検査後の総評で、
「建物は良い出来映えです。工事担当者は良かったんですね!」
と、少し皮肉を入れた感想を言うと、

住宅メーカー営業担当者は、全く意に介さず、
「当社の物件は、いつもそう言われます!」


ここで、
一戸建て住宅内覧会、マンション内覧会に限らず、
売主や施工会社は、検査時間の予定を組んでいます。

マンションの場合は、担当者が複数人居るので、多少融通がききますが、
特に住宅内覧会では融通がきかないことが多いので、
内覧会同行検査について、事前に申入れをしておいたほうが良いですよ!

 

2007年09月10日

内覧会同行ブログ 【施工会社の逆襲】

【98時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

一戸建て住宅内覧会で、ひととおりの検査終了後に、
ご依頼者と施工会社の担当者に、
私の指摘事項をひとつひとつ説明をしていきました。

「廊下のダウンライトの位置が、廊下の真ん中にありませんね。」
と、3つ並んだダウンライトが10cm程度、壁側にズレていることを指摘すると、

「ハイ。そうなってしまうんです。」

「ご依頼者の持っている間取図のダウンライトの位置は、真ん中になってますよ!」
「間取り図では、そうかもしれませんが、構造的に無理なんです。」

”構造”という言葉を持ち出せば、なんでも通用するとでも思っているのか!・・・・・

「間取図どおり、真ん中にはならないんですか?」と敢えて質問すると、
「真ん中にしようとすると、天井高さを下げなければダメなんですよ!」

と、素人に対してならともかく、私に向かって、
「こういうふうにしか出来ない。」と逆襲です。


実は、一戸建て住宅では、こんなやりとりがしょっちゅうあります。
原因は、天井下地材である根太が廊下中央部にあり、
それを切断するわけにはいかないからです。
要は、間取図と構造図で整合がとられていないということです。


「根太を1本増やして、ダウンライトを真ん中にすることは出来たんじゃないですか?」
と質問をすると、
「売主の不動産会社からもらっている構造図では、そうなっていません。」

「一戸建て購入者は、構造図をもらっていないし、間取図どおりになると思ってますよ!」
「我々施工会社は、売主から渡された図面どおりに造るんですよ!」
と、責任を売主に転化しようとします。
間取図どおりには造っていないので、変な言い訳ですが・・・・・

横で、このやりとりを、「フムフム・・・・」と聞いていた若い女性の売主の担当者が、
いきなり、責任をふられたので、オタオタ、オタオタ・・・・


ここで、売主、施工会社に言いたい!

・設計図は、意匠図、構造図、設備図の整合をよく検討しろ!
・構造を言い訳にするな。方法はいくらでもある!
・図面は矛盾することもある。施工会社は、図面どおりに造ればよいということではない!
最後に、
・お客様本位で、ものづくりをせよ!

2007年08月20日

内覧会同行ブログ 【1リットルの汗】

【92時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

猛暑・猛暑・猛暑・・・・・猛暑の連日です。

本当に暑い夏、いかがお過ごしですか?

さて、こんな猛暑の中、
新築一戸建て住宅の、内覧会検査に立会いました。

「熱中症になってはいけない。」と、
内覧会検査の前に、500ミリリットルのミネラルウォーターを飲んで準備万端。
いざ、検査開始!

内覧会検査を行う、新築一戸建て住宅の玄関を開け、中に入ると、
熱気がムンムンと伝わってきます。
携帯の温度計を見ると、
なっ、何と!!!・・・ 43℃です。

「こんなに暑いんだから、内覧会検査の前の準備として、窓くらい開けとけよ!」と、
ハウスメーカーの担当者に愚痴を言いたくなります。
(あくまでも、ご依頼者の為です。)

2階の、炎天下にさらされているバルコニーから検査を始め、
しゃがんだり、はいつくばったり、寝転んだり、立ったり・・・・・の繰り返し。

顔から汗が、ポタッ・ポタッ・ポタッ・・・・・
腕から汗が、ダラッ・ダラッ・ダラッ・・・・・
湧き水のごとく、噴出してきます。

2階部分の検査を終了するころには、
先ほど飲んだ、500ミリリットルのミネラルウォーターも、
全部、汗で出尽くし、意識モウロウです。

気を取り直し、1階に下りると、
内覧会検査を依頼してくれた奥さんが、
「これ、飲んでください!」と、差し入れ。

こんな時は、
「大好きなビールより、冷たい500ミリリットルのミネラルウォーターが、本当に嬉しい!」
ゴクッ・ゴクッ・ゴクッ・・・・・と、一気に飲み干します。

「ヨシッ、やるぞ!」と、気合を入れ、1階部分の検査を開始。
しかし、ものの10秒もしない内に、汗が噴出。

合計、4時間にも及ぶ、内覧会の検査を終了するころには、
もう、のどもカラカラ。
差し入れのミネラルウォーターも、全部、汗で出尽くしました。

「この新築一戸建て住宅の内覧会検査を終了するまでに、
1リットルの汗が、必要でした!」
と、思わず人気ドラマの、≪1リットルの涙≫の名ぜりふを連想。


この、新築一戸建て住宅の内覧会検査を終え、
帰りの駅のキオスクで、
「やっぱり最後は、350ミリリットルの冷たいビール!」

ゴクッ・ゴクッ・ゴクッ・・・・・、 ブッハアーーーーー、快汗!
今日は特別、自分におつかれさん!

2007年07月11日

内覧会同行ブログ 【どうするの?アフターメンテナンス】

【82時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

「今日はお天気が良くて、よかったですねー!」
と、一戸建て住宅の内覧会立会いの依頼者と会話をしながら、
目的地に着くと、

売主の住宅販売会社の担当者が5名と、
施工会社の担当者が2名が、

「今日は、ヨロシクお願いします。」とご挨拶。

『それにしても、どうして一戸建て住宅の内覧会では、
いつも販売側の立会い者が多いのだろうか?』
と不思議に思いつつ、
総勢10名が、一戸建て住宅の中へ。

リビングに入ると、
20畳程の広さで、1階・2階・屋根裏と吹き抜けで、
天井までは、8mもあろうかという大空間です。

『何と広々としたリビングだろう!』

しかも、吹き抜けの上部に設けられた”明り採り窓”から
日が燦燦と入り込み、とても明るく雰囲気が良いのです。

上を見上げると、
斜め天井には、”ダウンライトが20個程も取り付けられており、

『夜には、星の様に輝くのだろうなあー』

と思いを馳せます。

『んっ? チョット待てよ?・・・・』

こんな高い位置のダウンライトの球の取替えや、
明り採り窓のクリーニングは、
ハシゴを使っても出来ません。

「ところで、このダウンライトの球が切れた場合、
 どうやって取り替えるんですか?」

と売主側の立会い者に尋ねると、

「業者に頼んで取替えて下さい!」との回答。

「明り採りの窓のクリーニングは、どうやって行うんですか?」

と更に売主側の立会い者に尋ねると、

「業者に頼んでクリーニングしてください!」との回答。

『業者とは、施工会社のことなのかなあー?』と、ありえないとは思いつつ、

「施工会社の方が、ずっとアフターメンテナンスをしてくれるんですか?」

と施工会社の立会い者に話しを向けると、

「いやいや、お近くの電気屋さんやハウスクリーニング業者に頼んでください!」とのこと。


『ダウンライトの球が切れる度毎に、数万円掛かってしまうんだろうなあー・・・・』

と思っていると、
この一戸建てを購入した内覧会立会いの依頼者が嘆きの一言。

「ダウンライトは使わないで生活します!」


2007年05月18日

内覧会同行日記 【雨の日の内覧会はチャンスと思おう!】

【35時限目】                            内覧会同行 アーキスケット 出口

「せっかくの新居の内覧会の日だというのに、雨だなんて残念だなあー」
「そうよねー!子供も連れて行くのも大変よね。」

そんな風に思っているあなた、雨の日の内覧会はチャンスと思って下さい。

先日、雨の日に一戸建て住宅の内覧会の立会いがありました。

先ず、屋上にあるルーフバルコニーを検査したのですが、
屋上の防水仕様であるアスファルト露出防水の上に、
何と、1cm程度雨水が溜まっています。

施工の担当者に、
「この屋上のコンクリートスラブの勾配はいくつなんですか?」
と質問すると、
「勾配は取っていません。」との信じられない回答です。

通常、屋上のコンクリートスラブの勾配は、
1/100程度の勾配を取るものなのです。

屋上に雨水が溜まったままでは、いつ漏水するとも限らず、
結局、アスファルト防水材(ルーフィング)を増し貼りし、
雨水が溜まらない様に手直ししてもらうこととなりました。

次に、外から外壁の仕上り具合を確認してみると、
各アルミサッシに取付けてある水切の下部の外壁が雨水で濡れています。
こういった状態だと、
後々サッシの下部の外壁が汚れていってしまいます。
街にある建物を見ると、
よくアルミサッシの下の外壁が汚れているのを見ますよね!

原因は、コーキングが水切の内部全体に施工されている為、
水切に落ちてきた雨水が、コーキングの表面を伝わり、
外壁を濡らしているのです。
そうならない為には、
コーキングを水切より少し凹ませて施工する必要があるのです。

次に、外構を見渡すと、
玄関へ上がる階段の踊り場に雨水が1cm程度溜まっています。
「階段の踊り場に雨水が溜まっていますよ。」と指摘をすると、
施工担当者は、
「住居内が漏水する訳ではないので問題ないんじゃないですか?」
との信じられない回答。

実は、これを手直しする為には、
タイルを剥がし、左官で下地を作り、再びタイルを貼らなければなりません。
すなわち、お金が掛かってしまうので信じられない回答をしたということです。

しかし、
「これでは、次の日が快晴となっても、
 水溜まりを通らなければならないんですよ!」
と強く指摘をすると、
施工担当者も、渋々手直しを了解しました。

いかがですか?
雨の日の内覧会は、こんな不具合を見つけるチャンスなのです。


次回は、【残置物の修繕義務は貸主?それとも借主?】を予定しています。
それでは、次回をお楽しみに・・・・・・・お疲れ様でした。

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